1 :
法の下の名無し:
このスレは、哲学板の「何故、人を殺してはいけないのか?」スレにて、法学
的に問題となった論点を扱うスレです。
以下その論点↓
端的に言えば、すべての殺人は違法(あるいは不正あるいは悪)という評価を
受けるか否か?
ある論者は、「正当防衛、死刑として行われる殺人は違法ではない」と言い、
もう他方は、「殺人である以上、違法(悪)との評価は受けるが、一定のやむ
を得ない場合には許容されるにすぎない」とする。
さてどっち?
関連スレ↓
何故、人を殺してはいけないのか?2
http://academy6.2ch.net/test/read.cgi/philo/1252397078/
2 :
法の下の名無し:2009/09/19(土) 19:17:28 ID:MOoTSj7C
「殺人である以上、違法(悪)との評価は受けるが、一定のやむを得ない場合
には許容されるにすぎない」との論者(の一部?)の主張が変わってきたよう
だ。「違法性阻却事由ある殺人は刑法上は悪ではないことに異論はない」と言
い始めた。
以下、それに矛盾しそうな前スレの主張の引用。
---------------------------------------------------------------------------------------
> そういう部分が本当にあるなら君にとって都合がいいんだから、とっとと指摘すればいいじゃん。
ご親切に魚拓とっててくれた人がいるからね。
なぜ人を殺してはいけないのか その2↓
http://s02.megalodon.jp/2008-0723-1850-07/academy6.2ch.net/test/read.cgi/philo/1214068154/ そのスレの
>>707。
>
>>601に書いてある通りです。696に合わせてあえて別の言い方をするなら、正当防衛が認められるには、
> そこで問題になる殺人は、すべて不正と考えられていなければなりません。正当防衛は刑法上の問題
> であり、刑法上は、すべての殺人は不正と評価されます(殺人は殺人罪に必ず該当するので)。
はっきりと「全ての殺人は刑法上は不正と評価される」と言っている。刑法学
上、不正と違法と悪は、おおよそ同じ意味として扱われていると思うが、違う
のかい?
3 :
法の下の名無し:2009/09/19(土) 22:24:02 ID:tKy5Qkf1
>>1-2の方の主張内容はこれまでの言説については、
元ヴェテ院生参上 ◆C6/eKTi/NMの胡散臭さ
刑法の勉強法■17(司法試験板)の魚拓
http://s04.megalodon.jp/2009-0201-1623-35/changi.2ch.net/test/read.cgi/shihou/1232106338/ 詳しくは125〜145、474〜495、612、624以下〜、705など
・殺人を原則的に正当化する言説を哲学板の人殺しスレに垂れ流して喜ぶ「サイコパス」等と呼ばれる
人物が、「構成要件該当性が満たされた場合に違法性が推定(原則肯定)されるが、構成要件該当
事実に違法(不正)という評価が及んだことにはならない」という、日本語レベルで意味不明な考えを
粘着的に繰り返していた。その話が、山口厚の「刑法入門」の記述を引き合いに上記スレに持ち込まれ、
最終的に「サイコパス」の日本語能力の問題として決着した。ところが、元ヴェテ参上は、沈静化した
展開の中で、いきなり暇つぶしと称して膨大な数の基本書に対し1行ずつ欠点を書くレスを投稿、
よりによって「山口 そもそも日本語(国語力)に問題がある」と書いた。元ヴェテ参上は明らかに
展開を知っていたため、この時点で胡散臭い価値観の持ち主であることが伺われた。
・その後、2007年の論文試験中に2ちゃんに書き込みしてた件が浮上。合格者だと自称しているが、
虚言ではないか、もし虚言なら「サイコパス」=「元ヴェテ参上」の可能性もかなり高いと疑われる。
その件につき、本人ではなく、なぜか名無しばかりが弁護する面白展開に。他、いかにも珍妙な
文体の「擁護派」が大活躍、オイラとおいらの素敵な使い分けが見られるなど、輪をかけて胡散臭い
展開となった。
がわかりやすいです。現行スレは刑法の勉強法■25
