汚部屋から脱出したい!第12章

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646特命リサーチ Report No.083記録班
HOW TO 二度と散らからない片づけやすい部屋作り

一度片付けたら二度と散らからない片づけやすい部屋にする具体的な収納法を
A子さんの部屋を例に見ていくことにしよう。

A子さんの家の間取りは1LDK。
まず玄関を入るとその右側に3畳ほどのキッチン。正面には10畳のリビング。
そしてその隣が6畳ほどの寝室となっている。
では最初に玄関を見てみよう。
ドアを開けるとそこには多くの靴が散らかり、しかも数本の傘が無造作に倒れている。
では玄関が散らかる原因は何なのか。

飯田氏「玄関が散らかってしまうのは、下駄箱の容量に対して靴が多すぎるためだと思います」

彼女の家の下駄箱は、縦88センチ、横92センチの大きさで、1人暮らしには十分な容量がある。
だがA子さんの持っている靴の数は20足以上と多いため下駄箱に入りきらず
玄関に置きっぱなしになっている。
つまり玄関の問題点は、下駄箱の容量よりも靴の数が多いことにあると考えられるのだ。
そこで…
647特命リサーチ Report No.083記録班:02/10/19 16:01 ID:sP1HNqGV
収納アイデア(1) 靴箱を利用する
 より多くの靴を下駄箱を収納するアイデアの1つに、靴箱を使う方法がある。
 靴を箱に入れて重ねれば無駄なスペースがなくなり今までよりも多くの靴を収納することが
 出来るはずである。しかしそのままでは、靴を出し入れする際に
  (1)下駄箱を開ける
  (2)靴の箱を取りだす
  (3)箱のフタを開ける
 というように3つのアクションが必要になってしまう。だが靴は1日1回使う物と考えた場合
 アクション数は1が望ましい。そこで靴箱の手前側をカッターなどで切り内側に折り曲げ
 下駄箱の中に重ねていけば今まで収納しきれなかった靴も入れることが出来る。さらに
 全ての靴が、下駄箱を開けるという1つのアクションで出し入れ出来るようになるのだ。
 しかし、それでも全ての靴が収納できない場合には、次のような方法がある。
 まず、空になった2リットルのペットボトルの上部をハサミなどで切り取る。そして同じ物を
 数個テープで貼り付けて玄関に置けば、どうしても収納しきれない靴やサンダルなどの
 収納場所になる。このようにそれぞれの靴の置き場所を自分で決めてしまえば自然に
 元の場所にしまうことが出来るようになるのだ。また、下駄箱の側面にタオルハンガーを
 つければ濡れた傘などを一時的にかけておくことが出来る。そして、玄関に置きっぱなしの
 スキー板など特定の季節しか使わない物はアクション数が多くなって構わないため
 クローゼットや押入れに収納する。

以上のように工夫した結果、A子さんの玄関はご覧のとおりスッキリと改善された。

続いてはリビング。
床やソファーの上に洋服が山積みになり新聞や雑誌が足の踏み場もないほど
散らかっている。ではリビングにはどのような問題点があるのか。

飯田氏「リビングの問題点は、それぞれの物を収納するポジションつまり定位置が
決まっていない事にあります」
物をしまう定位置が決まっていない場合、とりあえずここに置いておこう、などと考えやすい。
だが、取りあえずと置いた物が次第に増えてゆく。このように定位置が決まっていないと
片づけることができず、全ての物が出しっぱなしになってしまうのだ。そこで…
648特命リサーチ Report No.083記録班:02/10/19 16:01 ID:sP1HNqGV
収納アイデア(2) 収納場所を作る
 家を散らかりにくくするためには、部屋にある物すべての収納場所を決める事が大切である。
 読みかけの雑誌は、自分の気に入った入れ物をマガジンラックとして使うなど、
 手軽に入れられる収納場所を作る。CDは部屋に似合ったラックを購入し、
 まとめて置くことにしたい。縦長のタイプならわずかなスペースでも置くことが出来る。
 更に心理的に隙間が気になるため、聞き終えたCDを自然に片づけるようになる。
 また意外と散らかりやすい洋服補修用の布は、写真を現像した際についてくる
 ミニアルバムを使う。 補修用の布とボタンと一緒に入れておけば、
 洋服にあった物を探す時に見つけやすい。

そして残る問題は、洋服の収納ポジションである。
洋服は収納までのアクション数が多いほど、とりあえずソファやイスに置いておこうと
などと考えやすい。だが数日で洋服が山のように積まれ、時間がたつほど片づけが
大変になるといった悪循環に陥りやすいのだ。
A子さんの場合、洋服をクローゼットへ収納するには、
 (1)リビングと寝室の間のドアを開ける
 (2)クローゼットまで歩いて運ぶ
 (3)クローゼットを開ける
という3つのアクションが必要である。
本来洋服は毎日使うため、アクション数0が望ましい。しかし、寝室のクローゼット以外に
収納場所がない。このような場合は一体どうすれば良いのか。

