松下さんBCLラジオを作ってください

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156デムパ基地害
>>154
当時のポリバリコン方式の松下のラジオは、設計検討では4点調整、工場生産では2点調整を行っていました。
外出ですが2点調整と4点調整の違いは下記の通りです。  MWバンドで話をします。
・4点調整:糸掛けダイアルでバリコンを容量最大点のまわし切りダイアルの指針をメモリ板のスタートポイントに合わ
_せて固定。 此処で信号発生器(SSG)より変調を掛けた516kHzの強い信号を入れ受信出切るようにOSCのコイル(IFT
_タイプで赤色塗装コア)をまわす。 次にダイアルをfMax側にまわし切り(バリコン容量最小)、SSGの周波数1650kHz
_とし、OSC側のトリマーコン(1バンド用親子バリコンならポリバリの上にOSCと書いてる側のトリマー)にて受信出き
_るようにあわせる。 次にダイアルをf.min側に戻し516kHzからずれていたら再度OSCコイルのコアを廻してあわせる。
_次にf.maxに戻し1650kHz受信と成るようにトリマーコンを動かす。以下同様に数回繰り返し受信周波数が516kHz〜
_1650kHzに成るように、低い周波数側はLで高い周波数側はCで合わせこみます。慣れれば1回の往復でピッタシし追い
_込める様になります。LocalのFあわせが終わったら、次はアンテナ側の同調のトラッキングです。
_600kHzにダイアルの指針を合わせます。 SSGも600kHzにあわせます。此処でバーアンテナにトラッキング棒(ギャン
_グ棒)のフェライトが付いている方を近づけます。もしも近づけて感度が上がる(出力が増える)ようで有ればL不足
_ですから、バーアンテナのコイル(全部または一部)をコア−の中心側に押し込みます。 フェライトを近づけて感度
_が下がるようであれば、トラッキング棒の真鍮側を近づけてみます。感度が上がるようで有ればL大ですからコイルを
_バーアンテナの端面側の押しやります。 この時点ではSSGの出力を下げまだAGCが掛らないレベルで調整します。フェ
_ライトを近づけても、真鍮を近づけても共に感度が下がる位置が最適位置です。 次にダイアルを1500kHzに合わせて
_SSGも1500kHzとします。ポリバリコンの上のAntと書いてあるトリマーを調整棒(先端のみ金属またはセラミックドラ
_イバ)でまわして感度を最大とします。Ant側のトリマーが殆ど抜けますが正常です。 どうしても精神衛生上トリマー
_の半分位置で合わせたいという人はバーアンテナのホット側からのりッツ線を最短に切って空中配線でAnt端子に繋いで
_下さい。(カバーレンジが広いためAntコイル側のC0を減らさないとトリマーが抜ける。600kHzと1500kHzの間を何回か
_往復して上記の調整を繰り返して下さい。(これも慣れれば1発で決めれる様になります。 バーアンテナのコイルを
_ワックスで固定して終了です。
上記の様にF.MaxとFminをあわせ、上下のトラッキングFでトラッキングを取るやり方が4点調整です。
2点調整:4点調整では時間が掛りますので、バリコンの0点とスライダーの0点うを合わせたら、いきなり600kHzにあわせ
_ます(ダイアルとSSG)、此処で周波数が受かるようにOSCのコアを回して局発を合わせます、次にトラッキング棒を使
_って感度が最大に成るようにバーアンテナのコイルを合わせます。 次にダイアルとSSGを1500kHzとし、受信Fあわせ
_をOscトリマーでとり、次にANTトリマーを回して感度最大にします。 再度600kHzのポイントに戻り周波数とAntトラ
_ッキングを取り、1500kHzに戻って周波数とトラッキングを取って追い込みます(2回も繰り返せば追い込めます)。
_バーアンテナをワックス固定で終了です。
上記の様に設計再度で516kHz〜1650kHzで押さえてダイアルメモリを作っていますから工場の2点調整でもF.maxとF.min
がそんなに大きくずれる事はありません。(然し定格名盤にはMWの受信範囲は530kHz〜1605kHzと表記されていると思いま
す。 セットの感度は簡易的にはこのトラッキングポイント600kHzと1500kHzと1000kHzの3点でチェックします。MW専用の
親子バリコン(ギャングレスバリコン)を使用すれば、当容量バリコンのOSC側に直列にパティングコンデンサーを入れた
時と異なり全ての周波数でOSC側とANT側のトラッキングが取れているはずですが、実際はずれています。 任意の周波数
を受信してバーアンテナにトラッキング棒を近づけて感度が上がるようであれば(600kHzと1500kHzは必ず有っている)
それがトラッキングエラーです(バーアンテが大きくQが高いセットでは感度で6dBくらいずれているる事もあります)ラジ
オの周波数メモリ板をよく観察して見てください、各バンド下から30%と上から30%ぐらいのところに工場の2点調整用
の小さなマークが付いている物もありますよ(トラッキングポイントマークです)。