経験値がモノをいうこの世界
人はそれをギガザフォーエバーと呼んだ
主人公は桜井人 明小町
物心ついたときから嗅覚が異常に発達していた
彼はその能力を買われ私立ディデクティブ学園に入学することとなったが・・・
2 :
名無しさん@実況で競馬板アウト:2010/07/16(金) 23:33:00 ID:/UbdHhMG0
何これ、小説でも書く気?
入学式当日、最寄りの駅を降りると明小町は、微かに届く声で桜井に呟いた。
「入学式なう。」
桜井の嗅覚が反応した。
「競馬場に行こう・・・今日は、大井の砂の匂いがいい・・・」
明小町は、ポケットから煙草を取り出し、年季の入ったオイルライターで火をつけ、桜井に届く声で呟いた。
「OKなう。」
桜井の嗅覚は加速する。
「大井に行く前に、乾杯をしないか・・・」
「でも何に乾杯をするんだ?意味のない乾杯なんて英国紳士じゃないぜ」
明小町は、酒焼けしている、しゃがれ声で桜井に言った。
桜井は、オールドターキーの栓を飛ばし明小町に問いかけた。
「俺らは、水沢生まれじゃないか?まったくお前は面白い事を言うな・・・」
「まず金だ・・・金が無いことには、何も生まれないからな・・・」
桜井は冷静に明小町言った。
明小町は桜井に差し出した。
「金なら有る、爺さんの預金通帳持ってきた。」
桜井は、悲しい目で明小町を見ながら通帳を取り上げ、近くの郵便局で全額下ろした。
零が七桁ほどあった残高も桜井の手に掛かれば、零になる。
2人は、背広の内ポケットを膨らませ夜行列車で東京へ向かった。
大井は燃えていた。ただ赤く熱く真っ直ぐに。
2人は、この光景を見る為にこの地に立ったと言っても間違いでは無い。
明小町は桜井に問いかける。
「なぁ、桜井・・・金を全部賭けて平気なのか?しかも何だ?この騎手は、おかみもと?便所みたいな名前だな?」
桜井は、煩わしそうに答える。
「勝負は一回で良い・・・それ以上やるとぼやけるだけだ・・・」
正面スタンド前のゲートに競走馬が集まり、桜井は御神本に目線を合わせ、ゆっくりと頷いた。
「風が吹いてる・・・南風だ・・・」
桜井は独り言のように、呟き。ゲートが開くのを待つ
男達は待った。ただひたすらに・・・
ゲートが開くのを待つ、正直に・・・
レースが終わっても待った・・・
次のレースが始まっても待った・・・
御神本が目の前を通り過ぎても、桜井はゆっくりと頷かず待った・・・
最終レースが終わっても待った・・・
追いだしを掛けられ、魂の抜け殻の桜井に明小町は言った。
「なぁ、私立ディデクティブ学園に行こう・・・」
桜井は、ポケットからオールドターキーを取り出し、飲み干し歩き出した。
明小町は、ショートホープにオイルライターで火を付け、桜井の後について行った。