飯田氏「収納場所があるのにどうしても散らかってしまう洋服は、
クローゼットに入れるまでの一時置き場を作ってあげる必要があります」

収納アイデア(3) 一時置き場を作る
 部屋にクローゼットがある場合でも、ハンガーラックなどを利用して洋服の
 一時置き場を作ると良い。するとアクション数0で洋服を置くことが出来る上に
 シワも防ぐことが出来るのだ。
 そして時間があるときにハンガーごとまとめてクローゼットへ戻せば片づけが簡単である。
649特命リサーチ Report No.083記録班:02/10/19 16:02 ID:sP1HNqGV
また収納したい衣服があるにもかかわらずクローゼットに入らない時には次のような
方法がある。まず古くなったベルトに5センチ間隔でいくつか穴を開けそしてS字フックを
使ってクローゼット内のパイプにかける。このベルトの穴に針金ハンガーをかけていくと
5センチほどのわずかな隙間にシャツを10枚ほど収納することが出来るようになるのだ。

以上の改善を行った結果、A子さんの部屋はご覧のとおりスッキリと片づいた。

残る問題点はキッチンである。
A子さんのキッチンには可燃ゴミ用と不燃ゴミ用の2つのゴミ箱がある。そしてキッチンの隅には
炊飯器やコーヒーメーカー、調味料などを置く棚があるが様々な物が雑然と置かれているため
使いにくい状態になっている。これはキッチンで使うそれぞれの物を収納するためのスペースが
確保されていないことが原因だと考えるられる。空いているスペースに物が置かれているため、
必要な物を取り出そうとしたときに邪魔になり使いにくい雑然としたキッチンになってしまうのだ。
このような場合はどうすればよいのか。

キッチンで使うそれぞれの物を収納するためのスペースが確保されていないため
使いにくく雑然としてしまったA子さんのキッチン。このような場合はどうすればよいのか。

飯田氏「キッチンのように狭い場所では、
デッドスペースになっているところを有効に使わないとなかなか片付けられません」
650特命リサーチ Report No.083記録班:02/10/19 16:02 ID:sP1HNqGV
収納アイデア(4) デッドスペースの有効利用
 デッドスペースとは、収納場所として使用出来るにもかかわらず有効に使われていない
 空間のことである。このようなデッドスペースを利用し、新しく収納スペースを増やすことで
 使いやすいキッチンにすることが可能なのだ。A子さんのキッチンでは、2つのゴミ箱の上が
 大きなデッドスペースになっている。そこで組み立て式のラックキットを利用してゴミ箱の
 サイズに合わせた棚を作る。その結果ゴミ箱の上のデッドスペースが炊飯器と
 コーヒーメーカーそして電子レンジ置き場に生まれ変わる。ご覧のようにすっきりと片付いた。
 さらに小さな隙間を有効に利用するアイデアとして、次のようなものがある。
 用意する物は、すのこ2枚とデッドスペースの幅に合わせた棚板4枚だけでよい。
 まず裏面を内側に向けて2枚のすのこを立て、そしてすのこの足の部分に棚板を置くだけで
 出来上がりである。冷蔵庫の脇にあったわずかなデッドスペースに簡単に棚を作ることができた。
 この方法なら棚板を引出しとして使えるため、奥に収納した物も取り出しやすい。

次に、流し台の上にある棚の整理である。
中にはインスタント食品や缶詰、台所洗剤や皿などが無造作に詰め込まれている。
更に、見ただけでは上の段の置くには何が入っているのか全くわからない状態である。
流し台の上にある棚はなぜこのように散らかってしまうのか。

飯田氏「人間の目線より上にある収納スペースは見えにくいため物を詰め込みやすいのです。
このような場所はカゴを利用してまとめると見やすく出し入れもしやすくなります」
651特命リサーチ Report No.083記録班:02/10/19 16:03 ID:sP1HNqGV
収納アイデア(5) カゴ収納
 用意する物は、棚の奥行きと高さにあわせたカゴである。そのカゴに調味料などを分類しながら
 入れていく。そして、棚にカゴごと収納するとご覧のようにスッキリと整理できた。
 また、中に入っている物をラベルに書いて貼っておけば、必要な物をすぐに取りだすことが出来る。

デッドスペースを有効に利用し細かい物はカゴに入れて収納したところ
キッチンはご覧のようにスッキリと片づいた。

A子さんはアクション数と物をしまうポジションに気をつけて片づけを行った結果
片づけが面倒に感じなくなり部屋をきれいに保てているという。
スペースに対して物が多すぎると部屋の中が常に散らかってしまいがちである。
このような場合は部屋の中を見直して、2〜3年使わなかった物は思い切って
処分するように心がけてみよう。一箇所でも自分のアイデアで片付けることができたならば
その時に得られた達成感により次々に片づけがうまくいくようになるのである。
(report終わり)