『3幕』 Winny 『制覇』

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2352等空尉 飯田武和
南西区域における防衛について述べよ。
南西空域に関わる軍事的緊張としては、
@中国による南沙諸島近辺の海洋資源への野心、
A台中問題での軍事的衝突、
B朝鮮有事の際の米軍基地への攻撃、
C北朝鮮への経済制裁にたいする宣戦布告、
等が考えられる。
現在の航空自衛隊を省みると、米軍とは異なり、戦争があることを前提と
されてないと感じるところが多々ある。例えば、法整備の問題や、一点豪
華主義のアンバランスな装備体系、旧来から変わらない訓練内容等である。

法整備の問題は敗戦からの病を引きずっている一面があるが、現在、改正
の試みがなされており、その点は良い傾向にある。また、言論界でも一昔
前より自由な言論が許容される雰囲気となっているので、自衛隊からの情
報発信というものをもっと積極的に行っていくべきであると感じる。
236専守防衛さん:2006/12/10(日) 20:15:53
アンバランスな装備体系は、例えば航空機外装燃料タンクの保有量の
少なさ、パイロット人数など、特に後方軽視が依然目立つ。緊張が高
まったときに増産や購入といったことが可能であるかもしれないが、
そういった目論見であるなら、そういった計画を準備しておくべきで
ある。
訓練内容のパターン化、硬直化は、実戦を経験しない軍隊の悪癖であ
る。しかしながら、近年の中国人民軍の近代化とRMAは急速なもので
あり、対応の遅れは許されない。近隣諸国の戦法の研究と我の戦法の
研究にもっと力を入れるべきである。
前項の3つの問題点は南西区域に限定されないものであるが、機動展
開が前提の航空戦力であるので、南西区域にとっても同様に重要な課
題である。
南西区域での有事に南混団が、湾岸戦争における米中央軍と同様の役
割を期待されるとすれば、冒頭で述べた4つの軍事衝突シナリオの内、
@南沙諸島への中国軍の占拠、A中台衝突、の2つに対して計画案を
持っておくことが期待される。ただし、この主の計画や準備は南混団
のレベルを超えるもので自衛隊として計画しておくべきものだと思う。
ただし、自衛隊としての計画がないのであれば(あるかどうか知らな
い)、南混団として計画の草案のようなものを準備し、現時点での不
具合事項や問題点を検討しておく必要がある。
237専守防衛さん:2006/12/10(日) 20:17:09
そのような計画立案での懸案事項の一つに、宮古、石垣の各飛行場の
使用が考えられる。なかでも、下地空港の使用は非常に重要で、有事
の際に使えるように処施策を行っておく必要があると考える。南沙諸
島への長距離模擬爆撃訓練や、下地飛行場への機動展開訓練や訓練空
域の新設などは、軍事的圧力となり政治的な一手段である(実施は政
府の判断に拠るが)。
沖縄は米空軍(特に嘉手納基地がある)が存在するという特徴があり、
米空軍との共同作戦を研究するのに最も有利な立場にある。日本が日
米同盟を防衛の基幹としている以上、共同作戦の研究は必要である。
現在の状況を見る限り、共同作戦は効率的には行えないと感ずる。
なぜなら、航空自衛隊と米軍の戦法がいろいろな面で異なるからであ
る。航空自衛隊が米軍の戦法に合わせる必要はないが、共に戦う場合
の効率的な手法(優れた戦法)を研究する必要がある。コープノース
等の共同訓練でそれらの問題点は指摘されているはずなので詳述はし
ない。