ゼロの院生<どん底からの国立医学部再受験>Part 5
●外科
○鉗子(かんし)…組織を把持する器具。はさみのような外見で、手元にストッパーがついており
挟んだままにできる。挟む、牽引する、つぶす、開く、すくう、遮断する、などの用途に使う。
○持針器(じしんき)…針を持つ器具。組織を縫い合わせる時に用いる。
○鉤(こう)…先がカギ状に曲がっている器具。組織を引っかけて牽引するのに用いられる。
○縫合針…断面が丸いものは丸針と呼ばれ、多角形のものは角針と呼ばれる。 丸針は粘膜や血管
などの柔らかい組織を縫合するのに使われる。それに対して角針は皮膚などのしっかり
した組織の縫合に使用される。
○縫合糸…糸が残って欲しくない場合は吸収糸、糸が残って欲しい場合は非吸収糸を使う。
消化管や尿路上皮のような治癒の早い組織は吸収糸を使用、 皮膚や筋膜、腱などの
治癒の遅い組織では非吸収糸または持久性のある吸収糸を使用する。
●IgG…胎盤通過性があり出産直後は成人レベルとなる。出生時から自身の産生はあるが、
半減期が20日余りであることから母体由来のIgGは急速に低下、総IgG量としては
生後3〜4ヶ月で最低となり、その後、産生組織の発達に伴い、
血中濃度は徐々に増加し10歳頃成人レベルに達する。
●筋肉や腸など体の表面に出ないところを縫うための糸で体の中でとける吸収糸
●腸−丸針
●大泉門…ひたいの上部にある、骨と骨の継ぎ目部分。産道を通るとき、頭の形を自由に出来るようにするためにある隙間。
大泉門が閉じる時期は個人差があり、早い子どもで生後3ヶ月、遅いと1歳半をすぎても閉じていない場合もある。
●胆道の手術では糸が残るとその部分から胆石が発生するため、必ず吸収糸を使う
●虐待の跡を診察時に見つけたら→警察に通報
※虐待に限らず事件性のあるものは警察に通報する