遅くなって申し訳ない、弓場先生の講義受けてきました。
忍法帖だったかな?よく分からないけどそのシステムの影響があるので数分置きに投下します。
講義が始まって、まずはボイストレーニングに関する基礎知識の説明。
ここは本の内容と同じだった。
講義中の弓場先生はかなり活き活きとしていて、何よりオーラが凄い。
ところどころ言葉の発音がおかしい気がするのもCD通りだった。
基本的な説明の後は一人ずつ発声レベルのチェック。
俺の場合は裏声と表声は随分強まっているが、
息漏れのない裏声の出し方を間違えているのでこのままでは混ぜられないと指摘された。
一人ずつだからあまり時間はなかったけど、息漏れのない裏声を改善出来ただけでも収穫かな。
弓場先生の歌声も聞けたけど、混ざり声の声量がとにかく半端じゃなかった。
先生の混ざり声>>>俺の裏声って感じ。
日頃のボイストレーニングに関しては、集中力が何より大事だと言われた。
頭に考え事が浮かんでいる状態でトレーニングをしても、あまり効果は得られないので、
常にトレーニングに集中し、声を真似ていかないといけないらしい。
集中力が途切れやすい人は、トレーニングを半分ずつに区切ったりして休憩を挟んでいくと良いと言っていた。
あと、練習時間については1回30分以内が適切で、長くとも45分以内に収めるようにとのこと。
最近の研究では、45分以上トレーニングを続けると体のエネルギーが足りなくなり、
筋肉自体を消化し始めてしまうことが分かったらしい。だから45分以上は返って筋肉が育ちにくくなる。
後半は先生への質問タイム
ひとまずこのスレで出ていた質問を片っ端から投げかけてみた。
以下、弓場先生の回答集
>>790について
平井堅は表声と裏声の割合を限りなく5:5に近づけて、裏声に近い高音を出している。
ここから裏声の割合を減らし、6:4や7:3の割合にしていくと、オペラやゴスペルのような太い声になりやすくなる。
(もちろん、実際はそんな10段階で区切れるほど大雑把なものではない)
>>791について
同じ息漏れのない声でも、「息漏れをなくすための最小限の閉鎖」と「それ以上に強い閉鎖」があり、
金属的な声は後者の閉鎖に裏声を混ぜると出せるようになる。
ただし後者の習得には喉仏を上げて強い閉鎖を作る必要があるので、最初から練習すると無理な発声になりやすい。
まずはYUBAメソッドをきちんと真似出来るレベルになってから、声真似をしていくのが最善。
>>795について
ボイストレーニングは段階的に効果が出ていくものなので、ある日突然換声点が小さくなっていることを実感するようになる。
その感覚が得られない場合、裏声・表声・混ざり声のトレーニングの内、いずれかが正しく出来ていない可能性がある。
>>796について
エッジボイスは閉鎖の感覚を覚えるのに有効的だが、鍛えるという点ではYUBAメソッドの方がずっと効率的。
リップロールはやり方を間違えると高音で声を張り上げてしまう(ハミングに似た部分がある)ので、
手放しではオススメ出来ない。ウォーミングアップとしての効果は認められる。
>>798について
おそらくそれは喉に不要な力が入っていることが原因。
息漏れのない裏声を強く出すには、しっかりとした閉鎖を作ることと、
息を吐く力を強めることが必要なので、裏声と表声のトラックを重点的にやってほしい。
>>799について
掲示板は多忙につき再開の予定はない。
CDについても「映像をつけられない」という特性上、どうしてもDVDより劣った内容になるので、
新作を出す予定はない(ただし要望が多かった場合は考える)。
>>800について
基本的には、無理のない発声であることにさえ気をつければ問題はない。
超高音歌手の声帯についてはまだ科学的な検証の余地が残されているが、
生まれつき声帯が短いか、声帯の一部のみを振動させることで
擬似的に短い声帯を作り上げているかのどちらかだと考えられる。
声質を真似ることについては、生まれつき声質が似ていること、
