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おさかなくわえた名無しさん:
私がアメリカで最初に働いた会社で一緒だったHさんは
いつもどこに行くにもほとんど荷物を持たない人でした。
その会社が倒産した後Hさんは日本に一度帰国したのですが
数年後またアメリカに戻って来たことがありました。
その時Hさんが手にしていたのは小さなスーツケースがひとつだけ。
でもスーツケースを持っていること自体珍しかったので
そう言うとHさんは笑いながら『これですべてだから』と言ったのでした。
人生50年生きてきて今自分が所有してるものはその小さなスーツケースに
入ってる物ですべてだということだったのです。
もう結構前の話になりますが私はその言葉を聞いて
『ああ、人間ここまで身軽になれるものなんだ』と不思議に
納得した気がしたのでした。Hさんの大切なものも
みんな心の中にしまってあるのかもしれません。