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名無しなのに合格:
春日通りを抜け、せんがわ通りの路地に入り込むと、小石川植物園がある。
光恵は、言った「外に出るのは、1カ月ぶりなの。あなた、私の分までチケットを
買ってきて。ひとと話すのは恥ずかしいわ。」
小石川植物園のチケット売り場は券売機ではなく、近くの駄菓子屋でしか買えない仕組みになっている。
その駄菓子屋のおばさんがチケット売りなのだ。
しかたなく、私は、光恵の分までチケットを買いに行くことにした「おばさん、チケットおとな
二枚ね。」
「はい。これチケットね、二枚・・・と。あなた、ずいぶんと疲れた顔をしているわね。
どこのからいらっしゃったの。」
「茅ヶ崎です。ここまでかれこれ2時間近くもかかってしまい、ここに来るだけで
へとへとになってしまったのです。」
「そーう。きょうは楽しんでいってね。」
わたしは、光恵のところに行き、チケットを渡した。
「何、話してたの?」
「えっ、まあ、まだ来たばかりなのに疲れてるね〜とのこと。まあ、大した話じゃないよ。」
それから私たちは、植物園の門をはいり、辺り一面の雄大な自然に目をやった。
「ああ、こんな自然の中に身を置くのはひさしぶりだな。都会の喧騒から身を離れて魂が生き返った感じだよ」
「わたしもよ。なにせ、1カ月ぶりに外に出たんだから。気持ちいいなんてもんじゃないわよ。」
「あっはは、それもそうだな。俺との夜とどっちが気持ちいい?」
「バカね。エッチ。」
ふたりは、春になると一面に咲き乱れる桜並木のあたりまで、自然の空気の美味さを噛みしめる様に歩いた。
すみません、嘉一朗さん、僕が書いた小説の一部ですけど、採点してください。
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