http://changi.2ch.net/test/read.cgi/shihou/1249133257/ ID:MOoTSj7Cは、自身が元ヴェテ参上だと認めていませんし、実際のところも定かではありませんが、
主張内容は全く同じです。上の経緯も正確です。
>>2は「696に合わせてあえて別の言い方をするなら、」という断り書きがある通り、そのスレの696の該当部分
「2.すべての殺人が不正である、と言えないから、正当防衛が認められることもあるわけだ。」に対して書か
れています。これを見れば分かるとおり、
>>2の引用部は、「正当防衛が認められるためには構成要件該当性が
満たされなければならず、満たされるなら殺人に対する不正(不正という語に拘る理由はないので悪い、など
でもいい)という評価がされている」ということを言っているに過ぎません。
>>2の引用部だけですと、法学板の住人の方が見たときに誤解する可能性がありそうなのでレスしておきます。
4 :
法の下の名無し:2009/09/19(土) 22:25:10 ID:tKy5Qkf1
×
>>1-2の方の主張内容はこれまでの言説については、
○
>>1-2の方のこれまでの言説については、
すみません。
5 :
法の下の名無し:2009/09/19(土) 22:45:24 ID:MOoTSj7C
哲学板本スレから
>>484の一部転載。
> 今問題になってるのは法律と倫理・道徳の峻別ができてないってことじゃなくて、
> 刑法理論上のいわゆる「構成要件」に対応する事実の実質的な意味は何かってことだろ。
> その実質的な意味は法益侵害で説明されるわけだから、構成要件該当性が満たされるなら
> 法益「侵害」があった、その限りで悪いという評価は及ぶと考えるのは当然の道理だろ。
この主張は
>>2に引用した主張に連なるタイプだな。
まず、当然のように「その実質的な意味は法益侵害で説明されるわけだから」
と言い切ってくれているが、これはあくまで結果無価値論者からの説明ね。で、
この立場によっても死刑や正当防衛の場合には侵害される法益を上回る利益が
認められるから、違法性はない、悪とは評価されないこととなるのだ等と説明
される。この説明において「その限りで悪いという評価は及ぶ」がどういう内
容を持つのか良く解らない。
さらに行為無価値論(いわゆる二元論)の人からすれば、違法性の実質は「社
会的相当性を逸脱する法益侵害もしくはその危険」等と説明されることになる
だろう。で、行為無価値の人は、死刑や正当防衛は、行為の社会的相当性が認
められるから、違法性は認められない、などと説明するわけだな。構成要件に
該当したからと言って、社会的相当性の逸脱の有無までは解らないわけだから、
行為無価値まで考慮に入れると、君の主張はますます成立し難いものとなる。
6 :
法の下の名無し:2009/09/19(土) 23:10:28 ID:MOoTSj7C
哲学板スレの
>>499転載。
> 行為無価値は結果無価値だけでは違法の実質は説明できないという議論であって、
> 結果無価値を無視して違法性を説明する議論じゃないんだが。
?「法益侵害だけじゃ違法性の実質は説明できない」のであれば、同スレの↓
> 刑法理論でいう「法益侵害」の観点だけで十分に「悪い」とか「いけない」とかいう理由になるのに、
は成立しないことになるでしょ?
7 :
法の下の名無し:2009/09/19(土) 23:22:56 ID:MOoTSj7C
>>3 >
>>2は「696に合わせてあえて別の言い方をするなら、」という断り書きがある通り、そのスレの696の該当部分
> 「2.すべての殺人が不正である、と言えないから、正当防衛が認められることもあるわけだ。」に対して書か
> れています。これを見れば分かるとおり、
>>2の引用部は、「正当防衛が認められるためには構成要件該当性が
> 満たされなければならず、満たされるなら殺人に対する不正(不正という語に拘る理由はないので悪い、など
> でもいい)という評価がされている」ということを言っているに過ぎません。
無用な前置きが長くて見逃していたが、一応内容面の書き込みもあったんだなw
「殺人罪の構成要件該当性が認められる場合には必ず悪いと言う評価がされて
いる」と言う主張内容ででオーケー?死刑執行として行われる殺人は適法なわ
けだが(違法ではない)、これと「必ず悪いと評価される」とはどう整合する
の?
