au WIN W54SA by SANYO part31

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13白ロムさん
前回までのあらすじ
三十路スレに入り頭が冷えたのか、爆破予告の騒ぎで終わった
前スレとの区切りをつけた住民。さらにドコモユーザーの
荒らしを通報の一言で鎮め、事態は解決したかに思えたが、
生き残りがしぶとく煽りを続け、スレは依然不安定な道を
辿っていた。この状況を解決してくれたのは、住民でも
運営者でもなく、時間であった。冬の朝の始まりのように、
ゆっくりと静かに、スレは再び色を変えていった。

この日はモックの報告が盛んに行われた。しかし未だに
ホットモックの存在は確認出来ず、発売日の予想や色の話題を
中心にスレは埋まってゆく。
ある者は実機レポ用のテンプレをまとめ、
ある者はメーカーに品質や性能の向上、仕様の搭載を嘆願し、
またある者は鳥取三洋の炊飯器を絶賛した。
全国30店舗に電話をするツワモノが現れ、本日中に
何らかの発表がある可能性が高いとの情報を岩手の店員から
掴んだが、残念ながらこれも不発に終わってしまった。

一方、京セラによる三洋の携帯電話部門の買収も、この日
最終合意が正式に発表された。しかし、残念に思うのと
同時に、この機種の魅力を改めて確認する書き込みが増え、
皆、逆境をバネに前向きな姿勢を示していたが、アップロード
されたユーザー向けパンフレットには、ICレコーダーや
SD-Audioの項目だけでなく、テレビ出力や、SAの特徴ともいえた
プライバシー機能までもがその姿を消していた。
バッテリーも満足いくようなものではなく、冷静な観点で見た、
ある種ネガティブな発言が目立ってくる。
「電池持ち悪いな」
「ここにきて仕様変更のお知らせとは・・・」
「ご飯と納豆の割合は6:4が一番良い」
「そんなのまだ分からねぇだろ。お前らネイティブ過ぎ」

我々は長い時間の中で夢を見過ぎてしまっていたのか。
もはやネイティブな三洋端末では無くなってしまったのか。
mpw.jpに残されたW54SAの測定記録は機種の完成を
意味しているのであろうか。
近付くほどに期待から不安へと移りゆくその様は恋心が親心か。
W54SAと、それを支える住民達の人間ドラマが、今始まる。