【ニュース】―格闘技最新情報―【報告】

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「後悔」記者会見潜入記より転載

一度だけ泊まったことのある東京プリンスホテルのエントランスは記憶の中のイメージより
少しだけ華美に見えたけれど、それは徹夜明けの錯覚だろうか。それとも過去の侵食だろうか。
おそらく、両方だな。「暴力団対策のため〜」という立て札があって、無意識に冷笑癖が出ていたのか
受付のお姉さんたちにあからさまに注視される。視線を感じつつも気づかぬふりをして、エレベーターへ。
リュックにメガネに小太りという典型的な姿で視線をさまよわせているありがちな人たちを制して↑のスイッチを押す。
目的地は11階だぞ、君たち。この時点で僕はちょっと後悔しつつあった。入ったらこういう人たちばかりだったら嫌だなあ。
俺、浮くなあ。どうしようかなあ。
「あの、PRIDEですか?」声は斜め後方からかけられた。
赤いシャツにチノパンの、ちょっとガタイのいいメガネをかけた男性。
僕より少しだけ年上だろうか。エレベーターが急速下降しているのにまだきょろきょろしている人たちとは
少しだけ感じの違う人間だ。(ああやっぱ俺もそう見えるんだな)と思いつつ頷くと
更にその後方には鈴木みのるみたいなヘアスタイルの、何かしら心得がありそうな若者が見えた。
若者のほうが「11階ですよ、もうかなり来てますよ」と言いながら到着したボックスに真っ先に乗り込んだ。
僕と赤シャツの二名は「やっぱりもう結構きてるんでか?」と同じタイミングで声を上げ
きょろきょろ組数名とともに箱に乗る。みのる風はこう答えた。「ええ、もう溢れてますね、部屋から」
僕と赤シャツさんはなんとなく頷きあって、箱はすぐに11階についた。
確かに、人の列は長かった。僕と赤シャツさんはその末尾について、きょろきょろ組は続々と僕らの後に連なった。
みのる風は何故か、僕らに一礼すると列には並ばず列の前のほうに消えていった。
赤シャツさんがぽつんと呟いた、あの人、スタッフだったんですかね、僕はそのときちょっとした違和感を得ていたが
まだ明白な形になっていなかったので「ええ」と「ああ」の真ん中あたりの声を返していたように思う。
4602:2006/06/10(土) 19:52:50 ID:HfdndyCl
人種は、色々いた。いわゆるヲタク系はもちろんだが子連れのヤンママもいたし、カップルもスーツ姿の人間もいた。
格闘技をやっていそうな人も沢山いた。
赤シャツさんに「何かやっていたんですか?」と言われて「空手を少し」と答えた時
前に立っていたおっさんが何故かじろっと見つめてきたが
僕が見つめ返したら光速で目を戻したので「なかったこと」にしておいた。
その場に集まった人々のメルティング・ポットな構成にはちょっと安心しつつも、正直に言って、遅すぎたかな
と思っていた。そのくらいに人の列は長かった。器が小さいかもしれないが
「ガキは一人に数えないよな?」なんて考えていたくらいだ。
このとき、私服のスタッフ(だったのか?)から謎の指示があった。
「名古屋より西から来られた方いますか、いたら前にお進みください」東海放送?
