【コラム】日本通信「micro SIM発売」で理解しておくべきこと 必ずしも万人が恩恵にあずかれる製品ではない[10/08/09]
http://plusd.itmedia.co.jp/mobile/articles/1008/07/news003.html これを利用すれば、確かに「ドコモのネットワークが利用できる」ことに違いはない。
iPhone 4に限らず、他のmicro SIM採用スマートフォンなど(今のところiPadくらいしかないが)でも、
2GHz帯と800MHz帯の周波数をサポートしていれば、ドコモのネットワークに接続して通信サービスが
利用できる可能性は高い。とても画期的なことであり、メディアが騒ぎ立てるのは理解できる。
しかし、この日本通信のmicro SIMを買えば、ドコモのネットワーク+サービスで
iPhone 4が利用できるかのように考えてしまうと問題がある。
まず、そもそも国内でソフトバンクモバイルが販売しているiPhone 4には「SIMロック」が
かかっている。つまり、今多くの人が普通にソフトバンクモバイルと契約して使っているiPhone 4は、
日本通信のmicro SIMを装着しても利用できない。
これを活用するためには、香港などSIMロックフリーでiPhone 4を販売している国から輸入した
iPhone 4を手に入れる(あるいは自分で買ってくる)必要がある。
恐らくこうした端末は、国内で普通に販売されているiPhone 4よりも価格が高くなるはずだ。
そもそもこうしたSIMロックフリーのiPhone 4が、世界的に品薄な状態の中で、すぐに潤沢に
手に入るようになるというのも考えにくい。
また留意する必要があるのが、日本通信が提供するデータ通信の速度だ。
現在b-mobile SIM U300向けに提供されているデータ通信速度は、上り/下りともベストエフォートの
300kbps超。一部報道では通信速度を上げる可能性にも言及しているが、それでもいきなりHSDPAの
下り7.2Mbpsなどに対応することはないだろう。
b-mobileSIM U300とほとんど変わらない料金プランを想定していることから、大幅なスピードアップが
行われるわけではないと思われる。