ゼロの院生<どん底からの国立医学部再受験>Part 5
423 :
名無しなのに合格:
●完遂(かんすい) ※「かんつい」と読むのは誤り。
…[名](スル)最後までやりとおすこと。完全に成し遂げること。「難事業を―した」
●汎用血…赤血球、白血球、血小板といった全系統含む血液
○汎(はん)…[接頭]《英語のpanに「汎」の字を当てたもの》名詞に付いて、
広くそのすべてにわたるという意を表す。
○汎用(はんよう)…[名](スル)いろいろの方面に広く用いること。「同一規格の部品を―する」
424 :
一病理:2009/01/22(木) 10:05:07 ID:1KQvIC7B0
●脳死…生命維持装置(人工呼吸器)の使用下によってのみ生じる状態。家族の同意も脳死判定を行う際に必要。
「脳幹を含む全脳髄の不可逆的な機能喪失の状態」
○脳循環血液量(cerebral blood flow:CBF)…脳灌流圧(CPP)と脳血管抵抗の2因子に規定される
※脳灌流圧…cerebral perfusion pressure : CPP
※頭蓋内圧…intracranial pressure : ICP =髄液圧
※全身血圧…systemic arterial pressure : SAP
CPP=SAP-ICP
※自動調節:CPPが60-160mmHgの間であれば小動脈壁平滑筋細胞は圧に応じて伸展または収縮し、
CBFは一定に保たれる。
※上限虚血血流閾値(16-20ml/100g of brain/min):シナプス伝導障害をきたす閾値
※下限虚血血流閾値(10-12ml/100g of brain/min):膜障害をきたす閾値。器質的細胞障害発生。
この閾値をもって梗塞をきたす虚血血流閾値。
※半影体…上限と下限の血流閾値の間。血流回復により機能回復可能。
○レスピレーターを外すこと自体脳死を引き起こすことがあるため、脳死判定の手順において、
自発呼吸の消失の確認は最後に行う。
○脳の構造
脳は3膜で覆われている。脳に近いところから軟膜、クモ膜、硬膜。クモ膜は脳塊に入り込まないが、
軟膜は脳塊にくっつき入り込む。
※Virchow Robin腔(VRS)は脳実質を貫通する小血管を取り囲む領域であり、免疫反応に関わる白血球の
輸送路としての役割が最近注目されている。
※BBBの構成要素…内皮細胞、基底膜、神経膠限界膜(astrogliaがあつまったもの)
※出血しやすい部分…レンズ核線条体動脈(高血圧性脳出血)、視床、橋、小脳
※グリアはGFAP蛋白を持つ
※定義的にオリゴデンドロサイトが髄鞘をつくるのが中枢神経であり、脳神経は全てが中枢神経というわけではない。
○脳の病理
※グリオーシス(アストロサイトーシス)…アストロサイトが傷を代償しようとして細胞質が大きくなる。
※虚血性変化→レッドニューロン
※脳は死んでも線維化はみられない
※ウイルス感染→グリア結節
※脳震盪において記憶喪失が見られる場合危険な状態である
※脳動脈瘤からくも膜下出血につながる
※アミロイド血管症は頭頂葉にできやすく、脳実質にできる全身性のアミロイドーシスとは異なる。
※開放性出血…硬膜がやぶれ感染の危険がある
※急性硬膜外血腫…硬膜と頭蓋骨との間に血腫が形成された状態のこと。通常、頭部外傷に伴う頭蓋骨骨折に合併し、
頭部外傷としては極めて重症に分類される。
※血管と血管の間の血流の届きにくい部分は血流が不足し梗塞になりやすい。
これを境界部梗塞といい、この責任動脈は内頸動脈。
※虚血に弱い細胞…@海馬の錐体細胞 A小脳のプルキンエ細胞
※脳動脈硬化症…@粥状硬化症 A細動脈硬化症←高血圧、糖尿病
425 :
一病理(続き):2009/01/22(木) 17:20:37 ID:1KQvIC7B0
○脳浮腫の原因
@頭部損傷 A脳卒中 B脳炎
○脳ヘルニア…頭部外傷によって頭蓋内に血腫や脳浮腫が生じると、脳は硬い頭蓋骨で囲まれて余計なスペースがないため、
頭蓋内圧が亢進し、軟らかい脳はすきまに向かって押し出される。組織が押し出されることをヘルニアといいう。
押し出された脳は深部にある生命維持中枢(脳幹(のうかん))を圧迫し、呼吸や心臓の機能を損なう。
○急性硬膜外血腫…硬膜の外側にある硬膜動脈や硬膜中にある静脈洞からの出血によって頭蓋骨骨膜と硬膜の間にできる血腫である。 特に
側頭骨骨折による中硬膜動脈の損傷に起因することが多い。
○硬膜下血腫…クモ膜下腔の皮質静脈と硬膜内の静脈洞を架橋する架橋静脈の破綻や静脈洞の破綻によって硬膜とクモ膜のあいだに
起こる静脈性出血である。 高齢者と新生児に好発する。
426 :
一病理(続き)’:2009/01/22(木) 18:04:48 ID:1KQvIC7B0
○脳浮腫の原因
@血管原性…BBBの障害による浮腫液の細胞外への貯留。腫瘍、血腫、外傷、感染、虚血末期。
A細胞毒性…Naポンプ障害による細胞内水分の増加。無酸素、虚血初期、中毒。
B浸透圧性…浸透圧差が原因。水中毒。
C流体静力学的…流体静力学的差が原因。高血圧。
D間質性…脳室からの脳室周囲白質へのCSFの貯留が原因。閉塞性水痘症。
○梗塞の生じ方
@中心部梗塞 A分水界梗塞、境界部梗塞(←内頸動脈) B層状壊死(大脳皮質第4〜6層)(←中大脳動脈)
C低酸素による易障害性神経細胞(小脳プルキンエ細胞、海馬錐体細胞)
○特殊な脳梗塞
一過性脳虚血発作…脳局所症状が24時間以内に消失。小血栓による梗塞による。この小血栓が比較的早期に溶解し、
血行が回復した場合。
427 :
消化器病:2009/01/23(金) 07:26:50 ID:crNzLI5i0
●内視鏡外科手術
※トロッカー:これを刺したところから鉗子などの器具を入れる
○内視鏡外科手術の利点:安全、低侵襲、整容的利点
1.創の痛みが少ない(術後鎮痛薬使用量の低下)
2.創が小さい(体壁破壊が少ない、肺合併症が少ない)
3.患者の満足度が高い(整容的利点)
4.腸管麻痺の回復が早い(術後経口摂取開始日数の短縮)
※腸管は大気に触れることや、手袋の粉によって麻痺になる
5.開腹手術に比べて早期退院が可能(医療費の削減)
○内視鏡外科手術の欠点、特有の合併症
1.特殊な器具が必要 2.視野制限(内視鏡による二次元視)、動作・触覚制限(鉗子操作) 3.医療側の精神的負担
4.ガス塞栓(大血管損傷時) 5.静脈血栓症 6.アシドーシス 7.臓器血流の低下(心・腎機能低下例では注意)
8.右肩の痛み(横隔膜の急激な伸展、CO2の刺激作用) 9.気腹法の弊害
※気腹法…気腹装置により炭酸ガスを腹腔内に注入し腹壁を伸展させることにより視野を得る方法
※高侵襲治療を受けた人、肥満者、合併症のある人、ステロイド長期使用者、高齢者では血栓症になりやすい
※正中の創はケロイドになりやすい
※内視鏡外科手術でうまくいかないようなら開腹術にきりかえる