面白いコピペを貼り付けるスレ6

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373オナペッツ&サマーガール
ウチの家にてっぽう水がきたとき、飼っていたハムスターのモルちゃんがベランダから
入ってきた水に流されて開いていた玄関からそのまま外へ消えていきました
モルちゃんはいちばんしたの5才の妹がモルモットだと言い張って仕方なく付けることにした名のです。
水がひいてから近所中家族でさがし回りましたがぜんぜん見つからなかった。というか町内はそれどころ
じゃなく、「ハムスターが流されたので、家族で探している」と聞くと近所の人に奇異なものを見るように
目を細められました。細い目でした。
モルちゃんはそれから一週間後、家族がすっかりあきらめ忘れかけていたときに、ガラリと玄関が開くと、
モルちゃんをつまんだ見知らぬ手だけニョキっとお邪魔して、タタキにちょこん、とモルちゃんを置いてピシャッと
玄関を閉めてタッタッタと走り去って行きました。多分中学生の男の子くらい?

その親切な人は顔も見せず声もださず、モルちゃんを見つけてきて連れてきて
くれたのです。ウチの家は玄関をガラッと開けるとちょくで茶の間なので、ちょうど家族で昼ごはんをたべていた
ときでもあり、家族全員が驚きました。「よかったなあ○○(妹の名)、△△(真ん中の妹)、■■(兄)!
ほんとモルちゃん!よかったなあモルちゃん!」などと言いながら、私と母の名を微妙にとばしてました。
モルちゃんは、勿論死んでなく、すっかり乾いて、すでにヒマワリの種風のものを口いっぱいに頬張らせて貰って
すぐに連れてこられたようで、一粒、二粒、耐えきれなくなって口からこぼし始めているかいないかくらいでした。
しかし、ハムスターは簡単に死ぬペットだし、あんなベランダから突然入ってくるようなひどい洪水で玄関から
有無を言わさず流されていったハムスターが生きて帰って元気そうにしていることに家族全員驚きました。
昼ごはんの間じゅう、「奇跡だ」と父は何回も言ってたのがすごく印象に残ってます。
374オナペッツ&サマーガール:2006/10/23(月) 18:28:26 ID:f4u1teuc
なにより、いちばん喜んだのは命名者でもある末っこの妹でした。普段あまりえさなどもやらず、
保育園に行く前に「今日はわたしがえさあげるからね!」と家族に強調していたのにも関わらず
忘れて餓死させそうにしていた妹ですが、ゴハン茶碗を置き、立ち上がってなんとテレビを消してから
玄関のモルちゃんのところへ走っていきました。
5歳の妹は涙声で「よかったね!よかったね!」ともう泣かんばかりでハムスターを抱き上げ
声をうわずらせて感動して、家族もやはり、感動的だなあともらい泣きしそうなくらいでした。
「よかった、よかった」と妹はいいながらモルちゃんを抱いてましたが、途中から妹がモルちゃんを
「モルモっさん、良かったね!」 「お前のうちだよ、モルモっさん!」と、モルちゃんをモルモっさんと
微妙に変えて言い出しはじめました。
母がやっと口を開きました。「○○ちゃん、おまえ、モルちゃんだろう?モルモっさんじゃないじゃないの」と
たしなめました。そういいながら、母もうれしいのか立ち上がって玄関のハムスターを見にいきました。
妹に抱かれたハムスターをのそきこむなり「あら、、そういうことなのね」というので「?どうしたの??」と聞くと
母は「ちょっと背中の模様が違うみたい。毛の長さも・・」というのです。

考えてみたら当たり前でした。あんなベランダから突然入ってくるようなひどい洪水で玄関から有無を言わさず
流されていったハムスターが生きて戻ってくるはずがありません。
妹はすぐに違うハムスターだと察し(妹のなかではやはりモルモット)、妹は5歳ながらも機転を利かせて
「モルモっさん」と呼び変えたのです。
わたしもそのハムスターをしげしげと見ましたが、やはりモルちゃんのように背中に大きな茶色いマルい模様が
あったのですが、ややもっと中央よりでした。大きさもすこししっかりしていて、どうやらオスのようでした。
(モルちゃんというよりは、モルモっさん、という感じがちょっと私にも伝わったので、妹と通じあった気がしたなぁ)
375オナペッツ&サマーガール:2006/10/23(月) 18:28:42 ID:f4u1teuc
それでも妹とモルモっさんはすぐに仲良しになれたみたいでした。さっそく妹は昼ごはんの途中なのに
モルモっさんと遊びはじめ、得意の『半分食べるやつ』などをやりはじめました。『半分食べる』とは
私たちのあいだで勝手につけた遊びの名ですが、口のなかにハムスターの顔だけパクッとする遊びです。
よく猫が好きな子がやって猫に嫌がられるあれです。(猫アレルギーがやると、その後のそいつの口の周りは
タイヘンなことになります。真っ赤になって痒くて・・というかアナフィラスキーのように顔じゅうはれて息をするのも
苦しくなり救急車を読んだ人も知ってるます。)
『モルモっさん』も多少嫌がりながらも妹に何度も半分食べられてました。

私はそうやって遊んでる妹たちを見ながら、『半分食べられる』直前にハムスターがいつも
目をぐっと細めて構えるようにするのがすごくかわいくておかしかった。何度やっても
ぐっと目を細めて構える。ちょっと可哀想だった?けど、おかしかわいかった。
途中で、ジタバタしたりしてると、さすがに私も「ちょっとやめなよ」と妹をたしなめます。
なぜジタバタするかというと、顔を半分食べている状態でゆっくり「ぷぅ〜」と口の中に空気を
吐いていく。すると、口の中の内圧が高まり、モルちゃんもこれをやるとすぐにジタバタしていた。
376オナペッツ&サマーガール:2006/10/23(月) 18:29:04 ID:f4u1teuc
たぶん猫やハムスターなど、やられているほうはその内圧が我慢できない感じになるんだと思う。
そういえば、飼っていた柴犬は口のところで握手されると(わかります?犬の口のとこを握手みたいに
握ると、口が開けない)すぐに機嫌悪くなりだし、唸ったかとおもうと切れてギャオウ!ととびあがって暴れた。
総合的には、モルちゃんの事件以来少し暗かった我が家の雰囲気がぱっと明るくなれました。
食事中だったこともあり、最後には母に「ゴハンを食べているあいだに遊びすぎ」といつものように
注意されてましたが、いつものように泣いて修羅場になることもなく、食後もずっと
ハムスターと遊んでいました。私もそんな妹が嬉しそうで可愛く思い、また、自分がハムスターと遊ぶ順番を
待つのを兼ねて一緒に横からみてました。

私は、妹に「これだけ人気者だから、スター。ハムスターだよねハム・スター」と言ったりして
ました。父が「お、××(私の名)、うまいこと言いますな」とおどけて言ったりしました。
妹は「モルモっさん、スターだってさ。ハムスターなんだねハムスター。スーパースター」などと言いはじめ
私はやっと妹もハムスターとモルモットは違うって分かってくれたか、と思って妹のほうを見ると
そんな私の気持ちやハムスターの気持ちなどお構いなしに「スターモルモノスターモルモノ」と言いながら
テーブルの上でモルモっちゃんを無理矢理二本足で立たせて踊らせたりしてました。おわり