面倒臭いから最後にまとまった教材を残して去るよ。
実際のレースは多元的だし、簡素化のために除外した様々なモデルについても考える必要がある。
極めて簡素化してレースの能力を x, y の2種類だけとし、全馬が平等な条件でベストの状態でレースを出来たとする。
レース結果は主にレースに求められる能力の比率と各馬の能力分布によって決まる。
例えば、求められる能力比が (x : y) = (10:1) のレースは「x 勝負のレース」と呼ばれる。
例えば、能力が (x, y) = (10, 1) の馬Aは「能力 x に優れた馬」と呼ばれる。
で、求められる能力比が (x : y) = (2 : 5) な「y 勝負のレース」があり、レース結果が以下のようになったとする。
1着A: (13, 10) = 76
2着B: (10, 11) = 75
3着C: (15, 8 ) = 70
4着D: ( 4, 12) = 68
5着E: ( 6, 6 ) = 42
この場合、レース展開自体が「y 勝負のレース」であったとしてもAとBの勝負を決したのは能力 x だ。
馬Aは能力 y も十分に高いが上位クラスでは能力 x を活用して戦う馬なのだろう。
馬Bは能力 x, y をバランスよく兼ね備えた馬なのだろう。
馬C, D は一つの能力については突出しているが大きな弱点も抱える「ハマったら凄い」タイプなのだろう。
馬Eは全ての能力が全般的に足りていない馬なのだろう。
「y 勝負のレース」で勝ったからといって勝った馬が負けた馬より能力 y に優れているわけではないし、
能力 x で勝負が決したからといってレースが「y 勝負のレース」であるということではない。
これが各個の馬やレースを語る以前に理解しておくべき事だ。
誤) 能力 x で勝負が決したからといってレースが「y 勝負のレース」であるということではない。
正) 能力 x で勝負が決したからといってレースが「x 勝負のレース」であるということではない。