謎のまま、その後スタッフから教えられたのは、11階はファンの控室で、ここで記帳の後
整理番号を配って待機、しかる後に2階の本会場へ移動、という段取りだった。
人の波が少しずつ前進して、渡された整理番号は145だった。
名前は正しく、住所と電話は適当に記帳して部屋に入る。
記帳の受付が二列になっていたので僕のひとつまえにいた赤シャツさんと少し番号がずれて彼は143番だった。
番号順に奥に進んで着席していくのだが、となると当然、間に144番の人がいる。
この人がこの潜入記第四の男、仮に「ぱしりさん」と呼ぼう。
彼は「徹夜の仕事明けで」(僕と同じだ)「自分はそんなに格闘技詳しくないんだけど」
「会社の先輩におまえちょっと見て来いと言われたので」ここにいる、と自分の立場を説明した。
僕は赤シャツさんとぱしりさんにガムを配って、円滑な会話のきっかけにしようと試み、彼らもそれに乗ってくれた
4613:2006/06/10(土) 19:53:15 ID:HfdndyCl
整理券なるものは、紙を細かく切ってそこに黒マジックで番号を殴り書きしただけの粗末なものだった。
「整理券をお持ちでないかたは二階には入れません」とスタッフが言うので
「こんなの、いくらでも偽造可能だな」と呟いたら横の二人も失笑していた。
それから二人と情報交換をしていて思ったのは「少なくとも今回の件についてネットのアドバンテージは
殆どないな」ということだった。彼らは二人とも、特に熱心な格闘技ファンというわけではなく
赤シャツさんなどは話の内容から判断するにどちらかといえばプロレスファンだったし
また二人とも渦中の「疑惑」について主に雑誌や新聞から情報を得ているようだったが
ネットで得られるような情報はすべて持っていた。
また、これはライブでPRIDEを見ていても思うことだけれど、周囲には格闘技ファンというより
プロレスファンと呼んだほうがいい人が結構いた。145という番号のせいかもしれないが
周辺からはノアがどうした小橋がどうした猪木の頃がなんだったジャイアントは強かったのかな?などと
そんな声が複数、聞こえてきていた。これは僕の知る限りK−1やキックや修斗の会場には
ほとんどないものであって、PRIDEと、他にはたまにパンクラスで感じる微妙な雰囲気のひとつだ。
PRIDEを「競技的」と評価する人たちは、同じPRIDEが「平成のプロレス」として支
持を受けている部分について何らかの形で折り合いをつけることが必要だと思う。
少なくとも「修斗的な文脈」が主張する意味での「競技」とは別種の何かが
PRIDEという磁場には引き付けられている。
スタッフからの注文は幾つかあった。写真撮影不可、当然ビデオも不可、ボイレコも駄目なんだってさ。
僕は仕事で使うペン型のボイレコを持参してきていたが律儀に封印した。
ルールやマナーは守ろう。こんなときだから。
4624:2006/06/10(土) 19:55:18 ID:HfdndyCl
しばらくして50人ずつ2階に下ろされた僕たちは、マスコミのカメラが並ぶ壇の後ろに立てと指示された。
整理券番号が50くらいまでの人たちの幾分かは椅子に座れたようだが、基本的には立ち見となった。
しかし放列の後ろというより迂回してカメラの横から斜め前まで人の列が広がった。
このとき僕はまたちょっと違和を感じていた。
それは、部屋の外周に寄り添うようにして立っている人たちのことだった。
僕らより先に部屋に入ったのだから、彼らはもっと見やすいポジションを確保できたはずだった。
なのにどういうわけか壁にひっついている。
そして彼らの多くは、会見席のほうではなく入ってくる僕らの顔を見ていたのだ。
赤シャツさんとぱしりさん、そして僕。会見席に向かって左側に並んで立つ。
立ったまま待つこと実に30分。人が多く、汗だくだ。周囲からも不満が漏れる。
何度も、女性のアナウンスが告げる。「一般の方の撮影は禁じております。
発見した場合は機材およびデータの没収と……」しかし写メの光は会見終了まで止むことがなかったし
僕が見る限り没収などはなかった。
