1 :
名無しなのに合格 :
2006/06/18(日) 15:17:19 ID:s+etG1500
2 :
名無しなのに合格 :2006/06/18(日) 15:17:52 ID:s+etG1500
☆物語投下時のお願い。 ・死亡大学と生存大学を確認してください。 まとめサイトの現状一覧が便利。 最新情報は現在のスレを「Ctrl+F」で検索。略称と正式名称で検索するのが吉。 ・生きてる大学は過去(直前)の流れを必ず考慮して下さい。 まとめサイトの表示切替が便利。 ・物語の最後に、その物語での登場大学で生きてる大学を【生存確認 ○○大】 死人が出た場合は【死亡確認 △△大】と必ず書いてください。 その時の、武器やアイテムがあれば、書いておいてください。 場所はわりとアバウトでいいみたい。 ・投下後に気付いた重要なミスは、適宜、修正してください。 ・いわゆる「超展開」は無かったことにされる可能性が高いです。 ただ、よほどのことをしない限りは、大丈夫です。例:いきなり全員を殺す 「なかったこと」にされていても、大抵は職人さんがうっかり見落としているだけです。 気軽に指摘してみましょう。 ・常時、新規職人さん募集中! 絵師さんも募集中! 面白そうと思ったら、どんどん投下してみよう。 初代スレから放置されてるのとか。 ・まとめサイトが何かと便利
3 :
名無しなのに合格 :2006/06/18(日) 15:18:23 ID:s+etG1500
━━━━━アイテムの説明━━━━━ ※参加者は、【ザック】に入った、【フィールド略地図】【全参加者名簿】【鉛筆】【水とパン1日分】 【懐中電灯】【腕時計】を基本アイテムとして支給されています。 基本アイテムのレス末表示は特に必要ありません。 ※参加者は不確定要素として、通常は単に【アイテム】と呼ばれる、ザックに入る程度の武器アイテムを、 各自1つづつ支給されています。支給された武器アイテムの制限はありません。 ※参加者は、スタート時には普段着以外の、全ての装備を没収されています。 ━━━━━【首輪】の説明━━━━━ ※参加者は全員、耐ショック・完全防水の、銀色の【首輪】を身に付けています。 ※【首輪】には主催者用の、生存判定用高性能心電図・位置確認用発信機・爆殺用高性能爆薬が、 標準装備されています。 ※【首輪】は、外ずそうとしたり、禁止エリアに接触したりすると爆発し、参加者を死に導きます。 又、24時間以内の死亡者が居ない時は全員の【首輪】が爆発します。 ※優勝者(=最後の生存参加者)のみ、首輪は安全に外されます。 (以上の首輪に関しての情報は、参加者にも公開されています。)
4 :
名無しなのに合格 :2006/06/18(日) 15:19:01 ID:s+etG1500
━━━━━フィールドの説明━━━━━ ※フィールドは、1都道府県が東京23区程度の広さに縮尺された、ミニミニ日本です。 ※複数の生存参加者が存在する間にフィールド外に出るか、禁止エリア内に入ると、 もれなく主催者に強制遠隔爆殺されるか、暗殺されます。 ※フィールド内の禁止エリアは、随時追加されていきます。 ※フィールド内の参加者以外の人間と、アイテム以外の強力な武器装備は、 事前に回収されており存在しません。 ※参加者には、『死亡者放送』『禁止エリア放送』の情報のみ、公開されます。 特に、『職人用』と銘打たれた放送は聞こえておりません。 ━━━━━お願い━━━━━ ※一旦死亡確認表示のなされた死者の復活は認めません。 ※参加者の新登場、死亡等あればレス末に、【生存確認】・【死亡確認】の表示を行ってください。 ※又、武器等の所持アイテム表示も極力行ってください。 ※人物死亡等の場合アイテムはその場に放置となり、表示されたレス番号より100経過した時点で 強制破棄となります。 ※複数にわたる話(=レス末に「続く」、名前欄に「○/○」記載)の場合、 中断されたレス番号より100経過した時点で継続する権利はフリーとなります。
5 :
名無しなのに合格 :2006/06/18(日) 15:19:45 ID:s+etG1500
【死亡確認 112校】(あいうえお順・略称) あ行 ICU 青山 亜細亜 足利工業 茨城 宇都宮 江戸川 大分 大阪 大阪外 大阪教育 大阪市立 大谷 岡山 御茶ノ水 音大 か行 学習院 神奈川 神奈川工科 神奈川保健 金沢 関学 関西 関東学院 京都 京都外 京都学園 京産 京府医 近畿 群馬 工学院 高知 甲南 国学院 国士舘 駒沢 さ行 埼玉 桜美林 札幌 滋賀 静岡 島根 淑徳 首都 城西 上智 上武 信州 駿河台 成蹊 成城 西南 専修 創価 た行 大東文化 高崎経済 拓殖 千葉 中央 朝鮮 筑波 帝京 帝京科学 帝京平成 電通 東海 東京医科歯科 東藝 東京理科 東洋 徳島 獨協 鳥取 富山 な行 奈良女 日本 日本文理 日体 は行 花園 広島 広島経済 広島国際 広島修道 広島私立 プール 福井 佛教 文教 平成国際 防衛 法政 北海道 北海道医療 北海道工業 北海道情報 北海道東海 北海道文教 北海道薬科 ま行 武蔵工業 明治 明治学院 明星 や行 山口 横浜市立 ら行 立教 立正 立命館 琉球 流通経済 わ行 和光 早稲田 【その他】 城南 進研ゼミ 東進(死亡) 大原専門学校 河合 駿台
6 :
名無しなのに合格 :2006/06/18(日) 15:21:06 ID:s+etG1500
生存中の大学については、 過去の流れとか備考とか参照しやすいので、 まとめサイトにお任せしたい所存。 【現在の禁止エリア……北海道・沖縄】
7 :
名無しなのに合格 :2006/06/18(日) 15:22:47 ID:s+etG1500
以上でテンプレ終了。補足があったらヨロ。 まとめサイトの中の人へ 死亡大学のうち、音大がぬけてますよ。 都留文の武器がM&Wになってますよ。正しくはS&W
8 :
名無しなのに合格 :2006/06/18(日) 15:27:04 ID:G2rstUTL0
■softbank=ucom 馴れ合いの激しいブログ、ネット界に風を起こす為現れ、いくつもの串を駆使する事からこの名がついた。(実際には自身でつけた) 他にもcatv等のIPアドレスに姿を変える場合もある。 本人曰く、18歳現役マーチと公言したが(※去年の時点で)書き込み時間から実際どんな生活を送っているかは不明。 16歳と言った事もあり、数々の行動、文章能力からこれが一番信憑性が高いと思われるが やはり昼夜問わず頻繁に2ちゃんねるに現れる為、実際には不明。謎の多い人物。 2ちゃんをこよなく愛し、その状況に合ったさまざまなAAを即座に披露。サロン事情にはとても詳しい。 vipperに叩かれるとIDを変えたり、四橋に理不尽な言葉の暴力を受けた際「今夜は眠れないよ」と、 つい弱気になってしまったりと、繊細な一面もある。 既にサロンを卒業してしばらく経った芥と三橋という二人のコテハンのスレを立て。いろんな人に叩かれながらも ほとんど一人で1年以上、現在までに至ってまでそのスレを守り続ける健気な面も見受けられる。 また、ゆのはなの自演行動をいち早く察知し、正義感からスレッドを立ち上げたりと男気もある。 ヘルプという新参者コテハンに自分の事を名指しで批判され格闘家魂に火がつき現在交戦中。 ホルプのブログでは"一人の女として"という女性を演じて、ホルプを魅了した姿が記憶に新しい。 また、"達也"という名前では、彼女と共にホルプを見守る今時の大学生を演じたりなかなかの芸達者でもある。 現在はホルプ一筋で頑張ってる模様。
9 :
名無しなのに合格 :2006/06/18(日) 19:16:21 ID:Yl7j9JZz0
>>1 乙
前スレに書き込めないと思ってたら次スレが!
10 :
銀 :2006/06/18(日) 19:51:52 ID:OPOkAzlWO
朝がきて夜が来て、そしてまた朝が来ました。 薄暗い洞穴の中、ほとんど動く事無く篭っているとなんだか気が滅入って… ただでさえ殺し合いだなんて恐ろしくてしょうがないのに… …いえ、けれどそう愚痴ばかり言っていても始まりません。 私自身何かしたあげたとも思えないのですが…ともかく福大さんは私にとても親身になってくれました。 襲われたときは本当にも死ぬかと思って、でも次に目を覚ました時には福大さんがいたから… …あの時は本当に安心したんです。 なのに…どうして…どうして、私はまた一人になってしまったのでしょうか… ――仲間を探しに行きます、すぐ戻ってくるから待ってて下さい。 かれこれもう一日です。もう一日も経ってしまいました。 彼の言う「すぐ」は24時間もの長い間なのでしょうか? 幸い、放送に福大さんの名は上りませんでした。彼はまだ何処かで生きています。 …私は、大切な事を伝え忘れてしまいました。 私を襲った人は、東北大さんではないのかもしれません。 余りに咄嗟の事で…襲われた時も、泣き出して福大さんに状況を伝えたときも…… 確かに…確かに私が夜の闇の中、一瞬見た限り私の事を襲ったのは東北大さんなのです。 けど…とてもとてもあの東北大さんが…私に暴力を振るうとは思えなくて… それに何故私は死ななかったのでしょうか? 冷静に少し考えてみればすぐ分かる事ですが、 私を襲った人物が誰であれ殺す気が無ければ、あえて襲うような真似はしないはずです。 しかし…現に私はこうして、まだ生きています。 根拠はありません。けどこの事を福大さんに伝えないといけない気がして…。 …また、頭が痛んできました。こう考え事をするとどうにも……。 けれど、やっぱり…私は行くべきだと思います。 何か確信めいたものが私にはあるのです。 大きな…謎―ただの思い込みかもしれませんが―それを解く鍵は、きっと私。 福大さんには悪いと思っています。もしここに戻ってきて、私がいなかったらどんなに心配するでしょうか… 彼とまた会えるかどうかも分からないし、私自身…外へ出て生き延びられるかどうかすら… だとしても、私は…私を呼ぶほうへ―必然に辿り着く場所へー向かいます。 きっと何か…何かを……変えられるはずですから。
【生存確認】
秋田/???
前スレ
>>94 の続きです
13 :
名無しなのに合格 :2006/06/18(日) 21:24:19 ID:gZJChI460
14 :
名無しなのに合格 :2006/06/18(日) 22:07:13 ID:OPOkAzlWO
>13 詳しく
15 :
名無しなのに合格 :2006/06/18(日) 22:51:34 ID:gZJChI460
16 :
銀 :2006/06/18(日) 23:08:35 ID:WJlMVbpV0
17 :
名無しなのに合格 :2006/06/19(月) 00:06:50 ID:GPB+AAwv0
>>16 てめーこの!!!111
_n
( l _、_
\ \ ( <_,` )
ヽ___ ̄ ̄ ) グッジョブ!!
/ /
18 :
名無しなのに合格 :2006/06/19(月) 00:20:29 ID:IqBUAjAO0
19 :
名無しなのに合格 :2006/06/19(月) 13:21:42 ID:lJ2Hw3Xv0
20 :
銀 :2006/06/19(月) 20:57:38 ID:UvG0uc230
21 :
的飯 :2006/06/19(月) 22:48:45 ID:6UfLaZ1D0
いつの間にか次スレが!
前スレとずっとにらめっこしてましたよorz
>>7
都留文の件了解。ダッシュで修正しました。
音大は「国立音楽」で載せてます。『音大』の方がいいかな?
あと【禁止エリア:沖縄、北海道、富山、(山口)】かな
>>前817
>>20 GJ!!!
よーし、これだけ絵師がいれば、
自分が絵を描かなくてすm(あqwせdrftgyふじこlp;@
22 :
名無しなのに合格 :2006/06/19(月) 23:50:52 ID:zG2I0FQ10
23 :
◆p2RhzINABA :2006/06/20(火) 01:53:36 ID:oPW+6Btg0
>>20 GJ!!!
後ろワロスw
自分が考えている半覚醒時(?)(スイッチが入った?)学芸イメージとしては、どちらかというと無表情です。
かといって、つまらなそうでも、あまりに厳しい目つきでも、人間味がないというわけでもない。
他の余計な事を考えてないような感じ?
で、殺っちゃった後にひたひたと罪悪感・喪失感などに苛まれるような……。
複雑ですみませぬorz
24 :
的飯 :2006/06/20(火) 02:47:03 ID:oSBSUO1S0
業務連絡いきまーす まとめサイト ・時系列、大学別ともに現行まで保管完了 ・イラスト全UP ・現状一覧更新 おし!以上!! 変なところあったら構わず突っ込んでください
25 :
銀 :2006/06/20(火) 07:10:57 ID:nNHmu8oyO
>23 有り難き助言に感謝無上 なんかそっちのがしっくりきますね 参考にさせて頂きます
26 :
名無しなのに合格 :2006/06/20(火) 11:57:22 ID:DHjGwQeT0
27 :
名無しなのに合格 :2006/06/20(火) 23:44:00 ID:J2EQ62QK0
>>24 GJ!!!
さりげなく早稲田塗ったのねw
乙!
一つ質問なのですが、朝鮮が死んだ場所が見つからないのですが、教えてもらえませんか?
29 :
的飯 :2006/06/21(水) 02:00:40 ID:qFWTo6640
30 :
1 :2006/06/21(水) 02:24:20 ID:iFyher2c0
>>的飯 補足乙です……素で忘れてた。 ああ、なるほど国立音大か素で見逃してたorz
31 :
名無しなのに合格 :2006/06/22(木) 03:40:55 ID:ZNDATrxV0
32 :
的飯 :2006/06/22(木) 17:51:55 ID:v/qMvgHn0
33 :
名無しなのに合格 :2006/06/22(木) 22:50:28 ID:z821o6PM0
前スレ
>>781-785 の続き
……遠い記憶のなかで、二人が消えた後に唐突に闇の中へと放り出された。
あとには無気力な私が漂うだけ。空気や重力があるのかさえ曖昧な世界。
何故か私の頭は懸命に、早く抜け出せ、と訴えてる。けれど、体が言うことを聞いてくれない。
冬の寒さに負けて布団から抜け出せないといった感覚とはまるで違う。
頭と体が上手くリンクしてない感じがする。
意識世界では起きているのに、現実世界では眠ったままの私が居る。
東外「ちく……う! …………な……に! あ……らなんかに!」
ああ、やっと繋がってきた。少なくとも感覚神経だけなら朧げながら働いている。
えーと……誰か叫んでる。東外さん?
東工「馬鹿ねぇ。……語だけが……えのあんたなんか、私達とってはFラ……と一緒よ」
禍々しい笑い声がする。二人? 耳障りだ。うるさい。だまれ。
東外「学芸! ……て! 逃げて!」
その声を聞き私は跳ね起きる。
まだ目はしっかり働いていないし、まだ意識も覚醒しきっていない。
動物的な反射行動で、側に落ちていたバールのようなものをつかみ、
体だけが眼前の敵に向き合ってくれる。
学芸「……!」
目の前の光景が一瞬にして私を目覚めさせる。
目は覚めたというのに、まだ悪夢に居るのだろうか?
背中から血を流しながら這いつくばった東外さんが、
東工に踏み抑えられ、頭にはライフルの銃口を突きつけられている。
一橋「あら、おはよう」
まるで平穏な朝の一ページを刻むように、一橋があっらかんと挨拶をしてくる。
学芸「……」 私はただ無言でねめつける。 一橋「物騒なものを持って、そんな怖い顔しないの。かわいい顔が台無しよ?」 学芸「……東外さんを放して」 やっと紡ぎ出した、たどたどしい言葉は二人に一笑に付されてしまう。 東外「学芸……よかった。私のことはいいから、早く逃げて」 どうして、この人は命乞いをしてくれないのか。 そんなことを安心したような表情で言われると、 どんどん惨めになって、この自分が情けなくなるだけなのに。 東外さんのことなど意に介さずに東工が言う。 東工「あ、判るよね? この状況」 判りたくもない……が、そうも言ってられない。 ・・・・ 一橋「簡単に言うとね、短気な東外さんが私を襲ってきたから、仕方なく反撃したの」 学芸「嘘だっ!」 そんなニヤついた面で言われて、誰が信じようものか。 第一、私が信じられる人はこっぴどく痛めつけられている。 一橋「あら、ホントよ? 一部が抜けてるだけで」 そういうと、一橋は私をからかうのを愉しむように笑う。 一橋「二度も同じことを説明するのは面倒けど、簡単に言ってあげるわ。 要するに和平派のあんたが他と組まれると迷惑なのよ」 学芸(和平派……?) 私が、和平派? 死神へと連なる道へと進んでいる和平とは対極に位置する私が……?
東工「そうそう。温和なあんたでもね。 個としては脆弱でも、集団になると脅威になる例なんていくらでもあるしね。 で、ちょっとブラフを掛けたら、必要以上に逆上しちゃって! おかしいたらありゃしない!」 東外さんを踏みつけたまま腹を抱えて笑いの涙を堪えている。 その足元で東外さんが屈辱の涙を堪えているというのに。 一刻の速くあの足をどかせたい。 だけど、闇雲につっかかたところで二人とも射殺されてしまうのがオチだ。 ここは出来るだけ相手の考えている情報を引き出そう。 何か勘違いをしているようだし、そこに糸口がつかめるかもしれない。 学芸「私を殺すの?」 雨に濡れたネコのような怯えを含めて言う。我ながら気持ちが悪い。 どんなに強い相手であろうと、こんな輩なんかに怯えるものか。でも、我慢する。 一橋「ふふふ……私達の武器はライフルとトランシーバーよ? 殺す気ならば、とっくに遠くから射殺してるわよ」 確かにその通りだ。ならば狙いはなんだろう? 東外さんの背中にボールペンまで深々と突き刺して……。 東工「そうそう。その辺を感謝して頂きたいものね」 一橋「あなたには私達の『駒』として働いてもらう。 悪くないわよ? なんせ一橋・東工のコンビといえば、京大をも凌ぎかねないもの」 東工「いいえ実際しのいでる! なんせ京大は死んだのに私達はピンピンしてるもの!」 一橋は光悦とし、東工は高笑いする。 決定的なピースが足りないので、おずおずと口を開く。 学芸「私達と共同戦線を張ろうって言うの?」
途端、眉をひそめて一橋が吐き捨てる。 一橋「あんた頭が悪いの? 何のための襲撃なのかしら? 絶対的な力の差を見せ付けるためよ。 丁度あんたが寝てたので都合がよかったからね。 つまり、私らが主人であんたらは奴隷。一方的な主従関係よ。 私が死ねと命じたら笑って死ぬのよ。 とは言っても、私も無駄に駒は切らないくらいには慈悲深いから安心なさい」 ……これでハッキリした。最終的に私達を殺す気だ。 この期に及んでだけど、自分が呑気に寝てたことが悔しい。 ただただ奥歯を噛み締めることだけしか出来ない。 東工「まさか、仲良く友達ごっこでもやろう、って言うとでも思ったの? そのお人よしな考えは利用されるだけよ? まあ利用してあげるのだけど」 二人は酷く下卑た笑いを浮かべる。 なるほど、アレは人を試して奴隷遊びをする者の目だ。とてもとても人間味を帯びている。 一橋「そういう訳だから、その物騒な武器を使ってしっかり尽くしなさい。 人殺しが怖いなんて泣き言を訴えてもダメよ?」 東工「ああそうそう。逆らったら殺すから。まずは逆らわなかった方からね」 東外「……私のことは、いいから……逃げて……学芸」 東外さんは、もう嗚咽を隠しきれていなかった。 流す涙は悔しさの涙だろう。私も同じ涙をこぼしかねないが、決して泣くものか。 この光景を鮮明に網膜に焼き付ける為に、ぼやけた像など残せない。 東工「あら、まだ意識があったの? 手ごた……足ごたえが無くなったからてっきり気絶したと思ってたわ。 ……じゃあ、頑張ったご褒美にボールペンを抜いたげる」
ずっぶりと刺さっているボールペンを粗雑に引き抜く。 引き抜かれいくボールペンには、東外さんの血がねっとりと絡み付いている。 東外「あぁああっ!」 東工「ありゃあ? ちょっと差し込みすぎてたかな?」 わざとらしく不思議がる。まるでトンボの羽を千切って遊ぶ子供のようだ。 東工に踏まれているのでのた打ち回ることも出来ずに、 東外さんは痛みを堪えるのに必死だ。 一橋「あんまり虐めちゃダメよ? おとなしい子ほど、キレた時が面倒なんだから」 東工「ごめんごめん」 お生憎さま、とうの昔にキレてしまっている。 とはいっても暴走した感情の発露は最初の一回だけで、 あとは仕事をこなすような静かな感情だけど。 思い出すと嫌になるけど、あの状態になるのは少なくともあと一回は必要なようだ。 ……さあ、人間としての最後の仕事をしよう。ここから先は冷淡な一本道が続くのみだから。 学芸「この人でなし! 東外さんを放せ!」 一橋「辛抱が無いのね。もうキレちゃったの? ……まあ、いいわ。東工、東外を解放なさい」 東工「はいはい」 やれやれとため息をつき銃口を上げて、東工が足をどける。 二人はゆっくりと後ずさりし、一橋が私に微笑みかけてくる。 一橋「さあ、感動の再会を堪能なさい」
一橋や東工に一瞥もくれずに、東外さんに駆け寄る。 学芸「東外さん!」 東外「……逃げなかったの? でも、ちょぴり嬉しかったりして……ははは。 ごめんね……あたし、弱くて」 学芸「いいの。私が――」 次の言葉はいささか物騒なので引っ込める。 我が侭かもしれないけど東外さんの前では「弱っちい」少女でいたい。 もちろん、一橋や東工に対するものとは全く別の意味で。 抱き起こした東外さんは寒そうに震えている。だけどあったかい……東外さんも私も生きてる。 無性に哀しくなって、東外さんを抱きしめる。 せっかく堪えていたのに、涙がほんの少しこぼれてしまう。 この人はこんなに我慢しなくていいんだ。 けど、哀しむのはこれまでだ。 血に染まる役は私が請け負おう。娼婦になったような辱めは私が代わりに噛み締めよう。 心をなくしていく疲労は私が消耗しよう。 ――それが、せめてもの恩返し。 【生存確認:東京学芸大学/バールのようなもの・トンカチ・果物ナイフ・狼の毛皮/一橋・東工の殺害】 【生存確認:東京外国語大学/センター成績開示請求票/――――】 【生存確認:一橋大学/トランシーバー・ボールペン・メモ用紙/――――】 【生存確認:東京工業大学/ライフル・ボールペン・メモ用紙/――――】 【場所:中部エリア】
40 :
◆p2RhzINABA :2006/06/23(金) 03:13:03 ID:A6v5yHuq0
>>39 はトリの付け忘れ。今回は忘れないと思ったのにorz
あと、学芸の持ち物が長くなったので、場所は分けて表記してみました。
行動は作中で明らかになってない場合は「――――」で伏せてみました。
今気付いたけど、「????」の方がいいかもorz
……ところで、期待されたところで、力尽きてしまったので、
>>39 がするはずだった役目は誰か頼みますorz
41 :
名無しなのに合格 :2006/06/23(金) 17:02:43 ID:Ed2kf0f10
42 :
名無しなのに合格 :2006/06/23(金) 17:05:16 ID:xkFV6ZeM0
43 :
的飯 :2006/06/23(金) 20:11:17 ID:Y3A6VPmH0
>>40 最後のくだりがたまらなく好きです。
これからもwktk
乙&GJ
44 :
銀 :2006/06/23(金) 22:51:50 ID:A5eRHLFZO
学芸が死なないかとガクブルしてますw 絵のシチュエーションについて注文があればお受けします
45 :
的飯 :2006/06/24(土) 13:32:32 ID:liz6zexh0
>>44 福井の湯上りシー…うあ待て何を(あqwせdrftgyふじこlp
週末なのにまったりです
46 :
名無しなのに合格 :2006/06/24(土) 15:58:48 ID:3IeQ/Gja0
ならば、期待ageだ!
☆★☆将来【結婚】しようと思っている方は、結婚前に以下の契約を結ぶ事をおすすめします☆★☆ ■[夫婦財産契約登記] 夫婦の財産についての法律です。 夫婦財産契約により契約財産制となり、【★自分の稼いだ財産はすべて自分のもの★】となります 離婚時に財産の半分を配偶者に持って行かれることはありません。 なお、この契約を結ばない場合は自動的に法定財産制となり、稼いだ財産は夫婦で共有となります。 この場合、離婚時に財産の半分を配偶者に渡さなけれなりません。 「夫婦財産契約」は婚姻前にかぎり登記することが出来ます。 婚姻後は取り消しは出来るが、変更することは出来ません。 この契約を結んでおけば、熟年離婚などの金銭目当ての結婚離婚が一切無意味となります。 また、厚生労働省の発表している統計によりますと、結婚するのが2.66組いれば、1組は離婚する計算です。 これらの現象を考えれば、モテナイ男に限らず、事前にこの契約を結ぶ事は 「現代の結婚事情において必須の安全保険」 そう言っても過言ではないかも知れません。備えあればなんとやらです。 ■「生後1年以内のDNA鑑定」も忘れずに [日本での遺伝子検査現状および浮気妻への対策] 検査に母親の了承が得られない場合は生まれてから1年以内であれば 日本の場合裁判所に親子鑑定の実施を求める事ができますよ。 母親が拒否する時点で怪しい為、親子鑑定ではだいたいクロの結果がでるとか。 親子鑑定でクロの結果が出た場合、それを離婚協議における資料として使用でき、父親側は非常に有利な立場を得る事ができます。 遺伝子検査でクロだった場合、父親の親権・養育義務は消失します。 当たり前ですけど。生まれたらすぐ母親に遺伝子検査の了承を取り、断られたら裁判に訴えるのが良いでしょう。
48 :
名無しなのに合格 :2006/06/25(日) 02:38:43 ID:UpJnRgWQ0
広告など期待してないw
>>48 ドンマイ。ちなみにIDがUPだ。
そろそろ、第三部の締めがほしいところ
50 :
名無しなのに合格 :2006/06/25(日) 15:46:32 ID:CD6wj5l10
スレも移ったしな。
51 :
30 ◆gbji4gNTZE :2006/06/25(日) 16:42:40 ID:j+h6rDoV0
人を……殺したいなんて思ったことは………今まで一度もありませんでした…… だって…おかしい…でしょう…? 誰かを殺したいだなんて……人間として…おかしいことだって……今までそう思ってきました…… でも、私は……ううん…殺したいだなんて思ってはいない…… あれは事故だったの……慶應ちゃん……私のことどう思ってるのかな…… 早稲田さんを殺したのが私だって知ったら……私のこと、嫌いになっちゃうのかな…… そしたら、次に慶應ちゃんに殺されるのは……… ――――私 だよね 慶應ちゃんには生きて…最後まで生きて欲しい…でも… 今生きてる人たちはみんなとっても強い人…なんでしょ…? 慶應ちゃんも…殺されちゃうのかな……? 慶應ちゃんを殺すのは…… ―――私? 一緒に………死ねたら…幸せ…… 慶應「フェリス、灯台が見える。今日はあそこで待機しよう。」 フェリス「………うん」 祭囃子のように……その波の音は聞こえている そう、始まろうとしている 血祭りを歓迎するがごとく 【生存確認 慶應 フェリス/中部エリア/灯台/】
52 :
的飯 :2006/06/25(日) 21:01:42 ID:dv/1IJGO0
>>51 フェリスの崩壊がじわじわと…
職人さん乙&GJ!
ちなみにこれで(同一のものとすれば)灯台には、
10校が集まります。
このスレ始まって以来の大乱闘の予感wktk
53 :
名無しなのに合格 :2006/06/25(日) 23:53:11 ID:XQ8D0L/n0
フェリスの心理描写たまらねぇ……。 で、第三部のまとめマダー?
54 :
銀 :2006/06/26(月) 11:34:09 ID:DftBguxk0
55 :
的飯 :2006/06/26(月) 18:56:15 ID:EXxvLid00
>>54 (*´・ω・)
リクエストに答えてくれてありがとうございますww
が、学芸の右手に……!
乙&GJ!!
即行で保存しましたよ
56 :
名無しなのに合格 :2006/06/26(月) 22:31:13 ID:rlbGZpUc0
57 :
名無しなのに合格 :2006/06/27(火) 02:21:54 ID:tAkTmQRp0
絵師GJJJJJJJJJJJJJJJJJJJJJJJ!
