1 :
おさかなくわえた名無しさん:
ぞーうきん ぞーうきん おー鼻が長いのね
そーよ タラちゃんも なーがいのよー
沈め
3 :
おさかなくわえた名無しさん:02/08/09 16:09 ID:tCLCdzvf
トンボのメガネはぞうきんメガネ
いーつも牛乳こぼしてる〜〜
こ〜ぼしてるーーーー
ぞうきんっていう歌あったよね。
どんな歌だっけ。
BAKU(?)が歌ってたやつ。
5 :
おさかなくわえた名無しさん:02/08/09 16:15 ID:ICfbCD1z
ZOU−KING
6 :
漬け物会長 ◆O9LTAfmk :02/08/09 19:50 ID:xChDge8D
ぞうきんで人を叩き頃素方法募集
ぞうきんの思い出・・・・・・
消防の頃、冬手が真っ赤になってまで一生懸命掃除をしたもんだ。
8 :
おさかなくわえた名無しさん:02/08/10 13:44 ID:CxMySy0V
9 :
おさかなくわえた名無しさん:02/08/10 14:01 ID:7saFdu8n
こぼれた牛乳を拭いた雑巾の香りが懐かすぅぃ
10 :
おさかなくわえた名無しさん:02/08/10 14:24 ID:yf1A2+E6
うちの妻がぞうきんです。
11 :
おさかなくわえた名無しさん:02/08/10 16:48 ID:Co5QUeZC
僕の体は牛乳臭い 周りの皆は僕を嫌ってゆく
踏んだり蹴ったりしないで 僕の体がよじれて切れる
>>6 水をたっぷり含ませてカチコチに凍(以下自粛
ここに書きたいんだけど。
OKってことでいいね。
最初はほんのアルバイトのつもりだった。手っ取り早くてある程度の金になり、
辛い仕事でなければ何でも良かった。仕事も遊び半分に近い感覚でやっていたのだ。
そのバイトを紹介してくれたのは2丁目の「デイライツ」という24時間営業の喫茶店に
いる沢野という男だった。そいつはS大学に通いながらそこでアルバイトをしていた。
俺とそいつは別のアルバイト先で知り合ったが、妙に気が合うせいか付き合いが続いていた。
「デイライツ」は小さな公園に面していたが、その公園は男の同性愛者が集まることで有名で、
夜はとてもじゃないが通ることができない雰囲気の場所だった。
ある日、昼飯を食うために立ち寄ると、沢野がカウンターの中の椅子に座って
ヒマそうにしていた。俺が入ってきたことに気づいてもボケっとした表情を変えない。
「ずいぶん楽なバイトだな? ホモの連中がいなきゃ最高の環境だよ、ここは。」
俺が言うと、初めて気づいたかのように立ち上がり、グラスに氷を入れて水道水を
注いで俺に差し出した。
「客の前で蛇口から直接水を入れないほうがいいぞ。不味そうに見える。」
「そんなこと言っても,うちはミネラルウォーターも全部ニセモノだからな。」
沢野の働いてる店は喫茶店とはいえ、深夜も営業しているので夜はアルコールを
出していた。ミネラルウォーターの金も客から取っているクセに、ボトルは全て
開いているものばかりだ。水道水をビンに満たしているだけなのだ。
「ミネラルって一本いくらすんの?」
「500円。」 あきれた店だ。
「よく夜にこんな場所にある店に飲みに来る奴がいるな?」
俺は窓の外に見える公園を見ながら言った。
「ああ、あいつ等はこの店には来ないからな。ちゃんと自分たちが入ってもいい店と
そうじゃない店を区別してるみたいだな。」
「へー。 そうなの? マナーがいいのね。」
確かにそんな連中の溜まり場にでもされたら、と思うと殺意さえ湧いてしまう。
「お前、バイト探してたよな? 斎藤さんが人を探してたぞ。」
「斎藤って誰? 何のバイト?」
「スカウトの斎藤さんだよ・・・・・知ってるだろ?」 それが誰だか分かった。
この辺で水商売系をしている人間の間では有名な人だった。
クラブだのパブだので働いているホステスや素人をスカウトして、他の店に紹介するのだ。
スカウトされたホステスは自分の客を持って店を変わる。 どのくらいの客を引っ張れるかで、
そのホステスの給料も決まるし、スカウトの手数料も変わる。斎藤さんというのは、
いわゆるフリーの人だった。店が直接引き抜くとカドが立つので、フリーのスカウトは
重宝だったのだろう。そういった店にはそれぞれ、バックとなる人物なり団体なりがあって、
もめると結構大変なことになるらしいことは知っていた。
そこでフリーランスで動く人間が必要とされるのだ。
「スカウトはやりたくないな・・・・知り合いに会ったら困るし。もっと楽なのがいいな。」
スカウトは駅前や、繁華街に立ち、ひたすら綺麗な女が通るのを待ち構えている。
同級生にでも会ったら何を噂されるか分かったもんじゃない。
単なるバイトと考えていたので、そんなヤバそうな世界に入るのもイヤだった。
曖昧な返事をして「デイライツ」を出た。
それから何日かして自分のアパートでゴロゴロしていると、沢野から電話が掛かってきた。
つづけ・・・・
ここは絶対に主旨が無いはずだ。
少し下書きはした。
sage
22 :
おさかなくわえた名無しさん:02/08/28 03:23 ID:pdEjF4Kh
>>13-19 男湯で浸かってたら間違えて女性が入ってきて
(;´Д`)ハァハァしてから氏ね
ヘッドハンターさん、生活板へいらしてくれたんですね!
ちくり板からの読者です。
>>22のような者の言うことは気にせず、
今回も面白いものをお願いします。
「何だよ、沢野。 寝たばっかりなんだよ。」
「うん、知ってる。 昨日の夜、職安通りで見かけたよ。バイトの件なんだ。今日、店に来れる?」
「分かった、分かった。じゃあな。切るぞ。」
それだけ言って電話のコードを抜いた。たっぶり昼過ぎまで眠ってホカ弁を食べてから百人町の
アパートを出た。夏休みだっていうのに何の予定も無い。金が無いからだ。
バイト見つけないとな・・・・
そこまで考えて、沢野からの電話を思い出した。いつも眠っているときに掛かって来た
電話のことは忘れてしまう。特に行くところも無いので、「デイライツ」にいくことにした。
部屋を出ると昼間なのに真っ暗な廊下で、姿カタチは全くの女の格好をした向かいの部屋の
住人が俺と同時にドアを開けて出てきた。 完全に男の声で挨拶を送ってくる。
俺は、どうも、とだけ答えてそそくさと外階段を降りた。うう、気持ち悪い。
百人町から2丁目までは歩くと随分かかる。店に着いた時には汗だくになっていた。
500円のシャツがびしょぬれだ。夜にはガラっと雰囲気を変える公園を横目に見ながら
ガラス扉を開ける。
「何か飲ませてくれよ。喉がカラカラだ。」
店には沢野しかいなかったので遠慮無く頼んだ。客は一人もいない。
「フラッペ作ってやろうか?」
「それがいい。 早く。」 塩素臭い氷を食わされることは分かっていたが、
金を払うつもりは無かったので文句は言わなかった。意外にも沢野は製氷業者から仕入れたと
思われるでかい氷塊を出して、それを名前も知らない手動の機械に置いて削りだした。
綺麗に透けた氷がぐるぐると回っている。俺は業務用エアコンの前でシャツの前をはだけて身体を
冷やしていた。カキ氷を食べながら一息ついたところで、沢野が話し始めた。
「こないだ話したバイトの件な、スカウトとかじゃないんだってさ。」
「ああ、言ってたね。もっと他にまっとうなこと無いのかね?」
「金になればいいんだろ? 別にヤバイ仕事じゃないんだから・・・・」
「仕事の内容はともかく、あんまりその手の人達と関わりたくないって意味なんだけどさ。」
「言われた仕事だけしてりゃいいんじゃないの? 金だけ受け取ったら沖縄へ行こうぜ。」
その頃には台風で沖縄どころじゃ無くなるだろうが、せっかくの休みを百人町のボロアパートで
過すのはいやだった。なんと言っても向かいの部屋には男が女装をして住んでいるのだ。
引越しもしたい。
「仕事の内容は知ってんの?」
「斎藤さんに直接聞けよ。」
「その人と喋ったこともないんだけど・・・・」
「手伝ってくれる奴がいたら紹介してくれって頼まれてたんだ。連絡すれば来てくれると思うよ。」
つづけ・・・・
27 :
:02/08/29 17:37 ID:Jb/FzlS9
ミツケタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!!!!!
