1 :
おさかなくわえた名無しさん:
「以前もこの手のスレはこの板にあったはずなんだ。
でもある時から見かけなくなっていた。
多分誰も書き込まなくなったから、落ちてしまったんだと思う」
「dat落ちね?」
「平たく言えばそうだ。でも僕はそのスレを
『良スレ』だと思って凄く気に入っていたんだ」
「良スレ?」
彼女は言った。そして白い前歯を指先で叩きながら、
「正直に言うんだけど、あなたは一ヶ月ぶりの規制解除で
少し気分が高揚しているんじゃないのかしら?
普段なら、きっとあなたはスレを立てるなんてあまりしないわ」
「そうかもしれない」
やれやれ
これが2getというものか
3 :
おさかなくわえた名無しさん:2008/09/17(水) 01:26:27 ID:oVTr/0bs
「このスレを立てた1は、二番煎じ…つまり、パクリでなければ有能だと思うんだ」
「どうしてそう思うの?」
「だって、この僕に有能と思わせたんだから」
「一乙と言わないのはどうしてだと思う」と僕は言った。
「うまく言えないけれど、前スレと同じようなことをしようとしているからだと思う」
「あなたは嘘をついている」そう彼女は答えた。
「ねぇ私の事、どれくらい好き?」
6 :
おさかなくわえた名無しさん:2008/09/17(水) 09:46:51 ID:oVTr/0bs
「そう、だな…。
メリーゴーランドの白馬が大地を駆け抜けるくらいだよ。」
7 :
おさかなくわえた名無しさん:2008/09/18(木) 16:53:37 ID:L30cNYWE
ageだ。
「>2以外村上春樹調かどうかわからないよ」
僕はびっくりして言った。
9 :
おさかなくわえた名無しさん:2008/09/18(木) 17:51:31 ID:smGvdDJV
そう言って私は、彼女が作ってくれたレタスとベーコンとトマトを挟んだサンドウィッチを口に運んだ。
ちょっと村上春樹読んで出直してくる
そして古いマイルスのレコードを聴きながら本を読んだ
12 :
おさかなくわえた名無しさん:2008/09/18(木) 20:03:23 ID:i4edOQY9
「村上春樹を読んで出直す」だって?
僕は軽く目眩を覚えた
やれやれ、また僕は週末をフイにする事になりそうだ
「読んで出直す」
僕は自分に言い聞かせるようにもう一度呟いた
「そこにどんな意味があるっていうんだ?」
13 :
おさかなくわえた名無しさん:2008/09/20(土) 00:16:42 ID:t4mtA3o4
やれやれ。またゴキブリか。
14 :
おさかなくわえた名無しさん:2008/09/20(土) 00:31:24 ID:Rq1g3gcZ
「>>1くんって、なんでも知ってるって思ってた。」
「あら、でも私はゴキブリが好きよ」
やれやれ。そして僕は激しく射せ(ry
16 :
おさかなくわえた名無しさん:2008/09/20(土) 00:59:15 ID:TdYyuYPi
彼らが僕の事を何て言おうがかまわない。そんな事は彼らの問題だ。
17 :
おさかなくわえた名無しさん:2008/09/21(日) 21:12:41 ID:oatskXCl
静かで平和で孤独な日曜日を過ごす。
18 :
おさかなくわえた名無しさん:2008/09/21(日) 21:40:51 ID:Waq0YCFP
僕は少しだけ嫌な気分になり、ウイスキーを3センチほど注いだ。
シズカデ コドクナ ニチヨウビ
僕は静かにそれを飲み干して、深い眠りについた。
19 :
おさかなくわえた名無しさん:2008/09/21(日) 22:11:58 ID:BR+WQv75
よくわかりませんが、ライトノベルとどう違うの?
主人公が「やれやれ」とか言いつつ美女と非日常的な冒険に巻き込まれる様は、そのまんまライトノベルでしょ。
20 :
おさかなくわえた名無しさん:2008/09/21(日) 22:29:22 ID:Waq0YCFP
君がそう感じるのならそれで構わない。
それは彼らの問題ではなく、君自身の問題だ。
21 :
おさかなくわえた名無しさん:2008/09/22(月) 04:01:44 ID:vdl18wYb
「ひとつだけわかってもらいたいのは」
男が人差し指を立てていった。
「このスレは村上春樹とライトのベルの違いを論ずるスレではないということだ。
このスレは『村上春樹口調で会話する』という
目的のためだけに立てられた。
それ以上でもそれ以下でもない。
そういう意味では、きわめて単純で、純粋なスレともいえるだろう。
議論は文学板ですればよろしい」
私は、そんな言い方をしたら
>>19が気を悪くするのではないかと思ったが、
黙っていた。私は謙虚な方なのだ。
22 :
おさかなくわえた名無しさん:2008/09/22(月) 06:09:24 ID:lpuJncPo
彼女が言った「ライトノベル」とはもしかしたら何かのメタファーなのかもしれないが、そんなことは僕にとってはどうでもいいことだ。
とにかく眠かったんだ。
23 :
おさかなくわえた名無しさん:2008/09/22(月) 07:13:55 ID:522Gzg0h
ナカタはウナギが大好物なのであります。
24 :
おさかなくわえた名無しさん:2008/09/23(火) 00:25:34 ID:8FxfxTQ6
「別にそんなことはどうだっていいじゃないか」
僕はナカタさんをじっと見つめた。
そして僕はおもむろに射精する。
ベッドの中で彼女が言った
「ねえ、もうすぐ書き込みがあるわ」
「書き込み?」
「そう、書き込み」
彼女はそのまま黙り込んで何かを考えているようだった
僕は消えていく煙草の煙を見ながら、福田首相の前途に思いを馳せていた
「それは一つの書き込みよ」
「一つの書き込み?」
「そう、一つの書き込みとたくさんの書き込み」
「そしてスレッドが始まるの」
26 :
おさかなくわえた名無しさん:2008/09/27(土) 09:20:17 ID:X8OzokSS
>>23 ウナギはいつもいつも食べられるというものではありません。
親子丼もナカタの大好物であります。
27 :
おさかなくわえた名無しさん:2008/09/27(土) 11:01:20 ID:+7+VHLlE
ウナギはいつも食べられるというものではない?
僕は軽いめまいを覚えた。
よくわからないな
29 :
おさかなくわえた名無しさん:2008/09/28(日) 14:17:34 ID:/HSE82Im
あなたはもう少し真面目にスレッドと向き合うべきよ
新聞を読みながら彼女が言った
僕はパスタを茹でながら次の言葉を待ったが、それっきり
彼女は黙り込んだ
嫌な予感がする
あんなことができたらどんなにいいだろう。
あの頃僕は思っていた。できたらどんなにいいだろうかと。
あんな夢やこんな夢があの頃僕には数え切れないほどあったのだ。
相棒は僕の夢を一つ残らず叶えてくれた。一つ残らず、だ。
彼は素敵なポケットを持っていた。とてもとても素敵なポケットだ。
自由?あの頃の僕らに自由なんてものがあっただろうか?
だけど僕らは自由に空を飛びたかった。これは欲求であり、渇望であり、
藤子不二男的に表現したとしたら、夢だった。
相棒は僕に言った。
「これがタケコプターさ」
オーケー認めよう。僕は今なら断言できる。
僕は相棒を120パーセント愛していた。
31 :
おさかなくわえた名無しさん:2008/09/30(火) 00:10:09 ID:v/qWi/tN
「そうじゃなくて」と僕は言った。
「そうじゃないなら一体何なの?保守をするのがそんなに悪いことかしら?」
やれやれ。まったくここはひどいインターネットだ。
保守されなかったスレはそのうち――結構な数のレスが付いているのにもかかわらず――dat落ちしてしまう事くらい僕にだってよく分かっている。
しかし何かが違うのだ。
保守。そう、保守だ。
ただ保守、と書き込むことは、この場所にはひどく不似合いなように思えるのに、
かといってそこに書き込むべき言葉がいったい何なのか、僕には見当もつかないのだ。
どうすればいい?と僕は思った。
僕は氷が溶けて薄まったオレンジ・ジュースの残りを一息に飲み干すと、静かにキーを叩いた。
『age』――いや、そうじゃないんだ。
32 :
おさかなくわえた名無しさん:2008/09/30(火) 12:24:12 ID:FaSjWTbJ
なるほど確かに浜崎あゆみの歌声は酷いものだけれど、
フリオ・イグレシアスとコニー・フランシスのデュエットほどではない。
モーニング娘。にしてもセンターが石川梨華だった頃の
「ザ・ピース」なんて実によく出来てるじゃないか。
すくなくともセンターがリンゴ・スターで、両サイドには三味線のポールと、
琵琶を弾くジョージ、ジョン・レノンが和太鼓というビートルズよりかは
はるかによく出来ている。
しかし僕には、つんく♂の顔がどうしても好きになれない。
それは、たとえて言えばこういうことだろう。
拾った一万円で食べるフランス料理よりも、
働いて得た100円で食べるカレーパンのほうが大抵の場合はマズイというのと同じことだ。
ギィーーーーーッ
とねじを巻く音がした。
僕は彼女と218回目のセックスを終え、
109,348本目のタバコを吸い、
6,830杯目のバーボンを飲み干してから眠った。
起きたら夢精していた。
こんなことは中学生の頃以来だ。
やれやれ。
33 :
おさかなくわえた名無しさん:2008/09/30(火) 21:49:36 ID:vMdIaY8r
僕はこのスレを見て、久々に「いるか」の事を思い出した
彼(あるいは彼女)は、テムズ川のほとりで、1人(あるいは一匹)燃え尽きた作曲家のように佇んでいた
でもその「いるか」はにやり、とした笑いを浮かべているだけで、
何ら僕に建設的な意見を投げ掛けてくれそうになかった
やれやれ。いつもこうだ
僕の記憶の中の「いるか」は、ジョーニー・ハートマンの「バット・ビューティフル」よりいくらかはロマンチックだが、
それ以上の物であったことはない
34 :
おさかなくわえた名無しさん:2008/09/30(火) 22:04:23 ID:gsEc25hw
「区切りがほしいというのはわかるけれど、どうして僕と寝なくてはならないんだろう?」
「それはナカタにもわかりません。ですが、今が正しい時間なのです。」
やれやれ、僕はナカタさんの顔をしばらく見つめていた。
上着を脱いだナカタさんの顔はいつもよりずっと子供っぽく見えた。
その夜に、僕はベッドに入って彼を抱いた。
僕は
>>33の言った「いるか」についての記憶を呼び起こそうとしたが
まるで淡い霧の中にひっそりと佇む寂しいポストを見た時のように
−無論そんなものを見た事があればの話だが−ごく断片的なイメージとしてしか掴むことはできなかった。
そもそも「いるか」が男であったか女であったか人間であったかさえも定かではないのだ。
僕は「いるか」について思い出すことを諦め、寝巻に着替え大人しくベッドに入った。
眠りについたと思われる40分後、僕は夢を見た。
「いるか」と僕は恋人だった。「いるか」は赤いアーガイルのセーターを着て僕の肩にもたれ
目をうっとりと閉じて僕に確かに言った。「あなたは相変わらずね」
僕は何と答えて良いか判らず絨毯の端の毛足の長い部分をひたすら指で弄んでいた。
「こんなこというのも何だけどね私が本当に怒ってなかったとでも思う?」
彼女は言い、そこで僕はやっと、学生時代友達に借りた「いるか」のレコードに大きなひびを
入れてしまい返しそびれていることに気が付いた。
36 :
おさかなくわえた名無しさん:2008/10/01(水) 19:30:45 ID:iGgI8rmt
いるか。
それはメタファーとしてのいるかなのか、一般論としてのいるかなのか。
いや、そんな事はどうでもいい。
それよりも今はこの白蛇の群れが通り過ぎていってしまった後の山道のような
茫漠とした時間をやり過ごさなければいけないのだ。
とりあえず僕は冷蔵庫を開け、冷えた缶ビールを飲んだ。
37 :
おさかなくわえた名無しさん:2008/10/01(水) 22:19:46 ID:TX3asam4
「お客さん、真面目に答えて下さいよ
いるかはいないか?いるか?」
そう言って羊男は、澄み切ったビー玉のような瞳をこちらに向けた
38 :
おさかなくわえた名無しさん:2008/10/01(水) 22:25:56 ID:eg+KumcX
「いるかか。
いるかがいるかいないかなんて、僕や君の人生になんの関係もないんだ。
そして多分、他の誰の人生にもね。」
39 :
おさかなくわえた名無しさん:2008/10/02(木) 00:07:51 ID:p2ltApDo
僕はちょっと驚いて
>>38を見た。
>>38が一体何を言おうとしているのか、僕にはよくわからなかった。
>>38の言葉はいたずらな風の様に、僕のこころを揺らしては流れていった
まるで、僕に捕まりたくないとでもいうように、遥か遠くを目指していってしまったようだった
あるいは実際に、
>>38自身が遠く離れた所に存在していたのかもしれなかった
しかし僕にはその確かめようがなかった
「人生だって?」
今の僕にはそう口にするのが精一杯だった。いや、正確には、そうすることしか許されていなかったのかもしれない
あなたたちの会話はまるでマクドナルドのコーヒーね。
毒にも薬にもならないわ。
dat落ちしたスレの時から書き込むことを躊躇していたわ。
だって私は春樹を読んだことが無いのだから。
オーケー、認めよう。
君は春樹を読んだことがない。
しかし、読んだ事がないからってそれが一体なんだというのだろう。
君が春樹を読んでいなくても相変わらず物価は高騰しているし
こうして僕のパスタも茹で上がる。
あなたの言ってる事ってちょっとおかしいんじゃないかしら。
二口ほど吸った煙草をスニーカーのつま先でもみ消し、
まるで空から降ってきたうなぎに語りかけるかの様に
不思議そうな眼差しで僕を見上げ、こう続けた。
私の記憶する限りでは、作中のそれは
「パスタ」じゃなくて「スパゲッティ」だったように思うのよ。
45 :
おさかなくわえた名無しさん:2008/10/07(火) 23:36:27 ID:Zbsy+mTu
オーケー、認めよう。
それは『パスタ』ではなく『スパゲティ』だ。そう答えた後、キリッと冷えたピニャコラーダを一口飲んだ。
やれやれ。なんだこのスレは。
こんなことをしても文学賞には届かないのに。
よくわからないな
でもね
>>46、実のところ届くか届かないかというのはあまり重要ではないんだ。
往々にして良スレというのはそういうものなんだよ。
ロベルト・シューマンの言う『天国的に冗長』。うん。実にそういうことなんだ。
と僕は送信する。そしてリプトンのティーバッグを一つ、優しく愛撫するようにとりだす。そして僕は二杯目の紅茶を飲む。
ところがそのいるかは汽車を待つ君の横で時計を気にしているわけで…
ねぇ、重要なのは村上春樹がノーベル賞を受賞できなかったということではないんだよ。そんなことはどうでもいいんだ。
僕が言いたいことは、つまり君たちの会話が全く成り立っていないということなんだ。
51 :
おさかなくわえた名無しさん:2008/10/09(木) 23:10:20 ID:B5rlO4HV
やれやれ、「僕」を産み出した作家は、
どうやらまたノーベル賞を見逃してしまったようだ。
「僕」はどこでもない場所の真ん中から春樹を呼び続けていた。
もう何回目かしら。
53 :
おさかなくわえた名無しさん:2008/10/10(金) 19:40:39 ID:p4a5dnYz
「こんな風に会話にもならない会話を続けるのは、良くないと思うわ」
「その通りだ。僕らは大切な物を失う恐れがある」
僕はこの間読んだ、他愛ない会話の有用性についての記事をもって反論しようと思ったが、やめておく事にした。
「大切な物?」
54 :
おさかなくわえた名無しさん:2008/10/10(金) 19:48:17 ID:3Ouh6Cyr
『世界は意外に単純な成り立ちをしているものだと思う』
『例えば?』
『羊男かそうでないか』
なぁナカタさん、おれっち頭わりぃからもっと簡単に言ってくれなきゃ分からねぇよ。
「ナカタはウナギが好物であります。」
57 :
おさかなくわえた名無しさん:2008/10/11(土) 15:00:02 ID:3jgh4a7U
猫さんと会話できるのであります。
「おとなしくちゃんとした言葉をお話し。アホたれ。この腐れキンタマ」と
ミミは凄みのある声で
>>56-57を怒鳴りつけた。
「この子はね、最初にばしっとどやしつけておかないとだめなんですのよ」とミミは
>>55の方を振り向いて言った。
自分に同情することは下劣な人間のやることだ
よく分かりませんね
よく分からない?やれやれ。
それまでの人生の過程において、僕はそのような種類の疑問を本当に切実に抱いたことは一度もなかった。
灰色猿に巨大なハンマーで後ろから殴りつけられて
そして僕は眠りに落ちた。
まるで暖かい泥の中に落ちていくように。
つまり目が覚めた時に加納クレタっていう女の人があなたの隣で裸で眠っていたというわけね?
「そうじゃないんだ。
僕にはうまく言えないんだけど、まるで温かいピーナツバタークリームの中に
僕自信が飲み込まれていく様な、とても素敵な感覚なんだ。
つまり、そういった事なんだよ。」
早く中に入りたい、そう思った
66 :
おさかなくわえた名無しさん:2008/10/23(木) 10:41:03 ID:Zrp6T8c6
おまいら面白すぎ
そう、僕らは面白すぎるんだ。
僕らはただ自然に生きているだけだ。
それなのに、ある人は僕らのことを面白すぎるといい、ある人は奇人と称する。
「自然に生きると言うのは難しいんだ。必ず人間は過剰に反応するものがある。
それは見得によるものもあるし、トラウマになってるものもある。
でも、それらによっては何も得られない。ただ、自分を削るだけだ」
そのことに気がついたのは大学を卒業して、4年ほどジャズバーを経営していたある日だ。
その日、僕らはいつも通りに自分の好きなジャズを流し、日々のひずみを埋めにくる客に酒を出した。
69 :
おさかなくわえた名無しさん:2008/10/24(金) 19:46:28 ID:hdudwF4W
これは良スレだ
70 :
おさかなくわえた名無しさん:2008/10/24(金) 22:02:56 ID:8HR28TW9
ナカタは頭が悪いので、難しいことはよく分からないのです。
でも、
>>59から
>>60の面白さはよく分かります。
ノルウェーノノモリですね。弟はイトーチューというところで部長をしております。
>>69 普通のスレじゃないのはたしかだ。だからといって特別すぐれた
スレでもないけれど。このソフィスティケートされた資本社会にあって、様々な
春樹スレが乱立し、誹謗中傷であふれ、それぞれのサイズの不快感をぼくたちのなかに
のこしていく。けれどこの過疎スレはダムの底に沈んだ小さな村のように、じっと
息をひそめ、ネタが書き込まれつづける。いったい誰にそれを止めることができた
だろう。誰にもそれはできないし、きっとここはそういうスレなのだ
僕は・君たちが・好きだ。
>>72の書き込みをみて僕は黒焦げになってしまったじゃがいものように笑う。
ボクハ・キミタチガ・スキダ。
これほど簡潔で素敵な言葉はないじゃないか。
僕は冷蔵庫から缶ビールをとりだす。
>>68 いつも通り。なんの変哲もない一日かと思われた。
客は多すぎはしないし、少なすぎもしない。僕が生活してくのに丁度いいくらいの客が店を訪れる。
チャリーン
新しい客が入ってきた。
「いらっしゃい」
抑揚のない声で言う。必要以上に客に媚びるのは僕のスタイルではない。
見たことのない客だった。
ジェイの店はすっかり変わってしまったまるで秋の天気のように
それでも僕らはあいかわらずピーナッツの殻を床にぶち撒き続けた
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やれやれ。
僕はそう言ってインターネットエクスプローラー7のタブを閉じた。
君はパソコンを閉じた。
僕はパソコンを開いた。そこには太陽と月の因果関係みたいなものを感じ取らずにはいられなかった。
君は窓を開けた。
僕も窓を開ける。
蚊が一匹、僕の掌に止まる。それはまるで、交通渋滞で1台の車が脇道にそれるような感じだった。
78 :
おさかなくわえた名無しさん:2008/10/27(月) 00:45:43 ID:yTAQTeMi
「私のことどれくらい好き?」
「そうだな、倶楽部で一杯やった帰りの麻生太郎が、酔った勢いで道玄坂を
ゴロンゴロン降りてきて、途中でお嬢さんいっしょに衆議院解散しませんか?
って話しかけるぐらい好きだ。」
「うれしい、もっといって」
やれやれ
僕はおもむろに電車内で固く隆起したペニスを女子高生に押し当てた
80 :
41:2008/10/28(火) 14:49:15 ID:s9WB1G29
「このスレの住人はなんて優しいんだろう」
やれやれ。
ついに読んでみる気になってしまった。
だが読み始めると、1文1文に顔がニヤけてしまうと思ったので、やめておく事にした。
81 :
おさかなくわえた名無しさん:2008/10/28(火) 21:04:08 ID:klG3lUz3
オーケー、認めよう。
君は照れているね。
麻生太郎が道玄坂を転げ落ちる、
>>79のペニスは勃起する、
>>80の顔はニヤける。
やれやれ、この世界は僕が想像する以上に複雑な仕組みで成り立っているようだ。
それにしてもどうして麻生太郎はわざわざ衆議院を解散しなければならないのだろう。
83 :
おさかなくわえた名無しさん:2008/10/29(水) 19:53:51 ID:akxHFO0J
「麻生太郎が衆議院を解散する。」
「何?」彼女はミル貝のような小さな耳をひくつかせた。「あなた今、何て言ったの?」
僕は咳払いをし、一言一言、区切って言った。
「麻生太郎が衆議院を解散するんだ。」
「ああそう。」長い間閉じられっぱなしだった窓をようやくこじ開けたような口調で、彼女は言った。
「もう、たくさんよ。」
彼女は疲れ切っていた。そして現に僕も疲れて果てていた。
だがこれは現実なのだ。麻生太郎は衆議院を解散する。オーケー、落ち着こう。
「いいかい?これは避けられない事実なんだよ。太陽が東には沈まないようにね。」
84 :
おさかなくわえた名無しさん:2008/10/29(水) 20:44:50 ID:BM9gYxac
彼にその気があるかは知らないけど、あれはとにかく解散よ。
完璧に。二〇〇パーセント
85 :
おさかなくわえた名無しさん:2008/10/31(金) 00:43:22 ID:WpYNvdlz
200パーセント。
それは端的に言って、そうなるのには間違いなく余り余るほどの可能性がある、ということだ。
「どんな物事にも、それが大きくひっくり返ってしまう瞬間がある。それは望むと望まないに関わらずやってくる、急な変化なんだ。僕たちはそれに呑み込まれ、成り行きに身を任せるしかない。」
最後の瞬間の大きな変化。
僕はこの祈りにも似た気持ちを持って、ブラウン管の向こうにいる麻生太郎を眺めた。
やれやれ。
円高、株安はそれでも変わらない。
86 :
行き:2008/10/31(金) 02:03:07 ID:E28tVuBg
ねぇ、そういう時大人はお酒を飲むんでしょう?
87 :
おさかなくわえた名無しさん:2008/10/31(金) 02:13:32 ID:WpYNvdlz
彼女はそう言ってコロナ・ビールを冷蔵庫から取り出し、カットしたライムを瓶の口に添えた。
「そうだね」僕は頷いた。「大抵の大人たちはそうするだろう。僕だって例外じゃない。ただ…、」
「ただ?」
「コロナ・ビールは苦手なんだ」
コロナビールには
あの、お月様のようなライムをいれなきゃね。
やれやれ、彼女は三柑酢を入れてるみたいだ。
「君はビールが飲めないんだっけ?」
僕の声は彼女に届いていないようだった
あるいは届いているが聞こえないフリをしているのかもしれない
「君はビールが飲めないんだっけ?」
僕は少し語気を荒げてもう一度言ってみた
「ねぇ、ちょっと静かにしてくれる?今いい所なのよ」
彼女は画面を見つめたままこちらを振り返りもしなかった
「一体何を見ているんだい?」
「生活板よ」
「生活板?」
「2ちゃんねるの生活板、面白いスレッドがあるの」
そう言って彼女は恐ろしいスピードでタイピングを始めた
やれやれ、こうなった時の彼女は誰にも手がつけられないのだ
恐らく後ろで火事が起こったとしても気が付かないだろう
しかし2ちゃんねるの生活板とは一体どんな場所なのか?
僕はぼんやりとそんな事を考えながらソファーに身を沈める
そして激しく射精した
教えてあげないよ!
ジャン!
91 :
おさかなくわえた名無しさん:2008/10/31(金) 18:04:23 ID:fO1DDZ4r
オーケー認めよう。
パフュームはのっちとかしゆかだけで充分だ。
あーちゃん?
それにどんな意味があるっていうんだ?
92 :
おさかなくわえた名無しさん:2008/10/31(金) 18:13:07 ID:KOfqAm9/
あなたがそんなこと言うなんて驚いたわ。
そりゃ私だって面白いと思ったわよ。
でもあなたがそんな風に笑うなんて想像できなかった。
なんとなくよ。
94 :
おさかなくわえた名無しさん:2008/10/31(金) 21:44:16 ID:WpYNvdlz
「違う人間になってみたくなる時がある。大声でゲラゲラ喚くように笑ったり、コロナ・ビールにミツカン酢を入れて一気飲みしたり。そんなことをすればするほど、いつもの『僕』は薄らいでいく。まるで最初からそんな人間など存在しなかったようにね」
僕はテレビジョンのスイッチをオンにした。
ブラウン管の向こうでは、かしゆかとのっちに挟まれて高見沢(ジ・ALFEE)がダンス・ダンス・ダンス。
95 :
おさかなくわえた名無しさん:2008/10/31(金) 21:54:03 ID:lC6FtvyB
ちょっと春樹読んでみようと思ってノルウェイの森買いに行ったんだが、
どうやら間違えて何か別の官能小説を買ってしまったみたいだ(^o^)\
96 :
おさかなくわえた名無しさん:2008/10/31(金) 21:56:43 ID:LlfzqD2v
バカみたい
97 :
おさかなくわえた名無しさん:2008/10/31(金) 23:09:57 ID:fO1DDZ4r
僕は・ノッチが・好きだ。
98 :
おさかなくわえた名無しさん:2008/11/01(土) 09:44:31 ID:RfUGGlhf
やれやれ
コロナ・ビールだと信じていたがコドモ・ビールだったようだ
軽い目眩を覚え僕は激しく射精した
99 :
おさかなくわえた名無しさん:2008/11/01(土) 10:03:22 ID:PQHxNYz9
『自分に同情するな』
やれやれ、あなたは立派な人だよ。
ジブンニ ドウジョウ スルナ
100げとー
101 :
おさかなくわえた名無しさん:2008/11/01(土) 11:54:33 ID:+YlnUY0N
やれやれ
僕はいやがるのっちの中ををペニスで、我慢の限界まで存分に味わった後
何度も何度も射精した。
私が断言する。あなた達はまともじゃないわ。
103 :
おさかなくわえた名無しさん:2008/11/01(土) 16:45:35 ID:3WYTmiuN
僕はのっちがいのっちに見えた。
幻覚か・・・・ふと目を落とし力なく笑った。
104 :
おさかなくわえた名無しさん:2008/11/01(土) 18:14:24 ID:PQHxNYz9
『比較的まともなんだよ』と、僕は言った。
105 :
おさかなくわえた名無しさん:2008/11/01(土) 18:43:12 ID:/nwyrk92
やれやれ。
どうやら僕は「のっち」ではなくて「いのっち」に恋してしまったようだ、と気がついた。
それは三日間続いた長い長い嵐のあと、気まぐれな空が突然気前良く見せてくれた虹に似ていた。
106 :
おさかなくわえた名無しさん:2008/11/01(土) 22:06:44 ID:+YlnUY0N
「ね、ここにいる人たちがみんなマスターベーションしているわけ? シコシコッって?」と緑は寮の建物を見上げながら言った。
「たぶんね」
「男の人ってのっちのこと考えながらあれやるわけ?」
「まあそうだろうね」と僕は言った。「株式相場とか動詞の活用とかスエズ運河のことを考えながらマスターベーションする男はまあいないだろうね。まあだいたいはのっちのことを考えながらやっているんじゃないかな」
「スエズ運河?」
「たとえば、だよ」
107 :
おさかなくわえた名無しさん:2008/11/01(土) 22:58:42 ID:PQHxNYz9
『ふ〜ん』
彼女は興味深そうに僕の目を覗き込んだ。
お、お、女の子もするのかな?
109 :
おさかなくわえた名無しさん:2008/11/02(日) 01:17:03 ID:MXP4yFNG
黙りなさい
>>74 その未知の客は女性だった。
美しいわけではない。しかし、その風貌は僕の心を惹きつけた。
顔?体?身のこなし?
どれがどう僕の心を惹きつけたのかはわからない。
しかし、その女性は、なぜか僕の心の深層部に入り込んできた。
その部類の雰囲気を身にまとっていた。
「ビール」
その女性はただそう言った。その言葉は有無を言わせない重みを持ったものだった。
為政者に向いているんだろうな。それか、社長にでもなればいい。僕はぼんやりと返事をしながらそう思った。
僕の店で取り扱っているビールはハイネケンだ。日本のビールはまずい。これだけは、僕の人生のなかで胸を張っていえることだ。
中ジョッキに機械でビールをいれ、おぼんにのせてその新しい客のもとへ持っていく。
「どうぞ」
112 :
おさかなくわえた名無しさん:2008/11/02(日) 22:31:43 ID:UoG928yw
「ありがとう」
彼女の言葉は、いくばくかの感情を含んでいた。
それは好むと好まざるとにかかわらず、僕の理性を揺さぶるのに十分だった。
ハイネケンが彼女の喉を潤す。
カウンターのこっち側で、僕はおもむろに射精した。
お前ら面白過ぎるだろうがwww 食ってたオールレーズンこぼしたwww
114 :
おさかなくわえた名無しさん:2008/11/02(日) 22:45:24 ID:NGxdI8zf
僕は村上春樹を読んだ事がないんだけれど、このスレを読んで
・ナカタさんはうなぎが好き
・僕はよく射精をする
という知識を得たんだ。やれやれ
オールレーズン。ねえ、それって美味しいの?
オールレーズンなんてね、奥さん、あれは格好だけ、ノーガキだらけ。
オールシーズン?
・・・・
やれやれ、僕はまた幻覚を見てしまったようだ。
>>112 それは素晴らしい快感だった。
彼女がビールを飲んでいる姿を見て、射精する。自慰行為。
カウンターを隔てて、あちらはビール、こちらは精子。
あのビールは精子なんだ。
そう思うことで僕の興奮はより高まった。
しかし、悟られてはならない。
仕事をしながら射精する店主がいたら店はつぶれる。
これは現実的な問題だ。
ここにいるおじさん達は小さな女の子のパンツを集めたりしてないよね
120 :
おさかなくわえた名無しさん:2008/11/02(日) 23:42:43 ID:oLzLH8JQ
,,,,,,,,,,,,,,,
/ ,,,, ,,,,\
| ・ ・ |
| ⊃ | それはファッショナブルじゃない。
\ ー /
やれやれだぜ
パンツを盗む。
少女のパンツが僕のものになる。
パンツがなくなって少女が困る。
僕は興奮する。
それだけのことだ。
虚ろな表情でパンツを頭に被った。
懐かしい匂いがする・・・・。
緑の大地の上で手を広げる、あのイメージだ。
シンシヨウ Lサイズ
124 :
おさかなくわえた名無しさん:2008/11/03(月) 04:01:20 ID:WZXNrj8d
,,,,,,,,,,,,,,,
/ ,,,, ,,,,\
| ・ ・ |
| ⊃ | オーケー認めよう、それは僕のスタイルじゃない。
\ ー /
125 :
おさかなくわえた名無しさん:2008/11/03(月) 11:48:23 ID:HOEDGIzC
その時僕はふと、あの草原の真ん中で、僕を優しく射精に導いてくれた直子の事を思い出す。
126 :
おさかなくわえた名無しさん:2008/11/03(月) 14:03:34 ID:WZXNrj8d
,,,,,,,,,,,,,,,
/ ,,,, ,,,,\
| ・ ・ | 冷たいようだが
| ⊃ | ファックはファック、手こきは手こきだ。
\ ー /
127 :
おさかなくわえた名無しさん:2008/11/03(月) 15:57:41 ID:BLTYOE1Z
ナカタには性欲というものがありませんので、
性欲がどういうものかリカイできません。
128 :
おさかなくわえた名無しさん:2008/11/03(月) 17:13:19 ID:IiWahs7o
しかし、いつの間にか中田氏の味だけはしっかりと覚えてしまったようだ。やれやれ。
>>118 「あなた射精したわね。臭いでわかるわよ」
その客に見破られた。やれやれ。閉店か。
130 :
おさかなくわえた名無しさん:2008/11/03(月) 23:05:04 ID:WZXNrj8d
,,,,,,,,,,,,,,,
/ ,,,, ,,,,\
| ・ ・ |
| ⊃ | やれやれ、みんなが僕に憧れる。
\ ー /
131 :
おさかなくわえた名無しさん:2008/11/03(月) 23:09:29 ID:D8inN0Kc
最近、肌寒くなったきがする。今年も寒い冬が来たようだ。
早速、押入からコートをだすってばよ!!!
132 :
おさかなくわえた名無しさん:2008/11/03(月) 23:27:31 ID:HOEDGIzC
そして今年も僕は押し入れからコートを出す。
僕はこれから何度同じ事を繰り返していくのだろう。
やれやれ寒くなってきたな。僕は押入れからこたつを出した
そして射精をした
134 :
おさかなくわえた名無しさん:2008/11/04(火) 18:40:57 ID:it8Wejj9
,,,,,,,,,,,,,,,
/ ,,,, ,,,,\
| ・ ・ | どうして僕がイケメンだって気づかないんだろう?
| ⊃ |
\ ー /
「あなたって最低よ。」
136 :
おさかなくわえた名無しさん:2008/11/05(水) 13:35:33 ID:OJTqVJj1
,,,,,,,,,,,,,,,
/ ,,,, ,,,,\
| ・ ・ | 僕の書いた小説は説得力があるだろう?
| ⊃ |
\ ー /
私のことどれくらい好き?
教えてあげないよ!
ジャン!
「鳥のフンが当たる確率くらい好きだよ」
140 :
おさかなくわえた名無しさん:2008/11/09(日) 00:02:02 ID:aHftLgUR
「それってすごくキュートね
じゃあ、私のことどれくらい嫌い?」
「蛸を茹でると赤くなる確率くらい嫌いだよ」
「ちょっと何言ってるかわかんない」
やれやれ
そして僕は激しく射精した
Mかよw
「あなたも、早く恋人作りなさいね。」と彼女は言った。
・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・
「なら、僕のことを好きな女性は誰なんだ。」
と言いたくなったがやめた。
そんなことを聞いていったいどうなるというのだ。
彼女が教えてくれるはずがなかった。
しかし、僕に今必要なのは具体的な可能性だった。
僕は、22を過ぎて恋人というものに巡り会ったことがないことに少しずつ乾きを感じていた。
ビールでは潤しきれない感情だった。
ねえ、あなたもっと自分に自信を持った方がいいと思うわ。
悪くないわよ、あなたの顔。
鏡を覗きこむとまるで生まれたての猿の赤ん坊のような僕がいた
「人間顔じゃなくて、中身なのよ」
彼女の言葉が浮かんだ。
やれやれ。それにも限度っていうものがあるだろう。
い、いや、ぼぼぼぼぼ僕はなな中身が、だだ大事だとおおお思う
彼女の亡霊が僕のペニスを苦しめた
151 :
おさかなくわえた名無しさん:2008/11/10(月) 17:26:29 ID:e0vFba2y
そして僕は射精する
「ねぇあなたの小説はペニスが出てくるけどあなたのペニスはまるで落ちない煙草の灰よ」
「僕だってもう若くないんだ。仕方ないよ。」
僕が喋っている間でも僕の睾丸では精子が次々と生まれていく。
やれやれ。
154 :
おさかなくわえた名無しさん:2008/11/13(木) 00:33:11 ID:jpUr/5NE
「ときどきスレを上げておくのも悪くないと思うんだ。」
155 :
おさかなくわえた名無しさん:2008/11/13(木) 00:40:54 ID:GnRxb244
やれやれ、昼夜逆転してしまったようだ
156 :
おさかなくわえた名無しさん:2008/11/13(木) 01:01:26 ID:nX4S67dt
やれやれ、僕は射精した
157 :
おさかなくわえた名無しさん:2008/11/13(木) 02:16:00 ID:WL1yYymh
わからなくもないな
158 :
おさかなくわえた名無しさん:2008/11/13(木) 15:51:49 ID:GnRxb244
そうかもしれない
射精ネタはやれやれだぜ
やれやれネタもまた、射精しそうな位 つまらないな
161 :
おさかなくわえた名無しさん:2008/11/15(土) 01:10:55 ID:JwIBcVuo
そうだね、なんか比喩とかでがんばってほしい。
でも一番欲しいものは一番遠いのよね
あなたっていつもそう
「それは、メタファーとしての 羊なんだ」
そう口にすると僕は、まるでうきうきしながら
白雪姫の帰りを待つ小人の様に軽やかな動きで、
シャツにアイロンをかけはじめた
164 :
おさかなくわえた名無しさん:2008/11/15(土) 10:44:52 ID:xwlQ5xN6
「上手く踊るんだよ」
僕は羊男の言葉を思い出した。
165 :
おさかなくわえた名無しさん:2008/11/15(土) 19:59:53 ID:SZtZM1Eu
./⌒ヽ
♪ ( ^ω^) ♪
(( (っ )っ
( っ _フ
(_/ 彡 彡
これから僕は少し遅れて職場に行く
別に遅刻というわけではない
朝に少し春樹スレに顔を出すだけでこうも仕事前の鬱々とした気分が晴れるのを僕は初めて知った
やれやれ、今、仕事が終わった
僕は職場から携帯で書き込みをする
そして、朝の書き込みを少し訂正しなければならないことに気付いた
×少し遅れて
○いつもより少し遅れて
これから帰宅したら、僕は何らかの春樹作品を読み返したいと思う
というのも、純粋に彼の小説が恋しくなったのと同時に思いがけず彼の口調で話す能力が鈍ってしまったからだ
やれやれ、時の流れとは恐ろしいものだ
168 :
おさかなくわえた名無しさん:2008/11/18(火) 20:30:45 ID:RhuYyhPW
「別に興味ないわ」
と、いった感じで彼女は肩をすくめた。
とても表現方法が豊かだ。
169 :
おさかなくわえた名無しさん:2008/11/18(火) 20:42:17 ID:Dl+jIU2o
>>167 鈍ったのではなくて、それはもう喪われてしまったのよ
夜の海に降る雨のようにネ♪
とかなんとかいっちゃたりしちゃったりなんかしてえ〜
「あなた今、何て言ったの?」
173 :
おさかなくわえた名無しさん:2008/11/22(土) 19:00:05 ID:HJ0TgzR2
ナカタってSHERBETSのベース、仲田憲市さんの事ですね。わかります。
174 :
おさかなくわえた名無しさん:2008/11/22(土) 19:08:26 ID:pLrly5NF
今夜はモツ鍋です
モツもニラもナカタの好物であります
「あなたの言ってることってちょっとおかしいんじゃないかしら?