58 :
名無しなのに合格 :2006/06/27(火) 02:42:31 ID:UmwCnlgl0
59 :
名無しなのに合格 :2006/06/27(火) 02:44:45 ID:tAkTmQRp0
このワロスな二人ももうこの世にいないことを考えると… (´Д⊂グスン
60 :
名無しなのに合格 :2006/06/27(火) 03:50:37 ID:JlKAhQSA0
死んでから認められるタイプか…(;つД`)
「うおりゃ!」 置いてあったパイプ椅子をガラスケースに叩きつける。 けたたましい音と鮮やかな光の乱反射。 割れたガラスをゆっくりと払い、日本刀を取り出す。 鞘から刀身を抜き出すと、明々と輝き、 凶器などではなく美術品のような美しさを持っていた。 「……感心してる場合じゃないか」 鞘を放り投げ、刀を目の高さで構える。 これで、あの子を斬るのか? 僕は、ついに殺し合いをするのか? 確かに、電気通信、名古屋工業は殺すつもりでいた。 けれど、電通は既に死に、名古屋工業に関しては名簿に名前がないときていた。 さめて最初に電通とやっていれば、 あとは勢いでこのゲームをやっていけそうな気がしてたけど…… 初戦は全く見知らぬ大学。それも女の子…… 「ははは……、どうしよっかなぁ……あ」 振り向くと階段のところに彼女がいた。 その右手には棍棒が握られ、そのやる気の程がひしひしと伝わってくる。 ガシャン! 彼女は一番近くのガラスケースをそれで砕き、 その中からチョイスしたのは、槍、だった。 「そんなに、槍が好きですか……」 自分の顔が引きつっているのがわかった。 彼女はすぐにそれを左脇に挟むようにして構え、僕に向かって突進してきた。 迫ってくる鋭利な刃。 じっと僕を睨む鋭い目。 「うわあぁ!」 それに対し、僕は勢いよく刀を、投げた。投げつけた。 真っ向から切り結ぶとか、受け流すとか、そんな選択肢は全くでなかった。 多分、出来ないし。 回転しながら飛んでいく刀は、彼女の槍にあっさりと弾かれ、 その突進を緩めることさえ出来なかった。 そして、僕は、そばに置いていた白石さんを拾い上げ、 ガラスケースの間を縫うようにして逃げる。 できるだけ狭いところをすり抜けるように。 長物を持っている彼女は、うまく追いかけられないようで、 少しずつ距離をあけていくことができた。 そして、広いフロアを走り回って気づいた。 階段は僕らが上ってきた一箇所しかない。 さらに位置関係として、彼女を突破しないとそこにはいけないわけで…… ―代ゼミめぇ、こんな所で経費をケチったな…… 階段くらいもう一個つくってよ… 突然、またガラスの割れる音がして思わず足をとめた。 見ると、槍を足元に放り出し彼女はまた物色している。 今度は……脇差かな……?あれは… 右手に脇差、左手に棍棒とミスマッチな武装で、 彼女はズンズンとこちらに歩み寄ってきた。 「あ〜…、あぁ!えぇい!くそ!」 白石さんのページを2.3枚一度に破りとり、彼女に対峙する。 すると、彼女は一度足を止めてから、今度はジリジリと間合いを詰めだした。 【生存確認:農工/生協の白石さん/岐阜(大垣城)/とりあえず生き延びる】 【生存確認:同女子/サバイバルナイフ、棍棒、脇差/岐阜(大垣城)/戦闘】 『三日目11:45』
代ゼミ「…以上104校w」 龍谷「だいぶ、順調のようですね……」 龍谷は写経の手を休めて、代ゼミの放送に耳を傾けていた。 代ゼミ「さて、次の禁止エリアは……何と『山口』だ。……」 龍谷「ほう」 ―これは面白いことになりましたね。 山口が禁止エリアになれば、九州は隔離される… そうなれば、九州に誰か一人でも残ればこのゲームは終わることなく、 すべての大学の首輪が…… 龍谷「すばらしい。実にすばらしいことです。」 至極楽しそうに龍谷は笑う。 龍谷「では、早々に向かいましょうかね、ふふふ…」 家屋にあった食料をバックに詰めて龍谷は九州へ歩き始めた。 【生存確認:龍谷/ドラゴン桜全巻(13冊)/千葉/九州に移動】 『三日目 12:00』
お久しぶりです
相変わらず遅筆です。すいませんorz
あと、勝手に龍谷の続きを書かせていただきました。
最近、全く見なかったものですから、はい。
>>54 絵師さんGJ!!
>>54 絵師さんGJです。
書いてもらって意見するのも甚だ厚かましいことだと思いますが
僕の思い描く福井のイメージはもうちょい幼い感じです。
モチーフはFF[のセルフィなんですねw
ちょっと取り入れてくれたら嬉しいかも…。
富山ばっちりそんな感じです。
65 :
銀 :2006/06/27(火) 22:18:21 ID:ZIgz7ZL/O
>64 了解しました(σ・∀・) 近々描いて投下しますね
66 :
名無しなのに合格 :2006/06/28(水) 02:11:22 ID:fEjoLl6B0
67 :
名無しなのに合格 :2006/06/28(水) 22:53:29 ID:XUAcGwCl0
期待……age……!
68 :
名無しなのに合格 :2006/06/28(水) 22:54:57 ID:othY114L0
おお!!まだあったかこのスレ。一体いつになったら終わるんだろ?
69 :
名無しなのに合格 :2006/06/29(木) 02:58:32 ID:sosQvq1o0
いつの間にかpart3なのなw 楽しみにしてるぜ!
70 :
名無しなのに合格 :2006/06/30(金) 01:07:16 ID:RbGlsC3h0
龍谷なのな大物ぶってるのがw
72 :
名無しなのに合格 :2006/06/30(金) 11:38:54 ID:ik5/0nek0
むしろ、小物っぽいだろw
たつたにキタコレwww 大学生活板はスゴイことなってて引いたw
小物なのに大物ぶるやつの末路・・・( ´_ゝ`)www
75 :
名無しなのに合格 :2006/07/01(土) 01:56:25 ID:WeDlQlcB0
これは判らなくなってきたw
76 :
名無しなのに合格 :2006/07/01(土) 23:04:13 ID:EO9LXE+S0
やっと追いついたが、面白いなコレw
77 :
名無しなのに合格 :2006/07/03(月) 00:54:38 ID:OeYRgwrZ0
続き チン☆⌒ 凵\(\・∀・) まだぁ?
78 :
名無しなのに合格 :2006/07/03(月) 03:43:10 ID:QynaeTw/0
戦国大学隊 阪大「京大殿、最近我々関西の大学の研究費が傾斜配分とやらで 東大をはじめ関東に偏って様でござる。いかがなさる御積りか」 京大「そういえばそうようのう。東大一辺倒もおかしなものよ」 阪大「関西は日本古来から伝統を育んできた由緒と格式ある土地柄 関東の山猿に好き勝手やらしてよいものであろうか。是非京大殿が 西軍大将となり我が関西の力を見せつけようではありませぬか」 京大「あいわかった。おぬしのいう通りじゃ。ではかつてからの同士 閑閑同立近畿各大学に使者をだせ!出陣じゃ!」 阪大「はっ」 ここは東大本郷。 忍者「殿、京大をはじめとする関西大学連合が我が天下の東大に 向かって進軍をはじめたとの事でございます」 東大「むむ!アホのくせして、最高偏差値と権力を誇る我が東大に謀反とは 何事ぞ!関東の各大学に使者を出し援軍を頼むのじゃ。」 忍者「ははっ」
79 :
名無しなのに合格 :2006/07/03(月) 04:38:33 ID:QynaeTw/0
再び大阪 阪大「近大殿、最近馬鹿なOBが世間を騒がしておる東大を 実力で倒すために京大殿がついに立ち上がりました。 是非お力添えを願いたい」 近大「なに言うてまんねん。アホちゃうか?うちの軍資金目当てやろ。 はよ帰り。いつも馬鹿にしよって。京大との野球、野次ひどいで。 (おーい近大。脳みそあるか〜!)だっせ。ほんなもん協力できるわけ ないやろ」 阪大「そのところは京大殿も随分と反省しておられるはず。東大といえば あの阪神電鉄を買い占めた村上ファンドの母校でござる。仕方なく 阪神は阪急と合併することとなったではありませぬか。阪神は我が心の ふるさと。我が愛すべき駄目トラ・・いや猛虎。悔しくござらぬか? 是非ともご協力願いたい」 近大「う〜む、ようわかった。阪神の復讐戦や。銭も人も出すわい。その代わり お前ら出世したら利子付けて返しや。生涯賃金が違うんやから」 阪大「恐れ入りまする。このご恩阪大命に賭けてお返し申しまする」 近大「では気をつけてお帰りなはれ。・・・阪大殿、ズボンの前のチャック空いとりまっせw」 阪大「かたじけない。この阪大みじめでござる」
80 :
名無しなのに合格 :2006/07/03(月) 15:27:10 ID:Tu15qo4jO
鬼才キタコレ!
81 :
名無しなのに合格 :2006/07/03(月) 15:34:32 ID:BXtjTeU4O
隠密といえハゲ
82 :
名無しなのに合格 :2006/07/03(月) 16:37:08 ID:R2H1jN9h0
正直、近大に脳みそはないと思う。
83 :
名無しなのに合格 :2006/07/03(月) 16:42:29 ID:3Hf3JrziO
スレ違い
84 :
名無しなのに合格 :2006/07/03(月) 17:11:03 ID:QynaeTw/0
京大本部 京大「阪大殿、その後如何か」 阪大「近大殿はさすがに情が厚い。関関同立をあっという間にみごと 説得されておられまする」 京大「ほほぅ。それは素晴らしい。さすが近大殿。だが如何にして・・・」 阪大「なんでも秋のリーグ戦の勝ち点を献上致したそうでございまする」 京大「なんと・・。リーグ戦は大学の誇り。我が京大は連敗を重ねて おるが、あの近大殿がそこまで・・・・。ましてや春の全日本選手権では 大阪体育大殿がこの関西学生リーグを差し置いて優勝を遂げたというではないか。 この戦、なんとしても勝たねばならんのう阪大殿!」 阪大「ごもっともでござりまする」 東京 東大 「おうおう良く来て下さった早稲田殿。話は聞いておろうな?」 早稲田「話は聞いておる。いち早くこの私大の雄、早稲田に話を持ち込むとはさすが 東大殿でござる。だが慶応殿がヘソを曲げなければよいが」 東大 「それはこの東大が責任をもって説得にあたりまする」 早稲田「ほう!大した自信ではないか」 東大 「それなりの説得材料がございまする」 隠密「殿!関関同立代表が京大に終結した模様」 東大「なに!」 早稲田「東大殿急がねば。東大殿は官僚ぐせがついて何かとノロい。 慶応へ急いで下され。わしは明治・立教・法政の説得に回る」 東大「あいわかった。誰かタクシーを呼べ!」 早稲田「東大殿!タクシーは無用。電車の方が早ようござる。 (ほんとこのおっさん、大丈夫か。何様のつもりだ。関西勢の気持ち も多少わかるわい)」 つづけてもよろしいか?
85 :
名無しなのに合格 :2006/07/03(月) 17:12:33 ID:ENb1Pwzu0
86 :
名無しなのに合格 :2006/07/03(月) 18:29:10 ID:QynaeTw/0
京大桂本部 京大「皆よう集まって下された。この京大心から御礼申す。 いよいよ決戦じゃ。策があるなら思う存分忌憚なきご意見を 伺いたい」 近大「仏教大学・龍谷大学にお願いして敵を呪い殺すのもいい手かと・・・」 同志社「アホ抜かすな近大殿。宗教はそんなもんとちゃう。貴殿の脳みそは やはり腐っておる」 関大「近大らしくて良い意見ではないか。脳みそどうのは止めたらいかがか。 近大殿は近大殿らしく意見を申しておる。馬鹿にするのもなにかと」 関西「まぁまぁ。それより援軍要請を他にも要請したらどうじゃ。関西にも 名だたる大学はいくらでもある。そうよのう立命殿」 立命「なんといっても東京は大学の坩堝じゃ。はいて捨てるほどある。関大殿 の意見はもっともじゃ」 近大「ではこの近大が要請大学の名簿を作成いたす」 京大「あいわかった」
87 :
名無しなのに合格 :2006/07/03(月) 23:11:31 ID:irM+uQwN0
死んでない大学でやれば神だったのに……惜しすぎるw!
88 :
名無しなのに合格 :2006/07/03(月) 23:13:30 ID:3Hf3JrziO
時代錯誤
89 :
名無しなのに合格 :2006/07/03(月) 23:14:49 ID:BXtjTeU4O
一人なにしてんだよ
90 :
30 ◆gbji4gNTZE :2006/07/04(火) 01:32:23 ID:KPtSYip+0
いい景気づけだと思いますし、続きをwktkしましょうかね テストのため激しく遅筆で申し訳ない…
91 :
的飯 :2006/07/04(火) 06:01:07 ID:xZXrnd1j0
第三部エピローグ
ひとつ積んでは、守る為
ひとつ積んでは、生きる為
ひとつ積んでは、夢の為
ひとつ積んでは、娯楽の為
ひとつ積んでは、意味も無く
変貌した 長大
覚悟なき 農工
崩れていく フェリス
目的を失った 工繊
嘲笑する 一橋、東工
模索する 日本女子
姿を見せない 東北
狂気を高める 東大
……
誰もが賽の河原で屍を積んでいく
生臭い遊戯は延々と続く
…おじさんには、これが限界だよorz
>>90 仕方ないよ。テストガンガレ!
92 :
名無しなのに合格 :2006/07/04(火) 06:41:35 ID:sIXbPUyQ0
93 :
名無しなのに合格 :2006/07/05(水) 02:48:28 ID:iUbPN3aH0
95 :
名無しなのに合格 :2006/07/06(木) 04:58:35 ID:mJCTQt690
すんまへん、書いてる本人東京なもんで。
すんまへんとかいわねーよw
前スレ
>>800 の続き
注)今回、一人称の主体が市芸になっています。
市芸「あ……あぁ」
わたしは、工繊が走り去った後のガラス戸に手のひらを押し当てて、ただ呆然と立ち尽くす。
このままじゃ、いけない……このままじゃ工繊が危ない!
市芸「京府君! 石とか椅子とか、何か硬いものない?
このドア叩き割るからっ!」
京府「見かけによらず、物騒だねぇ。
……そんな物は無いし、あったところで無駄だろうけどね。
このデパートが真っ当に建てられているならば、強化ガラスを使っている筈だよ」
なんてことだ……一刻を争そうのに!
市芸「じゃあ、他の入り口はないの?」
京府「あるけど……行くかい?
行っても、いろんな意味で無駄だと思うよ」
京府君はとても淡々とした口調で告げる。
諦めでもなく、嘲笑でもなく、単に冷めてるわけでもないような印象を受ける。
例えるなら、とても高い所から何を考えるでもなく見下ろしているような……。
えーい! 今はそんなこと考えてる場合じゃない!
市芸「行くの!」
取り留めのない思考の奔流も断ち切るも意味も込めて、きっぱりと京府君に言う。
京府「やれやれ……。開いているかどうかは不明だけど、一番近い扉は……」
京府君は反対する様子もなく、一番近い他の入り口への道のりを簡潔に教えてくれた。
それを聞くやいなや、わたしは駆け出した。
市芸(……間に合って) ささやかに心の中で祈る。 工繊は自分のことがちっともわかっていないんだ。 だから、保護者のわたしがついてないと。 工繊は否定するだろうけど、――――なんだから。 ――幸いなことに、たどり着いた扉は開いており、 勢いを殺すことなく一気にデパート内へとなだれ込む。 大教「――――――!」 滅茶苦茶に調子の外れた叫び声らしきものが、空気を切り裂いて伝わってくる。 市芸「工繊っ!」 息も切れ切れに走る。 もつれそうになる足がまどろっこしい。 ビジュアルUで増長されているとはいえ、小さいわたしができる時への干渉能力は限られている。 自分でどの程度の干渉の限界の位置かはなんとなく判る。 多分、世の人が見たら十分に神秘な現象だろうが、とても刹那的な能力だ。 大局的にはあんまり役に立たないだろう……。 市芸(……静かになった) さっきまでの、誰かが暴れているような音は消え、あたりに静寂が戻る。 市芸「……嫌」 頭によぎった不吉な考えを反射的に捨てる。 ダメだ! 考えちゃいけない! 今は走ることに集中しよう。 わたしが恐怖する光景が待っていることに臆し、止まってしまいそうになる足に鞭打って走る。
――もう少し。もう少し持って。 きっと希望が待ってる。絶望なんてのしをつけて送り返すんだ! わたしが望むのはささやかな幸せ。 ――争そったと思われる場所が目前に迫る。おそらく次の角を曲がった所。 きっと、なんでもない。きっと、抜け出せる。 ――大丈夫なんだから。 市芸「工繊っ!」 一切の迷いを捨てて、躍り出る。 わたしの精神は一応の勝利を収めてくれた。 そこに待つのは―― 工繊「……市芸か。案外、遅かったな」 人間の部品だったらしい肉塊が散乱し、血液が撒き散っている中で、 夕立に降らたかのように紅く濡れた工繊がぼうっと立っていた。 【生存確認:京都工芸繊維大/裁縫針×3、特殊繊維、メス/京都(デパート内)/未定】 【生存確認:京都府立大/コルト・ガバメントM1911A1(拳銃)、弾×5、メス/同上/物資補充、生存】 【生存確認:京都市立芸術大/ビジュアル英文読解PartU(参考書)、メス/同上/工繊の保護】
やあ (´・ω・`) ようこそ、大学ロワのスレへ。 上のネタはサービスだから、まず読んで落ち着いて欲しい。 うん、「二週間ぶり」なんだ。済まない。 仏の顔もって言うしね、謝って許してもらおうとも思っていない。 でも、このネタを見たとき、君が、もしも言葉では言い表せない 「ときめき」みたいなものを感じてくれたら、とてつもなく嬉しい。 殺伐とした作風のなかで、そういう気持ちを忘れないで欲しい、そう思って このネタを投下したんだ。 じゃあ、感想を聞こうか……と思ったけど、怖いから辞めとくorz
101 :
◆p2RhzINABA :2006/07/07(金) 03:03:34 ID:Bt5ij/qv0
102 :
名無しなのに合格 :2006/07/07(金) 08:54:44 ID:nH8d8re80
103 :
名無しなのに合格 :2006/07/07(金) 23:58:09 ID:OzBCUXvR0
代ゼミのセンター試験得点分布表見たけど、市芸って意外に頭いいのな…。 9割以上が6人いて、内一人が97.5%って…………えっと、離散ですか?
教科数
105 :
名無しなのに合格 :2006/07/08(土) 21:31:47 ID:5PUS7M250
そんなことは、どうでもいいよ。 市芸はちっちゃいからな。
107 :
名無しなのに合格 :2006/07/08(土) 22:29:24 ID:2LG9UQIx0
>>106 このスレにそのコピペをはられると、わざとやってるとしか思えないw
108 :
名無しなのに合格 :2006/07/09(日) 12:44:40 ID:CucxeyoG0
kitaiage
109 :
名無しなのに合格 :2006/07/09(日) 22:33:09 ID:/ss+f9ZS0
夏がくる……!
110 :
名無しなのに合格 :2006/07/10(月) 19:52:44 ID:KBhnokpZ0
新潟期待
111 :
名無しなのに合格 :2006/07/10(月) 23:48:46 ID:aDCKg2t/0
色々と期待。
112 :
名無しなのに合格 :2006/07/11(火) 23:05:10 ID:3S4PbLeK0
(´・ω・`)ショボーン
ぐるぐるぐる ぐるぐるぐるぐる 深い森の中、コンパスの針がいかれてしまった。 時折、明礬のような細かい粒子を絡ませた光が木々から差し込むが、森の中は妙に薄暗く陰鬱な気分になる。 洞窟を出てからもう…そうだな一日は経ったかな。 …秋田ちゃんには悪い事をしたと思う。 けれど肝心のコンパスがこれでは…到底戻れそうに無い。というかもう戻れない。 そんなに遠くまで来た気はしないのだが…… 福島は半ば諦めに似た感情を覚える。 食料ももうすぐ底をつきそうだ。このまま…俺は餓死するのだろうか…? 彼は胸に下げたロケットペンダントを開き、弟の会津を見つめた。 ――会津…元気にやってるか…… ニッコリと写真の中の会津は無垢な笑みを浮かべている。 福島も笑おうと試みるが、顔が引きつって、その表情はチグハグにガラスの表面へと映った。 どうしてこうなったのか、もう一度考えてみようとしたがやめた。 ただ、迂闊な事をしたなとだけ思った。会津との事も秋田との事も。 あれきり、人の影すら見ていない。 途中放送が流れたようだが、聳える木々に阻まれよく聞こえなかった。 彼は頭を抱えた。 絶望とはまたちょっと違う、とりあえず叫びたい気分。 ああああぁぁあああああ!! 大変律儀に、カーカーと烏の鳴き声が耳を打つ。 …冗談じゃぁない、俺を嘲っているのか? 彼は自暴自棄になり、地面に溶け込むようしてその場に寝転がった。
…と、っつあ!? 急に彼の身体が浮き上がった、というよりかは突き上げられたと言った方が良いかもしれない。 一瞬の飛行の後。 どすんと柔らかい土壌の上に受身も取れないまま落下すると、 今の今まで寝転がっていたそこにはかつて灰色であったような、色褪せた―深淵の森には似つかない―扉のついた円柱型のモノ。 長い間地中に潜りつづけていたのだろうか、すっかり土色変色しきってしまった部分もある。 所々剥き出しになったコードで張り巡らされており、あまり精巧な作りとは思えない。 円柱の直径は1メートル半といったところだろうか、人一人入れば一杯なサイズで、 長方形の扉には曇りガラスが貼られ、中の様子は疑い知る事はいささか難しい。 周りの様子をうかがうと見た状態そのままに、どうも地面から生えてきているようで、パイプの形をしたそれはどこかに繋がっているように思えた。 しばしにらめっこをした後、おずおずとそれに近づく。 自分の顔の輪郭のようなものがガラスに写る、扉の反応は…ない。 ――これは…なんなんね……? おそるおそる彼は手を伸ばした、徐々に距離が縮まる。 30cm…20cm…10cm… ……指先が触れるか触れないかのその瞬間。 突然仰々しい音を立てて、扉が上がった。 おもわず福島はしりもちをついた。 大した造りじゃないくせに、音だけは一人前。 それに埃だろうか?…なんだか煙ったい。 ともかく…驚いた。 福島「ケホッ…ケホ……なんなんだよ、全く…」 彼は四つん這いになり、恐る恐る扉の先に広がる暗闇を覗き込んだ。 換気されていない部屋のようなこもった臭いがした。 …深い。とことん深い。 夕立を招く空のような黒。 漆黒に風景も空気も呼吸までもが吸い込まれそうだった。 っうわ…! 思わず首が持っていかれそうになる。覗き込みすぎたようだ。
ところでこれは一体なんなのか、彼はもう一度考えてみる事にした。 誰かの武器、支給品。 これは十分考えられる線だ、まだ特に影響は無いけども内部には何かあるかもしれない。 代ゼミ側の粋な計らい。 これもあり得る話ではないだろうか? 性根の悪そうな奴だったし、何かすえつけててもおかしくはない。 ともかく…結論は出そうに無かった。 そしてここにいてどうなるかと言えば…それは否であった。 身を乗り出し穴を再び見下ろす、音も無く闇は彼を見つめている。 福島「…よし、行こう。」 大きく息をついた。 様々な感情は混ざっていたが、前向きな気持ちのような気がする。 だらしなく下がったザックをしっかり持ち直した。 梯子にしっかりと足をかける。一段一段、生まれたての子牛のように不確かだが、下りていった。 そうしてつまさきから旋毛まで、彼は黒く染まりやがて見えなくなった。
【生存確認】福島/ピストル やあ (´・ω・`) ようこそ、大ry ともかく遅れた。スマソ
117 :
名無しなのに合格 :2006/07/12(水) 00:18:39 ID:yE2gf4b00
キタ━━━( ゚∀゚ )━(∀゚ )━(゚ )━( )━( ゚)━( ゚∀)━( ゚∀゚ )━━━!!!! 久々の福井が来た上に、これは意外な展開だwktk!
福島だお てか武器適当すぎないかw
>>118 まとめサイト見たらそう書いてあったから…
もうちょいこんだものにしょうかな?(´・ω・)
120 :
名無しなのに合格 :2006/07/12(水) 11:47:31 ID:qe0BuUpwO
デザートイーグルとか?
121 :
名無しなのに合格 :2006/07/12(水) 12:13:23 ID:AQ5vKMd30
てか、他の職人が懲りすぎw いや、大いに結構なんだけどw
122 :
名無しなのに合格 :2006/07/12(水) 23:53:36 ID:B+xs9o1V0
>>116 GJ!!!
いろんな設定が入り乱れて面白いなw
123 :
名無しなのに合格 :2006/07/13(木) 18:58:16 ID:xbq5Zn+S0
124 :
名無しなのに合格 :2006/07/13(木) 19:24:49 ID:GNZ/bFbgO
ピストル改めスパスあたりがいいかと
125 :
的飯 :2006/07/13(木) 20:48:38 ID:swi8S8az0
>>100 >>116 GJ&乙です
あー、試験マンドクセ…
まとめの方滞ってますが、しばらくお待ちください。
126 :
名無しなのに合格 :2006/07/13(木) 23:17:28 ID:6cDZ0d+10
>>123 じゃあ、一四年式拳銃とか言ってみるテスト
>>125 そうかー学期末だもんな。
浪人してると、そんな感覚が無くなってるorz
マターリ待ってるよ。
127 :
名無しなのに合格 :2006/07/14(金) 12:32:48 ID:Zoi+JcQf0
一橋と東工って女なの?
128 :
名無しなのに合格 :2006/07/14(金) 23:10:46 ID:WsONJLZg0
>>127 そう。
そしていつの間にか悪人になってるw
129 :
名無しなのに合格 :2006/07/15(土) 00:52:07 ID:OOf2OQxO0
130 :
名無しなのに合格 :2006/07/15(土) 03:17:45 ID:6An+a1WR0
>>129 ついでに、確か津田塾も女だよ。
そして、衝撃の新事実が発覚した……!
131 :
名無しなのに合格 :2006/07/15(土) 06:52:25 ID:OOf2OQxO0
132 :
名無しなのに合格 :2006/07/15(土) 07:06:56 ID:HJBXa+SMO
133 :
名無しなのに合格 :2006/07/15(土) 23:25:02 ID:eXiLvuX40
というわけで、津田塾マーダー?
>>39 の続き
学芸「ふぅ、終わったよ」
東外「アンガト」
東外さんの傷の治療を終え、手を後ろに投げ出し、
私はちょうど三角座りが崩れたような格好になる。
治療とはいっても、まともな治療用具がないので、
水で洗い流して包帯を巻いただけの大雑把なものだ。
東外さんの怪我は幸いにも肺には到達しておらず、思っていたよりも酷い怪我ではなかった。
それでも、一般的に見れば、救急車で担ぎ込まれるのに十分に足る怪我だ。
殺し合いをさせる為だけの檻に放り込まれ、
放り込んだ側の目論み通りに動いてしまった結果として、
やっぱり、私の神経はおかしくなってきてるのかもしれない。
東外「アハハ、でもよかった、肺に届いてなくて。
ちょっぴり心配したのが、恥ずかしかったり」
学芸「あははは……」
実際には、怪我が自分で見れない位置にあるのことも手伝ってか、
治療中ずっと東外さんは雨に濡れた子猫のように小刻みに震えていた。
一応は誤魔化そうとしていたけれども、
東外さんの心配は「ちょっぴり」と言えるものではなかったのは丸判りだ。
けど、ここは流しておこう。照れてちょっぴり赤くなってることだし。
……こんな時に不謹慎だけど、かわいいと素直に思ってしまう。
東外「……ふぅ。ゴメン、ちょっと休まして」 学芸「うん……」 心身ともに疲れたのだろう。 東外さんは、私の方に背を向け、ぱったりと横向きに倒れて、 目元に腕がざして眠る体勢になる。 草の香りを、穏やかな風が運んでくる。 こうしていると、ピクニックに来て昼寝をしているのどかな光景の中にいるような、 錯覚に陥りそうになる。 だが、現実は正反対だ。 ここは紛れもない戦場であり、いつ銃弾が飛んできてもおかしくはない。 それどころか、私達は現状として捕虜……いや正しくは「奴隷」であるのだ。 監督者の東工・一橋は私達から距離を置いた所で今後の戦略を練っている。 なんでも、一橋曰く 「一握りの自由ぐらいは与えてあげるわ。 締め付けすぎて噛み付かれても困るからね。 反逆したら、即時に射殺するけど」 だそうな。 ただの恐怖支配にせず、適度にアメとムチの使い分ける所が、 組織の頂点に立つことを必至の目的にしている一橋らしい。 だけど、そのおかげ……というと少し癪だけど、 東外さんの治療と休憩する時間をとれ、なによりも冷静になることが出来た。 よくよく考えてみると、東工はともかく、 少なくとも一橋は、最低でも目的を果たすまで私達を殺したりはしないと思う。 確かに、一橋は狡猾であり、内に思うところは表情からは全く読み取れない。
けど、溢れ出る自身と余裕、そしてカリスマ性が、どうしても合理的に動くことを匂わせる。 そこが経営や経済を主とした大学の最大の長所でもあり、また弱点でもあるのだ。 非合理的に動くことを酷く嫌う企業という生き物の精神が叩き込まれてしまっている。 だからこそ、私の思考や今までの事を読まれてはいけない。 読まれてしまうと、方針なんてあっさり変えられてしまう。 一橋が手を出さないと言う憶測は、 あくまで私が弱い少女であることを前提にして成り立つのだから。 東外「学芸……」 不意に、東外さんがポツリと呟く。 目をやると、体は多少こちらに向けられているけど、視線はまだ腕に覆われたままだ。 背中が痛いだろうから、寝転がることがままならずちょっと不自然な姿勢だ。 殺伐とした戦略へ使っていた神経を緩めて返事をする。 学芸「なぁに……?」 東外「アタシ達さぁ…………ううん、なんでもない」 なんとなく、言わんとすることがわかってしまう。 学芸「…………生きて帰れるよ。きっと、ね」 東外さんは照れくさそうに、髪の毛をワシワシと描いて、照れくさそうに言う。 東外「……ははは、ダメねぇ。アタシも。 心配かけちゃってゴメンね」 私に背を向けて、東外さんはまた黙する。 けど、それは気まずい沈黙ではなく、 のんびりとした時間の流れがさらさらと肌をなでていく様な心地のよさだ。 このまま何事もなく過ぎていけばいいのだけど、それは叶わぬ願い。
もしかすると、私は「東外さんを守る」という大義名分に身を隠し、 自分の変貌から逃げ出すために、東外さんを拠り所にしているだけなのかもしれない。 私が、何も知らない東外さんに一方的に、 責任を押し付けている偽善者であることを否定できない。 ……でも、いいんだ。 たとえ、偽善だろうと、今を堪能しよう。 ほんのつかの間の、ささいな幸せなのかもしれないけど、 殺し合いをするよりも、はるかにいい。 ――そうだ。 自分のことばかり考えて、大切なことを言ってない。 学芸「東外さん……」 東外「……ふぇ、なぁに?」 学芸「……ありがとう」 東外「急になによー、もう」 東外さんはまた照れて、よけいにそっぽを向いてしまった。 【生存確認:東京学芸大学/バールのようなもの・トンカチ・果物ナイフ・狼の毛皮/一橋・東工の殺害】 【生存確認:東京外国語大学/センター成績開示請求票/――――】 【生存確認:一橋大学/トランシーバー・ボールペン・メモ用紙/――――】 【生存確認:東京工業大学/ライフル・ボールペン・メモ用紙/――――】 【場所:中部エリア】
138 :
◆p2RhzINABA :2006/07/16(日) 01:49:52 ID:A8iclBVP0
139 :
名無しなのに合格 :2006/07/16(日) 02:04:07 ID:+Uu5RSDA0
GJ!!!! 東外がんばれ!
