柏木集保 保護観察日記・44

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513名無しさん@実況で競馬板アウト
ダイワスカーレットの可能性

 5歳の今年、海外遠征を展望するダイワスカーレット(父アグネスタキオン、母スカーレット
ブーケ)が、今年の初戦を2月22日の「フェブラリーS・GT」に決めたと報道されている。

 昨年のジャパンCダートにアドマイヤフジが6歳の秋になって初めて出走(結果は14着)した
ように、かつてはAランクのオープン馬が「ダート」に転じることなどめったになかったが、
これからこういうケースは、そう珍しいことではなくなるだろう。なにせ世界のチャンピオン
レースの半分は、もう10数年前から「ダート戦」で行われている。

 といっても、ダートから芝へ、逆に芝からダートへの方向転換(両方でチャンピオンを
目指す)は大変なことで、目下世界チャンピオンのカーリン(レーティング130)とて、
昨夏、初めての芝出走となったマンノウォーSでは2着に完敗し、オールWトラックの
BCクラシックでも、4着に沈んでいる。

 かつてのドバイミレニアム(父シーキングザゴールド、1996年生まれ)のように、ダートの
ドバイWCを独走し、芝のGTも圧勝するような馬は珍しいことなのである。

 でも、エレクトロキューショニストや、ムーンバラッド、日本ではクロフネ、ちょっとランクは
落ちるけどイーグルカフェが示したように、芝でもダートでもビッグレースの勝ち馬となることは、
オールWトラックの広がりも合わせ、求められている方向と考えられる。
514名無しさん@実況で競馬板アウト:2009/01/25(日) 04:21:53 ID:Ejnzj3U20

 展望を広げようとするとき、必ず「成功した例は少ない」などと、悲観的な見方は出てくるものだが、
ダイワスカーレットの松田国英調教師も、生産の社台ファームも、大城オーナーも、既存の概念や、
定説やパターンにとらわれることなく、可能性に対していつも挑戦者である。ダイワスカーレットが
「フェブラリーS」で答えを出し、ドバイミレニアムやエレクトロキューショニストと同じように
「ドバイWC」を展望するのは、ファンにとってもっとも楽しいことだろう。

 もし仮に、ダート巧者の中に入って、いきなりのダートGTで望ましい結果が出ないことがあった
としても、それは仕方がない。関係者やファンの中には、不思議な人びとがいて、こういうケースで
「やっぱり…」とか、「無理だと思っていた…」など、したり顔をする人びとが出てくるものだが、
それは受け止めたような顔をして無視すればいい。

 競馬の歴史の中では、かつて「この馬は短距離タイプである」、あるいは「長距離でこそなのである」
とか、かたくなに概念的な姿勢を崩さない人びとの世界があった。古典的流儀を重んじる国が
多かったように思う。

 それはそれでいい面もあるのだが、彼らが手がけた馬は、発展も進歩も広がりもなく、やがて
忘れられてしまっている。

 ダイワスカーレットは、ヴァーミリアンやサカラートなどの一族というだけでなく、父アグネスタキオンにも
「ダート巧者」であっても不思議ではない系統の血があふれている。

 評価は分かれるだろうが、どんな結果が出るのか。ウオッカとの改めての対決より、さらに大きな興味を
呼ぶことになるのは間違いない。今年前半の最大の見どころが、ダイワスカーレットの可能性である。

>>513-514