つまりナカタさんはモツもニラも食べないのよ。絶対に。」
そう言って彼女はトニックウォーターを飲み干した。
話はそれっきりだった。
彼女はそのまま黙りこんでテレビを観ている。
僕は台所で食器を洗いながら漠然とした違和感を感じた。
やがてその違和感は大きくなり頭の中で警鐘が鳴りはじめた。
何かおかしい
何かが間違っている
それも致命的な何かだ
ナ カ タ ノ コ ウ ブ ツ ハ モ ツ ト ニ ラ
限りなく透明に近いモザイク
>>178 残念だけど、それは村上違いなのよ。
私の言いたいこと、わかるかしら?
つまり顔射と夢精したわね。臭いでわかるのよ
やれやれ、僕は激しく射精した
画面にはおすぎが笑っていた
182 :
おさかなくわえた名無しさん:2008/11/28(金) 12:26:44 ID:zFJDtceh
かわいそうなねじまき鳥さん
184 :
おさかなくわえた名無しさん:2008/11/29(土) 14:02:42 ID:upvv9Inx
やれやれ、なんだって休日の朝にグロ画像なんて見なくちゃいけないんだ。
なんで釣り餌がともさか?
>>173 SHERBETSって元BLANKEY JET CITYのベンジーこと浅井健一のバンドだべ?
187 :
おさかなくわえた名無しさん:2008/11/30(日) 17:42:25 ID:tSQ6O8db
「何を言っているのか分からないわ」
やれやれ世代の差か
ねぇあなたの小説読んで私、あなたのことが気になっちゃったの
それでね、インターネットで画像検索してみようと思うの、どう思う?
「好きにすればいいさ。」
僕は茹で上がったパスタから立ちのぼる湯気を見るともなく眺めながら答えた。
「だけどそれはとても難しいことなのかもしれない。
もしかしたらそれによって君は大切な何かを失うことにもなりかねないんだ。」
僕らはしばらく換気扇の低いうなりを聞いていた。
190 :
おさかなくわえた名無しさん:2008/12/03(水) 09:36:30 ID:4oiP6HpJ
「パスタ」でスレ内検索5件w
あなたは本当にパスタが好きなのね
画像を見た限り屋台のラーメンの方が似合ってるわよ
やれやれ
ぼくは
きみたちが
すきだ
194 :
おさかなくわえた名無しさん:2008/12/03(水) 18:44:32 ID:q8bdvUWG
アンナコトガ デキタラ ドンナニ イイダロウ
1975年の僕はいつもこんなことを思っていた。
あんな夢。こんな夢。この世界は夢だけで出来たアメ細工のようにとてもキレイで
とても壊れやすかった。世界のどこかで、沢山のアメ職人が、壊れたアメ細工を
片っ端から直していくのだ。
なんて素敵な世界。アメ細工。
彼女(あえてこう表現をする。でもロボットだったのかもしれない。ひどく
出来そこないの)は、アメ細工をすべて本物に変えてくれた。
不思議なポケットひとつで。
「つまりね」僕は言った。
「空が飛びたいんだよ、小さい頃からそう思ってた」
タバコをつまらなそう消すと彼女は「バカみたい」と言って、ポケットをもぞもぞと
やったあと、小さなプロペラを取り出した。
「はい、これがあなたの欲しいものよ。どう。バカみたいでしょ?」
全く、その通りだった。
◆
「今ね、ジャイアンにおいかけられてるんだ」
僕が息を切らして言うと、彼女は電話の向こうで「バカみたい」と言った。
よ、よ、よくわからないな
ねえ、何度も言うようだけど、作中のそれは「パスタ」ではなく「スパゲッティ」なんだよ。
僕は辛抱強く、ゆっくりと区切りをつけながら、彼女にそう言った。
僕は、ピーナッツバターみたいにしつこい性格をしているのだ。
彼女は考えこみながらコーヒー・カップの中のスプーンをかちゃかちゃとまわした。
「信じられないな」
「無理に信じなくてもかまわない。
だけどそれは、紛れもない事実であり、真実なんだ」
彼女はテーブルの上のクリープに手を伸ばした。
僕の頭の中にはレイディオヘッドの「Creep」が流れていた。
スパゲッティである事と、彼女がそれを信じない事
その時、僕らは2つがまったく別の問題である事に気付いていなかった
それが大きな落とし穴だと気付いたのは不幸にもずっと後の事だった
スパゲッティか、パスタか。
そんな議論を僕は首をすくめてやりすごした。
嵐が去るのをそっと待ち続けることは実はそんなにたいしたことじゃない。
あなたのウィンナー茹で上がってるわ
あ
彼女はクスクスと笑ってからコーヒーをひとくち飲んだ。
「ねえ、23歳の頃って何を考えてた?」
>>204 ここ最近、僕に起こっている様々な出来事を、スーパーに売っている濃縮還元ジュースみたいに
ぎゅうっと突き詰めた結果、そういう言い回しになったんだ。
僕のスパゲッティは、もうすっかりのびていた。
207 :
おさかなくわえた名無しさん:2008/12/06(土) 00:39:41 ID:JfJTvWki
確かに悪くない
>>207さんったら、そんなことじゃ女の子と仲良くなれないわよ
100パーセントの、女の子
212 :
おさかなくわえた名無しさん:2008/12/07(日) 03:28:36 ID:Yq73Dh8k
彼は100パーセントの女の子になんて出会った試しがない。
なぜならわたしも彼に出会ったことがないから。
私達が出会わなければお互い永遠に100パーセントにはなれないだろう。
出会うことがなければきっと、自分にとって100パーセントの相手がいるなんて
知らずに暮らしていくことができる。
けれど、それって悲しい話だと思いませんか。
>>212 悲しい話だとは思うけれど、
君の文章は「村上春樹口調」からいささか離れている気がするんだ。
僕の書き込みを見て君は少なからず落胆していると思う。
でも僕は言わずにはいられなかったんだ。
「ごめんよ。」
しかし、なんのテーマもなしに村上春樹口調で会話するというのはなかなか難しいものだね
215 :
1:2008/12/08(月) 00:25:48 ID:i5tWutdj
僕は、肌がつっぱって紙のようになってしまった
頬を撫でた。
今、ここで「僕は実は
>>1です」と名乗り出たところで、
一体どれほどのスレ住人が信じてくれるだろうか?
しかも、「スレタイに『生活について』と入れ忘れた」などと言って
スレ住人は僕を温かく迎えてくれるのだろうか?
答えはノオだった。
>>1は今日ユニクロに行っただとか、
そんな他愛もない話をしたかったのだ。
ねえ
>>1君、私はあなたの生活について一切関心がないの。
私が知りたいことは、あなたが何故こんなクソスレを立てたってことなのよ?
それを聞きたいのにあなたはいつも話を逸らすばかりで全然答えてくれないじゃない。
ましてや私達に温かく迎えてもらおうだなんて、随分と無責任だと思うわ。あなたって男性として最低よ。
・・・ごめんなさい、ちょっと言いすぎだと思うわ。
私、今日生理なのよ。許して。
218 :
おさかなくわえた名無しさん:2008/12/08(月) 00:48:47 ID:SPaxlB/i
age
「
>>1君。これだけは言っておきたいのだけれど。
このスレはクソスレなんかじゃない。
それどころか、僕の毎日のささやかな楽しみの一つなんだ。」
そして僕はどこかに落としてしまった財布のことを考えた。
今頃は茂みの中で標的がやってくるのをじっと待っている狙撃兵のようにじっと息を殺しているのだ。
誰にも見つからないように。
僕を撃ち抜いたっていいから出てきてくれないか、と思った。
220 :
おさかなくわえた名無しさん:2008/12/08(月) 02:03:47 ID:yM2XYyb4
サイフはナカタの好物であります
僕だってこのスレを楽しみにしてる。
君だけじゃない。
僕は好きでもないタバコに火をつけた
そもそも「村上春樹口調で話すスレ」って、春樹本人はこんな口調で話すのだろうか?
のりを巻いたキウリをかじりながら、僕はそんな事をぼんやり考えていた
「村上春樹(の作風)口調で会話するスレ」、
うん、そんな世界がひとつくらいあっても悪くはないんじゃない?
彼女は突如、面白い事を思いついた悪戯っ子の様な瞳でこちらを見上げた。
僕はといえば、キュウリみたいにクールだった。
サバ、だな
ねぇ春樹君、あなた小説家なのに体鍛えてどうするのよ?
私は右手に持っていた煙草に火を点け素早く煙を天井へ吐いた
>>225 いいかい、ボートはボート、ファックはファックだ
ピース
僕はシェービングクリームを7本買い、ドーナッツショップに入り、
コリコリとドーナッツをかじり、コーヒーを飲み、家へ帰った。
230 :
おさかなくわえた名無しさん:2008/12/10(水) 00:20:13 ID:RgjawbhF
そういうのって素敵よね
お前らの一番好きな作品何?久々に読みたくなった
>>231 世界の終りとハードボイルドワンダーランド
初めての文学村上春樹しか読んだことのない僕にとって
村上春樹風に話をするなんてとても困難なことなんだ
234 :
おさかなくわえた名無しさん:2008/12/10(水) 02:50:33 ID:RgjawbhF
ねえ、ワタシお腹ペコペコで死にそうだわ。
不快だ。この上なく不快だ。机の端でも齧ってろ。
彼ならそう叫ぶことができただろう。このうえなくスマートに。
でも、僕にできたことはといえばただ、黙って食べかけのドーナツを差し出すことだけだった。
それはみすぼらしい紙袋に入っていて、彼女がかすかに眉をひそめるのがわかった。
ドーナツを差し出した後、僕はコーヒーを淹れた。
こういってはなんだが、僕はコーヒーの淹れ方にはいささか自信がある。
これを飲めば彼女の機嫌もいくらかよくなるはずだった。
>>231 「村上春樹は一通り読んだけれど
ノルウェイの森、ねじまき鳥クロニクル、羊をめぐる冒険。
最近読み返したスプートニクの恋人にとても感動した。」
あたしは最近村上春樹にはまったわ
最初に国境の西、太陽の南をTSUTAYAで買って貪るように読んだわ
性描写が印象的だったわね、もちろんそれだけじゃないわよ
全作品集めるにはお金がないから、ほら、あたし貧乏じゃない?
それで、今近所の図書館に行ってノルウェーの森を借りてきているところよ
「ピース」とか鼻で笑っちゃったけど今のところ面白いわね
でも正直話題になるほど面白いかは微妙なのよ
貧乏なおばさんの話
彼女の言葉は次第に熱を帯び、ドーナツを持つ手がせわしなく動く。
いつもながら綺麗に整えられた爪の形に僕は見とれる。
しかしドーナツはそのような動きに堪えるにはいささか乾きすぎていて、かけらが机のあちこちに飛び散る。
やれやれ。
「ピース」
僕は結局、それだけ、言った。
僕は、
>>240がそんな馬鹿げた事を本気で言っているのかどうか
いささか頭を悩ませた。「貧乏なおばさんの話」だぞ?
読んだ事がないというのだろうか。しかし、
>>240なりのユーモアという線も考えられる。
しかし僕は今、それ以上に大きな問題を抱えていた。
僕だって、暇ではないのだ。
あたしも暇じゃないわ
明日返却日なのよ
まるで追い込みの受験生みたいでしょう
ピース
タカ&トシよりオードリーの方が面白いと思わないかしら?
「ガリガリガリクソンとアイヒマンスタンダードが好き
と、言ってもきっとここの住人には伝わらないだろうな」
僕は心の中でそう呟くと、自分の孤立しがちな自我について思いをめぐらせた。
三十を過ぎた「若手」がしのぎを削り、年末にはグランプリも開かれる。
僕は次第に洗練されていく漫才に少し違和感を感じていた。
ねぇ、私を笑わせたいならもっと頭を使う事ね。
そうかもしれない。
でも仕方ない事なんだ。
ハワイの砂浜に行けばあなたに会える?
RunRunRun
>>249 会えるかもしれないし、会えないかもしれない。
それは、僕にもわからないんだよ。
わかるだろが!てめぇが浜辺で若い子の尻追っかけてんのは知ってんだよ!
取り乱しました。クルリンパッ
254 :
おさかなくわえた名無しさん:2008/12/14(日) 23:28:28 ID:nkNnq4wO
「ねぇ」
彼女はたいして面白くなさそうにモニターを眺めながら言った。
「空気を読まずに無駄なレスを投下する人たちがいなければ、この
スレはもっとすばらしいものになると思うの」
「それって素敵みたいだな」
僕はグラスに三分の一ほど残ったウィスキーを飲み干してそう答えた。
そして誰もいなくなった
256 :
おさかなくわえた名無しさん:2008/12/15(月) 12:00:03 ID:A+1YvW3F
「誰もいないようだ」暗闇に目をこらすと、やみくろがこちらを見ていた。
またここでマスターベーションしてるのね
258 :
おさかなくわえた名無しさん:2008/12/15(月) 13:14:23 ID:yx3pbwyD
君は一体どこでマスターベーションしてるんだい?
「誰もが花田勝のことを考えながらマスターベションをしているわけじゃない」
「花田勝?」
「たとえば、さ。」
260 :
おさかなくわえた名無しさん:2008/12/15(月) 15:34:33 ID:azcsIyf+
>>258 「かわいそうなねじまき鳥さん。
あなたってそんなことしか言えないの?」
オーケー。認めよう。
僕は変態だ。
261 :
おさかなくわえた名無しさん:2008/12/15(月) 16:12:37 ID:ytmsN7a6
やれやれ。
僕は無性に煙草が吸いたくなった。
煙草はあなたの体から何かを奪うのよ。健康とかそんなものじゃないの。
風にそよがない木立を想像できる?
あなたが奪われ続けているのは、例えて言えばそういうものなの。
おまいら上手すぎワロタ。
同じくワロタw
僕もそれに同意した。
266 :
おさかなくわえた名無しさん:2008/12/15(月) 23:24:21 ID:pwa0FM/0
「オマイラウマスギワロタ」
彼はもういちど自分でその言葉を飲み下すようにひとりごちて
おもむろに射精した。
「馬鹿みたい」
僕もそう思う。花田勝やワロタで射精するなんてあまりにも馬鹿げてる。
でもそれは必要なことだった。雛が羽ばたく練習をするのと同じだ。
目的のない試行錯誤はない。これは純粋な意味での練習なのだ。
僕は目をつぶって花田勝のことを考えた。
僕は彼の大きな身体を愛撫することを考えた。
目をつぶる前からわかっていたけれど、
花田勝のことを考えながら勃起することはやっぱり無理だった。
僕はホモ・セクシュアルではないのだ。
当然のことだった。
太った女と寝ることは僕にとって冒険だった。
しかし、太った男と寝ることは冒険なんてレヴェルではない。
馬鹿げた話だ。
僕は冷蔵庫を開け、缶ビールを一本取り出した。
上部に付いたタブを起こすと、なかに閉じ込められていた炭酸が開放される心地いい音が響いた。
270 :
おさかなくわえた名無しさん:2008/12/17(水) 02:28:17 ID:jG+zAgGe
「あなたの考え方は狭量で偏屈だわ」
確かにそうかもしれない。
太っていない女の子と寝る事と太った女の子と寝る事に
一体何の差異があるって言うんだ。
もしかしたら太ったーここで言う「太った」というのはこれまで僕が培って
きた価値観の中で到底許容できないレヴェルの「太った」であるー女の子と
寝る事によってもしかしたら今までの人生ではあり得ない境地が開けるかもしれない。
像の耳のようにだぶついた脇腹、荒海に呑まれる頼りない小舟のように揺れる二の腕、
オンザロックのグラスからとめどなく滴り落ちる雫を連想させる汗。
想像してみると、太った女の子もなかなか悪くはなかった。
そう、太った男と寝ることは冒険でもなんでも無いし、馬鹿げた話でもない。
腹を下したら下痢するくらいに当然の事なのだ。
「ねぇ、あなたはもう分かっているはずだわ」
プルトップをつなげながら彼女は言った。
「これは、太った女の話でも、太った男の話でもないの。重要なのは」
「花田、勝なんだね。」
僕はカラカラに渇いた咽から次の言葉をしぼりだそうとした。
「そして、彼女はもう死んでいる。」
だが僕の言葉を引き継いだのは鼠男だった。
僕はどこでもない場所から花田勝の名前を叫び続けた。
ちょうどその頃、花田勝は恵比寿ガーデンプレイスのバーで
オーダーしたビールを飲もうとしている所だった。
ビアグラスに注がれた琥珀色のビールのその泡は、まるで雪化粧の様に真っ白で、
彼の幸せな未来を約束してくれそうに思えた。
彼はユーモラスな雪男みたいに大きな身体を
カウンターの小さな椅子に申し訳なさそうに乗せて、「今、誰かが俺の事を呼んだ様な気がして仕方ないな」
待ち合わせをしているわけでもないのに、
落ち着きなく窓の外に目をやるのだった。
まさかの花田勝スレね
やれやれ。
君たちはどれだけ僕の腹をよじれさせれば気が済むんだ。
「ねぇ、聞いていいかしら。・・・花田勝と私、どっちが好き?」
>>276 ここでもし、「花田勝だよ」と答えたら、またしばらくのレス数を花田勝氏にご登場願う事になるのは、
空から槍が降ってくる確率より遥かに高い。
勝氏の事も決して嫌いではなかったが、世界中の可愛いものだけを集めて作り上げた様な
魅力的な女の子を前に、どうしてそんな事が言えるだろう。
僕は、「弟の方、」と答えた。
「弟の、ほう」
きっちりと切りそろえられた髪を指で梳きながら、彼女は続けた。
「弟がいない一人っ子の自分は想像できる?」
「無理だね。弟は最初からそこに存在していたんだ。
弟のいない僕は、比喩のない村上春樹の小説のようなものなんだ。」
答えながら、僕は思った。
そう、弟は最初からそこに存在していた。というよりむしろ、弟が存在していたから僕も存在し得たのかもしれない。
存在自体が誰かに依存すること。僕はずっとそんな状態で生きてきた。
そしてそれは、誰もが賞賛すべきこと、のはずだった。
でもある日、僕は、僕自身の意志で、そんな場所から降りた。バイバイ。自由になるはずだった。
そうだ。確かに自由になった。
だけど気づけば、こうして弟は、靴底についたガムの噛み屑のように僕の人生にへばりついている。
まるで、レコードを逆回転させた様な、妙な感覚とともに
僕の思考はそこで遮断された。僕は渋谷の交差点にいた。
ほんの数秒間の考察だったが、3時間位ここで立ち尽くしていた様に感じる。
僕は確かに「花田勝」を知っていた。ただ、顔を思い出そうとすると
何故か「弟」が出てきて邪魔をするのだった。
とにかく喉が渇いていた。よく冷えたビールと、ミックスナッツをつまみに頼もう。
僕は恵比寿行きの切符を買い、恵比寿ガーデンプレイスへと向かった。
電車の中の居眠りで僕は不思議な夢をみた。
こんな夢だ。
僕は何も無い暗い部屋にいる。
そこへどこからともなく羊男が現れる。
「久しぶりだね」
「そうだね。」
「戦争は終わったかい?」
「もう終わったよ。でも毎日が戦争みたいなものさ。」
羊男は妙にもじもじしている。
何か僕に言いたい事があるようだった。
こういう時は黙っていたほうがいい。
僕は彼を急かさずに待つ事にした。
「今日はもう家に帰ったほうがいい」
「どうして?」
「アブないよ」
「僕は今から恵比寿ガーデンプレイスに行くんだ。」
「知ってるよ」
「ガーデンプレイスがどうしてアブないのだろう?」
「その場所がアブないんじゃないんだ」
「じゃあ、何がアブないの?」
「・・・・・」
「教えてくれないかな?」
羊男は困った様子で何も無い天井を見上げた
やがてゆっくりと話しだした
「ごめんよ、おいらが言っちゃいけないことになってるんだ」
僕はまた軽い混乱に襲われた。
それはもう始まっていて、僕はもうそれに組み込まれている。
だがこれは夢だ。夢は夢でしかない。だが本当に夢なのか?
オーケー。
入り口にはいってしまった以上は出口からでるしかない。
僕は電車を飛び降り、中野ブロードウェイへむかった。
サンモールの入り口に立つ頃には、
あのいまいましい花田勝の幻影はすっかり消えていた。
メリークリスマス
ミスターローレンス
285 :
おさかなくわえた名無しさん:2008/12/18(木) 18:26:22 ID:fbIPiEmh
とにかく僕は何かに導かれるようにモールを歩いた。
途中、ぴちぴちに太ったゴシック調の女の子やセーラー服を身に纏った男の子とすれ違う。やれやれ、まったく終末的な光景だ。
オーケー、これは夢の中なのだ。現実はこんなものじゃない。
気持ちを落ち着かせるため、コンビニで買ったビールを飲む。
コンビニエンス・ストアで買った缶ビールには、「ストロング・セブン」と書かれていた。
どうやらつい最近発売されたもののようだった。
僕は普段、ハイネッケンかバドワイザーしか飲まない。
アルコール7%のそれを喉に流しこみながら僕は、
今ではもう失われてしまった幻が、こちらをうらめしそうに見ているのを感じながら
なおもそれをやり過ごそうと半ばやっきになっていた。
「花田勝」には気をつけな。羊男はドーナツをかじりながら確かにそう言っていた。
僕は「ハナダマサル」に似た名前を思い出そうとしていた。
「ワタヤノボル」みたいな前だ。
「ハナナカジママサル」
ようやく思い出したその名前は、
僕が昔何度も読んでいた漫画の主人公の名前だった。
僕は預金してあった勇気をすべて引き出し、
彼がよく言っていた台詞を声に出してみた。
「ウォンチュー。」
288 :
おさかなくわえた名無しさん:2008/12/18(木) 23:29:29 ID:Jvsjg3Vu
「ようするに」
所在なげに彷徨いながら消えてゆく煙草の煙を見つめながら言った。
「花田勝は単にこのスレを構成する一つのファクターでしかないんだよ。
別に花田勝でなくてもいいんだ、それが射精でもナカタさんでも、
もちろん太った女の子と寝る事でもいい、「村上春樹口調で会話」する
という現実的な問題さえクリアできればね。」
「あなたの言っている事はよくわからないわ。
目的を達成する為に意味の無い会話を続けるなんて馬鹿みたい」
「それも一理ある」
僕は言葉を続けた。
「それでも、僕らは踊り続けなければならないんだ。」
このスレがdatという池に落ちるまで。」
「レスが1000に達したら?」
「もっとも喜ばしいケースがそれだね。
その場合は、速やかにpart2が出来上がる。
けれど、残念ながらその可能性はあまり高くない。
僕らの会話はまだようやく3分の1、といったところなんだ。
ハリウッド映画だったら派手なアクション・シーンが一段楽したところだし、
『ねじまき鳥クロニクル』だったら間宮中尉の長い話がちょうど終わったところくらいなんだ。」
「あなたの話だって長いわよ。」
「話し出すと止まらないんだ。」
290 :
おさかなくわえた名無しさん:2008/12/19(金) 00:34:56 ID:cB7m8Jg3
よくわからないな
雨は夜更け過ぎに雪へと変わるだろう
アニハヨフケスギニユキエトカワルダロウ
Silent Night Holy Night
「クリスマス中止の知らせ」を、僕らはその時まだ知らずにいた。
クリスマスなんか僕には関係のないことさ。
Silent Night Holy shit
ピース
「せっかくスレがうまく踊り出していたのに
言ってみたいだけの1行レスなんてうんざりよ
もし私がこんな綺麗なスレだったら、そんな残酷なことはしないわ。
でもね、腐っているのよ、スレそのものが。そしてレスも。」
スレとレスは似ている。まるで双子のたっちみたいに。
>>297 「スレとレスが腐っているだって?」
その考えは、あまりにも一方的過ぎやしないかな。
僕は彼女にそう聞き返そうとしたが、
驚きのあまり手に持っていたトンカチを取り落としそうになった。
そう、例え言いたいだけの一言レスが乱立したとしても、
僕らはいつだってそれらを立て直す事ができる。
少なくとも、僕にはその自負があった。
毎日だ。毎日こうしてやってきては、
このスレのネジを巻いているのだから。
「あなたが持っているのはやっとこよ。
トンカチとやっとこを間違えるような人に
スレを立て直すことなんてできるのかしら?」
彼女はリンゴを貰うときのゾウみたいな寄り目になり、そして一気に言った。
「ここには、あなたと私の2人しかいないんじゃないかしら。
なぜだか分からないけど、そんな気がするの。」
>>299 あるいはそうかもしれない。
普段は携帯電話でちまちまレスしている僕
>>298 が
珍しくPCからもレスしている位だ。
どれ程このスレを愛しているか、君にはわかるかい?
そして、僕は生まれてこのかた「やっとこ」に対して
何の感情も持てないし、僕がこうして手にしているのは
やはり「トンカチ」なんだ。
私だってこのスレもあなたも好きよ。少なくとも
あなたが「トンカチ」に抱いている感情のようなものはあるわ。
でもね、
>>300 あなたと一緒にいると、時々すぅっと空気が薄くなるの。
怖いのよ。携帯を持ったまま、井戸にストンと落ちちゃうんじゃないかって。
>>299 「違う。そうじゃない」
僕は激しく首を振った。
そうじゃない。僕らはただじっと息を潜め、機会をうかがっているのだ。
まるでじゃれ合うリスを草むらから見つめる、孤独な蛇みたいに。
僕が世界に飛び込むとき、その世界の住民の多くは驚き、とまどうことになる。
僕はいかにしてその住民を刺激しないよう、世界と交わることができるかを考える。
その世界を見つめ、そこにいる自分を思い描く。
しかし一日という時間は、それらを描き切るにはあまりに短く、限られている。
0時の鐘が鳴ると同時に僕の描いた情熱は吹き消され、光は塗りつぶされる。意識が断たれる。
すべてが音もなく打ち砕かれ、永遠に失われてしまう。
そして次の日には、僕らはまた同じように世界と向かいあうことになるのだ。往々にして。
これでおわかりいただけただろうか。
僕らが、流れを感じられない一行レスの乱立するこの世界を、
この様にいくらでも立て直す事ができるという揺るぎない真実を。
トンカチは果てしなくトンカチであり、間違っても途中で
「やっとこ」にはなり得ないという事実を。
うっせー馬鹿!誰だよ村上春樹
ハルヒなら知ってるぞバーカバーカ!
うんこうんこぶりぶりぷぅー
土曜の朝、僕はシェービング・クリームで丁寧に髭を剃り、
洗濯物を干し、猫のサワラに餌をやり、おろしたて の白いジャックパーセルを履いて
読みかけのケルアックの単行本を片手に蕎麦屋へ向かった。
「スレって、結局のところ、犬のハルヒみたいなものじゃないの?」
彼女はわからない、という顔をして不機嫌そうにそうつぶやいた。
「いや、それはちがう。ホース、そう、ホースみたいなものさ。でもそれは僕らにとって問題じゃない。
僕らは、今夜、四谷のラブホテルでレスをした、それだけのこと―――」
僕が言い終わらないうちに、彼女はベッドから起きあがり、言った。
「ホースについて、軽々しく語らないでよ」
今思い出しても恥ずかしくなるほど、僕は、未熟だった。
>>305 猫のサワラは最初は綿谷ノボルって名前だったんだよな
なんでだっけ?
僕の結婚相手の兄の名前が「ワタヤノボル」。
「ねぇ、こんな口調はあなたらしくないと思うの。
なんていうか、もっとあなたらしくするための工夫って言うか、そんなものがあるべきじゃない?」
僕らしくするための工夫。それについて考える。
ねえ、あなた、クリスマスもここでこんなことしてるつもりなの?
彼女を家に呼んで赤や緑のテーブルクロスを敷いた大きなテーブルで、
綺麗な大きい蝋燭を2本立ててまるで二人の愛の炎を燃やすかのように火をつけて、
丸々と太ったチキンや美味しいケーキ屋さんで予約した豪華なケーキを囲んで、
見つめあいながらシャンパンを飲むのって素敵だと思うの
別に誘ってるわけじゃないわよ
わたしはパソコンの前にいて、そこに静かに腰かけていて、
誰にも私の姿は見えない。そんな気がしたわ。
ここからもう動きたくない、と思った。
もちろんそれが不可能なことは、私にも良くわかっていた。
いつかは現実がわたしたちを捕まえにやってくる。
そしてわたしたちはもとの世界に戻らなくてはならない。そうよね。
やれやれ、明日は月曜日・・・。
yj
月曜日の次には火曜日がくる。その次は水曜日だ。
誰だって知っている。
靴を頭に乗せないのと同じくらい純然たる事実。
つまり、僕が言いたいのは、24日も25日も平日だってことなんだ。
翌日の仕事の段取りを気にしながら、ケンタッキーチキンを食べ、
フェラチオやクンニもそこそこの乾いたセックスをするつもりかい?
おいおい、よしてくれよ、君の想像力はどこへいっちゃったんだい。
僕は春の小熊みたいにじゃれあってエア嫁とささやかに楽しむ。
それだけで満足なんだよ。
「二次元へお帰りなさい。そして、二次元嫁と暮らしなさい。」
311は全く感情のない目をしてそうつぶやいた。
オーケー
>>312、僕たちはうまくやっていける。
だが僕はそれを口に出せないまま、射精した。
イエス・キリストの生誕を祝う、ただそれだけの日。
僕は、トマトとバジルをあしらった熱々のピッツァと
よく冷やしておいたバドワイザーをテーブルに運んだ。
ラジオからは、「MerryX'mas ミスター・ローレンス」が小さく流れている。
とても静かで、孤独なクリスマス。悪くない。
オーケー、僕はキリスト教徒ではない
何日か前に借りていたエー・ブイを観ることにした
そのアダルト・ビデオの女優の顔に僕は見覚えがあった。
しかし、それを思い出す時間はなかった。
…オーケー、やれやれ、僕は射精した。
この、目眩すら覚える使い古しの常套句に、いささかウンザリしながら。
318 :
おさかなくわえた名無しさん:2008/12/23(火) 21:34:55 ID:QU+VoyXp
「かわいそうなねじまき鳥さん、クリスマス前なのに右手が恋人なの」
笠木メイ、ずっと見ていたのか。
やれやれ、高校生に見られてしまうなんて。
ねぇ、ねじまき鳥さん。なによ、笠木って?私の名前は笠原よ。笠木じゃないわ。
いい?笠原メイよ。
オーケー、認めよう
僕はこの聖夜を孤独に過ごしている
その日、僕は2日分の食料と水をナップザックに入れ、
レモンキャンディーを口の中で転がしながら、
縄梯子と懐中電灯を手に、あの井戸へと向かった。
クリスマスだって?サンタクロース?
そんなものが、真っ暗な井戸の底までやってくるはずはなかった。
「飯島愛・・・」
その暗闇の中を蠢く何かが僕にそう言った気がした。
どうして「クリスマス・イヴ」に「飯島愛」なんかを思い出したのだろう。
そのAV女優のことなのだろうか?
それともそれが、形而上の何かなのだろうか?
そして僕はポケットに仕舞い込んでいた携帯電話のwebページを開いて酷く驚いた。
彼女は誰とでも寝る女だったんだよ。
それだけだ。
だけど僕は若い頃、随分彼女にお世話になった。
疑似本番だと知った時の衝撃は君には分からないだろう。
そう、確かに擬似だったのかも知れない。
でもそれは仕事と割り切り彼女がそうしたかったのだろうし
所詮モザイクの向こうの世界の事だった筈だ。
それに彼女がこの世界に存在しなくなった今どうでも良いことの様に思えた。
それはまるでクリスマスの朝に、「学校で友達にサンタクロースなんて居ないんだぜ」と
声高に負け惜しみとも取れる自慢話をしている少年を連想させた。
そして僕は「サンタクロースなんて居ない。」と言ってみた。
その声は暗闇の中に歪なかたちで、いつまでもそこに留まっていた。
そして僕はタバコを一本取り出して火を点け、大きく吸い込んで、
ゆっくりと煙を吐き出し、彼女の冥福を祈った。
煙はいつまでも暗闇の中を漂った。エクトプラズマのように。
「確かに彼女は、誰とでも寝る女だったかもしれない。
だけど、幼い頃からテレビで見てきた人が
亡くなるというのは、案外 寂しいものなんだよ」
僕は、マールボロ・ライトの煙草から口を離して言った。
「あなたの言うことは、わかるような気がするわ」
彼女が静かに言う。
「あの子、誰とでも寝る足軽女よ」
「あるいはそうなのかもしれない。」と僕は言った。
「でもそんな君はお手軽女じゃないのかな?」と言おうとしたが止める事にした。
本来僕は争い事が嫌いなタイプだからだ。
なにこのオナニースレwきめえ
>>329 とだけ言い残すと、彼は街の雑踏に消えていった。
そう、どうしようもなく凡庸な、よくある台詞だった。
僕は振り返る事さえもしなかった。
「足軽って、それはまた意味が違うんじゃないかしら?」
彼女は独り言のようにつぶやいた。
僕はカップルで溢れる雑踏の中、空を見上げながらビング・クロスビーのホワイト・クリスマスを歌った
アイー ニャニョニャニョニャー クリスマス
「適当にも程があるわ、村上春樹の小説でもありえないわ」
彼女は呆れて去っていった
適当でもいいんだ。
やれやれ
君は世の中の全てに数学の方程式のような
答えがあると思っている。
「ヨシミさん」の言い分によると、
民主党も割れて政界再編することが望まれているみたいだけど、
あなたはそれでいいの?
あるレスラーの言葉なんだけど
「破壊なくして創造はなし」
一見、支離滅裂なフレーズなんだけど
今の僕には分かる。
今の政界には破壊が必要だということがね。
「浜崎あゆみの曲にそんな歌詞があったわね」
彼女は2008年12月のカレンダーを見ながら呟いた
そうやって、世界は破壊と再構築を繰り返す。
ねぇ、宮崎あおいとワタシどっちが好き?
そう言うと、稲森いずみは、怪我した猫の前足を診る獣医のような表情でボクの顔をのぞきこんだ。
「もちろんキミさ。」
「じゃあ、宮崎あおいに付き合ってと言われたらどうする?」
「付き合わないよ。」
「本当に?」
「本当に。」
「・・・宮崎あおいが抱いてって言ったら?」
「きみがいるから抱いたりしない。」
「本当に?」
「もちろん」
稲森いずみはじっと僕の顔を見た。
「嘘つき!」
と稲森いずみは言った。
しかし彼女は間違っている。僕は一つしか嘘をつかなかった。
そう
僕が好きなのは宮崎あおいはもちろん、
稲森いずみでもなかった。
それだけは言える。
話し込むうちに残り半分ほどになったコーヒー・カップを置くと、彼女は口元にいたずらっ子の少女のような
笑みを浮かべて言った。
「まわりくどい言い方をするのね。」
・ ・ ・
「じゃあ、あなたが本当に好きなのは一体誰なのかしら?」
344 :
おさかなくわえた名無しさん:2008/12/27(土) 01:14:31 ID:xO8eC+/5
やれやれ
僕は両手を頭で組み布団の上に寝そべると
壁際に貼ってある子犬のような笑顔の坂口憲二を見つめた
憲二の笑顔を見ていると僕の体の一部が
熱くなるのを覚えた。
こればかりはいくら説明しても
彼女には分かってもらえないだろう。
つまり僕は女性を愛せると同時に男性も愛せる
価値観の持ち主だからだ。
僕は憲二をもう一度見つめると右手が操り人形のように勝手に動いた
アッー!
僕は激しく射精した
僕は酷く驚いた。
何故3年前の(僕の記憶が正しければって云うことが前提ではあるが)
坂口憲二ネタがまた此処で始まっている事にだ。
彼らは一体今まで何処にいたのだろう?
僕は失われてしまった時間に少しばかり戸惑いを感じていた。
つまりあなたは花田勝と坂口憲二どっちが好きなのよ?
やれやれ、
いつも君は二者択一を迫ってくる。
君のことは好きだし憲二も勝も好きだ。
確かに僕は誰とでも寝る節操のない男かもしれない。
でも、それっていけないことなのかな?
やれやれ、またどこかで見た感じの文章ばかりだ。
僕らは幾度、この繰り返しのなかで過ごせばいいんだろうか。
なぜかって問いかけても、その問いは暗闇にこだまするだけで
ちっとも解決策にたどり着いていない。
スレタイくらい見ろよと誰かがつぶやく。
当たり前だわよ
世界にあなたと私二人しかいないのよ
「なら、あなたならどうするの?」
彼女は今まで見せたことのないような
挑発的な顔で僕を見つめた。
更に
「スレタイなんて有って無いようなものでしょ?」
と侮蔑に満ちた表情で続ける。
確かにその通りかもしれない。
オーケー…やれやれ、僕は射精した。
…確かに僕は、余りにも使い古された、これらの常套句を避けて会話を続けてきた。
何故ならば、引用する事で見えない何かに
ひどく負けた気になるからである。
僕にとっては、道端の水溜まりの様なものだ。
それは避けて通られる。
比喩だ。比喩が足りないんだ。
ねえ、知ってる?
「サンドイッチ」じゃなくて本当は「サンドウィッチ」なのよ
と彼女は言った。
「なるほど」と僕は納得してみせた。
…どうでもいい。
神もマルクスもジョンレノンも、みんな死んだ。
僕らはただパンと、その間に挟まれたサラダを食べていればいいのだ。
あるいはたっぷりとマヨネーズを絡めたツナやハムエッグを。
そこに文字ひとつぶんの存在価値を見つける時間があるなら、
、、、、、、、、
僕はその時間を使って、ひとくちでも多くのサンドウィッチを食べる。
そんな甲乙論は、残飯を食べて満腹になったウェイターにでもまかせておけばいい。
素敵
オーケー認めよう。
僕は東北の実家へ帰省している。
この街はコンビニエンス・ストアも
ジャズ・バーもないけれど、まるで世界の終わりの前のように
とても静かだ。
僕は祖母の出してくれた緑茶を飲み下すと、
スレ住人の皆さんに向かってつぶやいた。
「よいお年を」
あなたの東北弁聞いてみたいわ
きっと素敵ね
「どさ?」と彼女は言った。
「ゆさ。」と僕は言った。
「悪いけれども君の東北弁は僕には全く理解できないんだ」
君は東北弁を話す。僕は関東弁を話す。
あるいは死にかけのダライ・ラマに向かって60年代のタフでハードなロック歌手がメッセージを送ることの方がはるかに有益かもしれない。
それぐらい僕と君の話す言語は異なっていた。
僕は何も
>>357の言語を否定しているわけではない。
僕は彼とは違う世界を生きているということを言いたいのだ。
なぜなら僕は
>>357のように帰る実家もなく、こうして年末に一人ネットに勤しんでいるのだから。
ねえ、ワタナベくん。私は広島出身なんじゃ。ギギギ・・・
年末に帰省する。
或いは自宅で余暇を過ごす。どちらも細やかながら幸せだと思うんだ。
僕は年末年始は休みなしで馬車馬の如く働く。
まるでそこは戦場のような騒々しさで
永遠に終わりのない世界に思えてくる。
「サービス業を選んだあなたが悪いのよ」
と彼女は言った。
確かにそうかもしれない。
でも、それは参考書を見ながら答えを
言うようなもので全くフェアじゃない。
僕が就職した当時は元旦から出勤なんて
携帯電話の普及のように現実味のない話だったんだ。
それでも新年は、まるで静かに降る雪のように
皆の元に降り注ぐ。日本のサラリーマンにも、インドの富裕層にも、
あるいはミック・ジャガーのようなロック・スターにも
新年は平等なのだ。新しい希望だ。
ところで僕は、先ほど公営放送の新大河ドラマの
予告編を見て感動してしまった。
あの若い俳優は、思っていた以上にしっかりした演技をするようだった。
しかし問題は、僕は毎年のように「予告」を見て感動し、
本放送が始まると飽きてしまうという事実だった。
ア ハッピー ニュウ イヤー!