「へえー。そうなの? 話だけ聞いてみようかな。」
「夜にまた来いよ。」
「夜ぅー? 夜はここらへんには来たくないんだけど。」
以前、サウナで同性愛者に背中を流されて以来、その手の人々には非常に嫌悪感を感じていた。
「文句ばっかり言うなよ。バイトを探してるのはお前なんだろーが。」
確かにそうだ。俺はわがままを言うのを止めて、沢野の言うことをきくことにした。
「何時ごろ来ればいいの?」
「遅いほうがいいな。 11時くらいでどう?」
「いいよ。 それじゃ、11時な。」
店の中は俺がエアコンを最強の状態にしたせいで風が吹きまくって寒いくらいだ。
壁のポスターが風に煽られて揺れている。
フラッペの礼を言って外に出た。きっと舌が真っ赤になっているはずだ。
外に出ると相変わらずの猛暑だが、冷え切った身体には心地よい。しかし、そう思えたのは紀伊国屋までだった。
たちまち汗がだらだらと流れてくる。11時まで時間を潰さなきゃならなくなったので、
時間を潰す方法を考えたが思いつかない。
仕方なく聞いたことも無いタイトルの映画を2本見て時間を潰した。
1本は映像美で有名な監督のものだったが面白かった。外に出て立ち食いそばを食べていると10時を回った。
恐る恐る「デイライツ」に向かうことにした。店の前まで来ると既に公園には何人かの男がいたが、
そちらには目を向けないようにして店に入った。驚いたことに客がたくさん入っている。
俺はカウンターに近寄り沢野に声を掛けた。
「来たよ。ちょっと早いか?」
「いや大丈夫。斎藤さんの居所聞いてるから。」
「あ、そう。」沢野が店の電話でどこかに連絡を入れている。俺は座ったままイスを回転させて、
店の中をぐるりと見回した。
ごく普通の客が飲んだり食ったりしているのが不思議な光景だ。夜にはあまり来たことが無かったので、
違う店のように見えてしまう。見るといんちきミネラルの水割りを飲んでる会社員やOLがたくさんいる。
可哀想に。
「こっち来るってさ。近くの雀荘にいるんだよ。」
電話を終えた沢野が言って、忙しそうにアイスペールに氷を詰めたりしている。
「何時からこの店に入ってんの?」
「11時から。時給だから時間が長いほうがいいんだ。」
どうせ昼間はヒマにしてるだろうから身体はきつくないんだろうが、何時まで働くつもりなんだろうか?
俺は大して気にもしてないくせにそんなことを考えた。
ガラス扉を開けてその人が入ってきた。斎藤さんだ。顔は何回も見たことがある。
斎藤さんはまっすぐカウンターに近寄って来て、沢野に声を掛けた。
「こいつですけど。」 沢野が俺のほうに顎をしゃくって言う。俺はペコリと頭を下げた。
「うん。すぐ分かった。名前は?」
「工藤ですけど。」
「給料はちゃんと払うから心配しなくていいよ。今、内容を説明するから。」
斎藤さんは背はそれほど高くないが、整った女のような容貌をしている。色も白い。
俺の隣のイスに座って説明を始める。沢野が黙って飲み物を置いた。
店の中が適度に騒がしいので、俺たちの会話はまわりに聞えないだろう。
「工藤ちゃんね、走るの速いですか?」すごく丁寧な口調でバカみたいなことを聞かれた。
「まあまあだと思いますけど・・・・」
「あ、そう。 それでやってもらいたいことなんだけどさ。」
「はあ・・・」
「俺が指定する人を尾行してもらいたいんだ。」
「尾行・・・ですか?」
「うん。そう。着いて行ってどこに行くのかを調べるんだ。」
「それだけですか? 毎日ですよね?」
「1人だけじゃないよ。その日によって違う人を尾行してもらうこともあるから。」
なんだそれ? 怪しすぎるじゃんか!
「あの、斎藤さん。それは目的を聞いてもいいんですかね?」
「いいよ、別に。俺がスカウトの仕事してるの知ってますね?」
俺が、ええ、と言うと斎藤さんは続けた。
「スカウトの対象になってる女を尾行してもらうんだ。そいつが掛け持ちでもして、
他の店に行かれると大変なことになるんだ。金ももらえないし、ヘタすれば変な人達に睨まれます。」
ときどき入る丁寧な言葉に翻弄されそうだったが、目的は良く分かった。
「給料はね、1日辺りでこんぐらい。」斎藤さんは俺の耳元で金額を言った。
結構な金額だった。沖縄には充分過ぎる。引越しだ!!
「分かりました。やります。どうしたらいいですか?」
「明日から始めたいんですけどね。いいですか?」
「ヒマなんで大丈夫です。」
「それじゃ、明日の夕方4時にここに来てよ。」
斎藤さんはそう言って俺に雀荘のマッチを渡した。
こちらが何か言う前に、沢野に声を掛けて出て行ってしまった。
「悪くない話だったろ?」沢野がすかさず訊いてくる。
「金はいいみたい。でもちょっと怪しい感じだな。」
「斎藤さんはそういう人達とは付き合いが無いから大丈夫だろ。」
確かに会った印象は話の内容と比べてまともだった。スカウトの仕事をしてるだけあって
身なりもきちんとしていた。ただし人間性までは分からない。
「まあ、いいや。明日から始めるからもう帰るよ。」時計を見ると12時を回っていた。
帰ってもどうせ眠れないと思ったが、沖縄はともかく金の入手が確実になったので少し安心した。
どう見てもまともなバイトとは思えなかったが、正直、犯罪になるような仕事でなけりゃなんでも
良くなっていたし、尾行などという日常とかけ離れたことに興味が湧いていた。
沢野に声をかけて店を出た。
つづけ・・・・
毎日は書かないのでそのつもりで
贅沢は言いません。待ってまーす。
35 :
猫:02/08/29 22:36 ID:N1D3spGK
来ちゃいました。ここが生活板ですか。
またハンターさんの小説が読める。ウレシ(・∀・)イイ!!
36 :
永井千尋改め工藤ちゃん:02/08/30 00:14 ID:Fsj6i6CU
やっと来れました。嬉し〜い!
これから楽しみにしています。
来ますた。
きますた.
39 :
応援:02/08/30 08:56 ID:bDTdGavs
ここは放棄?
ここは継続。 放棄するのはあっちね。消滅希望なので・・
偶然でも、見つけた人だけが読めばいいから。
41 :
hoge:02/08/30 10:38 ID:GIw7PnZ1
舞台は新宿か〜
親近感湧くな〜
楽しみ倍増!乙です!
良くも悪くも人の多い板で荒れる可能性もあるかどうなることやら。
「〜から来ました」とか一言報告はウザイ。
と偉そうなことを言いつつも ヘッドハンター ◆cLwZhAgM 氏には感謝。
43 :
工藤ちゃん:02/08/30 11:51 ID:hM82chqE
ゴメンなさい。ageてしまってますた。
一日たって気付いた私を許して。
44 :
hoge:02/08/30 13:51 ID:GIw7PnZ1
↑つーかまた上げてないか?荒らしさんでつか?
確かに上がってる。
斎藤さんはどう見ても俺とそう年が離れてるようには見えなかった。
なんでその仕事に手をつけるようになったのか、いずれ聞いてみたいと思った。
区役所通りを右に曲がり道路の真中を歩く。 両側はタクシーの列で一杯だ。
動いている車は殆ど無く、走っているのは危ない関係の人達の黒塗りだけだった。
夜中とは思えないくらい人がいる。アシベ会館の前を通って、交番の前を過ぎる所で知った顔を見かけた。
香織だった。 香織は沢野と同じバイト先で知り合ったのだが、
いつのまにか立派なホステスになってしまっていた。水商売というのはこういうところが恐い。
幡ヶ谷にある短大に通っていると言っていたが、実は15歳であることが後から判明した。本人はバレてないと思ってる。
「工藤ちゃん!! ひさしぶりいー。」20メートルぐらい先から小股でトコトコと近づいてくる。
見るとアイドルのような全身にヒダがついたような白い服を着ている。ひと目でまともな仕事じゃないとはっきり分かる。
舌足らずの喋り方も変わってない。見た感じはとても中学生とは思えない。
「何だよ、香織。今、仕事が終わったの?」
「このあと、別の店で仕事なの。朝の5時まで。飲みに来る?」
「あのね、俺はただの学生なの。お前が働いてるような店で飲める金なんか無いのよ。」
「お金は別にいいんだけどね・・・」
「また今度にするよ。」香織はつまらなそうな顔をしたが、これに引っかかってはいけない。
こういう手口を使う15歳だとは分かっていた。
「工藤ちゃんさ、明日の昼間時間ある?」
「なんで?」
「相談したいことがあるんだ。」 ちょーだんちたい、って聞える。
「それじゃ電話してよ。番号変わってないから。」
「まだ、あの幽霊アパートに住んでんの? 勇気あるねー。」
俺の住んでいるアパートはこの辺りでバイトしてる仲間の、泊まるためだけの溜まり場となっていたことがある。
その頃に俺の部屋で幽霊を見たという奴がいたのだ。
それ以来、ほとんど人が泊まりに来なくなったので、俺にとっては良かった。
向かいの部屋の住人の方が俺にとっては恐ろしかった。電話なんかするわけが無いと思っていたので適当に
あしらって区役所通りへ向かった。
香織が真剣そうな顔をしていたので、危うく付き合わされるところだった。
時間を見ると1時を少し過ぎている。昼過ぎまで寝ていたので全く眠気がしない。
夕方の4時までは何もすることが無いので、寄り道をすることにした。
バッティングセンターの方向へ歩き、O会館の前のビルの2階に上がり「BG」という
名の店に入る。O会館がこれまた男の同性愛者が集まることで有名なサウナだった。誰か殲滅してくれ!