後ろに、興奮しているやつがいて、ノンストップで話し続けている。
スタッフの一人の髪型を指差して「ホイスがいる」「移籍したのか」「ホイス負けたから立たされてるのか」
別に面白くないんだ。連れの女性も明らかに困惑している。しかし彼はこの場の雰囲気に「やられ」ていて
自分のやばさに気がついていない。彼はこんなことも言う。「バラちゃんだけは絶対に殺す
こんなに待たせやがって」「ノゲイラ・ズールだけは許さない、バラは殺す」どうぞ殺してください。
殺していいから僕に殺される前に黙ってください。しかしその願いは届かなかった。
殺したかって?どうでもいいじゃないか。そんなこと。
4635:2006/06/10(土) 19:55:52 ID:HfdndyCl
ちょっと文章のテンポを変えよう。アップビートに。町田風に。広報笹原、聞きなれた声、入る。
その声に乗って「バラちゃん」入る。さすがにテーマ曲は流さず。
流したら引くね、と周囲に聞こえる声で言っておいて正解だった。
「待ち」の辛さがマックスだった頃に呟いた「美濃輪だけ先に入れておけば何かしてくれるのに」という
提案は聞き入れられなかったけど。ともかくバラちゃん着席、何故か巻き起こる拍手。正直、唖然。
やっぱ俺、浮き気味? バラちゃん、まだ殺されず。「若干、緊張していますが」30分も待たせて若干かよ。
「フレーズとしてショッキングなことが報道されまして」バラちゃんらしい表現。勇猛果敢な室内犬。
まだ殺されず。「デリケートなこともあるので書面を読みながら」ついに開始だ。
6/4武士道が終わり、そのとき参加していたフジのスタッフからは好評を頂いており
彼らはおそらく何も知らされていなかったのだろう、と。
5日、道場開きのイベント、ここにもフジのスタッフ駆けつけ、特に何事もなく
14時から14時半くらいで終了、その後会社にて16時からフジと会議の予定
それは道場の件とは別の、ゴールデンでの放映に関する打ち合わせということだったから
そのつもりでいた、と。そこにフレーズとしてショッキングなこと起こる。
違うか。違うけど使いたかった。んだ。んだから許せ。会議室に待ち構えていたのは
フジの顧問弁護士&コンプライアンス推進室の人だった、と。フレーズとして、やめておく。
いきなり「通知書」なるものを渡される。そこには契約解除、と。
なおかつその事実を即刻リリースしたいとその場で告げられ、いやそれは待ってください
関係者各位への説明、当社としての対応、あるから、と。
通知書、受け取り、一旦、お引取り願うも、30分ほどして電話、やはり即日リリースしたい、と一方的に。
ここで自殺は考えなかったんですか?とは僕の中の悪魔による囁き。誘惑。
4646:2006/06/10(土) 19:56:17 ID:HfdndyCl
ここでちょっと事実関係から外れてバラちゃん(まだ殺されてないよ)の考え方、の部分に
入ったからスローなブギに戻すのですけど、彼はちょっと不思議な言い方をしました。
それは「フジの言い分に、正当な理由があったとしても」DSEとしては困る、というような言い方でした。
正直、この表現には引っかかりました。何故フジの言い分を「不当」だとするロジックにしなかったのか。
しかしこの不協和音の意味はこの後、次第に明らかになっていきます。
バラちゃんの視線、文面に戻る。フジによる通告の「理由」はこうだ、と。
信用、品位、イメージ、の保持および配慮をDSEが怠った。これをリピート・トゥワイス。
そして思い当たる「フシ」は正直、ない、と。今すらっと書きましたが実際は「正直、ない」
ではなく「正直、、、、ない」だったのでそんな演出はいらないと
僕の中の全米五億人の戦争被害者たちが、、、、ね?そんな演出はいらないでしょう?
バラちゃんは続けます。「現代」(など)メディアによる捏造
つまり「反社会勢力」(893は放送禁止用語です)との関係、という報道によって傷つけられた品位
というものはイメージとして理解できる、と。
つまりそれをフジが「理由」として契約解除するのは理解するが
そのことはDSEとして責を負えるものではない(何故なら捏造だから)というロジックなのです。
