ウィルコムが発表した、2007年8月末時点での契約者数は
4,645,200となり、7月末の契約者4,659,100とくらべ、13900の純減となった。
http://www.willcom-inc.com/ja/corporate/outline/member/index.html 2005年以降純増を続けてきたウィルコムだが、ソフトバンクのホワイトプラン導入各社の値下げ合戦の中で
定額プランの割高感とウィルコムであることのメリットが失われた結果、大幅減となった。
加入者の間では「端末がダサい」「W-SIMの感度が悪い」「センターの対応が不親切」「回線速度が遅い」「機種変更代が高い」
などの批判が寄せられ、最近始まった割賦販売へも「十分な説明ができてない」など多くの不満が集まっている。
ウィルコムは2005年、外資系ファンド「カーライル」により買収された会社。
カーライルはブッシュとの関係が噂されているファンドであり、軍事企業とも親しい。
最終的に上場で売却益を得ることがハゲタカファンドの目的なのだが、その上場が純減により危うい状態になっている。
2007年度の決算で黒字化を達成できなければ、1450億までふえている累積の債務を即時返還しなくてはならない。
(財務制限条項が2007年からついてしまい銀行の破綻懸念先にランキングされている
2006年にはなかったので金融機関はウィルコムの事業に大きな疑問を持っている)
また次世代PHSの実現なくしてウィルコムに未来はないのだが、現在その雲行きがあやしくなっている。
http://plusd.itmedia.co.jp/mobile/articles/0709/04/news030.html 独自規格の次世代PHSよりも世界規格のWiMAXに統一して競争したほうがスケールメリットが大きいからだ。
免許争奪レースなのだが2007/08の純減事実も総務省の印象が悪くした格好だ。
2007年度黒字決算をして存続してもらいたいものだが、そのときに精算事業になってしまう可能性も多分に秘めている。
来月から唯一無二のサービスだったPC接続定額がついに携帯キャリアから始まる。SoftBankもauも追従を公表している。
嵐にも似たそうとうな荒海を航海しなくてはならなくなるウィルコム。舵取りを失敗すると沈没してしまうあやうい状況であることは確かだ。