★★恥ずかしくて死ぬかと思った体験 13度目★★

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266おさかなくわえた名無しさん
むかーしのこと。得意先にお酒を持っていくので(←もうそういう時代、昔ね)、新人だった私が
酒屋へ買いにいくことになった。先輩が「お得意さんなんだから、ケンビシにしてね、絶対に
ケンビシ!」と言ったが、「ケンビシ」が「剣菱」という高いお酒だということを知らなかった私は
酒屋で「すみませんが、日本酒の大きい瓶を2本、ケンビシでお願いします」と言った。「おつかい
ものですか?」と聞かれたので、「ええ、だからケンビシでお願いします」と返事した。

上等な箱に入れられて、丁寧に包まれたお酒を見て、こうやってきちんと包装することを「ケン
ビシ」というものだと間違って覚えてしまった。

何年か経って、結婚することになり、婚約者(現在の夫)と一緒に仲人さんに挨拶に行くとき、
お酒を手みやげにすることにした。彼が「すみません、このジョニ黒(←また時代が出てます)を
ください」と言ったので、すかさず私が「ケンビシにしてください」と言った。「え?**さん、
日本酒嫌いだよ」という彼に、「わかってるわよ。だからジョニ黒をケンビシにして持って行くん
じゃないの」と鼻高々に言った。「ジョニ黒でいいんですね?」といぶかしがる酒屋の主人。
「はい、それをケンビシで」と言い続ける私の言葉を完全に無視してジョニ黒を包んでくれた。

仲人さんが包みを開けると「ジョニ黒か。張り込んだな」と満足そう。「ええ、ちゃんとケンビシに
してもらいました」と言う私を不思議そうに見つめる仲人さんご夫婦。「君、さっきからケンビシ、
ケンビシって言ってるけど・・・」と言う婚約者に、私なりのケンビシの解釈を説明してあげた。

大笑いされた後、数年間の誤解が解け、あちこちで「ケンビシで!」と言っていた私の姿が
走馬燈のように思い出されては消えていきました。