現段階ではフジ・DSE両者の顧問弁護士同士が話し合いをしている最中、とのこと。
フジへの恨み、憎しみ、は正直、あまりない、と。
とにかく記事が悪いのだ、と。フジもある意味、被害者なのだ、と。
で、これまでの対応としては既報どおり、4/17「現代」および川又氏を偽計業務妨害および名誉毀損。
フジへの民事も検討中、とのこと。被害者が被害者を告するわけですな。
4657:2006/06/10(土) 19:59:01 ID:7mEISRhz
捏造、の具体例。反社会勢力(これアンチキリストみたいで格好いいね)、とのつきあいはなく
神奈川県警の捜査、逮捕などもない。逮捕されたらここにいられるか、と当たり前のことを真面目に語りつつ。
法を犯しているなら職を辞す覚悟、とのこと。その場合は覚悟なくてもそうなるけどな
とは僕の中のニヒロな声。ただ言葉の端々に、フジとの関係への未練は感じました。
PRIDEは潰れない、それは断じてない、と。そしてタイムマシンが完成しました。
博士、祝杯をどうぞ。よし飲むぞ。ごくごく。
いざ出発!……。そしてタイムマシンが完成しました。博士、祝杯をどうぞ。よし飲むぞ。ごくごく。
いざ出発!……。そしてタイムマシンが、っていうコンパで女の子を酔わすためのコール
を学生時代よく使いましたが、そんなことを思い出したのが次の一言。ライブのイベントを大切にしたいし
それを重要視してやってるから、会場に足を運んでくれたりPPVを買ってくれるファンがいる限り
これまでどおりなのだ、と。ファンが沢山、電話してきたんだそうです。
会社にまでやってきたバカ、じゃなかった熱狂的なバカ、じゃなくって、なくってそうさ
熱狂的なファンさ、もいたんだそうですよ奥さん。
しかし僕は聞き逃しませんでした。
「だからわたしたちはこんなファンを大事にして格闘技コンテンツだけを
なりわいとしてがんばっていけるのです」ハッスルとピクチャーはもうやめるみたいですね。
4668:2006/06/10(土) 19:59:37 ID:7mEISRhz
さてここで一旦、社長のコメント終わり、高田と吉田、藤田、入ってきます。
中央付近から藤田コール。高田マイク第一声、キンキン言わせながら「まるで会場のような熱気だ」
そりゃ詰め込まれて蒸してるだけだ。カード発表。第一試合、吉田VSミルコ。
既に鳥肌、と高田節炸裂。中央付近、特に受ける。第二試合、藤田VSシウバ
おおー藤田ー頼んだぞー、と中央付近は藤田担当のようだ。高田この試合にはコメントせず。
第三試合ノゲイラVSファブリシオ、第四試合ジョシュVSバーネット。
誤記じゃないよ。ジョシュ選手ヴァーサスバーネット選手!ってマジで言ったよのさ。
会場、爆笑。一部、苦笑。高田、緊張のあまり、と弁明。ハントたん……。
だけどこの高田の爆笑会見で場が和む。やっぱ必要なんだよね、この人。
藤田コメント、毎回特別だと思ってるけど、今回も一段と……うんうん。
吉田コメント、ミルコは強い、期待に応え、盛り上げたいと。
 広報笹原による代読,シウバコメント、いつもどおり誰でも戦う、激しく戦う
藤田は日本人最強、ハート&パワー。
同じく代読、ミルココメント、長かったので大幅に省略。フジの決断は理解不能だ
他のリングでは見られない心技体レベルの高いMMA(登録商標)がドラマを生み
その筋書きの無い連続ドラマがPRIDEなのにそれをもう放送しないと言うのなら
後悔してもらおうじゃないか(ここで小規模に歓声)吉田は今のPRIDEファイターの中で
最も尊敬できる選手だ、ワールドカップの二週間後、これは運命だと思う
もうひとつの日本対クロアチアをやろうじゃないか。
ちなみにミルコの元マネジャ(今も?)はイアン・ソープのマネージメントもしています。
ここで記者からの質問を受付。
ただし「フジ関係は最後に囲み取材を許可しますので今はなしでお願いします」とのこと。
で、専門誌代表「格闘技通信」と一般紙代表「サンケイスポーツ」(一部失笑)が
当たり触りのないことを吉田と藤田に。今の気持ちは、とかそのへんのこと。