140 :
名無しなのに合格 :2006/07/16(日) 23:44:35 ID:8Nj8Rctd0
ぴぴるぴるぴるぴぴるぴ〜 ぴぴるぴるぴるぴぴるぴ〜 何でもできちゃう鈍器 バールのようなもの! ぴぴるぴるぴるぴぴるぴ〜 ぴぴるぴるぴるぴぴるぴ〜 魔法の擬音で人生 終わらせてあげる いやよだめよこんなのバカバカ そんなにギラギラしないで お願いだから えいっ! 撲殺天使 血しぶきガクガク 学芸ちゃん 撲殺天使 心臓ガクガク 学芸ちゃん 折って突き刺して叩いて 投げてじらして耕して でもそれって私の「愛」なの
141 :
名無しなのに合格 :2006/07/17(月) 14:46:38 ID:UCMx/UHh0
142 :
名無しなのに合格 :2006/07/17(月) 18:12:10 ID:UkuYBYt30
143 :
名無しなのに合格 :2006/07/17(月) 21:00:18 ID:7J6nnEYn0
>>140 お か ゆ か よ !
いや、これはイイwww
かなり前の主人公の横国はどこへ
145 :
名無しなのに合格 :2006/07/17(月) 22:39:14 ID:/fab8hBE0
146 :
名無しなのに合格 :2006/07/17(月) 22:57:26 ID:/fab8hBE0
>>144 今頃、どこでなにしてるんだろうね(´・ω・`)
147 :
名無しなのに合格 :2006/07/19(水) 00:05:43 ID:ioledA6J0
148 :
名無しなのに合格 :2006/07/19(水) 18:34:41 ID:BQClkd9T0
149 :
名無しなのに合格 :2006/07/19(水) 18:51:11 ID:P9tdQKGc0
150 :
名無しなのに合格 :2006/07/19(水) 23:12:02 ID:V/sC33ue0
151 :
名無しなのに合格 :2006/07/20(木) 00:48:53 ID:gJ6rX8FH0
>>148 (゚∀゚)ヤッテクレル!
クソワロタwww
152 :
名無しなのに合格 :2006/07/20(木) 23:16:53 ID:kDgOHqn40
>>148 GJwwもう学芸はこういう目でしかみれないw
最近はテスト期だから、職人様の投下が少な目なのかな(´・ω・`)
試験期が終わればきっと・・・・・・!
k
154 :
名無しなのに合格 :2006/07/21(金) 00:34:28 ID:M0s/C9eu0
155 :
名無しなのに合格 :2006/07/21(金) 23:49:27 ID:eKNSKIQd0
良スレage……やつらはきっと帰ってくる!
東外「で、私達これからどうする」 学芸「生きて帰るためには、しばらくは、一橋・東工大の言うことを 聞いておいたほうが良いと思うわ。 でも所詮は利用されているだけだけだから、隙があれば、 一橋、東工のどちらかを殺す・・・ どちらか、片方がいなくなれば、決して勝てない相手ではない と思うの」 東外「そうね、いくら彼女らがすごくても、一人だけなら・・・ 「ガサ・・・・!」
学芸・東外「誰!?」 何者かは確認することはできないが茂みの影で何かが動いた。 おそらく、東外たちの会話を盗み聞きしていたのだろう。 東外「学芸ちゃん、追って・・・!」 逃げる何者か、追う学芸。追いかけるうちに何者かは、息が切れてきたようで 逃げる速度が遅くなってゆく。 学芸「ハァ、ハァ・・・、あの後ろ姿は、もしかして東工大!」 確かに、学芸が追っている者の後ろ姿は東工大に見える。 しかもその背中にいつも装備されているはずの、ライフルもない。 学芸は走りながら思考する 学芸(これは、奴を倒すチャンス?いや、でもあのいつも一橋と一緒の 東工大が単独で行動するのかしら? しかも、あたしたちから逃げる理由もない。これは罠?) ドサッ!!
何者かは、足者の石に躓き、地面にうつ伏せになるかたちで転んだ! 学芸「追いついたわ!あんた誰?」 何者かは、転んだショックで気絶してしまったのか、ぴくりとも動かない。 しかし、顔は確認することはできないが、その姿はまぎれもなく東工大であった!」 学芸「これは、東外ちゃんのかりを返すチャンスが来たようね。」 しかし、あの東工大がこんな姿を私の前に晒すのだろうか・・・・ 結局近づいたら危険と判断し、ある程度距離をとって東工大を仕留めることにした。 学芸「東外ちゃんのカタキよ!覚悟!!!」 学芸は、こんな時のために隠しもっていた手榴弾を取り出し、安全装置を外し 倒れている東工大に向かって投げつける! ドッガーーーーーーーン!!! あたり一面に地響きがなり響く。木にとまっていた鳥達も衝撃に驚いたのか、バサバサッと飛び立っていく。 しばらくすると爆風が収まり、もはや、死体とも呼べない跡形もなくなった肉片が見えた。 学芸「ついに、やったのよ!あの、東工大を倒したんだわ!」
・・・その様子を崖の上から見守る一橋・東工 一橋「どうやら、学芸、東外は私たちに従うつもりはまったくないようね」 東工「あたしの影武者の東京海洋大学をけしかけて見たけれど、この様じゃ利用価値もないようね。 噛ませ犬にすれば、名大くらいなら倒せると思ったのに・・・」 そう、学芸が倒したと思った何者かは、東工大の近所にあり、国立ではあるが 偏差値では大きく劣る「東京海洋大学」だったのである。 一橋「で、彼女らの始末どうする」 東工「あいつなら、いつでも殺せるけれどあいつは、私が死んだと思っているわ。 そうなると、一橋が一人になったと思ってあんたを狙ってくるかもね。 そこであたしが出てきた時の学芸の驚く顔が見ものね。ギャハハハハ・・・・!!」 【生存確認:東京学芸大学/バールのようなもの・トンカチ・果物ナイフ・狼の毛皮・手榴弾/一橋・東工の殺害】 【生存確認:東京外国語大学/センター成績開示請求票/――――】 【生存確認:一橋大学/トランシーバー・ボールペン・メモ用紙/――――】 【生存確認:東京工業大学/ライフル・ボールペン・メモ用紙/――――】 【死亡確認:東京海洋大学】 【場所:中部エリア】
>>51 中京「お…おいしそうなシチューね…」
南山「名大くんは疲れてるみたいだし、私が持っていくよ。彼がここに来ても…ギクシャクするでしょう?」
そういってチラっと愛学を見やる南山。
中京「私が…私がよそうから…」
木材を置き、シチューに手をかける中京。
彼女の瞳には何も…何も映っていない。
まるで壊れたマリオネットのように歪んだ瞳が浮かんでいる。
そしてそっと…懐からビンを取り出した。
シアン化カリウム。彼女にその意味はわかっているのかいないのか。
ただ一つ言えること。
名大ヲ殺ス
アイツハアクマダ
アクマハコロス
コロサナキャ
ワタシガ
コロサナキャ
コロシテヤル コロシテヤル コロシテヤル
南山「中京…ちゃん?まだ…つらいの?」
中京「大丈夫だよ」
そういって南山にシチューを手渡した。
名城「ん〜いいにおい!お先にっ失礼っ!」
中京「あっ…えっ…」
中京が手渡したシチュー
悲劇の物語を始める重要なパーツ
気づいてからでは遅すぎる
あぁ そこにはもう 死体が…
南山「いやぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!!!」
名外「…だれなの」 南山の悲鳴が響き短い沈黙が流れた 沈黙を破ったのは名外の小さな声 名外「愛ちゃんだって殺されたのよ」 南山「で…でも…この中に犯人がいるだなんて…」 名外「料理…作ったの貴女だったよね、愛学」 愛学「あ、あたしがみんなを殺すなんてっ!!!!ありえない!私じゃない!!信じて!!!」 名外「中京…最後によそったのは貴女だった…」 中京「ひっ…わ、わたしじゃ…わたしじゃない…」 一人一人にマシンガンの銃口を向けながら威圧する名外 そう…まともな人間は…南山だけ… この場にいる全員が……… 壊れだした
愛学「あ…あんただって怪しいものだわ…シチューは交代で番をしてたんだ…あんたにだって入れるチャンスは――」 名外「なんですってっ!!!!!!!!」 名外のマシンガンの銃口が右往左往している 残された女子生徒をターゲットにして。 南山「ちょ…ちょっと二人とも!!!!!!やめて!!!やめてよ!!そんなの何も生まれない!話し合いで解決しなきゃ!!!銃を置いて!」 愛学「そ、そうよ!早く銃を置いて!」 名外「何を…何言ってるのよ二人とも!!!私に銃を置かせてどうするつもり!?私は馬鹿じゃない!殺されるなんてまっぴらだわ!!!!」 愛学「銃を…銃を置け!!!!!!!!」 愛学は近くに置いてあった拳銃を拾い名外へ向けた 名外「ひっ」 もはや体は反射的に動いている 愛学へ向けられたマシンガンは 名外の意思とは無関係に 名外の体が反応するままに 火を噴いている ががががががががががががががががっ・・・・・・ 愛学「ぎゃ・・・ああああああああああああああああっ…ガ・・・がはっ…」 名外の歪んだ瞳が 南山へ向けられる
名大「一体…上で何が…いかなきゃ…すぐに…」 名大が駆け出そうとした次の瞬間 首輪探知機が鳴り出した 名大「そ、外だと?!それに…二人組…くそっ、上でなにやってるんだ!」 そして外では同じように慶應が 慶應「…どうやらこの灯台、先客がいるようだな」 フェリス「せ…先客…?…敵…なの?」 慶應「だろうな」 慶應は灯台の扉に手をかけゆっくりと開いた 視界には誰も見えないが…生臭い…血生臭い匂いが漂っている 慶應「…どうやら…地獄に足を踏み入れたようだ」 フェリス「……うぅ…慶應ちゃん…早くでよう…」 周期的に響く電子音がソレを赦さない 慶應「…どうやら探知機が動いているようだ。逃げられない…か。」 フェリス「慶應…ちゃん…?」
フェリス「地獄にいいことなんてあるわけないっ…気持ち悪いにおい…」 私は…ここで死ぬのかなぁ… もう…生きた心地がしないっていうのかな…あんまり…何も感じない… こんなお化け屋敷みたいな灯台に…私が好き好んでくることもないのに… 慶應ちゃんのばか…殺し合いはいやなの…みんなで楽しく暮らしたいだけなのに… 私には何もできない…何も持っていない… ごめんなさい…慶應…ちゃん… 私には…慶應ちゃんを…助けてあげられないよ… 【生存確認:名古屋・南山・名外・中京/ういろう 首輪探知機 双眼鏡 文化包丁 シアン化カリウム マシンガン/】 【生存確認:慶応義塾・フェリス/マシンガン お守り】 【死亡確認:名城 愛知学院】 【場所:東海エリア】
165 :
30 ◆gbji4gNTZE :2006/07/22(土) 20:56:22 ID:UUiSwT+d0
一月ぶりに更新とは情けないほど遅筆で申し訳ない…(;´Д`) テストが一段落したものの、まだ残っているので忙しい日々は続きます。 他の職人さんも頑張ってくれぃ ガン( ゚д゚)ガレ
167 :
名無しなのに合格 :2006/07/22(土) 23:37:11 ID:N6YN6OKk0
慶應とフェリスきた!! がんばれ〜
168 :
名無しなのに合格 :2006/07/23(日) 00:04:26 ID:RgpsrPSk0
>>165 乙〜♪
灯台、動き出したね。
あと、フェリスたまn(ry
169 :
名無しなのに合格 :2006/07/23(日) 02:05:17 ID:rL35gdpy0
まとめサイト1000突破オメ!
170 :
名無しなのに合格 :2006/07/23(日) 16:55:04 ID:NmnR9Go90
やっぱり、フェリスはいいなぁ。
>>169 ホントだ。
中の人オメ
171 :
銀 :2006/07/23(日) 18:42:48 ID:9qgYqt/bO
>148 綺麗なCGですね 自分も時間があれば描いてみようと思うのですが…
172 :
名無しなのに合格 :2006/07/24(月) 00:00:54 ID:ccMxk6cA0
173 :
名無しなのに合格 :2006/07/24(月) 00:30:03 ID:LPPc4vCfO
そう僕らは六大学。 スポーツや弁論大会や学力も、 学校内じゃ僕らはいつも目立つ存在だった。 その、ずはぬけた学力と知識で いつも、まとめ上げてた、東大君。 いつもいがみ合って、切磋琢磨してたライバル同士の 早稲田君と慶應君。 いつも明るくて、みんなの人気者だった明治君。 孤児院で育ち、神父になり 孤児院をつぐのが夢の寡黙な立教君。 そして…いつも微妙な位置ちいる特に何もない僕こと、法政。 だが、この均衡は明治君の発言がキッカケで崩れようとしていた…。 明治『法政…話しがある。』 僕は何の準備もしていなかった。 明治『実はな…昨日、東大と慶應が話してるのを聞いたんだ… お前を六大学から外すそうだ。』 法政『………。』 くやしかった… 明治『コレが現実だ。 だが本題はココからだ。』 法政『どういう事だい?明治君?』 明治『法政!俺に着いて来い! 俺と新しいグループを作り、奴らに対抗するんだよ!』 コレが後のMRACHになろうとは…
174 :
名無しなのに合格 :2006/07/24(月) 00:47:18 ID:LPPc4vCfO
明治君が連れて来た所は廃墟のビルの中だった。 そこには一人の見慣れない青年が一人。 明治『紹介するよ。新人の青山だ。 お前の後輩だよ。』 青山『よろしく法政君。 君の話しは立教君からよく聞いてるよ。』 法政『え?君は立教を知ってるのかい?』 青山『うん。立教君は僕の親戚みたいなモノでね。』 法政『立教はこれに参加してるのか!?』 ???『法政そう焦るな。』 そう言って柱の陰から出て来たのは紛れもない立教だった。 法政『立教!お前も!?』 明治『よし…後は中央だけか。』 法政『中央?まさか! あの司法に関しては早稲田や慶應… ましてや東大までも一目置いていた…あの中央か!?』 明治『そうだ。どうだ?驚いたか?』 法政『明治…君はいったい何を…』 明治『時期に解るさ…来たか…遅いぞ!遅刻だ!』 振り返ると奥から一人の男がやって来た。 中央『ふん…いつまでも図に乗るなよ明治。』 中央だ。想像してたよりガラが悪い。 明治『まだエリート気取りか?東大はまだ解るが… お前は引越しして以来、何が理由か知らんが… 得意分野の司法で、早稲田に負けたじゃないか?』 中央『く……』 明治『そう焦るな。俺はお前の司法をかってるんだ。 仲良くしよう?なあ中央?』 中央『ふん…道化が…。』 明治『これで全員揃ったな。』
175 :
名無しなのに合格 :2006/07/24(月) 01:27:15 ID:LPPc4vCfO
僕らは明治を中心に円陣をつくり座った。 そして明治は今回の真相を語り出した… 明治『まず、たった今からこの五人はチームだ。 チーム名は頭文字をとって…MARCHだ。 反対は?』 一同『………。』 明治『じゃあOKだな。本題に入ろう。』 僕はこの、ただならぬ雰囲気に息を飲んだ… 明治『もうすぐ東大が反乱を起こす。』 僕は信じられなかった。 法政『ちょ…ちょっと待てよッ!東大がそんな事するワケ…』 明治『あるんだよッ!東大は我々、 私大タイプの人間を粛正しようとしているんだよ!』 立教『法政…真実だ。 東大…いや、奴はもう俺達の知っている東大じゃない…』 法政『そんな………。』 明治『そういう事だ。青山。お前の資料を…』 そういうと、青山はパソコンを置き、 CDを入れ再生してみせた。 映像には東大を含めた六人の顔写真と… 何やら試験管内に居る人型…が。 青山はその試験管の映った写真を指差し言った。 青山『こいつが東大の新たなのクローン…通称:筑波です。』 法政『ク…クローンだってッ!?』 中央『それだけじゃねぇ… 東大は既に五人のクローンをひそかに作り隠していやがった…。 いつか俺達を粛正するために。』 法政『五人…?』 青山『ええ、阪大、九大、京大、北大、東北… 通称、帝国五人集です。』 法政『まさか!確かに彼らは素晴らしい成績を残すと 各地で噂を聞いたが。 彼らが東大のクローンだなんて…』 明治『真実だ…法政。それに、奴はまずお前を抹消する気だ。』 僕はすべてが信じられなくなった… なぜ?それだけが僕の頭を混乱させていた。
176 :
名無しなのに合格 :2006/07/24(月) 01:54:03 ID:LPPc4vCfO
だが、僕には、まだ疑問があった… 法政『わ…早稲田や慶應はどうしたんだ!?』 明治『あいつらは、興味が無いらしい… 二人勝手にやってるだろうさ。』 法政『…ふふふ。彼ららしいや。』 中央『世間話しはその程度にしろ。 明治。さっさと作戦を。』 明治『あぁ…この状況でだ。黙ってやられる気は無いよな?』 立教『…それで、具体的に俺達は何をすればイイ…』 明治『焦るなよ立教。さっきの帝国五人集だが… 正直、今の我々じゃもう勝てないだろう…。』 中央『ち…。』 明治『だがあいつらは、余りに各地で勢力を張り過ぎた。 奴らは個人じゃ動けない。』 法政『どういう事だ?』 青山『それについては僕が。 まず、彼らは既に各々が膨大な権力を有しています。 しかし、その巨大さゆえ変に行動をとると。 せっかくの地位に響きかねない。 だから彼らは更に自らの子を世に放った…』 中央『ぞくにいう駅弁か…低俗どもが!』 青山『中央さん。油断はいけませんね。 それに彼らすらも、既に我々と同等の力を有しているようですよ。』 中央『そんな馬鹿な!?あんな田舎クサイ野郎どもにか!?』 立教『中央…それだけ東大は本気なんだ…』 明治『さて、そこでだ。 俺達はまず、その駅弁達を叩く。 チームを分けよう。 俺と立教は埼玉に。 中央と…』 中央『俺は一人でやるッ!!イイから指示を出せ!!』 明治『はいはい…じゃあ中央は横浜へ向かってくれ。 法政と青山は群馬に頼む。』 青山『法政君、ヨロシクね。』 法政『…あぁ。』 僕は迷いを振り払い、群馬へ向かった。 今は駅弁の群馬を倒す。 それだけに集中するんだ。 そう言い聞かせた。
177 :
名無しなのに合格 :2006/07/24(月) 02:33:32 ID:LPPc4vCfO
法政『青山君、君はまだ若い…死に急ぐなよ。』 青山『何言ってるんですか?』 法政『君はまだ低学年だろ?まだ前線には早い…』 すると、青山君は「はぁ…」とため息をつき言い返した。 青山『いつも、僕は低学年低学年って… 僕の方が優秀なのに歳上なだけで、みんな偉そうにしやがって…。』 青山はどこか険しく、そしてイラだっていた。 彼の奥に潜む憎悪にも似たものを感じ、私に寒気が走った。 しかし、すぐに 青山『あ!すみません。もうすぐ着きますね。』 あれは……群馬だ。 群馬はちょうど推薦入試中だった。 僕らはひとまず様子を伺う事にした。 群馬は生徒を一人一人なにやら品定めしているようだ。 群馬『おい、お前!』 一人の少年を指差した。 少年『は…はい』 群馬『お前…歳は?』 少年『じゅ…18です…』 それを聞くと群馬は机をバンッ!と大きく手の平で叩いた。 群馬『満だよ!まん!』 少年『…………』 群馬『ほ〜…なぜ黙ってる?』 少年『く……19です。』 群馬はそれを聞くとニッコリ笑い、 後ろに振り返り… 素早く振り返るとともに何かを投げた。 少年は…ガクッと倒れた。 額にはナイフが刺さっていた。 群馬『浪人などはいらん。現役以外はクズだ。』 青山『ひどい…』 法政『……青山君、行こう。』 僕の中で群馬を倒す決心がついた。 奴は生かしてオケナイ。 群馬『お前も…浪人だろう!!』 少年B『ボッ…ボク…』 法政『まてッ!!』 はぁはぁ…間に合った。 群馬『ほう…誰かと思えば法政さんですか。 何か御用でも?ホホホ…』 法政『それ以上、浪人をコケにするな。』 群馬『浪人!?それはこのクズの事ですか?』 ニヤリと笑い、手を振り上げ… その瞬間…少年Bの首が飛んだ…。 群馬『おやおや手がすべりましたねぇ…』
178 :
名無しなのに合格 :2006/07/24(月) 03:00:10 ID:LPPc4vCfO
法政『群馬ァ!貴様ァッ!』 群馬『このゴミがどうかしましたかぁ?』 法政『浪人の事かァァーーーッ!!!!!!』 その時だった、僕の隣を物凄い勢いのモノが通り過ぎていった。 あれは…あの後ろ姿は青山君!! 低い姿勢で駿足で駆けて、一気に群馬の懐に入った。 群馬『な…何者だキサマッ!?』 青山『お前が死んだ後に有名になる者だよ。』 そして青山は群馬に背中を向けた 青山『死にたくなけりゃ動くな。 動くと死ぬぞ。』 青山はこちらにゆっくりと歩き出した。 群馬『お前…何を言っていやがる。ふざけてるのか? 動けば死ぬ?面白い!』 群馬は手を振りかざし、青山に襲い掛かろうとした。 青山『馬鹿が…』 群馬の頭はバンッ!と音を立てて、ふっとんだ… 法政『あ…』 青山『簡単ですよ…奴の頭に チップ型の小型の爆発物をセットしただけです。』 法政『青山君…君は…』 青山『法政さん!行きましょうか?』 青山君は振り返りニッコリ笑った。 群馬を受験していた浪人達は青山君に夢中になっていた。 廃ビルに戻り他のMARCHメンバーの帰りを待った。 明治と立教はすぐ帰って来た。 埼玉も二人にかかれば勝てないものでは無かったようだ。 だが…いつまで立っても中央は帰って来なかった。 立教『おかしくないか…?』 明治『一人で行かせたのが間違えだったか!』 青山『もしかして!』 青山はパソコンを開き何か必死に調べていた。 そして衝撃の事実が明らかになった… 青山『僕のミスだ…横浜は…横浜国立大学は…』 明治『ただの駅弁だろ!?名前まで国立大だぞ!』 青山『ええ…その先入観にやられました… 奴は正式な帝国六人目のメンバーですよ。』 法政『そんな!……じゃあ中央は…』 青山『無事とは言いがたい…最悪の場合は…』 こんな事あってイイのか… 僕は仲間の死んだかもしれない状況に 恐怖を覚えた…
サイドストーリー乙
180 :
名無しなのに合格 :2006/07/24(月) 17:50:31 ID:fJpx668MO
なかなか面白いからスレたてれば??
181 :
名無しなのに合格 :2006/07/24(月) 18:00:49 ID:jxIU3YdYO
もっと読みたい!
182 :
名無しなのに合格 :2006/07/24(月) 22:41:27 ID:LPPc4vCfO
183 :
180 :2006/07/24(月) 23:07:37 ID:fJpx668MO
大学サイド・マーダーゲーム
184 :
名無しなのに合格 :2006/07/24(月) 23:11:08 ID:OY1eld2d0
普通に過去編とかどうよ?
185 :
名無しなのに合格 :2006/07/25(火) 00:05:44 ID:vuRZKjj90
話あるとこで分岐して書いてみればいいかも。 例えば京大や早稲田が死んでなかった場合のストーリーとか
186 :
名無しなのに合格 :2006/07/25(火) 00:13:15 ID:LShaUyTc0
187 :
名無しなのに合格 :2006/07/25(火) 00:24:40 ID:VJK5IVNOO
>182 新撰組異聞大学殺人喜劇 違うか
>>186 全然ryできてねーよwww
まぁでもそー言う事になるんじゃね?
189 :
名無しなのに合格 :2006/07/26(水) 18:39:36 ID:K13H0iyZ0
都内主要私立大学2006年度入試、一般枠・推薦枠比率 総定員 一般入試募集人数 推薦入試募集人数 ICU 620人 350人(56.5%) 270人(43.5%) 上智 2160人 1322人(61.2%) 838人(38.8%) 法政 5850人 3643人(62.3%) 2207人(37.7%) 慶応 6145人 3920人(63.8%) 2225人(36.2%) 中央 5410人 3694人(68.3%) 1716人(31.7%) 立教 3685人 2575人(69.9%) 1110人(30.1%) 青学 3762人 2695人(71.6%) 1067人(28.4%) 明治 6205人 4509人(72.7%) 1696人(27.3%) 早稲田 7880人 5880人(74.6%) 2000人(25.4%) 偏差値工作力:ICU>上智>法政>慶応>中央>立教>青学>明治>早稲田
190 :
名無しなのに合格 :2006/07/26(水) 23:45:51 ID:r7FqRiWY0
>>189 ICUは序盤で沖縄であっさり死んだけどなw
>>97-99 の続き
注)また一人称は市芸
市芸「……お、遅かったな、じゃないわよ!
血まみれじゃないの!」
わたしは、半ば狂乱して叫ぶ。頭がまともに働いてくれない。
辺りには血が撒き散らされていて、所々に肉塊が落ちている現場に、
わたしが立っているを何の気なしに改めて認識してしまう。
あまりの禍々しさに、背骨が凍り付いていくような感覚がする。
できることなら、この場所から逃げ出してしまいたい。
必死に、下を見ないようにしているけど、無常にも嘔吐感もしてくる。
けど、今、それよりも怖いのは工繊が壊れていくこと。
・
工繊「ああ……問題ない。大半は元敵のものだ」
虚ろな目で工繊が答える。
嫌だ。嫌だ。嫌だっ!
また、工繊があんな風になったら嫌だぁっ!
わたしが、なんとかしないと!
市芸「問題なくないよっ!
工繊、横腹のとこ、服がズタズタになってるじゃない!」
ああ、もう!
言いたいのはそんなことじゃないのに!
頭がグルグルと回る。心臓は無駄にバクバクと忙しく鼓動してる。
工繊が大怪我してるのに気が付いたら、言いたいこと忘れちゃったじゃない!
落ち着かないと、冷静になろう。冷静に。
工繊「これか? 大したことはない。今は多少痛む程度だ」
前言撤回。 市芸「あるの! わたしが手当てしてあげるから、ここから離れるの!」 わたしは、工繊にズカズカと近づいて、腕をがっしりと掴む。 歩く最中に「ずにる」とした足元の感触が、 この上なくおぞましかったけど、ここは気にしないことにする。 工繊「……やれやれ」 市芸「泣きたいのは、わたしよっ!」 もう自分で何を口走っているのやら、ワケが分からなくなってきた。 けど、やっと工繊を捉まえた。 くるりと背を向け、工繊を後ろ手に引いて大股で歩く。 工繊は多分怪訝そうな顔をしているのだろう。 なんとなく雰囲気で判ってしまう。 大丈夫、きっと、なんとかなる。 ――わたしは、工繊の……なんだから、しっかりしないとっ! 【生存確認:京都工芸繊維大/裁縫針×3、特殊繊維、メス/京都(デパート内)/未定】 【生存確認:京都府立大/コルト・ガバメントM1911A1(拳銃)、弾×5、メス/同上/――――】 【生存確認:京都市立芸術大/ビジュアル英文読解PartU(参考書)、メス/同上/工繊の治療】
193 :
◆p2RhzINABA :2006/07/27(木) 01:16:59 ID:ziARMNBd0
テスト真っ只中であんまり書けなくてスマヌorz ちいと怖いものはあるけど、気軽に感想お聞かせくだせぇ。 他の職人さんのも楽しく読ませて(見させて)もらってます。 (・∀・)イイヨイイヨー
194 :
名無しなのに合格 :2006/07/27(木) 18:18:07 ID:Rwc+BzK40
(・∀・)イイヨイイヨー
緩やかなブレーキとともに車両は一関駅のホームへと到着した。 新宿駅から東京駅へと向かい、そのまま新幹線でほんの数分。 ミニミニ日本の縮尺の関係上からか、信じられないほどの速さで彼らは東北へとやってきた。 日女「さぁ…ぐずぐずしてられないわ……」 早々に日女は同志社を急かす、彼女は言い終わらないうちに運転席から降りていた。 同志社「…で、あてはあるのか?こっちまで来たはいいけど。」 日女「…ないかな、でもまだ…来てないのここだけだし…。」 日女の後ろを少し遅れてホームの階段を下りる同志社は、軽くため息をついた。 意外に日女は……ノープランだ。 改札を出ると地方の駅にありがちな構造、つまりバスターミナルやタクシー乗り場の出迎えである。 見たところ長く真っ直ぐと伸びたメインストリートらしいものの辺りには、 デパート等があるようだが、その先がさびれているだろうなと憶測はすぐにたった。何せ緑が濃い。 ビル郡の合間から緑々と山が見えるといえば京都もそうだったな、と何か大切な事を思い出したかのようでハッとさせられた。 車がいいわね、車…と日女の声が聞こえる。 なるほど、休憩も無しにもう行く気ですか。 憎まれ口の一言でも叩いてやりたい気分だが、思いの外なぜかそれほど悪い気もしなかった。 風が頬をなでる。東北の風は少し冷たく感じた。 いつものように助手席に同志社、運転席には日女。 田舎独特の田園風景の中、ガタゴトガタゴト、と赤い小さな車は畦道を行く。
何キロ走っただろうか? 車は海岸線がはっきりと見える海沿いの道の上、ゆっくりと停車した。 日女「特に…これといった点は…無いのよ。当り障り無く生きてきたわ…」 うとうとしはじめた矢先、突然何の話だろうか? 日女はハンドルを右手で握り、その手に額をあてるようにして話し始めた。 同志社は殆ど息を吐くように返事をする。 日女「勉強も運動も…当り障り無く…… 負けず嫌いって訳でもないけど…見下されるのは、嫌だから… なんでも…平均よりある程度高ければ、いいと…思ってたの。 実際問題、それで…良かったわ。 でも…それでいて…私はすきまを縫うような生き方をしていた。 ……変に要領だけよくなっちゃって…どこか一人だったわ…私は。どこか、ね…」 同志社「すきまを、縫うって?」 日女「言葉の通りよ…布と布がほつれたら、そこを縫うのよ…。 そうやって進んでいく。人と、人の間を、ね…。 いつも私はどこか遠くから…遠くから…他人事、だったのよね…所詮。 どうにか…関係を保てれば……仮に解消されても、自分の事でも、それは他人事のようで… ただわかるわね…ずっと、ずっと…そうしてもいられないじゃない……。」 同志社「…ああ。」 日女「……わからない?同志社クン、私が…何を言わんとしているか……。」 同志社「え?」 日女「…もう、いいわ。」 日女は少しすねたような、寂しそうな表情で同志社を見て、運転席のドアを開けた。 浜風が塵をはらんで、車内に紛れ込んだ。 日女「ほら…ね、こんなところばっかり…要領がいいって事かしら…。」 同志社も助手席から降りる。白波に乱反射する光の折々が目を穿つ。 目を細めながら彼女の視線の先、砂浜に目をやると、そこにはつい先刻人が通ったような跡が。 一瞬、鼓動が早くなった気がした。 日女「さて、と…行きましょうか。」 同志社「…そのようだな。」 軽く伸びをする日女、ゆったりと歩き出す同志社。 足跡が元へ。二人のゲームが動きはじめた。
【生存確認】 同志社:毒サバイバルナイフ/三陸海岸 日本女子:ナイフ ???/三陸海岸 勉強しなきゃでなかなか執筆時間が取れないorz 短めでゴメンす。
198 :
名無しなのに合格 :2006/07/28(金) 01:19:14 ID:q4098Zt40
>>195 >意外に日女は……ノープランだ。
が、 ~~~~~~~~~~
意外に日女は……ノーブラだ。
~~~~~~~~
に見えた俺は、暑さに頭がやられてると思う。
同上
200 :
名無しなのに合格 :2006/07/28(金) 18:36:40 ID:QIBPC+Y00
えっ?違うの?!
