人権擁護法17

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819猫 ◆u0ZYnEjMF6
>>801
>鳥取県人権条例の場合、委員会の審議は、当事者にすら非公開(弁明書を送るだけ)であり、
>この点を私は、「密室裁判」として批判しているわけです。
審議自体は裁判の場合だって非公開でしょ。裁判官がどういう合議をして一定の結論を出したのかは
基本的にわからない。結論自体は勿論でてくるか、それはそれだけの話。

>(賛成派の人の本音を、あまり本格的に聞いたことがなかったのですが、
>やはり「潜在的に危険」があるとは認識しているのですね。)
別に擁護法が取り立てて危険といっているわけではなく、ほかの国家権力の行使だろうと
潜在的には危険だよ。

>それで会社をクビになれば、実質的には刑罰と変らないと思います。
例えばある人間が逮捕されて−それが冤罪であろうがなかろうが−首になることはあり得ると思うが、
それは刑罰と一緒、ではなかろう。
ところで、今現在どこぞの建築会社−でよいのかな−が倒産しそうだが、あれはどう思ってるの?

>のうちどれなのか、教えていただければ幸いです。
Aだと思うけど。

>やはりいずれにしても「加害者等」は裁判で不利です。
>つまり、裁判になったときの公正さが、既にあやういと思います。
ようわからんな。
単に人権侵害が存在したことを裏付ける資料を被害者が提出しやすくするだけの話でしょ。
人権侵害があったことを証明することは困難なのだから、特に問題はないと思うが
−無論、裁判所は委員会の判断には拘束されない。従っても良いし、必要が有れば再調査をしても良い−。
そもそも、不利だと思ったら資料を見ずにすませる、というのもよくわからん。
つまり、委員会の判断では、人権侵害がなかった可能性が高いというだけの話でしょ。
それはそれでその人権侵害行為が存在しない可能性が高い、と裁判所に判断されるだけの話ではないのか。

>それで、人権委員会の権力をバックに、「被害者等」が「加害者等」を実質的に脅し、
>(その際、裁判になったときに時間がかかり、不利になることを匂わせ、)
一応いっておくと、人権委員会ではなく人権侵害救済推進委員会ね。
別に和解しなきゃいいじゃん、と思うのだが。
違法な駐車をしていた人間が大抵、反則金を払って済ませてわざわざ裁判しないのと同じでしょ。

>少なくともこういう危険な制度をあえて作らなければならないほど深刻な人権侵害がたくさんあるとは思いません。
>>785とかはどう思うの。

>>717を見れば、鳥取県がアンケート項目を意図的に変に作って、数字を操作していたことが分かります。
いや、正直操作しているとは思えないんだが。
自分で解決したいが、行政による相談も受けたいんだろ。
じゃあ結論として、彼らは相談機関があった方が良いと考えているわけだろ。
逆にどういう風にとらえたらいいと思っているわけ?
彼らは相談を希望しないと考えている、とでもした方が良いわけ?それはただの嘘だろう。
820夕月夜 ◆R86steSguw :2005/12/07(水) 22:13:35 ID:ESiSN5J/
>>819 猫氏
> 審議自体は裁判の場合だって非公開でしょ。

私が批判しているのは、ただ審議が密室なだけでなく証人への反対尋問がなく、
ある日「起訴状」が送られてきて、それに弁明書を送り返すだけで判決が出てしまう「裁判」のことです。

冤罪で逮捕されてクビになり、無罪判決が出ても復職できないという点については、
私も以前から大きな問題だと思っています。(どういうシステムを作ればよいのか分かりませんが。)
人権条例の場合、警察に通常捕まるよりもはるかに些細なことまで(後述)が対象となり、
委員会の政治的中立性は警察にはるかに劣る(後述)ので、
氏名公開という「警察に捕まり、新聞に名前が出ることに匹敵する」(と訂正します)
措置を私は問題視しています。

なお、第21条の
「当該行為に関する説示、人権尊重の理念に関する啓発その他の指導」
は、運用次第で行政指導に名を借りた刑罰に近いもの、となると思います。

第27条の解釈は、Bだとひどく不公平だと思っていましたが、Aですか。

委員会の政治的中立性についてですが、5人の委員は、知事が全て選ぶのです。
議会の同意が必要ですので、極端に露骨な人選はできませんが、
議会には人を選ぶ権利がなく、知事のみが選ぶので、
少なくとも知事に都合の悪い人物は絶対に選ばれないでしょう。
こういうことを言うと、公安委員会や教育委員会も、知事や市長村長が選ぶ、
という反論がありえますが、しかしこれらの委員会が相手にするのは
警察や学校という大きくて権力を持った組織です。
(一個人に直接権力を及ぼすわけではありませんし、あまり細かい指示もできません。)
それが、人権条例では、文字通り子供の口喧嘩にまで(後述)介入できる権限を持つ
委員を、知事が直接選ぶのです。
知事や人権委員に繋がる勢力の人権のみが過剰に守られ、
反対する人たちの人権は踏み付けられるでしょう。(つづく)
821夕月夜 ◆R86steSguw :2005/12/07(水) 22:14:55 ID:ESiSN5J/
「人権侵害」の広さについて。

「人権侵害」の定義は、第2条と第3条ですが、その中に「特定の者に対して行う虐待」
というものがあります。「虐待」の定義は第2条2項でなされていて、その中に
「心理的外傷を与える言動」が含まれています。
つまり、口喧嘩で相手を罵っても、この条例は適用されます。
さらに、第21条の

(2) 人権侵害を行い、若しくは行うおそれのある者又はこれを助長し、若しくは誘発する行為を行う者

の「助長、誘発する行為」について、KN氏が県人権局に電話で問い合わせたところ、
KN「「助長、誘発する行為」に人権擁護法の反対運動も含まれるのですか?」
県「、、、、、そういう運用はしないようにします。」
KN「では、条文上は含まれるのですね?」
県「、、、、、、、、、」
ということで、そういう言論の自由を封殺する使い方も可能です。

さて、猫氏は法律家らしく「不服ならば裁判を起こせばいい」と言っておられます。
しかし、この条例は適用範囲が極めて広く、どれを人権侵害認定し、どれを見捨てるかは、
委員会の裁量です。
「濡れ衣」の場合は、裁判を起こせば(それは普通の人には大変なことですが)、
確かに勝てる見込みがあるでしょう。
しかし些細なことで人権侵害認定された場合、--例えば何か権力を持つ人に抗議したら、
それが「心理的外傷を与える言動」とされた--
明らかに政治的偏向のある決定でも、(濡れ衣ではないので)
委員会の裁量内という判決が出ると思います。

そこで、以下にもう一度回答すると、

> 「迅速な人権救済機関は必要ない」という政治的判断を前提としなければ(以下略)

私の政治的判断は、(以上の説明より)「人権条例を実施すると、人権侵害は今よりひどくなる」
というものです。

(明日の夜は、私はネットを休みます。)