最強ヒストリー「ウオッカのレース厳選は姑息だね」3
天皇賞を振り返ると、ダスカは松国渾身の仕上げ(完璧に作りすぎたので次レースへの余裕なし)と
初の平均ペースの為、ポテンシャルの全てを発揮できた。ダスカが今までで一番力を発揮したレースは?という
質問には天皇賞を挙げるのが正解である。
一方ウオッカにとっては弾け切れず、ダービー・安田のような超一流パフォを見せる事ができなかったレースであった。
ウオッカが今までに一番力を発揮したレースは?という質問には、性質こそ違えど超一流パフォであったダービーか安田記念を
挙げるのが正解である。
超高速馬場だという事を理解せず、前半の時計でハイペースと勘違いしてしまった素人も多いが、
走破時計との兼ね合いで見れば、前傾脚質・後傾脚質の両方にとって有利不利のない平均ペースだった事は明白である。
この天皇賞は素晴らしいレースと言われているが、ダスカが全ての力を出し切った事と、
ウオッカの不完全燃焼パフォの両方があって始めて成り立った名勝負であったと言える。
そして両者の明暗を分けた2cmという僅差は、時間が立つにつれ重みを増していき、
ウオッカが得た物の正の大きさと、ダスカの手からスルリと抜け落ちた物の負の大きさは
万人の目から見ても今後決して越えることができない、遥かなる永遠の差を形成してしまったのである。