08年3月末に「au」携帯電話の加入者目標3千万件をぎりぎりで達成したKDDIが、
7月1日に全従業員に0.3カ月(パートなど一部は0.1カ月)分の特別賞与を支給する。
しかし、3千万件達成の立役者が実は、犯罪への悪用が問題視されるレンタル端末であるだけに、
複雑な気持ちの社員も少なくない。3月末の加入者数は3010万件。
大幅割引や登録料無料、社員紹介制度を駆使してレンタル端末を積極的に売りさばいたのが1〜3月。
契約端末の純増数は合計14万5400台に上った。他社のレンタル端末が減少する中で異例の事態だ。
レンタル端末は譲渡名目で再販売、悪用されるケースが後を絶たない。
振り込め詐欺や誘拐などで犯人が使う携帯電話の多くがレンタル端末のため、
レンタル業者にも本人確認を義務づける法改正案が今国会で可決された。
それをよそにレンタル端末を売りまくり、「記念賞与」を大盤振る舞いするKDDIに、
総務省も「恥を知れ、と言いたいけど、なんともね」(総合通信基盤局職員)と苦笑している。
(月刊『FACTA』2008年7月号)
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080628-00000000-fac-bus_all