重い木製のドアを開けると、中からでかい音が聞えてきた。誰か歌っているらしい。
通りがかった女の子に声を掛ける。
「すいません。吉川さん、いますか?」
「ああ、はいはい。ちょっと待ってね。」
その子は店の奥に引っ込んで行った。しばらくすると吉川さんが出てきた。
「どうしたのー、工藤ちゃん。入って入って。」俺の腕を掴んでずんずんと店の中に連れて行く。
「いや、あの、飲みに来たんじゃないんですよ。吉川さん。」
「いいから、いいから。」吉川さんは大学時代に劇団にいて、生活のためにこの仕事をしてるうちに
こっちが本業になってしまったという人だった。丸い眼鏡を掛けて、短いボサボサの髪型。背は160ちょっとくらい。
とてもこの世界の人とは思えない地味な出で立ち。芸人みたいだ。
「ちょっと聞きたいことがあって来たんですよ。」
「なになに!どんなこと?早く言いなよ。困ってるの?」
役者を目指していたせいか声がでかい。それに良く喋る。俺はこの人の水商売風じゃないところが気に入っていた。
つづけ・・・・
48 :
工藤ちゃん:02/08/30 14:56 ID:hM82chqE
あぁぁ〜、ゴメンなさい
大文字sageですた。重ね重ねスマソ。疲れているらしい…
今度こそsage
ヘッド様、許して。
49 :
ヘッドハンター ◆yNA44X1g :02/08/30 19:57 ID:5YhSsW2K
俺は突然そんな彼女に段々惹かれるようになってきた。
それと同時に昔の性癖が頭をよぎってきた。
前にどこかで書いたが俺は食糞マニアで、その性癖がバレて転職を余儀なくされたくらいだ。
今も実は密かにSMクラブでスカトロフルコースに通って自分の性癖を満たしているのだが
やはり素人の女性のウンコを食べたい。
それに俺は最近ウンコに性別は関係ないんじゃないかとも思ってきた。
俺はいつしか彼女のウンコをどうしたらバレずにゲットできるかを考えるようになってきた。
つづけ・・・・
50 :
ヘッドハンター ◆yNA44X1g :02/08/30 23:19 ID:5YhSsW2K
そうそう。言い忘れたけど前のトリップが悪用されたので
これからこのトリップ出書きこみます。
前の「ヘッドハンター ◆cLwZhAgM」で投稿する奴は偽者です。
俺は明日は一日中仕事だから書きこめない。日曜日に書く。
51 :
boss:02/08/31 00:01 ID:eCO3BCv8
新人です。○○○にはびっくりした。
こんないたずら許せないね。
52 :
sage:02/08/31 02:43 ID:tMHgeCnt
>>49 騙る意味が。。。つまらんし。即バレだし。。
センスないねー。頭悪いんだろな。
くだらん。
54 :
工藤ちゃん:02/08/31 12:33 ID:/uCgddFz
>49,50
>53に禿同。
文章に魅力がないので、まったくもってつまりません。
55 :
さげぞう:02/08/31 15:34 ID:gAZEhGFU
直リンで来ますた。
前のスレで偽者が出ないのが不思議なくらいでしたが、
生活板って荒れてるの?住人さんじゃないと思うけど。
56 :
:02/08/31 17:12 ID:87InUBbu
前の女子高生殺人事件から読ませてもらってます。
どなたかよろしかったら、修羅場ってどこにあったか教えてください。
57 :
>>56:02/08/31 18:30 ID:zTxeJZox
58 :
:02/08/31 18:44 ID:F16TjkDS
>>50 じゃ、「 ◆cLwZhAgM」の出し方を教えろよ。
と、いってみる(w
59 :
>>57:02/08/31 21:05 ID:Vk467Awd
ありがと。が、8以降はまだDATですね。。
気長に待ちます。
60 :
おさかなくわえた名無しさん:02/08/31 21:31 ID:Q/jQhEAG
ぞーうきん ぞーうきん おー鼻が長いのね
そーよ タラちゃんも なーがいのよー
さげろよ〜
62 :
ヘッドハンター ◆yNA44X1g :02/09/01 09:56 ID:dQ4EVlrL
天才小説家の俺の文章を皆に広めるためにあげ
63 :
猫:02/09/01 18:25 ID:+VFRHgof
↑(・A・)キエロ!!シネ!!イゴホウチ!!
64 :
ヘッドハンター ◆yNA44X1g :02/09/01 19:10 ID:dQ4EVlrL
お前ら!なに熱くなってんだよ。
偽ヘッドハンターは俺と違って
駄文を誉められてのぼせ上がっているだけなんだぞ。
早く削除依頼してくれないかな。
板違い、スレ違い、特定のバカがネチネチ書きこんでいる…
所詮偽ヘッドハンターは嫌われモノなんだよ。
65 :
:02/09/01 20:04 ID:O7PIvPsK
金ドン いい加減にしろよ。 嫉妬王がよ。
66 :
ヘッドハンター ◆yNA44X1g :02/09/01 20:20 ID:dQ4EVlrL
ヘッドハンター嫌がらせあげ
67 :
おさかなくわえた名無しさん:02/09/01 20:22 ID:UMZyrvda
>>64 才能の無さに嫉妬してるのはよく解るが、如何せん煽りすらつまらん。
所詮ぱくりなんだからそのぱくりで本物を凌駕してみたら?
まあ、努力すらできんだろうが。
sage
68 :
ヘッドハンター ◆yNA44X1g :02/09/01 20:27 ID:dQ4EVlrL
>>67 ぷぷぷ。sage方すらも理解できない痴呆症患者に言われたくないですよ。
偽ヘッドハンター晒しあげ
69 :
ヘッドハンター ◆yNA44X1g :02/09/01 23:36 ID:dQ4EVlrL
こりゃ大変だ!
ヘッドハンターの偽者を晒し上げなければ!
休み明けsage
ヘッドハンター氏、書きたいときに書くとよろし。
俺はボックス席に座るのは遠慮し、並んでいるボトルケースの横のカウンターにある汚いイスに座った。
なぜかというと金を払うつもりが無いからだ。飲みに来たわけでは無いので、聞きたいことを聞いたら
出て行くつもりだった。どっちにしろ払う金も無い。
店は忙しいらしく、吉川さんはバタバタを店の中とキャッシャーとを行き来していた。
腰を落ち着けてくれたのは、もう3時を回った頃だった。
カウンターの中で氷を砕いていたコンちゃんが、ヒマそうにしている俺に同情してか、
ジンジャーエールを飲ませてくれた。コンちゃんは年の頃は40ぐらいで、いつもほとんど喋らない。
初めて会ったときは、強面でちょっと近寄りがたい雰囲気だった。
本名を呼ばれているのを聞いたことが無かった。今も殆ど会話をすることは無いのだが、
ちょっとした気使いを見せてくれたりする人だった。吉川さんは静かになってきた店をアルバイト達に
任せたようで、俺の前で立ったままタバコを吸い出した。
「ごめんね。今日は忙しかったよ。それで何だっけ?」
「いえ、ヒマなんでべつにいいです。ちょっと聞きたいことがあって・・」
「なんか困ってるの? あっち関係の話とか無理よ。解決できないからね。」
「そういう話なら他で相談しますよ。 斎藤さんて知ってます?」
「斎藤ってどこの斎藤?」
「よく東口とかに立ってるっていう人です。立ってるの見たことないけど・・」
「引き抜きの斎藤だよ。」コンちゃんが口を挟んだ。
「ああ、あの若い斎藤か・・・」吉川さんは思い出したようで、斎藤さんの特徴を確認しながら言った。
「そうそう、その斎藤さんです。」
「知り合いじゃないけど顔は知ってるってぐらいかな。なんで聞きたいの?」
直接の知り合いじゃないとは思っていたが、思い出してくれて良かった。
「今度、知り合いのツテでちょっと仕事を手伝ってくれって言われたんで、
どんな人なのかなって・・・・吉川さんなら知ってるだろうと思ったんですけど。」
「1人でやってる筈だから妙な繋がりは無いはずだよ。つまり、組関係とかはぜんぜん無いと思うよ。
あの年で、この業界で1人でやっていけるってことは、かなり信用があるんだろうね。
誰にでもできる仕事じゃないし。」
「信用しても平気ですかね?」
「大丈夫だと思うよ。」また急にコンちゃんが言った。
コンちゃんは噂では、かなり顔の広い人らしいから少し安心した。
「でも、長くは続けないほうがいいと思うよ。俺みたいになりたくないなら・・・」
後悔しているようには全く見えなかったが、吉川さんは釘を刺すように言った。
吉川さんは何かと俺に店を手伝わせようとするわりには、他の仕事をするのはいつも薦めなかった。
保護者のようなつもりだったのかも知れない。
俺は吉川さんとコンちゃんにお礼を言って「BG」を出た。コンブで有名な北海道の地名がついた
ラーメン屋の前まで来ると空車のタクシーが路地にまで入り込んでいるのが見えた。
タクシーの間を縫って、職安通りに出ると車が少し減った。百人町のアパートへ戻り、
住んでから一回も干していない布団にそのまま寝転がり、目覚ましをセットして眠った。
目覚ましは期待どおりに2時に俺を起こしてくれた。香織からはやはり連絡が来なかったようだ。
そのまま放っておくことにして、有り金を持って昼飯を食いに出かけた。
今日から日払いの給料が貰えるので、全部遣ってしまってもいいのだ。
近所で昼食を済ませて部屋に戻ると、電話線が抜けていることに気づいた。
沢野から電話があった時に抜いたままにしていたのだ。
電話はもともと掛かってこなかったことにして着替えて外に出た。
指定の雀荘に着くと、斎藤さんは一緒に卓を囲んでいた人たちを無視して立ち上がり、
俺を連れて外に出た。
「いいんですか?」俺が振り返りながら言うと、
「俺がダントツで勝ってたんですから。」 惜しくもなさそうに斎藤さんが答えた。
斎藤さんが途中で抜けたために負けがチャラになるってわけだ。
「幾らぐらい買ってたんですか?」俺は気になって聞いてみた。
「20万ぐらいかな。」事も無げに斎藤さんが答える。金銭感覚が違っているようだ。
つづけ・・・・
74 :
ヘッドハンター ◆yNA44X1g :02/09/02 18:14 ID:5Q7k4ML7
「何時からこの店に入ってんの?」
「11時から。時給だから時間が長いほうがいいんだ。」
どうせ昼間はヒマにしてるだろうから身体はきつくないんだろうが、何時まで働くつもりなんだろうか?