365 :
おさかなくわえた名無しさん:2009/01/01(木) 00:16:01 ID:3WDuKzU8
明けましておめでとう。
今年の元旦は木曜日だ。
年末年始は曜日の感覚が鈍くなるから覚えておいたほうが良い。
おめでとう
今年の元旦は木曜日だ
僕は声に出してディスプレイに表示された文字を読む。どこか遠くにいる誰かの匿名的なメッセージだ。
それはいつも軽薄なふりをしていながら、ある場面にはとくべつな種類の力を発揮する。
ほとんどの人は、そのような力に気がつかないかもしれない。あるいは気づくかもしれない。
とにかく僕はその短いメッセージの中に、匿名という虚空のなかに閉じ込められた自分を照らし出す
一筋の光のような暖かさを認めることができた。
おめでとう
僕は同じようにキーボードで打ち込む。そして僕自身が打ち出す光に気づく。
僕は世界が光を放ち、吸い込むところを想像する。そのような世界の上を、今年も歩き続けるのだろう。
…悪くない。
ねぇ、ノルウェイの森の映画化の話は知ってるわよね?
一体あなたの役は誰がやるのかしら
今から想像すると口から心臓が飛び出そうよ!
え?知らない?
映画作品・人板で見たわよ
368 :
おさかなくわえた名無しさん:2009/01/03(土) 10:57:03 ID:wThnhl5Q
保守
僕は休日にドーナツを食べた
ポテトサラダも作って食べた
すると彼女はおもむろに脱ぎはじめた
「私の陰毛は柔らかいの」
僕は写生した
370 :
おさかなくわえた名無しさん:2009/01/03(土) 20:57:38 ID:VXpeH4Kj
僕は中華料理がだめなんだ。
ラーメン屋の前は息を止めて通り過ぎるくらいに。
『ラーメンがだめなんて人生の損失よ』。
オーケー、そうだね。
でも、いったい誰にわかる?
ラーメンが損か得か。
「スプートニクの恋人」を読んでいる。
僕は嫌なことが予定に入っているときに、
村上春樹の小説を読む傾向がある
現実逃避。
オーケー認めよう。
僕は仕事に行きたくないんだ。
他人とうまくやっていくというのはむずかしい。
ニートか何かになって一生寝転んで暮らせたらどんなに素敵だろうと時々考える。
それを不言実行している僕はもうすぐ妖精になる。
374 :
おさかなくわえた名無しさん:2009/01/05(月) 21:15:36 ID:VYmZBLoT
パチン。OFF.
「ねえ、あなたは春樹の小説が好きなの?
それとも春樹の言葉遣いが好きなの?
変ね、時々その境界が分からなくなるわ」
376 :
おさかなくわえた名無しさん:2009/01/05(月) 23:31:20 ID:VYmZBLoT
「境界なんか見たこともなかった」と僕は正直に言った。
「僕はどうすればいいんだろう」。
「月へ帰りなさい。あなたはもう三十五なんでしょ」と彼女は言った。
僕は肯いた。
やれやれ。そんな事はどちらでもいいじゃないか。
相変わらず失業率は上がっているし、円高は続いている。
そして再び、ジョン・コルトレーンの様に力強くブックマークする。
ここへ来るのは何度目だろう・・・・・・。
379 :
おさかなくわえた名無しさん:2009/01/06(火) 14:00:45 ID:J9rK6XIP
「このスレ、結構書き込みあるわね。」
「ここには上司の意向も文部科学省の意向も存在しない。自由な世界なんだ。」
「自由な世界・・・」
「しかし、このスレもいつかはなくなる。ディズニー映画の『砂漠は生きている』のように。
最後には砂漠しか残らない。だってそうだろ? ひろゆきも2ちゃん譲渡したんだよ。」
380 :
おさかなくわえた名無しさん:2009/01/06(火) 14:13:41 ID:jnWcuUHy
「はぁ?はぁ?」
僕はつぶやく。
「へぇ。へぇ」
僕はそっと彼女の乳房のような柔らかさのボタンを押した。
やれやれ
僕はおせちにも飽きて鼻くそを食べた
>>383
すいません、悪のりしすぎたwww
385 :
おさかなくわえた名無しさん:2009/01/07(水) 00:12:48 ID:AKObvCvN
『悪のり?』彼女は申し訳なさそうにうつむいた。
うつむかなくていいじゃないか。
高級海苔しか知らなくても世界は廻るんだよ。不完全に。
でも、いったいどこに完全がある?
僕は・君たちが・好きだ。
あと10年も経って、このスレや僕の書き込んだレスや、
そして僕のことをまだ覚えていてくれたら、
僕のいま言ったことも思い出してくれ。
それじゃ、またいつもみたいなテクノカットの漫才師に戻る。
「ねえねえ、マリオとルイージはどっちが強いのかしら?」
彼女は、そう言うと慣れた手つきでマリオを操作した。
ヒゲ男は一心不乱に甲羅を蹴り続ける。
小気味よい効果音がぴこん、ぴこんといつまでも鳴り響く。
この調子だと僕の出番は当分後になりそうだった。
・・・ムッ・・・
ねえ、君は、しゃっくりの止まらなくなったレスを見たことがあるかい?
たぶん、これが・・・ムッ・・・最初だ。
こまるけどたかいあたま。・・・ムッ・・・
「無限1UP?」と
>>387が聞く。
「或いはそうかもしれない」とハミングする様に私は言う。そして沈黙に戻る。
そして夜は深くなる。
390 :
おさかなくわえた名無しさん:2009/01/07(水) 18:04:25 ID:m4K+GNVA
兄はいつもこうだ。
グリーンの帽子をくしゃくしゃに丸め僕の出番を待つのを止めた。
「パスタにしよう」
セレクト・ボタンで茸を得、僕はパスタを茹でたんだ。
一年ほど前から、夢の中でひたすら活字を追って片っ端から忘れることがしばしばある。
その忘れ方というのが本当にドラスティックなもので、しかし例え夢の中でも読んだ経験のみは
意識のどこかで認識し、覚えているんだ。
ところで、昨日、本当に奇遇なことなのだけれどその内容をうっすら覚えていたまま一度目が覚めたので
僕は半分寝たままその内容をルーズリーフに書き留めておいた。
その事すら忘れたままさっき風呂から上がったんだけれど、その記述によると
どうやら夢の中の僕は春樹口調で綴られた「スカイ・クロラ」をひたすら読んでいたらしい。
やれやれ、忘却というものは時として何よりの安全弁となることを認識させられた。
392 :
おさかなくわえた名無しさん:2009/01/09(金) 15:40:29 ID:841m92vC
「あなたが夢を見たというのは分かったわ。それも不思議な夢。でも、私にはあなたが何を言いたい
のか分からないの。それは、私が不完全な人間だから? 私だって、ある程度論理付けて、物事を思
考することだってできる。でも、分からないの。」と彼女が言った。
僕はハイネケンを冷蔵庫から取り出し一口飲んで言った。
「それは君自身の問題であって、僕自身の問題ではない」と。
「・・・ねえ、そういうのってひどいと思わない?」
今年はじめの3連休も僕は孤独だった。
395 :
おさかなくわえた名無しさん:2009/01/13(火) 05:46:19 ID:uYCpS2PH
「どうしてこんなことがおきるのかしら」
彼女はそう言っておすすめ2ちゃんねるを見つめた。
「戦国無双とこのスレに何の関係があるっていうの?」
「あるいは、村上春樹と本田忠勝が花田勝という井戸を通して出会った。
ということは言えないだろうか」そう僕は言った。
「井戸?」
「つまりメタファーのことさ。花田勝を通して僕らはつながっているんだ
むしろ彼を通さないと僕らはうまくつながることができない。わかるね?」
「関取」彼女はそう言って花田勝のような笑みを浮かべた。
「そう、関取」
僕はそう言ってビールを飲んだ。
ベンジーが唄った
ソロ第2弾シングル
アムWAY
397 :
おさかなくわえた名無しさん:2009/01/14(水) 03:12:29 ID:yez0jzhb
「ベンジーをネタにすべきでは無いと思うんだ」
僕はささやかな抵抗を込めて言った。
「どうして?このスレを進める為に必要な行為なのよ」
彼女は幾分軽蔑を含んだ視線を僕に向けながらフローズンダイキリの
グラスを指で弄んでいた。
「このスレを進める。確かにそれは僕らにとって今一番重要なテーマであり、
その手段そのものについての是非を議論すべきではない、それは僕も認める
しかしそれとは別に論理的思考で処理できない感情レヴェルでベンジーをネタにする事に
違和感を感じてるんだ」
「でもここには花田勝をネタにする事に対して嫌悪感を抱く人なんていやしないわ」
「花田勝」
絶望的に僕は反芻した。
>>397 「つまりあなたはベンジーが好きなのね?」
彼女はフローズンダイキリのグラスに口をつけて喋ったので、
その声はくぐもって聞こえた。
「藍色のシャツを着たロメオ」
僕はそっとつぶやいた。
そう呟いた事を僕は後悔する事になる。
何故なら、目の端にそれを捉えたからだ。
冷たい汗がシャツの脇を濡らすのを感じる。
藍色のシャツを着た、花田勝。
何故、何故なんだ。
そして僕は眠りに落ちる。
そして、村上春樹口調から遠くなる。こうなって何日目だろう?
これを春樹っぽくして(´・ω・`)
あるスレで、このスレに知能に障害がある糞コテがいると聞いて遊びに来た
彼は雑談もせずにロマサガを語っていて、正直、「こいつでもゲームとかわかるんだなあ」と思った
三十分ほど過去スレ等を見ていて、とても悲しい事に気が付いた
彼のレス内容は、挨拶をするロマサガを語る、
ただそれだけだった。スレ内にただ一人の友人らしきほーりーも池沼だった。
彼は永遠、挨拶してロマサガを語り続けた
とても楽しそうだった
話を合わせてやろうと思いロマサガ2の話をしたら凄い剣幕で怒られた。
なんで怒られたか理由が分からないけど、とにかく怒られた
それを見てここの住人が「ごめんなさいね、豚ちゃんはロマサガ大好きのよ」と僕に謝った
彼はロマサガ以外の知識は持っていなかった
402 :
おさかなくわえた名無しさん:2009/01/16(金) 20:17:08 ID:BAZU2TBH
「やれやれ・・・ こんな散文を論理的に文脈を形成するなんて、シベリア
の樹木を全て切り刻むくらい無理な話だ。」
「でも、あなたはそれをしなければいけないの。あなたには分からないけど
私には分かるの。そう、私には分かるの。」
「君は僕を買いかぶりすぎている。僕は不完全な人間だ。『記号』と『象徴』
の違いを200字以内で説明できないのと同じように、この駄文を路線図
のように誰にでも分かるように説明ことは無理なんだ。」
403 :
おさかなくわえた名無しさん:2009/01/17(土) 03:39:03 ID:zIyoSCoH
いつものようにプールに行って5千メートルほどを泳いだ。
「やれやれ」僕はプールの中でつぶやいた。井戸の底で横たわりながら遠い星を見つめているようだ。
泣きたかったが、自分のために泣くには年を取りすぎていた。
「ふむ」
404 :
おさかなくわえた名無しさん:2009/01/17(土) 03:41:20 ID:zIyoSCoH
いつものようにプールに行って5千メートルほどを泳いだ。
「やれやれ」僕はプールの中でつぶやいた。井戸の底で横たわりながら遠い星を見つめているようだ。
泣きたかったが、自分のために泣くには年を取りすぎていた。
「ふむ」
405 :
おさかなくわえた名無しさん:2009/01/17(土) 04:03:51 ID:NonnLs9d
二度も同じ事を呟くなんて、君も歳をとったと言う事だな。
そう、つまり僕も。
そんなことを思いながらも遠い目をする気分にはなれなかった。
「『風の歌を聴け』が図書館に届きました!」
朝一で誰かからメールが着ていた
僕はそれをいつもの朝食のメニューのように確認し台所へ向かった
沸騰した湯に牛丼の袋を入れて5分待った
オーケー、仕方がない 取りに行こう
僕は村上春樹初心者という顔を隠して図書館へ向かう
407 :
おさかなくわえた名無しさん:2009/01/17(土) 19:20:26 ID:PG/rbkj5
408 :
おさかなくわえた名無しさん:2009/01/17(土) 19:31:28 ID:Oasg2gli
このスレッドの人たちは孔雀の威嚇みたいな罵倒をするのね
409 :
おさかなくわえた名無しさん:2009/01/17(土) 19:57:00 ID:PG/rbkj5
「罵倒するのは、それは全く無意味なことだから。そう、総理府統計局の統計資料のよ
うにね。ねえ、知ってる?『初めてフェラチオした年齢』ってな統計もとっているの
よ。呆れるわよね。」
「本当なんですか?」
「嘘よ、ウソ。でも、我々にとって引越後のダンボールのように無駄な統計が多いのは
事実ね、まあ。」
何その改行
411 :
おさかなくわえた名無しさん:2009/01/17(土) 21:32:12 ID:zIyoSCoH
にっこり笑う彼女を見て、僕は生まれて初めて恋に落ちた。引越後のダンボールの平原をまっすぐに進む竜巻の
ような激しい恋だった。
「ふむ」僕はつぶやいた。
すると彼女は僕の目を覗き込んで言った。
「あなたはいつもそのような話し方をするの?」
僕はしばらくの間、激しく勃起した。
プールに行って5千メートルを泳ぎたい気持ちだった。
412 :
おさかなくわえた名無しさん:2009/01/17(土) 21:38:57 ID:RSW/5ipn
「改行だって?」鼠は言った。
「やめてくれ。改行と花田勝が出てくるカキコなんてみんなクソだ」
「そうとも。改行と花田勝が出てくるレスなんてみんなクソだ」
でも結局僕らは不本意な改行と花田勝ネタを強いられることになる。
何もかもがうまくいかない日だった。
うるおぼえで書いている鼠のことをうまく思い出せない。
「ねぇ、僕はうるおぼえが正しいのか、それともうろおぼえが正しかったのか、
そんなことまで忘れてしまったんだ。どう思う?」
「ゆとりめ」
鼠はそう言って店を出た。
413 :
おさかなくわえた名無しさん:2009/01/17(土) 21:53:39 ID:zIyoSCoH
鼠が出て行ってから僕は一人でカクテルの味見をしていた。
僕の経営するジャズクラブには全く客が来ない土曜の夜だった。僕は何か大切なものを失ってしまった
気がしていた。
オーケー認めよう。
僕は花田勝を知らない。知っているのは彼の妻だけだ。彼女と僕は確かに昔、恋に落ちていたのだ。
雨が霧のように降る土曜の夜だった。
>>401 「JACK JACK」の人ですね、わかります。
415 :
おさかなくわえた名無しさん:2009/01/20(火) 12:34:14 ID:OOt0TbeP
「バレンタインじゃないわ。ヴァレンタインよ。ヴァよ、ヴァ。」
「ヴァギナ。」
明かりを消した部屋のベットで、僕はつぶやいた。
「僕は それが 好きだ」
418 :
おさかなくわえた名無しさん:2009/01/21(水) 23:53:10 ID:2lfHo6sw
「このスレのレベルもウォン並に暴落している。やれやれ。天国的に冗長」
「天国的に冗長?」
「うん」と僕は静かに頷く。
「つまりそういうことなのね?」
そして僕はもう一度静かに頷く。そして、ブックマークを削除する。
僕たちがあきれて首を横に振ることと、なにもかもがだめになってしまうことの間には
まるで干上がったクジラみたいに巨大な因果関係が横たわっている。
全ては好みの問題だ。
日が沈んでは昇る。スレッドが、人々のブックマークを登録され、消される。
あるいは世の中の人間がみなこのスレッドをブックマークから削除するかもしれない。
しかし僕はそれを削除することはできないだろう。
そのための時間を手にするまで。すべての太陽が沈み、永遠に失われてしまう日まで。
420 :
おさかなくわえた名無しさん:2009/01/23(金) 19:19:06 ID:S0nppE2b
オッケー、そう、それはすべて好みの問題だ。
ブックマークを削除するのは、君の定義であって、僕の定義ではない。
まあ、削除したところで、村が1つ無くなく訳でもなく、飛行機が1台
墜落する訳ではない。何も変わらないんだよ。
421 :
おさかなくわえた名無しさん:2009/01/23(金) 19:37:17 ID:QUMaGPUn
誰も気の利いた、あるいはそれらしく装った台詞で彼を引き留めたりはしなかった。
それは僕に、列からはぐれた一匹の蟻を連想させた。
ひたすらに餌を運び、巣を整える。
面白いとはとても言えないけれど、ともかく冗談を飛ばしあう。誰かの口まねで。
彼は皆が皆、上手く冗談を言えることを期待していたのだ。僕も含めて。だが、彼は失望し、そして去った。
彼はまた餌を手に戻ってくるだろうか?
カート・コバーンの自殺の真相と同じように、誰もその真相を知ってはいない。
422 :
おさかなくわえた名無しさん:2009/01/24(土) 22:40:52 ID:I+Cw/Q1h
423 :
おさかなくわえた名無しさん:2009/01/24(土) 23:28:36 ID:25R8vFi1
まぁ、朝靄が立ちこめるまでに僕はもうこの町から旅立つことを決心しているだろう
今日から風の歌を聴けを読む
このドキドキは遠足前の園児のようだ
「オッケー、 2get」
皆がそう呟いた。
427 :
おさかなくわえた名無しさん:2009/01/31(土) 20:13:25 ID:FJcbdpdp
「『このドキドキは遠足前の園児のようだ』・・・ なによ、この比喩。国立大付属小
学校の子のほうが、まだマトモなこと思いつくんじゃない?」
428 :
おさかなくわえた名無しさん:2009/02/01(日) 02:00:29 ID:vv71Brll
チミはチミはかわゆすゆす
429 :
おさかなくわえた名無しさん:2009/02/01(日) 02:18:32 ID:aZv0Z4ZS
このスレワロスww
お前らすごいな
俺全然上手く書けないわ
「全然上手く書けない」
彼女は静かに僕の言葉を繰り返した。
それは不思議な響きだった。同じ言葉、同じ意味を口にしているのに
なぜこれほどまでに違った意味あいを持った響きになるのだろう。
僕はその響きから不思議な落ち着きを受け取ることができた。
自分の言葉からは、何ひとつ真実を探しだすことができないにもかかわらず。
これはあとになって思ったのだが、おそらくあの時彼女は
僕の中にある何かしらのとくべつな力を見出そうとしていたのだと思う。
あるいはひとつの予兆のようなものを。
それを僕に伝えることで、僕自身が持っている可能性に気付かせようとしたのだ。
「それは結局、あなた自身が決めることなのよ」彼女は言った。
そのとおり。それは僕自身が決めることでしかないのだ。
僕は家を出た。遠くで鳴っていた遮断機の警報音は、もう止んでいた。
オーケー、認めよう。
僕は会社に行かなければいけない。
世の中の多くの人がそうであるのと同じように。
しかしそのことに、一体どんな意味があるっていうんだ?
433 :
おさかなくわえた名無しさん:2009/02/02(月) 10:25:42 ID:hpkUX+Gd
それはね、あなたが産業共同体に属しているからよ。
そこでは帝国主義的搾取が行われている。でも仕方ないことなの。
あなたはその中で踊り続けているの・・・
434 :
おさかなくわえた名無しさん:2009/02/02(月) 11:23:31 ID:NyCNIC0B
「産業共同体」
僕は小さく呟きながら膝の上に乗った猫の頭を指先でそっと撫で、テーブルの上の伸びきったパスタに激しく射精した。
僕はそうしないわけにはいかなかった。
それだけなら何も問題は無かったのだ。
伸びきったパスタに向けて射精する人間は、そんなにめずらしい存在ではない。
しかしそれはちょうど休日明けの午前だった。
アライグマが訪ねて来ることは十分にありえたのだ。
「やあ、これはどうも。精が出てますな」
アライグマは独特のアイロニー的隠喩を込めて言った。典型的なアライグマ・レトリックだ。
やれやれ、よりによってアライグマにオナニーを見られてしまうなんてな、と僕は思った。
彼らは暇さえあればオナニーをし、また他人のオナニーを見ることに全てを賭けていた。
オナニーはアライグマ世界のヒエラルキー中において、自身の位置を決めるための重大な行為なのだ。
・・・どうでもいい。
やれやれ。
そして僕はアライグマに激しく射精した。
そう。
とても激しく。
激しい射精の感覚は僕を揺さぶり、蹂躙し、押し流し、どこか遠い場所まで運び去った。
すっかり跡形もなく。
彼女は僕を見て言った。
「古典的混乱」
主を失ったからっぽの家を見るような目だった。
それ以来、笠原メイは僕のことを『射精のヒト』と呼ぶようになった。不思議な呼び名に関して、僕はとりわけなんの感情ももたなかったので、特に反論も賛辞も述べなかった。そのせいもあってか、彼女は事あるごとに僕をそう呼んだ。
僕のクローゼットの中のブリーフの数は、夏が来る頃にはちょっとしたものになっていた。くたびれた猫を積み重ねるように増えたブリーフを眺めながら、また射精ができるほどには、だ。
439 :
おさかなくわえた名無しさん:2009/02/06(金) 20:40:02 ID:0EE6rIGl
僕は混乱すると決まってブリーフにアイロンをかける。(1)股間にはじまって(12)股間、カフに戻る。(1)から順に番号を数えながらでないとうまくいかないのだ。アイロンをかけおわると幾分か頭はすっきりする。
そうしてしばらくなにそれとなくボーっとしていると、しんとした部屋を切り裂くような電話の呼び鈴が僕の鼓膜を揺らす。僕は、五回目の呼び鈴を数えたところで受話器をとる。
「もしもし」
「これから、射精したいと思わない?」
やれやれ
「悪いけど今はそんな気分じゃないんだ」
僕は電話を切ろうとした。そんな気分ではないのだ。僕にはやるべきことがある。いなくなった猫を探さなくてはいけないし、久しぶりにプールで体も動かしたい。その前に空腹を満たすためにパスタを茹でてそれに射精だってしたい。
「ねえ、後にしてくれないかな。今はちょっと忙しいんだ。それに忙しくなくてもその手の事にはうんざりしてるんだよ、正直に言って」
電話の向こうの女は二人の間に漂う空間を指で弄ぶようにたっぷり間を置いた後、
「いい気になるなよ、童貞野郎」
と言って電話を切った。
小一時間程泣いた後、僕は猫を探しに行く事にした。たまらなく煙草が吸いたかったが、ポケットに手を突っ込んでからそもそも煙草なんて吸ったことがない事実に気づいた。やれやれ、事態はずっと複雑なようだ。
、 、、
「だって君は今、パスタに射精したいって言ったばかりじゃないか」あしかは言った。
そんな気分じゃない、というのは相手に対するひとつのアンチ・テーゼでしかないんだよ。君はほんとうは射精したいに違いないんだよ。
僕は黙って上着のポケットからレモン・ドロップを取り出してなめた。そうしない訳にはいかなかった。
あるいは目の前のあしかにスクリュー・パイル・ドライバーをぶちかまして全てを無に帰すという選択肢もあっただろう。
でもそのとき、僕は自身が童貞だという揺るぎない事実を抱えていた。
そして目の前のあしかを否定することは、その事実を肯定することだった。
442 :
おさかなくわえた名無しさん:2009/02/08(日) 20:51:06 ID:SBScb6r0
「完璧な童貞などといったものは存在しない。完璧な処女がいないようにね。」
僕があしかさんとセックスしたいと願っていた頃に会った村上龍という通俗作家が僕に向ってそう言った。
その意味を理解したのは、ずっと後になってのことだった。
少なくともそれをある種の童貞に対する慰めとしてとることも可能であった。完璧な童貞は存在しない、と。
それは「自身の手で射精したことがあるかないか」の違いであった。
自慰済みの仮童貞とペニスに触れもしない完璧な童貞との間にあるものは断絶された深淵なる闇と形容するに等しかった。
そして真童貞とははじまりの石を動かす選ばれた者なのだ。
ちなみにこの話はいとみみず宇宙での話である。
この話がいとみみず宇宙の名誉市長であるならばあしかはペニスを欲しがり、僕は家に帰ってペニスを探す。たしか昨日まであったはずなのにペニスはない。あしかは僕を憎みはじめる。僕はあしかを憎みはじめる。そしてレイプをする。
443 :
おさかなくわえた名無しさん:2009/02/08(日) 21:07:15 ID:DNxCtGDl
凍てつく寒さの中、僕は彼女の後ろ姿を見送った
見上げれば空は灰色の雲に覆われ、いつ雨がぱらついても不思議ではなかった
間もなくアスファルトの匂いが熱気を帯びて立ちこめてきた
そのとき僕は奇妙な光景をみた
風一つないのにトタン屋根が音を立てて揺れていたのだ
それはまるで僕をあざ笑っているかのようであった
444 :
おさかなくわえた名無しさん:2009/02/09(月) 05:28:49 ID:s+yY5tpi
「完璧な童貞、ね」
彼は極めて形而上学的な概念に現実的な価値観をあてはめるように
繰り返した。
「君はどうも勘違いしている。我々にとって完璧な童貞かそうでないかは
どうでもよろしい。そんな事は議論すべき問題ではないし、時間を割く余裕も無い」
手にした両きりタバコの葉を小気味よい音を立てて詰めながら、宣告する
ように言った。
相変わらず真夜中の海のように深い闇が佇む視線は僕を見据えたまま微動だにせず、
彼が僕を通り越して僕の後ろにある壁と向き合っているのかどうかさえも定かでは無かった。
今まで僕はそういう目を持つ人間に出会った事が無かったし、その視線を受けていると
まるで僕が薄っぺらなコピー用紙のようにあやふやな存在で、この世界の中で行き場を
失って彷徨っているような感覚に襲われた。
「話を戻そう。先程も言ったように我々、勿論これに君も含まれている、には時間がない。
今早急に解決しなければならない現実的な問題は何かわかるね。」
僕は観念して頷いた。
「そう、君は今までの人生の中でヴァギナにペニスを入れた事があるか、というシンプルな問題だ」
「ねえ、今固くなってる?」
「足の親指と親指の間のこと?」
「ふざけないで」
「冗談だよ。勃起してるのかと言うならしてるよ、すごく」彼女は不思議な生態を持つ動物を目の当たりにした時のように、うむ、と呟いてから、僕のベニスをそっと手にとった。「私に入れたい?これ」
僕は突然の事に目を丸くして黙りこんだ。
「それとも私みたいな女は抱く気にならない?」
「そういうのはベニススティックに過ぎるな。いささか」
僕はため息をついて言った。
彼女は何かに弾かれるようにベッドから体を起こした。
「まさかとは思うけど、それってひょっとして、ペシミスティックの事?」
「そう言ったよ」
僕はすこし腹を立てながら言った。早く童貞を卒業したかったのだ。
「だってあなた今……その……」
「いい加減にしてくれないかな。いくら僕だってそんな事を間違えるわけがないだろう。君の聞き間違いだよ、ただの」彼女は足首まで下げてあったショーツをまたそっと穿いた。「帰るわね」
「オーケー。認めよう。ベニスって言ったね。僕は言った。うん、言ったわ」
彼女はベテランの引っ越し屋みたいに鮮やかな手つきで荷物をまとめ、ハイヒールの踵を甲高く鳴らしながら部屋を出て行った。
僕は本棚から辞書を取り出して『へ』の項を調べ、そのまま倒れ込むようにベッドに横になった。
誰かが遠くから響いてくる楽団の音色のように僕に囁いていた。
『知ったかぶりは大罪である』と。
僕は起き上がりパスタを茹でるために鍋を火にかけた。そう、僕は頭が混乱した時はパスタに射精するのだ。午前三時の研ぎ澄まされた孤独のために。僕自身のために。
447 :
おさかなくわえた名無しさん:2009/02/09(月) 15:11:13 ID:gBR+39f/
「パスタは冷ました方がいいと思う。」
医者はそう言うと僕のジョイ・スティックを慣れた手つきでつまみ上げ、
春の、穏やかな日曜日の日差しのように白い包帯を巻いてくれた。
レコードの溝を滑る針のように静かに時が流れる。僕は再び医者に会う。
医者は衝立の奥に声をかける。若くしっとりとした声が返ってくる。
衝立が秘密を告げるように白くふくよかな看護婦が現れる。
看護婦は僕のジョイに白い手をのばす。それは朝顔の蔓を思わせる。
そして包帯を解く。
平然を装いつつ僕はジョイを強く自制する。
しかし、健闘むなしくジョイはイキり起つ。
包皮はうまくくっついている。
「オーケー認めよう。君は名医だ」と僕は言う。
「初めは張るかもしれないが直ぐになれるよ。ホレスシルヴァーみたいに」とカルテを書きながら医者は言う。
歩行者に見向きもされなくなった街角のオブジェの様に看護婦は脇に立っている。
仮性包茎を卒業し僕は病院を出る。
そして僕は大人になる。
そして、本当の戦いが始まる。
「wktkだわ」と彼女は呟いた。
それから、彼におめでとうの電話をした。
「それで」
と彼女は言った。
「仮性包茎が治ったことで得られるものはあったのかしら。
たとえば何かの教訓のようなものが?」
ぼくは応えた。
「成長のメタファーさ。つまり、自己開放への転換ということに当たるんだ。こんなスティックでもね。」
「こんなスティック、ね。」
彼女は微笑みながらデリケートにそれをつまみ上げた。
ぼくは思わず反応してしまった。
「つまりこういう事かしら、あなたは一皮むけた。二つの意味で」と彼女は言う。
その吐息が生温かいヴェールのように僕のジョイを覆う。
「やれやれ。とんだジョークだ」
「ねぇもしかしてバレンタインに間に合わせたの?」
彼女は小学生のような眼差しでこちらを見た
454 :
おさかなくわえた名無しさん:2009/02/14(土) 01:32:47 ID:+PcqiiN9
「あるいは、君がチョコをくれたとして」
僕にはそれを受けとる資格がない」そう僕は言った。
「あるいは?」
と彼女はフォークでパスタを突き刺すみたいに僕を指さして言った。
「ねぇ、あなたは間違っていると思うの」
「そうかもしれない」僕は彼女の指先から目をそらした。
「でもね、僕が言いたいことはつまり、君は三次元だということなんだ」
彼女はガラスの向こうの金魚を見るような眼で僕を見た。
「あなたも三次元じゃない」
ダメだ、まるで通じていない。まるでトラックの通る大通りの反対側から
話しかけているみたいだ。あるいはローマの暴風とも言える。
すべては関係性で説明できるが、
僕と二次元をつなぐだけの何かはまだ見つかっていない。
それが見つかるまで僕にはチョコレートなど必要ないのだ。どんな意味合いにおいても。
「ハッピィ・バレンタイン!」
彼女は乾いた空気を打破するようにチョコレートを差し出した
「ねぇ、驚いた?手作りなのよ」
そのチョコレートからは不吉な何かを感じた。
僕の中にいるもう一人の何でも知っている僕が受け取らない方がいいとささやいた。
それは直感だった。
しかしその時の僕は差し出されたチョコレートを拒否する事が出来なかった。
いいわけする訳じゃないが、僕は彼女の笑顔を壊したくなかったのだ。
そしてこのチョコレートを受け取った事によって、僕と彼女は奇妙な冒険に巻き込まれる事になった。
「チョコレートをめぐる冒険」
と僕はつぶやいた。
僕は最初その言葉にうまく馴染むことができなかった。
しかしいくつかの重要でないものごとがそうであるように、その言葉は口に出しているうちに
不思議なほど心地よく感じられるようになった。
おそらく我々はこの世界のどこかに、自分だけのことばを持っているのだ。
たった数文字のそれを唱えるだけであらゆる事物が理解できてしまう。
まるで口の中で溶けだすチョコレートみたいに全てを吸収できる。そんなことばを。
そのようにしてバレンタインデーは終わった。
世の中に価値観があり、涙は流され続ける。僕は身をもってそれを証明したのだ。
「ねえあなた起きて、スクランブルエッグよ」
スクランブルエッグとトースト、旨いコーヒーのある世界に生まれたことは、人生における僥倖のようなものであると、僕は少なからず思っている。
それは全く違う境遇にありながら、一人の好きな作家の文体を真似て、幾人もの有志が掲示板に書き込んでいく作業に似ている。
豊かな朝食はささやかな幸せを支え、機知に富んだレスは良スレを支える。
もちろん、そこにはコーヒーのミルク有り無しのように多種多様な趣味思考が反映されるのだけれど、同じく誰かを無意味に傷つけるような 刃も飛び交うことはない。
僕は思うのだけれど、人生にもし価値のようなものを見いだすとすれば、それはなにも難しいことではないのだ。
ただシンプルに。
どこか遠い海を静かに泳ぐ、あしかに想いを馳せるぐらいのことなのだ。
そして僕は朝食ご飯派です。
460 :
おさかなくわえた名無しさん:2009/02/17(火) 10:03:10 ID:FzkCBfBV
「じゃあ、それをカカオから精製して作ったチョコなの?」
僕は、そんな理不尽で非現実的な事を、彼女に言った。
「そんなはずないじゃないの。そんな非現実的で退廃的な事するはずないじゃないの。
ただ、チョコを溶かして再構成しただけのもの。ただそれだけのもの。別になにかを
生み出しだ訳でもない、生産的じゃないものよ。それを『手作り』という定義ではいけ
ないの? あなたの認知は歪んでいるわよ」
と、彼女は呆れるように、かつ冷静に呟いた。
「その通りだよ。僕の認知が歪んでいるんだよ。でも、そういった歪みって存在するん
だ。自分の小説で、世の若者たちにニヒリズムを継承してきた村上春樹が、政治的発言
をするようになってしまうように・・・ 僕にとってはその事象はとても悲しい歪みだ」
本人がここに書き込んでたらワロス
462 :
おさかなくわえた名無しさん:2009/02/17(火) 15:57:23 ID:dsrRfLv7
霊園に向かって延びた坂道を僕はロードスターの
ギアをせわしなく替えながら登って行った
運転する事に意味は無い
しかし僕には他にすることが無かった
全ては通り過ぎたことだった
どこも行き止まりということだ
パチン OFF
463 :
おさかなくわえた名無しさん:2009/02/18(水) 00:36:29 ID:UxyuOs7U
あてどなく僕は夜の中をすべっていた
どこにも辿りつく事がないのを知りながら
時間をすりつぶすように後ろをみながら
これからの
そして僕は射精した。
唐突に。激しく。
しかし僕にだって射精しない日ももちろんある。
465 :
おさかなくわえた名無しさん:2009/02/18(水) 02:23:58 ID:ePaEt0nJ
ここは只の掲示板にすぎない。
それ以上でもないし、それ以下でもない。
今の私はクワトロ・バジーナだ
それ以上でもそれ以下でもない
467 :
おさかなくわえた名無しさん:2009/02/18(水) 15:12:41 ID:BwQfWkPw
天国的に冗長、だが良スレage
「何もかも下らん。まるっきりの糞だ。ひからびた糞だ。純粋に吐き気がする。」
僕は五反田君の真似をして声に出してそう言ってみた。
全然気にはしていなかったのだが、電車の中だったため、通報された。
僕はやってきた警官に向けて射精した。そうしないわけにはいかなかったのだ。
そこには選択肢というものは微塵も与えられていなかった。
のちに僕の射精は、この世界にあって驚異となりうるすべてのものごとを
撥ね退けることになる。そしてこの射精こそが、物語のはじまりであり核心だったのだ。
しかし僕がそのことを知るのは――世の中のきわめて重要な物事が、往々にしてそうであるように――
ずいぶん先の話だった。
470 :
おさかなくわえた名無しさん:2009/02/19(木) 21:58:55 ID:XxY/nKm1
「クワトロ・バジーナ」
僕は絶望的に呟いた。
何でそんな犬の糞にも劣る話題がこのスレででるんだ。
僕は理屈っぽくて蘊蓄を自慢げに語るガンダムマニアと
バイクマニアがどうしても好きになれなかった。
そんな人間と付合うくらいなら、場末の娼婦とエウリピデスの
ギリシャ悲劇を語り合うほうがずっとましだ。
「クワトロ・バジーナか、それって素敵みたいだな」
とりあえず場を荒らさない程度に笑顔を繕っておいた。
僕は気のきく寛容な人間なのだ。
、 、 、、 、 、 、、 、
「気のきく寛容な人間だって?」
僕は首を振った。やれやれ、こんな男と同じ地面に立っているなんてな、と僕は思った。
論理とか完全な矛盾とかいうものは、私たちの中で本当に共有されうるものなのかしら?
彼女は言った。
そのとおり。あるいは矛盾というのは、曖昧で絶対性に欠いたものとなりうるのだ。
まるで寡黙な手品師のように、自分にまとわりつく矛盾をさっと闇の中へ消し去ってしまう。
そのような人物を僕は何人も目にしてきた。
そしてその多くは、自分が消し去ったものがどこにあるのか知りもしないのだ。
「ただ確かなことは、阪神タイガースの赤い彗星が
なぜ盗塁しなくなったかという事の方が僕にとってより重要なテーゼであり、
クワトロ・バジーナやシャア・アズナブルよりも
シャルル・アズナブールの方が退屈だと言うことだ。」と僕は言う。
「あなたには退屈する時間はあっても、飽いている暇はない」と備え付けのサラダのように彼女は言う。
>>471は再び首を振る。とても静かに。
「どうしてあなたはそう思うのかしら」と彼女は言う。その声は部屋に静かに広がる。
「わからないんだ。何故なんだろう」と僕は少し冷静に答える。
するとフライパンに落としていた視線を僕に向け「坊やだからさ」と
語気を強めて彼女は言う。そして、場の空気は一変する。
彼女がシャアマニアであることを思い出し、
ア・バオア・クーでズゴックに貫かれたジムのように僕は為す術もなく驚いている。
「釣ったね!親父にも釣られたことないのに!」と心の中で僕は言う。
そして、彼女は雄弁に語り出す・・・。そして、途方もない夜が始まる。
すると僕は唐突に井戸へと降り立った。
そうしなくてはならない気がしたのだ。
たとえどんなに壁が正しくても、僕は、卵の側に立ちたい。
だって、卵は僕の大好物だから。
475 :
おさかなくわえた名無しさん:2009/02/23(月) 01:14:20 ID:cEVR/4bm
僕はスレを上げた
476 :
おさかなくわえた名無しさん:2009/02/23(月) 20:17:29 ID:QVUAOxS9
なぜ、そうしたのかは分からない。
そんなことダライラマにだって分かりはしないだろう。
ゆっくりと運命的に落ち続けるスレ。
僕はそれを黙って見過ごす訳にはいかなかった。
「これはむずかしいぜ、ワトソン君」
と僕は自分のワトソンに向かって言った。
ワトソンは何も言わず立ち上がった。
478 :
卵:2009/02/23(月) 21:37:15 ID:+ttLbkF2
287 :没個性化されたレス↓:2009/02/21(土) 17:30:46
僕は鳥取市の誘致企業リコーマイクロエレクトロニクスにアルバイトに行っていた。
勤務態度不良でリコーのアルバイトをクビ同然で辞めた。
その後、鳥取市のテスコという工場に勤め真面目に働いていた。
「真面目に働いているのはリコーに対する報復」という噂でテスコをクビになった。
直後、テスコの社長から雇用保険の書類をとりに来るよう泣きそうな声で電話があった。
噂は嘘だと知ったのだろう。
雇用保険の手続きのため職安に行った。
職安の次長と相談すると、口止めをされた。
職安と会社は連絡を取り合っていたようだ。
しかし噂は狭い鳥取市である程度広がっているようだ。
リコーマイクロエレクトロニクスに電話を掛けた。
「君はうちのような一流企業が組織ぐるみでやったとでも思っているのかね?」
「そんなことはありませんけど」
「じゃあ会社には関係ないじゃないか」
しかし公的機関(職安)も巻き込んだ組織ぐるみの人権侵害の揉み消しである。
>>477 「サー・アーサー・コナン・ドイル」
僕は子供のころ−そう、あれは日航機墜落事故の起きた年だ−に
読んだ海外の探偵小説の作者の名前を思い出した。
しかし
>>477の文章が、果たして村上春樹的なのかどうか、
僕にはわからなかった。
ある人はそうだと言うかもしれない。
またある人はそうだと言うかもしれない。
しかし僕には、温くなったビールのようないやな感覚が残っただけだった。
>>479 「ねぇ」
彼女は言った。
「私たち、またどこかで会えるかもしれないわね」
そのとき僕はちょうど同じことを彼女に伝えようとしていたのだ。
しかし僕には、それをうまく実感をともなった言葉として――多くの場合そこには、
不要なものをすべて切り離し、必要なものだけを取り出す行程が
必要とされる訳だが――伝える力が備わっていなかった。
彼女の言葉にはどこか人の気を引くものがあった。
それは彼女自身が持つ特質から現れるものだった。
彼女はほんの一息の呼吸に、自分の意見を全てを詰め込む能力
(それは能力と言って差し支えないものだろう)を持ち合わせていた。
そして僕はそうではなかった。そのような種類の人々の多くがそうであるように、
だれかが代弁してくれるのを待つだけなのだ。
それについて考えるとき、僕はよく自分の存在意義を見出せなくなった。
僕がそのことで最終的に導き出した(時として受け入れ難い)答えは次のようなものだった。
僕が誰かに、何かに与えられるものは何一つとして無い。
そのことは僕に、過疎化が進んで木枯らしだけが住み着いた小さな街を思い起こさせた。
いつ吹き飛ばされてもおかしくない、再興不可能な小さな街のことを。
、 、 、 、
「長い文だ」僕はぽつんと言った――その街の中心で。
481 :
おさかなくわえた名無しさん:2009/02/23(月) 22:30:56 ID:5PYVs6n/
何故かぼくはMGO2やCoD4のオンラインで繰り広げられる殺戮を今でも止められないでいる。
ドラグノフでの狙撃、M16の心地良いセミオートの感じ、出会い頭で抜くナイフ……
止めろ、と言われたらいつでも止めれるだろう。だがまだ止めろと言われないしこれからもそうだろう。
482 :
おさかなくわえた名無しさん:2009/02/25(水) 12:41:04 ID:iIsGLyuP
ぼくは井戸から出た。
そしてスレを上げてみた。
ほんの気まぐれに。
483 :
おさかなくわえた名無しさん:2009/02/25(水) 19:05:38 ID:4gbNuiOl
そのスレは上がっていた。
誰にも気づかれることなく。
484 :
おさかなくわえた名無しさん:2009/02/26(木) 02:05:01 ID:dUJPvj/K
ねえ、スレを上げることがそんなに重要なの?