202 :
名無しなのに合格 :2006/07/29(土) 00:46:14 ID:rpBqpuaO0
203 :
名無しなのに合格 :2006/07/29(土) 06:33:13 ID:GKecoSl90
>>156-159 東外「…学芸ちゃん!大丈夫だった?誰だったの…?」
学芸「ええ、大丈夫。東工よ。…彼女は死んだわ」
東外「本当?!やった、これで私達にもチャンスが巡ってきたわね」
学芸「そうね…あとは一橋だけ。私達ふたりがかりなら…」
東外・学芸「…」
その夜
一橋「ククク…すっかり安心したみたいよ、ほら、ふたりとも…」
東工「ほんとだ。見張りも忘れてぐっすりオヤスミね…ふふ」
一橋「どうする、もう今殺っちゃう?」
東工「そうね…まぁいつでもいいけど。でも今はやめとくわ」
一橋「えーっ、どうせだったらとっとと殺っちゃえばいいのに。
ライフルで狙撃すればすぐでしょ?」
東工「だーかーら、あんたしか居ないと油断させといて、突然私が
現れるの!その時のふたりの顔は見ものだと思わない?
希望に満ちた顔から笑顔が消えて…絶望の色が広がる瞬間…」
一橋「きゃはは!あんたも物好きね。」
東工「殺るのは明日にして、ちょっと久しぶりに水浴びでもしない?
ここんとこしばらく気が抜けなかったし」
一橋「そうね。あの調子なら大丈夫そうだし、サッパリしてきますかぁ!」
204 :
名無しなのに合格 :2006/07/29(土) 06:34:43 ID:GKecoSl90
一橋「キャー、冷たい!でも気持ちいいー!」 東工「あーほんと久しぶりだわ。ヤバイ、髪痛みまくってるんだけどー」 一橋「とりあえず水で流すだけでも大分ましになるわよ。 …てか東工、あんた胸になんか詰めてんの?」 東工「え?!」 一橋「どう見ても服着てる時よりしぼんでる風に見えるんだけど」 東工「ああ、いや、これは私が開発した『女性用乳房集積固定装置』 っていって…胸の視覚的体積を向上させる為の画期的な…」 一橋「つまり『寄せて上げるブラ』ってことね、ハイハイ」 東工「全然違うってば!いい?まず胸の曲線をx,y,z軸上の空間座標で 示すの。勿論個人差があるからそれによって…」 一橋「あー、わかったわかった。こんな所まで来て数学の話はうんざりよ。 ま、私くらいのカップだったらそんなの要らないけど。アハハ」 パシュ!! 鋭い銃声とともに水面がえぐられる。 そこで一橋・東工が見たものは…?! 「まったく、私達も舐められたものね」 「ま、天狗になっちゃうのも仕方ないとは思うけどさ」 なんと、岸辺には東外と学芸の姿が! 学芸は無防備なふたりに向け、奪ったライフルを構えている。 一橋「あ…あんたたち…」 東工「どうして…!」
205 :
名無しなのに合格 :2006/07/29(土) 06:35:37 ID:GKecoSl90
学芸「油断したわね。こんな初歩的なミスを犯すなんて」 東外「策士のあんた達がねぇ…」 あの時、東外と学芸がさりげなく何度も口走った言葉… 「どちらかを殺す」 「片方がいなくなれば」 「ひとりだけなら」 これは彼女達が一橋達をおびき出す為の文句だったのだ! 学芸「あなた達がわたし達のこの言葉を見逃すはずがないと思った」 東外「そして、何を仕掛けてくるかは少し頭を使えばすぐわかったわ。 …あんた達のその性格を知っている者なら、ね」 ふたりのあの発言の直後一橋・東工は東洋大を東工のダミーに仕立てた。 そしてあたかも東工が死んだように見せかけた… 学芸と東外はこの偽装を見破っていたのだ! 東外「自分達の手は汚さず、弱いものを操る卑怯な手口… どちらか片方の偽者を使ってくるのは明らかだったわ」 学芸「ダミーを殺させる事で"主人"に対する"忠誠心"を試す…そして 相手の"油断"をも得る、一石二鳥の作戦。流石だわ。 でも…タイミングが早すぎた」 東外「そこで全く気付いていない間抜けなふたりを演じたのよ!」
206 :
名無しなのに合格 :2006/07/29(土) 06:36:58 ID:GKecoSl90
東外たちの策に全く気付かない一橋たちは、あろうことか見張りを放棄し、 水浴びに出かけてしまったのだった。 学芸「どうせいつも通り、間抜けな私達を嘲笑していたんでしょうけど」 東外「今度こそは必ず何らかの油断が生まれると思った。 例えほんの僅かな隙でも…と思っていたら、この有様」 学芸「私達が寝ていると思い込み、大声でお喋りした挙句に水浴び…」 東外「水浴びの時、大抵は身に着けているものを全て外す。不意打ちを 浴びせるには絶好の機会…まさか、こんな早くチャンスが来るなんて」 一橋「くっ…黙って聞いてりゃ…偏差値低いくせに…!」 パシュ!! ライフル弾が再び水面をかすめ取る。 学芸「動かないで!」 東外「あーら、ご愁傷様。立場が逆転したわね!アハハハ!! どうする?私達の奴隷になるか…でもこんな性格歪みきった メス2匹奴隷にすらする気が起きないけど!アハハハハ!」 学芸「…」 東工・一橋「…」 【生存確認:東京学芸大学/バールのようなもの・トンカチ・果物ナイフ・狼の毛皮・手榴弾/一橋・東工の殺害】 【生存確認:東京外国語大学/センター成績開示請求票/――――】 【生存確認:一橋大学/トランシーバー・ボールペン・メモ用紙/――――】 【生存確認:東京工業大学/ライフル・ボールペン・メモ用紙/――――】 【死亡確認:東京海洋大学】 【場所:中部エリア】
207 :
銀 :2006/07/29(土) 08:32:38 ID:+vBQ96TvO
学芸復活の陽光
208 :
名無しなのに合格 :2006/07/30(日) 00:56:50 ID:VX9fXc9e0
あげ
209 :
名無しなのに合格 :2006/07/31(月) 00:25:23 ID:9CnWkI3C0
まとめサイトの中の人は生きてるのか?
210 :
的飯 :2006/07/31(月) 18:03:28 ID:21CjPcRp0
はい、生きていますよ。先程蘇生しました。 試験なんてなくなってしまえ(#^ω^) まとめ更新しておきました。
211 :
名無しなのに合格 :2006/07/31(月) 23:57:29 ID:tK0hpNOi0
【生存確認:的飯氏】
とまあ、冗談は追いといて。(スマソ
>>210 試験の中乙です!
212 :
名無しなのに合格 :2006/08/03(木) 18:58:59 ID:VdZkRKa0O
ほしゅ
213 :
名無しなのに合格 :2006/08/03(木) 23:59:45 ID:R+YC4cmL0
夏だねー。
214 :
名無しなのに合格 :2006/08/06(日) 00:51:47 ID:4VFiLLpR0
期待age
215 :
名無しなのに合格 :2006/08/09(水) 00:05:52 ID:tWDGqk2+0
過疎ってるなぁ
216 :
名無しなのに合格 :2006/08/11(金) 16:40:28 ID:0we8TSYRO
age
217 :
名無しなのに合格 :2006/08/13(日) 04:54:20 ID:cvsL9BjMO
上げ
218 :
名無しなのに合格 :2006/08/16(水) 23:11:43 ID:Caxj0qBL0
(´・ω・`)ショボーン
219 :
名無しなのに合格 :2006/08/16(水) 23:26:40 ID:KMu9V0pqO
(´・ω・`)過疎
220 :
名無しなのに合格 :2006/08/17(木) 01:17:36 ID:KRhxTp0S0
職人さん達はバカンs……じゃなくて夏期講習中かな?
221 :
新宿五丁目 :2006/08/17(木) 13:38:56 ID:AttEp6W+0
age age
>>191-192 の続き
注)今回は工繊の一人称
おっかなびっくりしている市芸に引っ張られながら、血だまりから離れる。
市芸は表面上は気丈に振舞っているが、手から伝わらなくともわかるくらいに
背中と肩を小刻みに震わせている。
京府「ああ、勝ったんだね」
血は床というか辺り一面にひろがっているものの、
肉片がほとんどなくなるまで歩いた辺りで、
緊張感の欠けた声を出しながら京府が歩いてきた。
俺の手を引くヤツがガチガチに緊張しているので、よけいに目立って感じられる。
工繊「…………」
何を言うでもなく軽く視線を送る。
無論、勝利への歓喜などあるはずもなく、
無意識に声をした方に人が居るのを確認するだけの他愛のないものだ。
市芸「ああ……京府君。
あの…………その……あっちには行かない方がいいよ……」
困惑した表情をたっぷり浮かべて、市芸がささやくような声で京府に告げる。
京府「そうかい?」
市芸「うん……あのっ! 工繊、ケガしてるからあっちで手当てするの!
だから一緒に行こうよ」
困惑した表情をたっぷり浮かべて、市芸がささやくような声で京府に告げる。 京府「そうかい?」 市芸「うん……あのっ! 工繊、ケガしてるからあっちで手当てするの! だから一緒に行こうよ」 市芸が必死に言う。おそらく俺と京府の為だろう。 ……は、いらぬ配慮だ。 俺は別に京府になんと思われようとかまいはしない。 京府にいたっては、あの現場を見ればむしろ歓喜すらしかねん。 俺にとって魚をさばいた後のまな板と全く変わらんし、 奴にとってはせいぜい情報源ぐらいの扱いだろう。 人間――まあアレは人間かどうかすら危うかったが――を殺すのタブーにするのは、 とどのつまりは自己保身の為の一種の契約に過ぎない。 自分が死にたくないから、殺人をタブー化する。 殺人を犯した奴は殺人以上のリスク――つまりは刑罰を負ってもらう。 昔は火あぶりや釜茹で串刺しなどの残虐な刑で禁じ、 今日ではより進み、殺人が最大のタブー化されて、 世間も一体となって社会的な抹殺の意味も強まった。 こんな窮屈な中でわざわざ殺人をするのは、 自らの危険などどうでもいいほどに相手の消去を切望する者、 世間に許された状況にある、または世間より上位に立つ者、 生きるために窮して殺す者、 人間として壊れた者、 主にこの四者だろう。
そしてこのゲームには先の全ての要素が揃う。そう全てだ。 代ゼミは大学の上に立って容赦なく殺し、 参加者の殆どは死にたくないから殺す。 ……さて、俺はどのタイプなのか。 ほんの数時間前までは、どちらかといえば生きる為の要素は薄く、 京大を殺すための目的達成の手段として手を血に染めていた。 だが、今の俺はいったいどのタイプなのか……だた壊れているだけではないのか。 快楽や恐怖といった感情にに主導されるだけの世にありふれるつまらない殺人鬼。 それは偽りの殺人鬼。 所詮、そのなかのちっぽけな―― 市芸「工繊!」 市芸の声にハッとさせられる。 気付けば俺の顔を市芸が覗き込んでいる。 市芸「どうしたの? ぼうっとして。 ……ねぇ、苦しいの? 痛いの?」 市芸がいまに泣き出しそうな曇り顔で訊いてくる。 普段、はねっかりでいつも元気ではしゃぐのが好きな子供みたいなヤツだけに、 こんな表情は違和感がありまくりだ。 はぁ……コイツに心配されるようでは俺もおしまいだな。
工繊「……いや、なんでもない」 市芸「もう! なんでもなくない! いいから怪我人は寝転んで素直に手当てをうけるの!」 と、またいつもの市芸に戻る。 ……切り替わりが早すぎだ。 工繊「……はぁ」 市芸「まったく、ありがたく思いなさいよね」 【生存確認:京都工芸繊維大/裁縫針×3、特殊繊維、メス/京都(デパート内)/未定】 【生存確認:京都府立大/コルト・ガバメントM1911A1(拳銃)、弾×5、メス/同上/――――】 【生存確認:京都市立芸術大/ビジュアル英文読解PartU(参考書)、メス/同上/工繊の治療】
226 :
◆p2RhzINABA :2006/08/18(金) 03:22:10 ID:Upen01b80
夏の色々な用事から戻ってきたよ……過疎らしてスマヌ(´・ω・`)
227 :
名無しなのに合格 :2006/08/18(金) 13:25:42 ID:8IHRRpTsO
228 :
名無しなのに合格 :2006/08/19(土) 01:28:36 ID:dh1Pa/M70
職人さんキタ━━━( ゚∀゚ )━(∀゚ )━(゚ )━( )━( ゚)━( ゚∀)━( ゚∀゚ )━━━!!!!
229 :
名無しなのに合格 :2006/08/19(土) 19:18:09 ID:C6Ilc5UN0
ひさびさにktkr!
230 :
名無しなのに合格 :2006/08/20(日) 00:56:36 ID:zPn78Mej0
あーあー幼馴じみが欲しいなぁ! もう!
231 :
名無しなのに合格 :2006/08/20(日) 22:57:19 ID:HrARjWyB0
232 :
名無しなのに合格 :2006/08/20(日) 23:50:48 ID:LiLCQtcj0
市芸はいいツンデレだな
233 :
名無しなのに合格 :2006/08/22(火) 00:15:37 ID:udfunWBV0
工繊がだんだん壊れていくな
234 :
名無しなのに合格 :2006/08/22(火) 01:18:28 ID:P8pp+nZl0
旦那の壊れっぷりに乾杯。
235 :
名無しなのに合格 :2006/08/24(木) 00:43:14 ID:ISVQbkJm0
実は一番殺伐としたスレだなw
236 :
名無しなのに合格 :2006/08/26(土) 01:01:42 ID:1k4DFW8E0
マーダー?
東外さんと同じ時間を共有して10日以上が経った 思い出すのは私が幼稚園生から小学生だった頃の記憶 私と御茶さん、東外さんの3人は毎日のように一緒の時間を過ごしていた 引っ込み思案で人見知り 体も小さくて弱かった そんな私をふたりが構ってくれてたという構図になるんだけれど いつも周りにちょっかいを出されては泣いてばかりの私を守ってくれた 男の子に負けないパワーと、竹を割ったような性格の持ち主である御茶さん 女の子らしくて、突き抜けるような笑顔。誰からも愛される性格の東外さん ふたりはクラスでも中心的な存在で、言わば皆のお姉さんという感じ そんなふたりに特別に扱ってもらえるのが嬉しかったし、誇らしかった その後 私と御茶さんはそれぞれの付属中学校へ、東外さんは公立中学へ進学し 3人が会う機会も次第に無くなっていった そして 凄惨さを極める殺戮ゲームの中で 私は東外さんと数年ぶりに再会した 御茶さんはこの狂ったゲームの犠牲者となってしまった もう誰かを失うのはこりごりだ だから 私は命を懸けてこの人を守る 今度は私の番だって そう決めたんだ
(
>>206 の続き)
一橋「ふっ…これまで、か。
ちょっとあんたらを見くびり過ぎたようね」
東工「私たちの負け…どうにでも好きにしなさい」
東外「ふん、人を見下して利用し続けてきた報いよ。
天国で―――いや、地獄でせいぜいザンゲするといいわ」
学芸「…東外ちゃん」
東外「わかってるって
アンタにそんな仕事はさせないよ。ほら、貸して」
どうしてだろうか
もう私は昔みたいに可憐な少女じゃない
何人もこの手で殺してきた
血塗られた、右手
でもどうしてだろう
東外さんの前では、まだか弱い女の子でいたい
彼女は既に本当の私に気付いているはずなのに
私の方がうまくやれるはずなのに
―――本当の私は、どっち―――
ライフルを構え、標準を合わせる東外 ゆっくりとトリガーに指を掛ける 東外「じゃあね…ふたりとも、バイバイ」 彼女の声はどこか淋しい響きをたたえていた ―――カチャ! 東外・学芸「?!」 その音が空しく鳴った瞬間、東外の首をボールペンが貫通した 鮮やかな紅が、綺麗なアーチを描いて飛び散る 彼女は首に手をやり、鮮血を自分のものと認識するまで、 一体何が起こったのか理解できなかっただろう 何かを叫ぼうとしたのだろうか 口をぱくぱくさせるが、声にはならなかった 彼女は膝をついて、その場に倒れ込んだ 学芸「東外ちゃん!!」
それからしばらく、私は何も覚えていない 記憶が部分的に抜け落ちるってこの事を言うんだ 気付いた時、私は東外さんを抱きかかえていて 隣には血で汚れたバールが転がっていた 東工と一橋のふたりが血まみれで倒れている ああ、全て終わったんだ、と悟ったの 私は東外さんの顔を覗き込んだ 息はまだあるみたい。でも、どう見ても…手遅れだった いつ見てもこのひとの顔は綺麗だな。例え血で染まっていても 学芸「東…外ちゃん…?東外ちゃん…!」 東外「…」 学芸「東外ちゃん!」 東外「………」 学芸「何…?何が言いたいの…?喉が…喋れなくなってしまったの…?」 東外「………」 学芸「東…外ちゃん…」 その時 苦しげな表情だった東外ちゃんに、ふっ、と笑みがこぼれた 最後まで、彼女なりに自分らしくいようとしてたのだと思う 穏やかな、それでいて突き抜けるような笑顔 瞳は私を真っ直ぐ見つめてくれた ああ、私はこの人を守れなかった 片方の、可憐な少女を演じたために 悔しくて、情けなくて、涙が止まらない
地面に崩れ落ちてから、一部始終を横目で眺めていた 学芸…強くなったんだね ちょっぴり恐いけど、私のために戦ってくれるなんて嬉しいな それにしても…痛いし…苦しい…やばい、私、死んじゃうのかな …!学芸が戻ってきてくれた あれっ、いつもの顔に戻ってる…と思ったら、急に泣き出すし 泣き虫なところは昔から変わってないんだよなぁ ん?なんか楽になってきた… よかった、なんとか大丈夫かも! 学芸、泣かないで。私は大丈夫だから わたしのこと、守ってくれてサンキュ わたしたちずっと、ずっと友達でいようね――――― ――――――――――――――― 学芸「私にできること…このゲームに勝って、ふたりの分まで生きる事…」 学芸は、東へと歩き始めた 【生存確認:東京学芸大学/バールのようなもの・トンカチ・果物ナイフ・狼の毛】 【死亡確認:一橋大・東工大・東外大】 【場所:中部エリア】
242 :
名無しなのに合格 :2006/08/27(日) 00:53:14 ID:TNlNUblM0
東工・一橋と東京外逝ったー(;つД`) ! あと、 )狼の毛 不覚にもワロスww
243 :
名無しなのに合格 :2006/08/27(日) 05:21:56 ID:qha1OQWZ0
244 :
名無しなのに合格 :2006/08/27(日) 11:36:17 ID:/Pf6EWNl0
GJ
245 :
名無しなのに合格 :2006/08/29(火) 03:22:17 ID:sEl5Uwr60
これで、トップが軒並み死んだな。 あとは九州か……。
246 :
名無しなのに合格 :2006/08/29(火) 19:53:14 ID:jOSHpgzk0
実はライフル弾切れ ↓ 形勢逆転 ↓ 一橋ボールペン発射 ↓ 東外あぼん ↓ 学芸、界王拳発動 ↓ 東工・一橋あぼん ってことだよな?
247 :
名無しなのに合格 :2006/08/30(水) 02:30:47 ID:A93wCsYc0
248 :
名無しなのに合格 :2006/08/30(水) 10:12:53 ID:5hkp/F0dO
このスレおもしれEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEE 激しく映画化キボン 男勝りな東外は相武紗季しかないな。
249 :
名無しなのに合格 :2006/08/31(木) 16:19:28 ID:r+sxkC7q0
更新期待あげ
>>225 の続き
おっかなびっくりしながらも妙に一生懸命の市芸の治療を受ける。
水遊びをするかの如く消毒液を体中にかけられ、
気泡を残したガムテープの様にガーゼと包帯が不器用にわき腹に貼り付けられていく。
普段なら軽いめまいを覚えた上「もういい」と打ち切って、
結局、自分でしてしまいそうな程の心許ない治療だ。
市芸「うーんうーん」
と、明らかに治療法がわかってないのか、
今にも知恵熱を出しそうな顔でうめくというおまけが、
さらにその心許なさを倍増させている。
工繊「はぁ……」
市芸「……うー」
睨むなそして泣くな。
……さて、治療中に色々と思案したいことはあったのだが、
もうどうでもよくなってきたな……。
無論、コイツの無邪気さに当てられたのではない、色々な疲れのせいだ……と思いたい。
貸しは無駄に増やしたくないしな。
市芸「はい、できた!」
工繊「ああ……」
市芸が両手を万歳しにんまりと笑顔を浮かべる。
その様子は幼い頃からの付き合いがなければ、小学生だ確証してるところだ。
市芸「『ああ……』じゃないでしょ! あ・り・が・と・う!」 工繊「……おまえには俺の不恰好さは見えないのか」 市芸「ふんだ! ちょっと失敗しただけもん……」 また泣きそうになる……仕方ないか。 工繊「わかったわかった。感謝する感謝する」 市芸「あ゛ー、もうー適当なんだから! ちょっとは素直になりなさいよっ!」 頬をふくらせてむくれる市芸を無視し、自分の状態を確認する。 ……市芸の言うほどは悪くない。わき腹の傷の痛みは時間がたつと引いた。 ただ、”面”での攻撃を受けたので見た目は少々派手になってるかもしれない。 少なくとも骨折はしていないので、今後の活動にはあまり影響はないだろう。 むしろ傷より無茶苦茶に巻かれた包帯の方が邪魔になりそうだ。 さて、と 工繊「それより市芸、京府はどうした」 市芸「京府君? ……あれ? さっきまで居たと思ったんだけど……?」 やはり、夢中になっていて居なくなったことに気付かなかったらしい。 ……俺も人のことは言えないがな。 まあ、奴のことだ。 市芸の言に「はいわかりました」と素直に従うわけもなく、 気遣いを察しつつも、機をみてあそこに行ったのだろう。 あるいは……逃げたかだな。
自嘲気味に軽く唇をを歪めそうになったその時に、 あっけらかんとした顔で京府が戻ってきた。 京府「治療は終わったようだね。怪我はどうだい?」 市芸「あ、あの……ち、ち、血がいっぱいでてて、擦り傷が酷くて、皮がめく」 工繊「問題ない。ただの擦過傷だ」 市芸「あぁ……」 軽いパニックになり口をパクパクする市芸を遮るように言う。 キャンプにいくのか外国人の観光客が担いでいるような 明らかに支給品の貧相なものと違う大型のリュックを下ろしながら、 京府は返事をすることなく続ける。 京府「ところで君、精神は壊れてないだろうね」 市芸「へっ、ちょっと、いきな」 工繊「問題ない……少し頭に血が上っただけだ」 京府「……そうかい」 京府は感情のない目で軽く俺を一瞥したのち返事をし、 そのままその場に腰を下ろした。 確実にあそこに行ったはずなのに、ひどく事務的なものだ。 失礼だとかという感情は微塵も沸きおこってこない。 第一、壊れたと言おうものなら、あっさり裏切りかねんからな。 ……それにしても、市芸はこの先、生き残れるのだろうか? もう少し冷静に対処できるようになったほうがいい。 ま、京府みたいなヤツばかりの世界なんて、こっちから願い下げだがな。
市芸「……ところで京府君。 そのリュックの中身ってなぁに? 妙にパンパンだけど?」 市芸が好奇心を目に浮かべながら訊く。 本当に、こいつは子供っぽいな。 口に出せば、全力で否定するだろうが。 京府「ん……そのへんも含めて、話をしようか。 少し長くなるかもしれないけどね」 市芸が目をぱちくりさせる。 対照的に京府の表情はひどく冷淡なものだ。 俺の中に市芸が築いた暖かい空気は掻き消え、また元の冷えた空気へと戻っていく。 思えば、とても短いバカンスだったな。 【生存確認:京都工芸繊維大/裁縫針×3、特殊繊維、メス/京都(デパート内)/未定】 【生存確認:京都府立大/コルト・ガバメントM1911A1(拳銃)、弾×5、メス/同上/――――】 【生存確認:京都市立芸術大/ビジュアル英文読解PartU(参考書)、メス/同上/未定】
254 :
的飯 :2006/09/01(金) 02:58:51 ID:IWOlqWO40
おお、久しぶり! 工繊いいねー GJ!
255 :
◆p2RhzINABA :2006/09/01(金) 03:06:37 ID:Ts5DVYEs0
感想に感謝感激(;つД`)
もうね、なんと言えばいいか思いつかないよ。
>>254 こんな深夜に久しぶりですw
ありがとうございます、ガンガルよ(`・ω・´)
256 :
的飯 :2006/09/01(金) 03:10:52 ID:IWOlqWO40
>>255 無理にならん程度にねww
さて、サボってないで更新せねば…明日 y=ー( ゚д゚)・∵. ターン・・・
257 :
名無しなのに合格 :2006/09/01(金) 16:05:54 ID:dUK9MEAY0
258 :
名無しなのに合格 :2006/09/02(土) 00:52:19 ID:RiADWu0l0
おーレス増えてると思ったら更新乙。 市芸の扱いひでぇw
259 :
名無しなのに合格 :2006/09/03(日) 00:53:01 ID:BGdPUqDM0
260 :
名無しなのに合格 :2006/09/03(日) 10:17:59 ID:vaKSFYi30
同志社「参ったね……」 日女「……ええ、参ったわ。」 目の前には『DUO3.0』を不慣れな様子で構える、白人チックなお姉さん。 砂浜でしばしチェースを繰り広げた後の対峙。 …意外なほどに早く足跡の主とは出会えたが、こんな状況まで追加した覚えはないな。 「寄らないで…!」 日女「ふふ…常套句ね…」 一瞬でお姉さんの表情が強張る。それに対し不敵にも笑みを浮かべる日女。 こんな状況で日女はよくも……… くぐってきた修羅場の数が違うとでもいいたげだ。 「なっ…あなた…そんなに死にたいの!?」 本をこちらへと向け、顎をもたげながら、放つ言葉の語尾はやや上がり調子だ。 その姿はたった一冊の単語帳にすがるようで、あたかもそれが自分を全てから救ってくれるとでも思っている様だった。 なんというか…俺は興ざめをした。もちろん安心もした。 日常からの離反からなのか慢心からなのか、どちらが起因しているかは分からなかったが、 少なくともこの状況下で死を意識する事は無いだろうと思った。 日女「…死ぬのは貴方の方よ…今何しているのか、分かってるの? そうね…言わば銃口を自分自身の胸元に…突きつけているというか… 早い話…それ逆よ?」 「…え?」 一瞬の動揺を日女が見逃すわけが無かった。 お姉さんが武器を確認するよりも早く、至近距離まで一気に距離を縮める。 勢いのまま『DUO3.0』を右手で振り払い、即座に左手でベルトに刺したナイフを引き抜くと、そのまま顔面へと突きつけた。
「あ……」 日女「逆もなにも無いに決まってるじゃない…【単語帳タイプ】の武器の使い方くらい覚えときなさい。」 お姉さんの顔になんとも言えない悲壮、絶望の色が広がる。 同志社「…なぁ、もういいだろ。その人は無害だよ。」 日女「……それも、そうね。まぁ…自己紹介くらいしてもらいましょうか……」 日女は突き立てたナイフを下ろした。 「ん…え…え、と……」 ヘナヘナとその場に座り込むお姉さん。…まぁ無理もないだろう。 日女「仕方ないわね……全く…。」 それから近くの海沿いの民家まで彼女を連れて行き、話を聞き出した。 日女の奴が「逃げたら殺す」なんて脅すものだから―もちろん冗談のつもりなんだろうが― 彼女は余計堅くなってしまい、話し終えるときには外は薄暗くなっていた。 お姉さんの名前が「秋田」である事、ゲームを始まってすぐ東北らしき人物に襲われた事。 「福島」に助けてもらった事、そしてその「福島」とはぐれてしまった事。 秋田「……とりあえずこれくらいです。」 日女「そう…でもそれ本当に「東北」という人なのかしら…」 秋田「はい…私もそう思います。あの東北さんが……信じられないです。」 日女「……。」 おそらく秋田さんは前回大会の優勝者が東北であり、また大会に関連する事も何も知らないのだろう。 それもあってか日女はその話題については慎重に話を進め、俺もそれについては黙っておく事にした。 日女「まぁ…ほぼ間違いないわね、前回大会脱出者は全員…揃っているわ…」 少し食事をとり、秋田さんを疲れているだろうからと言う事で寝付かせた後、俺と日女は話を始めた。 同志社「ちょっと待てよ、確認はとれてないんだろう?それが「東北」だってことは。」 日女「ええ、それはそうだけど…別に、証拠なんかはなくたっていいわ… 何か裏のほうで…動いているのは確実なんだから…それで十分…。」 同志社「それはそうだが…ただ…読めないな、一体何をしたがっているのか。ただの殺し合いとは違うのか…」 日女「ん…まぁそれが第一の目的なんでしょうが…副次的な何かあるのよ。 …今分かるのはそれだけ。ま、代ゼミの個人的な楽しみか何かでしょうけど…。」 話をしばらく続けたが、これ以上の話の進展は無かった。 また俺は気が滅入ってしまった。 だってそうだろう? ただでさえヘドが出るような状況にぶち込まれときながら、それと同時に俺たちはモルモット役を演じているらしい。 実験に使用されたモルモットの末路などは言うまでも無い。 踊らされているのは分かっているつもりだったが、それでもやりきれない気持ちになった。 目を閉じても苛つきが内臓の奥から何かしびれるような物体を吐き出し、キリキリと締めつけられるような思いで、ついに眠気が俺を捉える事は無かった。
【生存確認】 同志社:毒サバイバルナイフ/三陸海岸の民家 日本女子:ナイフ ??? 秋田:DUO3.0
ごめん 超ごめん ハイパー遅れちまったorz
GJ!
