■【合憲判決】 最高裁 【靖国参拝】■

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619法の下の名無し
憲法20条3項の「宗教的活動」にあたるかどうかの判断の前提として、
「国及びその機関」の行為にあたるかどうかが問題となる。
国及びその機関の行為となる場合を「公的参拝」、ならない場合を「私的参拝」とする。

以下の「公的」・「私的」の判断は、行為主体については「行政権の行使主体にあたるか」、
行為については「行政権の行使にあたるか」を基準とする。(あたるとき「公的」、あたら
ないとき「私的」とする。なお、立法権との関係についてはここでは触れない。)

@行為主体が公的(公人・首相)で、行為が公的(機関決定・公金支出など)である場合

A行為主体が公的(公人・首相)で、行為が私的(単なる参拝)である場合

B行為主体が私的(私人・首相個人)で、行為が公的(機関決定・公金支出など)である場合

C行為主体が私的(私人・首相個人)で、行為が私的(単なる参拝)である場合

以上、4つの場合が考えられるところ
@は、行為主体と行為がともに「公的」なので問題なく「公的参拝」となる。
したがって「国及びその機関」の行為にあたり、目的効果基準で「宗教的活動」か
どうかについて判断される。ただし、本件には関係なし。
Bは、国家同視説〔統治行為の理論〕(>>614)の場合で本件には関係なし。
620法の下の名無し:2006/08/02(水) 17:00:41 ID:VTPnh2cz
>>619の続き
よって、本件で問題となるのは、CとAの場合となるが、
Cは、行為主体と行為がともに「私的」なので問題なく「私的参拝」となる。
したがって「国及びその機関」の行為にあたらず、合憲となる。

Aが、特に問題となるが、憲法81条の規定から憲法判断の基準として適切なのは、
行為についての「行政権の行使にあたるか」と考えられ、行為が「私的」(行政権の
行使にあたらない)なので「私的参拝」になると考えられる。
したがって「国及びその機関」の行為にあたらず、合憲となるのではないか。

なお、「職務行為にあたるか」が判断基準になるとの考え方もあるが、
法律上の判断ならともかく、憲法上の判断の基準としては
「行政権の行使にあたるか」のほうが適切だと思われる。