8 :
法の下の名無し:2009/09/25(金) 13:22:27 ID:afBQcpeu
ID:MOoTSj7C=何故、人を殺してはいけないのか?2
http://academy6.2ch.net/test/read.cgi/philo/1252397078/441,646,704-705の醜態 441 名前:考える名無しさん[sage] 投稿日:2009/09/18(金) 22:16:26 0
…一般の考え方は単純に「殺人は原則違法だが、そうでない場合もある」ってだけ。
「手段の性質は悪だが許容される場合もある」ってのがあんたの主張だが、そうすると
「死刑は手段としては悪だが目的が善だから許容される」と?そういうことを言う
法学者はまずいないと思う。…
445 名前:考える名無しさん[sage] 投稿日:2009/09/19(土) 00:34:41 0
>>441 >「死刑は手段としては悪だが目的が善だから許容される」と?そういうことを言う法学者はまずいないと思う。
「刑法は、法益保護のために用いられるが、法益を保護する手段は刑罰の付加ばかりではない。刑罰の付科という
保護手段は、法的制裁の中でも最も峻厳なものであり、重大な害悪を意図して科するものであるから、それ自体
としては決して望ましいものではない。避けることができるのであれば、避けるべきものであるといえよう。」
山口厚「刑法総論」より
9 :
法の下の名無し:2009/09/25(金) 13:44:56 ID:Zm1dFgOs
ageさせていただきます
10 :
法の下の名無し:2009/09/28(月) 01:06:52 ID:3uXyg6iW
殺人はなぜ原則として違法か。
法がそのように定めているからである。
ではなぜそのように法は定めているのか。
そうしないとみんなが困るからであり、逆に言えば、そうしたほうがみんながお得だからである。
11 :
法の下の名無し:2009/09/28(月) 01:10:24 ID:3uXyg6iW
死刑はなぜ適法か。
法がそのように定めているからである。
ではなぜそのように法は定めているのか。
そうしないとみんなが困るからであり、逆に言えば、そうしたほうがみんながお得だからである。
12 :
法の下の名無し:2009/09/28(月) 22:18:34 ID:0x4EyV3t
>>8の内容について、一部うるさい人がいるので、ヒッソリ反論しておこう。
まず、「悪」という語の意味は多義的であるから、議論する前にその意味内容
は明らかにしておかなければならない。俺としては、この言葉を「正義の観点
からなされる否定的な法的価値判断」と言う意味で用いている。つまり違法の
意味。そもそも、「殺人はそれが死刑執行としてなされる場合でも悪(ないし
不正)と評価されるか」が構成要件の違法推定機能と絡めて議論になっていた
わけだが、この文脈で語られる「悪」とは、上記の意味と考えて良いだろう。
違うというなら、いかなる意味において「悪」という語を用いていたのか、ま
たそれは違法推定といかなる関連を有するか述べていただきたい。
そして、死刑執行としてなされる殺人に、上記意味の「悪さ」は認められない。
山口も刑罰に対し正義の観点から法的に否定的評価をしているはずはない(こ
の意味で否定的評価をするならそもそも刑罰は法的に許されないものとなる)。
で、件の人物は、山口の刑法の謙抑主義に関する叙述に、「刑罰=害悪」との
表現を見つけ、刑罰を「悪」と言う学者はいると言う。しかし、それは上記の
意味の「悪」とはニュアンスの違うものだ。「受刑者に苦痛を与え負担を課す
という刑罰の性質」を「害悪」と表現しているだけだろう。だから、これをもっ
て刑罰=悪の学説上のソースとするのは筋違いというべき。
13 :
法の下の名無し:2009/09/28(月) 23:56:45 ID:Pvgoy3lc
14 :
法の下の名無し:2009/09/29(火) 00:02:54 ID:Pvgoy3lc
442 どう見ても <悪> ではない → ○
442 どう見ても 【悪】 ではない → ×
442 どう見ても悪ではない → ×
↑
<悪>/【悪】
15 :
法の下の名無し:2009/09/29(火) 04:12:06 ID:8aBX2GCQ
>>13 それが何?
「害悪」「望ましいものではない」が直ちに「正義の観点からなされる否定的
価値判断」を意味しているとでも?
16 :
法の下の名無し:2010/01/27(水) 10:10:05 ID:RFqjaPcI
藤村富美男
17 :
法の下の名無し:
なぜ他人を殺してはいけないのか、なぜ他人の物を盗んだり
壊してはいけないのか、なぜ他人の著作物をコピーして
配ったらいけないのか、それはそう決めた人たちが
自分の生命や財産、地位などを維持、発展させたいという
欲求を満たすためです。
お互いが欲求を満たすために奪い合い殺し合うのはハイリスクだし
疲れちゃうから妥協点を見つけてある程度行動を制限しませんか?
と言うだけのことですから、死刑や正当防衛など人を殺してもいい
特例は設けてられていますし、国内で殺人を禁じている国が
侵略戦争をしたケースなどいくらでもあります。
強盗は駄目でも株の買収で会社を奪う手段は用意されています。
妥協点であるがゆえに実際には全員が満足出来るわけではなく、
自分の欲求を満たすために相手の都合など無視する人たちも出てきます。
ですから圧力によって押さえつける「法律」や「軍隊」を設けたり、
自発的に抑止させる「倫理感・道徳感」を植え付けたりと
あの手この手でなんとかしようとしているわけです。