ゼロの院生<どん底からの国立医学部再受験>Part 5
●白血病
ウイルスが起こすのもある→HTLV-TによるALT(成人T細胞白血病)、EBウイルスによるバーキットリンパ腫
※HTLV-V=HIV ※伝染性単核球症はEBウイルスがBcellに感染することによって起こる
○染色体異常
1)急性骨髄性白血病(AML)…M3…相互転座(15:17)…PML-RARαが関連…急性前骨髄性白血病
2)急性リンパ性白血病(ALL)…L3…相互転座(8:14)…IgH-MYCが関連…バーキットリンパ腫
3)慢性骨髄性白血病(CML)…相互転座(9:22),フィラデルフィア染色体…BCR-ABL(増殖をずっとONへ)
※急性前骨髄性白血病…アズール顆粒を放出しDICを起こす。分化誘導療法が有効。
※バーキットリンパ腫…細胞が脂肪滴をもつ
○白血病の種類
1)急性白血病
A)骨髄性白血病(頻度が最も多い、分化の障害→白血病裂孔)
骨髄芽球性(M0、M1、M2)、前骨髄球性(M3)、骨髄単球性(M4)、
単球性(M5、歯肉出血、血中リゾチーム↑)、赤白血病(M6)
B)リンパ性白血病
2)慢性白血病(分化はするものの増殖の異常が見られる)
A)骨髄性白血病
B)リンパ性白血病
3)特殊型
巨核芽球性白血病(M7)、形質細胞性白血病、緑色腫、
成人T細胞白血病、非白血性白血病(末梢には腫瘍細胞を出してこない)
※白血病裂孔…縦軸に細胞数、横軸に成熟度をとると成熟度の中間で数が減少しグラフが凹む
※Auer小体…リンパ性白血病にのみ見られない(つまり骨髄性or単球性)
※リンパ系は末梢で分化するが、その後胚中心で脱分化したり分化の方向が一方向じゃない
※骨髄線維症…PDGFなどにより線維芽細胞が増殖。大もとは血小板の増殖で、骨髄幹細胞の異常
→造血の場が骨髄でなくなる
○前白血病状態(白血病に移行しやすい)
1)骨髄幹細胞の異常…再生不良性貧血、鉄芽球性貧血、発作性夜間血色素尿症
2)その他…骨髄異形成症候群、慢性骨髄増殖性疾患
○合併症
貧血、出血傾向、感染症、中枢神経浸潤
急性腎不全(血球の破壊による尿酸の蓄積、白血球浸潤による腎組織の破壊)
●PML-RARαの機能…レチノイン酸ができないため前骨髄球から骨髄球への分化をブロックする
→レチノイン酸投与で分化誘導するのが治療
●bcr/ablの機能…チロシンキナーゼであり細胞増殖異常へ→グリベックの投与