266 :
名無しなのに合格 :2006/09/04(月) 02:28:23 ID:4MBBQj520
>>263 GJ!
DUOとうとうキタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━ !!!!!
267 :
名無しなのに合格 :2006/09/05(火) 02:01:49 ID:yZzoy+fj0
日女久々にキタコレ
268 :
名無しなのに合格 :2006/09/08(金) 00:13:51 ID:iQX6G9bT0
269 :
名無しなのに合格 :2006/09/11(月) 21:06:22 ID:86bTJdfLO
ほ
270 :
名無しなのに合格 :2006/09/11(月) 21:09:08 ID:w1vqvDBO0
【2000年→2030年の都道府県別人口変化】
http://www.knity.com/knitycomarticle/article043271.htm参照 ↑を見れば分かるが、東京圏以外ではかなりの人口減が起こりつつある。
どの大学でも地元出身の学生は多い、東大でさえ東京圏出身者が半数以上を占めている。
よって今後、東京圏にある大学と東京圏出身の学生が多い大学以外は、
現在の水準を維持することが難しくなっていくことが容易に想像できる。
それを裏付けるように既に東京圏の大学と地方の大学では↓のような違いが起きている。
【1995年→2005年の河合偏差値の変化】
工学系
+7.5・・・東京農工
+5.0・・・横国大
+2.5・・・東大、東工大、東北大
+0.0・・・京大、名大、阪大、千葉、神戸、九州、大阪市立
出所:週間東洋経済2005年10/15号
271 :
名無しなのに合格 :2006/09/15(金) 04:12:37 ID:doSbi0S7O
ホシュ
272 :
名無しなのに合格 :2006/09/18(月) 02:51:12 ID:/XyfbhKGO
揚げ
>>253 の続き
京府「さて、と……闇雲に殺しまくっても、ただ守ってもいつかは限界が来るのは自明だと思う。
なにせ心身ともに追い詰められている統制のない人間が徘徊している状況だしね。
いきなり奇声をあげながらマシンガンを乱射してきたり、
爆薬抱えて心中狙いで特攻してくる輩がいても全くおかしくないよ」
わざとらしい笑みを浮かべながら京府が切り出す。
……うんざりするぐらいに予想通りの話題だな。
市芸「…………」
うっすらと青ざめた表情が市芸にちらつく。
が、俺の視線に気づくと、ぷいと目を逸らした。
わかりやすいやつめ。
京府「そこで、これからの為に戦略を練らなきゃいけない。
先に、これを渡してから話を進めようか」
京府の背負ってきた大型リュックのチャックを京府が開ける。
と、中からまた三つほど迷彩色のリュックが出てきた。
マトリョーシカごっこでもしたいのか?
京府「えーと……この小さいのが……
はい、受け取ってね」
と、京府が中から取り出したリュックを市芸に放る。
市芸「わ、わわわ」
いきなりリュック投げられただけでそんなに慌てるな。
と考えるも虚しく、手で遊ばせた後、顔にぶつけた。
市芸「いたた……」 京府「あはは、ごめんごめん」 悪びれる様子もなく、笑いながら京府が謝る。 京府「はい、君にはこっちだよ」 俺の方にもリュックが放られる。 だたし、俺は市芸のように間抜けではないので普通にキャッチしたが。 京府の持ってきたリュックは支給品よりもモノは良さそうだ。 ナイロン製みたいだから防水もある程度期待できるだろう。 外側にポーチが三つほどポケットが付いているのが特徴的で、 下部には寝袋が付けられている。 京府「……なるべく、実用に耐えうるものを持ってきたつもりだよ。 とはいえ、所詮、正式な軍用ではない物なので過剰な期待は禁物だけど。 少なくとも機能面は支給品よりは上だけどね。 迷彩色があったのはよかったよ。他は殺してくださいと言わんばかりに派手だから……」 確かに、京府の背負ってきた大型リュックはくどくどしい青色だ。 海でしか役に立たないだろうな。 市芸「うーん……遠足するとしたら、わくわくしないデザインね」 苦笑いを浮かべ、市芸がリュックをわきわきといじる。 市芸のは俺と京府と違って、小型のリュックに成っている。 ちょうど支給品と変わらないサイズだ。 工繊「おまえには、ワッペンでも縫い付けられた小学生用のリュックにお似合いだな」 市芸「なによー!」 軽く目をつりあげる市芸を無視して、支給品のザックをあさる。 とりあえず、荷物をつめ直す必要があるからな。
市芸「むーしーすーるーなー」 扇風機に向かって発するような間延びした声で市芸が抗議の声をあげる。 工繊「……詫びの品にこれでもやるからそんな声だすな」 市芸の口に干し魚をつっこんで黙らせる。 市芸「あわっ! む、ぐっ、むぐむぐ……」 親切にも市芸に水もだしてやる。 支給品のザックあさってたら、一番にでてきただけだがな。 市芸「はりはとー」 納得いかなげな表情だが、おいしそうに食べるあたりだがまだまだだな。 京府「さてと、持ってきたものはこれくらいだよ」 俺たちがバカをやってるあいだに京府が大型リュックの中身を、 まるで行商でもするかのように並べていた。 工繊「……やっぱり銃火器のような武器はないのか」 京府が並べているものは主に日用品だ。 こういうものだけを一式揃えるのは、災害時か夜逃げするぐらいのものだろうな。 京府「健気にも『京都のデパート』という設定を一応まもっているようだからね。 ホームセンターなら物騒な工具や薬品が目白押しなんだけど」 京府が愉しそうに笑う。 確かにあそこは農薬やら殺鼠剤やら大型ハンマーやらチェーンソーやら置いてあるな。 バールのようなものを振り回してる少女がいてもおかしくないわけだ。
京府「サバイバルの必需品とかは色々と欠けているけど、 取り合えず、電池・ライター・マッチ・ナベ・竹串…………」 一つ一つ確認するように京府が挙げていく。 軍需品が無いのは予想の範疇だな。 京府の言う通り見事にバーナーやテントやロープといった必須品は無いが、 少しは楽になるだろう。 京府「…………とまあ、こんなところだね」 市芸「京府君すごいすごい!」 市芸は目をキラキラさせて京府が持ってきたものを眺める。 京府「ちなみに治療品は持ってきたようだから一部省いたよ」 市芸「あー……うん」 そういや、いつの間に市芸は手に入れたんだ? デパートを脱出した時は持ってなかったはずなんだが……手癖の悪いヤツだ。 工繊「ま、大分無駄遣いをしたけどな」 市芸「うぅ……うるさいー」 京府「ははははは」 何が面白いのか、京府がふきだした。 市芸「京府君も笑わないのー!」 全く……とことん緊張感を削ぐヤツだ。 工繊「原則として重いものは俺と京府で持つ。 ただ、もしもの時のために食料は分割して持とう」 市芸「うぅー」
しぶしぶとした市芸とニヤついた京府とともに荷物を分割して詰め直す。 邪魔になるので、支給品のザックと大型のリュックは捨て置くことにした。 【生存確認:京都工芸繊維大/裁縫針×3、特殊繊維、メス/京都(デパート内)/未定】 【生存確認:京都府立大/コルト・ガバメントM1911A1(拳銃)、弾×5、メス/同上/――――】 【生存確認:京都市立芸術大/ビジュアル英文読解PartU(参考書)、メス/同上/未定】
278 :
◆p2RhzINABA :2006/09/18(月) 03:08:19 ID:yHroXP7K0
ちょいと尺ミスったorz
やあ、二週間ぶりだね。
>>259 受験生に後ろから刺されそうだから勘弁w
名外「南山…あなたは…違うわよ…ね?」 先に銃口。その次に視線が、名外から南山に向けられる。 その狂気に満ちた声に南山は、顔面蒼白のまま無言で首を振るしかなかった。 しかし名外は向けた銃口を決して外そうとはしない。真実が分かるはずはないのだ。 ――疑わしきは罰せよ。そんな声が名外の頭に浮かぶ。この引き金を引けば、それだけで南山の命は消え去る。 それが出来ないのは…一握りの理性が。友人を容易く殺せないという…理性が、顔を出してきたから。 そして膠着。 誰も微動だにしないまま、名城と愛学の死体から漂う血の臭い…死の臭いが、部屋に充満していくだけ。 その静けさを断ち切ったのは、男の声。 名大「どうした!?何があったんだ!?」 名大という名の、男の声。 上がってくる二人組を待つか、上階へ状況を確認に行くか。 二つに一つの選択を迫られた名大は、上階へ上ることを選んだ。 そして目の当たりにした光景に、声を荒げさせたわけなのだが、 その選択が名外のタガを外れさせた。 そもそそあたしたちがおかしくなったのは?こいつが現れたからじゃないか。 こいつが来て、愛ちゃんが死んだ。やっぱり愛ちゃんはこいつが殺したんじゃ? そうだ、きっとそう。こいつが来る前はこんな状況下でもみんなで仲良くやってたんだ。 …もしかしたら、シチューに毒入れたのもこいつなんじゃないの? こいつは頭がいいし、何か遠隔操作で毒を入れるトリックを考えたのかもしれない。 そうだ、きっとそうだ。全部こいつが。こいつが。こいつがこいつがこいつがこいつがこいつがこいつが――名大が! 名外「お前が!」
名外の異変に最初に気づいたのは、南山だった。 そして名外が銃口を名大に向けた時…弾かれたように、飛び出した。 名外が引き金に力を込める直前、南山は名大を突き飛ばした。 そしてマシンガンは火を噴き。 弾は、名大が「いた」場所に放たれた。現、南山が「いる」場所に。 照準は些か滅茶苦茶ではあったが、それでも生命を奪うには十分すぎるほどで。 名外は殆ど一心不乱で撃ち続けていたから、相手が南山だと気づいたのは、撃ちまくった後だった。 「――どうして」 奇しくも名大と名外が同じ言葉を発する。その問いに南山は答える。 倒れ込んで、それでも精一杯の笑顔を…名大に向けて、言葉を紡ぐ。 南山「…ずっと…言えなかったことが…あるの…でも…最期ぐらい…言わせてね…」 名大「も、もう喋るな…」 南山「ずっと…ずぅっとね…見ていたんだよ…名大くんのこと…。名大くんは私の方を見てくれ…てはいなかったけ…ど…。 …でも…私、名大くんのことが、大…好き…だっ…」 言葉を最後まで紡ぐことは――ならなかった。 名大「うぁぁぁぁあああああ!!!!」 名大は叫びながら文化包丁を手に突進した。ただ何も考えることなく、憎き仇、名外の元へ。 多少放心していた名外もその叫び声で我に返り、わりあい躊躇いなく引き金を引いた。 名外の悲しすぎる誤算。 ただでさえ物事を冷静に考えられない心理状態。さらに重火器に詳しくはなかったのだ、半ば仕方ないと言えるだろう。 そのマシンガン。愛学に向け、何発撃った?南山に向け、何発撃った? 名大に向けて放たれた弾。一発目二発目は壁に当たり、三発目は名大の肩を掠めた。 四発目は…出てはこなかった。 弾切れという、あっけない幕切れ。 名大の文化包丁は、名外の胸を刺し貫いた。
…あれ?あたし、どうなってるの?痛い。体が動かない。天井が見える。 …あ、そっか、そうなの。愛学、南山、御免ね…あたし、何処で間違えちゃったんだろう? でもやっぱり…死にたくないよぅ。死にたくない。死にたくない。死にたくない――。 いまわの際の願いは、果たされることはなく…。 名大「殺…して…しまった…」 名外の返り血を浴びながら茫然自失する名大。一時の怒りに任せ、人の命を奪ってしまった。 もう動かない名外。失われてゆく体温が、己が犯した咎をより色濃く形作る。 ――こうなることは、覚悟していたことじゃないか。 この文化包丁を手にしたときから、既に予想していたこと。いつかこの手を汚さねばならぬ時が来ると。 それでも…罪は、押しつぶされてしまいそうなほど重たい。 名外の胸から文化包丁を抜き取ると、ある死体の元へ向かう。自分を好きだと言ってくれた、少女の元へ。 名大「南山…」 気づいていなかったと言えば嘘になる。マンガの主人公のようなニブさなど持ち合わせてはいない。 名大には心に決めた人がいたから、南山の気持ちには気づかないフリをしてはいたが…それでも。 名大「…うっ…」 それでも。自分を今まで見守り、支え続けてくれた少女。その損失は…大きすぎて。 名大「うっうっ…うっうっうっ…」 名大は、静かに、涙を流し続けた。
282 :
ごめんちゃい :2006/09/18(月) 05:54:15 ID:oJfEXvK/O
ガタン! 物音に振り返る名大。そこには中京が居た。名外が狂い初めてから、ずっと物陰でうずくまっていたのだ。 そして…中京は見ていた。見てしまっていた。名大が、名外を刺し殺すところを。 やっぱり名大は悪魔だった。名外ちゃんを殺した。みんな、みんな死んじゃった…あたしも殺されちゃう! 中京「いやぁあああああああ!!!」 名大「ま、待て!」 名大の制止の声も聞かず、中京は部屋から出て階段を駆け降りていった。 数秒。 「きゃあ」という悲鳴。 「ダララ」という銃声。 「ドサリ」という音。 その三つがハーモニーとなって名大の耳に届いた。そして階段を…上る足音が、二つ。 そして名大は思い出した。二人組がこの灯台に入ってきていたことを…。 慶應「…名大、か」 名大「慶應。…そこにいるのはフェリスか」 慶應「見たところお前しか生きてないようだが…さっきの中京は返り血がなかったし、お前がやったのか? まさかお前が狩る側に回るとはな」 名大「…違う。そして黙れ」 名大は悟っている。今が危機的状況下にあることを。 慶應は部屋に踏み入れたときからずっと名大にマシンガンを向けている。 一方名大の得物と言えば文化包丁のみ。名外の死体が握りしめているマシンガンは弾切れだ、 予備のマガシンがどこにあるのかも分からない。 愛学の死体が持っている拳銃には遠すぎる。拾いにいっている暇などない。 ましてや慶應は名外のような弾切れなどというミスは犯さないだろう。 つまりだ…何かイレギュラーでも起きない限り、名大の敗北、いわゆる死そのものは、間違いなく来たるのだ。 横国「…誰もいない?」 津田塾「そうみたいね。でも何、この臭い…。!今の、銃声!?」 横国「上か!津田塾はここで待ってて!」 津田塾「嫌!私も行く!」 ――イレギュラーが、近づいていた。 【生存確認:名大/ういろう・文化包丁】 【生存確認:慶應・フェリス/マシンガン・お守り】 【生存確認:横国・津田塾】 【死亡確認:南山・名外・中京】
283 :
名無しなのに合格 :2006/09/18(月) 18:26:04 ID:T3Rvjelb0
中国学科教員 問題言動集 N.S教授・・・・・授業中に、 「人間は働かなくても生きていける」 「(自分のことを棚に上げて)中国語学科の学生は常識が無さ過ぎる」 「(上に同じく)教育学科の学生はロリコンだらけ」 「一般教養など必要ない」 「セクハラというものはその行為を行う本人に悪気が無ければセクハラには当たらない」 「大学教授は世間を知らなくて当たり前だ」 etc迷言多数 W.Y教授・・・・同じく授業中に、 「第123代天皇は精神異常者」 「N.K(D大名誉教授)、F.N(T大教授)、S.T(元G大教授・故人)、H.I(元N大教授)、 I.S(芥川賞作家・都知事)、K.Y(妄想漫画家)は人間のクズ」 「金持ちへの税制優遇をやめて税金をできるだけ多く巻き上るべきだ」 Y.Y助教授・・・・退学願を提出した学生に対して、 「私の言う通りに行動すれば、君の要求が通るように私が裏で話をつけておいてあげよう」 という内容の取引を持ち掛けた。 以上のように、中国学科はキ○ガイ教員の巣窟です。 これから大○文化への入学をお考えの皆さんは、 中国学科にだけは絶対に出願をしないようにして下さい。
284 :
名無しなのに合格 :2006/09/18(月) 18:32:41 ID:AKTx6EOi0
>>283 確かに大○文化は基地外だったし、お亡くなりになりましたが……。
285 :
名無しなのに合格 :2006/09/19(火) 00:22:37 ID:BRxlSOmE0
職人さん達乙! 大量投下ktkr! 何気に、またーりと修羅場のコントラストになってるなw
286 :
名無しなのに合格 :2006/09/20(水) 00:09:25 ID:EPlx9vYG0
GJ!
>>278 >受験生に後ろから刺されそうだから勘弁w
工エエェェ(´д`)ェェエエ工工
287 :
名無しなのに合格 :2006/09/21(木) 22:43:30 ID:eAiedsrZ0
288 :
名無しなのに合格 :2006/09/24(日) 00:49:35 ID:IGeTzWwG0
289 :
名無しなのに合格 :2006/09/24(日) 15:47:14 ID:35o2hFfk0
長大ちゃんまだー
290 :
名無しなのに合格 :2006/09/25(月) 00:17:52 ID:PTTKSrz50
方言っ娘(・∀・)イイ!! ってことで、まだー?
291 :
名無しなのに合格 :2006/09/27(水) 05:03:28 ID:0Nptb/r/0
保守
新潟「遅いな……」 夜の帳が下りはじめたのに焦って細めた目を遠くにやる。 わかれた津田塾達は一向に戻ってこない。 足元には数時間に渡って待ち時間を潰してくれた吸殻が散乱している。 最後のタバコに火をつけたのはどのぐらい前だろうか。 新潟はとりとめもなく考える。 新潟「ちっ……」 時間を潰す術をなくし、わしわしと頭をかく。 捕虜となっている都留文にとって幸運なことに、 新潟に被虐趣味は無くいたぶることで気をまぎわせようとはしなかった。 都留文は最初こそ威勢がよかったものの、 暴れても無駄とわかったのだろうか、すっかりおとなしくなっていた。 都留文「……もう、死んじまったかもな」 瞬間、新潟の眉間に皺がよる。 新潟「黙ってろ。お前の生死の決定権は俺にあるんだぞ?」 露骨に脅しにかかる新潟にかまうこなく、 都留文はうつむいたまま続ける。 都留文「なんせ、旧帝である東北大が近くにいるんだ……お前の連れも無事ではすまな」 新潟「黙れ!」 かっと立ち上がった新潟は都留文の胸倉をつかみあげる。 だが、都留文の顔を見た途端に新潟は血の上った頭に冷水をあびせられた。
新潟「お前……泣いているのか」 都留文「…………」 胸倉から手を放し元の場所に戻って座り直す。 新潟(都留文は捕虜でありいつ殺されてもおかしくない状況だ。 恐怖するもの無理はない、か) 新潟はため息をひとつだけついた。 新潟「むやみに殺したりしないから安心しろ」 しかし新潟の慰めも虚しく都留文は嗚咽をやめようとしない。 都留文「…………俺さ、首都大のことが好きだったんだ」 新潟「え?」 新潟はハッと勘付く……そういえば放送で首都大は――。 都留文「俺……首都大に声かけたんだ。 『一緒に行こう』って、『俺は敵じゃないから!』てさ……」 新潟「…………」 都留文「必死に説得したんだぜ? 俺にとっちゃ高嶺の花の首都大に、勇気振り絞ってさ」 新潟「……そうか」 都留文「でも! ダメだった! 信じてもらえなかった! 当たり前だよな! 首都大にとって、俺はただの『顔見知り』でしかないんだからさ!」 都留文は拳を握り締め、手のひらに爪を食い込ませる。 もはや顔は涙でぐしゃぐしゃである。
都留文「俺がもっと頑張って説得していれば、 あんなことにらなかったかもしれない! あんな! あんな! あんなっ!」 新潟「……おい、少し落ち付けよ」 都留文「ちくしょう! ちくしょう! あんな生、く、びに……うわぁああああああああああ!」 地に頭をつけ全てを吐き出すように都留文は慟哭する。 新潟「あ……ぐっ!」 声をかけようとするも、新潟は言葉を詰まらせる。 ・・ これが、このゲームの現実だ。 そして、都留文の悔やむ残酷な現実が自分に降りかかってくるかもしれないんだ。 新潟(津田塾、横国……) 都留文はすでに擦れてしまった声で尚も叫び続ける。 都留文「ごめんよ! ごめん! 俺は君を救えなかった! ごめんな! こんな、こんな不甲斐ない俺を許してくれえぇ! 俺は、必ず首都大の仇をとる! 東北のクソ野郎め! 首を洗って待ってろ! 俺が、俺が! お前たっぷりと貴様の罪を後悔をさせてやる! それが……それが、俺にできる精一杯の償いだ!」 縛られて自由の利かない拳の代わりに、 都留文は自らの頭を地面に何度も叩きつける。 新潟「よ、よせよ! お前のせいじゃない!」 新潟は都留文の取り乱しように慌てて止めにかかるが、 まるで新潟など居ないかのように、都留文は尚も嘆き続ける。
都留文「なんで……なんでなんだよ! なんで死んじまうんだよ! なんでこんなにあっけないんだよ! なんでこんなバカけたゲームに首都大がいるんだよ! なんで俺はこんなに無力なんだよ! なんでなんでなんでなんでなんでっ……ちくしょおぉおおおおお!」 都留文の額はもはや血だらけだ。 あまりの力の強さに新潟一人ではとめられそうもない。 新潟「…………」 ――そして、都留文は唐突に沈黙する。 新潟「なっ!?」 ――都留文の頭部は爆ぜ、己と世界を憎み嘆き苦しみ、 答えと安らぎを見つられぬまま、死んだ。 新潟「くそっ!」 狙撃されたのだのだろう。 反射的に新潟は茂みに飛び込む。 ――いつの間にか、新潟の頬に涙が流れていた。 【生存確認:新潟大学/ゴロゴ/富士樹海/津田塾・横国との合流】 【生存確認:????/銃?/富士樹海/????】 【死亡確認:都留文科大学】
296 :
◆p2RhzINABA :2006/09/28(木) 04:46:11 ID:vCs4rk450
前スレ
>>559 の続きです。
ただ、dat落ちしてるのでまとめサイトで見たほうがいいとオモ。
ちなみに、
>>294 では「現実」に「・・」を打つつもりでしたorz
あと、気軽に感想お聞かせくだせぇ(´・ω・`)
>>282 自分も待ちきれなくて書いてみたと言ってみるテスト
同じ大学ばっかり書いてるとちょっと疲れるしね。
そして、GJ!
>>289-290 激しく同意。
297 :
名無しなのに合格 :2006/09/29(金) 00:26:37 ID:ELHSnHy90
298 :
名無しなのに合格 :2006/09/30(土) 01:05:20 ID:RDlZJK4X0
>>296 ひぐらしの「Birth&death」とか「虚」とかかけながら読んだら泣いた。・゚・(ノд`)・゚・。
299 :
名無しなのに合格 :2006/10/01(日) 02:52:12 ID:JHUaD8uh0
>>296 GJ!
こういった中で人間味のあるやつがでると妙に泣けた(;つД`)
福島「…疲れた、な。」 すぐ脇の水路を前にし、黒くすすけた壁によりかかりながら、ふらふらとそのまま彼はしゃがみ込んだ。 地上から突き出した筒の中身は下水道なのだろうか? 下り降りてから、もうしばらくは歩いた。 東か南か西か北かは分からないが、道は一方向へと伸びつづけ、その脇には道の二倍ほどの幅の水路がある。 トンネルの構造はおそらく円形であろう、よりかかった壁が若干湾曲している。 頭上にともされた二つのライトは、辺りを怪しげに紫がかった黒色に染めていた。 途中鼠が足元掠めたり、段差にころびそうになったり、なんらかの肉の塊のようなものが上手から流れてきたりと 様々に身の毛もよだつような思いはさせられてきた。 ともかくここは訳がわからない。 ざーざーごーごーと流れる水の音だけが、福島の耳を打つだけばかり。 一刻も早く脱出したい気分だが…… 如何ともできず、その挙句引き返すタイミングすらも逃し、あと少し、あと少しで出口が…と思いつづけここまで来てしまった。 福島「あーー…孤独だなぁ…」 意味もなく呟くと、余計に空しく思えてきた。腹も減ってきた。 無論一人でいるということはゲーム内においてはそれほど悪いことではないのだろうが。 それでも地上にいたときの上向きの気持ちはどこかへ消えていってしまった。 ――俺は秋田ちゃんを襲い、東北六県の威信と誇りをあっさりと捨てやがった憎き東北の野郎を… …成敗、するために… はぁ… なぁにそう気落ちすることは無いですよ。 ・・・は? ゴッ
――まぶ、し、い… 視界をまだらに白光がそめる。 ここは…どこだ? 視力が戻るのを待ちつつ、なんとか首をもたげ周りを見回してみた。 …かび臭いベッドの寝かせられた俺は、手足を鎖でつながれ身動きを取ることができない。 吊るされるような形で、手足を伸ばしたまま横たわっている。 部屋全体の広さは5畳ほどで、右手には古びた棚が据えられ、格段には数個ずつ何かが詰まったビンが置かれている。 左手には何だろうか…透明―黄ばみならぬ緑ばみしているが―な壁で仕切られている。 奥にもう一部屋あるんだろうか? 頭上と足元のほうに関しては首が動ききらずあまり確認できないが、下手には木製の年季の入った扉が据えてあるのが判った。 壁はなんとも言えない灰色のような色に変わり、カサカサと虫が床を這いつくばっている音も聞こえてくる。 そして生臭い、嗅ぎ慣れない臭いが鼻を貫いた。 尋常じゃない空気を理解するのに、時間は要らなかった。 正面、視線の先だ。 血の気がひいていくのが手にとるようにして分かる。 四方を白灯に囲われ、十字架に吊るされるが如く、人が磔にされていた。 その様子といったら酷いの他、言いようがない。まるでイエスが処刑される、その時のようだ。 手の甲、足の甲に何本もの釘が刺され、半ば宙ずりのようではあるがその状態のまま固定されている。 手足には大量の血がこびりつき、どす黒く変色していた。もう長い間このままなのだろう。 垂れ落ちた血がベッドにも染み付いている事に気付いたのは後になってからだった。 その顔は蒼白く冷め、眠っているというよりは死んでいるように見えた。 ――いや、そうじゃない…この ガタン 唐突に扉が開かれた。 スーツを身に纏った男に続き、取り巻きの二人組が遅れて部屋の中に入る。 「いやぁwwどうもどうも福島君ww朕だよ、朕www」 福島「代……ゼミ?」 事態はますます混迷の呈を見せ始めた。
【生存確認】 福島/デザートイーグル/??? 生死不明の男
ちょっと急展開すぎたかも。 相変わらずの遅筆でスマソ。 感想なんかもらえたらウレシス。 あと300ゲト
304 :
名無しなのに合格 :2006/10/02(月) 00:58:21 ID:asD1ZI2d0
>>303 300getオメw
いや、新展開いいよ。
なんとなくホラーっぽいのも素敵w
この流れだと、東北がでてくるのも近い……!
と、振ってみるテスト。
305 :
名無しなのに合格 :2006/10/03(火) 01:06:26 ID:kiWP0xSm0
>>303 乙です!
なんともいえない状況説明が(・∀・)イイ!!
306 :
名無しなのに合格 :2006/10/04(水) 00:30:46 ID:ZDQ1O5lf0
生死不明の男……ゴクリ
307 :
名無しなのに合格 :2006/10/04(水) 13:48:47 ID:pKqSkxTe0
デザートイーグル萌え
308 :
的飯 :2006/10/05(木) 05:39:17 ID:Cg3jh/Ko0
うん、「2ヶ月ぶり」の更新なんだ。すまない。
>>256 で宣言してたのにね…しかも、大学別表示の方はまだなんだ
とりあえず、脳髄をぶちまけとくわ y=ー( ゚д゚)・∵. ターン・・・
とりあえず、まとめサイトで4章一部まで呼んだ。 おもしれーー。 東大かっけー。 阪大は神大を庇って死ぬと予想してたのに・・・ ところで、現在およそ何部分まで進んでいるの?
310 :
名無しなのに合格 :2006/10/06(金) 00:08:07 ID:n6nNmuRl0
311 :
名無しなのに合格 :2006/10/08(日) 19:25:10 ID:3kZaEtX/0
312 :
名無しなのに合格 :2006/10/13(金) 00:47:45 ID:nFSjg1OaO
ほしゅ
>>301 の続きです。
新潟(なんてヤローだ)
都留文が射殺されてから、どれだけの時間が流れたただろうか。
いっこうに撃ってくる気配もなく、かといって「居ない」という確証もずに、
新潟はただ木陰で息を殺す。
相手は銃を持っている。なにしろ人の頭が爆ぜるほどの銃だ。
迂闊に動いて狙撃されてしまってはかなわない。
いたずらに時間だけが過ぎていく……。
新潟(来るならとっとと来やがれ!)
ゴロゴを持つ手を強張らせて、辺りを警戒する。
今や、新潟の心拍数は跳ね上がり、嫌な汗をだくだくとかいている。
都留文に新潟が襲撃された時との明らかな違いを感じていた。
あの時は、弾切れを憂って打つのをためらったり、
反撃されたりと、まだ人間らしいためらいや思惑が読み取れた。
だが、今回の相手は違う。静か過ぎるのだ。
最初の一発以来撃ってくる気配はおろか、動いている気配すらしない。
新潟(まるで、機械とでも戦ってるみたいだぜ)
新潟のイライラが増幅される……いや、恐怖といったほうが適切であろうか。
わけのわからない理解できないものに対する本能的な恐怖が新潟の胸中で渦巻く。
流れ出る汗を拭きたいと思うものの、その隙に撃たれる気がしてためってしまう。
新潟(なんなんだよ! ちくしょう!)