俺は大して気にもしてないくせにそんなことを考えた。
ガラス扉を開けてその人が入ってきた。斎藤さんだ。顔は何回も見たことがある。
斎藤さんはまっすぐカウンターに近寄って来て、沢野に声を掛けた。
「こいつですけど。」 沢野が俺のほうに顎をしゃくって言う。俺はペコリと頭を下げた。
「うん。すぐ分かった。名前は?」
「工藤ですけど。」
「給料はちゃんと払うから心配しなくていいよ。今、内容を説明するから。」
斎藤さんは背はそれほど高くないが、整った女のような容貌をしている。色も白い。
俺の隣のイスに座って説明を始める。沢野が黙って飲み物を置いた。
店の中が適度に騒がしいので、俺たちの会話はまわりに聞えないだろう。
つづけ・・・
75 :
ヘッドハンター ◆yNA44X1g :02/09/02 18:15 ID:5Q7k4ML7
「言われた仕事だけしてりゃいいんじゃないの? 金だけ受け取ったら沖縄へ行こうぜ。」
その頃には台風で沖縄どころじゃ無くなるだろうが、せっかくの休みを百人町のボロアパートで
過すのはいやだった。なんと言っても向かいの部屋には男が女装をして住んでいるのだ。
引越しもしたい。
「仕事の内容は知ってんの?」
「斎藤さんに直接聞けよ。」
「その人と喋ったこともないんだけど・・・・」
「手伝ってくれる奴がいたら紹介してくれって頼まれてたんだ。連絡すれば来てくれると思うよ。」
つづけ・・・・
76 :
ヘッドハンター ◆yNA44X1g :02/09/02 18:16 ID:5Q7k4ML7
「給料はね、1日辺りでこんぐらい。」斎藤さんは俺の耳元で金額を言った。
結構な金額だった。沖縄には充分過ぎる。引越しだ!!
「分かりました。やります。どうしたらいいですか?」
「明日から始めたいんですけどね。いいですか?」
「ヒマなんで大丈夫です。」
「それじゃ、明日の夕方4時にここに来てよ。」
斎藤さんはそう言って俺に雀荘のマッチを渡した。
こちらが何か言う前に、沢野に声を掛けて出て行ってしまった。
「悪くない話だったろ?」沢野がすかさず訊いてくる。
「金はいいみたい。でもちょっと怪しい感じだな。」
「斎藤さんはそういう人達とは付き合いが無いから大丈夫だろ。」
確かに会った印象は話の内容と比べてまともだった。スカウトの仕事をしてるだけあって
身なりもきちんとしていた。ただし人間性までは分からない。
「まあ、いいや。明日から始めるからもう帰るよ。」時計を見ると12時を回っていた。
帰ってもどうせ眠れないと思ったが、沖縄はともかく金の入手が確実になったので少し安心した。
どう見てもまともなバイトとは思えなかったが、正直、犯罪になるような仕事でなけりゃなんでも
良くなっていたし、尾行などという日常とかけ離れたことに興味が湧いていた。
沢野に声をかけて店を出た。
つづけ・・・・
77 :
ヘッドハンター ◆yNA44X1g :02/09/02 18:16 ID:5Q7k4ML7
「このあと、別の店で仕事なの。朝の5時まで。飲みに来る?」
「あのね、俺はただの学生なの。お前が働いてるような店で飲める金なんか無いのよ。」
「お金は別にいいんだけどね・・・」
「また今度にするよ。」香織はつまらなそうな顔をしたが、これに引っかかってはいけない。
こういう手口を使う15歳だとは分かっていた。
「工藤ちゃんさ、明日の昼間時間ある?」
「なんで?」
「相談したいことがあるんだ。」 ちょーだんちたい、って聞える。
「それじゃ電話してよ。番号変わってないから。」
「まだ、あの幽霊アパートに住んでんの? 勇気あるねー。」
俺の住んでいるアパートはこの辺りでバイトしてる仲間の、泊まるためだけの溜まり場となっていたことがある。
その頃に俺の部屋で幽霊を見たという奴がいたのだ。
それ以来、ほとんど人が泊まりに来なくなったので、俺にとっては良かった。
向かいの部屋の住人の方が俺にとっては恐ろしかった。電話なんかするわけが無いと思っていたので適当に
あしらって区役所通りへ向かった。
つづけ・・・
78 :
ヘッドハンター ◆yNA44X1g :02/09/02 18:17 ID:5Q7k4ML7
仕方なく聞いたことも無いタイトルの映画を2本見て時間を潰した。
1本は映像美で有名な監督のものだったが面白かった。外に出て立ち食いそばを食べていると10時を回った。
恐る恐る「デイライツ」に向かうことにした。店の前まで来ると既に公園には何人かの男がいたが、
そちらには目を向けないようにして店に入った。驚いたことに客がたくさん入っている。
俺はカウンターに近寄り沢野に声を掛けた。
「来たよ。ちょっと早いか?」
「いや大丈夫。斎藤さんの居所聞いてるから。」
「あ、そう。」沢野が店の電話でどこかに連絡を入れている。俺は座ったままイスを回転させて、
店の中をぐるりと見回した。
ごく普通の客が飲んだり食ったりしているのが不思議な光景だ。夜にはあまり来たことが無かったので、
違う店のように見えてしまう。見るといんちきミネラルの水割りを飲んでる会社員やOLがたくさんいる。
可哀想に。
「こっち来るってさ。近くの雀荘にいるんだよ。」
電話を終えた沢野が言って、忙しそうにアイスペールに氷を詰めたりしている。
つづけ・・・
79 :
sage:02/09/02 19:07 ID:XeO+Ym80
やっと見つけたのに、なんでヴァカがいるんだ…。
本物の続きをマターリ待つかな。
うぉ上げてしまった スマソ…。
81 :
ヘッドハンター ◆yNA44X1g :02/09/02 19:11 ID:5Q7k4ML7
「客の前で蛇口から直接水を入れないほうがいいぞ。不味そうに見える。」
「そんなこと言っても,うちはミネラルウォーターも全部ニセモノだからな。」
沢野の働いてる店は喫茶店とはいえ、深夜も営業しているので夜はアルコールを
出していた。ミネラルウォーターの金も客から取っているクセに、ボトルは全て
開いているものばかりだ。水道水をビンに満たしているだけなのだ。
「ミネラルって一本いくらすんの?」
「500円。」 あきれた店だ。
「よく夜にこんな場所にある店に飲みに来る奴がいるな?」
俺は窓の外に見える公園を見ながら言った。
「ああ、あいつ等はこの店には来ないからな。ちゃんと自分たちが入ってもいい店と
そうじゃない店を区別してるみたいだな。」
「へー。 そうなの? マナーがいいのね。」
確かにそんな連中の溜まり場にでもされたら、と思うと殺意さえ湧いてしまう。
「お前、バイト探してたよな? 斎藤さんが人を探してたぞ。」
「斎藤って誰? 何のバイト?」
「スカウトの斎藤さんだよ・・・・・知ってるだろ?」 それが誰だか分かった。
つづけ・・・
>>ヘッドハンター ◆yNA44X1g
暇なヤシ・・・。羨ましいよ・・・。
あ、フォローマンさんがいる!
