netkeiba有料ページ 「細江純子 ホソジュンのステッキなお話」の、音無調教師の回から抜粋
音無 「(オレハマッテルゼを)短距離に使おうと思ったきっかけは、東京新聞杯(GIII・1/28東京・2着)の後、
オーナーが(柴田)善臣君に短いところはどうかと、聞いたことが始まりです。善臣君は「この馬にはいいで
すよ」と言うんです。でも、いきなり1200mも何なので、まずは1400mの阪急杯(GIII・2/26阪神・3着)に行く
ことにしました。だから、本当はあのレースには勝ってほしかったんですよ(苦笑)。勝って、GIに挑戦した
かったんですよね」
細江 「そうだったんですか。高松宮記念の当日ですけど、非常に馬が落ち着いてましたし、直線を向くまで、
流れるような走りでしたね」
音無 「いや、僕は『東京の1600mのレースのようだな』と思ってましたよ(笑)。そういうパターンじゃありませ
ん?」
細江 「そういえば、そうですね…。道中は5番手ぐらいに付けていました」
音無 「あれは、善臣君が1ハロンぶん東京と勘違いするように馬をダマしてるんですよ。1600mのレースなら
2、3番手に付けていきますが、高松宮記念は1200mです。それで、あの位置取りになっているんですよね。
レース前に善臣君に指示はしませんでしたが、僕が考えていた通りに乗ってくれましたよ(笑)。まぁ、あの馬
はスタートも上手だし、前で競馬をするので乗り難しいという馬ではありません。だから、あの競馬は「意外」
という感じは受けませんでしたね」
細江 「善臣さん、レースが終わって検量室に引き上げてきたとき『思った通りだった』って言ってました」
音無 「あぁ、善臣君は期するところがあったようですね(笑)」