(夕刊フジ)
出津孝一騎手、44歳。栗東で2番目の年長ジョッキーだ。といっても最年長は鉄人・アンカツだから、
“ふつう”の騎手としては息長く活躍をしているといっていいか。ただ、舞台が障害だけに、脚光を浴びるチャンスは多くない。
その出津騎手が今週スポットライトを浴びる。土曜の新潟ジャンプSで現役最多となる6場重賞制覇の記録に挑むからだ。
コンビを組むテイエムヤマトオーは昨年11月に障害に転向していきなり3連勝。
「あの連勝の頃の勢いなら重賞でも自信が持てるが、今回は休み明けだからなあ。でも力は信頼しているよ。
記録? そりゃ意識しているよ。もちろん」と自慢の美声で力強く応えてくれた。
実は出津騎手は今年まだ未勝利。勝てば「記録達成」とともに嬉しい初勝利にもなる。
さらに今シーズンの障害重賞はすべて関西馬が制しており、その継続という使命もある。
「オレの初勝利というのももちろんやけど、関西馬の記録をストップさせちゃいけないとも思っている。責任重大やな」
この夏思い切ってスキンヘッドに変身。本人は理由を聞かれて答えを濁すが、分かりやすい意欲の表明なのだろう。