新潟の体が小刻みに震えだす。心臓の音が耳障りだ。
新潟(落ちつけ! 落ちつくんだよ俺!) 新潟の混乱が暴れ出す最中、その男は現れた。 ????「よう」 新潟「――っ!」 新潟は首がもげそうな勢いで振り向き、ゴロゴを撃とうとする。 が、持っている手がびくとも動かない。 まるで、自らの腕に南京錠でもかけられているようだ。 新潟「な!?」 新潟は自らの腕を見る。 なんてことはなかった。ただ、やってきた男に手首をつかまれているだけだった。 新潟「ひっ!」 新潟は一際高い声を短く吐いた。 おかしい、なぜ握っているだけなのに動かないのか。 新潟(反撃させろ! 反撃させてくれどうして動かないんだよ俺の腕よ!) そんな新潟の様子を見て、嘲りの笑みを薄く浮かべながら男は続ける。 男「そんなに、取り乱すなよ。 何、ニ三質問するだけだ」 男は軽く告げると、つかんでいる手に力を込める。 新潟「ぐぁっ!」 途端、新潟の手首に激痛が走る。 腱が骨から強制的に引き剥がされるような激痛が走る。 新潟はゴロゴをあっけなく手放してしまう。
男「と、これは預かる」 男はゴロゴをつまみ上げた。 唯一の武器を奪われ、もはや観念するしかなかった。 なにせ、男は大きなライフルを背負っているばかりか、銃を沢山持っていた。 さらに運の悪いことにその男は 新潟「と、東大!」 一介の国立大学とは格が違いすぎる。 旧帝のトップ、まごうことなき日本一の大学がそこに居た。 新潟「くそっ……! これまでか……」 東大「だから、落ちつけよ。 言ったろ? 質問するだけだって」 その言葉に、情けないと思いながらも新潟は救われた。 東大は即座に殺すようなマネはしなさそうだ。 もし殺す気ならば、都留文のように遠くから射殺してるだろうし、 ましてわざわざ危険を犯して真後ろまで来る必要はさらさらない。 新潟「な、なんだと!?」 そんなささやかな安寧を取り戻した内心とは裏腹に、新潟の語気は強い。 しかし、東大は意に介するどころか、むしろ満足げに続ける。 東大「よし、落ち着いたな。では質問する」 東大は、数歩下がって、取り上げたゴロゴをザックに放り入れ、 涼しげに立ったまま訊く。 東大「さて、この辺りに東北がいるそうだが……知らないか?」 新潟「俺は見てない」
答える間、新潟は思う。 なんて性質の悪いジョークなのだろうか。 都留文を捕虜にしていた自分が捕虜になるなんて……それも重装備した東大の捕虜だ。 どんな反撃したところで勝てる見込みがない。 見逃してもらうという選択肢に賭けるしか新潟にはなかった。 東大「そうか」 東大の目論みは新潟にはわからない。 だが、旧帝同士組んで制覇するつもりなら最悪だ。 烏合の衆である他の大学がよってたかったところで犬死するのがオチだろう。 新潟「で、でも……確か都留文がみたとかなんとか」 新潟は必死だった。 自分は生き残って津田塾や横国に合わなければいけない。 死んだやつを売るようでいささか良心を痛めたものの、 良心に固辞してで生き残れるほどこのゲームも東大は甘い相手ではない。 東大「聞こうか」 新潟「あ、ああ。なんでも首都大が酷い殺され方をしたらしい」 東大「酷い殺され方?」 新潟「都留文が錯乱していたから聞き取りにくかったけど……生首とかなんとか」 東大「ふむ」 東大は顔色一つ変えずに聞き入る。 それどころか、考え込むそぶりすら見せない。 東大「他には」 新潟「いや……わからない」
東大はそうかと短くつぶやく。 そして、新潟の顔を見ると、急に無表情な顔に好奇心の色がさした。 東大「そういえば、オマエは前回脱出者だそうだな」 東大は嬉しそうに訊く。 新潟「そ、そうだが……」 そこまで言って、新潟ははっと気が付く。 新潟「そういえば、前回は東北と組んだ。 そんなに話すことはなかったけど、かなり頼りになるヤツだったな……」 東大「ほう……それで」 朧げな記憶をなんとか掘り起こし、新潟は前回大会のことを思い出す。 新潟「……そういえば、前回は何かがおかしかったんだよな……」 【生存確認:東京大学/ 万年筆、使用済みDEATHNOTE、バラバラになったナイフ、銃4丁(内2丁弾数0) (一丁はバレットM95……アンチマテリアルライフル(対物体狙撃銃)) 救急箱/富士樹海/――――】 【生存確認:新潟大学/――/富士樹海/津田塾・横国との合流】
319 :
◆p2RhzINABA :2006/10/18(水) 03:01:07 ID:BKFchxfq0
二週間以上放置すまねぇ……みんな。 銃の説明は次回でなんとかしますorz
320 :
名無しなのに合格 :2006/10/18(水) 23:41:18 ID:p0TV8YUn0
久々にキタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━ !!!!!
321 :
名無しなのに合格 :2006/10/19(木) 04:57:33 ID:akH2mxqk0
>>318 GJ!
ちょwwwアンチマテリアルライフルかよwww
なんてもの持ってんだwww
322 :
名無しなのに合格 :2006/10/19(木) 13:44:35 ID:zypj71wm0
>>318 GJ!
だども新潟が組んでたのってポンジョだったような・・・横槍スマソ
323 :
名無しなのに合格 :2006/10/19(木) 18:27:19 ID:JjEEr3ZK0
324 :
◆p2RhzINABA :2006/10/19(木) 23:48:00 ID:k8tX45bN0
>>322 うわぁああああ!
……読み間違いしてましたorz
横槍なんてとんでもないです!
ご指摘どうもありがとうございました。
矛盾は次で修正して、なんとかいい方向へともって行きたい所存(`・ω・´)
325 :
名無しなのに合格 :2006/10/20(金) 03:21:55 ID:0dqIuRsI0
326 :
名無しなのに合格 :2006/10/20(金) 21:27:59 ID:6fAdyx3aO
携帯からまとめサイト見たせいで、 ところどころ見きれて話が飛び飛びだorz
327 :
名無しなのに合格 :2006/10/21(土) 01:41:55 ID:TQ8CT5hL0
328 :
名無しなのに合格 :2006/10/21(土) 07:42:06 ID:ripJ40wFO
>>327 携帯で表示できる限界なのか画面が途中で途切れてる
329 :
名無しなのに合格 :2006/10/21(土) 16:12:33 ID:FHh0OvEu0
>>328 PCでみるしかないのかねぇ……。
このスレは普通に見れるの?
330 :
名無しなのに合格 :2006/10/22(日) 16:13:03 ID:BITqh7ke0
このスレおもしれーw
331 :
名無しなのに合格 :2006/10/22(日) 16:58:26 ID:OQrC3gz+O
>>329 このスレは見れる
まぁ携帯の限界というかgoogleの限界かな…
PCないから他の方法で見るよ
332 :
名無しなのに合格 :2006/10/22(日) 17:19:57 ID:OQrC3gz+O
ファイルシークで見れそうだ
333 :
名無しなのに合格 :2006/10/24(火) 22:30:29 ID:8K3BAD8s0
更新楽しみにしてるんで頑張ってください。
334 :
名無しなのに合格 :2006/10/27(金) 17:15:24 ID:+Cva4gNqO
保守
335 :
名無しなのに合格 :2006/10/31(火) 04:48:18 ID:jxcQCEIa0
あげー!
>>318 の続き
東大「どういうことだ」
新潟「なんと言うか……釈然としない終わり方だったんだ」
新潟は記憶の糸をたどり、前回のゲームを思いだす。
新潟「前回はもっと規模も小さかったし、参加者も圧倒的に少なかった。
百校ほどだったかな。参加している大学もFランクばかりだった。
Fランクの連中はやたら好戦的で……一日も終わる頃には一桁になるほどに」
新潟は眉をひそめる。
当時の焦げた肉と血のむせ返る臭いを思い出してしまった。
新潟「Fランクばかりの中で東北の存在は異常だったな。
俺は、次々と襲い掛かるFランクを否応無しに殺しまくり、
恐怖心よりも疲労感の方が強くなって来た頃に、東北とばったり会った。
その時は頭もまともに回らなくなってきたし、
『こんな時に旧帝かよ……俺も終わりだな』と正直、諦めかけた」
結局、今回も旧帝に出くわしたけどな、と新潟は己の酔狂な運命に苦笑する。
新潟「……東北はとても柔らかに微笑んだ。
可笑しいだろ?
平和ボケした日本から、いきなり過酷な戦場に放り出されたのにな。
……なんだか、体の力が抜けて、その場に膝まついてしまった」
東大「ヤツは貴様を殺そうとしなかったのか?」
新潟「いや、そんな素振りはなかったと思う。
というより、不気味なほどに緊張感がなかった。
まるで小春日和にピクニックでもしてるようなのどかさだ。
そして、何を話してるかわからないうちに、いつの間にか東北と組んでいた」
東大が軽く眉を上げて尋ねる。 東大「会話の内容は覚えていないのか?」 新潟「自分でも不思議なんだが……まるで思い出せない。 多分、酷く疲れていたせいだとは思うけど。 寝ぼけている時の会話とか覚えてないのと同じようなものだと思う」 東大「…………」 新潟「銃声は頻繁に聞えていたけど、幸いにも接敵することはなく、 路地裏からビルに入って、そこの地下室みたいなところに入った。 ベットが一つと机が一つだけのコンクリに囲まれた六畳ほどの殺風景な部屋さ。 鍵もついていたし、なにより意識が朦朧とするほど披露が限界に達していたので、 東北に軽くことわって、先に寝た」 そこまで話してから、新潟は怪訝そうな顔をする。 新潟「……そこからが変なんだ。まず、起きたら東北はいなかった。 これは別におかしくない。警戒心のない俺に愛想をつかしたのかもしれないし、 あるいは別に仲間がいたのかもしれない。 軽い眩暈に襲われながらも、殺されずに済んだことに安堵していたのが正直なトコだった。 ふと机の上に目をやると、ノートパソコンが置いてあるのに気付いた。 その横にはノートが一冊とマッチが一箱」 東大「それは、部屋に入ったときからあったものか?」 新潟「いや……無かったと思う。尤も、来た時は朦朧としていたので確証は無いけど。 東北が元々持っていたものかもしれない。 ノートパソコンは標準的なものだった。別にフラッシュメモリがついているくらいで。 俺はとりあえずノートをめくってみた。手軽だったしな」 東大「ノートには何が書かれていた?」 新潟「だいたいこんなことが書かれてた」
『・ここからXX日10:00までにノート・ノートパソコン・ フラッシュメモリ・マッチを持って必ず出ること。戻ることは厳禁。 ・この部屋から出る際は施錠すること。(鍵はベットの下) ・以下のコードを打ち込むこと。(参照"hellow_world2.zip") ・コードを打ち終ったら、別ページに図示するポイントXで 有線接続してプログラム("hellow_world2.exe"とすること)を実行すること。 ・以上の作業をXX日19:05までに終わらせること。 ・無線LANは決して使わないこと。 ・作戦失敗時は"hellow_world3.exe"を実行すること。ノートはマッチで焼くこと。 ・作戦決行前にゲームが終了した場合も"hellow_world3.exe"を実行すること。 同じくノートは焼くこと。 パスワード PC起動パスワード="********" hellow_world2="********" hellow_world3="********"』 新潟「あとは、簡単な地図と、殴り書きされたソースコード (注:プログラミング言語で書かれたテキストのこと)ぐらいだな。 多分、東北が書いたのだと思う。」 東大「hellw_worldだと……ふざけた名前だ。 ところで、フラッシュメモリの中身は」 新潟「なにも無かった。バックアップ用かなと思ったけど」 東大「"hellow_world2.zip"の中身は?」 新潟「書きかけのソースコードだった」 東大「そうか。後は? 作戦の趣旨や他の指示、私的なメモはなかったのか?」 淡々と聞いていた東大だが、知らず知らず眉間に皺がよっていた。 新潟「……それしかなかったな。 変な指示だったので、そこはハッキリ覚えている。 流石にパスワードまでは覚えてないけど」 得心が全くいってないようだが、 ここで話を止めても拉致があかないので東大は無言で先を促した。
新潟「わけがわからなかったけど、 もし東北がゲームを終わらせる一縷の望みをかけたものなら、 やり遂げなればいけない、とやっと希望を持てた。 早速、ノートパソコンを起動して作戦を決行しようと思った。 中身はエディタとプログラミング関連のソフトぐらいしかなかったな。 時間が押していたので、俺は指示通りに部屋から出た。 とりあえずはポイントXを目指して歩くことにした。 そうそう、途中で怪我をしている日女に――」 話の流れに乗って日女のことを話してしまい、新潟はしまったと思った。 下手をすれば日女まで東大に狙われてしまわれかねないからだ。 しかし、新潟の心配とは裏腹に東大はあっけらかんと言う。 東大「貴様の思い出話はいい。 作戦とゲームはどうなったんだ」 日女のことについて全く興味がなさげな東大の様子に、 新潟はひとつ安堵の息つく。 新潟「……えーと……まあ、色々あって…… 俺は体を休めるついでにコードを打ち込みつつポイントXを目指していた。 残りが五校になったあたりで、代ゼミの管理施設への襲撃がはじまったな。 激しい爆音と銃声が聞えてたのでよく覚えてる。 首輪の反応が突然止まって、市街地を抜けた外れにあるポイントXがみえた頃に、 東北が勝者として告げられ、ゲームが終わった」 東大がすかさず質問をする。
東大「襲撃から制圧までにかかった時間は?」 新潟「驚くほど短かったな。三十分も立っていないと思う」 東大「ゲームが終了したのは何時だ?」 新潟「一応、指示通りに"hellow_world3.exe"を実行しようと ノートパソコンの画面を見たから覚えている。 確か18時頃だったと思う」 東大「"hellow_world3.exe"を実行したらどうなった?」 新潟「パスワードを入力して、おしまい。 別段変わった様子はなかったけど、 『正常に実行されました』 って表示がでてたから、ノートパソコンの内部何らかの変化はあったんだと思う」 東大「ノートパソコンとフラッシュメモリはどうした」 新潟「脱出する時にボディーチェックされて没収された。 ノートは焼いてしまったし」 眉間に皺どころか、東大はコツコツと人差し指で己の額を叩いていた。 わからないことへの不快感が露骨に伝わってくる。 新潟「だいたい、前回はこんな感じだった……何かわかったかな?」 新潟がわかないことでも日本一の頭脳ならば、 捕らえ所のない前回の謎を解いてくれるかもしれない、との期待をかけて訊く。 東大「……わかるもなにも不可解な点ばかりだ。 東北め……何を考えてやがる」 一言、不愉快そうに呟いた後、東大はすっぱりと気持ちを切り替えて言う。 東大「話はわかった。だが、情報が足りない。 ひとまず東北を探そうか」 東大は背中の長さ1メートル重さ11キロ超のアンチマテリアルライフルを ガチャリと背負いなおし、新潟に背を向けて歩き出す。
その背中に向かって新潟が叫びかける。 新潟「待ってくれ!」 東大は頭だけで振り返り、無感情な目で新潟を見る。 東大「なんだ。なにか思い出したのか?」 新潟は奥歯をガタガタ鳴るのを無理やり噛締めてなんとか鎮めて訊く。 自分は助かったんだから、余計なことはするな。 事なかれ主義でいいじゃないか、何の不満があるんだ、 と説得を続ける本能を振り切って、新潟は言葉を続ける。 新潟「東大の質問には答えた……今度はこっちの番だ。 ……何故、都留文を撃った」 途端、東大は目を軽く見開く。 東大「アレは貴様の捕虜じゃなかったのか?」 新潟「それは……」 こともなさげに東大は饒舌に続ける。 東大「おかしなヤツだな。 まさか、この状況でハーグ陸戦条約 (注:戦時国際条約。過度の苦痛を与えることを禁じている。 東大のライフルを用いて人へ射撃することは原則禁止されている) やジュネーヴ条約(注:戦時国際条約。捕虜の扱いについて規定されている) でも持ち出そうと言うのか? だとすればお門違いだ。国同士の戦争じゃないからな」 この大学は感情がないのかと新潟は疑う……いや、そんなはずはない。 さっき、わからないことに対して、不快感をあらわにしていた。
新潟「そんな条約は関係ない。 どうして、そんな大きなライフルで撃ったのか訊きたかったんだ」 東大「なんだ、そんなことか。だだのテストだ」 新潟「……テスト?」 東大が言っていることが理解できずに、新潟は言葉を失う。 必死に、頭の中を回転させて言葉の意味を模索する。 東大「そうだ。この銃ならせめて1000メートルは欲しいところだったんだがな……生憎の樹海だ。 400メートル程度で我慢した。 精度重視のボルトアクション式とはいえ、 弾道を見ずにいきなり使うのは無謀すぎるからな。 肝心な場面で役に立たなくても叶わん。残りは4発。十分にある。 なに、ちょうどいい的があったので試しただけだ」 新潟「な…………」 新潟は確信する。 この気構えの違いこそが、一介の国立と日本のトップの大学の違いなのかと。 割り切るという概念が初めから東大にはないのだ。 倫理観を押し殺す必要などない。 故に、こういう場においても着実に生き延びれる。 東大「いいか? 行くぞ」 新潟「……俺は殺さないのか」 新潟は鎌をかけるつもりで訊いてみる。 この大学の底が知りたい。どうやったらこんな大学が存在し得るのか。 東大「なんだ。死にたいのか?」 新潟「……いや」 東大「死にたくなったら遠慮なくいつでも言え」 新潟「……」
かなわない。東大にはかなわない。 新潟は情けなくも選択の余地はなかった。 一方の東大は新潟のことをよくて奴隷ぐらいとしか見ていない。 当初は適当に情報を聞き出した後にあっさり殺すつもりでいた。 その証拠に東大が気付いた不可解な点・推測できる可能性を、 一切、新潟には明かしていない。 まだまだ新潟には利用価値があると踏んだから生かしているに過ぎない。 そのことを知っていようがいまいが、新潟はただ東大の後に続くしかなかった。 【生存確認:東京大学/ 万年筆、使用済みDEATHNOTE、バラバラになったナイフ、銃4丁(内2丁弾数0) (内1丁バレットM95=アンチマテリアルライフル(残り4発)) 救急箱/富士樹海/情報収集・東北を見つけ出す・皆殺し】 【生存確認:新潟大学/――/富士樹海/津田塾・横国との合流】
344 :
◆p2RhzINABA :2006/11/03(金) 19:53:47 ID:pyQxQrfJ0
キリのいいところまで書こうと思ったら、今回は当社比約1.5倍投下時期も1.5倍orz うまく軌道修正できてれば幸い。 次回は一人称で誰か書こうと思う。 三人称で書くの疲れたw 銃はぶっちゃけデカイライフルと思っておいて貰えばいいですw 楽しみにしてくれている人のためにもがんばるよ(`・ω・´)
更新乙です!
346 :
名無しなのに合格 :2006/11/03(金) 21:40:35 ID:emhqIhO+0
乙!
乙であります!
348 :
名無しなのに合格 :2006/11/03(金) 23:32:20 ID:TMebd+n70
乙だッ!
349 :
名無しなのに合格 :2006/11/04(土) 02:25:17 ID:cu90mTw00
超乙です 東北が好きになっちゃいそうじゃないかwww
この前の春大学生になったけど話の続きが気になってまだここ見てる やっぱりこれからの時期は更新減るかな
352 :
新参 ◆S8Pf1exELk :2006/11/06(月) 00:14:22 ID:DoVSmB+B0
代ゼミ「しばらくぶりの来客だよまったくww朕もいささか驚いちゃったぞwww」 たっぷりと顎の下についた贅肉を揺らし、下品な笑みを浮かべながら代ゼミは俺に話し掛ける。 いつまで喋りつづける気だ、かれこれもう10分は話し(笑い)続けている。 ・・・やはり状況が理解できない。 冷静な判断を正確に下せるかも定かでないが、一体どうしての主催者側の人間が目の前にいるんだ? 森で出くわしたあのトンネルは何だったんだ?中のトンネルは?水路に漂っていたものは? 様々な「?」が脳を捉えては通過していく。 やがて彼は、ただ一つこの部屋の中について質問らしい質問の出来る、吊るされた男についての話を切り出した。 福島「・・・なんで、こいつを、東北学院を吊るしているんだ・・・?」 代ゼミ「ああ彼のことかい? ぐふふ・・・まぁ話せば長くなるしなぁw ともかく彼は邪魔になってしまってねぇwwまぁ大人の事情ってやつだよww」 福島(邪魔・・・?) 福島は怪訝そうな表情を浮かべる。 代ゼミ「まぁ君が知ってどうなる事でもないさ、今はねw」 俺と目をあわすこともなく、ニヤニヤと薄気味悪い面を中空へと投げかける。 ちらりと腕時計を確認すると、そのまま代ゼミは背を向けた。 代ゼミ「おっと!忘れていたよww」 ドアの手前まで来た所で指をパチンと鳴らす。 すると取り巻きの黒服がずかずかと近づき手早く足枷、手枷を外してしまった。 そして足早にすたすたと部屋から出て行ってしまった。
353 :
新参 ◆S8Pf1exELk :2006/11/06(月) 00:15:12 ID:DoVSmB+B0
福島「・・・?」 え?なんだこれ。 自由なのか・・・? 手のひらを開いたり閉じたりしながら、事なきを得た自分自身の生を確かめる。 確かに・・・生きている、無傷のまま。 何かされたようにも・・・思えない。 ただ天井の男が冷たく彼を見つめる、だけ。 福島はベッドの上に立ち、もう少し近づいて男の様子を調べることにした。 そっと首筋に触れてみる。やはり脈は通っていない。 ぼろぼろになった服のポケットをまさぐってみるが、何もない。 パンツのポケットにも何も入っていない。 見た目と同様やはり生気の通ってないようで、死体だと認識するや否や、なんだか気分が悪くなってきた。 福島「なんなんだよ・・・こいつ。」 そのままボフッとベッドへ座りこむと、ベッドのスプリングがギイギイと軋む音がした。 下から男を見上げてみる。 しばらく顔を睨み付けていると何やら耳元に白い物が見えた。 ・・・ん? もう一度立ち上がり、耳の中を調べる。 福島「・・・うぉっ、ちょ、汚いって。 しっかし、やっぱりだ。なんだこれ・・・?」 耳の中にはクシャクシャになったメモ用紙がつまっていた。 大きさは丁度ビックリマンのシールほど。 『the second escape plan,and more. 参加、不参加はお前の意志の任せる。 参加する意志があるなら棚の上から三段目にあるデザートイーグルを持って部屋を出ろ。 不参加なら黙ってそこにいればいい。 4:45まで待つ。』
福島「??」 おずおずと腕時計を見てみる。今にも4:45になろうかというところだった。 と、その手首の上にベロリと薄い粘着性の何かが落ちてきた。 福島「うおぁっ!? な、なんだよこれ・・・気持ち悪い ・・・お、これ、え?鼻?・・・まさか」 カツカツカツカツ 黒光りした革靴の踵を鳴らし代ゼミは、取り巻きの黒服を連れ通路を闊歩する。 カツカツカツカツ 通りがかりの黒服「あっ、代ゼミ様だ。」 滅多にお目にかかることのない代ゼミの姿を確認すると 彼はスッと道を空け、深々と頭を下げた。 通りがかりの黒服「敬礼!」 代ゼミ「・・・ん?あ、俺のことか。」 通りがかりの黒服「え?」 ガンッと狭い廊下に銃声が響き渡る。 通りがかりの男が頭を持ち上げると同時に、弾丸が彼の眉間を貫いた。男は卒倒した。 福島「!?」 静寂を突然銃声が遮る。 辺り中にエコーして幾度か彼の耳を打つ。 なんだか理解できないこの状況とマスクの下の見知らぬ男と、そしてこの銃声。 ダッシュな展開過ぎてついていけるどうか不安だったが、乗らざる得ないんだなと本能的に理解した。 すくりと彼は立ち上がり、棚のデザートイーグルを手にし早々と部屋をあとにした。 時計はちょうど4:45を真っ直ぐにさしている。
【生存確認:福島大学/デザートイーグル】 ageちゃったしorz 約一ヶ月ぶりの更新です。 ◆p2RhzINABAさんにインスパイアされて書き上げてしまった・・・受験あるのに俺大丈夫かorz
357 :
名無しなのに合格 :2006/11/06(月) 01:13:33 ID:WEDhGyOM0
>>355 凄く乙!
むしろ、国語能力があがるから無問題www
358 :
名無しなのに合格 :2006/11/06(月) 17:02:35 ID:ZZlJZnVg0
359 :
名無しなのに合格 :2006/11/08(水) 20:56:26 ID:mbQIdQkY0
>>355 乙!
まあ、気晴らしに書くのでいいんじゃないの?