いや、スレを上げることはそんなに重要なことではないんだ
それはこれまでもそうだったようにこれからもそうなんだよ
僕は毎日射精する、ただそれだけのことなんだ
486 :
おさかなくわえた名無しさん:2009/02/26(木) 16:59:20 ID:RKZL8bic
なぜあなたは射精し続けるのかしら?
時々、ふっと虚しくなることがあるの。お客の来ない喫茶店のウェイトレスみたいに。
そんなのってちょっとひどすぎると思わない?
あなたはもっと射精について深く考えるべきよ。
487 :
おさかなくわえた名無しさん:2009/02/26(木) 17:43:33 ID:yzZs9otZ
やれやれ、と僕は思った
「そうかい」
僕はうんざりとため息をついた。
それは古ぼけたポスターのような射精話が延々と繰り返されることにうんざりしたからではなく、
>>486はお客の来ない喫茶店のウェイトレスが射精し続ける話ではないことにようやく気づいたからだった。
489 :
おさかなくわえた名無しさん:2009/02/28(土) 02:02:50 ID:H3aw08J2
「深く考える」
僕はそっと口に出してみた。
しかしその言葉は真夏の陽射しの前に虚しく溶けていく氷のように、
あっという間に形を失い、やがて消えていった。
そう、僕はスルーすることにしたのだ。
そのことによって、彼女との関係が損なわれるかもしれない。
もちろん僕はそんなことは望んでいない。
でも、考えてみてほしい。
射精について深く考えるなんてことができると思うかい?
僕はそう2ちゃんに書き込むと、
静かに目を閉じ、冬の夜の荒れた海を想った。
そしてその夜僕は夢を見る。
僕は概念としての射精には興味がない。
ただ射精したいから射精するのだ。
ウィスキーの氷はカランと音を立てた。
僕の意見に反論をしているのか。
やれやれ。
性交した。
射精した。
491 :
おさかなくわえた名無しさん:2009/02/28(土) 02:48:23 ID:Y3AhUkZ0
僕はいったい何分そうしていただろう
カタンコトンと音を立てているのは引き出しの上にある時計であった
温もりを感じながら僕は決してそれを止めなかった
気づくとミカの額からは力が抜けていた
すべての力から解き放たれたかのようなその微笑みに僕は安らぎを覚えた
僕は彼女の顔にカルピスをこぼしてみたい衝動に駆られた
すると、彼女はコップを握り自ら垂らした
そして頬を伝い落ちるそのなま温かい滴をハニカミながら舐めてみせた
やれや・・・僕は射精した
「それはエーブイね」と彼女は言った。
そうだ。と僕は答えた。
ごくありふれた光景だ。
なんの変哲も面白みもない。
そこでの射精はただの記号だ。
そこにはコミュニケーションというものは存在しない。
あるのは雪かき的作業のみだ。
皆が画面に向かい、雪かき的作業に没頭する。
精液が作られ、放出される。
たったそれだけのことなんだよ。
そこには想像力と言うものが圧倒的に欠如している。
精液は人々の生活を押し潰さんばかりに降り積もる、北国の雪とは違う。
ましてやカルピスなんかではない。
本当は蓮華の花に群がるミツバチみたいに健気で希望に満ちたものなんだ。
誰もそのことを考えようともしない。
まあそうでしょうね。
495 :
おさかなくわえた名無しさん:2009/03/01(日) 01:15:42 ID:ncsHImGy
しかし僕は答えなかった。
その理由を語る必要はもちろんない。
なぜなら僕は彼女が光の満ちているその世界に逝こうとしていることを知ったからだ。
彼女も僕がそうしたかったことを理解していた、おそらく。
それはかつて彼女自身がそうであったことに他ならない。
だから僕はこうつぶやいた。
「君がいこうとしている世界はあのとき僕がしたかった事のすべて」
496 :
おさかなくわえた名無しさん:2009/03/01(日) 10:40:21 ID:UCtByL70
「その世界はきっと光り輝いているんでしょうね」
彼女は僕の気持ちを見越したかのようにそう言って微笑み、濃いブラックコーヒーの入ったマグカップに口をつけた。
「でも私はここにいたいの。だってこのスレはとても素敵だわ。貴方も本当はそう思っているんでしょう?」
僕にはわからなかった。
だから答えなかった。
ただ言えることは、彼女の笑顔はまるで春を呼ぶ女神のようで、リアル北国の雪かき作業で凍て付いて筋肉痛になった僕の体を癒してくれた。
ああ、早く春になればいいのに、と思いながら僕も彼女に笑顔を向けた。
僕は冬は嫌いじゃない。
ただ路面がツルツルと滑るのが嫌なだけなのだ。
あんなに滑る意味がわからない、いったいどんなスパイク靴を履けばいいのだろう。
そう思いながら僕もコーヒーを一口飲み、窓の外の雪景色へ目をやった。
497 :
おさかなくわえた名無しさん:2009/03/01(日) 23:01:56 ID:ncsHImGy
僕は澄みきった青空を見つめながら、コネチカットに移ったカーシャおばさんのことを思い出した。
それはおばさんがいつも空色のエプロンを着ていたからだ。
ある晴れた日、僕はスラックスに薄手のパーカーという妙な出で立ちで外に出た。
僕の予想は見事に裏切られた。昼を過ぎると次第に肌寒くなり雨が降り始めたのだ。雨はそして氷に変わった。
寒さで凍えていた僕はスクールと同じアヴェニューにあるカーシャおばさんの家を訪れることにした。笑顔で迎え入れてくれたカーシャはインゲンスープとベーコンブレッドを振る舞ってくれた。温かいスープにありつけたってわけだ。
僕はそのとき初めて深い孤独を感じた。それはカーシャの赤く腫れ上がった手を見たからだ。
498 :
おさかなくわえた名無しさん:2009/03/02(月) 11:31:13 ID:+SDxgLTk
僕はおもむろにスレを開いた。
やれやれ、僕は射精した。
「わたせせいぞう?」
僕は聞き返した。
「そう、わたせせいぞう。」
彼女は、聞き返されたことにわずかに苛立ちを見せながら、その平仮名だらけの名前を繰り返した。
「この前、大丸で気づいてしまったのよ。わたせせいぞうのネームと村上春樹の文章が似ている、ってことにね。」
僕は、自分がまだ少年だった頃−そう、日本が空前の好景気に沸いていた頃だ−読んだ漫画の特徴を一つひとつ数え挙げてみた。
散りばめられている固有名詞。アメリカナイズされた背景。頻繁に登場する数字(それもかなり具体的な)…。
だが、それを声に出して言うことはなかった。それらを一つひとつ声に出すたびに、彼女が少しずつ苛立ちをつのらせ、冬の日の曇り空のように不機嫌になってしまうことを僕は恐れたからだった。
500 :
おさかなくわえた名無しさん:2009/03/02(月) 23:48:54 ID:jCwmQaaM
,,,,,,,,,,,,,,,
/ ,,,, ,,,,\
| ・ ・ | 給付金は受けとることにした。
| ⊃ |
\ ー /
501 :
おさかなくわえた名無しさん:2009/03/03(火) 00:01:01 ID:uElDJepX
オーケー、認めよう。
じつは僕も受け取るつもりなんだ。
何に使うかって?
「気になるわ」。彼女は呟いて肩に凭れた。
503 :
おさかなくわえた名無しさん:2009/03/03(火) 13:24:35 ID:5xOwb0el
「やれやれ、雪なんか降ってこないじゃないか。」
僕はそういってテレビの天気予報のスイッチを消した。
504 :
おさかなくわえた名無しさん:2009/03/03(火) 18:18:12 ID:znoZORvz
「私がこのスレを気に入ったのは」
彼女は言った。
「私の問題であって、あなたの問題ではない。
と、同時にあなたと私の問題でもあるのよ」 僕は軽く混乱し始めた。
506 :
おさかなくわえた名無しさん:2009/03/03(火) 21:52:37 ID:k2EQnxjH
「でも同時に怖くもあるんだ」と言って僕はパンツの中で激しく射精した。
「このスレが好きだ。それは間違いない。
美川憲一が丸かぶりタイプのヅラを着用してるのと同じくらいにね。
ただその一方で、このスレを開くのがいささか怖いんだ。
まるで胃の中に何かひどく伊藤みどり的なものを
無理やり詰め込まれるみたいにね」
「ふぅん、難しいのね」
彼女は今朝買ってきたウイニングイレブンに夢中で
僕の話など陰毛の1本ほども聞いてはいなかった。
彼女は元アルゼンチン代表のアリエル・オルテガを操作し
右サイドの深い位置で何度も何度もしつこく切り返しをしていた。
「ひとつ前のタイミングでセンターリングするべきなんだ」
と言って僕はパンツの中で激しく射精した。
「違うわよ。そんなことしたらオルテガじゃなくなっちゃうもの」
彼女はちらりと僕を見ると、ひどく面倒そうにため息をついた。
僕はパンツの中で激しく射精した。
507 :
おさかなくわえた名無しさん:2009/03/03(火) 22:49:08 ID:k3ehrVb1
>>501 「馬鹿ねえ。そんなこと気にしてたの?」
「好きなだけ出しなさい」
509 :
おさかなくわえた名無しさん:2009/03/04(水) 01:01:05 ID:Io9gJQLH
>>506 おなかが痛くなったのは、君のせいなんじゃないだろうか。
510 :
おさかなくわえた名無しさん:2009/03/04(水) 01:16:00 ID:H9TVdY5+
オーケー、答えよう。
定額給付金は僕にとっちゃちょうど雀の涙みたいにとるに足らないものさ。
だからこうしようと思うんだ。つまり・・
511 :
おさかなくわえた名無しさん:2009/03/04(水) 01:23:09 ID:yD6wP33b
>>510 あなたはきっとすごく詰まらないタイプの人間なんだわ。
そう、図書館なんかに置いてある、かび臭いセックス教本通りの愛撫をするような。
512 :
おさかなくわえた名無しさん:2009/03/04(水) 01:32:08 ID:H9TVdY5+
君の言葉を真摯に受け止めるつもりだよ。君の言っていることはあながち間違ってもいないからね。
おっといけない、もうこんな時間だ。2channelはじつに不思議なアミューズメントだ。僕の時間と親指の感覚を返してほしいくらいだよ。
「今日は」
私はほんの少し黙った。
学生でも社会人でもない私を、彼がまるでペットショップで売られているプレーリー・ドックの様な瞳で見つめているのに気がついてしまったからだ。
彼にとって問題である事は私にとっては問題ではないのと同時に、私にとって問題である事は彼にとっては問題ではないのだ。
やれやれ。
ジャングルジムでかくれんぼうをしている子供の様な気持ちで、茹で上がったパスタの湯気に隠れながら私は呟いた。
「今日も家に居たわ」
冷えたキウリをかじりながら、彼は言った。
「ミート・ソースは好きじゃないんだ」
「そんな事は分かっているわ。冬の空にオリオンが輝くのと同じ事よ」
私は囁いた。
「玉葱は抜いてあるの」
彼は良く晴れた真冬の空の様な笑顔を見せた。
「なら、いいんだ」
リンゴ・ケーキに入れる塩の様に静かに、私も笑った。
514 :
おさかなくわえた名無しさん:2009/03/06(金) 11:00:26 ID:j2dDqo66
やれやれ。僕は彼女の笑顔にやられたようだ。無邪気で可愛らしい、それでいてビーナスの面影をのこすその微笑みに引き寄せられた。
オーケー、白状しよう。僕のペンシルが立ったままになっている。君の手を貸してほしい。いや、正しくは君の助けを借りたい、だ。
気がつくとリビングから香ばしい珈琲のいい香りが立ちこめてきた。
僕はまた外の景色を見つめながら写生した。
515 :
おさかなくわえた名無しさん:2009/03/06(金) 14:00:29 ID:I9j2+7AE
射精好きだな
気をつけて。
写生だよ。
射精じゃないよ。
オーケー、認めよう
富岡精子場跡地で子供たちが大射精大会だ
518 :
おさかなくわえた名無しさん:2009/03/07(土) 00:29:37 ID:FfGwgF0L
なんだって?そんな催し物があるのか。
僕はすかさず射精した。
519 :
おさかなくわえた名無しさん:2009/03/07(土) 00:34:21 ID:ic4KzU47
カラッポなんだよ。
手放しで僕はわらった。
「どうしたっていうのよ。」おすぎが言った。
「かっこう」とピーコが言った。
はるな愛が「よろしくピース」と静かに言った。
僕は村上春樹を読まないのにこのスレに来ている。
「紛い物が本物を超えることができないわ」
彼女は言った。
確かにそうかもしれない。
「ああ、わかっている。超える必要はないのさ」
僕は答えた。
「なぜならそんなものに意味がないことぐらい、君も僕も知っているからだ。ワールドベースボールクラッシックと言う名前に意味がないのと同じようにね。むしろ、意味がないと言うことが重要なんだ。そう思わないかい?」
微笑む彼女を見ながら、僕は昨夜の試合を思い出していた。
パスタ茹でたりラジバンダリ
「パスタ茹でたり?ラジバンダリ?」
僕はちょっとびっくりしてそう繰り返した。
パスタを茹でることと、ラジバンダリが、僕の頭の中でうまく結びつかなかったのだ。
それに僕はラジバンダリなんてものの存在をそもそも考えたことがなかったし、興味もなかった。
だから空虚にも思えるその言葉が、生活に則した少なからず重みの感じられる──もちろん僕にとっては、ということだ──パスタを茹でるという行為と繋げられたことに、どうしてもしっくりとこなかったのだと思う。
やれやれ…。すかさず僕はパスタの中に射精した。
526 :
おさかなくわえた名無しさん:2009/03/08(日) 19:23:45 ID:EbbegLfT
,,,,,,,,,,,,,,,
/ ,,,, ,,,,\
| ・ ・ | 別に間違ったこと言ってないだろう?
| ⊃ |
\ ー /
527 :
おさかなくわえた名無しさん:2009/03/08(日) 19:54:04 ID:vmfdXtsw
キミは何も間違ったことなど言ってないさ。
パスタに射精したらどうなるか、皆知っている。
キミはそれを知りたいのかい?
今更説明するまでもないことだよ。
オーケー、僕の負けだ。
パスタに射精すると、混沌がでかあがる。つまり、砂漠の中を独り彷徨い歩く結果になる。
せいぜい、ゴビ砂漠でオアシスを求めて歩く旅人を思い描けばいいさ。
そう言いはなって僕はキミの前で迷わず夢精した。
でかあがる?
やれやれ、今度は誤記か
と僕は思った
529 :
おさかなくわえた名無しさん:2009/03/09(月) 02:16:34 ID:atXFO+Mn
そして静かに射精した
こう書くと僕は射精ばかりしているように思うかもしれない。
けれど僕は他人と仲良くするのに向いた性格ではない。だから僕が射精できた女の子は
それほど数が多いわけではない。数の問題ではない、というかもしれない。確かに数の
問題ではないんだろう。けれど数も一定の意味を有している。
僕はその日も一人でパスタを作っていた。
にんにくのうまみをオリーブオイルにだしきってしまうと、
僕はおもむろに射精をした。
僕の金玉を離れてフライパンにすべりこんだ精子君たちは、
もう数秒前まで僕の金玉にいた精子君にはみえなかった。
それはもうフライパンに属する世界の精子君たちにみえた。
ある種の射精は一度イッたら取り返しがつかないのだ。
「ああ、そうさ、僕は3時半に2ちゃんしてる。」
大きな声で言ってみたが、その声は奇妙に反射して、
フライパンの世界から助けをよぶ、精子君たちの声のようにひびいた。
写生ネタ秋田。
「飽いてしまうのも無理はない。射精しておけば間違いないとでもいうような、
質の悪い投稿が続くのは此処でもやはりよくあることだ。でも、だからといって他に何があると言うんだろう?
僕たちは文明社会に生きていて、そこから離脱することは困難だ。
そしてそこでは無数の精子が活動している。僕たちは死に向かって老い続ける精子に過ぎないんだ。
その点で渋谷のスクランブル交差点に見る光景とシャーレに見るそれとの間に大した違いはないんだよ。」
そう言うと僕は亀頭園を取り出す。とても静かに。
534 :
おさかなくわえた名無しさん:2009/03/10(火) 00:19:55 ID:2c8KqlF1
スクランブル交差点を例に挙げるとは、やれやれ。
キミはその手の話に精通してるんだな。
535 :
おさかなくわえた名無しさん:2009/03/10(火) 00:28:02 ID:AfBum7G6
つまらん
536 :
おさかなくわえた名無しさん:2009/03/10(火) 00:39:47 ID:2c8KqlF1
「つまらん」
キミはそう言い放ち僕の顔をみた。オーケー、認めよう。たしかにその話はつまらなかった。しかし、そうあからさまに非難されると僕も反論する気が失せる。
やれやれ、こんな時間だ。
僕はもう寝る。なぜなら明日朝僕は早く家をたたなければならないためさ。キミもそろそろお休みするがいい。安らかに眠り疲れを取るが良いさ。
そうすれば、明け方にはキミのテントがピンと張られることだろう。
537 :
おさかなくわえた名無しさん:2009/03/10(火) 03:17:02 ID:G4wX3GCj
レスを書き込むんだ。
まず最初に誰かがスレッドを立てる。
そしたら次に誰かがレスを書き込む。ひとつひとつね。
そして1000までいったらまたべつのスレッドを立てる。
ここにあるのはそういうシステムなんだ。どこまでいってもきりがない。
私はもう飽きたのだよ。やめてしまおうと思うんだ。
ジョニーウォーカーは振り向きざまにこう言った。
「僕は射精する」
ナカタさんは断固たる偏見を持ってこいつを抹殺するべく……
彼女は静かに言った。「射精すればいいってもんじゃないのよ。」
わかっている。
僕だってそこまで馬鹿じゃない。
でも仕方ないんだ。
ある種の儀式みたいなものなのだから。
「儀式っていうより習慣に過ぎないものじゃないかしら?」
540 :
おさかなくわえた名無しさん:2009/03/11(水) 00:42:04 ID:yoCo2yDi
「習慣」
それは単純だが実に便利な言葉だ。
仮に君が取り返しのつかないミスをしたとしよう。
君の失敗はボスに見つかり、そして君は彼にそれを咎められる。
そのとき、君はこう言いさえすればいい。
「あれは習慣にすぎないわ」と。
僕が言いたいのは、つまり、こういうことなんだ。
射精は1万個の流星。
「オナ禁て知ってるかしら?」
彼女は唐突に聞いた。
「知ってると思う」
僕はそう答えてから少し後悔した気分になった。
「じゃあ」
彼女は褐色の絹糸のような髪を弄びながら言った。
「貴方のズリネタを言ってみて下さらない?嘘はだめよ、私、嘘は大嫌いなの。貴方と同じぐらいにね」
544 :
おさかなくわえた名無しさん:2009/03/12(木) 23:16:28 ID:UF2Xg2Ge
「ズリネタかぁ」
僕は一瞬戸惑った。ズリネタと前置きしてズリネタを話す人などどこにもいないからだ。
しかし、僕は君があまりにもキラキラした眼差しで僕を見つめるから、断ることなどできなかった。
「オーケー、牧場」
気がつくと僕はそう言っていた。そしてこう続けていた「しかし、その前に君のアワビを見せてくれないか」
これは賭けだった。
おそらく彼女は僕の提案を拒むだろう。
そしたら話を変えてしまえばいい。
万一彼女が応じたら僕は観音様を拝むことが出来る。
オーケー。
これはどちらに転がっても問題無いサイコロだ。
しかし、僕のささやかな、本当にささやかな策略は一瞬にしてなぎ倒される事になる。
((i))クパァ
547 :
おさかなくわえた名無しさん:2009/03/14(土) 01:36:26 ID:7veU24XY
彼女は突然、席を立ち静かに部屋を出た。
冷蔵庫をバタンと閉める音がする。キッチンにいるのだ。
彼女は黒いビニール袋を抱えながら向かってきた。その足取りは軽やかで、どこか勝ち誇ったような雰囲気を漂わせていた。
海の匂いがする。彼女が袋から取り出したのは大きなアワビだった。
アワビを見たのはそれが初めてだった。それはまるで月明かりの下でチェロを弾く少女のようにしっとり艶めき、森の奥深くに迷い込んだ子羊のように暗く途方がなかった。
オーケー、認めよう。
僕はその匂いに海の潮吹きを想像せずにはいられなかった。
僕は ダイブ した。
前あった村上春樹風に就職活動を語るスレが神だった……
>>548 奇遇だね。実は僕もそのことを考えていたんだよ。
僕はあのスレが気に入っていた。好意みたいなものを寄せていたんだ。
だから何度か検索してみて見つからないことで僕は戸惑い、幾分苛立ちも感じさえした。こんな風に話すと笑われるかもしれないけれどね。
でも正直に言って、本当に惜しいスレをなくしてしまったと思う。
「心配することなんてないわ」
彼女は遠くを見つめるような目をしながら言った。
「このスレにはテーマなんてないのよ。
就活の話でも何でもすればいいじゃない」
やれやれ、彼女は全く何にもわかっちゃいない、
ある種の神スレは一度損なわれてしまったら、
もう二度と取り戻すことはできないのだ。
誤爆したレスを取り消すことができないようにね。
僕はグラスのカティサークをすっかりあけてしまうと、
アワビを股間にこすりつけ、静かに射精した。
彼女の姿はいつの間にか消えていた。
射精後の虚無感に襲われた僕は冷静になった。
何故ここでは最後にパスタと射精というフレーズが
頻繁に出るのだろう。
完成間近のドミノが崩れるかのように全てが
台無しになってしまっているのに正直、
僕も気付かなかった。
553 :
おさかなくわえた名無しさん:2009/03/15(日) 01:46:22 ID:36PLujfe
ドミノはドミノであり、射精やパスタはそれぞれまったく別個のものだ。
しかし、誰かが面白おかしくこれらの関係をごちゃまぜにしてしまう。
つまり、料理してしまうのさ。
腕によりをかけてね。
やれやれ、まったく困ったものだよ。
出来上がったのは、カルボナーラときた。しかし、よく見てみるとだ。ベーコンはどこにもありゃしない。ホワイトソースに絡まれたその固まりはベーコンではなく・・・アワビなのだ。
僕はそれを見るや否や激しく脱糞した。
面白いと思ってやってんのかなあ。
とか書いているとそれに引っかけてまた糞レスが続くんだろうな。
はっきりいってつまらんです。
つまらないのに何故見に来るのだろう。
それにそんな事を何故書き込むのか理解不能だ。
僕がここに書き込むのは単なる暇つぶしに過ぎない。
もちろん面白いとも思っていない。
そもそも僕は村上春樹なんて読んだことがないんだ。
556 :
おさかなくわえた名無しさん:2009/03/16(月) 00:08:52 ID:24QyYpq3
僕もまったく同じ意見さ。
このスレにはほとんど何も期待してない。ただ僕自身が勝手に思いを巡らせてそれを吐き出したいだけなんだ。
わかってる。そんなの自己満足だ。しかも、かなり質が悪い。やれやれ、今夜はこの辺で帰ることにするよ。
僕は今、高鳴る鼓動で胸がはちきれそうなんだ。賢い君のことだからすでなわかっているはずだろう。そう、射出せねばならないんだ。
そして僕は射精した。
558 :
おさかなくわえた名無しさん:2009/03/16(月) 10:01:21 ID:mSpmLqCi
「おかしい、待ってくれ」と彼は言った。
「たしかに僕は出すものは出した。すっきりしていい気分になった。
まるで周りの白身だけを先に食べつくした後の目玉焼きを見ているような気分だったんだ。
だから、そんなに早く復活するわけがない。もう一発なんてパチンコでもやるみたいにはいかないんだよ。どんな意味合いにおいても」
「つまり、そういうことさ」と僕は言った。
「村上春樹はひとりじゃない」
「むらかみはるきはひとりじゃないだって!」と、彼はまるで小躍りするクマみたいなリアクションをした。
「そんなことあるわけがない。だって、むらかみはるきはこの僕だ」
「すべては関係性によって説明できる」と僕は言った。
「たとえば村上春樹と涼宮ハルヒ。具体的にそれぞれを見ればこの二人には何の接点もない。
しかし、この二人に共通する「はる」という部分を取り出して、「はるにゃん」というニックネームをつけるとしよう。
すると、村上春樹と涼宮ハルヒが、「はるにゃん」という同一のかっこでくくられることになる。
わかるね?」
「わかるよ」と彼は言った。
「はるにゃん」
「うるさいわねっ! ちょっとあっち行ってなさいよ!(///)」
やれやれ、と僕は部屋から出た。
そして自分のやったことの重大さに気がついてしまった。
もう彼は射精ができないんじゃないか?
彼がどちらのはるにゃんなのか、それはもう一度扉を開けてみるまで分からないのだ。
559 :
おさかなくわえた名無しさん:2009/03/16(月) 11:19:48 ID:U/FfNu52
『バカみたい…』
560 :
おさかなくわえた名無しさん:2009/03/16(月) 11:40:23 ID:24QyYpq3
君の論理の展開には無理がある。
「はるにゃん」は日本にいったい何人いると思っているんだ。
加藤晴彦、ハル・ベリー、水野晴夫、春やすこ
さらに赤木春恵でさえ「はるにゃん」だ。
ドラえもんのような出で立ちをした彼女でさえ「はるにゃん」なんだ。それじゃ、渡る世間はハルばかり、じゃないか。
これじゃ橋田もやれやれだ。
「こんなのバカらしい」
僕は某宗教のあの被告のようにそう言い放った。
「バカらしいものは案外バカにするものではないわ。」
天空とごみ箱と犬。
こんなものを並べて人間は長い間ずっと考えてきたんじゃない。
形而上なんて言葉まで作って。
なんでアダルトな内容のレスが多いんだろうかね?
はるにゃんはおもしろかったよー
写生関係はもういいよ
飽きちゃった
ひこにゃん
565 :
おさかなくわえた名無しさん:2009/03/17(火) 20:41:22 ID:Cf+7mro7
ひこにゃんとはるにゃんは似て非なるものだ。
なぜなら、ひこにゃんは彦根城のマスコットであり、にゃんこだ。
これに対し、はるにゃんは無数に存在する人間だ。
君は名前が似ているという理由だけでひこにゃんの存在を提示した。
それは、皆でマシュマロの美味しさについて語っている時に、勘違いした一人が「彦麿呂はおもしろくない」と言って場を冷ませる事と同等だ。
そう、マシュマロはどんなに人々を魅了しても、所詮は菓子に過ぎない。宝石箱の宝石ではないのだ
566 :
おさかなくわえた名無しさん:2009/03/17(火) 22:19:56 ID:b9uWkjZH
ひこにゃん。それを聞いて、僕はかぶりをふった。そしてカウンターの上のピスタチオに手をのばした。
「ねえ、いいかい? この広くてあいまいなこの世界において、いったいどのくらいの数のゆるキャラが生まれては消えていったんだろう?」
567 :
おさかなくわえた名無しさん:2009/03/17(火) 23:24:42 ID:3p56Pnbo
「だからこそ。」
「私は甲子園のスタンドで地元野球チームの応援をしたいんです。」
たとえそれが高野連のルールであっても、です。
568 :
おさかなくわえた名無しさん:2009/03/17(火) 23:38:22 ID:Cf+7mro7
「そうだな・・・」
僕はハッピーターンに手を伸ばした。
ハッピーターンの初めのしょっぱさは異常だった。
しかし、ピスタチオ程の歯がゆさはいささかも感じられなかった。
次第に舌に溶けていくハッピーターン。
「僕が思うに、ゆるキャラというのは、寂しい人間たちが作り出したものなんだ。
想像してごらん。たれぱんだはなぜあんな姿をしているか?」
そう言って僕はゆるゆるになったハッピーターンを惜しげもなく飲み込んだ。
「あなたの言いたいことはよくわかる。たれぱんだだって、怠けたり、やる気がないわけじゃないもの。かといって、リラックスしてるようにも見えない。そんなアンニュイさ、私たちに何も求めてない感じが、観音様みたいでいいのよ」
「ちょっと何言ってるかわからない」
「あなたって嫌な人ね…」
そう言うと、彼女はそのまま部屋を去っていった。
「そうかな」と僕は小さく呟いた。そんなに僕は嫌な人間なんだろうか?少なくとも、たれぱんだよりは真面目に働き、税金を支払っている。この高度資本主義経済の中で、うまく自分を適合させ、法律も守って静かに暮らしている。
やれやれ、僕は残ったウィスキーを飲み干すと、大好きなたれぱんだの抱き枕を抱いて深い眠りについた。
570 :
おさかなくわえた名無しさん:2009/03/18(水) 18:38:27 ID:y/aKMHcn
君はおそらくたれぱんだによだれをたらしながら、すやすやと気持ちよく眠っているだろう。明日には君の唾液が黄色いシミとなる。そのにおいにたれぱんだ自身が耐えられるか、耐えられぬか、それが問題だ。
オーケー。
僕は君の意見を聞けてとても嬉しく思っている。君には同意せざるを得ない。
確かに、ゆるキャラは僕たちに何も要求しない。
彼らは緩い。その場の空気や雰囲気に抗うことなく同化している。その意味では、平和や博愛を象徴していると言える。
ただ、僕はこうも思うんだ。
彼らはじつは人間のエロティシズムを反映した生き物じゃないかってね。
どうだろう?
そうともいえるし、いえないのかもしれない。
わからないな。
572 :
おさかなくわえた名無しさん:2009/03/18(水) 21:42:32 ID:4tGuKeJ6
エロティシズム…
しかしたれぱんだはオス…いや、男なのか女なのか。もしくはニュートラルでユニセックスな存在なのか。
しかし、ひとつ言えることは、もし高級コールガールとしてたれぱんだが僕のもとに来るとしよう。
そして僕はこう言うだろう。
「やらないか」
あれは何年前のことだろう?今でも彼(彼女)の感触をぼくはまだ覚えている。
官能的雪かき。
ほんの微かな寝息、胸が詰まって息苦しくなるような毛並み。ゆっくり目を閉じ、僕のペニスに指を這わせ僕を快感の海へと連れていく…。
「もう4年前のことね」
たれぱんだは僕の横で、4才になる僕らの娘に添い寝しながら僕に向かって呟いた。
「ふむ」と僕は言った。
それにしても、今日の東京は暖かかった。春が待遠しいかのようにやってきたようだった。
紀ノ国屋に行くついでに僕は表参道から青山霊園まで抜けて歩き、そこでアパートの一階にあるカフェでビールとスモークサーモンのサンドウィッチを頼んだ。
それにしても今年の桜はいつ頃咲くのだろう?
淫猥なピンク色でひらひらと風に揺れ、しっとりと朝露に光る桜のハナビラを想像しながら、おもむろに僕は
スケッチブックを取り出した。そしてその想像の中の桜の花びらを、出来るだけ正確に写生した。
576 :
おさかなくわえた名無しさん:2009/03/19(木) 08:36:57 ID:mx3D6Rct
「誰もがある行為がなされることを待ちわびている。
同時にそれが書きこまれることをイチゴジャムのサンドイッチぐらい嫌悪している。
こういう緊張感は嫌いじゃないんだ。うまく伝わってくれればいいのだけれど」
577 :
おさかなくわえた名無しさん:2009/03/19(木) 10:52:25 ID:KsyscOZ6
「疲れているようだね」
僕はチェリーーパイを頬張るとさり気なくそう言ってみた。サンドイッチにジャムというのは、在り来たりであり、言ってみれば王道だ。
しかし、サンドイッチにジャムは、サンドイッチにトマト、きゅうりほど邪気を感じさせない。
まとまった味があるのだ。そして、そこにはある種の懐かしさや憧れが見え隠れする。
君はきっとサンドイッチにジャム的な生活様式は垢抜けないものとどこかで嫌悪している。
しかし、同時にこんな思いを抱いている。それは、素朴さだ。-君はつまり都会のモスバーガー的生活にうんざりしているのさ。やれやれ。
「モスバーガー的高度資本主義」と僕はいった。
つまり、素朴さからの脱却、つまり現代のニーズにあわせ、いかに合理的に物事を解決できるかが重要なのだ。
しかし、それで一体誰が得をするのだろう?
そうこう考えるうちに、チェリーパイを異の中に詰め込む作業を終え、僕はふと昨晩寝た女の子を思い出した。
579 :
おさかなくわえた名無しさん:2009/03/19(木) 18:44:15 ID:3rDdGBdO
>>574 >淫猥なピンク色
やれやれ。これじゃまるで、60かそこらの爺さんが好む官能小説だ。
581 :
おさかなくわえた名無しさん:2009/03/19(木) 19:26:05 ID:KsyscOZ6
「フィービー・・・」
僕は彼女の名前をそっとつぶやいてみた。しかし、口に出してみると何かニュアンスが違う。オーケー、認めよう。
僕は一夜を共にした相手のことなどいちいち覚えていない。
メラニーだろうが、キャサリンだろうが、ジェシカだろうが知ったことではない。
やれやれ、これがフレッシュネスバーガー的シティライフというものだ。
ただ、彼女はどこか風変わりな雰囲気を放っていた。
あどけなく幼い顔をしていたのに、チェリーではなかったのだ。そして桜の花のような甘く優しいコロンを身につけていた。
僕はコートに付着したコロンの匂いに自分の鼻を押しつけた後、食べかけのチェリーパイを投げ捨てた。
582 :
おさかなくわえた名無しさん:2009/03/19(木) 19:51:06 ID:C7G0cJap
そう思われてもしかたがない。僕はいささか疲れすぎていた。非常に、現実的。「隣で見てていいかな」彼女は言った。「もちろん」僕は答えた。そうすると僕はおもむろに射精した。
583 :
おさかなくわえた名無しさん:2009/03/19(木) 20:14:20 ID:KsyscOZ6
困ったわ。「射精」はなるたけ控えていたワードだったのよ。
貴方は先走ってしまったわ。
自分の欲求を優先させたのよ。貴方はきっと、そうね、私の考えが確かならば、早漏なのよ。
まぁ、カリに貴方が早漏だっとして、私が不感症だったとしましょう。
そこで、私たちが交わることに一体どんな意味があるかっていう疑問が生まれてくるの。
共通の利益は何?という話になるのよ。
つまりね、冷静と情熱の間には何があると思う?
そう、貴方に聞いているのよ。
584 :
おさかなくわえた名無しさん:2009/03/19(木) 20:38:37 ID:C7G0cJap
「知ってるよ。君は全然間違っていない。そのとおりだ」と僕は言った。
「僕らはやろうと思えば何だってできた。僕らはあらゆる可能性を持っていた。僕らにはその機会もあったし、能力もあった。でも結局僕はただの早漏だったんだ。それ以上でも以下でもないんだよ。」
僕はいささか饒舌になっていた。やれやれ。
彼と違って僕は遅漏なんだよ。
「それはあなたが自慰行為をやり過ぎるからよ」
彼女は冷ややかに言った。
オーケー確かにそうかもしれない。
僕はオーラルセックスや手コキのほうが感じるのも事実だ。
586 :
おさかなくわえた名無しさん:2009/03/19(木) 23:12:48 ID:KsyscOZ6
早漏と遅漏。
やれやれ、この違いを僕に語らせるつもりなのか。
前に誰かが触れていたね、「冷静と情熱のあいだ」と。
その誰かさんがどんな答えを期待しているか、僕にはわからない。
フィレンツェが舞台のあの映画は完全なる駄作だった。東洋人がどんなに激しい恋をしよいが、フィレンツェ市民そしてフィレンツェの街には関係ないことさ。
オーケー、答えよう。
大事なのは、フェラなんだ。
フェランツェで射精すべきなんだよ。
587 :
おさかなくわえた名無しさん:2009/03/19(木) 23:20:22 ID:pgV8CjM5
ぼくは毎朝4時には起きているんだよ。
君たちの相手をしてる暇は、残念ながらないんだ。
また会おう。
ぼくはネズミにそう言った。
588 :
おさかなくわえた名無しさん:2009/03/19(木) 23:29:22 ID:KsyscOZ6
朝4時はまだ薄暗い。聞こえるのは新聞配達のバイクが走る音だ。その時間帯はおそらく君の息子もなかなか起き上がれない。
「おやすみなさい」
僕はそう言うとウィスキーの最後の一口を飲み干した。
「早漏も遅漏も悪いことじゃないわ。問題は、セックスという行為に何を求めるかなのよ。」彼女はブラッディマリーのセロリをマドラーにしながら言った。
実を言うと、彼女の手コキは上手かった。それは経験によって培われた技術でなく、一種の才能のようにすら思えた。
「わかるよ、調和的セックス」と僕は言った。
「あなたってちょっとユニークね。なんだかちょっとセリフが古臭いけど、私は好きよ。あなたといるとなんだか落ち着くし…」
彼女にそう言われて僕は何かを発するべきだと感じた。この場面に合う、僕らを心地よくする言葉を。しかし、適当な言葉が見つからない。声を失ったオペラ歌手のように。意味の分からない焦りを感じ、僕は思わず発してしまった。
「そう、僕は近代的フレッシュレス・バーガーさ。」
そういうネタに走らないと書けないの?バカなの?氏ぬの?
