腹筋が痛くなるほど笑ったとき Part 61

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500おさかなくわえた名無しさん
彼と彼女は交際二年目。
彼は27歳大阪在住、彼女は25歳神戸の看護婦さん。
順調に愛を育んでいましたが、彼のお兄さんが不慮の事故で亡くなり、
彼は家業を継ぐために実家の九州に帰ることに…。
彼が彼女にそれを告げたのは12月の頭。
「25日には大阪を立つよ…」
二人の間には何の約束もないまま、クリスマスイブがやってきました。
予約していた洒落たレストランで食事をし、ルミナリエの消える瞬間を見、
そして二人は車で海を見に行きました。
人気のない静かな海…。
彼は彼女を誘って外に出ました。
寄り添う二人。
彼は彼女の肩を抱いて囁くように告げました。
「一緒に九州に行ってくれないか…?」
彼女は驚いたように彼の腕を振り払って言いました。
「無理よ!明日日勤だもん!」

「そっか。そーだよなー!じゃ、寒いしそろそろ帰ろうか!」
そう言って後はくだらないおしゃべりをしながら、彼は彼女を送って帰りました。
そして翌日彼は、渡せなかった指輪と共に、一人淋しく帰郷したのでした…。