360 :
名無しなのに合格 :2006/11/13(月) 18:17:57 ID:AYL3ofsI0
age
361 :
名無しなのに合格 :2006/11/15(水) 20:04:04 ID:KeT17NoZ0
あげ
362 :
名無しなのに合格 :2006/11/19(日) 00:41:48 ID:+SlE6kq00
あげ
>>273-277 の続き
荷物の整理がついたところで、京府が言う。
京府「屋上へ行こうか」
市芸「屋上?」
京府「そ。青空の下で作戦会議ってのも、おつなものだと思わないかい」
悪戯を思いついた子供のような笑みがなんとも気味が悪い。
屋上へ行く趣旨は、風流があるからって訳じゃないだろう。
工繊「いいだろう。だが、エレベーターじゃなくて階段で行くぞ」
文明の利器に頼るのが大好きな市芸に釘を刺しておく。
電気自体は通っているので、エレベーターは動いているようだが、止まらないという保証はない。
案の定、言った瞬間に市芸の顔から血が引いていく。
市芸「嘘、でしょ……十階以上あるよ?」
工繊「エレベーターを鉄の棺桶に変える覚悟があるなら、かまわないぞ」
市芸「……げぇ」
諦めがついたのか市芸は体にあわせた小振りなザックを背負う。
溜め息をつくあたり、往生際が悪いやつめ。
京府「何、すぐ着くよ」
白いだけのかわりばえがしない階段を、半ば忌々しく思いながらものぼりきって、屋上に着いた。
戦場の空にしては清々しい青空で、そよ吹く風が心地いい。
幸い、屋上に施設のないデパートではなく、
園芸売り場と百円を入れると歩き回るコミカルなライオンやパンダの乗り物があったので、
鍵などで困ることは無かった。
ライオンをみるやいなや、何かに憑かれているかのようにふらふらと歩きより、
抱きつくようにしてうな垂れた市芸がヘタレ声を漏らす。
市芸「あ゛ぁーつーかーれーたー……ジュースのんでいい?」 工繊「好きにしろ」 ……俺もスポーツドリンクでも飲んでおくか。 元人間らしきバケモノと戦った後、重い荷物を抱えながら階段を上ってきたから、 流石に疲労しているな。 京府「ご苦労様。ま、飲みながらピクニック気分で作戦会議をしようか」 パンダに座った京府がお茶を出しながら爽やかに言う。 その爽やかさが癪だ。 市芸「……ん」 市芸が目を細めたまま俺に向かって、無言で何かを指差す。 その先にあるのは……犬か? 市芸「……ん」 ああなるほど。あれに座れ、という意味か。 工繊「断る」 市芸「…………ん」 工繊「断る」 間の抜けた光景の一員に加わるのはゴメンだね。 市芸「…………」 工繊「観念した振りをしながら、涙を浮かべそうな目をするのはよせ」 コンクリートに直に座るのはお世辞にも快適とは言えないが、 残念ながら、俺はこのままでいるつもりだ。 京府「長くなるよ」 市芸「……ふ」 工繊「……目を瞑ったまま勝ち誇ったように薄笑いを浮かべるのはよせ」
スポーツドリンクをいれたコップを持ち、犬に足を組みながら憮然と座っている俺。 ライオンに抱きつき、ジュースを入れたコップを口にくわえて寝転ぶ、完璧に子供と化した市芸。 パンダに腰掛け、お茶をすすっている線の細い物騒な男こと京府。 ――なんてパーティーだ。 京府「さて、と。戦略を決める前に戦力を把握しよう。 どう分析するかな?」 京府は俺に向かって意地の悪い顔で質問する。 どうやら、同じ認識らしいな。 工繊「どうもこうも。まず三人じゃ少なすぎて戦力とは言いがたい。 俺の武器は基本的にトラップとして使うものだし、 攻撃し始めてから殺傷するまでに、どうしてもタイムラグがでる。 京府のは武器らしい武器ではあるけど、弾が切れたら威嚇程度にしか使えない。 補給の見込みもないし、消極的にしか使えないな。 ライフルではなく、拳銃だから狙撃できる距離もせいぜい限られている。 さらに言うなら、市芸の魔法は異常な現象ではあるものの、武器にするのは難しい」 京府「そうかい? 使いようによっては最強の武器だよ」 工繊「まともに使えればな……」 市芸「なによー」 時々、聞かされた市芸の使える魔法は本当に他愛のない程度だった。 カップ麺を通常の三倍の早さで作ったり、目覚まし時計を遅らせたり、 といったようなナンセンスなものばかりだ。 もっとも、俺は作り話として聞いていたのだが。 魔法が使えるのなら、何故、今まで俺の目の前で使わなかったのだろうな。 そうすりゃ、信じてやってもよかったのだが。 それはともかく、ビジュアルUで増幅されているとはいえ、大したことは出来ないだろう。 運がよければ弾をかわせる防弾チョッキとしては使えそうだが。 京府「この際だから、魔法がどの程度使えるものなのか確かめよう。 例えば、心臓や脳の動きを極端に止めて殺すというのはどう?」
そういう使い方があったか。 初めから、市芸に殺しの面で全く期待してなかったので、考えもしなかったが。 市芸が目を泳がせて答える。律儀なやつだ……やれと言ってもやらないだろうに。 市芸「……えーと。 前提として、モノの外側の時間はそのままで、内部の一部分だけ遅らせるのは、 中の構造を把握している必要があるの。 わたしは芸大だし、解剖学とかやってるから人体の構造は一応知ってる。 ……苦手だったけど。 内部だけ遅らせるのはかなり消耗するから、 その場合だと、出来ても普通の時間で考えて、一分が限界だと思う。 それに、遅らせた範囲はかっちりと区切られるんじゃなくて、 境目はぼやけるから極端に影響は出ないの。 モノの内部の一部分だけ遅らせるのなら、結びつきが強ければ強いほど、 他に影響が出ないように境目はかなりぼやけるはずよ」 京府「ありがとう。参考になったよ。 では、銃弾を遅らせるのはどの程度が限界?」 やりたくないオーラが滲んでいたさっきと違い、 今度はいつも魔法を話す時のように目がキラキラしてきた。 だらけていたさっきまでの格好と違い、背筋を伸ばして座りなおして、 足をばたつかせながら、京府の質問に答える。 市芸「それはね。あらかじめ、周りの空間をあらかじめ遅れば可能よ。 空間があれば時間を遅らせるのはできるの。 そうね、水の中だとどうやっても素早く動けないでしょ? そういった必ず『遅くなる』エリアをあらかじめ周りに作っておくのよ。 比較的動きのない場所だし、モノもないから意外と簡単にできるわ。 一時間は持つはずよ。 そのエリア内は例外なく全てのものに影響が出るの。 もちろん、ある程度、私が意識していじることは出来るけど。 そのエリアを素早く動くモノがあれば、 私自身わからないくらい瞬間的に認識して、自動的に魔法の密度を高めて遅くできるの。 けど、時間を遅らせるモノの大きさと速さに二次関数的に比例して、 消耗は激しくなるからそんなに大量には防ぎきれないの。 魔法がかかる対象の数にも比例して疲れるし」
……何故、胸を張って言うのか。 要するに、撃たれる前に準備してないといけないし、 多方面から一気に乱射させると持つかどうかわからないということだろ。 京府「なるほど。では早くする場合は?」 市芸「モノを早くする場合は、周りの空間も一緒に早くしないといけないの。 例えば、私たちの時間を早めた場合、 私たちが関わる場所の全部を私たち基準まで時間を早めないとまともに動けないわ。 時間と空間はかなり密接に関係していているの。 動いた先を次々に早くしたりして、 連続して瞬間的に時間の早さ切り替えるのは、現実的じゃないわ」 京府「ありがとう。奥歯を噛んでも無駄ということだね」 市芸「へ?」 京府が何を言いたいのかわからないが、 市芸の話からすると時間を早めるほうは使い勝手が悪いって事だな。 試験やクイズ番組で寿命を少々犠牲にして考える時間を稼ぐのには使えそうだが。 このゲーム内で役立つ場面はちょっと浮かばないな。 京府「魔法の概要はとりあえずわかりったところで、次の話題に移ろうか」 市芸「はいはい! 仲間を増やすのがいいと思う」 魔法使いとしての顔から、いつもの子供っぽい姿へと素早く戻りすぎだ。 いささか面食らったが、反論させてもらおう。 工繊「現実的とは言えないな。 俺の信頼できる奴はおまえ以外に居ない。 京府とは成り行きで組んだが、これ以上増やすつもりもない」 市芸「あ! で、でも。あれ、ほら!」 顔を真っ赤にして手をばたばたさせて何がしたいんだ? まあ、いいか。放置して、話を続けよう。
工繊「それに、大勢を統制するのは骨が折れる。 必ず隙がでるし、極限状況の人間は何をするかわからない。 さらに、大人数が一箇所に集結しながらも殺し合っていないとすれば、 代ゼミに不審に思われて、何かされる可能性もある」 市芸「うぅ……」 市芸はがっくりと顔を伏せる。 急に慌てたりしたかと思えば、すぐに縮こまったりしたりと、忙しいやつだ。 京府「ははは。ま、僕にも心当たりは居ないしね。 君はあるのかい?」 市芸に助け舟をだすように京府が言う。 市芸「……わたしは長い間外国にいて、日本には、たまに遊びに帰ってくるぐらいだから、 日本に知り合いはあんまりいないの」 ぼそぼそと市芸がつぶやく。 こんな性格からか、あっちには友達が沢山いるらしいけどな。 日本に帰ってくる度に、散々いろいろな与太話を聞かされた。 京府「ふむ。じゃあ、今度は代ゼミの目的でも探ろうか。 目的がわかれば、自ずと、どう動けばいいかがわかるしね。 代ゼミは何がしたいんだと思う?」 市芸「本当に何がしたいんだろうね……変だよね」 市芸の意見はもっともだ。 俺と方向性は違うだろうが、代ゼミがおかしいという点では同意しよう。 工繊「ああ、不合理すぎる。 『ゆとり教育や少子化などですっかり国がダメになったから、 大学同士で殺し合いをさせて生き残った優秀な一校に絞る』 という趣旨を最初に代ゼミは話した。 だが、この方法ではよくなるどころか、余計にこの国はダメになる」 市芸「どういうこと?」
工繊「たとえ一校に残ったところで、 その一校は並外れた優秀さを発揮するどころか、確実に堕落する。 独占するということは競争相手が存在しなくなることを意味する。 つまり、努力する必要がなくなるってことだ」 京府「歴史上にそんな例はあふれてるね。 独占禁止法なんかもその反省に立って、作られたようなものだし」 京府は史学に関してはかなり詳しいから、俺よりもそのあたりのことはよくわかるはずだ。 工繊「Fランクを始末したいのなら、まだ話は簡単だ。 代ゼミの言う理由でも納得がいく。 しかし、代ゼミはわざわざ一校のみを残すといっている。 これだと、旧帝や早慶などが大半あるいは全て廃校してしまう。 現に京大、北大、阪大、早慶は廃校している」 京府「政財界に深いパイプがあるはずなのに、 その可能性を国がみすみす看過するハズがないね」 工繊「それに、防衛大学校が居るのも不自然だ。 日本の防衛能力に直接かかわってくるからな」 市芸がおずおずと手を挙げる。 市芸「あの、それって、代ゼミが日本の組織じゃないってこと……?」 京府「可能性としてはあるかもね」 その可能性は確かにある。 もし代ゼミが他国の命令で動いているとすれば、大学の大半を殺すことに意義がでてくる。 そしてそれは日本との総力戦を覚悟しなけれればならない。 こんなゲームなど、ちんけなママゴトに思えるほどの地獄がこの世に現れるはずだ。 市芸「もしかして、代ゼミって……やくざ屋さん?」 工繊「ん?」 そうか、その可能性を見落としていた。
京府「代ゼミが大規模犯罪組織っていうことかい?」 市芸「うーん……そうなの?」 工繊「表向きはただの大手予備校だ。 もちろん日本にしか拠点はないはずだが…… 代ゼミはそういう組織だと考えると……」 京府「その可能性は無いね」 やけにあっさりと、否定したな。 市芸が好奇心を目に灯しながら京府に訊く。 市芸「なんでなんで?」 京府「それはね。リスクが高すぎるからさ。 これだけのことをすれば、日本という国家を相手にした全面戦争になるよ。 一見、穏やかに解決したように見えても、確実に代ゼミは抹殺される。 犯罪組織なら必ず損得を秤にかけるから、こんな無茶な仕事はしないものさ」 市芸「ふ〜ん」 だとすると、代ゼミにとって確かな利益が期待できる、 もしくは、損得勘定しない組織ということか? 工繊「テロ組織という可能性は?」 京府「それだと合点は行くけど、代ゼミという予備校を考ると不適切と言わざるを得ないね。 ああみえて、かなりクレバーだから。絶対に直情的には動かないよ」 確かに、代ゼミは日本全国多肢多様にわたる大学入試問題をあっさり解く実力の持ち主だ。 無論、東大理Vすら例外ではない。 激情で動くということは、あまり考えにくいな。 腹の底で何か企んでいるものの表には絶対に出さないタイプだろうか。 とはいうものの、同じような性格っぽい京府が、 感情任せに動いていたので気休め程度の分析だがな。
市芸「じゃあ、この国をのっとるつもりとか」 京府「クーデターかい? 今、日本に何らかの要求をしているってことかな。 『早くしないと大学が全滅しますよ? 朕の要求をとっとと呑みなさい』 とでも言って」 工繊「だとすると、代ゼミはいったい何を日本に要求しているんだ? 上位校がかなり廃校したのに、ゲームはまだ終わる気配が無い」 市芸「日本が代ゼミの要求を拒否してるってこと?」 京府「それは奇妙だね。 国民の一人や二人なら突っぱねるだろうけど、 国力に直結する大学がこれだけ廃校しておいて、尚も拒否し続ける必要はどこにも無いよ。 呑むつもりが無くても、形だけは合意して辞めさせようとするね」 市芸「すごく無茶苦茶なこととか?」 京府「例えば、 『今すぐ、他国にミサイルを撃ち込んで宣戦布告した後、 自国民他国民・老若男女・犯罪者人徳者・民間人軍人を問わず虐殺しまくれ。 その映像を全世界に向けて配信しろ』 とかかな? これくらいやるなら、いくら代ゼミがクレバーといっても、 面白そうだからと言ってやりそうだね」 何がおかしいのか京府がカラカラと笑う。 案の定、市芸の顔が真っ青になって、小刻みに震えだした。 市芸「どどどど、どうしよう! どうしよう!」 俺に泣き付かれても困るんだがな。 工繊「今のは京府の趣味の悪い洒落だ。気にするな」 市芸「は、ほんと?」 工繊「俺じゃなくて、そこでニヤついてる奴に訊け」 市芸は潤いたっぷりの子猫の目をして、すがるように京府を見つめる。
京府「ははは、ごめんごめん。ちょっとしたジョークだよ。 ま、僕の言ったようなことを要求しているなら、 いくらなんでも、代ゼミは無駄だってことぐらいわかってるはずだよ。 ただ単に大学同士の殺し合いを観て愉しみたいだけなのかもね」 「だだの代ゼミの娯楽」ってことか。 趣味の悪そうな野郎なだけに、妙に納得できてしまう。 市芸「うーん。わかんないなぁ……!」 市芸がライオンの耳をかじりながらまた、だれりとうな垂れてふてくされる。 投げやりになりたい気持ちはわからんでもないがな。 工繊「だとすると、だ。 これから俺たちのすることは、奴を喜ばすしか方法は無くなるな。 ヘソを曲げられると、首から花火が上がりかねんからな」 市芸「えーと……どういうこと?」 市芸が小首をかしげて訊いてくる。 工繊「大学を殺してまわるということ」 発言した刹那、市芸の声が大気をダイナミックに振るわせた。 市芸「だめ!」 鼓膜が痛い……小さい体のどこにこんなエネルギーがあるんだ? 市芸「絶・対、だめ!」 呑気にお茶を一口すすった後、京府が顔をほころばせながらながら、 つっこみをいれる。 京府「それじゃ、戦略を立てたことにならないよ。 第一、最初と変わらないよ」
まずったか。 市芸に冗談は通じないんだったな……別に冗談というわけでもなかったのだが。 工繊「あー……わかった。 考え直すから、その目はやめろ」 涙目で睨んでくる市芸をなだめながら、 今後、市芸に冗談の類は言わないことを密かに誓う。 余計に面倒くさいからな。 京府「さて、これで『待ち』の作戦は潰れてしまったね」 京府がお茶を飲み終わり水筒をかたづける。 パンダからしなやかに立ち上がり、微笑を浮かべながら静かに言う。 京府「僕に考えがある」 【生存確認:京都工芸繊維大/裁縫針×3、特殊繊維、メス/京都(デパート屋上)/未定】 【生存確認:京都府立大/コルト・ガバメントM1911A1(拳銃)、弾×5、メス/同上/――――】 【生存確認:京都市立芸術大/ビジュアル英文読解PartU(参考書)、メス/同上/未定】
374 :
的飯 :2006/11/20(月) 02:50:53 ID:nEHv6XkG0
>>373 でっこぼっこトリオが相変わらずいい味出してますね
GJ!!
375 :
◆p2RhzINABA :2006/11/20(月) 02:52:00 ID:KdmRFVVy0
目標一週間を過ぎ、二週間も過ぎたスマソ。
ボリュームはあるから許して欲しい(´・ω・`) 執筆速度を速くしたい……。
話してばっかりの話だったけど、次回とか次々回からは動くかも。地味に。
>>355 GJです!
大丈夫、受験はなんとかなる……ハズ!
まあ、
>>359 の言うようにむしゃくしゃしたらから書くってのでイインデネーノ?
376 :
的飯 :2006/11/20(月) 04:41:21 ID:nEHv6XkG0
間に合った! できたぁ!全部できたぁ! 俺がまとめたい文は、これで全部! まとめ更新いたしました。 今からじゃ眠れねぇよorz
377 :
名無しなのに合格 :2006/11/21(火) 00:16:06 ID:MWUcAtZQ0
378 :
◆p2RhzINABA :2006/11/21(火) 23:33:40 ID:vX+8cPQ30
>>376 あはははははっ、あひゃひゃひゃはははGJ!
379 :
名無しなのに合格 :2006/11/22(水) 00:07:48 ID:TyXWPzTK0
>>367 >京府「ありがとう。奥歯を噛んでも無駄ということだね」
加速装置!!!
380 :
名無しなのに合格 :2006/11/22(水) 19:42:10 ID:fsvsGF/D0
ライターさんまとめて乙! 更新楽しみに・・・してる場合じゃねぇよ俺orz
381 :
名無しなのに合格 :2006/11/22(水) 20:20:49 ID:yQE7A6xcO
382 :
名無しなのに合格 :2006/11/26(日) 15:02:21 ID:OxYH8Oqk0
保守
383 :
名無しなのに合格 :2006/11/26(日) 18:47:25 ID:rKG6Ihbv0
期待あげ
384 :
名無しなのに合格 :2006/11/26(日) 19:29:03 ID:Y+ULPJzC0
age
流れ出すようにして溢れた涙は、いつの間にか止んでいた。 今は黒く染まった神戸が其処に立つのみ。 神戸「見せてやるよ…・。」 足元の太刀を拾い上げ、神戸は言う。 宮崎「はい?」 神戸「京阪神の一角の力を、だ。」 香川「ぷ、ぷぷ…何を、言い出すかと思えば………」 愛媛「おいおいおいおい。全くだよ、お前さ自分の置かれた立場が分かってんの? そりゃお前、一対一ならともかく三対一だぞ、三対一。 京阪神だかなんだか知らんが身の程知らずにも程があるわな。」 宮崎「そういう訳です。君には死んでもらいます、取りこぼしは致命的ですから。 大体、京大は阪神を疎ましがっていたと聞いていましたがねぇ。」 そう吐き捨てると、三人がそれぞれの武器を構えた。 それに応じて神戸も長い太刀を両手に持ち替え、切っ先を三人へと向けた。 ピンと張り詰めた空気が辺りに漂う。 三人はじりじりと各々の間合いを測りながら近づいてゆく一方で、神戸は凛とただ静かにたたずんだままだ。 香川「へへへ…こっちは三人いるしなぁ…そっちから来ないならイカしてもらうぜエェーーーッ!!」 間合いに焦れた香川が、延べ棒をこれでもかと振りかぶり襲い掛かる。 が、 神戸「………ッ」 宮崎「!! いけない!!退くんだ!!」 香川「ああ!?」 ザ ン ッ 一瞬宮崎と愛媛の目に映ったのは、斜めに間延びした空間。 もちろん実際はそんな事など無い筈なのだが、余りの剣速に大気が真っ二つに裂けてしまったかのように二人には見えた。 香川の振り下ろした延べ棒より速く、神戸の剣閃が首筋を深く抉った。 そして次の瞬間には、ドサリと芝の上に転がる・・・ 愛媛「ひぁぁっ・・っぁぁああああああ!!」 宮崎「なっ………」 香川の首が。
神戸「容赦せん。」 ヒュンヒュンと感覚を確かめるようにして太刀を振り回す神戸に、甘さは微塵も感じられない。 ピクリピクリと未だ痙攣を続ける香川だった肉塊を足で払いのけ、今度は彼のほうから間合いを詰め始める。 愛媛「あ、あああ、香川ぁ…かが、わ…。」 宮崎「………愛媛、黙って。腹を決めましょう。」 愛媛「え?ああ・・・ああ。あぁかがわぁぁあああ、ひぁっ、う゛ぅ」 宮崎(チッ…役立たずめが。) 不意に愛媛の背中を強く、宮崎が押した。 と同時に何枚かのカードを、愛媛の背中越しの神戸へと向けて投げつける。 愛媛「あ!」 愛媛が最期に見たのはカッと見開いた神戸の眼だった。 そして突然胸元から腰骨にかけて猛烈に熱くなったかと思うと、意識の糸がそこで途切れた。 神戸「…!!!」 愛媛の身体をブラインドにして、宮崎のカード型爆弾が眼前に近づく。 刹那愛媛の遺体から特殊繊維の布を拾い上げると、そのままなぎ払うようにして振り上げる。 布越しに激しい衝撃が伝わる。 ほう、なかなかの性能のようだ。 耳元での爆発音でいささか鼓膜を痛めたが、どうやら危機は脱したらしい。 頭上に幾つもの埃がパラパラと降り注ぐ。 神戸「味な真似を…。」 宮崎「………」 神戸「だが、万策尽きたかな。」 宮崎「………」 神戸「…お前は許さないぞ。」 宮崎「…で……………か…?」 神戸「ん?」 宮崎「ただで死ぬとでも思ったのか?」 『explosion 合図は簡単。この単語を通すだけ。』 宮崎はふと単語帳の取扱説明書の※注に書いてあった内容を思い出した。 わざわざ一体何の説明書きなのだろうかと思った事を。 と、次の瞬間にはどういう訳か、今までいた景色を上から見つめている。 ああ、なるほどそういう事なのか。 彼は首だけになってみてその意味をようやく理解した。 恐らく四肢も吹き飛んでいるんだろう、宙を舞いながら彼はそう思った。 意外にこうなってしまうと痛みも恐怖無いんだなとも思った。 ふわふわとなにかこう、無重力のような…最早自分の意志ではどうにもならない、なんとも言えない気分で最期の景色を見つめていた。 肝心の神戸は…? まぁこの爆発に巻き込まれれば奴とて、まさか無事では―――― 巻き上がる煙の中へと宮崎の首と意識は消えていった。
神戸「……っく」 うっすらと煙幕の中からただ一人、神戸が姿をあらわした。 ぎりぎりのところでまたこの布に助けられたようだ。 まさか自爆するとは…異常な執念の前に危なく自分の命までさらわれる所だった。 例の布はボロボロになり、とても大丈夫とは言えないほどに身体のあらゆる箇所が赤くただれている。 しばらくは休もうかと思い、旅館へ戻る事にした。 神戸「ふう…」 日常的な視点からすればそこはあまりにも凄惨な現場だろう、例える言葉すら見つからないほどだ。 首が二つに、腸の飛び出した肉体、焼けただれた…これは腕なのだろうか? 宮崎は判別さえ出来ないほどにまで変わり果てている。 これは俺がやったのか。そう思うと彼はひどく落胆した。 神戸「兄貴……俺…これで良かったんッスかね…?」 ああ、なんだか目頭が熱くなってきた。 人を斬る感覚はこんなにも後味の悪いものだったか? 兄貴が居た時は少なくとも…殺しは嫌だけど、何故か割り切れたな。 それが狂っているといえば間違いなくそうだけど、でもこの世界ではそれが全てなんだ。 全て、なんだ。 ――本当に? …何を考えているんだ俺は。 いつだか大阪に煙草の吸殻を入れた水を無理矢理飲まされた時の事が思い出された。 でも違う…同じ「苦い」でも…違う…。今のこの後味の悪さとは、違う。 大体なんで思い出す事がそんな事なんだよ。もっと他に何かあるんじゃないか? ああだめだ、もう俺。兄貴、兄貴。どうして死んじゃったんだよ。畜生、畜生!! 寂しい。寂しい。寂しい。 苦しい。苦しい。苦しい。 神戸「兄貴…俺は……」 神戸は泣いた。しばらくそこでうずくまり泣いた。 やがて朝日が濡れた彼の頬を照らしはじめた。 それを気付いてなのかそうでないのか、彼は再び旅館へと歩き出した。
【死亡確認】 香川大学 愛媛大学 宮崎大学 【生存確認】 神戸大学/四国/刃のこぼれた太刀/しばらくは療養 思えば最初に俺が書いたキャラだったよね神戸って。 忘れ去られてたから(ちょw 書いてみました。 ところで今日の早慶大プレ受けましたか?俺は大体全教科6割程度でした。
389 :
名無しなのに合格 :2006/11/27(月) 00:57:40 ID:+RDXRcHW0
>>388 GJなんだぜ!
今日、全統マーク受けたが……大学コード表を見てると、このスレでの大学のこと思い出す俺。
むしろ偏差値よりもキャラで言ってくれた方がわかりやす(ry
某大学をつい志望校に書きそうになったのは内緒だw
390 :
名無しなのに合格 :2006/11/27(月) 18:37:35 ID:aMvz9qev0
391 :
名無しなのに合格 :2006/11/27(月) 23:57:31 ID:s63fa47t0
392 :
名無しなのに合格 :2006/12/01(金) 22:40:53 ID:1q44PC6P0
393 :
名無しなのに合格 :2006/12/02(土) 01:55:17 ID:KhKR5qrf0
>>まとめサイトの中の人へ まとめサイトに本スレへのリンクを追加キボン
前スレ
>>376 の続き
潮の香りが鼻腔をくすぐり、波の音が穏やか聴こえる。
茂みに身を潜め、私は潮岬灯台を歯軋りしながら凝視する。
もうかれこれ三十分はこうして灯台を睨んでいるわね。
三重「灯台に来たのはいいけど、中に誰かいるかもしれないじゃん……」
真っ白な灯台がすらりと建つ横に連ながっているテッシュ箱のような平屋建ての建物は、
こげ茶色がくすんで黄土色っぽくなったレンガ造りで、現代的な灰色のストレートの瓦葺屋根だ。
レンガ造りの建物は旧吏員退息所かしら?
ピターチョコが貼り付けられているような縦長の大窓は完全に閉ざされていて、
中の様子はうかがい知れないわね。
灯台の上の方にある踊り場にも誰もいないし。
三重「これじゃあ生殺しだわ」
ピンポンダッシュをする小学生の気持ちが今ならわかるわね。
……そもそもあそこにインターフォンなんてついてないけど。
三重「はぁ……早くあの中に入って、一息つきたいものね」
痺れを切らし、窓に石でも投げつけようかと考え始めたその時、踊り場に人が出てきた。
三重(なんてこと! 人が居たのね!)
心の中で踊り場に今頃になって現れた無粋者に悪態をつく。
そもそも、仲間を探していた私だけど、
潮岬灯台を目指して歩いてるうちにすっかり疲れてしまった。
仲間探しは置いといて、今ただ、一人でゆっくり休みたくなっていた。
加えて、散々、外で待たされたというのに結局人が居たことに腹が立った。
居るなら居るで早く出て来てよ!
男「おーい、三重さん〜! 俺だよ! 和歌山だよ!」
中に居たのは和歌山君だったのね。 悪い噂は聞かないものの、このゲームじゃ簡単には信用できないわね。 和歌山君はj、私の方に向かって両手をぶんぶん振っている。 その首には双眼鏡がかかっている。あれで私だとわかったのね。 和歌山「俺一人しかいないよー! 安心して出てきなよ! 俺と三重さんの仲じゃないか!」 仲って……隣の県にあるだけじゃん。 恋人・友達・知り合い・他人のどの段階か言うならば、 他人以上知合い未満と言い切れるわね。 和歌山「信じてくれよー! 俺は女の子には優しいって!」 そんなの知るか。 ……それにしても、堂々とでてきてあんなに大声上げるなんて無用心すぎるわね。 「銃で撃たれたらどうしよう?」とか考えないのかしら? まさか……罠? 和歌山「あれか? 俺が男だからか? ならば言おう! 俺は……俺は素敵な英国ジェントゥルメンだぁあ!」 ――ただの馬鹿ね。 三重「やれやれ……仕方ないわね」 めまいを覚えながらも、茂みから身を起こして灯台へと歩き始める。 あそこで叫ばれ続けて後ろから撃たれるのも嫌だし、 なにより早く室内で休みたいしね。
灰色のなんとも味気ない鉄製のドアから中に招き入れられると、 意外にもにも小綺麗な洋風のリビングが広がっていた。 今は使われていなさそうだけど、暖炉が趣深いわね。 白を基調とした部屋で、よく言えば落ち着いた悪く言えば殺風景な雰囲気だ。 中の家具は殆ど木製で、部屋の中央に丸テーブルが置かれており、椅子が三脚囲んでいる。 部屋とはいささかミスマッチの、現代の工業製品だと主張する折畳みベットが隅に追いやられていた。 それにしても、 三重「狭いわね」 外から見た感じはもっと広そうだったのに、実際は五畳ぐらいの広さしかなかった。 隣にもまだ部屋はありそうだけど、生活用品はここに集中しているし、 リビングをせせこましくする理由がわからないわ。 和歌山「隣の部屋に電源室と管理室があるんだ」 三重「ふぅん」 私の方に背を向けて、食器棚をがさごそと漁りながら和歌山君が答える。 どうりで狭いのね。本物の潮岬灯台はもっと広いんだろうな。 もし帰れたら行ってみたいわね。 三重「ところで和歌山君、何してるの?」 和歌山「言ったろ? 俺は素敵な英国ジェントゥルメンなんだって」 不敵な笑みをした和歌山君が食器棚から出してきたのは、簡単に言うと紅茶セットだった。 丸テーブルの上にカセットコンロで片手鍋でお湯を沸かすところだけをみると しゃぷしゃぶでもはじめそうだ。 カップにお湯を注ぐと、ティーバックから紅茶のエキスが染み出してくる。 ミルクやレモンは無く砂糖のみなのでストレートオンリーだけど、 こんな異常なゲームの最中に紅茶が飲めるだけでも上等すぎるわね。 三重「いい香りね……ところで和歌山君、水はあとどのぐらいあるの?」 あまりに贅沢なのでつい不安になってしまう。
和歌山「うん? 二リットルのペットボトル入りの水が六本入った箱が四つあるから…… 合計すると四十八リットルあることになるよ」 三重「そんなに? すごいわね……食料も置いてあるの?」 和歌山「キャンペルスープの各種缶詰がやたら沢山あった。 あとはビスケットなんかのお菓子とインスタントラーメンくらいかな」 ああ、私はついているわ! ここに来たのは大正解だったわね。 和歌山「ああ、あと俺を呼ぶときは『和歌山』でいいよ。 『和歌山君』だと長いでしょ?」 三重「そう? そうね、そうさせてもらうわ。 私のことも『三重』でいいわ。これからよろしくね」 最初は厄介者がいたものだと苦々しく思っていたけど、かなりご機嫌になっていた。 自然に笑みがこぼれ出してくる。 紅茶のカップをカチャリと置き、和歌山が口を開く。 和歌山「それで、これからの方針を決めたいと思うんだけど…… ここで待機するのがいいと思うんだけど、どうかな? ほら、外は何かと危険でしょ?」 私はその提案に二つ返事で同意する。 三重「そうね、ここは快適だし、その作戦で行きましょう」 和歌山「決まりだな。飲み終わったら、さっそくバリケードを作ろう」 それから、私と和歌山でバリケードを作った。 窓には、電源室にあった工具を使って、暖炉の中にあった薪を打ち付けた。 ドアは、まず施錠し、粗っぽいながらも丈夫なかんぬきを薪で作ってかけた。 灯台の踊り場の手すりにはロープを結びつけ、緊急時の脱出経路にした。 もちろん、普段はロープは踊り場において脱出する時だけ外にたらす仕組みだ。 ――そうやって作業をしているうちにいつの間にか夜になっていた。
◆ ◇ ◆ 和歌山(ふ……ふふふ、完璧だ!) 三重に背中を向けキャンペル缶を漁りながら、 計画の策略通りにコトが運んでいることにほくそえむ。 三重は気付いていまい……俺の恐るべき策略に! 和歌山(さてと……これからが本番だ) 三重は気付くべきだったな……俺の言葉の裏に潜む罠を! まず最初だ。素敵な英国ジェントゥルメン? そんなのは嘘さ。 本当の俺は”欲望に忠実な”英国ジェントゥルメンだ! 次にあの紅茶にも恐るべき罠がある。 ほのかな香りで心も体もすっかりリラックスしてしまう。 加えて甘い砂糖によって効果は倍増される! さらに、俺を呼び捨てにすることで、一気に進密度はアップ! 三重からいきなり呼び捨てOKされるのは、ちょっとドキッとしてしまったぜ。 さらにさらに、灯台で待機し続ける作戦を採りかつ要塞化することで 二人っきりの親密な空間を演出する! ……三重はずっと満点の笑みだった。 もうこれは俺に気があるのは確実! 少なくとも、嫌われてはいないはずだ。 いくぞ三重――心の準備は十分か。 オペレーション「ドキッ☆一つ屋根の下で二人っきりの夜〜ポロリもあるかもよ〜」始動! 和歌山「お疲れ様、クラムチャウダーでいいかな?」 三重「ええ、大好きよ」 俺、天才じゃん。一発で三重の好物を当てるなんてな。 いや、これは三重が俺に気を使ってる? だとすると……いやいや、コトは慎重に運ばないと。 それにしても、電気の明かりは強すぎて外に気付かれるといけないからと 蝋燭にしたのは正解だったなぁ……三重の微笑みに心臓が止まらないぜ。 正直、そのポニーテル。たまりません!
