童話って本当は残酷!!!!!

このエントリーをはてなブックマークに追加
134なまえ_____かえす日
昔は、ニワトリたちもまだ自由だった。自由ではあったが、しかし原始的でもあった。
たえずネコやイタチの危険におびえ、しばしばエサをさがしに遠くまで遠征したりしなければならなかった。
ある日そこに人間がやってきて、しっかりした金網つきの家を建ててやろうと申し出た。
むろんニワトリたちは本能的に警戒した。すると人間は笑って言った。
見なさい、私にはネコのようなツメもなければ、イタチのようなキバもない。
こんなに平和的な私を恐れるなど、まったく理屈にあわないことだ。
そう言われてみると、たしかにそのとおりである。
決心しかねて、迷っているあいだに、人間はどんどんニワトリ小屋を立ててしまった。

ドアにはカギがかかっていた。いちいち人間の手をかりなくては、出入りも自由にはできないのだ。
こんなところにはとても住めないとニワトリたちがいうのを聞いて、人間は笑って答えた。
諸君が自由にあけられるようなドアなら、ネコにだって自由にあけられるだろう。
なにも危険な外に、わざわざ出ていく必要もあるまい。
エサのことなら私が毎日はこんできて、エサ箱をいつもいっぱいにしておいてあげることにしよう。

一羽のニワトリが首をかしげ、どうにも話がうますぎる、
人間はわれわれの卵を盗み、殺して肉屋に売るつもりではないだろうか?
とんでもない、と人間は強い調子で答えた。
私の誠意を信じてほしい。それよりも、そういう君こそ、ネコから金をもらったスパイではないのかね。

これはニワトリたちの頭には少々難しすぎる問題だった。
スパイの疑いを受けたニワトリは、そうであることが立証できないように、
そうでないこともまた立証できなかったので、とうとう仲間はずれにされてしまった。
けっきょく、人間があれほどいうのだから、一応は受け入れてみよう、
もし具合がわるければ話し合いで改めていけばよいという『良識派』が勝ちをしめ、
ニワトリたちは自らオリの中にはいっていったのである。

その後のことは、もうだれもが知っているとおりのことだ。

■□■人権擁護法案反対VIP総司令部その55■□■
http://ex11.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1117952960/l50