女性パイロットについて part2

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452空自P
4.具体的に空自では?
 航空機の技術指令書記載の搭乗員の任務や、各機種毎の「操縦と戦技」というマニュアル
や内部規則類にCRMの一部具体的な例が記述されている。例えば、
 #スタンダード・コールアウト
  意思疎通を確実に行うため、速度や各種操作時の発声を標準化するもの。
  「V1ローテーション」「V2」「ポジティブ」「ギアアップ」など
  加えて、速度の超過、高度の逸脱などの警告を発することも明確に定められている。
 #エリア・オヴ・レスポンシビリティ
  操縦席の主席・副席の計器やスイッチ類の分担を明確にして、確実な手順実施を
  期するもの。「副席=管制機関との交信、ギア及びフラップ操作」など

 その他、具体的な実例は、輸送機・救難機コースの場合だと美保基地のT−400
の課程で、ベテランの教官パイロットなどからみっちり教わる。この際、特に意思疎通
について積極的に行うよう指導される。自分が確認したことの相手へのアピールや、
相手の言ったことへの反応(手で合図)、自分がトラフィックを発見できなかったり、
確認したい事項がある際の積極的確認行為など、実に様々な事を実機で徹底的に鍛え
られる。

5 最後に今回の事例では、CRMに基づき、どんな意思疎通が必要か?
 「ベースターンポイントで先行機が見えない」
 ・PF、PNFで「先行機はどこですかね?」と、双方が協力して索敵。
 ・PNFがPFの指示、または自らの判断でTWRに先行機の位置を確認。
 ・PFがベースターンをいつ行うのか決心。「もうちょっと伸ばすぞ」「先に行くぞ」
 ・先に先行機を発見した者が、その位置をレポート「見えた!橋の上」「高速道路の上」
 ・それでも見えない、間隔がない場合のPFの決心「ワンサークルして入り直すぞ!」