人形さんスレ

※この話はフィクションです。実際の人物とは何の関係もありません。
　便宜上ところどころに嘘を交えてますので、繋がりの不自然さを感じたら
　私の文章力の無さが原因です。

私とハヤテ、そして彼氏のコダマ（仮称）は同じ研究室の同級でした。
三人とも同い年。ハヤテとコダマが付き合いだしたのは卒業後の24歳の頃。
私とコダマはほどほどに仲の良い友人で、コダマは交友関係の広い好人物でした。

ハヤテは去年念願の資格をとり看護師としてとある地方都市の病院に勤務し始めました。
コダマも仕事が忙しくなり、また勤務地が離れているため遠距離恋愛となりました。

そして、ハヤテは寂しさから勤務先の病院の30代後半の医者と浮気をしました。

運悪く、浮気相手のヤマビコ医師は私や217氏に近い趣味を持つ人物でした。
つまりは変態です。それも217氏から優しさと紳士さを抜いたような…

当然のごとく調教が始まり、ハヤテもＭに目覚めてどんどん成長していきました。
私も、彼氏であるコダマもハヤテの変化に全く気付きもしませんでした。

バイブから始まり、アナル開発、露出、鞭やロウソクを使ったプレイ。
最後はヤマビコ医師の友人を招いての複数プレイとその撮影…
おおよそ一通りは仕込まれたようです。
コダマとの関係も続いていたようですが、心は完全にヤマビコ医師に絡めとられていたようです。
親しい女友達には違和感を感じた者もいたようですが、鈍い私やコダマは依然知らぬままでした。

ただ、ヤマビコに217氏のような責任感はありませんでした。
遊びつくした20代後半の捨てて20代前半と女性と結婚しました。
「人生は何かを捨てて進むか、それとも拾って戻るか」
彼は見事に捨てて前に進みました。
痴態を撮影したビデオを盾にされ、ハヤテは居づらくなった職場を去りました。

この流れで彼女の中の何かが決定的に壊れました。

ヤマビコに捨てられた寂しさを紛らわすために、
彼女は男漁りを始めました。ニートになったその暇を使って…
さすがにここに至って身近にいた友人は彼女の言動のおかしさに気がつき始めました。
しかし、ここに至っても遠隔地に住む私と遠距離恋愛中のコダマは何も気付いていませんでした。
本当に馬鹿です。この時点で誰かがケアしていれば決定的な間違いは起こさなかったのに。

そして、とうとうハヤテはタブーに手を出しました。
…彼女の姉の旦那です。

姉の旦那さんであるヒカリ氏（仮称）も同様の趣味の持ち主であり、
妻にはできない事をさせてくれるハヤテにのめり込んでいきました。
家庭内の不和が関係を加速させ、ついに「離婚して駆け落ちをする」という選択肢を選びました。
さすがに事ここに至ってコダマも事態に気付き、壮絶な修羅場が展開されました。

この事態に対してハヤテ両親の出した答えは「倫理的に正しい方の娘を守る」
ハヤテとヒカリ氏の排除です。
ただ、それも熱狂の中にある2人にはあまり意味を持ちませんでした。
2人は全てを捨てて一緒になるつもりだったようです。

ところが土壇場になってヒカリ氏の目が覚めました。
彼は必死に妻に再構築を申込み、ハヤテをきっぱり捨てました。
これが今年の夏頃の話です。
当時メールも電話に拒否されるようになった私はすっかり荒れ、
「コダマと結婚するんだから仕方ない」と自分に言い聞かせてました。
実際は私は駆け落ちに際して「捨て去る過去」の一つだっただけでしたが。

姉夫婦の再構築がどうなったかは分かりません。
転職して引っ越してしまい、ハヤテにはどこへ行ったのか全く分からないそうです。
コダマがその広い交友関係でハヤテの不貞を広め、彼女の味方は日に日に減っていきました。
わずかな友人の家を泊まり歩き、安宿でわずかな貯金をすり減らす日々の中で彼女は妊娠に気付きました。
最初は妊娠の事実を知ればヒカリ氏がやり直してくれるかもしれないと必死で行方を捜しましたが、
結局手がかりすら見つからず、もたもたしているうちに12週を超え、初期中絶の期間は過ぎました。
中期中絶するようなお金は無く、一人心を病んでいた彼女の選択は「自殺」でした。

先週私の家に来たのは最後の気まぐれで、
もし帰ってこなければどこか人目のないところで死ぬつもりだったようです。
実際、彼女のこっそりあさった鞄の中にはその為の薬物が入っていました。

どうして彼女が昨日、こんな事を私に話したのかは分かりません。
過去の男性関係、それもこんな内容の事を人に話す神経は私には理解できません。
彼女の言葉を借りるなら「もし何かがあった時の為に人形には全てを知っていて欲しい」
私が知っていても何かが変わる訳でもないのに・・・

駄文長文失礼しました。
明日は手術です。付き添いますで書き込みはできるかどうか分かりません。
結果報告は必ず致します。
では