4679:2006/06/10(土) 20:00:41 ID:7mEISRhz
で、質問それ以上ないし、正直、だれたのな。そこでがんばるのはやっぱ高田。
雰囲気を掴んでしゃしゃり出る。「じゃ、質問ないなら、ちょっといいかな?」
誰も答えないけどよかったみたいで、選手入場とあいなりました。
50人。ダンダンダダン!の例の曲ここで使ったのはまあよしとしよう。
えっと、選手の入ってくるタイミングと紹介コールが微妙にずれたりしたので情報は不正確ですが
僕が確認した(と思った)選手を列挙。メジャーどころね。
しなしさとこ、フジメグ、小谷二人、大久保、松井大ちゃん、戦闘竜たん(二番人気)、
今成、スピード池本、前田(当然パンクラスの)、長谷川、藤井(ハッスル)、
帯谷、長南、中村、三崎、郷野、五味(一番人気)、美濃輪(ヘヴン)、
マッハ、川尻、石田、小路もいました。他にもいたけどなにせ遠くて。
顔は見えなかったよのさ。そして最後に佐伯さん。DEEP代表の。
見ればわかると思うけど、2chで言われていたケアーとかシュルトは当然いなかったし
PRIDEも武士道の選手中心、あとはDEEPとか女子格まで動員する緊急事態でした。
佐伯さんのコメンツ。えー、説明を、えー、受けた時、えー、問題ないじゃないかと
えー、思いました。えー、選手たちはみんな、えー、PRIDEに出て
えー、がんばりたいと、それはえー、DEEPだけではなくてですねー
えー、修斗もZSTも(一部首を傾げる)えー、みんな同じです、心は
えー、一つです。えー多すぎ。あと俺誇張しすぎ。
 長南コメンツ。ここでの試合は人生の中で大きなものになっている。遣り残した事がまだある。
 帯谷コメンツ。選手としては練習と試合、大舞台に出られるようがんばります。
 美濃輪コメンツ。こんにちは(会場も「こんにちは!」)何故こうなのか
わかってません(会場爆笑)ただ戦いたい、不安を乗り越えて、もっといい試合を。
 小路コメンツ。高いところからすみません(いいやつだ)僕はPRIDEに育ててもらった。
格闘技というよりPRIDEが好きです。
46810:2006/06/10(土) 20:01:55 ID:7mEISRhz
 マッハコメンツ。あの、選手としては……(すごく長い沈黙だったと思う)精進します。
 郷野コメンツ。僕には関係ない。心配しても僕の心配程度の力じゃどうにもならない。
だから自分のやるべきことに集中する。それは次の入場(会場・笑)
DJオズマ(OZMA=URL欄参照)からのメッセージとして
ダンス・パンツ・ファイトはいいと。ただマイクがそこに入ってなかったので
マイクは失敗だったんだな、と。次はがんばります。
 五味コメンツ。ここで色んな作品を作った。
コンディションをよくして最高の試合を見せたい。来月、久我山に道場が出来る。そこでがんばる。
ここで高田の煽り入るも、徹夜明けのぱしりさん、持ち堪えられず、ここで帰宅。
帰社なのかな。さようなら、同じ徹夜組として頑張ります。
 高田はコメンツ。たった9年、我々は多くの修羅場を潜り抜け、ファイターたちは命を削り
我々はそれをサポートし、ファンの熱い声援によって今日このPRIDEというステージの
高さを世界が知るところまで歩を進めた。云々。7/1、8/26、間違いなく、続く。と。
ここでバラ代表にタッチ。アメリカラスベガス大会は正式に決定したし、男祭りを含めて
発表済みの大会はすべておこなう、と。歓声。フジの次のテレビ局も必ずある
現れる、んだと。さっきまではPPVとライブがどうこう言ってたのに。
で、ようやく公開質問ですよ。と思うじゃん?キャンセル。
あんだって?わしゃ志村の物真似しそうになったですよ。アンケートに変更させて頂きます。
理由は、時間の都合により、だってさ。30分も遅れて始めておいて、この言い分
さあ2chねらよ今こそおまえらの力を、見せるわけもなく、静かにアンケート用紙を受け取る
君たち。拒絶した僕。
46911:2006/06/10(土) 20:02:18 ID:7mEISRhz
そのまま囲み取材になりそうになったその時、声を上げた女がいたのだ!
