柏木集保これで納得!! 〜グッドウッド「テスコボーイの父系」38年連続重賞制覇だ〜
函館記念のゼンノグッドウッド(父エアジハード)は、不思議な道を歩んできた。2歳夏の05年。芝で出発して2戦したが、いいところなし。
以後、6歳の今春まで25戦連続してダートに出走。6歳馬でダート3勝のみだから下級条件馬だが、
今年2月、芝1800mに出走すると上がり3F34秒3で鮮やかな差し切り勝ち。
6,8,3番人気で3連勝し、天皇賞・春に挑戦(11着)するほどの芝向きオープン馬に変身してみせた。
父は安田記念、マイルCSなど12戦7勝のエアジハード(その父サクラユタカオー)。母はNHKマイルCなど重賞3勝のテレグノシスの異父妹という配合。
ずっとじり脚で不器用と思われていたが、遅まきながら「本当は芝向き」であるところを示し始めたのである。
実に遅まきながらではあるが、ゼンノグッドウッドには遠大な展望がある。
父エアジハードは、ショウナンカンプ(その父サクラバクシンオー)とともに、
もう数頭しか残っていない「テスコボーイの父系」存続をおぜひとも負荷する役目がある。
サクラユタカオーや、トウショウボーイが代表するテスコボーイの父系は、日本で重賞勝ち馬を送り始めてすでに「37年」。
存続する日本が育てた父系として、最長記録を達成する可能性を持っているごく限られたサイアーラインなのである。
(日刊競馬編集長、テレビ解説者、報知紙面より)