【チビ小柄】姉萌え・弟萌え【体格差】

会社辞めて男とも別れて弟の部屋に転がり込んでる
朝早く起きて、ご飯作ってお風呂掃除して、駄目な姉（寝てる）に必ず一言かけて出かける
９時過ぎにやっと姉起床
綺麗になったお風呂でシャワーを浴びて、用意されたご飯を食べる
今日はだしまきたまごと温野菜のサラダだった
当然後片付けはしない
寝室に戻り、１時間くらいPCをパチパチ遊ぶ
飽きるとくしゃくしゃのシーツにくるまりながらTVのチャンネルを回し続ける
もちろんベッドは直さない
冷蔵庫のプリンを探すが、昨日で終わってしまったことに気付き、とりあえずイラつく
午前１１時半。こんな時間に連絡のつく友人はいない
暇を持て余し、仕方が無いので暖房の効いた部屋で氷をガリガリ食べながら弟のゲームをする
そういえば最近ずいぶん熱中してるゲームがあるようだ
とりあえず始めてみるけど、意味がわからず色々建物を建てているうちにトラブルが多発して資金が底をつく
なんだこれﾂﾏﾝﾈ…ん？オートセーブだって？まぁいいやもう飽きた
お昼ごはんはポテトチップスとお茶
小堺のゲストﾏﾝｾｰっぷりと話のつまらなさに悪態をつきながら、もそもそと口を動かす
ホットカーペットに寝転び、手近な漫画や雑誌を読み始めると、うとうとし始める
気付くと夜の７時半。毛布をかけられている。台所からは、小気味良い包丁の叩く音が聞こえる
「おはよう、風邪引いてない？」と冗談っぽく気遣う弟に生返事を返して、既にお湯が落ちている湯船に入る
お風呂からあがるとご飯ができていた
弟にいろいろ話しかけられるが、「うん」「へぇ」「そうなんだ」「ふーん」「・・・」しか言わない姉
ネプリーグを見よう…あれ、やってない。うぜ。食器を洗う音が大きいのもうざい。
風呂から上がった弟がゲームをはじめる。「お姉ちゃんこれ（ゲーム）やったの？」
「まずい？」「んーん、べつにいいよ…」無理に作り笑いをする弟になんかイラつく
弟に背を向けて友人にかたっぱしから電話をかけるが、話し相手がなかなか見つからない
仕方が無いからPCで２ちゃんねる
１１時すぎ。今日はゲームでかなり疲れたみたいだ
「お姉ちゃん、僕もう寝るね…」本当は暗くしなきゃ寝れないはずなのに、何も言わずにベッドに入る
「あ…、おやすみ」今日はじめて自分から発した言葉
なんだかイライラする

後ろで寝息を立てている弟
でも姉はそれが寝息でないことくらいすぐわかる
昔からこの子は寝たふりが下手だった
なんだか気力が抜けて、背中からベッドに倒れこむ
清潔に洗濯されたシーツで綺麗に整えられたベッドの冷たい香りがした
「ふぅー」口をとがらせてひとつ、大きくため息をつく
（今日あたし何してたっけ…？）
本気で思い出せない。だけどそれもどうでもいい、そんな気分
弟はまだ、さっきよりは眠そうに狸寝入りをしている
気付けば、下っ腹のあたりにムカムカが溜まっていくのがわかった
突然、呼吸がひどく静かになって、頭に血が上って、頭がスーっと晴れていく
ベッドを回り込んで弟の上に覆いかぶさると、布団を剥ぎ取って肩を押さえ付ける
少し赤い目を開いて、まぶしそうに見上げる彼の首を絞めながら、乱暴にキスした
気付いたら、彼の胸の上に抱かれて泣いていた
びっくりするほどゆったりとした鼓動と、包みこんでくる彼の薄い胸に、なんだかすごく距離を感じて、また涙が溢れてきた
ただ何度も「ごめんね」「ごめんね」って、ばかみたいに繰り返してた
かすれた声で「いいよ、何も言わなくて」って言って、抱いてる腕で布団をかけなおしてくれた
少しでもくっついていたくて、弟の首にしがみついて、頬をよせた
彼の顔は見れなかったけど、彼の耳にくっつけた左側のこめかみが、少しだけ濡れた感じがした
その日は朝まで離れられなくて、けっきょく夕方までそのままだった
弟は会社を休んだ
駄目な姉は、また弟に迷惑をかけた
この罪は、どうすれば許されるだろう？どんな罰を受ければ晴れるだろう？
でもどうか、彼だけは奪わないで、と何度も願ってた
沈む太陽でさえ彼を連れ去っていきそうで、ただそれだけが怖かった