「榊原さん!hjshjhgujd信じてもいいんですか?」
途中はマジで聞こえなかったんだけど、あまりにもアレなタイミングだったので
周囲からは即「さくらだな」という冷たい声が漏れていました。
で、ここから囲み取材です。バラバラ帰る人も出る中、僕はメディアの群れから
離れてメモ帳取材なんですが、漏れ聞こえる音声のみを頼りにしているので
特に取材陣側が何を言っているのかはほぼ聞こえませんでした。
バラちゃんと顧問弁護士の谷さんはマイクを使うことが多くて
大体は明瞭に聞こえるんですけど……
まず聞こえてきたのは、地上波がなくなったことのダメージについて。
社長曰く、放映権料を失うことが痛手なのは確かだと。しかし、先ほども言ったように
ライブ、PPV(これはスカパーだと明言していました)、スポンサーからの収益
これらが企業としてのメインであって、放映権料は根幹ではないのだ、と。
更に、市場は海外にも拡大していて、このまま縮小することなくグローバルに
広がっていくだろう、と。しかし正直、地上波戦略なのかPPVメインで行く気なのか
よくわからんところです。まあ両方、欲しいんだろうけど。
47012:2006/06/10(土) 20:04:33 ID:SXZl32zx
で、次に、多分、収益の内訳、みたいなところを尋ねられたんでしょう
今までで考えるなら地上波は10〜15パーセント、PPVは詳しくは言えないけど
地上波と同等、それで一番大きなパーセンテージはチケット料だと言っていました。
これはFEG谷川の「現在の一流選手たちのギャラその他を考えると幾ら大きな箱で
やってもそれだけではペイできない」という意見に反するわけですが、どうなんでしょうか。
で、ここから「契約」面の話になったようで顧問弁護士の谷さん登場。この人は何故か、最初から不機嫌でした。
両者の契約のうち「16条」と「4条4項」に先にも書いた「品位云々」のことが規定されていて
それに抵触するという指摘があったとのこと。またそれ以外の指摘はなかったそうです。
で、引き続き谷さん。何か問われて「あなたね、そういうこと言うけどね」と詰問口調でした。
そういうの、マスコミ相手にやるとよくないよ。誇張されて書かれるよ。
と正直、思ってしまう。しかしここで谷さんを少し怒らせた記者は偉かった。
ちょっとだけ面白いことが聞けました。今まで社長は「神奈川県警の事情聴取はあったのか」
ということについて明言を避けるような態度が多かったと思うのですが
弁護士さんはこんな話をしていました。これは今見たところオフィシャルにも
載っていないようです。まず、事情聴取というものには二種類ある。と。
一つは被疑者としてのそれ。もう一つは参考人としてのそれ。
で、今回の川又さんと後藤組のことは(と谷弁護士は固有名詞で語っていました)
格闘技イベントに関係することだからDSEという格闘技イベントをおこなう団体の社長を
「参考人」として聴取したということなんだ、と。
付け加えて、県警からは聴取されたけど地検からはなかった、と言っていました。
47113:2006/06/10(土) 20:05:47 ID:SXZl32zx
ここで社長が割って入って、調書は取られていない、いないが
あくまで参考人として話をした、と。で、引き下がろうとしたところに女性の記者から
質問があって社長は苦笑しつつ、脱税できるようなお金はないですから、と。
そしてこう続けていました。借金経営のままですから、と。大丈夫なのか?
続けてこう言っていました。曰く、たとえばみんなが見たいと思うものを選手が
つくらなきゃ意味がないわけで、だからゴールデンやればいいってわけじゃないんです。
うーむ。全責任は選手にあるのかよ。まあこのとき既に選手達は退場していたわけですけど
当然このコメントもオフィシャルには載っていないでしょうね。
で、僕はこのとき「突っつくなら感情のコントロールが苦手そうな弁護士のほうだ」と
思っていたんですがそれは記者にしても同じだったようで、また弁護士さんのほうに質問が。
少しずつ激しくなる語気。「暴力団関係者と認識して同席したことはない!」
再度アタックする記者。すると名言が生まれました。
曰く、生きていれば色んな人間と同席するから(笑)可能性はある、だそうです。
さすがにまずいと思ったのか余計に墓穴を掘っていました。
と言うのも、メディアの皆さんが何処何処組の誰々と同席していたんじゃないか
と具体的なことを調べてくれれば、わたしたちだって調査できますから
と凄いことを述べておられました。DSEはこの人の何処を評価しているのか
浅学な僕には到底わかりませんでした。
47214:2006/06/10(土) 20:06:08 ID:SXZl32zx
で、谷さんは更に恐ろしい方向へ話を進めます。
このときマスコミ以外でこの話に関心を持っていたのは数名でしたが
実際、この谷さんというキャラクターが会見のメインイベントだったと僕は確信しています。
