☆◎自衛隊でありがちな悲劇◎☆

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243コピペ転載
 区隊の野営訓練の帰路でのことだった。我々は東富士演習場から一路、武山をめざして3t1/2に乗り込んだ。

 区隊のおどけ者、安川2士はその日も元気良く、皆の前でおどけては、3t1/2の後部荷台中に笑いを振り撒いていた。私は彼と同じ班でベッドバディだった。少しテンションの高すぎる彼に閉口しながらも、3t1/2での移動は快調に進んで行った・・・。

 しかし、3t1/2に乗って1時間が過ぎた頃には、安川はさっきまでのテンションがウソだったかのように静かになり、何か神妙な顔つきになっていた。
 「車酔いか?」
私は聞いてみた。
 「うん、ちょっと酔ったみたい。」
 「助教に言おうか?」
 「いや、大丈夫、言わんといて」
 「そうか、また気分悪くなったら言いや。」
 「うん。」
まぁ彼が大丈夫だと言うのだから、それ以上のしようはない。私も彼の車酔いにつきあって、せっかくの楽しい野営の帰り道をだいなしにするつもりは毛頭なく、彼を放って同期らとの会話を楽しんでいた。

 「助教、和田2士が気分が悪いと言っています」
突然、WACらの席からゲロ警告が助教に報告された。警告されたところで、助教にできるのは「おい、大丈夫か?」とのお決まりのセリフと配食用のビニール袋を渡すことぐらいだ。