84 :
青空の下で:02/09/02 21:36 ID:e1VrKAgF
>>へッドハンター ◆yNA44X1g
貴方にも才能があるのなら
違うところで思いっきり貴方の才能を書いてください。
多分見に行くと思うよ
だからここは、そっとしておこうね…・・おりこうさんにしてたら5円上げるから^^
ヘッド見てるよ!ガンガンいくべし
85 :
ヘッドハンター ◆yNA44X1g :02/09/03 07:19 ID:qlSBUOm9
「何か飲ませてくれよ。喉がカラカラだ。」
店には沢野しかいなかったので遠慮無く頼んだ。客は一人もいない。
「フラッペ作ってやろうか?」
「それがいい。 早く。」 塩素臭い氷を食わされることは分かっていたが、
金を払うつもりは無かったので文句は言わなかった。意外にも沢野は製氷業者から仕入れたと
思われるでかい氷塊を出して、それを名前も知らない手動の機械に置いて削りだした。
綺麗に透けた氷がぐるぐると回っている。俺は業務用エアコンの前でシャツの前をはだけて身体を
冷やしていた。カキ氷を食べながら一息ついたところで、沢野が話し始めた。
「こないだ話したバイトの件な、スカウトとかじゃないんだってさ。」
「ああ、言ってたね。もっと他にまっとうなこと無いのかね?」
「金になればいいんだろ? 別にヤバイ仕事じゃないんだから・・・・」
「仕事の内容はともかく、あんまりその手の人達と関わりたくないって意味なんだけどさ。」
86 :
ヘッドハンター ◆yNA44X1g :02/09/03 07:20 ID:qlSBUOm9
「給料はね、1日辺りでこんぐらい。」斎藤さんは俺の耳元で金額を言った。
結構な金額だった。沖縄には充分過ぎる。引越しだ!!
「分かりました。やります。どうしたらいいですか?」
「明日から始めたいんですけどね。いいですか?」
「ヒマなんで大丈夫です。」
「それじゃ、明日の夕方4時にここに来てよ。」
斎藤さんはそう言って俺に雀荘のマッチを渡した。
こちらが何か言う前に、沢野に声を掛けて出て行ってしまった。
「悪くない話だったろ?」沢野がすかさず訊いてくる。
「金はいいみたい。でもちょっと怪しい感じだな。」
「斎藤さんはそういう人達とは付き合いが無いから大丈夫だろ。」
確かに会った印象は話の内容と比べてまともだった。スカウトの仕事をしてるだけあって
身なりもきちんとしていた。ただし人間性までは分からない。
「まあ、いいや。明日から始めるからもう帰るよ。」時計を見ると12時を回っていた。
帰ってもどうせ眠れないと思ったが、沖縄はともかく金の入手が確実になったので少し安心した。
どう見てもまともなバイトとは思えなかったが、正直、犯罪になるような仕事でなけりゃなんでも
良くなっていたし、尾行などという日常とかけ離れたことに興味が湧いていた。
沢野に声をかけて店を出た。
つづけ・・・・
このスレの人たちにもまた言わなきゃならんね
放 置 せ よ !
斎藤さんは俺を区役所近くの喫茶店へ連れて行った。随分広い店だ。
店の中には普通の会社員という服装の客は1人も居なかった。斎藤さんは一番奥のテーブルへ行き、
俺を奥側の席に座らせた。
「もうちょっとすると目的の相手がここに来ます。その女はこの後、美容院へ行ってから
店に行くはずですから、店が終わって自宅に帰るまで追っかけて下さい。」
「はい・・・分かりました。」少し緊張してきた。
斎藤さんは俺に美容室の名前と女の自宅の住所を教えた。
「店の外で誰かに会うようなら報告してください。いつもさっきの雀荘にいますから。
自宅に戻ったら終了ですから帰って下さい。」斎藤さんは俺に要領を細かく説明しだした。
「今日は駅に立ってなくてもいいんですか?」俺は斎藤さんの仕事の時間が迫ってるんじゃないかと思って尋ねた。
「何それ?」
「駅でスカウトしてるんじゃないんですか?」
「そんなとこでスカウトかけて、金になると思う?」全く表情を変えずに答える。
考えてみれば素人や電車で通勤してくるような女を連れて行っても、大金を払う店は無いだろう。
実績がモノを言う世界だ。
噂だけが先行して得体の知れない人にされてしまってる人はここには多いのだろう。
斎藤さんもその1人だったようだ。どうりで実際に立ってるのを見たことが無いはずだ。
「相手がタクシーに乗ったら、他のタクシーをすぐに拾って下さい。」
そう言って斎藤さんは俺に封筒を渡した。中身を見ると万札に混じって千円札がかなり入っている。
「経費込みってことですから。」用意がいい人だ。
「絶対に顔を覚えられないようにしてください。格好はなんでもいいですけど、
毎日変えてください。顔よりも服装が覚えやすいです。」斎藤さんは付け加えて言った。
あまり衣装持ちでは無い俺は困ったが、金が入ったので何とかなるだろうと思った。
「バレた場合はどうしたらいいですか?」俺は恐れていることを聞いてみた。
「尾行がバレた場合は逃げてください。大丈夫です。相手も捕まえようとしたりしませんから。
走って逃げればいいです。」気楽に言ってくれる。本当に大丈夫なんだろうか?
だから走るの速いかって聞いたのか?
「最初は無理しないで下さい。見失ったらそれでいいですから。経費分だけ返してください。
慣れたら自然に出来るようになります。」
「斎藤さんもやったことあるんですか?尾行。」
「ありません。 やりたいと思ったこともありません。できればやりたくないです。」
いけしゃあしゃあという感じだったが、雇用者と労働者の意識の違いははっきりしていた。
身体を半身にして入り口を見ていた斎藤さんがゆっくりこちらに身体を向けながら言った。
「今、入ってきたグラデーションのサングラスを掛けてる女がそうです。」
俺は言われた方向に視線だけを向けた。髪をアップにしてひとつにまとめて、
サングラスを掛けた女が通りに面した席に座るのが見えた。
「必ずあの辺りの席に座るはずですから、明日からは店の外で待ち伏せて下さい。」
俺は返事だけして女を見ていた。
背が小さく目立たないが派手な顔立ちに見える。サングラスをしているのでよく分からない。
しかし、店の売上を左右するほどのホステスにはとても見えなかった。
俺が小声でそう言うと斎藤さんは、
「見かけじゃ分からないんですよ。彼女達の実力はもっと他のところにあるんです。」と答えた。
俺はそんなものかと思ったが、その女と酒を飲むためだけに一晩に何十万も金を遣う男がいることが信じられなかった。
まあいいや。別に俺の金じゃないし・・・・遣いたい奴には遣わせておこう。
「先に店を出て外で待ち伏せて下さい。こっちは顔を知られてるんで、先に出られませんから。」
斎藤さんが伝票を引き寄せながら言った。俺は、わかりました、と答えて席を立った。
なるべく女の方へ顔を向けないように店を出て、通りの反対側にある雑居ビルの入り口へ行き、
タバコの自動販売機の隣に立った。窓際に座る女が見えている。向こうからはこちらが見えないだろうと思った。
女はなかなか席を立たなかったが、こちらはなにしろ初めてのことだったので、待ちくたびれるとか
退屈するようなことは無かった。
30分程経ってやっと女が席を立つのが見えた。区役所通りを駅と反対方向へ歩き出す。
すぐ後ろから斎藤さんが現れて合図を送るのを確認し、通りの反対側を緊張しながら歩き出した。
つづけ・・・・
92 :
おさかなくわえた名無しさん:02/09/03 11:05 ID:XJc66iMr
坊地プレイ♪
自分であげてしまった。
94 :
ヘッドハンター ◆yNA44X1g :02/09/03 22:24 ID:qlSBUOm9
「ごめんね。今日は忙しかったよ。それで何だっけ?」
「いえ、ヒマなんでべつにいいです。ちょっと聞きたいことがあって・・」
「なんか困ってるの? あっち関係の話とか無理よ。解決できないからね。」
「そういう話なら他で相談しますよ。 斎藤さんて知ってます?」
「斎藤ってどこの斎藤?」
「よく東口とかに立ってるっていう人です。立ってるの見たことないけど・・」
「引き抜きの斎藤だよ。」コンちゃんが口を挟んだ。
「ああ、あの若い斎藤か・・・」吉川さんは思い出したようで、斎藤さんの特徴を確認しながら言った。
「そうそう、その斎藤さんです。」
「知り合いじゃないけど顔は知ってるってぐらいかな。なんで聞きたいの?」
直接の知り合いじゃないとは思っていたが、思い出してくれて良かった。
「今度、知り合いのツテでちょっと仕事を手伝ってくれって言われたんで、
どんな人なのかなって・・・・吉川さんなら知ってるだろうと思ったんですけど。」
「1人でやってる筈だから妙な繋がりは無いはずだよ。つまり、組関係とかはぜんぜん無いと思うよ。
あの年で、この業界で1人でやっていけるってことは、かなり信用があるんだろうね。
誰にでもできる仕事じゃないし。」
95 :
ヘッドハンター ◆yNA44X1g :02/09/03 22:24 ID:qlSBUOm9
「言われた仕事だけしてりゃいいんじゃないの? 金だけ受け取ったら沖縄へ行こうぜ。」
その頃には台風で沖縄どころじゃ無くなるだろうが、せっかくの休みを百人町のボロアパートで
過すのはいやだった。なんと言っても向かいの部屋には男が女装をして住んでいるのだ。
引越しもしたい。
「仕事の内容は知ってんの?」
「斎藤さんに直接聞けよ。」
「その人と喋ったこともないんだけど・・・・」
「手伝ってくれる奴がいたら紹介してくれって頼まれてたんだ。連絡すれば来てくれると思うよ。」
96 :
ヘッドハンター ◆yNA44X1g :02/09/03 22:24 ID:qlSBUOm9
「何か飲ませてくれよ。喉がカラカラだ。」
店には沢野しかいなかったので遠慮無く頼んだ。客は一人もいない。
「フラッペ作ってやろうか?」
「それがいい。 早く。」 塩素臭い氷を食わされることは分かっていたが、
金を払うつもりは無かったので文句は言わなかった。意外にも沢野は製氷業者から仕入れたと
思われるでかい氷塊を出して、それを名前も知らない手動の機械に置いて削りだした。
綺麗に透けた氷がぐるぐると回っている。俺は業務用エアコンの前でシャツの前をはだけて身体を
冷やしていた。カキ氷を食べながら一息ついたところで、沢野が話し始めた。
「こないだ話したバイトの件な、スカウトとかじゃないんだってさ。」
「ああ、言ってたね。もっと他にまっとうなこと無いのかね?」
「金になればいいんだろ? 別にヤバイ仕事じゃないんだから・・・・」
「仕事の内容はともかく、あんまりその手の人達と関わりたくないって意味なんだけどさ。」
97 :
ヘッドハンター ◆yNA44X1g :02/09/03 22:25 ID:qlSBUOm9
偽者ヘッドハンターうぜぇよ。漏れが本物だっての。
雑巾?雑菌?象のキンタマ?