週刊現代の記事についてです。彼が考える問題とは次のようなことらしいです。
曰く、記事中に「警察関係者」の言葉として書かれている文章があるが
これが事実であれば地方公務員法違反だと。問題はそこだと。
目から鱗が落ちるのと一緒に眼球までもげてしまったような気分でした。実に爽快です。
で、我らの潔白は川崎署にあった捜査本部が既に解散していることでも明白だ
と言うんですが、これは論理矛盾です。この点を何故記者が突かなかったのか
谷さんの愛すべきキャラに惑わされていたのかもしれませんが
そもそも「川又氏および後藤組」についての事件において部外者である
DSEが「被疑者としてではなく参考人として」聴取された
というストーリーだったわけですから、当然ここで登場する「捜査本部」はそもそも
DSEに対する疑義を扱っているわけではないのです。
だからこの「捜査本部」があろうがなかろうがDSEに対する疑義には
何の影響もないはずなんです。まことにまことに不思議な話でした。
47315:2006/06/10(土) 20:07:33 ID:uK3xCoA4
最後にちょっとしたイベントが待ち構えていた。
「整理券をお持ちの方は、引き換えに記念グッズをさしあげます!」
このアナウンスのために焦ってグッズに殺到し谷さんという素晴らしい情報源から
もたらされるアレコレを逃してしまった人たちは実に沢山いた。
おまえら結局モノが欲しいだけなのな。僕は冷静に、整理券と引き換えなら後でも貰えるから
と考えてメモしていました。
マスコミ250人、選手54人、ファンは600人くらい来たそうです。
だけど600人はいなかったと思う。
ちなみにグッズはキーホルダーとそれを入れる麻袋でした。
PRIDEのロゴの形のやつで多分会場でも売っているものでしょう。
最後までメモし続けた僕につきあってくれた赤シャツさんと一緒にそれを貰い
エントランスまで戻った時、鞄にそのキーホルダーを入れながら
なんとなく、空を見上げた。すると、タイミングを合わせたように、雨が降ってきた。
その時、なんだろう、どう表現するべきなんだろう、強いて言うなら「せつなさ」の
ようなものを感じた。その感情は、その時には、いったい何なのか自分にもよくわからなかった。
47416:2006/06/10(土) 20:07:58 ID:uK3xCoA4
徹夜のせいかな、と考えて、胸の奥に押し留め、そのまま僕と赤シャツさんは流れるように
芝大門駅近くのパスタ屋でランチセットを食べ、話し、アドレスを交換し、別れた。
漫画喫茶で途中まで書いて、帰宅してさすがに疲れてテレビを見ながらぼんやりしていたら
あるCMに目が留まった。安田成美の出ている車のCM。
雨が降っていて、安田の背後から「お母さん」と声がかかる。
と、小さな男の子が傘を差し出している。あのCM。これだ、と思った。
あのCMに感じる、せつなさ。それと全く同じものを、僕は何故か、
あの会場を出る時に感じたのだった。
土砂降りの雨が降っている、PRIDEという大地に向けて。
そこに集められた僕達「ファン」そして「選手」そして、グッズ。
僕がDSEを嫌う理由、それは漠とした幼稚さだ、そして僕がせつなく感じた理由
それもやはり漠とした幼稚さだったのだ。グッズを差し出す、無邪気な戦術。
男の子が母親にするような、甘えの策謀。一生懸命に、純粋に、愛情とモノとの交換を求める
子供の瞳。
僕は今、もう少しだけ、PRIDEという子供のことを見守って、育てていこう
と思っている。見捨てるのは、いつでも出来るのだから
。片親に見捨てられた子供だった僕は、このせつなさを意識してしまった以上
もうこうするしかないのだ。
47517:2006/06/10(土) 20:09:10 ID:uK3xCoA4
さてここからはイラク人も大好きな陰謀論の時間です。
正直、会場では違和感がありっぱなしでした。まず諾々と場の雰囲気に従ってしまう
2chねらのだらしなさ。壁に寄り添っていた人々の妙な視線。
そして、拍手。選手へ拍手するのはいいと思うし自分もそうしていたけど
社長に拍手するのは本当に意味不明だ。社長を殺すと言ってた奴もそうで
社長のコメントに対して一番大きく拍手してたのは結局そいつでした。
まあそれは「空気読め」のやりすぎで空気に流されてるバカなのだけど
それはそれとして、僕がいちばん怪しんだのは、例の「壁にはりついている人たち」が
必ず率先して拍手をし、声を出す、ということでした。
会見席側を除く三方に張り付いている彼らから、まるでサッカーの会場にでも来たのか
って感じで、人の群れの内側に向かって「拍手しろおまえら空気読め」ソニックが
流れていくのです。これは非常に怪しかった。
勿論、ただの思い込みかもしれません。
しかし例の「さくらだな」と切り捨てられていた女性もまた「壁際族」の一人だった
ことは付け加えておきます。

以上。」


 まぁ長いがPオタ諸君はガキじゃないんだから
ちゃんと全部読んでからプリプリ怒って笑わせて下さい