ニュー速じゃあるまいし
まじめに読めばゲルよりまともな北澤発言録
Q:概算要求についての見直しなのですけれども、
大臣が先程おっしゃった「防衛省の特殊性もある」ということですが、
具体的にいうとどういうところに特殊性があるとお考えでしょうか。
A:大雑把に言えば、圧倒的に人件費が予算の多くを占めているということとか、
装備の維持に通常かかる経費というものは変更できない分野でありますので、
私の申し上げたのは大体そういう意味であります。
ポッポに邪魔されながらも自国防衛力増強派の北澤
Q:前政権下で決めてある防衛省の概算要求の中で、
陸・海・空自衛隊の新規装備で新しい大型のものが幾つかあるわけです。
例えば、陸上自衛隊であったら、新戦車を58両、4年間でまとめ買いをすると。
海上自衛隊なら、ヘリコプター空母のような護衛艦を1隻造ると。
航空自衛隊だったら、PAC−3の追加配備をやると。
これらが陸・海・空のかなり大型の新規予算だと思います。
これらについて、大臣はどのようにお考えになっていますか。
A:まだ、私自身がそこまで詳らかではないので、
今どうこう言うことはできませんが、ただ防衛省の予算は、
今おっしゃったような新しいものが予算計上され、
それが、ポコンと上に乗るのではなくて、
提言してきたものを見て新しいものを投入していくということであり、
私が説明を受けている範囲では、
バランスの取れた時期を見て新しいものを投入していき、
トータルでの額に影響がないように、今までも努めているようですから、
私は賢明な考え方だと思っております。
大型空母を羨ましがる北澤
Q:今回、「ひゅうが」と潜水艦を視察されたご感想をお願いします。
A:皆さんと一緒に雨の洗礼を受けましたが、海上自衛隊の現状を視察ができ、清々しい1日でした。
やはり現場へ来てみると、士気の高さというのは非常に強く感じましたし、
それから潜水艦は特に過酷な環境の中で、よく頑張っていただいているなとしみじみ感じました。
それともう一つは、装備が今日の急速な技術進歩の中で、これを維持していくのは、
やはりなかなか大変なことなのだなということを感じました。
Q:8月の概算要求で、「ひゅうが」より大型の護衛艦を要求していますけれども、
視察を終えられて、これの必要性についてはどのようにお考えでしょうか。
A:私は、そういう技術的なことはまだ十分承知しておりませんが、
やはり、すぐ隣で、かなうべくもありませんが、米空母「ジョージ・ワシントン」を見ますと、
我が国の四海を海に囲まれた国防というものからすると、十分理解のできることかなと思った次第です。
MD増強
Q:PAC−3の追加配備についてなのですけれども、
閣僚委員会などで一部の閣僚から否定的な意見が出ていますが、
大臣として必要性を改めてお聞かせ下さい。
A:否定的意見というのは聞いたことがありません。
何をもってそう言っているのか分かりません。
PAC−3の性能などについて、
透明性を高めて欲しいという意見はありましたが、
否定的な意見は聞いたことがありません。
出席者が言うのだから間違いありません。
私は、必要性を強調する立場です。
仕分けに噛み付く北澤
Q:昨日の事業仕分けですが、自衛官の定数増が来年度予算見直しということになったのですけれども、
現場からはかなり運用が厳しいという声があるなかで、大臣としての受け止めと、
今後、予算編成に向けての考え方をお願いします。
A:一般公務員と国防という立場で任務に就く人達を同列に論じているような気がします。
それに対してどういう認識を持って言っているのか、
そういうことは全く関係なしに同列で論じているということになれば、
「国防とは何ぞや」ということになるわけです。
特にナンセンスなのは、制服を海外に依存するという話は、世界中で聞いたことがない話であり、
それをどこに発注するのか分かりませんが、一朝事があった時に、
その国と危険な状態になったら、オンボロ服で事に臨むのか。
国防ということの基本を捉えた上で意見を言っていただくのであればよいのですが、
ただ経費節減ということだけで論じているような気がします。
財務省に削られた件に対して
Q:防衛力整備についてですが、今日、政府の方針が決まったと思いますが、
PAC−3の追加配備の見送りと、自衛隊員の増員については盛り込まれなかったということでよろしいのでしょうか。
A:PAC−3については少し微妙ですが、これは解釈の問題なのですが、
新しい大綱が出るまで、残りの3個高射群の扱いがまだ明確に出ていませんので、
それで当面、機能の向上ということで対応をするということです。
Q:自衛隊員の増員も盛り込まれなかったということですが、
今回の結果についてはどのように受け止めていらっしゃいますか。
A:自衛隊の第一線部隊の充足向上は極めて重要であり、
大綱の見直し等に反映させるべく、その実現のための施策を検討していく旨を申し上げました。
財務大臣からは、自衛隊の第一線部隊の充足向上は重要と認識しているという旨のお考えを述べていただきました。
詳細は後ほどのブリーフィングで説明します。
要するに、22年度の予算編成に向けての基本方針を今日決めたわけですが、
そういう中で、防衛計画の大綱がない中で後年度負担にも関わる問題について、
ここ1年だけ人員については抑えるということであり、
ただし、それに対応する予算は防衛省の中で装備等に振り替えてやっていくということです。