がんがれヘッドハンター!!
うん、問題無いよ。 ハードオフスレは予定通り消えたね。
今回は前置きがながいんでね。
始めてみるとあまりに簡単なので驚いた。緊張していた自分が恥ずかしくなるぐらいの単純さだった。
相手が疑っていないからだろうが、全く振り返りもしないし、急いで移動したりしないので
単純作業のようだった。小さいせいか歩くスピードも遅いので追い抜かないように気をつけたぐらいだった。
尾行には最低7人の要員と2台の車両が必要だ、などと何かの本で読んだが、
それは相手が尾行を警戒してるときの話だろう。女がタクシーに乗ったときを考えると不安だったが、
それも問題無かった。女が帰宅するような時間になるとタクシーは有り余っていて、
いくらでもすぐにタクシーを拾うことができたのだ。タクシーに乗って運転手に、あの車を追ってくれ、
と言う事だけがバカバカしくてイヤだっただけだ。
結局、その日から数日は女が予定外の行動をしなかったために、同じルートを歩き、自宅までタクシーに乗り、
報告の電話を入れてから帰るということを繰り返していただけだった。
それでも毎日、同額の経費込みの給料が手渡されていたために、だんだんとこんなことでいいんだろうか、
という気になっていた。
しかし、翌週の月曜日に変化があった。女は仕事が終わった後に車を拾わずに歩き出したのだ。
ビジネスホテルの角を曲がり右手にあるビルに入っていく。色使いのおかしなネオンの看板を見上げると
クラブばかりが入っている雑居ビルのようだった。
女はエレベータを使わずに、ビル正面の階段から2階に上がり「マーシュ」という店に入っていった。
運の良いことに店の入り口はビルの中に入らなくても確認できる位置だった。
一階の公衆電話から斎藤さんに電話を入れて状況を伝えた。俺はそのことに特別な意味があると思っていなかった
ので別になんとも感じてなかったが、斎藤さんは違ったようだった。
「出てくるまでそこにいてください。誰かと一緒なら相手の顔をよく見といてくださいね。」
大して驚く様子でもなく当たり前のように言って電話を切られた。
どれ位の時間がかかるか分からなかったので、ビルの向かいにある喫茶店に入って窓際に座った。
店の中は仕事を終えたホステスや黒服で混んでいた。
俺は帰って良いと言われると期待していたのだ。いつもより勤務時間が長くなってしまったので、
少しうんざりしていたが、受け取っている金額を思い出して気を取り直した。
もう周りが明るくなってきている。待っている間にまた香織を見かけた。
視界の端っこにちょこちょこと動く物体があるのでそちらを見ると、例の小股で香織が歩いていた。
またもやアイドル顔負けの服装だ。どこで売ってるんだろうか? 香織は意外なことに「マーシュ」へと
入っていった。香織が働いてる店なのか?
顔を合わせることは無いかもしれないが、会ったら知らん振りをしてやろう。
こっちがまずい事になる。自分がだんだんとこの妙な仕事に慣れているのが不思議だった。
やがて周囲に座っている客が少なくなってきた頃、店のドアが開いた。香織ではなく目的の女が
男と一緒に出てきて階段を下りてきた。女はタクシーを拾いすぐに消えた。
男はそれを見送ると、またすぐに店の中に戻った。店の中には香織と男だけが残ってるのだろうか?
雀荘に電話を入れて斎藤さんを呼び出してもらい、見たことを伝えると、
今日の夕方4時に雀荘に来るように言われた。電話を切り喫茶店を出ると一気に眠気が襲ってきた。
香織が少し気になったがアパートに戻って泥のように眠りたかった。労働時間が長すぎる・・・・
つづけ・・・・
103 :
応援:02/09/04 15:14 ID:0jJrMTqc
. /~ヽ /~~ヽ
. | |i _∧ゝ ノ
.. ノ ノ:´Д`) / あ、朝になってしまった〜〜〜〜〜
. ( ノ ソ
.. ヽ ヽ
. \ \
. \ \
_ / つ .\ _
/ミ (⌒Y. / ̄.\ .\ ミヽ
 ̄\ ,_ _,/ \,_ _,ノ ̄
104 :
応援:02/09/04 15:15 ID:0jJrMTqc
[] / ̄ ̄ ̄ ̄
∩ / 夕方4時に雀荘きてください
// //\____
∧// ∧ ∧∧
( ´ .j (´Д(` )
. / ' 、 / /__\ ∠⌒丶
||.| |ヽ. ニ⊃[] ( | | )⊂ニニ \ ||
||.| ヽ__  ̄|| ̄ .| | ̄ ̄|| ̄\ \ .||
|| ヽ ヽ ||__| |__|| / ) ||
||ニニニ|| ) .|| . |___..| || / ||ニニニ||
|| .|| / / .|| . || | | || || ヽ .|| .||
|| .||'、_ )...|| . ||.__)(__.|| || ( _.|| .||
105 :
応援:02/09/05 00:36 ID:521j3KAC
>>104 おっと、104さん。それだ。
東東東南南南西西北北北中中 西
ロン。大四喜・字一色。三倍役満だ。勝負あったな。
ずっと男の顔を忘れないように気をつけていたためかあまり眠れた気がしなかった。
しかし、目覚めは悪くない。身体の方は眠っていたということだろうと、勝手に解釈
して布団の上に起き上がった。起き上がった途端に電話が鳴った。沢野だった。
「おお、工藤、今起きたところか? 今から来れるか?」沢野は相手も確認せずに言った。
「なんで? 今日は4時に斎藤さんと待ち合わせなんだよ。」
横目で時計を見ると昼の2時を回ったところだった。何時間眠ったのかよく分からない。
「用件は香織のことなんだけどな・・・」電話口から喋り辛そうな雰囲気が伝わってくる。
「だから、今日はだめなんだよ。週末まで行けそうもないな。」
「それじゃ困るんだ。今ここに香織が来てるんだ。お前、わざと電話に出ないらしいな?
何回も電話したって言ってるぞ。」いつの間にか、電話には出ない人間にされてしまったらしい。
たった今出てやったじゃないかよ!!