>>581 フィービーって珍しい名前だね
どこの国だろ
>>590同意…
面白い文章書く人がいるから
つい見にきちゃうんだけど
すぐ下のネタにいく人って何なの
しかもおもしろくないんですけど
オーケー。
つまらないレスが続いたことは素直に謝ろう。
ただ、君は少しこのスレに期待し過ぎなんじゃないだろうか?
目隠しをされて、ひざをついた韓国人の背中には
>>590,591,592の背番号がついていた。
僕だってなにも野球のバットで人を殴り殺したくなんかないんだ。
いったい、彼らはなんでスレ違いのレスなんて返してしまったんだろう。
ここは村上春樹口調で会話するスレなんだ。
^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^
僕は彼らの後ろにたって、バットを振り上げた。
夕方の強い日差しがそのバットの太い影を地面に長く落としていた。
595 :
おさかなくわえた名無しさん:2009/03/20(金) 15:39:50 ID:/IlaGwtp
「やれやれ」
僕は型を窄めた。
バットは球を打つものであって、人の頭を打つものではない。当然のことだ。
そんな基本的な事も知らないとは・・まったく呆れるね。
「いいかい?」僕は腕をまくった。打席に立つイチローやマツイは一体、何を求めてると思う?
いや、質問がまずかった。
イチローやマツイは、一体何を考えていると思う?。
オーケー、答えよう。
彼らは何も求めていないんだ。何も考えちゃいない。
わかるだろ?
「考えるな、感じろ」なんだよ。僕はそう言うと笑顔でヌンチャクを振り回した。
596 :
おさかなくわえた名無しさん:2009/03/20(金) 15:57:41 ID:5/axKA+T
見て、春が来ているわ、と彼女は言った。
沈丁花の匂いと共に、春は我々にこっそりと忍び寄ってきていたのだ。僕の知らぬ間に。
それはいつものハムエッグサンドの間に、ある日突然迷いこんだピクルスみたいに、
ぬるりと我々の間に存在しているのだ。でも我々はそれをかじるまで、その存在に気付かない。
春なんだな、と僕は思う。
僕はバットやヌンチャクを振り回す代わりにそっとスレを閉じた。
597 :
おさかなくわえた名無しさん:2009/03/20(金) 19:20:58 ID:/IlaGwtp
ヌンチャクを一通り振り終えると僕は倒れ込むようにソファに腰を下ろした。窓からは心地よい春の風が舞い込んでくる。
汗をかいたせいか少し肌寒い。「いけねぇ。」
今夜は彼女と再会する約束だった。フィービーなのか、はるにゃんなのか、ひこにゃんなのか、あるいは、彦麿呂なのか、このスレの住人のおかげでまったくうろ覚えだ。僕は軽くシャワーを浴びた後、マルボロに火を付けた。
「やれやれ」
僕はふと、一日何も食していない事に気づいた。道理で腹ぺこな訳だ。僕はペヤングソース焼きそばに熱湯を注ぎ、シンクにお湯を流してた。ボコン・・・その音を聞いた時に僕は目覚めた。
彼女の名前は山田だ。僕は食べ終えると速やかに家を出て、2番街に向かった。
「いけねぇ」ワロスwww
>>590や
>>592はこのスレに何を求めているのだろうか?
そもそもここの趣旨に反しているのは彼らだ。
だけど僕には彼らを責めることはできない。
確かに最近僕らはエロに走ってしまっている。
でもそれは春が近付いて発情しているからに過ぎない。
600 :
おさかなくわえた名無しさん:2009/03/20(金) 23:00:40 ID:O5QepMBX
おいらがこのスレの羊男になろう
このスレ面白い
602 :
おさかなくわえた名無しさん:2009/03/20(金) 23:31:01 ID:/IlaGwtp
外は風が強く吹いていた。
僕はカツラが飛ばされてバーコードが露わになった人の向こうに彼女がいるのを認めた。
彼女は風に舞うカツラを目で追いながら、スターバックスのコーヒーを両手で抱えている。
どうやら僕には気づいていないようだ。
「やぁ」
僕はできるだけ自然に、そして穏やかに、まるで紋白蝶を手にとった紳士のように声を掛けた。
「一体、何分まっていたと思う?」
彼女はニコリともせず、開口一番そう言った。
「・・待たせたなら、悪かったよ。」
しかし、彼女はすぐにこう付け足した。
「あのカツラのことよ。」
やれやれ。
あのカツラを飛ばされた彼の苦悩の年月は
恋人同士が待ち合わせをする数十分の空白を埋めるだけの価値しかないのだ。
だが僕たちの愛情もまた、いつかはなくなってしまうのだろう。
そう、彼の髪の毛のように。
やれやれ。
もちろん「髪の毛ように」というのは比喩としてです。
でも僕がこう言うとその比喩は妙に立体感を帯びることになります。
それはある種の説得力のようなものです。
実際に頭が乾季のサバンナみたいな僕が言うのだから、そこにそういった力や感覚的なものが付随することになるのは当たり前と言えば当たり前かもしれませんね。
僕は不毛の大地についてはちょっとした権威ですからシニカルな表現で冗談を言うこともできるんです。
そしてうまくいけばユーモアだと捉えられるかもしれません。もちろん絡みヅラいと揶揄される危険性は常にはらんでいますけど。
最近は困ったことに後者の傾向が強いと感じることが多いですね。
KYなんて言葉があるくらいですから、空気には余程気を付けなくちゃいけないし、僕みたいなハゲ…腫れ物には触れないほうがマシだという風潮が強いんです。
乾季のサバンナには風当たりが非常に厳しいということです。
605 :
おさかなくわえた名無しさん:2009/03/21(土) 10:17:44 ID:ERWb0PbR
「オーケー・・」話はわかった。
しかし、君と僕の仲だ。
'です-ます'調はやめないか?やれやれ、君の頭はサバンナだったのか。知らなかった。
すると、この10年間ずっと隠し通していたんだね。それは実に悲しいことだ。
「むろん」
君の頭の薄さのことではない。僕が君の頭の薄さを知らなかったことその事実についてだ。
なぜなら、僕は君をマングローブタイプの男だと認識していたのさ。髪がいつも鬱蒼としている。
「しかし、いいかい?」
サバンナには動物がいるんだ。そこでは犬や猫も生き延びることができる。
つまりね、マングローブの密林で潤いに満たされるか、それとも、サバンナの大地で動物たちと戯れるかは・・・
「・・・君の自由なんだ」
(アフリカ IS freedom アフリカ IS freedom〜♪)
僕は口ずさむと、Miss山田の後を追った。
「あなたは自分の頭がサバンナだということをずいぶん悲観しているようだけど」
彼女は言った。「世界にはもっと乾いた大きな砂漠がたくさんあるのよ。あなたの頭の表面積なんて比較にならないくらい巨大なものが。
そんなくだらないことで悩む暇があるなら、どうやってゴビ砂漠の拡大を食い止めるかについて考えたほうがよっぽどましじゃない。
砂漠みたいな植生状態の頭皮を持っているんだから、砂漠のことも少しは考えたら?」
僕は曖昧にうなずいた。
そのとおり。たしかに僕の頭の表面積は砂漠よりはるかに小さいだろう。僕の砂漠化問題が、僕自身という枠組みを越えて問題になることはないだろう。
しかし、僕のサバンナは時には世界のどの砂漠よりも大きく、乾燥した砂漠になるのだ。そして夜になるとその砂漠はひどく冷え込み、僕を冷酷に痛め付ける。
彼女はそんなことは知りもしないだろう。たぶん。
「そう、なぜサバンナの高橋と八木が単体のほうが面白い理由もわかるかもしれないし…」
彼女はぶつぶつ呟くと、ブラウン管からリーブ21のCMが流れた。
やれやれ、ここの社長、セリフに抑揚がないせいか何を主張しているか聞き取れない。しかし、僕はもう聞き取る必要はないのだ。薄毛はある種の遺伝的宿命として受け入れることにしよう。僕が僕であるために…
608 :
おさかなくわえた名無しさん:2009/03/21(土) 15:15:06 ID:ERWb0PbR
サバンナを後にした僕らはエグリントンストリートをしばらく歩いた。
僕は目を細くしてこう尋ねた。「カジュアルな装いだね」
実際、君はあの夜とまったく別人のようだ。青いVネックのセーターに、デニム、そしてハンチングを深く被っている。足下に目を移すとナイキのスニーカー。
「そうね」
君は微笑んでそう返し、恥ずかしそうに俯いた。
僕らは何か熱く語り合いたいような、黙っていたいような、曖昧な気分だった。
それは、この春の陽気のせいかもしれない。チェリーブロッサムが甘い匂いをほのかに漂わせている。なんだか眠くなる天気だ。
僕はガールフレンドとは言えない彼女が自分の指先に時々触れてくることに気づいたが、手を繋ぎはしなかった。
「喉が渇いたわ」
彼女はアンニュイな声でそう漏らし、'beer$2.45'の看板を指さした。
僕らは和民に入った。
609 :
おさかなくわえた名無しさん:2009/03/21(土) 22:06:54 ID:ERWb0PbR
彼女はすぐにこう注文した。
「ビール2つ、お願い」
僕は席に着くや否や、胸元のポケットからタバコを取り出し火を付けた。
そして、深く吸い込むと彼女の組んだ足を見つめながらゆっくりと吐き出した。
彼女はおしぼりを手に取り、自分の手を優しく包み込むように拭き始めた。僕たちはどれくらいそうしていただろう。
赤の他人のようにそれぞれ自分の世界に浸っていた。
そのときだ。
彼女は何を血迷ったのか、まるで疲れ切ったサラリーマンのように、渋い顔をしながら首周りや脇下をおしぼりで拭いた。
さらに、そのおしぼりで顔をゴシゴシと拭き始めた。
僕はさすがに自分の目を疑った。その行為ではなく、今、直面している事実に、だ。
なぜなら、メイクを完全に落とした彼女の顔は山田花子そのものだったのだ。
「ちょっと兄ちゃん、ビール早よしてや〜」
僕はタバコの吸い殻を膝の上に落としていた。
そして山田花子、いや、彼女はじっと僕の目をを見つめ微笑んだ。「ほんま、ちゃんと接客してほしいわ〜。たむけん兄さんの店はわたしが店に入った瞬間、ビール運んでくれはるのに〜」
僕の胸の鼓動はレッド・ツェッペリンのドラムのように激しく鳴っていた。そして生ビールが2つテーブルにとん、と音を鳴らして運ばれた。僕はチップを払おうとウエイターの顔を見た。
611 :
おさかなくわえた名無しさん:2009/03/22(日) 10:09:09 ID:hx2b0RVF
ウェイターは、にしきのあきらだった。どうりでグラスに星のマークが付いている訳だ。
気がつくと頭の中ではエアロスミスが鳴っていた。
僕は不安を鎮めようとして、泡の消えたビールを一気に飲み干した。
「一体、どうしたっていうのよ」山田花子は不機嫌な顔をした。
僕は次第に現実と妄想の区別がつかなくなっていた。
スティーブン・タイラー。
彼のあの大きな口に吸い込まれていく感覚に襲われて、気持ち悪くなったさえいた。
しかし、ビールの旨さは格別だった。この安い居酒屋には似つかわしくない、コクと旨味。
そしてキレ味。
「星・・3ッつです!」
僕は思わず叫んだ。そして、スター錦野に5ドル紙幣を手渡した。
にしきのあきらは5ドル札を受け取ろうとしなかった。そして僕を睨み付けた。
「あんた…今何て言った?星いくつだってぇ?俺をだれだと思ってるんだ?」
僕は予想もしていなかった彼の態度に驚愕した。さっき飲み干したビールを山田花子の顔面に向かって吐き出したいほどだった。しかし、僕は勇気を振り絞り、まっすぐ彼の目を見て答えた。
「あなたはスターです。」
スターはチップを受け取り、僕の右ポケットに戻すと、
「フ…、スターはチップは受け取らねぇんだ。その金は彼女への婚約指輪の足しにでもしな」と言い、厨房へと戻っていった。
彼はなぜ僕が今夜プロポーズすることを知っていたのだろう?
しかし、僕が結婚を申し込もうとしている相手は、色白で、まるで木蓮のように美しく、ジャスミンのように優しく香る彼女ではないのだ
。山田花子なのだ。山田花子はうれしそうにビールを飲み干し、ゲップを一発した。
「スター、も〜2杯ビールちょうだい!」僕はこの現実にたまらなくなり、首を振った。首を振ってもどうにもならないけれど。
613 :
おさかなくわえた名無しさん:2009/03/22(日) 17:22:00 ID:rwJwE5Si
,,,,,,,,,,,,,,,
/ ,,,, ,,,,\
| ・ ・ | 今度は君の方から僕に何か訊ねてみてくれたまえ。
| ⊃ |
\ ー /
614 :
おさかなくわえた名無しさん:2009/03/22(日) 19:00:17 ID:hx2b0RVF
「一体どうしたっていうのよ」
私はもう一度、春樹にそう言った。
「いや・・」
さっきから彼の様子がおかしい。慌てている。挙動不審。
それなのに、どこか冷めている。それは、ちょうどコミカルな友蔵とシュールな野口さんが出たり入ったりしている、というイメージかもしれない。
春樹は、相反する彼らの人格をまとめようと必死に戦っている。だからギコチナく見える。
私はわかってる。彼が何を考えているか―彼はきっとこの場を去りたいんだわ。そぅ、今すぐにね。
しかし、私はその悟りをオクビにも出さずに、こう言った。
「品川おもろくないねん」
次の瞬間、彼はマーライオンと化した。マーライオンの口からはペヤングソース焼きそばが出ていた。
オーケー、認めよう。確かに君(たち)の書く文章には未熟なところが少なからずある。
タイプミスを直すことすらせずにこうした場所に載せてしまう軽率さだって、
きっとその未熟さの一部ではないかと思う。
しかし君(たち)の文章には、なんというか、ある種の心意気が感じられるのも事実なんだ。
そう、心意気。
つまり、こういうことだ。本家の文体をなぞりながら、一方でその世界観が脆くも崩れ去ってしまう、
そのぎりぎりの地点まで降りていくことを決して恐れない大胆さ。
安易にエロネタに頼らず、かといって、本家の単なる模倣に甘んじることも潔しとしない、心の強靭さ。
「ヅラ」を使ってうまく視点をずらしてみたり(もちろんこうしたネタを使うことには常に
ある種の危うさが伴うのだけれど)、「和民」でたたみかけるような躍動感を取り入れる、自由な発想力−−
何と言っていいか分からないけれど、とにかくそこには、守りに入った人間とは一切無縁の
『何か』が感じられるんだ。
そういうわけで僕は今日、君からの書き込みを期待しながら時々このスレを覗いてみたり
していたのだけれど、肝心の君は一向に姿を現す気配がなかった。
やれやれ。
パソコンを一時離れ、夕食のベーコン・レタスサンドイッチをビールで胃の中に流し込みながら、
僕はぼんやり推測した−−もしかすると君は今、昨夜の最後の書き込みのあと、誰からも何の反応も
もらえないことにすっかり気落ちしているところなのかもしれない。
あるいは、明日の午前中に予定されている上司との気の向かない打合せを控え、
サザエさんを見ながらやるせない気分に陥り、書き込むどころではないといった状況なのか。
もしそうなら、それはとても残念なことだ。だってそう思わないかい?
君の希有な才能が、そんなつまらないことで封印されてしまったら、それは世界にとっての
多大な損失を意味するんだよ。
そんな状況に至れば、すくなくともこの僕はいてもたってもいられないだろう。
そんなことが起こらぬよう、切に祈るのみだ−−
いつになく不安な気持ちに支配されながら考えていた、その時だった。日がとっぷりと暮れ、
何もかもが明日という新しい日へと向かい出し始めるように思われた、ちょうどその時。
僕はこのスレを今一度開き−−そこに君(たち)からの新たな一連の書き込みがあるのを
確認したのだった。そしてその結果、相も変わらぬその発想の豊かさと自由奔放な筆力に、
いつもどおり唸らされていた、ってわけさ。
ところで、君に訊きたいことがひとつある。それは君の文章の中の、和民で5ドルのチップを払う、
というくだりに関してだ。使用通貨がドル、とはまたどういうことだろう?そもそも、
チップ制というのが腑に落ちない。だってそうだろう? 日本国内のごく一般的な店舗や
サービス施設に関する限り、こういった慣習は存在しない。そのことくらい、君だって
よく知っているだろうに。
だが、どうかくれぐれも、僕のリアリズム重視のツッコミに気を悪くしないでほしいものだ。
なぜなら君(たち)にはやはり、ここに書き込むことに関してこれまでのスタンスを
貫いてもらいたいからだ。
決して妥協することなく、かといってその類いまれな柔軟さを失うこともない−−
そう、それはまるで重力を感じさせない踊りに秀でたダンサーの、ぴんと伸び切った爪先が
描く軌跡ように、このうえもなく軽やかに、また健かに連ねられた文字群を、ひたすら
生み出し続ける、ということなのだ。
それこそが、心意気を持ったネタ職人の本領だと、僕は信じているのさ。
「君の言ってることはよくわからないな。しかし、理論は間違っていない。」
僕は踊り続けた。このスレの中で、自分というアイデンティティーを確立するために、村上春樹について僕自身が再確認するために…。
@@@@@
オーケー、認めよう。
僕は自分の「書く」という行為に対する無力さを痛感したんだ。同時に誰も村上春樹になれないことも。そして、誰も「僕」にもなれないこともね。
ひとつ確かなことがある。
和民の5ドルチップは、「僕」と村上春樹の中に眠る欧米コンプレックスの一種の明確な現れなのだ。パンダの色は黒と白しか存在しないようにね。
やれやれ、5ドル程度の安いコンプレックス、道頓堀に投げられたカーネルサンダースのように捨ててしまいたい気分だ。
620 :
おさかなくわえた名無しさん:2009/03/23(月) 10:15:06 ID:pTW7Ak2u
「やれやれ・・」
僕はベッドからゆっくり起きあがると、冷蔵庫からEVIANを取り出した。そして、何の気なしにテレビを付けた。
アマタツが風に吹かれ、ますます残念そうな表情を浮かべている。
彼は、しかし、ブレ無い。
その一貫した態度に視聴者は引き込まれる。小倉もぶっきらぼうだが彼を可愛がるわけだ。
それに比べ僕ときたら・・・人格がまとまらない。未だに自我同一性の問題で悩んでいる。
僕は一口水を飲んで窓の外を眺めた。そして、不意にペットボトルに目を向けた。
「エヴィアンか・・・」
しばらくしてから、僕はひとり静かに笑った。
逆から読むと僕の人間性そのものだからだ。
621 :
おさかなくわえた名無しさん:2009/03/23(月) 20:24:23 ID:dSGd0/MB
「ナイーブ」
そう、僕という人物は、騙され続けてきた。
とてもウブで、人を疑うことを知らなかった。
長い年月の中で、僕という人格を否定され、金を吸い上げられた。
しかし、僕は誠実であることにいささかこだわりすぎた。
僕はいったい今まで誰かに本気で愛され、誰かを本気で愛したことなど
あったのだろうか。
こんな人生にいったい意味はあるのだろうか?
誰か
3行に
まとめて
やれやれ
結局のところ
僕は僕でしかないのだ
624 :
おさかなくわえた名無しさん:2009/03/24(火) 10:18:41 ID:fT78LrHn
やれやれ。
僕は山田花子を捨ててしまった。そのことをいささか後悔している。
しかし、僕は彼女を内心軽蔑していた。それも事実なのだ。
彼女の態度や言動、振る舞いはいちいち醜い。
それは、彼女自身、場を弁えていないからだ。つまり、自分のことしか考えていない自己中心的な女なのだ。
だのに、何故、いつまでも彼女に執着しているんだろう。
僕は不思議に思いながら、スプーンにすくったミキプルーンを口に運んだ。
625 :
おさかなくわえた名無しさん:2009/03/24(火) 21:03:29 ID:fT78LrHn
ミキプルーンはねっとりと、まるで昼下がりの若妻の微睡みのように唇に付着した。
そして、マリックのハンドパワーのように瞬く間に舌の上で溶けた。
僕は甘酸っぱいミキプルーンをスプーンでゆっくりすくうとテレビをつけた。
イチローが満面の笑顔でインタビューに答えている。
「よくやった」
日本チームは韓国チームに勝ったのだ。
それは、言ってみれば、こういうことだ。
-つまり、富士山で寿司を食うゲイシャに、整形をしてチマチョゴリを着た盧武鉉が頭を垂れた、ということなのだ。
僕は嬉しさのあまりミキプルーンを瓶ごと呷り、いろんな意味で嗚咽した。
彼女は僕を見つめながら、ゆっくりと一度だけ瞬きをする。
一重瞼は青緑のアイ・シャドウに縁取られ、冬の地中海のように鈍い輝きを放っている。
「それで」彼女は切り出す。
「坂口憲二と伊藤英明は見分けられるようになった?」
僕は黙っている。
「それともあなたは、私の期待を裏切って、ひとかけらの成長も遂げていないのかしら?」
「分かるさ」いささか感情的に、言葉を返す。
「薬用シャンプーのコマーシャルをしているのが伊藤英明。南の島のおまわりさんをしているのが坂口憲二」
彼女は小さく溜め息をつき、頭を横に振る。
「違ってた?」僕は聞く。
「違ってないわ」彼女は言う。「ただ、何となく切なくなったの。そういう事ってあるでしょう?」
627 :
おさかなくわえた名無しさん:2009/03/24(火) 23:13:34 ID:aBq/72M5
僕は再び冷蔵庫からスペアのミキプルーンを取り出すと、アタック25を観ながらスプーンでそれを口へ運んだ。
「やれやれ、これじゃまるで中井基一じゃないか」
僕はまるで白昼夢でも見ているかのような気分だった。これは僕が見ている夢なのか、それとも中井基一が見ている夢なのか。
三本めのミキプルーンを食べてしまうともうするべきことは何もなかった。
口調は春樹だが春樹が「絶対言わないこと」スレなんですね
カフカても久しぶりに読むか。
629 :
おさかなくわえた名無しさん:2009/03/24(火) 23:52:26 ID:fT78LrHn
「カフカても・・・」
僕はいささか混乱した。
しかし、どちらかと言えば、自分の口の方が問題だった。
ミキプルーンのせいで口全体がヒリヒリするのだ。
僕は三井住友VISAカードで購入した電動歯ブラシをもって洗面所に向かった。
アパガードをたっぷりつけた電動歯ブラシは、僕の口の中で忙しく動き出した。しかし歯ブラシの機械的な動きになんだか僕は切なくなり、たまらず踊り出していた。
口に電動歯ブラシを入れたまま踊ることは容易ではない。しかし、僕はこのかた、どんなことでも人並みかそれ以上にこなすことができた。
一通り踊り終わると、僕の前歯は白く輝き、昔の自分を取り戻していた。
そしてなんだか山田花子に会いたくなったのだ。
やれやれ、まさにスプリング・ハズ・カム。僕の心は長い冬を抜け、春を待ち焦がれていたのだ。
632 :
おさかなくわえた名無しさん:2009/03/25(水) 01:23:19 ID:B7FyEqHu
オーケー、認めよう。
僕は春を待ちわびていると同時に恋に焦がれている。
じゃなきゃ、一体ぜんたい誰が歯磨きしながら、踊ろう?
やれやれ、僕は恋をしている。イエス、フォーリンラブってわけさ。
山田花子のもち肌とぼんやり眼には、ある種の懐郷を感じる。わかるだろ?そう感じるのは、僕だけではないはずだ。
僕はラジオのボリュームをMAXにし、流し目でランバダを踊った。僕はもはや内側からこみ上げる情熱に逆らえなかったのだ。
>>628 やれやれ
まだこのスレの趣旨を分かってない人がいるんだな。
僕はよっちゃんイカを頬張りながら考え込んだ。
この甘酸っぱさは麻薬のように癖になる。
だがよっちゃんイカには鱈の擂り身が入っている
のを意外と知らない人がいるのには驚いた。
つまりはこういうことだ。
世の中には本物と紛い物が入り交じっている。
そして時には気付かないほうが幸せな場合がある。
635 :
おさかなくわえた名無しさん:2009/03/25(水) 01:53:30 ID:B7FyEqHu
「なんだって?」
僕は驚きのあまり、踊りを一時中断せざるを得なかった。
よっちゃんイカの中に鱈が紛れ込んでいることなど、誰が想像できただろうか。
どうやら僕は、角の黒いゾーン、つまり、クジの部分に気を取られ過ぎていたようだ。
とはいえ、'あたり'が出てもたいして嬉しくなかったのだ。
気づくと涙が頬を伝い、唇まで降りてきた。
その滴には、よっちゃんイカのような甘みはなく、かといって、酢ダコほどの酸っぱさもなかった。
よっちゃん…
名前の割に顔は宇宙人かのような作りだったように思う。
しかし、それよりも「よっちゃんとは誰か」の方が私にとっては重要な問題である。
彼は、イカ釣り名人なのか、酢漬けのスペシャリストなのか、誰でもいいから答えてほしい。
そう思いながら飲んだカルピスソーダはシュワシュワと音を立てながら、私の体内へと流れていった。
僕の古い友人で、「よっちゃん」と呼ばれている少年がいました。
というのも僕らの仲が良かったのは小学生の頃までで、中学に進むと彼とは疎遠になってしまったんです。
特に喧嘩をしたとか、仲違いしたとかではなくて、自然とそうなりました。
ですので彼の記憶は小学生の頃の少年の姿のままで止まっています。
一緒に野球をしたりとか――彼は野球が大の得意でした――、テレビゲームを一緒にしたりとかそういう他愛もない記憶です。
もちろん学校の中や街中で、成長したその後の彼と会って話をしたことはあります。
でもそれだけです。その時の僕の記憶はまるで後期印象派の画家の風景画のようにとても曖昧なものなんです。
その後は、僕がごく普通の県立高校に進んで、彼は県内トップの私立高校に入り、僕の浪人が決定的になる頃彼は東京大学に進学した、という風に僕らの時間軸は全く交わることはなくなりました。
そして僕が学科内の研究室選びに悩んでいる頃、彼が法学部を卒業し、司法試験を合格して弁護士になったという話を聞きました。
それが彼、よっちゃんについての最後に僕が聞いた話です。
何が言いたいかというと、よっちゃんイカと僕の古い友人「よっちゃん」とは全く関係が無いということです。
実際に彼は吉田という名字のためにそう呼ばれていたんですから。
638 :
おさかなくわえた名無しさん:2009/03/25(水) 07:13:14 ID:C6umHQ5k
よっちゃんイカ。なかなかキュートなネーミングだ。
由来についてはあらかた想像はつく―きっと創業者本人、あるいはその近い人が「よっちゃん」なのだ。
「確かめてみる?」彼女は言う。「ついでに夕食でも賭ける?」
「いいよ」僕は挑戦を受け入れる。
熊を陥れる子ギツネみたいな笑顔を浮かべ、彼女はラップトップ・パソコンを開く。本社のホームページwikipediaにでもアクセスするつもりなのだろう。
年若い彼女は、「調べる」といえばインターネットなのだ。
電話で問い合わせるとか図書館で本を探すとか、そういったツールは彼女の中にはない。
インターネットの不確実性を説いてみたこともあるが、彼女はこう返しただけだった。「不確実だと、あなたは何故言い切れるの?」
やれやれ、時代は恐ろしいスピードで流れている。濁流みたいに、なかば神がかった破壊的なパワーでそれは進んでいる。
僕らはその波が来た時は、ただ身を任せるしか―あるいは飲み込まれるしか―道はないのだ。
639 :
おさかなくわえた名無しさん:2009/03/25(水) 07:57:15 ID:C6umHQ5k
僕は自分の文章に幾つかの間違いを見つける。よく読み返さないで投稿した結果だ。
しかし、「2ちゃんねる」のような掲示板は自分の投稿を削除できない。
管理人宛てに削除依頼を出すという方法もあるが、多分話も聞いて貰えないだろう―ここが広い砂浜だとするなら、僕は無名の砂一粒に過ぎないのだ。
したがって、僕の投稿は間違いを孕んだまま、そこにあり続ける羽目になる。
やれやれ。
「不確実性ってそういうこと?」彼女が聞く。
「少し違う」僕は返す。
僕が彼女に言いかったことは、そのこととは少し違っている。
640 :
おさかなくわえた名無しさん:2009/03/25(水) 09:06:06 ID:B7FyEqHu
僕にとってのよっちゃんは-
-働き者だった。
曲がったことが嫌いで、だからこそ、蘊蓄を垂れ流すことをしなかった。
と言うよりも、単にそうした術に欠けていたと思う。なぜなら、よっちゃんとはうまく話が噛み合わない、といった事が度々あったからだ。
僕はある時期、まったくの無気力に陥って、部屋で横になるしかない日々が続いた。
すると、よっちゃんはこう言った。「この腐れめ」
オーケー、答えよう。
彼女は僕の祖母、ヨシ子だ。
昨年の秋、亡くなった。
641 :
おさかなくわえた名無しさん:2009/03/25(水) 10:51:59 ID:B7FyEqHu
つまり、僕はキリギリスでよっちゃんは蟻だったのさ。
いや、正しくはこうだ。
僕がウサギでよっちゃんが亀。「やれやれ」
僕は急いで結果を出そうとがむしゃらに突っ走ってきた。
誰よりも前を行こううとね。
それは、皆が東京マラソンで汗を流しながら走っているときに、スケートボードに乗りトラックの後ろにしがみついて颯爽と進む事に他ならない。
そう、ちょうどジャッキーのようにね。
しかし。わかるだろ?そんな走行は判定外なんだ。
僕は・・・言ってみれば、長い間、空回りをしてきたって訳さ。
僕は今、新たなレースに臨もうとハローワークに着た。
642 :
おさかなくわえた名無しさん:2009/03/25(水) 10:53:43 ID:02nPF0Og
「駄菓子なんて子供が食べるものだ」
そんなことを高校生になった僕は思っていた。
けれども、今大人―といっても大学を出て会社に勤めて二年目だが―になって
スコッチウィスキーと一緒につまむ、よっちゃんイカの相性は意外にも良い。
まるで見合い結婚してから30年連れ添ってきた夫婦みたいな関係だ。
だが、そんな二つの相性を知っている者は少ない。
そう、世の中気づいていないことは山ほどあるのだ。
643 :
おさかなくわえた名無しさん:2009/03/25(水) 10:54:57 ID:02nPF0Og
よっちゃんイカを噛んでいると、奥歯にちょっと違和感を感じた。
「ああ、また奥歯に挟まったな。」
よっちゃんイカは、離れたくない恋人のように、咀嚼された後も僕の口に居座ろうとする。
そんなよっちゃんイカを僕は左手の指先でそっと奥歯からはずしてやる。
それは最後の食べられようとしまいという足掻きだったのかもしれない。
僕はそれを前歯で噛み切りウィスキーと一緒に一気に飲み込んだ。
ゴクンと喉を通過する感触が心地よい。僕の口の中にはウィスキーの香りだけが残った。
驚いたことによっちゃんイカの痕跡なんてもう全く残っていないのだ。
644 :
おさかなくわえた名無しさん:2009/03/25(水) 17:55:33 ID:B7FyEqHu
昨日までの暖かさはどこへ行ったのだろう。
もう春だというのに吹雪が舞っている。
三寒四温とはこのことだ。
僕は今、肩までこたつにもぐっている。よっちゃんイカをつまみに、「−196℃桜&さくらんぼ」を飲んでいるのだ。
一足先に花見を開催しているってわけさ。
僕は山田花子の顔を想いながらぼんやり飲み続けていた。
そして、ふとよっちゃんイカの一欠片を布団に落とした。
僕はそれを拾って口にした。
すると、可笑しなことに何か違う。味がない上に、噛みきれないのだ。
「やれやれ・・」
それは干からびた米粒だった。
いきなり冬に戻った今日の日の様に、僕の懐も寒い。
この不況の煽りを受け、僕の手取りはとんでもない事になっている。
いつになれば春が来る?わからない。
「バイトをしようか…」
自分を守る為に。心も暖かくなれるように。
僕の呟きは、白い吐息になって冬のような寒空に消えた。
「うち、貯金1億あるねん」ふと山田花子の言葉が頭をよぎった。
一億…年末ジャンボ宝くじ、もしくは僕の20年分相当の給料にあたる。
僕は溜め息をついた。僕は人を年収や外見だけで決め付けるのはごめんだ。
しかし、彼女と結婚すれば、よっちゃんイカを卒業し、呼子のおいしいイカシュウマイが新たなウィスキーのお供になるかもしるない。そう思うと僕は彼女に無性に会いたくなってしまった。
しかし、肝心なことに僕は彼女の連絡先をしらない。
オーマイゴッド!
僕は彼の話を聞きながら、また昨夜のことを思い出していた。
彼女は僕に温かいと言ってくれた。そして僕自身も、たしかに彼女の温もりを感じとっていた。
僕らはおそらく、膨大な量の燃料のようなものを必死で拾い集め、身の内に貯えてきたのだ。
そしてそれらを使って、互いを暖めあうことができる。そのことを確認したはずだった。
僕は高層ビルに狭められた空を見上げた。
、 、 、 、 、
「いつになれば春が来る?わからない。
彼は言う。あるいは春というものはすっかり失われてしまったのかもしれない。
冬の木枯らしにかき消されてしまったのかもしれない。
648 :
おさかなくわえた名無しさん:2009/03/26(木) 19:10:57 ID:PAsmkbRW
ザ・ファーストディ。
あんな膨大な量を一度に覚えられるはずはない。
それなのに教育係は悪びれもなくこう言った。
「もう自分ひとりでできるわね。」
私はマイクタイソンからボディブロウを食らった気がした。
いや、相手は輪島だったかもしれない。そんな気がしてならない。
とにかく、私はひどく圧倒されたのだ。
いや・・・きっと上司だ。
上司はヤホーというネタを持つ芸人に瓜二つだった。浅黒くて目つきの危うげな都会人と言った所だ。
私は今ほどクラゲのようになりたいと思ったことがない。
そう、エチゼンクラゲに。
649 :
おさかなくわえた名無しさん:2009/03/27(金) 12:20:23 ID:1CdPHcWK
「ねぇ、テポドンは日本に落ちるのかしら?」
と彼女は聞いてきた。
テレビのニュースが、日本やアメリカが北朝鮮の長距離弾道ミサイルに対して警戒を強めている、といったような事を伝えていた。
「どうだろう。少なくとも意図的に落とされることはないだろうね。彼らもそんなに馬鹿じゃないし、
そんなことをしたら国際社会の中でますます自分たちの立場が苦しくなることぐらい分かるだろうからね。もし落ちるとしたら事故や故障による予定外の落下、墜落というのが大方の見解だよ」
「ふうん」
650 :
おさかなくわえた名無しさん:2009/03/27(金) 17:13:34 ID:CfGz+c61
僕はスレを上げた
やれやれ、コーヒーとサンドウィッチでは腹持ちがしない。
オーケー、認めよう。
日本人はもっと米やら玄米を食すべきなんだ。味噌汁に焼き魚におしんこに出汁巻き卵。想像するだけで、僕の胃からは消化液が溢れだした。
652 :
おさかなくわえた名無しさん:2009/03/27(金) 22:11:27 ID:1NmZj0nh
「たしかに」
僕はつぶやいた。
日本人は焼き鮭とご飯、海苔、そして豆腐とワカメが入った味噌汁さえあれば十分だ。
何も欧米人の真似をしてハンバーガーやスパゲッティを食す必要はない。
マックでもマクドでもゲッティでも、知ったことではない。
僕が言いたいのは、つまり、こうだ。
温泉旅館の朝食が一番なんだ。
海苔のパリパリ感には目を見張るものがある。
ただ、待ってくれ。
君はまず朝食の前に入浴するか、朝食後に入浴するかで迷う。あるいは、ピンポンか。
君はさらに、チェックアウト前に為さねばならないことが一つある。
それは、お土産だ。
君は、お土産コーナーに行って一口サイズの苺入り大福を買うか、ラッコのキーホルダーを買うかで迷う。通常、どちらも欲しくはない。それが一般的な解釈だ。
しかし、君は、調子に乗って友達や同僚に旅行に行く旨を伝えている。そうすると、どうしても何かしら買わねばならないのだ。
花柄のしおりなどでもね。
「人生は迷いの、あるいは、選択の連続なのさ」
そう言いながら僕は胡桃ゆべしをお茶で流し込んだ。
653 :
おさかなくわえた名無しさん:2009/03/28(土) 00:15:07 ID:7l6dm8Kr
そして僕は、なんの前触れもなく昔の彼女の胸を思い出し
ビールを飲むのをやめてオナニーをして、それから眠りについた
654 :
おさかなくわえた名無しさん:2009/03/28(土) 14:11:04 ID:MyfbYL/O
それならお土産はまりもっこりにしよう。ドリンクも出てるし、何といってもあのキャラクターは愛らしい。エレンも喜ぶに違いない。
そう決めて僕はまた上げた。
655 :
おさかなくわえた名無しさん:2009/03/28(土) 15:25:47 ID:JbRp5zwT
「エレン」僕は呟く。エレン。綺麗な名前だ。
それは朝靄の中に静かに佇む白鳥を想像させる。
しかしエレンとは誰の名前だろう。西川きよしの奥さんだろうか?
