ヴォーカル教本総合スレVol.3

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歌唱の最重要要素である共鳴には大きく分けて、
低い共鳴、すなわち、咽頭腔が主たる共鳴腔となる胸声(チェストヴォイス)、
高い共鳴、すなわち、鼻腔が主たる共鳴腔となる頭声(ヘッドヴォイス)
があり、この二つの共鳴の間には、共鳴が極めて弱くなり、
胸声の音質のみではこれ以上高い音を出せないという換声点(ブレイク)
が存在します。

この換声点付近の、胸声と頭声が混ざったような共鳴を中声(ミドルヴォイス)
と言い、頭声、中声、胸声の三声区説が最も有力とはされていますが、
長い間、声楽の世界で支持されていた頭声と胸声との二声区説をはじめ、
声区は分けるべきではないとか、より多数の声区に分割すべきとか、
現在においても、声区についての統一見解は存在しないようです。

人間のもっとも自然な歌い方は、おそらく共通するものかと考えていますが、
その最有力の候補は「美しい歌唱」を意味するベル・カント唱法でしょう。

ベル・カント唱法については、次の本が有名です。

コーネリウス・L・リード
『ベル・カント唱法』(渡部東吾訳, 音楽之友社, 1987)