971 :
俺は悲しい:
ああ、俺もアコムに学生のころ10万借りたよ。就職活動の交通費の為にさ。
そしたら限度額が上がっていって、少しずつ借りていったらいつの間にか
40万になってんのな。借金。しかも就職できなかったからこれまた笑えてさ。
つらかったな。んでようやく就職したけど毎月1万ずつ返していっても総額で
80万くらいアコムに払うってペースになっていてどうしたもん太と思って
いたら、たまたま20万馬券を500円分買っていて一気に120万ほどゲットした。
封筒に札束を入れてその足で真っ先に向かったのはパチンコ屋……ではなく、
もちろんアコム。毎月返済していたはずなのに、全額返済しようとすると38万と
少しを入れなければならなかった。実質9000円近くは利子だったんだなとしみじみ
感じた。CD機の受話器を取ってアコムのセンターに「今、全額返済したから解約する」
と連絡を入れた。すると、「端数のお金140円を近くの窓口で払ってから手続きして
下さい」といわれた。CD機の下のフロアにあるアコムの窓口で140円とカードを渡す。
もう、財布を開けるたびにこの青いカードを見て鬱にならないでいいと思うと、自然に
口許が緩む。全ての手続きが完了してハサミで真っ二つに切られるACカード。バイバイ。
アコムのおっさんが「またご利用くださいね」と言ったから「二度と利用しません。
もう身に染みました。」と答えた。隣りで融資の相談を受けていたおばちゃんが
それを聞いて借りるのを躊躇しているようだった。がんばれ。借りるなおばちゃん。
そう心の中でエールを送って、アコムの自動ドアから出て行った。
毎日毎日、サラ金のテレビCMを見る度に胃が痛くなっていた4年間。ようやく
解放された俺のバッグの中にはまだ80万の現金が残っている。さて、どうした
ものかと使い道をいろいろと考えた。
972 :
俺は悲しい:03/05/27 16:23 ID:qwhJ0kFK
大学を卒業するも就職出来ず、しかしそのまま故郷には帰れないという、
チンケなプライドで東京にしがみついていた俺。それに何も言わず仕送りを
してくれた親父。駄目な自分に見切りをつける為に死んでもいいかなと
思ったりもしたが、その後に俺がサラ金で借りていたと知った時、親父は
どんな顔をするだろうか……。と考え、それだけは避けたいと踏ん張って
生きてきた。気が付けば、郵便局で現金書留を書いていた。
全額を親父宛てに送った。たぶん、この降って沸いたような幸運は俺ではなく
耐えて支えてくれた親父の為に与えてくれたものだと思ったから。
そして、働きながらも常に一攫千金を夢見ていた馬鹿な俺の目を覚まさせる
ものであったとも。二度と競馬はやらない。消費者金融で金を借りるなんて
もっての他だ。俺はついに0から始めることができた。今度の正月には4年ぶりに
故郷に帰ろう。親父の顔をまっすぐ見れるような社会人となって。
……と書いておきながら俺は今日39度の熱を出して会社を休みました。