ボイストレーニングを(あまり)しなくとも真似出来る声であることなど、可能性は様々考えられるので一概には言えない。
声優に関しては、喋ることと歌うことでは発声技術が異なるので、声優としてはプロでも歌は下手なこともあり得る。
逆に、歌の表現力は素晴らしくても演劇は大根な人も少なくない。
>>801について
>>806の見解通りだが、加えて表声と裏声の行き来の時に
表→裏で換声点が大きくなるなら表声が、裏→表で換声点が大きくなるなら裏声が弱いという判断も出来る。
換声点を消してからは、表声をひたすら鍛えていくこと、両声の行き来をすることで表声を裏声により混ぜていくことが必要。
俺がした質問も載せてみる
Q.トレーニングで声域を広げた場合、平均的にはどれくらいまで高音を出せるようになるか
A.今まで指導してきた生徒では、ほとんどの人が生理的音域でhiE〜hiF#まで、声楽的音域でhiBまでは出せるようになった。
男性の場合、声楽的音域はhiBとhiCの間が鬼門になりやすく、hiCはプロの歌手でさえライブやテレビで安定しない人が多い。
なお生まれつき声が低い人でも、mid2G#〜hiAまでならまず安定するようになる。
Q.現在の声域が著しく低い場合、ボイストレーニングをしても低めの声域にしかならないのか
A.その人の喉の筋肉が現在どれくらいのレベルに達しているのか、
また発声がどれくらい出来ているのかにもよるので、一概には言えない。
例えばmid2D〜mid2Eですら苦しい人でも、発声を改めることで半オクターブ、
筋肉を鍛えることでもう半オクターブ伸びることは間々にある。
Q.素人でもプロより高い声を出せる人がたくさんいるが、それは高音を出す才能が関わってきているのか
A.歌手は声楽的音域の中でも、「最も声が良くなる部分」を曲中で用いているため、
曲で使用される音域=声楽的音域とは言えない。
例えば平井堅はmid2G〜mid2G#が最も魅力的に発声出来るので、そこを基準としているが、
声楽的音域ではhiF#辺りまで発声出来る。
が、hiF#付近はmid2G付近よりは響きが劣るため、楽曲ではほとんど使っていない。
補足:久保田利伸もハイトーン歌手だが、mid2G#辺りが一番良い発声だと言っていた。
Q.喉のケアについて教えてほしい
A.私は飲食物に関してはあまり気を使っていないが、喉を極力乾かさないようにすること、早寝早起きをして7〜8時間は睡眠を取ること、
煙草は出来るだけ避けること、お酒を飲んだ後は歌わないこと、喉が痛い時は治るまで休めることの5つは取り組んでほしい
最後に、人気歌手の発声についていくつか教えてくれた
平井堅や槇原敬之→混ざり声をかなり高いレベルで使いこなしている
森山直太朗や岡野昭仁→上記二人に次いでレベルが高い
草野マサムネ→この人以上に混ざり声を使いこなしている人を見たことがない
藤原基央や藤巻亮太、北川悠仁→混ざり声の下地は出来ているが、不完全なので声を張り上げる癖が
依然残っている、ライブやテレビではあまり安定しないだろう
桜井和寿→両声のバランスが悪く、1から声を整えないと混ぜられない、
桑田佳祐→混ぜ声のレベルこそ高いもののかなり表声寄りなので、
最近ではあの歌い方をすることは難しいと思う
岩沢厚治→同じく表声寄りだが、融合のレベルが高いので当分あの声は衰えない
小田和正→声変わりがほとんど起こらなかった例なので元々声帯が短い。一応声は混ぜられている
稲葉浩志→本来ならとっくの昔に喉を壊していてもおかしくないレベル
それでも健康を保っているのは徹底したケアによるものだと思う
あと、吉岡聖恵(いきものがかり)と秦基博はYUBAメソッド出身らしい
長くなったけどレポは以上です。
ちなみに声域はA4とかC5で言い表されていたけど、カラオケ板ならmid2〜とかhi〜の方が分かりやすいと思い書き直しました。
講義の時間中、俺1人で10人分くらい質問してたからちょっと浮いてたよ( ´_ゝ`)