656 :
おさかなくわえた名無しさん:2009/03/28(土) 17:47:15 ID:OLLldWv8
西川きよしは目が大きい。
彼はその目をさらに大きくさせて唾を飛ばしながらよく喋る。
しかし、どうだろう。
僕の理解が甘いのだのろうか。彼のネタを面白いと感じたことが一度もないんだ。
エレンは彼と一緒にいて幸せなのだろうか。何も得れんだろうに。
「嫌だわ、キー坊の奥さんはヘレンよ」
彼女は宇宙から見下ろすように言った。
でも僕にはそんな事はどうでもよかったんだ。
全盛期のやすきよの漫才の完成度に比べたらね。
そう、やすしが粗暴でどうしようもない人間
と同様にどうでもいい事なんだ。
でもそれは時代が彼を許していたんだと思う。
結局は彼もそれに気付かず芸能界から抹殺された。
658 :
おさかなくわえた名無しさん:2009/03/29(日) 12:08:53 ID:SJTQ9BYp
「ヘレン・・・」
私はコーヒーカップにuccブレンドを一振りし、お湯を注いだ。
インスタントながら芳醇な味わいがする。私はコーヒーを啜りながらテレビを付けた。
スロヴァキアの豊かな自然風景や文化的遺産である美しい町並みが写っている。
「ヘレンは一体どこの出身なのだろう」
私は窓の外を眺めながらつぶやいた。
しかし、-リアリティ・バイツ。すぐに現実に引き戻された。
というのも、スロヴァキアはいつのまにかに終了し、マヨポテトのCMが流れていたのだ。
採点を誤魔化したり、妙な励まし方をする自己中気味の熱血教師。しかし、不快感を感じさせない。私は阿部サダヲが好きだ。彼はきよしとやすしがその時代に笑いをもたらした様に、独特の存在感とセンスで我々に喜びを与えてくれる。
ジクザグっとね。
「あげすぎだ」
ぽつんと僕は言った。その声は闇を切り裂いて、凡庸でなま暖かい普段通りの世界を切り開くはずだった。
しかし実際には僕の声はどこにも届かず、夜の喧騒に飲み込まれていった。夜はどこまでも深く、冷たかった。
「あげすぎなんだよ」
もう一度僕は言った。大切なことは二度言わなければならない。そしてそれは夜のルールだ。
「ばかみたい…」
彼女はそっと呟いた。
「大切なことがあるなら、しっかり私の目を見て言ってほしいわ。あなたを愛しているのに、あなたはヘレンのことばかり考えて…」
彼女の目からミキモトの真珠のように光る涙が零れ落ちた。まるで映画のシーンのような美しすぎる泣き顔だった。僕が見とれてしまっていると、もう一度彼女は呟いた。
「本当にばかみたい…」
661 :
おさかなくわえた名無しさん:2009/03/30(月) 08:32:10 ID:l5S47LEK
「一体、何がバカみたいだっていうのよ」
私は視線を下に反らした。
マヨポテトのCMのことかしら。えぇ、たしかに阿部サダヲはトンチンカンだわ。
あるいは、こうも言える。
- スットコドッコイのチキン野郎
(金髪豚野郎ではないわ)
だからって何だっていうのよ。彼は自分の立ち位置をよく理解して熱血教師を演じているわ。真面目過ぎるゆえの空回りも見事に表現している。ジグザグっとね。
そのシュールさは、この時代の冷静さと温かさを両方反映してるってわけよ。
私阿部サダヲって好きよ。
「猫顔な所なんて最高にCOOLよね。」
彼女はマヨポテトを摘まみながら言った。
実を言うと僕は阿部寛が好きなんだ。
665 :
おさかなくわえた名無しさん:2009/03/30(月) 18:25:26 ID:JFP8D7B6
「なぜあげてはいけないの、ケニー?」
「上げることに特別な意味はないわ。ほんの気まぐれよ。でも、出来れば下げて欲しいわ。」
私はジョッキ生を飲み、フィギアスケートを見た。
発泡酒とはいえ、キレ味満点だ。まるでキムヨナの滑りのように。赤い衣装を身にまとう彼女。私は、すぐに塩からに手を伸ばした。
668 :
おさかなくわえた名無しさん:2009/03/30(月) 20:46:18 ID:9Y1icc0c
やれやれ。
僕がアク禁くらってる間にこのスレの人気はうなぎのぼりだ。
ただ正直に言えば比喩が多すぎて何がなんだか分からない。
そろそろ配電盤を新しいものに取り換える時期だと思うんだ。
もうすぐ新年度、地に足のついた話をしよう。
僕はそう提案した。
すると画面の向こうのキムヨナがしたり顔でこう言ったんだ。
「あたいったら最強ね」
「あるいは」
ナカタはウナギが大好物なのであります。
うなぎは蒲焼きにすると美味しい。
「しかし、いいかい?」
生きている新鮮なうなぎをサッとさばいた料理は味が極上なんだ。
それを食べたら普通の、そうだね、そこらの食堂で出される、例えば、うな丼なんかは食べられなくなるだろうね。
なぜなら、新生活を迎えるフレッシュマンなうなぎは身が引き締まって蛋白。
これに対し、病に倒れついに息を引き取ったオールドうなぎはモサモサした食感で臭みがある。
しかし、新卒うなぎは高値で容易には手に入れにくい
「重要なのは・・・」
うなぎを食べずに済むことなんだ。
671 :
おさかなくわえた名無しさん:2009/03/31(火) 11:36:50 ID:xvIBDA+Q
「ところがどっこい」と彼女は言った。
「こう考えることはできないかしら。
結局わたしたちはうなぎのタレの味とうなぎの味の区別がつけられないのよ。
だったらなんにでもうなぎのタレをつければ、それがうなぎに早変わりよ」
「それはつまり、猫にサワラと名付けるようなもので、
原理としてはうなぎパイと同じなんだよね」と僕は確認するように言った。
下手に形而上的な意味を説明されるとめんどくさかったので、先回りをしたのだ。
「ある意味においては」と彼女は言った。
「ぬるぬる」
「ぬるぬる、ピース」
「つまり」
タレは、言わば衣装の役目を果たしているのよね。
外見を同じくしてしまえば良いってこと。
「でも・・・パイはパイでもいろいろあるわ」
うなぎパイがあれば、源氏パイもエンゼルパイもチョコパイも、円周率のパイも、麻雀のパイもある。あるいは、オッパイもある。
これらのパイはそれぞれ全く別の形をしていて、意味合いも違う。食感(触感)も異なるわ。
「だからこそ」
あなたはどのパイをチョイスするかっていうことが公に問われるのよ。
ところがどっこいの一言が僕の思考に張り付いて離れなかった。
そこで思わず吹き出してしまったのだ。
あるいは
>>671のインパクトの大きさというのは、遠い宇宙から
僕と
>>673を焼き尽くすためだけにはるばるやってきた隕石のようなものなのだろう。
それは我々の体を、形而的というよりはむしろ物理的に焼き尽くす。
「ぬるぬる」
僕は言った。世界じゅうの寂寥を吸い込んでしまったような気分だ。
それは帰省を終えてアパートに戻った学生が、冷蔵庫の中で破壊的なぬるぬる状態に
なってしまったもやしを見つけた時の感覚に似ている。
「ぬるぬる、ピース」
もう一度僕が言うと、そのもやしは一斉に弾け飛び、もやしのあった場所からは虹色の光があふれ出た。
光が網膜に激しく突き刺さる。すばらしい気分だ。僕は服を脱ぎ去り、窓から夜の街へと飛び出した。
「さておき」
僕はこたつのスイッチを付けた。
>>674が自ら命を絶ったことは、少なからず僕にショックを与えた。
自宅のアパートの窓から、12階分下のコンクリートの地面の上へと、その身(驚くことに彼は全裸だった)を投げ出したのだ。
ただ「ぬるぬるピース」という言葉だけを書き残して――。
その言葉、文字群は僕を混乱させた。今まで聞いたこともない種類の組み合わせだった。
彼は窓の外にいったい何を見たのであろうか。あるいは何も見れなかったのかもしれない。
もしくは自分が空を飛べる能力を持ち得たと感じたのかもしれなかった。
「ぬるぬるピース」の不思議な響きは、実際にそのような特殊な力を彼に与えたような気がしたのだ。
僕にはそう思えた。
しかし考えるのはよそう。
その言葉を思い浮かべると、思い浮かべるだけで、僕の胸は恍惚とした、
まるで夏の日の夕立の後に姿を見せる沈みゆく太陽のまぶしさのような、ノスタルジックな輝きで一杯になるのだ。
そして僕はいつの間にか服を脱ぎ去っていた――
きんもー☆
「きんもー☆」と、逆さまの耳をした女が言った。
僕はもう一度彼女に、「レモンドロップなめる?」と聞いた。
彼女はまた、「きんもー☆」と言った。
やれやれ、と僕は思った。これから僕らはずっとこのような会話を続けていかなければならないのだろうか。
いや、夜の闇は必ず明ける。必ず、朝は訪れる。それと同じように僕らにも、時代のまるで(こんな風に言うと誤解を招くかもしれないけれど)――時代が産み出したただのがらくたのように―必ず離れ離れになって、終わりにはいつも一人になるのだ。
やれやれ、僕はやっと履歴書を書き終えた。志望動機には手こずった。何しろ本音を書いてしまうと不採用なのは自明だからね。そう、君の言う通りさ。
ある程度建前を書かなければならないんだ。
「とはいえ・・・」
畏まりすぎてもいけない。
畏まりましたかしこー!
と僕は叫びながらお風呂に入った。湯船にはプカプカと縮れ毛が浮かんでいる。
僕はなぜか自分の陰毛を毟った。そして、その縮れ具合をまじまじと見てはうなずいた。
きんもー☆
この流れ、いったいどうしたっていうのよ?
そうね、きっと春だからだわ
春だからか、今日見知らぬ男が不法侵入してきた。
そいつは酒臭く、呂律が回らなくなっていたんだ。
僕は勇気を振り絞って大声でこう言ったんだ。
「警察を呼びますよ!?」
ヤツは怯んでその場に座り込んでしまった。
683 :
おさかなくわえた名無しさん:2009/04/01(水) 21:21:11 ID:F0XDOaS+
エイプリルフールってわけよ。
684 :
おさかなくわえた名無しさん:2009/04/01(水) 22:22:28 ID:B9QkYt41
ところで僕は射精しない。どんな意味合いにおいても。
685 :
おさかなくわえた名無しさん:2009/04/01(水) 22:47:45 ID:F0XDOaS+
それはすばらしいわ。
その意味合いにいささか不安を抱くわ。なぜなら、人々は射精に対していろんなイメージを抱くものなのよ。
そうね、カルピスやホワイトソース、修正液といったように。
それらすべては何のつながりも持ち得ないわ。個別の特質を持つそれらは統合されることはないの。
カルピスの薄さが家によってまちまちなのもそのためよ。
なんて良スレ。
非ハルキストだけどおもしろい。
毎夜パソコンを立ち上げ、地味に盛り上がってる
このスレを覗く、そういう習慣が2ヶ月も続いている。
やれやれ。
他人に無関心であろうと引きこもったはずが
常に誰かのレスを求めるようになっている。
お前はニートになりたかったはずなのに、
なぜ逆説的な行動をとるのか。
自分に問いかけてみたが答えなぞ出るはずもない。
なぜって、そんなのが分かるくらいなら今みたいに
苦労はしていないだろうから。
ピース。
やれやれ。
ベッドに横になった僕は、ふと昨晩のあの言葉を思い出した。
エロイーズはこう言っていた。「昆布だしより鰹だしのが良いに決まってるわ」
彼女は、だしの取り方において自分なりの思想や考え方を確立していたのだ。
僕はカチカチの鰹を削る彼女をいささかの不安をもって見つめた。
君も知っての通り、鰹節などはスーパーに売られてあるものを使えばいいわけで、わざわざ自分で刷るものではない。
そんなことを知ってか知らずか、彼女は鬼の形相で刷り続けてた。その表情は白髪のベテラン大工と何ら変わりがない。
「エロイーズ・・君ってやつは」
僕は居たたまれなくなって、ついそうつぶやいた。
「ベテランなんてのは、みんなそんなもんなのよ」
彼女は言った。
「1から10まで決まった行程をなぞるの。
養鶏所にある機械みたいなものね。鶏の首をこう、ぽきんぽきんと順に折っていくやつ。
そうやって正確に冷酷に、1から10までなぞりあげるわけ。1ミリの狂いもなく。
あの手の人たちって、なにが効率的で効果的かなんて考えちゃいないのよ。
彼らにとっては、その行程を完璧にこなすことそのものが美学なの。
そんなのってあんまりじゃない?
それならあれこれと失敗して、作業の度に新しい結果を出す素人のほうがまだ生産的だわ。
ねぇ、素人って"素"の"人"って書くのよ。そういうのって素敵じゃない?」
690 :
おさかなくわえた名無しさん:2009/04/02(木) 11:47:23 ID:tmaQZJQU
僕が彼女の言っていることの本当の意味を理解できたのはずっと後のことだったが、
少なくともそれをある種の慰めとしてとることも可能であった。
ベテランなんてのはみんなそんなもん、だと。そして、素人は"素"の"人"と書く、と。
しかし、それでもやはり何かをするという段になるといつも絶望的な気分に襲われることになった。
僕にできる領域はベテランに比べてあまりにも限られたものだったからだ。
例えば鰹を削ることができたとしても、鰹を釣ることはできないかもしれない。そういうことだ。
8年間、僕はそうしたジレンマを抱き続けた。―8年間。長い歳月だ。
あらゆる意味において素人の僕は、エロイーズの気丈な振る舞いに憧れに似た思いを抱いた。それは、つまる所、「尊敬」だ。
彼女は、僕が長年一人で考え、悩み続けていた事柄を一瞬にして成し遂げてみせた。
彼女は玄人やベテランといった言葉で表現することにいささか違和感を覚えかねる程の存在感がある。
そう、輝きがあるのだ。
僕はまぶしくて彼女を見ることが出来ない。彼女のまっすぐな強い目は僕を見透かしてしまう。そうすると、もう会うこともままならなくなるのだ。
オーケー認めよう。
僕はエロイーズが・・・ 好・き・だ
春の陽気のせいかもしれない。
僕は、何を血迷ったかエロイーズにこう尋ねたのだった。
「キミの男性のタイプを聞かせてくれないか?」
彼女は沖に浮かぶ小舟をしばらく見つめ微笑んだ。
それはほんの3秒だったかもしれない。あるいは、3分。
いや、3時間だったかもしれない。
それだけ、僕の心は激しく波打っていたというわけだ。
彼女は長い沈黙を破ってこう言った。
「そうね・・・ヨネスケだわ」
僕は意表を突かれた。
ヨネスケだと?腑に落ちない表情を見てとった彼女はさらに続けた。
「あんな大きなしゃもじを抱えて、見知らぬ他人の家を訪れるなんて素人にはそうそう出来る事じゃないわ。」
「たしかに・・そうだね」
僕はうなだれた。
693 :
おさかなくわえた名無しさん:2009/04/02(木) 18:58:42 ID:ybgrGW30
僕はスレを上げた
イチローには何か見えざる意思がついてる
やっぱり神懸ってるよ
彼
その時、潮が吹いた。
僕たちは驚いて、つないだ手を離した。それは、僕たちの心が二つに分離してしまったことを示唆していたに他ならない。
「ねぇ、春樹・・」
エロイーズは僕にそう呼びかけた。やれやれ。僕は不覚にも自分の名前を忘れていた。
そう、僕は、もともと冬樹でも、おかもと夏樹でもなく、むらむら春樹なのだ。
そうやって無駄に考えている間に彼女はこう聞いた。
「知ってる?ヨネスケは調布で断られ続けたのよ。そんなのってあんまりじゃない?」
しかし、ある意味では彼女も僕を否定し拒否し続けているようにしか見えなかった。。
エロイーズというのは知事さんのお知り合いですか?
ナカタには分かりません。
僕は、慈悲深い彼女に何か美味しいものを食べさせたいと考えた。デニムのポケットに手を突っ込むとコインが3枚しかない。1500円だ。
やれやれ。こんなにお金に困ったことなど今まであったろうか?いや無いだろう。
しかし、僕は優雅にも2chに興じている。このチグハグさ。そしてこの見境の無さ。
オーケー、認めよう。
これが日本型のベーコンレタスバーガー的新自由主義的生活なのだ。そこにはナゲット的人情は付随していない。
「マクドに行こう」
僕は彼女に言った。
すると、彼女は下を俯いた。そしてしばらくしてから、僕の顔を見た。
次の瞬間、彼女は僕の頬を強くビンタし、捨てセリフを吐いた。「マクドじゃねぇ!マックだぁああああ!!!」
やれやれ。鰹削りの作業で鍛えられた彼女の手は大きく厚みがあった。
なぜそんな投げやりな文章を書かなければならなかったのだろう。
そのことは僕をうんざりさせた。しかしそれ以上に僕は、そのような文章にうんざりさせられる
自分自身にほとほとうんざりしていたのだ。
僕は外に出た。梅雨のじっとりと湿った空気が、まるで待っていたかのように僕の体を取り囲んだ。
やれやれ。僕はいつもこのようにして、変わるはずのないものに変化を求めるのだ。
変わっていくものは必死で引き留めようとしているにもかかわらず。
ねぇ、呼び方なんて何でも良いと思わない?
マックでもマクドでもマナルでも。
それはすごく限定された範囲での記号でしかないのよ。あるいは象徴よ。
私たちはその一部を切り離して便宜的に使っているに過ぎないの。
ちょうど、てりやきバーガーとマックポークのパティが同じみたいにね。
こんな話してたら私、マナルのハンバーガーが食べたくなってきたわ。
ねぇ、私、マナルのハンバーガーがすごく、とても食べたいの。
マナル
-それは特別な響きがある。ある種の快感を伴う小さな穴を彷彿とさせるからだ。
オーケー。それは、リビドーという性的衝動のはけ口である。君は大的な便意をもよおした時に、ウォータークローゼットに駆け込む。そこは、聞き分けのない上司や妬みひがみの部下から成る組織という名のしがらみから解放される場である。
そう、誰にも邪魔されることなく孤独になれる、いわば純粋無垢な子どもに帰れる空間なのだ。
「はぁ〜・・・」
その瞬間、君は自分の営業成績のことなど完全に忘れている。(へへ〜んんだ、ノルマなんてへっちゃらさ。)
そう言い切ってしまうほどの自信さえ湧いてくる。
702 :
おさかなくわえた名無しさん:2009/04/05(日) 21:36:05 ID:ztKNENrt
僕はそっと上げた
「エイプリルフール、どんな嘘ついた?」彼女は唐突に訊いた。
その日、僕は恋人に別れたいと言った。もちろん嘘だ。
しかし、彼女はこう返した。
「私もそのことを考えていたのよ」
僕はジョークだと思ってニンマリ笑った。
「何を笑っているの?」
彼女は真剣な顔をしていた。
「そんな真面目な顔をする君を初めてみるからさ」
すると彼女はしばらく俯いた。そして「・・・今日はエイプリルフールだったのね・・・すっかり忘れていたわ」と言った。
やれやれ。僕は1週間寝込んだ。
気づくと大きな口内炎が出来ていた。しかし、僕は何を血迷ったか、かりんとうを一袋平らげてしまったってわけさ。
「アンタの話つまらんねん!」
ハナコ・ヤマダは赤ワインを飲み干すと、鼻くそをほじりながらそう言った。
ヨ ネ ス ケ とつぶやいてみる。
まるで宇宙の神秘をひもとくような言葉にも聞こえるし、
ただありきたりな噺家の名前にも聞こえる。
ヨネスケ。
結局僕らにとっては抱えようとすれば重過ぎるし
無視しようとすればどうにでもなる、中途半端な存在でしかないのだ。
ヤ ク ル ト
僕はこの4文字を唱えてみた。甘い乳酸菌が僕の喉を通り抜け、腸を穏やかにしてくれる。
ヤクルト。それは渡辺謙が癌を克服したように、何かプラスのパワーを持ち合わせた白い液体かもしれない。そんな希望の光すら、生きるために必要である。僕は生きている。
しかし、この世には確実なものは何もない。そう、僕が癌に侵され、死に向かって生きている以外には…。
楽しいスレをありがとう。
コ ロ ス ケ
僕はヨネスケと聞いて反射的に思い出した。
そう。キテレツ大百科に登場してくるあのコロ助をだ。
しかし、いいかい?僕はコロ助にまつわる素敵なエピソードを一つも有していないんだ。
やれやれ、残念だ。
ゴメンなりよ。
「コロ助か!」
その時、君はすかさず突っ込んだ。
「僕達は金本アニキが好きだ」
「達?」彼女は言った。「私は嫌いよあの人。守銭奴ぽいところなんて特に嫌いよ。」
711 :
おさかなくわえた名無しさん:2009/04/08(水) 20:36:36 ID:fTUcxgjh
「僕は野球はよくわからない。いや、正直に言うと全然わからない。ただ彼らのお金は欲しいと思う」
「"彼らのお金はほしい"」
彼は繰り返す
「そう…つまり僕は大金が欲しいというだけなんだ」
僕は自分の息が少し荒くなっているのを感じる
「君はソフトクリーム製造機がほしい。そういうことだね?」
彼は、細く白い指を僕の持っているソフトクリームに向けながら微笑んだ。
僕は首を縦に振る
「ねぇ知ってる?野球の'や'は野蛮の'や'よ」
エロイーズは遠い目をして言った。その先に何があるのか知る由もない。
「それじゃ、イチローや松井は野蛮人だっていうのかい?」
気づくと僕はいつになく声を荒げていた。
すると、彼女は笑顔でこう返した。
「イチローや松井は別格なのよ。彼らはバットを振ったり球を投げる以前にそれらに同化している。そんな域に達しているの」
僕は彼女の言いたいことがいまいち掴めなかった。
「それはどういうことだい?エロイーズ」
「彼らはもともと素晴らしいバットと球を所有しているってことよ」
「あなたは籠の鳥よ」彼女はマイクを片手に呟いた
「それを言うなら『籠の中の鳥』よ」
マリアンヌは言い放った。
「とりかご」
それは若林源三が率いる修哲小が編み出したシステム
だというのは彼女は知るよしもないだろう。
そう。彼女と僕は住む世界が違うのだ。
その現実を知った僕は彼女を嫌いになるどころか
ますます好きになっているのに気付くのには
まだ暫く時間が掛かる。
関係ないけど、ねじまき鳥なんとかって面白い?スレ住人おすすめは何かしら?
僕は村上春樹を読んだことはないがこのスレを愛している
「スレタイ…」
ふっと僕はその言葉を思い出し口にした。
「原点を忘れることはよくあることよ」
さっきまでシャワーを浴びていた彼女がふいに背後に立ち、口を挟んできた。
そう。僕らは原点〜origin〜を忘れていたんだった。
「スレッドタイトル・・」
僕は原点に返ってそうつぶやいてみた。
世の中、略語が多すぎだ。
就活、婚活、金欠、玉鉄、いろいろありすぎだ。
それらの言葉で例えばこんな文が出来上がる。
玉鉄は就活中でしかも婚活中のため金欠。
んなわけないじゃないか。
僕は思わず声を荒げた。
721 :
おさかなくわえた名無しさん:2009/04/10(金) 21:27:33 ID:yim19UUO
ボクは村上春樹についてよく知らない。
でもそんな事は、自慰を覚えた少年が朝のコーヒーを飲み干す事に近い。
どちらでも構わない、このスレと同じだ。
そうレスすると、ボクは油にまみれたチーズバーガーを平らげた。
オーケー、認めよう、僕は原点を忘れていたようだ。
スレタイに書いてあるにも関わらずにね。
だからもう一度言おうと思う。
>>716 まぁまぁってところじゃないかな。評判は悪くないよ。
もちろんその作品を面白くないと感じる人もいるし、最初の数ページを読んで本棚へ投げ捨てた人もいるかもしれないけれど。
でもそんな事は君には問題にならない。
重要なのは君がどう捉え、どう感じ、どう解釈するか、ということなんじゃないかな。
ちなみに僕のお薦めは世界の終わりとハードボイルドワンダーワールドだよ。
他の大方の読者がそうであるようにね。
「短編集もオススメよ。」彼女は爪にやすりをかけながら言った。
オーケー、君らの言いたいことは理解したよ
「可愛いねその携帯・・・ときみまろもね」
私はつぶやいた。
すると、きみまろは
「ババアは引っ込んでろ」と笑顔で言った。
726 :
おさかなくわえた名無しさん:2009/04/12(日) 04:37:19 ID:DTvb4fYF
「ニセモノ...」
そう呟いてから、パンを齧る。
本物とそうでないものとの違いは、時として曖昧だ。
バターとマーガリンが仲良く談笑していたとして、誰が気にするだろう。
「やれやれ・・村上春樹は射精した。歪みないティッシュでムスコを拭うだろう」
君のムスコが短いか長いか、あるいは、細いのか太いのか、
僕の知ったことではない。
男根の世代の僕にはね。
本来なら長くて太いのが最良だ。長くて太いと摩擦や抵抗が発生するから、それだけ、滑らかなモノが出てきやすいんだ。そしてピストン運動はますます加速する。そのうちムスコもオヤジもマンコもピークを迎える。
わかるかな〜わかんねぇだろうなぁ〜
イェーイ
最近おもしろくなくなかったな…
「サイテーよ。あなた。」
「ネタに困ったら下ネタに走るなんてサイテーよ。」
最も低いと書いて最低。
つまり、次元や程度が一番低いということだ。
オーケー、認めよう。
僕は最低だ。
しかし、いいかい?
「最中」をサイチュウと同時にモナカとも言うんだ。
そして最中は何か生中なものを想起させる。
おもしろくないといってもいい。けれど才能がないと言う方が当たっているように思える。僕にとって彼の人生の質の良し悪しはどうでもいいことだけれど、それでも悪いよりは良い方がいい。
文才の不自由な人にも幸せが訪れますように。僕はそう祈った。
732 :
おさかなくわえた名無しさん:2009/04/12(日) 17:07:20 ID:YACK1Hhq
やれやれ、僕は射精した。
確かに下ネタに走ってる傾向がある
のは自分でも分かっている。
でもここには下ネタ禁止なんてルールはないんだ。
そう。
ここでのルールはただ一つ。
村上春樹口調で書き込むだけという
いたってシンプルなものだ
それに普段、村上春樹を愛読してようがしまいが
関係ないんだ。
部屋の中は薄暗くじっとりと湿っており、その匂いは青年に羊の吐く息で満たされた夜の牧場を思い出させた。
ウイスキーに三日くらい浸けられたビスケットのような表情をした学生たちが、漆黒のよく磨かれたテーブルの脇にある、半分は埃で出来ているかのようなソファーに座り、互いになにかわけのわからない言葉で秘密の暗号を交わしていた。
そこには誰ひとりとしてカントを読む者はいなかったし、大公トリオを聴く者もいなかった。
青年は諦めて学生の一人に声をかけた。
「ここは村上春樹口調のスレと聞いたのだけれど」
学生は紐のように縮れた猫の尻尾を玩びながら、視線も上げずに答えた。
「ムヤカミ、ヤエル、レス、結ぶ。」
「残念ながら君の言葉は僕にはわからないみたいだ」
青年は首を振ってあたりを見渡した。
猿の檻の前では二人の学生が緑色のソフトボールを投げながら、ピーナッツの殻でラタンの床を埋めつくしていた。
彼らにとっては青年がいったい何者で、これからどこへ行こうとしているかなんて十年後の天気ぐらいどうでもいいことなのだろう。そして困ったことに、それは1ミリの狂いもなく正しかった。
1ミリの狂いもなく、正しいメタファー。
「参ったな」青年は首を振った。
「もうこんな時間だ」
僕は独りつぶやいた。つぶやいたといっても意識的に言葉を発したというわけではない。
また、意識的に言ってみた所で周りには誰一人いないのだから、そこには何ら意味合いがない。
とにかく僕はつぶやいたのだ。自分自身に向けて。そう、己に向けて。
それはなぜか?
わからない。わからないとしか言いようがない。そして'わからない'というのが僕自身が抱える問題であり、君に対する答えでもある。
ソーリー。僕は君を混乱させてしまったようだね。君は少し疲れた顔をしている。
オーケー。ヒントを与えよう。僕がいいたいことは、つまりこういうことなんだ。
○ッ○
どうだい?わかったかな。
この言葉を是非とも完成させてくれたまえ。
「Cocco。」彼女は応えた。
○ッ○の答えはコッコよ。
それ以外考えられないわ。
737 :
おさかなくわえた名無しさん:2009/04/12(日) 22:40:17 ID:PSSLa9Wo
やれやれ。僕はビールを飲み、トイレで小便をした。
738 :
おさかなくわえた名無しさん:2009/04/12(日) 23:09:54 ID:z+uAZEGn
小便はいつものようにあふれ出た。時の流れの様だった。
「ちょっと待って」
そう言って彼女は田原総一郎のように僕の言葉を遮った。
「あなた、尿の出は悪い方じゃなかったっの?」
「まぁ・・・だいたいやな」
彼はパイプを口にくわえた。
それは田原じゃなくて竹村だ。僕はそのことを言いかけて思いとどまった。
彼はその答えを待ってることが明らかだったからだ。僕の人生は人の待っている
答えをそのまま返すためにあるわけではない。それは何かを消費する行為でしかないのだ。
大量消費社会。そこでは人の会話さえもが消費の対象となる。
やれやれ。オーケー。やはり言うことにしよう。
我々は時には、行き先が分かっている旅をせねばならない事態に陥る。
「それは田原じゃなくて竹村なんじゃないかな?」
僕はそう言った。
しかし、君はこう考えないか?
740は739やそれまでの流れを汲み取ろうと努力したにすぎないと。
つまり、朝まで生テレビに出演している他の人間を出すことによって(それも代表的な)会話の幅を広げようとしたのだと。
ただ、君はそこで突っ込みに回った。
「なんでやねん」と。「竹村ちゃうだろ」と。
より多くの意味合いにおいて竹村が求めているものは、確かに突っ込みだ。
あのヘアスタイルやパイプ、そしてそれらの風体に相応しいとは思えない関西弁。
彼は後の人生を突っ込まれながら生きたいと望んでいる、としか考えられない。
「小論文みたいな会話ね」
「小論文?」僕は彼女が言った言葉を思い出してみた。
そういえばそんなものが大学の受験にあったような気がする。
高校生がない知恵を絞って稚拙な論を書き連ねるあれだ。
まあいいか。僕は春なのに夏のようなうだる暑さの部屋で
麦茶を飲みながら口笛を吹いた。ピュ〜
それを聞いた彼女はクスっと微笑んだ。ピュ〜
OK、認めよう。
確かに僕は豚鼻だ。
これは鏡が悪いんじゃない、
表面的には僕の鼻は確かに豚鼻なのだ。
でもそれが一体何だっていうんだろう。
僕がギリシャ人のような鼻をしていたって
不況は終わらないだろうし
海面上昇により虐げられている
コウテイペンギンを救うことはできない。
冷たいようだが個々人の顔なんてそんなものだ。
OK認めよう
整形がしたいんだ
それを認めると、僕はガックリと項垂れた
745 :
おさかなくわえた名無しさん:2009/04/13(月) 12:54:33 ID:m6cM3ddo
「あなとの鼻とても素敵よ」
「それはあなたの鼻って言おうとしたつもりなのかい」
彼女はいささか機嫌を悪くしたように見えた。
僕は一言多いとよく言われる男なのだ。
「なに、君がした間違いなんて、ヒトラー
が起こした間違いに較べりならかわいいめんだよ」
やれやれ、僕は射精した。
「ヒトラー・・」
僕はナチスドイツについてまったく無知で無関心だった。
しかし、つい最近、映画を見る機会に恵まれてね。
そう。トム・クルーズ主演の『ワルキューレ』だ。
君のことだからすでにチェック済みかもしれない。
それはともかくとして、僕はその映画で初めてヒムラーという人物の存在を知った。
君はその事実を知っていたかい?
ヒトラーに並ぶ極悪人だ。
やれやれ。一つ忠告しておかなければならないことがある。
ヒムラーはバナナマンではない。そして女優のミムラでもないんだ。
やっとこのスレはある種の調和のようなものを取り戻しつつある。
調和というのはどこにもいけないことでもあるけれど、始終どこかにでかけていなければ
いけない事態を避けるために、我々は文体というものを作り出したんだ。
ある種の調和。それは可愛い女の子とピニャコラーダであり、
年老いたバンドマンと錆びかけたテナーサックスのようなものだ。
調和というのは故郷のようなものだ。僕は思った。故郷は自分が自分であるために必要なものだ。
安易な下ネタが、思考停止の極み、愚の骨頂、自らの才能の欠如の露呈であることに
多くの人が気付いてくれれば、それだけで故郷は故郷たりえ、我々は我々たりうる。
ハーモニー。それは、僕らの人生を穏やかに、そして、楽しくさせる要素だ。
ただし、僕は今、いささか不安を隠しきれない。
なぜなら、不可思議な言葉を目にしたからだ。
-「較べりならかわいいめん」
僕はそれがどんな意味合いを持つのかわからない。
やれやれ。お手上げ状態ってやつさ。
しかし、バランスやハーモニーを崩すのも一つの手法だと僕は思うんだ。
751 :
おさかなくわえた名無しさん:2009/04/14(火) 02:21:56 ID:GAfEKxFn
「いつまで都知事を続けるつもりですか?」と僕は聞いてみた。
「いや、少なくともオリンピックを東京で開くまでは辞められんよ」と石原慎太郎は答えた。
僕は彼の話し方に、人を否応なしに抑え込む力を感じた。彼はその力で数々の反対勢力をかわして
ここまでやってきたのだろうと僕は思った。
「でも東京オリンピックなら過去にも開かれているじゃないですか」と僕は言った。
「もちろんもちろん」と彼は少し笑いながら言った。「1964年。いやまったく素晴らしい年だった。しかしね君、
今だからこそ出来るものがある。地球温暖化、大不況、環境問題と行く先見えないこのご時世だからこそ日本が
新しい技術で世界を引っ張っていくべきなのだよ。そしてオリンピックはそれを披露する絶好の場というわけさ」
僕は無性に腹が立ってきた。あるいはそれは彼の特異なまばたきのせいだったのかもしれない。
「日本のもてなしやもったいない精神、安全性を世界にアピールするんだよ」
「それがつまりあなたが今一番やりたいことなんですか?」
「そうだ」
「やれやれ」と僕は言った。
「おはよう。食事ができているわ」
エロイーズは僕を起こしに来た。僕は昨日、23時に帰宅した。残業が続き、疲れていた。
缶ビールを2口程飲むと、パジャマに着替え、倒れ込むようにしてベッドに入った。
今日は3週間ぶりの休みってわけだ。
やれやれ。僕は腹ぺこだったから、シャワーも浴びず顔も洗わずにテーブルについた。
スクランブルエッグにカリカリに焼いたベーコン。さらにカマンベールチーズがある。僕はそれらを2枚のトーストで挟んだ。そして眠い目を擦りながら食べた。部屋に暖かい光が射し込んでいる。
今朝の食事が一段と美味しく感じるのは気のせいだろうか。
僕はエロイーズとの共同自家製サンドイッチを平らげると、無性にコーヒーを飲みたくなった。寝不足の朝に飲む熱いブラックコーヒーほど美味しいものはないからね。
気づくと、彼女がゆっくりと歩いてくる音がする。どうやらすでにコーヒーをいれてくれたようだ。
(ああ、何て優しいエロイーズ・・・僕の気持ちを理解してくれるのは君だけだ。君とならどんな逆境にも立ち向かっていける。僕は強くそう信じる。)
「はい。召し上がれ」
しかし、それは味噌汁だった。しかもじゃがいもと若芽の味噌汁だ。
「やっぱり鰹だしに限るのよ」
見ると彼女の右手には鰹が握られていた。
「・・・・あ、うん」
僕は皮肉にもそう返事していた。
753 :
おさかなくわえた名無しさん:2009/04/14(火) 15:55:34 ID:jFiWVOFg
「僕の唯一と言っていい友人の北野誠は奴等にやられたんだ」
「長年ものあいだ、この国に蔓延るシステムという暗い闇に葬られたんだよ」
「へぷしゃあっー!!」
僕はティッシュ箱に手を伸ばしたものの間に合わなかった。
やれやれ。テーブルの上に派手に吐き散らしてしまった。
アラフォートを。
甘すぎない厚みのあるチョコレートと塩味がかったクッキーが手を繋いで向き合っている。
その相性の良い贅沢なお菓子は人々に愛され続けて止まない。
しかし、僕はたった今、彼らのあらゆる価値を台無しにしてしまったのだ。
エリエールを一枚手に取ると僕はおくりびとの様に彼らの亡骸をゆっくり丁寧に拭き取った。そして最後の供養として僕はその紙で鼻をかんだ。
「チーン」
そんなアラフォーの春の一日であったのだ。
755 :
おさかなくわえた名無しさん:2009/04/14(火) 21:28:04 ID:vY73Fb78
このスレを全て読んだ村上春樹が一言
↓
やれやれ。
アラフォートじゃなくアルフォートじゃない?
彼女は唐突に言った。
758 :
おさかなくわえた名無しさん:2009/04/14(火) 23:49:56 ID:jFiWVOFg
「警部、なぜ北野は芸能界から干されないといけなかったのですか?」
「亀さん、それがこの事件の真相だよ」
「それを確かめに火の玉事務所の社長に、これから会いに行ってみようじゃないか」
オーケー、認めよう。
僕はアラフォートとアルフォートを間違えた。
やれやれ。僕はいつのまにかアルフォートを1袋平らげていた。チョコレートとクッキー(もしくはビスケット)を引き離しては一枚ずつ食した。
僕はこの美味しさを是非とも北野誠に知らせたい。
そう思わざるを得ないんだ。
760 :
おさかなくわえた名無しさん:2009/04/14(火) 23:59:57 ID:jFiWVOFg
そして僕はヒトリゴトをまたつぶやいた
「そうか、そうか」
雨の日の昼下がりに裏通りを歩く。そこには誰一人いない。
居るのは黒猫1匹のみだ。
僕は暇を持て余してよそ見している。
だから黒猫とも目が合うし、急発進するクロネコヤマトにも轢かれそうにもなる。
やれやれ。
こんな不吉で退廃に満ちた日々に僕もそろそろ終止符を打ちたいものだ。
事実、僕はハンバーガーの中に横たわっているトマトのやる気のなさを哀れんでいる。
あれは、この厳しいグローバル社会で働く人々の心の不満を代弁しているに他ならない。
そう、現代の社会は組織もシステムもみんな疲弊している。
それなのにモスバーガー的新自由主義を主張する都知事は一人で意気込んでいる。
彼にはオリンピックをどうこうするより、まず自分の瞬きを減らすことに挑戦してもらいたいものだね。
「ねぇあなたはクロネコヤマトのクロネコに触ると幸せになれるっていう噂と、
佐川急便の飛脚のお尻に触ると幸せになれるっていう噂、どちらを信じる?」
噂は変容する。噂というのは本質的に伝聞を重ねるゲームだからだ。
そのゲームを通して、飾りは本質のふりをし、本質は霧のように消えて行ってしまう。
おしりじゃない。赤ふんなんだ。
それがなんだっていうんだ?もちろん、おしりと赤ふんは違う。けれども今まで生きてきた中で、
違わないことは違うことよりも圧倒的に少なかった。違うことだらけの中で、ひとつだけ正した
からといって何になるのだろう
そして僕は沈み込んでいく。夢というものはいつもある種の正しさのみで構成されているのだ。
おやすみ。エロイーズ。僕はそうつぶやいた。
僕は海の中にいて、見上げると鰹節になった鰹が泳いでいた。だしが出る。僕はそう呟いた。
どちらを信じるかって?
やれやれ、もう飛脚のお尻キャラは存在しないじゃないか。
そもそも佐川急便の飛脚のお尻に触ると幸せになるなんてはじめて聞いたな。
佐川急便のトラックやユニフォーム(あるいは作業着と呼ぶ)はなぜ青と白のストライプなのだろう。
僕は気になる。
あれはいったい何を示しているのか。
三途の川?いや、それじゃ意味不明すぎる。
やれやれ。偶然に違いないが、あのユニフォームは今年流行のセーラーファッションの色合いとよく類似している。
おそらく迅速と俊敏が理念の佐川のことだから長年の間、流行を先取りしていたのかもしれない。
しかし、萩原流行のカウボーイファッションについては意義を見いだせない僕がいる。
どう考えても時代遅れだし、彼自身にもよくマッチしない。
ただ、本人は自信に満ちあふれすぎたヘンな顔をしている。
あれじゃ奥さんもうつ病になるわけだ。やれやれ。
私がJKの時にあった噂よ
でも不思議ね、同級生たちはクロネコには群がるのに赤ふんには触れないの
恥じらう乙女心ね
「わたし赤ふん好きよ」
ナカタも赤ふんは大好物であります。
やれやれ
村上春樹の本を予約したのにまだ連絡がこない
「警部、あれが先日、渋谷のマクドナルドを襲撃したワタナベ夫婦の家ですか?」
「そうだよ、亀さん」
「今時珍しい型の中古のトヨタ・カローラがあるから、まず間違いないだろう」
「今すぐ、踏み込みましょうか?」
「いや待てよ、亀さん、相手は法律事務所の人間だ、一筋縄ではいかないよ。」
「まずワタナベの実家、神戸にブルートレインで行って、彼の過去を洗うほうが先だ」
「また夜行列車ですか」
772 :
おさかなくわえた名無しさん:2009/04/15(水) 19:54:49 ID:uAu0iVZ7
君も承知の通り、ドイツでは夕飯のことをカルテスエッセンと呼んでいる。
直訳すると冷たい食事。
うろ覚えだが・・・僕の記憶が確かならば、軽食って意味だ。
僕も出来ることなら、カツ丼だのカレーライスだの脂ぎった男臭い食事は止めて、薄いブレッドにチーズを挟んで軽く済ませたい。夜は寝床でいろいろ考えたいからね。
しかし、やれやれだ。
僕は今、肉じゃがと鮭の焼いたやつと青野菜とほうれん草のおひたしを食べた。そればかりかとチューハイを飲んでいる。これで何杯目だろう?
