10 :
テンプレ:
偶然性について続き
ほとんどのスポーツ、というより、ほとんどのゲームの魅力は、 一つは
「プレイヤーの能力」と、もう一つはこの「偶然性」で構成されていると考
えています。
極端な例としては、偶然性で勝負が決まる"半丁賭博"や、逆に、当事
者同士の能力比較で主に勝敗が決する"重量上げ"や"短距離走"など
があります。仮に"背比べ"なんていう競技があれば、100%勝敗は事前
に分かるのでしょうが、ほとんどのスポーツは、両方の要素 をあわせ持
っているのだと思います。程度の差こそあれ。
この偶然性が勝敗を左右することが、ゲームの魅力を損なうとは思いま
せん。ポーカのカードを引く瞬間も、半か丁かが分かる瞬間にもドキドキ
固唾を飲むの瞬間を過ごせるのは確かなのですから、ゲームを魅力的
にすることは間違いないでしょう。
多くのスポーツでも、目標達成の難易度が、人間の能力限界とほぼ同
等になるように条件設定されており、これによって生じる人間の動作の
不確実性が偶然性を生み出しています。
11 :
テンプレ:2007/10/05(金) 02:52:08 ID:F2epM0YT
例えば、野球では、マウンドまでの距離を十数メートルに設定することで、
ボールのズレを不確定要素として利用しています。このズレの程度が有
意かどうかは人間の筋力、反応速度、etc.も含めて決まってきまります。
さらに、打球の落としどろも、そうそうコントロール出来きなくなるので、不
確定性を持ち、野手の運動能力が及ばない領域に飛ぶと、ヒットになる。
これらを含めてだいたい打率が3割前後となってるわけです。
(もし、マウンドまでの距離が10%違ったら、5割打者がいたり、逆にパ
ーフェクトゲームを沢山拝めたりするのでしょう )
この不確定性自体は、本質的には、ポーカの次のカードを捲るときの不確
定性と同じで、極めてドキドキさせられる瞬間で在ることは疑いようもなく、
野球の持つ大きな魅力でしょう。
そして、この瞬間の前にある間がまた効果的で、緊張感を高め、この魅力
を増幅しています。また、プレイする側にすれば、この間は、余分な思考時
間を与えられることになり、思考の揺らぎ、迷いを楽しむことになります。ジ
ャンケンで、グーを出すか、チョキを出すかで、真剣に悩めたりするみたいな
ものですね。
ところで、もう一方の「プレイヤーの発揮する能力」による魅力、これの大部
分は野手の守備機会に有るように思います。割と多くの野球ファンがプロな
らではの魅力として挙げ、好プレイ集として特集されるのも主にこのシーンみ
たいですし。ただ、サッカーを見慣れている私としては、全体に占める割合が
小く、本当に驚かされるシーンに出会うことも少ないので、この点での魅力は
やや乏しいように感じてしまいます。もちろん、この辺は個人の嗜好に依存
するのでしょうけど。