場所は電車の中。途中の駅で乗ってきた少年少女らが乗降口の前で宴会を始めた。 文字通り宴会。通路にお菓子や缶コーヒーを置き、哀れな日本語で盛り上がってる。 格好はその殆どがウンコ色でボサボサの髪、スエット、男も女もキティちゃんサンダル。 この時期にサンダルは寒くないか?とかなんで皆で全く同じ格好してんだ?とか 突っ込みどころが沢山あったが、関わるとキレるかもしれないので怖いから無視してた。 そしたらハーフが急に、 「Hey,Yoshi…. Is that a japanese NAMAHAGE? Are they NAMAHAGEs? Wow, what a day! NAMAHAGE yeah!」 とクレッシェンドを効かせながら喋りだし、しまいには指差して狂喜しながら 「NAMAHAGE! NAMAHAGE!」を連呼して騒ぎ出した。 ビビッたのは俺だけじゃなかったが一番驚いたのはNAMAHAGE達だったようで、 そそくさと荷物をまとめて他の車両に移っていった。 周辺からは「ナマハゲ…w」と押し殺した笑い声が聞こえるなか、ハーフは 何事もなかったような顔で鼻くそを掘るジェスチャーをしてた。何故か俺が恥ずかしかった。 暫くした後に連結器から隣の車両を覗いてみたら、NAMAHAGE達は今度は普通につり革に掴まってた。 ハーフいわく、「理屈の通じなさそうな日本人は外人の真似が一番」だそうだ。 ちなみにハーフは外人の真似をするときいつも俺をYoshiと言うが、これは俺の本名にかすりもしていない。