定かではない。
オーケー認めよう。僕はドランク。つまり、多少酔いっている。
しかも、じゃがりこをつまみにしている。
残念ながら僕は金髪で長身のアングロサクソンには近づけそうにない。
そして君は眠ることになる。何も生み出すことのない、深く暗い眠りだ。
それはひんやりとして暖かい。言葉にすると不自然だが――それはなんというか、
乾いた体をシャワーで濡らすときの感覚に似ている――ごくありふれた感触だ。
あるいは君は寝ゲロを吐くことになるだろう。いや、吐くなんていう生易しい戻し方ではない。
まるでアブダビの自噴井のように激しく、君は自ら飲み込んだ毒を吐き出すことになる。
しかし君がそのことを知ることはできない。
君は、自身が吐き出したものが果たして毒のかたまりだったのか、それとも
自分の心臓だったのか、思い出すことができない。
ただ、何かがぬるりと喉を通り抜ける感触だけを事実として覚えている。
まずは理由が知りたいですね
775 :
おさかなくわえた名無しさん:2009/04/15(水) 23:41:50 ID:RwKxXMxu
「よくわからない」と私は言った。よくわからない。
「やれやれ。あなたは何も知らなかったってわけね」
「もちろん」
「ある意味では?」
「ある意味では」
僕は全て知っていた。
「やーれやれ」
僕はそっとつぶやいた。
エロイーズは今朝も健気に鰹だしをとっている。
今度はいったい何をつくっているのか。
そもそも、なぜ鰹にこだわるのか。なぜ昆布ではだめなのか。君はピンクの滝桜のようなエプロンを身にまとい、暖かい空気たちに包まれながら料理をしている。包丁の音はト短調のメロディのように広く響き渡る。
まるでワーグナーを聞いているようだ。
はっきり言って、エロイーズネタはまったく面白くないな。
この天気の変化は何なんだろう。昨日まで春めいていい気持ちだったのに、今日は朝から薄暗くそして肌寒い。
やれやれ。
僕はコーヒーを一口に含むと窓の外を見つめた。
そして僕は先週しまった毛布を押し入れからとりだし、それにくるまりベッドの中へと潜り込んだ。
寒くて学校に行くのが嫌になったのだ。
「エロイーズっていったい何なんだ?」
そうつぶやくと僕は静かに目を閉じた。
「もう、結構」と彼女は言った
エロイーズは僕のヘタレ癖に痺れを切らしてどこかへ行ってしまった。最後に見たのはドンキの前だ。
その日、急に雨が強く降り出した。彼女は店の入り口で雨宿りをしている様子だった。
彼女は今、どこで何をしているのだろう。
あれから1年経つ。
やれやれ。
僕は民子の手を軽く握り返した。
783 :
おさかなくわえた名無しさん:2009/04/18(土) 01:35:36 ID:qbjRBCed
やれやれ、何時まで地球は浮かんでいるんだろう
もう疲れた・・・
照りつける太陽に灼熱の拳
せいや せいや汗が飛ぶ
苦しみ貫く男の意地よ
死力を尽くし 今を飛ぶ
空手の道に命をかけて
心身練磨の荒波よ
胸ぐら突き刺す 一撃正拳
己を叩いて明日を行け
新極真 新極真 新極真の風が吹く
新極真 新極真 新極真の風が吹く
流れる涙と血潮がはじけ
高く高く土を蹴る
若き獅子よ 牙をむき
ちぎれぬ絆で友を呼べ
水平線から日が昇る
幾多の痛みを解き放て
海に向かって 息吹をはけば
強き心に夢宿る
新極真 新極真 新極真の風が吹く
新極真 新極真 新極真の風が吹く
新極真 新極真 新極真の風が吹く
新極真 新極真 新極真の風が吹く
このスレのひこにゃんあたりが面白かったw
「やれやれマンネリとはな」
気づくと僕はひこにゃんと睨めっこをしていた。ひこにゃんは意外に手ごわくなかなか表情を変えない。
僕らはしばらく見つめ合ったまま微動だにしなかった。
それは、クイズ$ミリオネアでの緊張感と何ら変わりがない。客席には赤木春恵や中井貴一、エロイーズなどこれまで出演した輩がみな集まっている。
僕は脇に汗をかいている。しかし、動揺を見せてはならない。みのもんたのあざとさと色黒さを要求されるってわけさ。
そのときだ。
ひこにゃんはテレフォンを選んだ。彦根城で待機しているスタッフと中継でつながった。
これが僕の新しい歌だ
あなたは水鳥のような人ね
「コケコッコウ」
今日は日曜日、あなたは民子とデート
私は平日だけの愛人ね
「民さんは野武士のような人だ」
www
イチローは今年も200本打てるのかな?
795 :
おさかなくわえた名無しさん:2009/04/19(日) 23:18:10 ID:9tZMmniW
いろいろな人がいろいろな方法でこのスレを盛り上げようとしている。
僕はそれをずっと眺めていた。
みんな村上春樹の作品が、もしくは文体が好きなのだ。
そう思うとなんだかとても嬉しくなった。
僕は、君が、好きだ
アッー!
, '´  ̄ ̄ ` 、
i r-ー-┬-‐、i
| |,,_ _,{|
N| "゚'` {"゚`lリ
ト.i ,__''_ ! やれやれ
/i/ l\ ー .イ|、
,.、-  ̄/ | l  ̄ / | |` ┬-、
/ ヽ. / ト-` 、ノ- | l l ヽ.
オトリーヘップバンって可愛いよね
「オードリー」
僕にとっては永遠に憧れの象徴であると同時に
万人にとってもおそらくそうであろう名前を口にした
「春日がどうしたの?」
やれやれ
僕はテレビの上のモアイ像に目をやりその場を凌いだ
民子はこう言った。
「なぜすべての像が肩を並べて同じ方向を見ているのかしら?」
それは誰もがもつ疑問だった。「そうだね・・・人類の願いや希望は結局一つっていうメッセージなのかもしれないね」
僕がそう答えると民子は微笑みを浮かべた。
「理解できるわ・・・皆がこのスレを盛り上げようとしているのもきっと同じ願いや希望からなのよ」
僕は腕の中に飛び込んできた君をやさしく包・ん・だ。
「オードリーヘップバーンの可愛さは、彼女が歳を
重ねるごとに増していったと思うんだけど」
「あなたはただの熟女好きでしょ。一般的な意見とは駆けはれているわ」
エロイーズは僕の肩に寄り掛かり、弱々しくも艶やかな微笑をうかべている。
僕は彼女の少しばかり弛んだ腰周りに手を伸ばす。
やれやれ。エロイーズは今年の夏に50回目の誕生日を迎える。
エロイーズの生年には諸説あり
実際には今年で53歳を迎えるのではないかとも言われている
「ヘップバーンのオナラはどんな音色だったのかしら?」
エロイーズは困惑した表情を浮かべながら僕に聞いた。
「・・・いや・・・わからないね・・」
僕はただそう答えるほかなかった。
「屁っプBa−−n!」
彼女はハニカミ笑顔でおどけてみせた。
心なしか香ばしいにおいが辺り一面に漂っていた。
僕は、君たちが、嫌いだ
>>805 ( ゚д゚) ・・・
(つд⊂)ゴシゴシ
(;゚д゚) ・・・
(つд⊂)ゴシゴシゴシ
_, ._
(;゚ Д゚) …!?
やれやれ。このグレイな空。
気分がやられているのは自分だけなんだろうか?
僕は両手で目を擦った。そしてふと鏡を見た。
グレイなのは空だけではない。瞳の奥も髪の毛も灰色がかっている。
「なんてこったい」
僕はうなだれた。そして、エロイーズがスーパーで買ってきた胡麻だんごを頬張ったのである。
808 :
おさかなくわえた名無しさん:2009/04/21(火) 20:11:27 ID:PoYEMfUX
,,,,,,,,,,,,,,,
/ ,,,, ,,,,\
| ・ ・ | 僕はモテすぎて困るよ・・・
| ⊃ |
\ ー / ただビール飲んで、中古レコードを聴いていれば
ペイパーバックを読んでる間に、女の子が
一緒にねたがるんだ・・・
突然、ベルが鳴った。
急いで玄関に行き扉を開くと宅急便の人が立っていた。
「村上さんですねーお届け物でーす」
それは待ちに待った任天堂DSだった。
僕はサインするとニコリと笑ってみせた。すると宅配の人は怯えた顔をしてそそくさと去っていった。
さすが佐川だ。早い。
僕は感心したが、自分がお歯黒であったことには気がつかなかった。やれやれ。
佐川と言えばふんどし姿の飛脚マークだが、
新マークの配達人も服の下にあのふんどしを履いているんだろうか。
履いているかもしれないし、
履いていないかもしれない。
つまり、僕にはわからないってことさ。
ただ、一つ言えることがある。それはね、被っている帽子を取ったら、じつはチョンマゲかもしれないってことだよ。
>811
村上春樹というよりは
iPhoneのCMのナレーションだな
村上春樹にバルサ対チェルシーを見せたい
ふむ、その心は?
「つよポン・・・」
僕はささやいた。
彼が公園で全裸になろうとは、誰が予想しただろう。
いや、誰も予想だにしなかった。
だから、マスコミはこぞって取り上げる。
ダチョウ倶楽部の上島だったらこれほど気に留めやしなかっただろう。また違った展開があったはずだ。
やれやれ。
僕らはマスコミには流されてはならない。
佐川急便の段ボールのように簡単に持ち運ばれてはならない。
つよポンは全裸になりたかったんだ。6時間もアルコール節酒しつづけたら熱くなったんだよ。
でも全裸になるなら家の中で我慢しておくべきだった。家の中でならたとえフルチンでビリーしようがコサックダンス踊ろうが捕まることはなかったんだ。せいぜい彼女にあいそをつかされるくらいで済んだだろうに。
悲しい話だ。なんだか泣けてくるよ、つよポン。
韓国語で歌ってたらしいわね
彼女はそっと付け加えた
「カムサハムニダつよポン」
僕もそっと付け加えた
つよポンは人気のスターだ。
彼は果物のデコポンのように人々に好かれている。
つまり、見かけは決して完璧とは言えないが、味に深みがある。
二日酔いのつよポンはおそらく甘酸っぱいデコポンをたらふく食べたかったはずだ。あるいは、柚ポンでしゃぶしゃぶを食べたかったもしれない。
僕はエロイーズと別れると煙草を1本取り出し、火を付けた。そしてこうつぶやいてみた。
「つよポン、サランヘヨ。またテレビの世界に戻って活躍してくれニダ。」
「ねぇ、Ryu、草g君と13歳の少女に外国とはいえ、堂々とピナ・コラーダを飲ませた男とどちらが悪いの?」
821 :
おさかなくわえた名無しさん:2009/04/24(金) 20:09:42 ID:8QcSvnqU
朝まで生テレビに備えて少し眠っておいたほうがいいんじゃないかしら?
ただ彼は服を脱いだだけなのだ。そして外に出た。僕にはそれがわかる。
いや、僕だけじゃない。それは本来的に誰もが抱いている欲望なのだ。誰もが望むことなのだ。
ある時には、我々はすべての服を脱ぎ去り、踊る必要があるのだ。たとえそこに激しい雷雨が叩きつけているとしても。
踊るんだよ、
僕は言った。回りの人々はじろり、と僕を見た。
なぜ、ただことばをつぶやいただけで人々は僕を見るのだろう。なぜ裸になるだけで、彼は捕まったのだろう。
やれやれ、と僕は思った。いつか世界中の芸術家が拘置所に叩き込まれる日が来るんだろうな。
僕は巨大な一つの川の中に居た。一度流れ始めると、完全に干上がるまでその流れが止まることはない。そんな川だ。
そしてそのような抗えない波の中で、僕は流されないようにしっかりと留まっていることしかできないのだ。まるで力尽きた鮭みたいに。
823 :
おさかなくわえた名無しさん:2009/04/24(金) 21:56:20 ID:gOtMtYp0
そしてオリオン座は今日も輝いている。
ピース。
824 :
おさかなくわえた名無しさん:2009/04/25(土) 03:22:48 ID:74beUGRt
アメリカの巨大会社の破綻は世界的な大不況を巻き起こし、テレビは連日のように就職難を煽り、
政治家たちは保身につとめ、マスコミはある国民的アイドルが公園で全裸になったと騒ぎ、隣国はミサイルを発射した。
そのような中で僕たちは、五月に入ろうとしていた。
ここはひどい世界だよ、と僕は思った。ろくでもない奴らが社会に出て、せっせと下劣な社会を作っていくんだ。
そしてね五反田君、と僕は心の中で呼びかけた。僕は例の事件の時真っ先に君の顔が浮かんだんだ。彼に君を重ねたというわけさ。
そう、僕もまた下劣なんだ。
825 :
おさかなくわえた名無しさん:2009/04/25(土) 11:14:01 ID:rjYVWYnf
やれやれ。
全裸になる勇気はないけれど、体が火照っているのは確かだ。
僕は今すぐに身にまとっているもの全てを引きちぎりたい。
そして、君の中に飛び込みたい。ほの暗く生温かい君の世界に僕の全てを委ねたいんだ。
「ゴーイング マイ ウェイ」
僕はそうつぶやいた。
熱く堅くなったそれは僕の理性に反して身勝手に宙を彷徨い始めた。
826 :
おさかなくわえた名無しさん:2009/04/25(土) 19:31:58 ID:jWycdhXt
やれやれ。
また堅くなったのか。
もう他にないのか?
やれやれ。
そう。
僕は怒りのあまり拳を堅く握った。そして目に見えない敵に向かって激しく殴りかかった。
やれやれ。
いったい何分そうしていたのだろう?
気がつくと僕は肌寒い公園で一人うなだれていた。
やれやれ。これが僕の生きる道ってわけか。
828 :
おさかなくわえた名無しさん:2009/04/26(日) 13:14:24 ID:Avq3Oyqz
「そろそろつよぽんの話題はこの辺にしないといけないわ」
民子は窓の外を見つめながら言った。
僕もその事に関して同じ意見だ。誰も彼を裁けないし、第一もう済んだことなのだ。
それをわざわざ煮え繰り返す必要もあるまい。
僕はブレンドコーヒーをすすってマルボロに火を付けた。
視線を窓に移すとぴょんぴょん跳ねる野ウサギがでんぐり返ししていた
「ねえ春樹、アナタはつよぽん以上に一つ大きなミスをしているわ・・」
民子はふとそうつぶやいた。
「ミスってなんだい?そんな覚えはない。僕はいつだって的確な判断の上で行動しているよ」僕はやんわりと丁寧に答えた。
ベーコンレタスバーガーはファーストフードとは思えぬほど格別な味だった。
口についたケチャップをナプキンで軽く拭き取り、窓に目をやるとそこにはある人物が立っていた。蛭子さんである。
僕は、さっと立ち上がり、そのニヤついてるどうしようもないオヤジにフィレオフィッシュを1つ購入して店に出た。
外は春にしてはいささか冷たすぎる風が吹き付けていた。
いつになったらこの冷たい風は止むのだろう。
僕は泣きたくなった。風が強く吹き付け、思わず目を開けることができない。
やれやれ、この世界では涙さえもが無理に押さえつけられているのだ。
第三者の手によって。理不尽に、システマティックに。
832 :
おさかなくわえた名無しさん:2009/04/28(火) 20:02:26 ID:SVA1q86C
もう日は沈んで、見上げる空にはうすめたソーダ水みたいな雲が流れるようにゆっくりと過ぎていった。
僕はポケットから煙草をとりだした。細長い銀色のライターで火をつけ、深く吸い込んだ。
「ねえ、誕生日が祝日の間にはさまれている私の気持ちがあなたにはわかる?」
その話に僕は明確な脈絡を見出だすには、かなり長い時間がかかった。
「今までの人生、君の誕生日は現在のタスポのようなランクづけだったんだね」
僕は同情の目を彼女に向けた。
「未成年の喫煙を阻止しようという本来の目的はすでに霧散して、形骸化した制度だけが残り、いつしかタスポを作り出した理由すら薄れていく。つまり時代の波に飲まれ、どうでも良くなっていくのさ。ゴールデンウィークの狭間にある友人の誕生日のようにね」
そういって僕はわかばを取り出し火をつけた。
例えになっていない例えを燃料にして走る車があったら、あなたはずいぶん遠くまで行けるわね。
やれやれ
いつからここは嫌み会話集になったのだ
やれやれ
「知的嫌味とセンチメンタリズムのパラレル進行」
彼はぽつんと言った。
「DNAみたいなものだな。2本の線が互い違いに行ったり来たりする。
我々は本質的に、そうせざるをえない生き物だってことさ。」
なぜ、ヨネスケはヨネスケという名前なのか。
この何気ない疑問にいささかの不安を感じながら僕は眠りに入った。
気がつくと、僕は夢の中にいた。目の前に大きなしゃもじを抱えた人がいる。
その人物は、しかし、顔を晒さず、瞬く間に闇の中を駆け抜けていった。
僕は、彼がヨネスケであって欲しいと願う反面、そうでない、まったく別の人間であることを期待した。
その迷いは、ちょうど、終業式を終えた小学生が抱える一抹の不安に似ていた。
つまり、異常ともいえる荷物の多さだ。図画工作の教科書や鍵盤ハーモニカ、それらをわざわざ家に持って帰る意味が僕には未だ見いだせない。
いったい何のメリットがあるっていうんだい?
それは重荷でしかないはずだ。この話は、コネチカットのカーシャおばさんに聞かせてやりたい話題の一つだね。
僕はけたたましい目覚まし音に起こされた。やれやれ。僕は眠い目を擦ると、横で添い寝していたヨネスケの頬に軽くキスをした。
838 :
おさかなくわえた名無しさん:2009/04/29(水) 10:41:44 ID:CjAwivla
僕は立ち上がり、コットンの黒いズボンとユニクロのポロシャツを着た。
うん。悪くない。
冷蔵庫の中にあったものを使って、トマトとチーズのサンドイッチを作った。それにオリオンビール。
23の冬、僕ははじめて好きな人ができた。
彼女はよく「オリオンビールは薄すぎるわ。」と言っていた。
「だからあなたは迷い、混乱してしまうのよ。」と。
やれやれ。
理解というものは、つねに誤解の総体に過ぎない。
「伊達メガネをつける眼科医というのは、いささか自らの信条を裏切っている様に思えないかい?」
今日、僕は出身高校の講演を頼まれ、「これから日本で生き抜くために」というテーマで
後輩たちに今まで僕が生きてきた中で身に付けた、人生をうまく生きる方法とやらを話していた。
後輩たちの反応はいずれも初期微動にも届くとも及ばぬ程度であったため僕はこう言ってやった。
「恥を知れ!しかるのち死ね!!」
フルハウスのキミーは可愛い反面、不思議である。
あるいは、単に変人とも言える。
キミーはDJの友達であり、ジェシーらとも親しげだが、変人というレッテルを貼られ、時々バカにされている。
ただ、彼女の存在はあのファミリーたちには不可欠なのだ。
なぜなら、キミーのその可笑しなキャラクターと激臭の靴下が、暗く悲しくなりがちな家族の問題を軽くさせているからだ。そう。ファブリーズなんて不要なんだ。
僕はキミーがじつは才女であり、今はイギリスで平和な家庭を築いていると知って、うれしくなった。
キミー……
僕は今はじめて初恋の人の名前を知った。
キミはキミーというんだね。
台所でスパゲティーをゆでているときに、電話がかかってきた。僕は北野誠の深夜放送に
あわせてプッチモニの「ちょっことLOVE」を踊り付きで歌っていた。
携帯の着信が聞こえたとき、無視してしまおうかとも思った。ゴマキがまさに
!まる!まる!まる!まる!まる!の五重丸スペシャルで音楽的ピークに持ち上げようとしていたのだ。
でも、思い直してポケットの携帯をとった。
「ママ、ママ、紀香よ、もうママ、無理」、唐突に女が言った。
843 :
おさかなくわえた名無しさん:2009/04/30(木) 21:47:20 ID:WIoLKB64
NHKでGoogleが書籍データベース化を進めてるニュースをやっていて、
データベース化された絶版でない書籍の例としてノルウェイの森が挙げられていた。
844 :
おさかなくわえた名無しさん:2009/04/30(木) 22:35:35 ID:uOnllMuJ
「ノルウェイの森。ジョンはビートルズという壮大な物語に呑み込まれたに過ぎなかったんだ。」
彼は唄った。
僕はキッチンのソファに座り、足を組み、目を閉じて森山直太朗のバラードを聴いていた。
LPは穏やかな情感にあふれていて聴きごたえがあった。
差し出がましくなく、それでいて十分に意は尽くされている。
「アロー」
845 :
おさかなくわえた名無しさん:2009/05/01(金) 01:01:01 ID:hx61+PBJ
「このスレは春樹気取りのナルシストが氾濫してるわ」
「それで満足して一人で楽しんでいるんだから、別にいいじゃないか」
「誰も傷つける訳でもなければ、誰かの為になるわけじゃない」
「ただの自己満足、自慰行為みたいなものさ」
「自慰行為?」
やれやれ、僕は14歳の女の子になんという話をしてるのだろう
彼女の話を聞くと誰もがこう思うだろう。
ああ、彼女は“春樹気取りのナルシストではない、先進的な価値観を持った人物”を気取っているのだ、と。
そしてそのような思考のカーチェイスが無限に繰り返されるのだ――我々が好むと好まざるとにかかわらず。
地球が太陽のまわりを回っている限り、そこには優劣がある。優劣があれば競争がある。
ある種のものごとというのは、いくら考えたところでブーメランのようにまた手元に戻ってきてしまうものなのだ。
僕らはそのようなブーメランをいくつも持っている。ブーメランを投げる。飛んで行き、戻ってくる。キャッチする。そしてまた投げる。
はじめのうちはブーメランはそのプロセスの中で、何らかの獲物を捕えてくるかもしれない。
しかしその繰り返しを経て、得られるものは目に見えて減っていく。そのことは序々に僕らをうんざりさせる。
いずれ僕らはそれをキャッチすることを拒むことになるだろう。あるいは不本意にそれを取り落とすことになる。
本当は、我々は死ぬまで繰り返しを続けるべきなのかもしれない。
でも、考えてみてほしい。獲物を捕らないブーメランに何の意味がある?
847 :
おさかなくわえた名無しさん:2009/05/01(金) 01:57:11 ID:ViRXAMYU
ブーメラン、ブーメラン。
「あしたから新しいバイト先で仕事がはじまるんだ」とジェームスがうれしそうに言いました。
「よしよし、猫ちゃん、いらっしゃい。子猫ちゃん、空飛び猫ちゃん」
848 :
緊急速報:NHKニュース:2009/05/01(金) 02:06:10 ID:HKT5hFxl
日本国内で初めての感染疑い例の患者は、
カナダから帰国の横浜市在住の17歳の男子高校生との事
849 :
おさかなくわえた名無しさん:2009/05/01(金) 11:34:00 ID:G5Vno547
インフルエンザ from カナダ〜♪
僕はそっと囁いた。
850 :
おさかなくわえた名無しさん:2009/05/01(金) 15:04:25 ID:ViRXAMYU
その音楽は僕の意識の中で少しずつまとまりのようなものを持ちはじめた。
しかし、僕は囁いたものごとがあえて他人に伝えるだけの価値を持ったものなのかどうかわからなかった。
アイマイまいん!に間に合いそうにない。
結局間に合わなくて、まいんを見逃してしまった。
やれやれ。録画も失敗したようだ。
悔し紛れに僕はオリオンビールを飲んだ。
853 :
おさかなくわえた名無しさん:2009/05/01(金) 22:14:00 ID:G5Vno547
気づけば、5月。
今年に入ってもう4ヶ月過ぎた。つまり、2009年の1/3が終了したってわけだ。
やれやれ。時の流れに身を任せている場合ではない。
テレサテンなど知ったことではない。照れ茶店。
僕はぼんやりとアンコールビールを飲みながらインフルエンザのニュースに耳を傾けた。
そして、第二の故郷であるカナダに思いを馳せた。
「2009年の1/3が終了した、だって?」
僕はいささか唖然としていった。
よく考えてみれば当然のことなのだが、その時は本当に驚いたのだ。
そうさ。2009年の1/3が終了したんだ。
あとの8ヶ月、つまり、これからの2/3を従来のようにコンビニで立ち読みしてそのまま何食わぬ顔で店を出る生活を続けるか、
それとも、心を入れ替えて花に水やるラブソング的な新しい生活を送っていくかは
・・・・君の自由なんだ。
僕はサバンナのライオンに思いを馳せた。
856 :
おさかなくわえた名無しさん:2009/05/01(金) 22:46:10 ID:qrvfDm2x
アンコールビール?
懐かしいな
カンボジアのシェムリアップという田舎町で過ごした一週間
アンコール遺跡を中古のトヨタ、スプリンターで全部案内してくれた気の良いガイド
また会いたいな
会えるさ。
時期が来れば。全ては巡り合わせだ。
それが世の中、そんな風にできている。
今も昔も。
ウィスキーのソーダ割を一口くちに含むと、僕は音楽のボリュームを高くした。
やれやれ。ジャズによく合う酒はウィスキーなのか?
いや、違う。
僕はグラスをテーブルに置き、冷蔵庫からこどもビールを取り出した。
「うん。これに限る」
僕は一気に2本飲み干した。
そして、その空き瓶を手に持ち髪を乱しながら、いささか乱暴にルンバを踊った。
僕は一ヶ月ぶりの規制解除にあって、
このスレに書き込みをしようと勇んでスレを開いた。
そしてスレの今の話題を、バチカンで法話を聞く
クリスチャンのように敬虔な気持ちで読み取った。
しかし、そんな僕の気持ちとは裏腹に、書き込むべきことは見当たらなかった。
しかも驚くべきことに、僕はこの文章が村上春樹的であるかも
もうわからなくなっていた。
「これが規制の力なんだ」
カラスが僕のそばでそっとつぶやく。
「規制解除、おめでとう」
僕は、単位が取れずに焦っていたが、一心不乱に勉強した結果、めでたく卒業の日を迎えた不良生徒を祝うようにそう言い放った。
やれやれ。ついに連休に入ってしまった。
今日は土曜日だが、連休に入ったからには、月曜であっても、水曜であっても何ら問題はない。
重要なのは・・・自分の心を休ませることができるか、否か―だ。
僕はおそらく後者の部類に属すだろう。ぼんやりとそう思いながら僕は封を開けた。
そして、返却された履歴書の中で微笑んでいる自分の顔写真をなぜかしら愛おしく感じた。
「夏に発売の春樹の新作が待ち遠しい。」
「でも、また文芸誌で叩かれるんじゃないかしら。理由なく。陰湿に。徹底的に。」
彼女はいつも一言多い。
862 :
おさかなくわえた名無しさん:2009/05/02(土) 16:03:38 ID:scpxL7bo
「だって、知らなかったんだもの。ねえ、本当なの?その情報は。
ググれとかは言わないで。私はあなたの口から、ちゃんとした情報を知りたいの。」
863 :
おさかなくわえた名無しさん:2009/05/02(土) 16:07:49 ID:scpxL7bo
最後に「よ」も、と。
864 :
おさかなくわえた名無しさん:2009/05/02(土) 16:36:04 ID:T7qJPPeW
君滑らかな光沢を放つロシアンブルーも同然だった。
丸い、しかし限りなく冷たい三日月の瞳をまっすぐこちらに向け僕の返事を待っていた。
僕が即答できなかった理由は君にはわかっていたはずだ。
しかし君は軽い放心状態の中にいるようにも見えた。
そこにはいつもの透明なヴェールがあったのだ。
気がつくと僕は…
パスタに写生していた。
そして、カルボナーラは瞬く間に口に広がった。
僕はいささか興奮した。
それはなぜかって?
オーケー、教えよう。
カルボナーラが僕の心の柔らかい場所を締め付けたからだよ。
僕はバドワイザーを手にすると、舌にねっとりと絡まったカルボナーラをすべて流し込んだ。
そう。川の流れのように。
僕は天国にいるひばりが酩酊して韓国語で唄っている姿を頭に浮かべた。
「さすがにそんな夢を見るなんて疲れてるんじゃない?」
確かに疲れている。GWだというのに。
>>862 「村上春樹長編小説1Q84、5月29日発売」
僕は本屋のポップを見て声に出して読んでみた。
なんだ今月じゃないか。
夏ですらない。
僕がいささか混乱しているのは新型インフルエンザが関係しているのかも知れない。
新作発売は僕にとって、確かに喜ばしいニュースだった。
おそらく原稿はとうに書き終わり製本も終わり、
出版社の倉庫の中で、遠足を前にした子供のように
発売の日を待っているのだろう。
しかし同時に、悲しいニュースもあった。
忌野清志郎さん死去。僕はニュースを見て呆然とした。
僕はキャンドルを灯し、今日一日は彼のために喪に服そうと思った。
58歳・・・親と同じだ。
はじけた派手なロック。
しかし、なぜだ?
清志郎は復帰したのではなかったのか?
僕は彼のパフォーマンスが好きだった。頭から突き抜けていくような高飛車な切ない声。そして無駄な動き。
それらを思い出しながら、僕はUCCブレンド117をカップに入れた。
コーヒーはいつもより渋く苦かった。そのためか、僕は思わずミルクを手にしかけたが、止めた。。
今日は多少胃に悪くてもブラックコーヒーでいい。。
なぜなら、これはロッカー清四郎への最後の祈りなのだ。
やれやれ。
朝にブラックでコーヒーをおかわりしたせいか今頃になって胃がキリキリと痛む。
僕はゲップを連発させながら台所に向かい冷蔵庫を開けた。
「 これだ 」
僕はピルクルを取り出しグラスに注いだ。そしてゴクゴクいいながら飲み込んだ。
乳酸菌は清志郎の音楽のように愉快に僕の胃腸の中で踊り出している。
871 :
おさかなくわえた名無しさん:2009/05/03(日) 23:02:37 ID:Ngl1K7Ft
彼女は言った。
「ありがとう。」と。
清志郎に。867に。
「ねえ、今夜はここで寝かせてもらってもいいかしら?一人になりたくないの。いやな夢を見たくないから。」
僕は少し考えてから、うなずいた。
時間はいつもと同じようにゆるやかにと流れていく。僕は耳を澄ませる。
彼女は眠りについたようだ。
彼女は眠りながら、鼻歌を唄っていた。
僕はその鼻歌と一緒にハミングした。
「素敵だ」
と僕はつぶやいた。
人々は大きく僕を避けて歩いていた。僕は都心の喧騒の中にいる。
最も多くの人間が日々を過ごし、あらゆるものごとが生産される場所に。
そして最も相互理解というものが陳腐に扱われる、孤絶された場所に。
僕はそのパラドキシカルで巨大なシステムの中に取り残され、ぼんやりと立ちすくんでいる。
僕は彼らと同じように、静かに歌をハミングした。彼女の静かで穏やかな寝顔を想像しながら。
でもその世界への入り口を見つけることはできなかった。
ただ人の波が、さらに大きく僕を避けただけだった。
想像することはできる。でもそのイメージの中に、僕は含まれていない。
僕は一人だ。そして、想像力がその事実を否応なく突き付けている。冷酷に、そして無意味に。
873 :
おさかなくわえた名無しさん:2009/05/04(月) 15:40:34 ID:fC/GBw/H
中産階級的住宅地にある2階建ての家。庭には真新しいプジョーが止まっていた。僕は3年半ぶりに帰ってきたのだ。
大きく呼吸をし、慣れた匂いを嗅いだ。
変わっていない。ここはなにも変わっていないのだ。
リビングに行き、無造作に置かれていた郵便物に目を通した。
「おかえり。」
振り向くと、そこには丁度コーヒーを淹れていた父が笑顔でこちらを見ていた。
「お前も飲むか?」
僕は父に違和感を感じた。
その原因に気づくのには、少しの時間が必要だった。
僕はそこに立ちすくんだまま、言葉というものを失っていた。
久しぶりに会った父の瞼には、セロハンテープであろうあきらかに不自然な二重がしっかりと、そしてくっきりと造り出されていた。
874 :
おさかなくわえた名無しさん:2009/05/04(月) 18:51:14 ID:yjUklh9W
「もしもしワタヤノボルさん。ユミヨシです。
明日に夕食会をする予定だったドルフィンホテルの羊博士のことなんですが、
決定的な局面を迎えた重要な会議に出席するため急遽東京へ行かなければならなくなってしまい、
ワタヤノボルさんとの夕食会が今度の木曜日に延期されるとのことです。」
「わかったよ。知らせてくれてありがとう。ユミヨシさん。
そういうことなら、私の帰りの便を別のに変えてもらえるかな。
明日の会議のついでに、立ち寄ってみたい所があるんだ。」
「承知いたしました。航空会社にすぐに連絡を取ります。
うまくいけば、変更便について今日の午後にはお電話できると思います。」
やれやれ、英会話教材の例文に村上作品のキャラクターを登場させるだけでそれっぽくなるな。
875 :
おさかなくわえた名無しさん:2009/05/04(月) 21:26:46 ID:Tes/+6O/
ホテルに入ると、マユミと僕はいつものごとく裸になり、
お互いの生殖器を重ね合わせ狂ったようにダンスをした。
「生は危険よ
私たちの関係はコンドーム一枚隔てたものなのよ、そうでしょう?」
僕は残っていたワインを一気に飲み干した
まるで心の渇きを潤すように
877 :
おさかなくわえた名無しさん:2009/05/05(火) 08:45:10 ID:w0aOZ3e7
マユミと僕はもう一度ダンスをした。
いつものように恍惚状態になり、その背中にカルピスを飛ばした。
カルピスサワーを飲み過ぎたコズエは、唸りながら寝室に行った。
そして、1分もしないうちに深い眠りに入った。
僕はいささかガッカリした。
これからの展開にすべてを懸けていたからだ。もし順調に進んでいたならば、今ごろ僕らは濃厚な、しかし淡く儚い時間の中にいるはずだったのだ。
散乱した缶や瓶、マヨポテトの袋を拾い集め、ふと窓の外を見ると、すでに明け方だった。新聞配達のバイクのおっちゃんが重たげに走っている。
僕らは、じつに9時間もの間、お酒を飲み交わしていたってわけだ。
そう思ったとたん、胃が激しくムカついた。
やれやれ。マーライオンしてしまった。
僕はシンガポールに行ったことはないけれども、マーライオンの気持ちを少しだけ理解できるような気がした。
彼は、ただむやみやたらに水を吐いているわけではない。吐き捨てる、その行為には悪いものや毒を排除して健康を保つという意味があるからだ。
すなわち、彼は類稀なるヘルシー志向の持ち主ってわけさ。
次の瞬間、僕は自分の背中にヒヤリと冷たいものを感じた。後ろを振り返るとコズエがマーライオンと化していた。
僕はすべての意味合いにおいてマーライオンを愛した。
「今日はJK?」
コズエは突然暗号のような言葉を口走った
その言葉には些か馴染みがあったが僕は目の前に落ちている缶を一個一個丁寧に拾い集めることにした
「そうかもしれない」
881 :
おさかなくわえた名無しさん:2009/05/05(火) 12:37:29 ID:w0aOZ3e7
ホテルに入るなり、ユミと僕は衣類を脱ぎ捨てて、お気に入りの船をこいだ。
櫂が折れて、一瞬で飛んだゴム片がユミの頬をかすめ、
カルピスの白濁した飛沫は処女の腹を飛び越えて首筋を濡らした。
「マ抜けね」
883 :
おさかなくわえた名無しさん:2009/05/05(火) 21:36:57 ID:07mAI+5V
「オグシオの国をあげた試合も、短いスカートからもしかしたら見えるんじゃないかってことばかりを見てるんだもの。本当、ばかみたい。
かわいいあの娘は純粋だって信じてる。
女の子だって、あの人のことを考えながらするのよ。
あなたはなんにもわかってないのね。」
やれやれ。今日は立ちっぱなしだった。祝日なのに。
かかとが痛くてしょうがない。
僕は仕事おわりにコンビニへ寄った。24時間営業のあの利便性に富んだ店のことさ。
そこで、酎ハイや弁当、明日のブレックファースト用にパンをカゴに入れた。
店員がいつものように微笑みながら「温めますか?」と聞く。
「お願いします」と僕。
しかし、彼は自分では気づかないのだろう。
乱暴に菓子パンを袋に入れた。言いたい、けど、言うには値しない。僕は所在なげに店を後にした。
仕方ないさ。これがメロンパン的新自由主義 ライフというものだからね。コミュニスト寄りの僕にとっちゃあ多少悲しいものがあるさ。
「最終日か・・」
僕はポツリとつぶやいた
いつまでもあると思っていた休日も今日で終わり
この連休、僕は何をしていたのだろうか?
思い起こしても、ただ怠惰で安穏としたいつもの休日を積み重ねただけ
これといった特別なことをしていない
まるで与えられた作業だけをこなすFA機器のように
僕は同じ休日を繰り返す
やれやれ、いつもこうだ
886 :
おさかなくわえた名無しさん:2009/05/06(水) 20:29:19 ID:Yb23+Lgd
「ねえ、ここの部屋には1日でどのくらいの人が訪れると思う?」
彼女は言った。「もしかしたら、わたしとあなたしか来ていないんじゃないかって、ふと思ったの。
こんな風にGWという日々をこの部屋で過ごしてしまった自分に、とても不安を感じるのよ。」
3〜4年前の同スレに携帯電話と沈黙をテーマにした投稿があったのだが、
あれ秀逸なのでだれか思い出して書いてくれ
携帯電話の発明は孤独を生み出した
誰も用がないから象のように眠っているとかってやつ
888を僕はゲットした。
やれやれ。疲れた。なんだか眠くなってきた。そろそろ寝ることにしよう。
5月とはいえ夜は寒い。
僕は寝冷えをしないようにモモヒキを履いてそっと布団に入った。
それから何時間熟睡しただろう?僕は不意に目を覚ました。そう、不意に。
薄明かりの明け方ではあるが、起きる時間ではない。
いったい全体何が僕を起こしたのか-?