「とにかく今日は行けないよ。分かるだろ? 用件があるなら今言えよ。」
斎藤さんとの待ち合わせに遅れるわけにはいかないのだ。
「じゃ、香織に替わるよ。ちょっと待て。」沢野の声が少し遠くなる。
俺は慌てて言った。
「いや、待て! 替わるな! 聞き取れないに決まってる。ちょっと黙って聞け沢野!」
沢野は黙った。
「用件はオマエが聞いておいてくれ。香織と直接話すと混乱するから・・・いいか? それで。」
「俺はもう聞いたんだよ。」ぶっきらぼうに沢野が言う。
ヒゲの濃い下膨れの沢野の表情が思い浮かぶ。
「それでいい。後で教えてくれ。な?」
「それが何言ってるのかさっぱりわからない・・・」
この人たちは頭がおかしいのだ・・きっとそうだ。このままバックれてやろうか?
俺は気を取り直して言った。
「それじゃ・・・明日の朝6時にここへ来てくれ。鍵は開いてるから勝手に入ってもいい。」
「朝6時ぃ? 分かった。言っておくよ。」
「オマエも香織と一緒に来るんだよ!!」
「何で俺が?」沢野は心底意外だという声で答えた。
「いやなら今すぐ電話を切る。」
言ったとおりに電話を切ってやった。10秒もしないうちにすぐに掛かってきた。
その間に歯を磨いて口をゆすいだ後、ゆっくりと受話器を持ち上げた。
つづけ・・・・
ワクワク
おいらもワクワク!!
110 :
応援:02/09/05 18:51 ID:femEC63/
今回の話はどれくらいの長さなんだろ?
この話が完結する頃は、すっかり涼しくなってんだろうな
111 :
ヘッドハンター ◆yNA44X1g :02/09/05 21:13 ID:6/mjgCLS
つかウゼぇよ。このヘッドハンターは。
こいつスカトロ趣味を延々と語っていたしな。
「あーもしもし工藤だが・・・」どっかの重役って感じの声で出てみた。
「ホントに切りやがったな・・・・明日の朝ちゃんと行くよ。香織にも言っとく。」
「了解。それじゃ、明日な。」言い終わらないうちに沢野が受話器を置いたようだった。
俺は気にせずに服を着替えて外出した。小滝橋通りをまっすぐに歩き、いつもと違う
ルートを通って西口のガードに出た。ガードを潜ってから青梅街道を渡り、四谷方面に
向かって右手の牛丼屋に入った。この牛丼屋は夜中に沢野と一緒によく来る店で、沢野は
必ず2階にあるカウンターを選んだ。深夜は従業員が少ないためか、注文したものを持って
くると2階には1人も店員がいなくなってしまう。沢野は勝手にカウンターの中へ手を
伸ばし自分の牛丼に次々と肉を追加することを喜びにしていた。
俺は少食なので追加をすることは無かったが、俺がいらないと言うと沢野は他の客にまで
振舞っていた。見つかったときのために共犯が欲しかっただけなのだ。
5分ほどでさっさと済ませて直ぐに外へ出た。金が入ったので牛丼じゃなくても良かった
のだが、貧乏性のためか贅沢をしたいとは全く思っていなかった。
まだ少し時間があったので、ウォークマンで「クォーターフラッシュ」を聞きながら
近くの喫茶店で時間を潰してから雀荘へ向かった。
雀荘に入ると1組だけ卓が使われていて、そのうちの1人が斎藤さんだった。
斎藤さんは俺が来たことに気づいて立ち上がった。
「ちょっとトイレ行ってくるから替わりにやってて。」俺は目を剥いた。
そんな高額の金を掛けている麻雀に少しの間でも参加したくなかった。
「ルール知らないんですけど。」
「ええーー!」斎藤さんがびっくりするぐらいの大きな声で反応した。
「今までなにやってたんですか?」呆れたような声で言われる。
マージャンは高校時代に売春スナックを経営している家の奴に教えられたが、
時間が掛かりすぎるのとルールが複雑なのであっという間に覚えることを放棄していた。
今でも多少は覚えていたが、できると言うと誘われるので、普段から全く分からない
と答えることにしていた。
「分からなくてもできるから・・・・これと同じのが出てきたら『上がり』ですから。」
斎藤さんは並んだ牌の右端を指先で叩きながら言った。
「鳥の絵のヤツですか?」と声に出して聞こうかと思ったが演技過剰なのでやめておいた。
見ると他の参加者は1人はここのマスターで、あとの二人はどう見ても堅気の人じゃない
ように見えた。こんな時間に雀荘にいるのだから堅気のわけが無い。
つづけ・・・・
偽のトリップ見えた瞬間に透明あぼ〜んしてる。
ヘッド娯楽をありがとう
sage
116 :
ヘッドハンター ◆yNA44X1g :02/09/08 07:59 ID:qxmaX87K
透明あぼ〜んされてもあげまくる!
117 :
ヘッドハンター ◆yNA44X1g :02/09/08 19:44 ID:qxmaX87K
皆様へ
このスレは板違いな上に特定のバカが占有しています。
削除対象ですので速やかに削除依頼願います!
>yNA44X1g
おまえがきえろ
119 :
ヘッドハンター ◆yNA44X1g :02/09/09 07:54 ID:XrrBnyW5
偽ヘッドハンターのクソバカあげ!
さぁ!偽ヘッドハンターのスカトロ野郎を削除依頼で
息の根を止めて下さい!
>119
朝からひまだね ゴクローサン
>yNA44X1g 君を認めてくれる世界へ帰りなさい!5円やるから♪
良いものは良い ここはみんなが認める良いところ
ヘッド 楽しんでよ^^
122 :
応援:02/09/09 12:04 ID:Us4bSuvS
休日は進まないね
ヘッドハンター ◆cLwZhAgMさんは職場から書いてるんだっけ?
俺にはこれくらいの進み方のほうが、
毎日のちょっとした楽しみにはちょうどいいんだけどね。
しかし◆yNA44X1gは一日中2chに張りついてるの?
平日も休日も関係なく?
ヘッドタン◆cLwZhAgM
楽しみにしてマス。
124 :
:02/09/09 14:32 ID:P97L5Mbz
仕方なく席について分からないフリを続けることにした。俺の右側にマスターが座り、
正面にはきちんとスーツを着こなした銀縁眼鏡を掛けたオールバックの男、左側には
ダボダボのシャツをだらしなくはだけた坊主頭の男が座っていた。見ると牌を切って
いる坊主頭の右手の小指と薬指には先っぽが欠損していた。きっと旋盤工をしてた人
なんだと思い込むように努力してそっちを見ないようにしていた。自分でツモるのは
おかしいので知らん振りをしているとマスターがツモって俺の前に置いてくれる。
リーチが掛かっているのでそのまま捨てなければならないのだが、ルールを知らない
ことになっているので黙ってそのまま並べておいた。次々と先ヅモされるので俺の前
におかしな数の牌が並んでしまい、マスターがため息をついて俺の代わりに牌を切っ
てくれる。いっそのこと誰かが上がってくれたほうが気が楽なのだが、こういうとき
に限って誰も当たらない。
そうこうするうちに左の坊主頭が「鳥の絵」を切ってしまった。気づかないフリをした
方がいいんじゃないか? 心配になって振り返ると斎藤さんが真後ろに立って見ていた。
仕方ない。俺の替わりにツモってくれようとするマスターに手を上げて
「ロン・・・なんです。」と心細い声で言うとオールバックがけたたましい声を上げて
笑い出した。俺は手前にある牌を全て倒して「鳥の絵」が当たりであることを示した。
ちっとも俺のせいじゃない。リーチの後に交代して座ってただけなんだから俺は関係
無いんです、という表情を作りながら後ろを振り返ると斎藤さんが別のテーブルに座
って手招きしていた。オールバックの男は甲高い声で坊主頭を指差しながらひきつった
笑いを続けている。俺は解放された思いで席を離れて斎藤さんの座っているテーブルに
座った。
「『マーシュ』で見た男の特徴を話してくださいよ。」いつもように単刀直入だった。
「髪はサイドバックで背が高いです。体格はがっちりとしてて、昭和初期の二枚目って
感じです。日活の映画に出てきそうな雰囲気なんですけど。」
日活の映画なんて見たことは無かったが、俺は見て思ったとおりに言った。
斎藤さんはそれが誰なのか直ぐに分かったみたいだった。ひらがなのにっかつじゃない
ですよ、と言おうかと思ったが止めておいた。
「それは佐々木って男だな・・・あの店のマネージャですね。よく知ってます。」
斎藤さんがこの街でどんなに顔が広いのかよく分からないが、ちょっとした特徴と店
の名前だけで相手が分かるぐらいだから、恐らく佐々木という男と過去に何か関ること
があったのかもしれない。
「今日は佐々木のほうを尾行して下さい。今、居場所は調べますから。」有無を言わせない。
そう言って斎藤さんはピンク電話のところへ行った。麻雀卓のほうを見ると斎藤さんが
抜けてる間、ヒマなのかそれぞれテレビを見たりスポーツ新聞を開いたりしている。
斎藤さんは何本か電話を掛け、5分ほどでテーブルに戻ってきた。
「分かりました。風林会館の前に『ロシアン』っていう喫茶店があります。夜7時ごろ
に佐々木はそこに来るみたいですから待ち伏せしてください。要領はいつもと一緒です。」
いつもと一緒と言われてもまだ数回やってみただけだったので非常に不安だったが、
斎藤さんは当たり前のように言った。
まあいいや。見失うことになっても斎藤さんは怒りはしないだろう。
「分かりました。やってみます。」答えると斎藤さんはさっさと麻雀卓のほうへ戻って
行ってしまった。雀荘を出て時計を見るとまだ5時前だ。7時までは時間があるので
『デイライツ』に寄って、沢野から先に話を聞いておくことにした。
店に入ると沢野がニセのミネラルウォーターを作っているところだった。プラスチックの
ケースに2ダースほどの空のビンが入っている。ケースごと流しに置いて、水道から次々
と空き瓶に水を満たす。次に輪ゴムで割り箸を何本かまとめた棒をビンに差し込む。
輪ゴムの付いている位置で割り箸はビンの口につっかえ、必ず一定量の水が零れるように
なっている。全てのビンに割り箸が差し込まれて完成だ。見事に水量は一定していた。
「明日の朝って話だったよな?」大して気にもしていないように沢野が言った。
「ちょっと時間ができたんだ。先に香織の話を聞かせてもらおうと思ってさ。」
香織に直接話を聞いても要領を得ない事が多いので、はっきりしなくてもいいから沢野
の話を先に聞きたかった。
「うーん。面倒臭いな・・」沢野は既にうんざりした表情で渋った。
つづけ・・・・
128 :
ヘッドハンター ◆yNA44X1g :02/09/09 17:09 ID:XrrBnyW5
皆さん!バカがまた板違いの書きこみをしています!