その理由を知るのにそう時間は掛からなかった。
オーケー、答えよう。
生温かい布団の中から鼻の機能が麻痺してしまうかのような悪臭いが漂ってきたんだ。
僕は朝になると、黄色に染まった布団を天日干しにして、町中に僕自身の香ばしい匂いをお裾分けした。
890 :
おさかなくわえた名無しさん:2009/05/08(金) 20:12:54 ID:NOGGRqgP
「いい香りがして、ついついたくさん買ってきちゃった。」
彼女は紙袋いっぱいに入った串焼きチキンを持って、少し悲しげな表情を浮かべていた。
僕は彼女が買ってきた串焼きチキンを皿にあけ、コカ・コーラZEROをグラスに注いだ。
「体の具合でも悪いの?」
最初は小さな声で、それからもう少し大きな声で。
僕は彼女がなぜそんなことを聞くのか、わからなかった。
「明日はお休みね。潮干狩りに行きたいのだけれど、よかったらどうかしら?」
彼女はどことなくまぶしそうな目で窓の方を見つめていた。
891 :
おさかなくわえた名無しさん:2009/05/08(金) 21:09:13 ID:6V+w8SZi
SAPPORO生は麒麟ほどではないが、キレ味が鋭くコクがある。
僕は残りの一口を半ば無理をして飲み干した。そして鈴木雅之の歌声から始まる土曜劇場に目を向けた。
西村京太郎スペシャルが始まった。
間もなく、薄暗い空の下での殺害現場が写った。
892 :
おさかなくわえた名無しさん:2009/05/08(金) 21:15:45 ID:N0oqXEV8
「村上君、麻薬持ってたよね」と彼女が言う。
「メンソールならある」と僕は言う。
「新聞に君が麻薬持ってたって書いてあったよ」と彼女は僕を問い詰める。
「それは角川だ」と僕は言う。やれやれ。
「ここで春樹の新作を知って感謝してるわ」
「ハルヒ?」
「うふふ、まだ酔ってるのね。村上春樹よ」
「ここで春樹の新作を知って感謝してるわ」
「やれやれ、やっと出たね」
僕は彼女がうんこと勘違いしないかを気にしながらさらにたずねる。
「で? タイトルは?」
「夜明け前(※)」
(※)この作者の本名が……
895 :
おさかなくわえた名無しさん:2009/05/09(土) 22:09:33 ID:bJ6g5yKR
SASHIMIはテイスティだ。
鮪は舌の上でまるでアイススケートのように滑らかにとろける。鯛はコリっとした歯ごたえを感じさせつつ大和撫子のような淡泊さを残す。
そして甘エビ。この甲殻類は外見が堅いのに、中身は柔らかくて甘い。つまり、ツンデレだ。
僕はこれらSASHIMIをWASABIという鼻くそのようなグリーンペーストとンインースを付けて食した。
今朝も晴れている。
嬉しいようで嬉しくない
悲しいようで悲しくない
そんな気分さ。
オーケー、今日は日曜日、そして母の日だ。僕の記憶が確かならね。
やれやれ。彼女のためにまだ何も購入していない。
というのも、わからないんだ。まったくわからない。
いったい何を-・・・
そう、何をもってこのスレが進行しているか。
僕はパリパリに凍らせたカーネーションをこの手で粉々にした。そして、そっとドナウ川沿いを歩く。時には競歩のように小走りで。
やれやれ。気づけば連休はとうの昔に終わってしまった。
なんて早いんだろう。
一時は騒然としていたのに、あっさりと幕を下ろした・・まるで一連の草なぎ事件のようだ。
日本人は気持ちの切り替えがじつに早い。
10日、僕は地元でそこそこ人気のあるデパートに行った。
そこで、不思議なものを目にした。入り口のウィンドウに何も飾られていなかったのだ。そして中にこんな看板があった。
「準備中」
それを見たのは当日の夕方だった。母の日ギフトの催しはすでに終了したのか、あるいは、もともと施されていなかったのか。すでに父の日に向けて動き出しているのか?
未だ不明だ。
これだから地方はバカにされる。そう思った僕はいぶりがっこを音をたてながら食べた。
898 :
おさかなくわえた名無しさん:2009/05/12(火) 19:15:12 ID:tt3u9Ant
「いぶりがっこ。
いぶりがっこ。」
彼女は2回繰り返した。
「なつかしいわ。わたしが初めてバーへ行ったとき、こんなものがあるんだよってマスターが出してくれたの。
いぶりがっこ。
とても素敵な風味に感動したのよ。
新潟だったかしら?それとも秋田?
・・・それとも、パリ?」
「いぶりがっこ。いぶりがっこ。」
「そいやっ。いぶりがっこ。そいやっそいやっ。。」
僕たちは阿吽の呼吸で、その言葉を口にした。
899 :
おさかなくわえた名無しさん:2009/05/12(火) 22:58:38 ID:5Fg8zpdy
いぶりがっこの歯ごたえと鼻から抜ける芳醇な香りは病みつきになる。
いぶりがっこは、その可愛らしい名前とは裏腹に、渋い旨味がある。
まぁ一口試食してみればいい。きっと君もいぶりがっこの虜になるはずさ。
もはや普通のタクワンじゃ物足りない...そうなったら、君はもう帰らぬ人となる。
「いぶりがっこ」
2ちゃんねるで目にしたその言葉に、僕はまるで
ロンドンのカムデンタウンで源義経に出会ったような
−それがあり得ることかどうかは別にして−奇妙な戸惑いを覚えた。
いぶりがっこと言えば、僕の故郷の食べ物なのだ。
その単語を、まさか2ちゃんねるの、村上春樹関連のスレで見るとは思っても見なかったのだ。
「知ってる?秋田県はね。お客さんがいらしたとき、
お茶請けのお菓子の代わりに漬物を出すのよ」
僕は彼女の言葉に、黙ってうなずいた。
そんなこと、痛いくらいに知っているのだ。
「『いぶり』はわかるよ。でも『がっこ』って一体全体どういう意味なんだい?…」
「学校のことかな?いやそんなわけないよな…」
僕のつぶやきは虚空の中に漂っていつの間にか消えてしまった。
翌朝、僕は米を炊き、いぶりがっこピラフを作った。
午後3時、ヘイゼルナッツ・いぶりがっこにコアントローをかけて食べた。
僕は再び太りつつある。
903 :
おさかなくわえた名無しさん:2009/05/13(水) 08:27:11 ID:kTsfPBKi
僕といぶりがっこの出会いは某チェーン店の居酒屋だ。
僕は友達と飲みにやってきた。彼女はメニューを開くと同時にこう叫んだ。
「あー!いぶりがっこがある!」
僕はキョトンとした。見ると、何ら目新しくない、地味な風体の漬け物だ。
彼女は注文した。そして僕はいささか不安な気持ちでゆっくりといぶりがっこを口に運んだ。「コリコリカリカリコリコリ・・」僕は美味しさのあまり残りのビールを一気に飲み干し、いぶりがっこをさらに2つ追加注文した。僕はまた土間土間に行くつもりだ。
がっことは、漬物のことを指す秋田の方言だ。
しかし、いぶりがっこは旨い。
905 :
おさかなくわえた名無しさん:2009/05/13(水) 18:15:25 ID:vwe8D2l9
「一体何を考えているの?」と彼女言った。
「フェルナンデス、あなたはいつも訝しげな顔をしているわ。」
ぼくはうなずきながら、できたてのアンチョビのピッツァをナイフとフォークで切り分けていた。
「たいした事じゃない。たた、故郷のことを思い出していたんだ。どうでもいいようなことをね。」
「とてもお腹が減っている。」と、ぼくは言った。
「そうなんです、フェルナンデス」
僕の友人の一人、フェルナンデスはスペインに在住だ。
マドリードだったような気がする。マドレーヌでないことは確かだ。
ともかく、彼はそこに住んでいる。そして今、彼は教師をしているそうだ。担当は美術そして数学。彼は博識だ。
ちなみに、現地にはゆとり教育といった意味不明な行政主体の政策はないと言う。
僕はぼんやりといぶりがっこを噛みながら教壇に立つフェルナンデスを想った。彼はサグラダファミリアのように厳然としているに違いない。
翌朝、僕は早起きをして時間を掛けてコーヒーを煎れた。
お湯が沸くのを待つ間にセキララのアナログをターンテーブルに乗せ針を落とした。
土曜日の午前7時、僕は再びベンジーに侵されつつある。
朝食を食べたら猫に餌をやって、ギターを弾こう。
ハートにヒビが入るほど綺麗な物語。
悪くない。
やれやれ。
ワタナベ役に松ケンとは。相応しいような気がするが、誰か他にもっと適当な人がいそうな気もする。
う〜む、僕にはわからない。
恋人役は凛子でなく小雪をもってくれば良かったのな。
しかし、結局、そんなことはどうでもいい。僕の知ったことではない。
そもそも、実写化にどんな意味合いがあるというのだろう?
それが疑問だ。
僕はいぶらがっこを頬ばり、空を見上げた。
911 :
おさかなくわえた名無しさん:2009/05/15(金) 18:41:02 ID:NQruibkD
,,,,,,,,,,,,,,,
/ ,,,, ,,,,\
| ・ ・ | マユミは僕のいる課に転勤して以来、
| ⊃ |ストッキングを穿かなくなった。
\ ー /
ハゲてないよ
913 :
おさかなくわえた名無しさん:2009/05/16(土) 10:53:12 ID:jKnzE1iY
「ノルウェーの森実写の件だけど…」彼女はナイフとフォークをミズハラキコの写真に突き立てながら君は言葉を続けた。
「この役は、私が演じるべき役だと思うわ。だって私は<記号>と<象徴>の違いを200字どころか20字以内で説明できるもの」
と口元を小さく拭きながら微笑んだ。
「君には…現実検討能力が有り余る程にあるんだね」
首を振り僕は宇宙に心を飛ばしながら、彼女の匿名的空間から目を背けたのだった。
914 :
おさかなくわえた名無しさん:2009/05/16(土) 20:03:22 ID:xuKo5P/m
やれやれ。僕はまたキャンバスと向き合った。
それは、数ヶ月前に描いていた絵だ。嫌気がさして放棄していた。
その街はノルウェイではなくリヨン。
僕はまるでゴッホのように眉間に皺を寄せ、筆を握った。そして、イエローとブラックを中心に惜しげもなく塗りたくった。
この夏の終わりには仕上げるつもりだ。
僕は氷結を飲みながら遠藤周作もいたリヨンの街を想った。
915 :
おさかなくわえた名無しさん:2009/05/16(土) 23:58:38 ID:j7Gcs5E8
「あの塔のへつりはすごかった。」
「へつり?」
彼女は濡れた冷たいタオルを僕のおでこに乗せ、あたためたミルクを飲ませてくれた。
「忘れたのかな?リヨンさ。」
彼女は優しく微笑んだ。
「ふふ。塔のへつりは福島よ。あなたは風邪をひいたのよ。これを飲んだらゆっくり眠るといいわ。」
「そうだね。」と僕は言った。
体がとても重い。
意識がぼんやりと遠退き、感覚的な表情を失っていった。
松ちゃんが出来婚らしいわ。
彼女は悲しげに言った。
僕は出来婚という言葉をしばらく口の中で転がしてみた。
「悪くない」
918 :
おさかなくわえた名無しさん:2009/05/18(月) 22:27:15 ID:dUJu6pZt
彼女はインスタントコーヒーにクリームを入れ、音を立てずにスプーンでかきまわし、飲む。
「わたしはあなたが好きよ。でもまっちゃんはもっと好きなの。」
「ズゾゾゾゾ。」
僕は少し酸味の強いそのインスタントコーヒーを大きな音を立てて飲み干した。(´・ω・`)/〜Оショボーン
知らないということは、知っているということより少しましだなと思った。
「私、妊娠したの」
やれやれ
僕たちの間にそんなことがあったかい?
「松ちゃんの子供よ」
921 :
おさかなくわえた名無しさん:2009/05/19(火) 01:05:40 ID:WOoCn+kO
(´・ω・`)ショボーン
僕は出来立ての熱いインスタントコーヒーを音を立てずに一気に流し込んだ。
その熱くすこし酸味のあるインスタントコーヒーはじりじりと熱を喉に刻み込み、僕のこころにまで侵食していった。
922 :
おさかなくわえた名無しさん:2009/05/19(火) 23:59:49 ID:mGUAW1ZX
そんなこと可能なのかい?
熱いコーヒーを音も立てずに一気に流し込むことをさ。
もし、君が本当にそんなことしていたら、2ちゃんに書き込みなんかしていられない。
舌を火傷しているか、胃腸を壊しているはずだからね。
富士の置き薬に手を伸ばしていたはずだろうよ。
やれやれ。もうこんな時間か。僕はミキプルーンを舐めた。
923 :
0:2009/05/20(水) 02:05:32 ID:YOlDkUkb
目が覚めると午前2時になっていた。
僕はキーボードに手をのせたまま眠ってしまったらしい。
やれやれ。あそいやそいやそれそれ。
僕は目を覚ますためにきりっと冷えたピナ・コラーダを飲んだ。
再び眠気がやってきた。
僕は眼を閉じて、その深い眠りに身をまかせた。
倖田來未は『激しい羊水』を唄いつづけていた。
ツヨポンが28日から復帰するらしいわよ。
彼女は複雑そうな顔で言った。
925 :
おさかなくわえた名無しさん:2009/05/20(水) 11:46:29 ID:KvPZfEd0
裸 で 何 が 悪 い
裸 で 何 が 悪 い
僕はゆっくりと口を開きながらつぶやいた。
「裸でも、いいとも」
彼女はそう言い残して姿を消した。
それが彼女を見た最後だった。
まだ28日まで時間がある。
そう思いながら付けっ放しのテレビのチャンネルを
ガチャガチャと音を立てて回し
左手の熱燗の鬼殺しをそっと口に運んだ。
「そのテレビのせいなの」
チャンネルを廻す僕の背後から、全裸で家事をこなしていた彼女が話しかけた。
「つよぽんは、その、ガチャガチャと音を立てながらチャンネルを廻す
アナログテレビを世の中から抹消する役目を演じることに苦しんでいたの」
「苦しんでいた?」
「ええ、苦しんでいた。とても」
「つよぼんが」
「つよぼんじゃないわ、ハゲ。つよぽんよ」
つよ・ぽん。僕は右手でチャンネルを握ったまま、残りの熱燗を一気に飲み干した。
927 :
おさかなくわえた名無しさん:2009/05/20(水) 15:17:25 ID:ZlKnLTxR
僕はトーストを食べながら、テレビジョンの画面を見つめていた。
「華麗なる一族って、なんかチープじゃないだろうか?」
さっきまで綾瀬はるかで胸がいっぱいだった僕のこころは、理不尽に静まっていった。
「テレ東のジョニー・デップの吹き替えもなんだかがっかりだわ。」と彼女は言った。
そしてトマトサラダにフレンチドレッシングをかけて、一切れ口に運んだ。
僕はたまにかっとなってしまう。今もつい、近くにあったコルトレーンをかたどったブロンズ像で相手の脳天をかちわってしまった。
息が止まっている。やれやれ。人間って簡単に死ぬんだというを今、僕は学んでいる。
なのに、僕は勃起している。とても硬く。くせになるかもしれないし、ならないかもしれない。
うまく言えないけど、人殺しって最高にエロチックなのかもしれない。
「殺した相手に対して勃起しているなんて、精神に異常があるんじゃないの?」
「そうかもしれない」
僕は正直に言った。
「でも世の中にはいろんな考え方の人がいるんだ。
人なんてごまんといる。掃いて捨てるほどいるんだよ。そして僕の存在を脅かすような人物もたくさんいる。
ある人はすばらしいものをたくさん抱えている。僕はその中に手を伸ばして、触れてみたいと思う。
でもそのすばらしいものの中にたった一つ、僕にとってあまりにも有害なものが含まれている。
僕にだけ作用する猛毒ガスの塊のような何かが。近づくだけでその毒気に当てられて一瞬で死んでしまう、そんな何かが。
そんなことを知らずに、彼女はにこにこしながら僕に近づいてくるんだ。僕は彼女をコルトレーンのブロンズ像で殴り殺す。
護身のためなんだ。でも同時に、僕の求めていたすばらしいものも一瞬で失われてしまう。あとには僕の硬い勃起だけが残る」
930 :
おさかなくわえた名無しさん:2009/05/20(水) 22:41:08 ID:KvPZfEd0
そして彼女の手には切り取られたペニスだけが残った。
彼女の人生の中で131番目のペニスだった。
931 :
おさかなくわえた名無しさん:2009/05/20(水) 23:06:36 ID:JnnyuWT9
「やれやれ。君はそんなにたくさんのペニスを集めて
いったいどうするつもりなんだい?」
彼女は僕の純粋で何の罪も無い問いなど
まるで聞こえていないような様子で、切り取った僕のペニスを撫でつづけた。
「あら、どうするもこうするも無いわ。
素敵だから、自分のものにしたいの。
それってとても素直な要求だと思うけれど?」
彼女はやっと僕のペニス(それはつい先程まで、たしかに僕のペニスだったのだ)から
目を離して僕を見た。
やれやれ。彼女がペニスを手放さない限り僕はゆっくりと風呂屋にも行けないわけだ。
そして、僕と同じように風呂に行けない「素敵なペニス」を持つ男がこの世にはあと120人はいるのだ。
僕は少しだけ気持ちが落ち着いたので、煙草に火をつけて彼女の横顔を眺めつづけた。
「ところで、これじゃあ春樹風の「会話」にはなってないんじゃない?」
彼女は突然僕のペニスに興味を失ってしまったようだった。
インフルエンザの正体はあなたかもしれない
どうして?
女子高生に感染するなんて、そうとしか思えないわ
933 :
おさかなくわえた名無しさん:2009/05/21(木) 02:11:01 ID:DuTb8S6a
やれやれ…僕はまた浅井健一という人の世界観から距離を置くことにした。さっきステレオのゆるやかなカーブを見てたら悲しくなったんだ、ただそれだけだよ。
やれやれ。また朝か。
近所のおかあさんたちが挨拶しているのが聞こえる。
朝の陽気はじつに気持ちがいい。こんなに温かくどこかヒンヤリする空気は心が落ち着く。
そして僕の願いが叶うならば、ある事を実現させたい。
それはもう実現不可能であるけれども、僕は正直願って止まない。
それは何かって?
オーケー、答えよう。
何のことはない。まぁあれだよ。誰もが日常的に持つ生理的な欲求あるいは現象。
そう・・・・二度寝さ。
935 :
おさかなくわえた名無しさん:2009/05/21(木) 09:04:26 ID:DuTb8S6a
僕はチリドッグを食べながら、ラジカセの液晶部分を目でなぞった。
「浅井健一のソロ名義って、なんかチープじゃないだろうか?」
さっきまで福士久美子で胸がいっぱいだった僕のこころは、理不尽に静まっていった。
「林束沙のベースラインもなんだかがっかりだわ。」とピザ屋に勤める彼女も言った。
そしてメキシカンデラックスにタバスコをかけて、メロンソーダを一口のんだ。
「もしもしベンジー?藤井努です。
明日に夕食会をする予定だったシグナルズの照井利幸さんのことなんですが、
決定的な局面を迎えた重要なLiveに出席するため急遽東京へ行かなければならなくなってしまい、
ベンジーとの夕食会が今度の火曜日に延期されるとのことです。」
「わかったよ。知らせてくれてシェイシェイ、ジュニア。
そういうことなら、違う別の曜日に変えてもらえるかな。
なんせ今度の火曜日が来たら指先がなくなってしまうんでね。」
「解りました。照井さんにすぐに連絡を取ります。
うまくいけば、真実やクリーブランドでとれたカキについて今日の午後には無言電話できると思います。」
やれやれ、ジュニアも俺達と付き合うようになってからというもの、だんだん頭がイカレてきたな。
カラムーチョを口に頬張りながら健一は思った。
937 :
おさかなくわえた名無しさん:2009/05/21(木) 15:40:42 ID:RUe3ZgeM
「イカれムーチョなのはあなたのほうよ。」と彼女は言った。そして続ける。
「そんなあなたにわたしはどうしようもないぐらい惹かれてしまうのよ。」
彼女は油揚げを一口ちぎって、トンビにやる。
トンビはずいぶんお腹がすいていたらしく、熱心にそれを奪い去り、空高く舞い上がる。
そして急降下し、今度は勃起した僕のペニスを奪い去った。
やれやれ。
938 :
おさかなくわえた名無しさん:2009/05/22(金) 23:20:39 ID:/KESXv9J
「過疎っているわ。」
「過疎っているね。みんな忙しいんだ。」
「そうかしら?」
「きっと新刊が発売されればまた戻ってきてくれるさ。」
「きっと?」
「そう。きっと。」
「ふうん。」
うむ。僕は昨日受けた面接を思い出した。
嘘をついたつもりはなかったが、いささか支離滅裂な感じだったのは否めない。
そうじゃなきゃ面接官は途中からあんなに態度を変えないだろう。
馬のように長い顔をした彼はそれまでは滞りなく言葉を並べていたのに、急にうつむいて腕を組んだのだ。
やれやれ。不審に思われたのは間違いない。
僕は深いため息をついた後、ジントニックを飲んだ。あらゆる意味合いにおいて僕は苦さを噛みしめざるを得なかった。
940 :
おさかなくわえた名無しさん:2009/05/22(金) 23:55:23 ID:izR/TSMp
ボクはスーパーでシーブリーズを買ってきた。
それは汗をさっぱり洗い落とすだけでなく、シャワールームから出た後も爽快感を長続きさせてくれる。
それが欲しくなる時期になるとスーパーはそれを陳列棚にならべだす。
だからボクは今日それを買ってきた。
しかし今のところボクのシャワールームには弱酸性ビオレが居座っている。
弱酸性ビオレは当然ボクが買ってきたもので、残っているのはボクがまだ使い切っていないからだ。
そう、ボクは一人暮らしをしている。
弱酸性ビオレは使い切るつもりで買ってきたものだが、いつまでに使い切るかは考えていなかった。
今日からシーブリーズを使いたくなるということもそのときは考えていなかったはずだ。
弱酸性ビオレをいったんどこかにしまっておけばいい。
羊男がそう言った。
弱酸性ビオレをいったんどこかにしまっておけばいい。
ボクは声を出さずに羊男の言ったことを繰り返し、そのアイデアを却下した。
どこかにしまっておくことは簡単だが、後でそのことを思い出せる自信はない。
ボクはシーブリーズを洗面台の上にある棚にしまった。
「キミって奴はケチな男だよ。まるでオードリー春日のようだ。」
僕はいささか乱暴にそう言い放った。
暑くなって汗もかく時期になったのだから、何も遠慮することなんて無いんだ。黙ってシーブリーズを使えば良い。
アソコもサッパリ爽快になるはずだ。キミは清々しくお風呂を上がる。そのとき、キミの息子も爽やかな気持ちになる。もとの活力を取り戻してまた元気になるってわけだ。
やれやれ、今年の夏もキミたち親子は大忙しだね。羨ましい限りだよ。
シーブリーズよりバブシャワーでしょ。
彼女はつんけんとして言った。
「僕の息子は生まれてからこの20年間ずっと働いたことがないんだ」
まさかそんなこと言える訳がないと思い、僕は自分の息子を愛でてあげた。
土曜の夕方、僕の部屋ではBLANKEY JET CITYの『幸せの鐘が鳴り響き僕はただ悲しいふりをする』が流れている。
僕はうんざりするほど長いそのアルバムタイトルを口に出して3回言ってみた。
「うん、悪くない」
そして携帯が鳴った。インスピレーションウィンドウには『いわし』と着信元が表示されている。
着信イルミネーションがまるでドラッグのフラッシュバックのように代わる代わる虹色を放っていた。
やれやれ、今夜はまた厄介なことになりそうだ。
僕はオレンジ果汁たっぷりのスクリュードライバーにミルクを混ぜてレンドルミン25mg錠と一緒に一気に飲みほして呟いた。
「夕暮れ時って確かにどこか悲しげだな」
私たちの息子は突然立ち上がった。そして、果敢にも薄い膜の世界に身を委ねた。
「ねぇジョニー・・・」
「なんだい?ジョセフィーヌ」
私たちはしばらく互いを見つめ合った。
30分もすると息子は戻ってきた。ずぶ濡れでしょげていた。
「あらまぁ・・ぼうや。頑張ったのね。もうムリしないでいいのよ。」
私たちは互いに微笑み、彼を撫でそっとキスをした。
大きくため息をつき僕は努めて冷静に、
>>945にこう言い放った
くたばりさらしまくりやがれ
947 :
おさかなくわえた名無しさん:2009/05/24(日) 12:50:10 ID:7TdmAU2f
「くわばたりえさらしまきまくり?」
僕は笑って言った。
「違うよ。彼女はダイエットを頑張ったんだ。結婚という名のもとに。僕だって、きっとやせてみせるよ。」
僕はたったいま届いた段ボール箱をそっと開け、中から『コアリズム』を静かに取り出した。
「無駄よ。」
またか。あの女の声が僕の頭に響く。
僕はとうとうおかしくなってしまったらしい。
「私にはわかるの。あなたにはダイエットなんて無駄。あなたが一番わかっていることじゃない。」
そう、その通りだ。今まで成功したためしなんてない。
僕は食べかけのオリーブを口に放り込んで舌の上で転がしながら、
新しい白ワインを開けるついでに、コアリズムを冷蔵庫の奥にしまった。
日曜日なのに昼間から白ワインとは羨ましいね。
しかもつまみにオリーブときたもんだ。
君はイタリア帰りかい?
もしやベネチアの舞踏会にでも招待されてたのかい?
あの催しでは多くの人が仮面を被っているけれども、じつは映画俳優や有名人が紛れているって話だ。
いや、間違っても少年隊ではないから大丈夫だ。まぁ錦野はイタリアの血を引くニコラス掲示を彷彿とさせなくもない。
やれやれ。どうしようもないことばかり思い浮かぶ。きっと疲れているんだな。ボクぁ。
「オーケー・・・。」
僕は戸棚からとっておきのベネチアングラスを取り出し、氷を入れた。そこにはチューハイを注いだ。すると、カランと涼しい音色がした。
「ベネチアの夜に乾杯」
僕は流し目でそう言うとそっといぶりがっこを噛んだ。
僕は今まで実に数多くのダイエットに励んできた。
そのうちのいくつかは僕を勇気づけたが、別のいくつかは僕を失望させた。
あるいは僕の中に何の変化ももたらさなかったダイエット方法もある。
しかし結局のところ、僕の体重は増えたり減ったりを繰り返しているだけだった。
朝バナナ・ダイエット
半身浴ダイエット
チョコレート・ダイエット
寄生虫ダイエット
…そして僕の手によって作り上げられた、合理的だが無意味な多くのダイエット方法たち。
彼らは僕自身によって僕に立ち向かい、そしてやぶれていった。もちろん、ある一瞬に限定して言えば効果が得られたものもある。
しかし長い目で見ればそれは無意味で無感動なただの労働でしかなかった。
僕という存在はすでに引き返せないところまで来てしまっているのだ。
そしてそれはどんなに努力したところで変えることは出来ないのだ。
そのような事実は僕を少なからずうんざりさせ、虚しい気持ちにさせた。
わずかな運動の対価として大量のスイーツを食べるデブを見たときのような、静かな無力感が僕を包み込んだ。
>>950 くたばりさらしまくりたてまつりやがれ!!!!!!
952 :
おさかなくわえた名無しさん:2009/05/24(日) 18:24:08 ID:7TdmAU2f
「たなばたまつりしまくりたもうジョン・レノン?」
やれやれ。
せっかくの休日なのに、僕はいつまでインターネットというこの世界に居続けたら気が済むのだろうか?
YouTubeでSMを探していたら、いつのまにか軍隊の動画に行き着き、あっという間にこんな時間になってしまった。
それでも引き下がれない僕は、もう一度、ほしのあきから再チャレンジしようと頑張ることに決めた。
「だって、せっかくの休日なんだもん。」
「早く寝ないと」
僕は時計を見ながらつぶやいた。
もう3週間も休みがない。
毎日夜中の2時に帰宅し、5時間後の7時には起床し仕事に行く生活を3週間もしているのだ。
明日ももちろん仕事だ。
しかし、今日は珍しく21時に帰宅出来たから気分が高揚しているのだ。
やれやれ。
気分が高揚した所で、明日7時に起きないといけないことには変わりがないのに。
しかし僕はネットサーフィンという禁断の果実をじっくりと味わう。
「だって、せっかく早く帰って来れたんだもん。」
954 :
おさかなくわえた名無しさん:2009/05/25(月) 12:05:32 ID:pAdEmc9j
「つながっている」
鳩時計のように、僕はつぶやいた。
世の中は休日だっていうのに、僕も昨日仕事をしていたんだ。
いったい何処の世界に日曜日に働く
公務員がいるっていうんだ?しかも深夜まで?
これじゃあまるで、マーライオンみたいだ。
Let’s
パーティー
OK
全員で
射精
しようゼ
くたばりさらしやがーれ
956 :
おさかなくわえた名無しさん:2009/05/25(月) 14:17:09 ID:If+EiRGR
今日は母親の60歳の誕生日だ。
「おめでとう。いつまでも元気でいてね。」僕は言った。
「ありがとう。でも、あんたが自立してくれたらもっと元気でいられる気がする〜♪」
すかさず母は続けた。「あると思います。」
僕はこころの中で「ツヨクナリタイ。」と叫んだ。
ポストに入っていたメモには、そんな未知の文言がたどたどしい筆跡で綴られていた。
「脅迫にしては、何だか筆跡に愛嬌を感じるわ」
テーブルに両肘をついた手を組んだ上にあごをのせ、彼女が言った。
愛嬌。その言葉を聞いて、これを書いたかもしれない人物の笑顔が僕の脳裏に浮かんだ。
ついこの間、「日本語では男性は会話の語尾に"ぜ"をつけるんだよ」と、下の部屋に越してきたインドネシア人に教えてあげたばかりだった。
これはひょっとしたら、パーティーのお誘いか何かで、会話調言葉でネットの自動翻訳に入力した結果、返された日本語訳なのかもしれない。
そういえば自分も昔、フレンドリーな会話のつもりで使ってみた4文字言葉が、アメリカ人を心底激怒させてしまったことがある。
僕は一瞬、自動翻訳による重大なコミュニケーションの行き違いが引き起こすかもしれない世界的紛争を想像し、身震いした。
僕は常に卵の側に立ち、茹で、食べよう
やれやれ
最近の坂東英二はどこへ行こうとしているのだろう
ほんま゛にうでたま゛ごちゅうのはうま゛いわぁ〜
坂東英二が言った。
960 :
おさかなくわえた名無しさん:2009/05/25(月) 18:49:55 ID:LS4IDaQn
そろそろ次スレについて考えなくてはならない。
次スレは980踏んだ人が立てるでオーケー?
964 :
おさかなくわえた名無しさん:2009/05/26(火) 00:24:48 ID:+pQh3OHd
オーケー。認めよう。
ツギスレハ980ヲフンダヒトガタテル。
「しかし、1度はスレを立ててみたい。が、面倒くさい。よくわからないし。」僕はこころの中で強く思った。
もしかしたら980を踏むのは、坂東英二かもしれない。
わ゛しはそんなスレ゛な゛んてた゛て゛ら゛れ゛へんて゛〜
966 :
おさかなくわえた名無しさん:2009/05/26(火) 16:10:14 ID:+pQh3OHd
オーケー。認めよう。
バンドウエイジハソンナスレタテラレヘン。
「だか、もしも立てられるとしたら…。2ちゃん初、板東英二が立てたスレと、記録に残るものとなるだろう。」
967 :
おさかなくわえた名無しさん:2009/05/26(火) 16:23:21 ID:efSclrq3
やれやれ。板東英二の口調で会話するスレになってるのは気のせいか?
アンパンマンの顔が思い浮かぶ
オッケー全員くたばりさらせ
yahooニュースにあなたの話題があるわ
971 :
おさかなくわえた名無しさん:2009/05/27(水) 00:18:05 ID:2Cj9QgcL
「うむ・・・コレはお手上げだ。君の勝ちだよ、キャロライン」
僕はウィスキー 響の最後の一口を飲み干した。
「おや、もうこんな時間か」
僕は彼女のおでこにそっとキスをした。
「もう寝るよ、お休み」
僕は眠い目を擦りながら寝室に向かった。スカしっぺの濃厚な匂いを残しつつ・・・。
973 :
おさかなくわえた名無しさん:2009/05/27(水) 01:08:30 ID:jcOACPII
帰宅時のマンションのドアの鍵を開ける時にいつも思うことがある。
向かいの住人(女の方)がちょうど出ようとしたところで鍵穴から覗いているのではないかと。
部屋に入るまで気を抜かずにはいられないと、かっこつけた顔をする。
一体何歳まで女の人の前でかっこつけ続けるのだろう。
いささか、うんざりした。
家にはビールの空き缶がたまってきた、早く捨てに行こう。
いつからこんなにビールを飲むようになったのだろう。
毎日一本は飲んでいる。
ばあちゃんたちが飲むヤクルトと一緒だと思い込むようにした。
ヤクルト??
なんでヤクルトがこんなとこにあるんだ??
玄関のニューバランス576のなかにヤクルト二本が突っこんであった。
去年は・・・・西武が日本一だ。リーグ優勝は巨人だ。だったよな。わからない。
よく見ろよ。なんだ革靴用のつや出しクリームが挟まっていただけか。
疲れている?そうかもしれない。
やれやれ。
>>973 おめーん家はマンションじゃねえべや?w
ルーシーダットン
976 :
おさかなくわえた名無しさん:2009/05/27(水) 18:02:47 ID:coRwMWqR
答えはもちろんイエスだ。
僕は築20年のアパートメントに住んでいる。
僕の安い(能力にはいささか相対的だが。)給料のなかで、都心部にマンションを借りるなど、そんなことはありえない。
だが僕にとって、このアパートメントはマンションでもあり、ときには友達の家にも実家にもなるのだ。
僕はマンションに住んでいる。
同僚たちと飲みに行った後、タクシーに同乗することがあるんだ。
そして、マンションに着いて車から降りようとすると、彼らは必ずこういう。
「こ、ここなのか?」
さらに翌日必ずこんな感想を頂く。
「意外に良い所に住んでるんだな」
そんな時、僕は辞書を開きたくなる。『意外』や『デリカシー』という言葉をね。
978 :
おさかなくわえた名無しさん:2009/05/27(水) 20:37:51 ID:lLP/8kPV
>>977 「君の文章は悪くないと思う」。
私は村上春樹の新刊を29ページ読んでから
改めてそう思った。悪くない。
「でも何かが足りない。何だろう。リズムが欲しい」。
「オブリガード」
僕は芋焼酎を片手にサンバを踊った。いささか乱暴に。
980 :
おさかなくわえた名無しさん:2009/05/27(水) 21:22:46 ID:w+gg9Wqa
僕にだって乱暴にダンスを踊るくらいの権利はある。
>>980 次スレをお願いしたい。
そう、出来ればスレタイに、「生活を」と加えてくれるとありがたい。
「ネタばれはいやよ。まだ読んでないのよ。」
彼女は氷のような目でそう言った
983 :
おさかなくわえた名無しさん:2009/05/27(水) 22:38:02 ID:w+gg9Wqa
984 :
おさかなくわえた名無しさん:2009/05/27(水) 22:40:01 ID:2Cj9QgcL
ジョセフィーヌはこう言った。
「ごめんなさいね。私は何も存じ上げないのよ」
彼女は脚を組み直した。
その緩やかな動きをただじっと見入っていたにジェイコブズ刑事は、次の瞬間、目を疑った。
(下着を着けていないじゃないか・・)
「そうですか。わかりました。そ、それでは私はこの辺で失礼を・・・」
すると、ジョセフィーヌは無言でクロスしていた脚を解き・・・開いた。
ジェイコブズは非常に熱いものを自分の股間に感じた。
985 :
おさかなくわえた名無しさん:2009/05/27(水) 22:42:21 ID:coRwMWqR
だが、あと2日だ。25時間と半後のその頃には、もうこの世界の至るところで1Q84の感想を目にすることになるのだ。
だが僕は新刊を買えるだけのお金とこころの余裕は持ち合わせてはいなかった。
「そして図書館や本屋さんへ行く体力もね。」と、シングルベッドの上でリズミカルに16ビートのステップを踏みながら彼女が言った。
君はCR村上春樹について何か誤解をしているようだね。
羊男リーチにノルウェイリーチ、カフカリーチのように今君が想像しているものは決して存在しないんだ。
君だって気付いているはずさ。いいかい、よく聞いてくれ。この台に存在するのはね、
「やれやれ、リーチ」
ただそれだけの事なんだよ。
内藤は苦戦したらしいな
今なら亀田に負けるかもな
やれやれ。
氷結を2缶空けてしまった。
僕は3本目の煙草に火を付けた。
「ふぅ〜・・・」
僕はふと考えた。
どうして飲酒中の1本目はすべてから解放される錯覚を覚えるほどに美味しいのに、3本目以降は惰性的になるのだろう。
まるで赤ん坊が母親の乳首をくわえる様に、ただただ本能的に吸う。
そうして5本7本・・・と進んでいくともう義務的になる。
「ふぅ〜・・・・」
僕は深いため息を吐いていた。
次スレが建ったからといって、言いたいことばかり言って良いと思っちゃだめよ。
彼女はいきり起って言った。
990 :
おさかなくわえた名無しさん:2009/05/29(金) 00:12:43 ID:Z3t5uH74
村上春樹新刊「入荷」とあった。
「にゅうか」。
僕はつぶやいた。同時に右隣の女性が僕に目線を向けた。
「にゅうか」。
僕はもう一度つぶやいた。「にゅうか」。
剛田商店は八百屋、あるいは乾物屋だっただろうか。わからない。
僕は「にゅうか」を手にカウンターへ向かった。
春樹の新刊はどのような内容なのだろうか。
僕はつぶやいた。
まだ買っていないのだ。
あと、「そうだ、村上さんに聞いてみよう」のページが特設されると嬉しいのだけれど。
そして今日でもなお、日本人の給付金に対する意識はおそろしく低い。
要するに、歴史的に見て給付金が生活のレベルで日本人に関わったことは一度もなかったんだ。
給付金は国家レベルで米国から日本に輸入され、育成され、そして見捨てられた。それが給付金だ。
「ガッツ石松♪ガッツ石松♪」
僕は思わず立ち止まり、耳を澄ました。
「バックします バックします」
佐川急便のトラックが静かに停車した。
そして今日でもなお、日本人の次スレに対する意識はおそろしく低い。
要するに、歴史的に見て次スレが生活のレベルで日本人に関わったことは一度もなかったんだ。
次スレは国家レベルで米国から日本に輸入され、育成され、そして見捨てられた。それが次スレだ。
ピース
ぐりんピース♪
火事現場でピース
998 :
おさかなくわえた名無しさん:2009/05/30(土) 08:37:34 ID:JCkuvzk3
&
「おめでとう村上」。
俺(村上春樹)はノーベル文学賞を受賞した村上につぶやいた。
「ありがとう村上」。
目の前の村上は俺につぶやいた。
そう、受賞したのは村上龍だった。
「ノーベル村上賞があったら俺たちダブル受賞だったな」。
その晩、俺たち二人はベッドの上で一つの村上になった。
下でも上でも村上だった。
1000 :
おさかなくわえた名無しさん:2009/05/30(土) 09:13:25 ID:fD2s6Rd8
「1000get?」と僕は聞いた。
「知らなかったの?」
「いや、知らなかった」
「馬鹿みたい。見ればわかるじゃない」とユキは言った。
「彼にその趣味があるかは知らないけど、あれはとにかく1000getよ。完璧に。二〇〇パーセント」
1001 :
1001:
.................................. ── ....................................................
........................../ \..........................................
....................../ ..................................................... .
.. ... ... ... ../ ... ... ... ... ... ... ... ... ... ... ... ... ...
... .. .. .. ...| |.. .. .. .. .. .. .. .. .. .
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. . . . . .\ . . . . . . . . . .
. . . . . . . .ー __ /. . . . . . . . . .
次スレへ行こうね うん
∧_∧ | ̄ ̄| | ̄
 ̄ ̄| (::: ´∀) ∧_∧  ̄ ̄| |  ̄ ̄ 1000を越えたのでもう書けません。
 ̄ ̄(::: つヽ(∀`::)  ̄ 新しいスレッドを立ててください。
..___ |::: | | ( o ::)ゝ . ._____
/ (__)_) J`J .... \ 【生活全般@2ch掲示板】
/ ..... 三三 三 ... .. \
http://changi.2ch.net/kankon/ / 三三三 .. 三三 .. .. \