こんなバカ、削除しましょう!!
129 :
ヘッドハンター ◆yNA44X1g :02/09/09 17:10 ID:XrrBnyW5
130 :
ヘッドハンター ◆yNA44X1g :02/09/09 17:10 ID:XrrBnyW5
131 :
ヘッドハンター ◆yNA44X1g :02/09/09 17:12 ID:XrrBnyW5
132 :
ヘッドハンター ◆yNA44X1g :02/09/09 17:12 ID:XrrBnyW5
133 :
ヘッドハンター ◆yNA44X1g :02/09/09 17:12 ID:XrrBnyW5
134 :
ヘッドハンター ◆yNA44X1g :02/09/09 17:12 ID:XrrBnyW5
途中で止めたりしないので大丈夫だよ。
同じペースで続ける。
136 :
ヘッドハンター ◆yNA44X1g :02/09/09 23:00 ID:XrrBnyW5
やめちまえ板違いでネチネチ書きこむキチガイが。
お前だよお前。偽ヘッドのスカトロ野郎が!
死ね。
>137
禿同
140 :
ふぁん:02/09/10 06:24 ID:MNISdWCl
主人公はカレですねー、ワクワク
◆yNA44X1g
トリップにもノーミソ1gしかないって書いてあるね
「面倒くさいってどういうことだ? 説明し難いってことか?」大体、沢野の感じている
ことは分かっていたが念のため聞いてみる。
「香織の話はちょっと訳が分からないんだよ。まわりくどくて要領を得ないからさ。」
「子供が話してるんだからしょうがないだろ?」 そうだ。子供だと思えばいいのだ。
沢野も実は香織が15歳であることは知っていたので俺はそう言ってみた。
俺達だって充分に子供だったのだが、この頃は自分達が成長しきった大人だと思い込ん
でいた。
「だったらお前が聞いてみろよ。何言ってるかさっぱり分からないから。」
「分かったよ。明日の朝、聞くよ。でもその前にオマエから概要を聞きたいんだよ。
概要だ。分かるか?沢野。」保母さんになったつもりで続けた。
「概要ねぇ・・・・簡単に言うと香織の同居してる女が居なくなったらしい。」
「それだけ?」
「それだけ。あとは分からん。」沢野は九州の出身で大学から東京に出てきていた。
そのせいかどうか知らないが自分が興味の無い女には非常に冷たい。
紙袋から「テリヤキ」とテープの張られた包みを取り出してむさぼりながら沢野は
俺を見ていた。東京で一番美味いと思ったのはモスバーガーらしい。
「それを何で俺達に相談したいんだろ?」
「いや。相談っていうより聞いてもらいたいだけじゃないかな?そういうのってあるだろ?」
やけに理解しているような口調で沢野が答えた。だったらオマエが最初から最後まで聞いてやれよ!
聞いてやるだけでいいなら明日の朝1時間もあれば充分だ。やっかいなことじゃ無さそうなので
少し安心した。途中から布団の中に入って聞いててやろう。
6時を回っていたが外はまだ明るい。足元が明るいうちに2丁目から出ようと思い、
沢野に明日の朝の件を念押しして「デイライツ」を出た。
沢野はいやーな表情を作ったがちゃんと来てくれるだろう。
「ロシアン」の場所は良く知っていた。東口の手前で新宿通りから青梅街道に抜ける。
知り合いのいる旅行会社の前を通ってアドホック前で信号を待った。
大通りを渡ってさくら通りの風俗街に入った。早くも看板やピンクのネオンでいっぱいだ。
規制法の後もおとなしかったのは最初のうちだけだった。
「ロシアン」の前に着き、居場所を探すがあまり目立たない場所が無かった。
俺は探すのを諦めて「ロシアン」に入った。
7時にあと15分だった。
つづけ・・・ 今日はこれだけ
144 :
小朝師匠:02/09/10 12:48 ID:7tF+TJMU
こら山田君クン。お魚師匠に座布団一枚!!
>>144 お魚師匠って?
あといつから小朝が笑点の顔に?(そういや最近見てないな、笑点
>>(本物)◆cLwZhAgM さん
応援してます。がんがってくらさい。
質問ですが、アップする際はどれぐらい書き溜めてからカキコむのですか?
その日の分だけなのでしょうか?
A4を1枚書いたら貼ってる。だから時間かかる
下書きは以前やってみたけどぜんぜん進まないから止めた。
ヘッドタンの前回の殺人事件ってURLオセーテ
148 :
145:02/09/11 01:12 ID:2gYh9/sj
>>本物さん
レスサンクス!
A4ってまさか手書きじゃないでしょうから(藁)ワードかなんかなんすね?
場違いな質問すんませんでした。
んじゃ、がんがってくらさい!
一番端の目立たない席に座ってアイスコーヒーを頼んだ。周りが水商売の派手な服装の
人間ばかりなので、自分がとても浮いてるように思えて気が気じゃなかった。
しかし、それでも座って10分も経つと、誰も自分に注意を払っていないことが分かって
落ち着いてきた。佐々木という男が現れたのは7時を10分程過ぎてからだった。
年は30代半ばってところか。今日も髪をきっちりと整えて、濃紺のスーツを着ていた。
かなり渋い感じだ。
「アイスミルクのガム抜きで。」男はボーイに注文をしてやたらと長いタバコを取り出し、
スポーツ新聞を読みながら火をつけた。ただの牛乳に氷を浮かべて飲んでいる。
佐々木はすぐに新聞を畳み、タバコの箱をジャケットのポケットに入れて、立ち上がる
ような素振りを見せた。俺は先に支払いを済ませて店を出た。通りの端の四つ角まで行き
店の前を見ていた。
すぐそばに不潔な鉄板で餅を焼いているオヤジがいたのでカモフラージュのために1つ
頼むと、やはり汚い手で海苔を巻いて「100円」と言われた。
醤油の焼ける匂いがあたりに漂っている。汚いオヤジの肩越しに、佐々木が「ロシアン」
から出てくるのが見えた。
こっちに向かって歩いてくる。俺はそのオヤジに1日で幾つぐらい売れるんですか?
などとどうでもいい質問をして佐々木が通り過ぎるのを待った。自分の服装を改めて
見ると、そのオヤジと話してるに相応しい服装であることがよく分かってがっかりした。
さっきの店の中では目立っていたかも知れない。佐々木が通り過ぎ、焼肉屋の角を曲が
って歌舞伎町のはずれに向かってゆっくり歩いていく。
餅がどれくらい売れているのか気になったがそこを離れた。佐々木は明るいネオン街を
外れてどんどん暗い路地を入っていく。路地の突き当たりにモスグリーンの壁のマンション
があり、佐々木はそこへ入っていった。エレベーターに乗り8階で降りたところまで
確認した。部屋までは追いかけられない。公衆電話を探したがマンション内には無かった。
夜なのに全く温度が下がらないのでマンションのロビーで待つことにした。
エレベーターの表示さえ見ておけば見つかる心配が無いと思っていたからだ。8階で止まった
ままになっていることを確認してソファーに座った。
つづけ・・・・
147はこの話から読み始めたってこと?
どうやってきたのかね
真・スレッドストッパー。。。( ̄ー ̄)ニヤリッ