和歌山「そうだ。ワインが一本あったんだけど……飲む?」 このワインで一気に加速するいいムード! 三重「お酒は好きだけど、今はいらないわ。 酔っている時に襲撃されるかもしれないしね」 和歌山「あ! ああ、そうだね……ははは、しまったしまった」 落ち付けー落ち付け、俺。三重の言うことが正しいぞ。 セーフだセーフ。大丈夫、嫌われてない。 やさしくスープをついであげよう。 和歌山「はい、どうぞ」 三重「ありがとう」 ふたりでスープと支給品のパンで食事を取る。 パンは正直言ってあまりおいしくないけど、スープはとてもおいしい。 三重「おいしいわね」 和歌山「よかったぁ〜」 水を足して暖めただけどな。 和歌山「そのニンジンが甘くていい感……」 三重のほうを見ると、スープをついだ皿は空になっていた。 速! 速いよ! 俺、まだ半分残ってるよ! 三重「ああ、ごめんなさいね。私、食べるの速いの」 まだ、まだ大丈夫だ。 これから食後の語らいでじっくりと行きますか。 三重「ベットはあれ一つしかないのよね?」
おおう、いきなり核心を突きますか? もう展開の速さに心臓の鼓動は100回/分を超えてるよ! 和歌山「そうだよ」 三重「そう」 そうだよ。あのベットで二人で暖めあって寝るしかないのだよ! 三重「じゃあ、準備するわね」 と、三重はおもむろにベットの仕度を始めた。 三重「できたわ」 あふれ出る生唾をゴクリと嚥下する。 すごいよ俺! 効果てきめんだよ! 作戦成功しすぎだよ! 三重「じゃあ、六時間後にね。灯台の踊り場で見張りをするわ。 私、低血圧だし途中で起こされるのは、とっても嫌いなの。 だから悪いけど先に見張りをさせてもらうわ。 気を使わなくていいから蝋燭を消して寝ててね。じゃ、おやすみ」 三重はさらさらと告げて、俺の返事を待つことなく、 一枚の毛布を丸めて担ぎ、すたすたと電源室と管理室の方へと歩き出した。 和歌山「……え?」 え、見張り? それ何? 食えるの? ……そのまま俺は十分ほど呆けていたが、ある疑念が湧いてきた。 いや待て……これは罠だ。 そう、これは乙女の心の仕掛けた罠だ! 俺が寝てるベットにそっともぐりこむ三重、そっと俺に抱きついて――。
和歌山「なんということだ!」 真実に気付き、愕然とする。 ならば俺の取る行動は一つ。おとなしくベットで待機だ! ――電源室にある自家発電機の音だけが低い唸り音だけが静かに聞える。 あれから、何時間たっただろうか。 ワクワクテカテカしながら様々な妄想を駆け巡らせていたので、 全く退屈はしなかったけれど。 ちょうど俺と三重が結婚したあたりで、電源室の方から足音が聞えてきた。 和歌山(来た!) さぁて、子猫ちゃん。ベットにカムイン! さあ! さあ! さあ! 三重「起きて。交代よ」 三重が俺の体をゆさゆさと揺する。 わかってるよ……照れ隠しってことはさ! ここで起きるような無粋な奴じゃないから、安心して潜りこんできなよ。 ――と、急に寒くなった。 三重「起きなさい。交代よ」 あ、わかった。布団が剥ぎ取られたんだ。 ほぼ反射的に三重のほうを見上げると、三重がぶすっとたたずんでいた。 寒いのは夜ってだけじゃない様な気がする。 三重「起きたのね。じゃあ、見張りはあなたよ」 和歌山「はい……」
姉さん視線が冷たいっす。 あ、姉さんもしかして眠いんすか? ああそうっすか。低血圧ですもんね。睡眠にはうるさいんすね。 三重「こんな時間まで起きたのは初めてだわ……。 じゃあ、何か起こらない限り、絶対に起こさないでね。 私、どうなるかわからないから」 和歌山「はひ……」 俺がベットを空けると、三重はポニーテールをとめていたゴムを外してベットに潜り込み、 そのまますぐにすーすーと寝てしまった。 和歌山「はぁ……」 俺は、大人しく見張りへと向かうことにした。 和歌山「今日は徹夜だな……はぁ」 ため息をついて、夜の海を見つめる。 平穏無事で、銃声どころか人の声すら聞えない。 和歌山「俺、本当はフェリスとか学芸みたいなのが好みなんだ……おしとやかでおとなしいし」 ……と、負け惜しみを月に語りかけるのであった。
○ ● ○ トマトの清涼な香りで目を覚ました。 三重「う、う〜ん」 軽く伸びをして、本格的に体を起こしにかかる。 うん、よく眠れた。快調だわ。 和歌山「あ、起きました? 朝ごはんはミネストローネっすよ」 と、和歌山が朝ご飯を用意し終えて待っていた。 三重「うん? ありがとう」 ささやかな違和感を覚えたものの、和歌山にむかって微笑みかける。 起きたてで頭が回らないから、にへらっとした笑みだったかもしれない。 朝ごはんをを食べ終えた後、ベットを片付ける。 片付けを終えて、丸テーブルの方を見ると、和歌山が机に突っ伏して寝ていた。 やっぱり怖くてすぐには眠れなかったのかもしれないわね。 三重「仕方ないわね」 私は和歌山に毛布をかけてあげる。 ああやっと、違和感の正体に気付いた。 和歌山が妙におどおどして、丁寧語で喋っていたたのね。 ――なんでかしら?
【場所:和歌山(潮岬の灯台)】 [備考]:灯台あるもの→水・キャンペル缶(スープ缶)・お菓子・食器・カセットコンロなど。 ドアに閂。窓は内側から木が打ち付けられている。 脱出のために踊り場にロープがくくりつけてある。 【時間:朝】 [備考]:少なくともスタートから一日経過してます。 【生存確認:和歌山大】 [状態]:健康 [道具]:支給品、双眼鏡 [武器]:備長炭(撲殺できる程度の大きさ) [思考・行動方針]:潮岬の灯台で待機 三重大と仲良くなる [備考]:双眼鏡は灯台にあったものです。 【生存確認:三重大】 [状態]:健康 [武器]:中尾ミエのポスター(鉄製) [道具]:支給品のみ [思考・行動方針]:潮岬の灯台で待機 [備考]:髪型はポニーテイル
405 :
◆p2RhzINABA :2006/12/03(日) 06:08:40 ID:OWrZcbe70
(日曜に読めるように)間に合ったぁ! できたぁ! 全部できたぁ!
今回、最も放置されていた二人を動かしました。
>>404 にあるように、色々わかり易くなるようにテンプレ変えてみました。
長いこと期間があると色々忘れますしねw
時間はぼかしたままの方がいいかもしれないし、どうしようか迷いましたが、
夕方から突然昼になったりするのを避ける為に一応付けておきました。
適宜、修正して使ってみて下さい。
406 :
◆p2RhzINABA :2006/12/03(日) 06:14:21 ID:OWrZcbe70
ああ、あと一言追加します。 キャン”ベ”ルじゃなくて、キャン”ペ”ルです。 実際のアレを文字ってあります。 ×ヘに゛(濁点:てんてん) ○ヘに゜(半濁点:まる)
408 :
名無しなのに合格 :2006/12/04(月) 02:30:58 ID:sPEfQOb50
>>406 GJなんだぜw
ちょwww和歌山www
409 :
的飯 :2006/12/04(月) 03:59:27 ID:BtIF4/lf0
職人の方々GJです!
和歌山ワロタw
要望、聞き届けたり……
>>393 、メニューにリンク置いておくよ……
三重県民だが和歌山最高ww なんかこのまま潮岬だけエロゲの舞台として隔離…無理かorz
411 :
名無しなのに合格 :2006/12/05(火) 15:36:19 ID:3nCe1eiL0
412 :
名無しなのに合格 :2006/12/09(土) 01:07:52 ID:42Ad8b7s0
413 :
名無しなのに合格 :2006/12/09(土) 02:17:47 ID:B3jCZ9SNO
日本獣医生命を出しても大丈夫?
414 :
名無しなのに合格 :2006/12/09(土) 02:55:42 ID:K7nXElgK0
415 :
日獣(1/3) ◆RfmtpZIp7Q :2006/12/09(土) 12:10:31 ID:B3jCZ9SNO
では日本獣医生命科学大、初参加。 東京都、武蔵野。 中心からは少し離れたこの場所に、日本獣医生命科学(以下日獣)はいた。 支給された武器は、解剖実習で使われるようなメスセット一式。まあ使えないことはない。 始めのうち、日獣は代ゼミの言ったことがまだ信じがたいらしく、時々解剖の真似をしてはため息をつく、 その繰り返しだった。しかしようやく目の前の現実を受け入れたらしく、行動を開始する。
416 :
日獣(2/3) ◆RfmtpZIp7Q :2006/12/09(土) 12:26:21 ID:B3jCZ9SNO
日獣「さて、これからどうするかな」 とりあえず誰かと一緒にいた方がいいだろう。そう思って日獣は 早速全参加者の名簿を取り出す。 日獣「なるべく話の合う奴と合流しないとな。」 北海道、帯広畜産、岩手、・・・・・、酪農学園と、獣医系学科のある大学を探す。 だが旧帝はやめよう。あいつらに仲間にしてくれといったところで、 見くびられてやられるのが終わりだ。東京、北海道なんかもってのほか。 そう考えながら見ていくうちに、ある大学に目が止まった。
417 :
日獣 ◆RfmtpZIp7Q :2006/12/09(土) 12:40:48 ID:B3jCZ9SNO
―岐阜。 そうだ、あいつは確か連合組んでたはずだ。きっと仲間も多いだろう。 奴らと手を組んで、獣医学同盟でも作れば、代ゼミなんか屁でもない。 そう思い、日獣は彼のいるであろう岐阜県へ歩きだした。 医歯薬にはない獣医系の力、今こそ見せ付けてやる、そう心に誓って―。 【生存確認:日本獣医生命科学大学 武器:解剖実習で使われるようなメス 現在位置:東京都武蔵野市→岐阜県へ】
418 :
◆RfmtpZIp7Q :2006/12/09(土) 12:50:36 ID:B3jCZ9SNO
>415-417 と、初投稿こんな感じでしたが、いかがだったでしょうか? キャラとして日獣は、平均的な男性で、しかし獣医学科のある大学に好意を持っていると いう感じ(無い大学が嫌いというわけではない、獣医学科は少ないので)にしました。
419 :
名無しなのに合格 :2006/12/09(土) 14:57:00 ID:JsRyVUPX0
>>418 GJ!
初投稿にしてはレベル高いなw
獣医系の大学いなかったし、今後も楽しみにしてるぜ!
420 :
名無しなのに合格 :2006/12/10(日) 00:48:12 ID:ycaziSLe0
421 :
◆RfmtpZIp7Q :2006/12/10(日) 13:46:25 ID:r0qoDEa5O
>419-420 ありがとうございます。獣医志望なのでこういうのを作ってみました。 追加設定 ・自分が獣医系であることを誇りに思っている。だから馬鹿にされると 女でも男でも構わずキレる。特に医学部に馬鹿にされるとヤバい。
横国「ちっ…なんてこった!!」 まだ生暖かそうな血にまみれ蜂の巣のように穴の開いた中京の亡骸が、階段の縁にもたれれかかるようにして在った。 色の褪せた瞳は、言葉も無くただただ虚ろに僕らを見つめている。 その様子を津田塾はまさに唖然呆然といったような具合で見つめ、手で口を覆いひどくショックを受けている。 ああ、この娘にはこんな思いをさせたくなかったのに。 ごめん、ごめんな津田塾。 横国「……行こう、津田塾。」 津田塾「え…あ、うん。」 横国は無理矢理津田塾の腕を引きその場から離れた。 遺体を放っておくのも不憫だが…今はそうもしていられない。 グルグルと階段を上るにつれて、血の臭いが徐々に鮮明に鼻を突きはじめた。 横国(もうすぐ…もうすぐだからな!)
名大「!」 ピコッピコッピコッ、と唐突に首輪探知機が再び鳴り出した。 客入りが今日は妙にいいな。 死神の次は、天使である事をぜひ希望したいところなんだが。 次に来る二人組がヒーローでありますように――― 慶應「おいおい、ここは集会場か何かか?」 銃口を俺につきつけ冷たく言い放つ。 希望を遮るように。 慶應「ともかく。面倒な事にならな」 と、何か冷たいものが慶應の手首を掴んだ。 慶應が言葉を言い終わらないうちに。 その冷たさに慶應は意表をつかれ、またゾッとし、思わずマシンガンをおろしてしまった。 同じく名大も一瞬死を覚悟したが、今は怪訝そうにその様子を黙視している。 フェリス「だ、っだめ…だめ、だょ 慶應ちゃ…」 その主はフェリスだ。 慶應「フェリ、フェリス…? どう、した?」 フェリス「あ…あ、殺、ちがっ…ぁ けいお、うちゃん」 様子がなにやらおかしい。 もともと何かあるとは思っていたが…とりあえず今は優しい慶應ちゃんを演じようか。 慶應「フェリス!フェリス!苦しいのか…?ほら、どうした。言ってみろ。」 立っていられなくなったフェリスを両腕で抱え、しゃがみ込みながら懸命に看病しているフリをする。 ここでこの馬鹿女に死なれては困る、いいダシになるしな。 それにしても名大は…愚かな、おそらくは襲ってはこないのだろう。 こいつはそういう男だ。 ――バカな奴め。 慶應「どうしたんだフェリス!……言ってくれなきゃ分からないじゃないか!」 フェリス「あ……あ…けいぉちゃ、ごめ…・胸、む、ねが、くるし…だ で、…る、せっかく…あ ぁぁ…」 慶應「胸?胸か? よし分かった、ちょっと…待ってろ。」 慶應はフェリスのTシャツの中に手を入れ、背中のブラジャーのホックを外してやった。 華奢な身体の具合が掌や手の甲から伝わる。 …にしても冷たい、身体が冷たすぎる。 フェリス「あ あ、ぁりがとぉ…」 慶應「なんもだ。」 一段落着いたところで、再び慶應は名大の方へ向きなおした。
歪むヴィジョン。周波数の合わないラジオのように砂嵐が私を包み込む。 ――せっかく、ひとつにしてあげてたのに。 はぁはぁ…はぁ… 苦しい。何かが…抜け出そうだ。 ――違うわ、抜け出るのは貴方のほう。 はぁ…はぁ、 え? ――貴方のほうなのよ。 え?え? ――忘れたの? ………何を? ――思い出させてあげるわ。 あ……小さい頃の私? 砂嵐が今度は懐かしい景色へと意識を連れ去った。 『ピアノ、ヴァイオリン、生け花、バレー、家庭教師の先生……… 幼い私には閉ざされた牢獄にも似た豪邸から、夕日に照らされた庭を見つめる私。 友達が欲しい。友達と遊びたい。 「さっきから違うって言っているでしょ!!ここはこう!!…だから、ここは……」 「ごめんなさい、先生…。」 「はい最初からやり直し。……ああもう!!だからここは……」 「ごめんなさい…。」 どうして?どうして? どうして私には友達ができないんだろう? どうして外を駆け回る事もできなんだろう? 私がお金持ちだから? 私が人より身体が弱いから?…どうして?』 フェリスの中で何かが繋がり―または途切れ―はじめた。 再び映像が脳内へと流れ出す。
『「お前何してんだよ。」』 あ…け お ちゃん… あ、あれ? け ちゃん? え? あ あ? ちゃん!? 『「お前…し……だよ。」』 ちゃん!! おかしい。 どうしてなんだろう?こんな大切な日を、初めて出会った日を。 ――ふふふ。 声の主が映像に割り込んでフェリスの意識に再び介入を始める。 これは初めて出会った日。大切な日。 ――私の始まり―― 夕暮れを背に手を伸ばす…手を伸ばす…彼は、ダレ? ――思い出せないんでしょ? なんで!?どうして!? ちゃん!! いや…嫌!! ――まだ分からないの? 嫌!嫌よ!! こんなの… ちゃん! ちゃん!! ――慶應は私のものなのよ。 ちゃん! ちゃん!!答えて!お願い!! ちゃん!! ――私が彼を永遠に、永遠を与えてあげるの。 でも悲しいかな、貴方はもう… 死 ん で い る か ら。 ド ク ン 心臓が大きく波打った。 彼女から何かが抜け落ち、何かがそこにすっぽりとはまった。
フェリス「慶應ちゃん!!!」 津田塾「あ、フェリスさん!……おはよう。」 気が付くと私はベッドの上に寝ていた。 それにおもいきりガバッと起き上がったようだ。少し恥ずかしい。 津田塾「随分うなされていたから…大丈夫?気分は悪くない?」 フェリス「あ…うん。…ねぇ津田塾さん、どうしてここに?」 津田塾「えっと……そっか、説明しないとね! ちょうど、私達、あ、私と横国君は一緒に行動してたの。 ともかく灯台に食料とかあと色々あるでしょ?そーゆうの欲しくてさ。 それで中に入ったら、妙に血の臭いがたちこめてて…うん、南山さん達死んじゃってたんだ。 ……で人の声が聞こえる部屋があったから、入ってみたら慶應君と名大君とフェリスさんがいて、 フェリスさん倒れてたから、それに名大君たち今にも殺しあい始めちゃいそうだったから、 ホント危なかったんだよ?でもそこをなんとか横国君が説得して…あの時はカッコよかったな。 …うん、それでフェリスさんの看病をする事にしたの。」 フェリス「…そう、なんだ。ありがとう。あの…慶應ちゃんは?」 津田塾「下の階にいるよ、三人で何か話してるみたい。」 フェリス「そう…なんだ。」 良かった。 まだ慶應は生きてる。まだ。 津田塾「それじゃ、ちょっと私、下に行くね。眼がさめたって報告しなきゃ!」 フェリス「あ、はい。お願いします。」 ステップを踏むようにして津田塾は揚々と部屋を出て行った。 フェリス「さて……と、どうしたものかな。」 彼女もまた揚々にフワリとベッドから降りた。 ま、まずはかよわいフェリスさんを演じなきゃかな。
【生存確認:名古屋/ういろう 首輪探知機 双眼鏡 文化包丁 弾の切れたマシンガン】 【生存確認:慶応義塾・フェリス/マシンガン お守り】 【生存確認:横国・津田塾/二人ともザックのみ所有】 ふい〜疲れたーー とりあえずフェリスのデスノ設定はこれで勘弁。 デスノが実際の効用とは全く違う(まぁ俺がそうしちゃったんだけどorz)のは割愛で…。 おまけに担当したキャラのディテールその1 秋田 [状態]:健康 [道具]:支給品 [武器]:DUO3.0(単語帳タイプの武器ではトップクラスの威力) [思考・行動方針]:三陸海岸の空家で待機 当面は同志社らと行動 福島と合流(したい) [備考]:色白でハーフぽい顔立ち 長身細身 同志社 [状態]:健康 [道具]:支給品 薬品 [武器]:毒サバイバルナイフ [思考・行動方針]:三陸海岸の空家で待機 代ゼミに一発くれてやりたいが、今は日女に振り回され中。 横国と合流は当面無理そうか。 [備考]:ハッキング能力有り 割と美形 日本女子 [状態]:健康 [道具]:支給品 [武器]:ナイフ(その他にも所持しているが明かしていない。) [思考・行動方針]:三陸海岸の空家で待機。 新潟の捜索。同志社のことはそんなに悪く思っていない。 [備考]:前回大会の脱出者。モチーフはバイオ4のエイダ。 福島 [状態]:健康 [道具]:支給品 [武器]:デザートイーグル(弾数に余裕有り) [思考・行動方針]:施設からの脱出。エスケーププランへの参加。 [備考]:弟は会津大学(不参加) 神戸 [状態]:軽傷(火傷) [道具]:支給品 2005年度入試リスニングスピーカー(盗聴用) [武器]:刃こぼれした太刀 [思考・行動方針]:ひとまず休憩 傷心中 [備考]:剣術経験有り
428 :
名無しなのに合格 :2006/12/11(月) 01:55:13 ID:iCR5DXHG0
>>427 GJ!
フェリスが久々にキタコレとおもってたら、
とうとう黒フェリスが……!
>>427 この灯台の動向は一番気になってた
イイヨイイヨー
430 :
名無しなのに合格 :2006/12/12(火) 17:40:32 ID:79aSW9LF0
>>427 テラGJ
ここにきて慶応、横国、名大が合流ですか。
あー続きが楽しみすぎる。
431 :
名無しなのに合格 :2006/12/12(火) 17:56:45 ID:uccEeKGcO
なんだこのスレw 初めて来て、大学名が擬人化されてて吹いたw 早速1から読んでこよう
>>424 と
>>425 の間に入れて読んでくださいな
麗らかな、それとも肌寒い日だったか。
どんどんと景色は変わってゆく―もちろん敷地内なんだが―幼い私にはここは広すぎた。
――そして狭すぎた。
気付けば私は家を飛び出していた。
大きく息を吐いては吸い、吸っては吐き、ひたすらに足を運ぶ。
幼い逃避行は私に何をもたらしたのだろう?
フェリス「はぁっ はぁっ はぁっ …」
だんだんと家が小さくなる。
あれだけ大きかった豪邸も眼前を塞ぐ木々から頭一つ出している程度になった。
なんだか妙に勝ち誇った気分になったのを覚えている。
やがて道は段々と上り坂になり、気がつくとあれだけ大きく、いつも私を見下ろしていた裏山の中腹まで来ていた。
それでも彼女は走りつづけた。
今思えば、
一体何が私をそこまで駆り立てたのか?
一体何が私をここまで導いたのか?
と、本当に思う。
そして一体何の為に――
あっ!
足を何かにとられたと思ったときには小さな洞穴に落ちた後だった。
フェリス「痛ぁ……ぐすっ…」
飛び出した枝々がフェリスの柔らかい肌を擦り、その痛みが彼女をかえって冷静にさせた。
ここが何処かわからない事を、どうやって来たかも確かじゃない事を。
太陽の光は僅かに差し込む程度で、自然の闇が私を包む。
幼い私にはどうあがいても、ここから出れそうには無い。
私はそこで体育座りをして待ちつづけるしかなかった。
夕闇が徐々に迫り、一層私の心は心許なくなっていた。
自らの浅はかな行動を、本当に悔やんだ。本当に。
神様、助けて。神様……
……
……
『「お前何してんだよ。」』
新参GJ
434 :
名無しなのに合格 :2006/12/14(木) 01:29:25 ID:oa5iP1Pj0
敢て言おう。 フェリス(・∀・)イイ!!
初投稿だけど学習院女子とか東京女子とか出していい?
436 :
名無しなのに合格 :2006/12/14(木) 01:44:57 ID:RMbpGX500
東北の支給武器は河合塾最新偏差値表だった。先ほど慶應の名前が光り偏差値がまた一つ上がった。東大、慶應の偏差値は現在80をこえている。 この偏差値表は一人殺せば偏差値が1.0上がり、ある程度近くにいる大学なら名前が光る仕組みだ。 (秋田は、まだ生きてる……) 東北はこの偏差値表を使い危険な大学から逃げ惑っていた。偏差値表は戦いには分が悪い、同じ東北の仲間を見付だし奥州越列藩同盟形成しようと彼は考えていた。 そして同郷の秋田を見付けたときだった、偏差値の上がった一橋が迫って来ていたのだ。 武器の無い自分が秋田を守る自信がなかった。秋田を少しでも安全な場所へ、と彼は意識を奪い秋田を川の流れにまかせ、自分も走り続けた。 富士樹海に足を踏み入れると、学習院女子と東京女子の偏差値が上がっていない二校の名が光った。 バイオリンの音もかすかに聞こえてくる。
学女「私達、ここから出られるのかな」 東女「泣いちゃ駄目よ、きっと誰か助けにきてくれるから…ね?」 学女「お兄ちゃん……」 学習院女子は気をまぎらわそうと奏でたバイオリンの音を止め膝を抱え泣いた。 二人が頼ろうとしたMARCHと学習院女子の兄の学習院はもういない 二人で安全な場所に隠れようと富士樹海を進み、洞窟に隠れたのはいいが石が崩れ出られなくなったのだ。 洞窟内には湧水がわき、富士山の美味しい水が飲めるから命を繋ぐことは出来る、だが閉塞的な空間は不安をかきたてる 東京女子「案外ここにいた方が安全だったりね……皆どうしてるのかな」 せめて東京女子大に支給された青チャートが使えれば……と、東京女子は青チャートをパラパラとめくって見せた。 私立大の彼女らには数学の知識はほとんど無いのだ。重く冷たい石の壁がただ恨めしい
東北「そこにいるのは東京の学習院女子と東京女子か! 俺は東北だ!」 石の壁の向こう側に男の声が聞こえる、東京女子は直ぐ様石の壁に走りよった 東女「東北…?あの旧帝の…私達、ここに閉じ込められて出れないの!」 東北「今出してやる、しかし石をどうするか……」 東京女子は肩を落とした、青チャートを東北に渡す隙間すら無いのだ。 東女が黙りこくった。せっかく希望が見えたというのに……コツ、コツと東京女子の隣で音が響いた。 学女「トンちゃん…私、頑張る…頑張ります!」 東女が見ると先程まで泣きべそをかいていた学女がバイオリンの弓で石と石の隙間を叩いていたのだ あの泣き虫の学女が頑張っているのだ、自分だって……東女の顔に再び希望が宿った 東女「東北君!私達は何とかして青チャートを君に渡すから、君はそれを受け取って!」 うん、と二人は顔を見会わせた。 東女は富士山の美味しい水を水筒にいれ石の隙間にかけた。土がわかずかに溶けていく かなり時間がたった、二人は交代で石を叩き続けた。 学女がキリキリと弓で周りの土を削り手の平くらいの石がゴトリと落ちた。 東女「東北君、受け取って!」 石の壁の向こう側の東京女子の顔がチラリと見えたあと、青チャートが東北の手にわたった 東北「今助けるから下がってろ!」 東北は半角の公式を唱えた。何も変化は無い……と思った瞬間、石を押すとボロリと発泡スチロールのように崩れたのだ。 東北(青チャートには物の数値を変える力があるのか…)
三人は富士山の湧水の周りでつかの間の休息をとった 学女「東北君、助けてくれて……ありがとう」 東女「君、凄いんだね」 東北「お前はこれからどうするんだ?」 血豆が出来た女子二人は顔を見合わせ下を向いた 学女「頼れる人は…お兄ちゃんはもう……」 東北「なら俺と行動しないか? 俺が東女の青チャを使う、君達が偏差値表を使う。これで危険はかなり回避出来る」 女の子二人は危ないし、と東北は照れ臭そうに頭をかいた 東北「危険人物は東大、慶應、京府だな……俺は奥州越列藩同盟のため東北の仲間を探す。」 九州のやつらは信用出来んしな、とまで東北は言わなかった 九州とは幕末の時から因縁がある、そして同じ地帝の九州…やつは切者で侮れぬ男だ だがむやみに彼女らを怖がらせまいと東北は口をつむいだ 東北(伊達政宗…見ていてください……) 富士山の美味しい水を汲み、三人は歩きだした 生存確認 【東北大学/青チャート/富士山の美味しい水】 【学習院女子/バイオリン/富士山の美味しい水】 【東京女子/河合塾最新偏差値表/富士山の美味しい水】
441 :
名無しなのに合格 :2006/12/14(木) 18:49:15 ID:mLefUL6+0
>>440 東北キターーーーーーーーーー!!!!!!!
更新乙!
日獣投下。 岐阜へ向かっていた日獣は、途中神奈川県に立ち寄った。 「もしかしたら、北里さんと麻布がこの辺りにいるかもしれないな」 あいつらも獣医系だし、仲間に入れてしまえば心強いな、そう思った日獣は、 岐阜に入る前に北里たちを探すことにした。 「確か、奴らの家はここらへんのはず・・・・・」 北里と麻布を探す日獣。 しかし、まさか彼の予想だにしない事態が二人に起きていたことなど、日獣は知る由もなかった。
二人を探していた日獣の目の前に、見覚えのある姿が見えた。 「あっ、北里さ〜ん!」 駆け寄る日獣、だが、北里の様子が少しおかしいことに日獣は気付いた。 いつもなら、彼氏の麻布と一緒にいるはずなのに、彼女一人しかいないのである。 さらに彼女自身も、何か取りつかれたように固まっていて、反応がない。 「お〜い、きったっざっとさ〜ん・・・・・」 声を掛けながら近づく、と、北里も日獣に気付いたらしく、こちら側を向いた。 「に、日獣くん・・・・・」 震える声で話す北里、その顔は真っ青で、かなりの恐怖心がうかがえる。
「お、おい・・・・・?北里・・・・・?」 明らかにおかしい北里の様子に、言葉に詰まる日獣。と、次の瞬間、 「日獣くん!」 いきなり北里が、日獣に抱きついてきた、そして大声を上げて泣きだしたのだ。 これには日獣も気が動転してしまった。何が何だかさっぱり理解できない。 「き、北里、いきなり何だよ。抱きついたりして・・・・・ 麻布はどうしたんだよ、今日に限っていないじゃねぇか」 すると北里は、震える指で日獣の前方を指差した。 ごめんなさい、続きは明日かきます。 一応、 【生存確認:日本獣医生命科学大学】 【生存確認:北里大学】 ということで。
うーんなんか言いたかないが新参の張った伏線が台無しに…
446 :
名無しなのに合格 :2006/12/15(金) 01:42:05 ID:NmaSwAjO0
おおう、賑わってきたなwウレシスwww
とうとう東北キタコレ!
みんなGJなんだぜ!
>>445 東北のことか?
東北はやたらたくさん伏線があるからなあw
けど、これが予想外の展開を生むんだぜ…!!!
>>445 新参の伏線ってどれ?
とりあえず久しぶりに読み直した。プールバロスwww
448 :
◆RfmtpZIp7Q :2006/12/15(金) 06:35:07 ID:pp94OGJEO
>445 ひょっとして自分のことでしたか?もしそうだったらごめんなさい。 >444続き 北里にうながされるまま、自分の前方を見た日獣の目の前に、信じがたい光景が飛び込んできた。 「あ、あさ・・・・・」 大量の血を流して倒れている人物。そう、まごうことなき麻布の変わり果てた姿だった。 「麻布!」 北里を押し退け、麻布のもとに駆け寄る日獣、 「ダメだ、もう・・・・・」 冷たくなった麻布の死体を見て、日獣は呆然と呟いた。 いつも私立獣医で俺と北里と一緒につるんでた麻布。 レベルは国公立には及ばなかったけど、それでも仲良くやっていた麻布。 「俺と北里はいつでも一緒さ」っていつものろけてた麻布。 そんなことを考えながら、日獣は10分ほど麻布の死体の前につっ立っていた。
449 :
◆RfmtpZIp7Q :2006/12/15(金) 07:00:15 ID:pp94OGJEO
しかし、北里のすすり泣く声にふと我に返る。 「北里さん、誰が一体こんなことを?まさか、旧帝の連中とか?」 北里は黙って首を振る。 「じゃあ、医専の奴らか?」 もしそうだったら許すわけにはいかない。しかし北里はまた首を振る。 「じゃあ一体誰が・・・・・」 すると北里はまた震える声でこう言った。 「・・・・・ふ」 「え?」 「ぎ、岐阜に・・・・・」 「!」 またも信じがたい事態。なぜ?今の今まで同盟を組もうとまで思っていた岐阜が、麻布を殺したなんて。 「ま、まさか、嘘だろ?」 「ううん、岐阜君がいきなり私たちのところに来て、それで・・・・・」 そこまで言うと、また北里は声を上げて泣きだした。 そんな様子の彼女に日獣は努めて優しい声で言った。 「なあ、何があったのか、詳しく教えてくれないか?」
450 :
◆RfmtpZIp7Q :2006/12/15(金) 07:13:54 ID:pp94OGJEO
―時は今から一時間ほど前に遡る― 「ねぇ、私たち、生き残れるかな?」 不安そうな顔で北里は麻布に問い掛ける。 「当たり前だろ。さっさと代ゼミの馬鹿をやっつけて、俺たちだけでも帰ろう」 「・・・・・うん」 二人は同じ町の出身ということもあって、昔から一緒にいた。 そのため、二人が付き合うようになったのはごく自然な流れだったのかもしれない。 「北里、いつまでも俺たちは一緒だからな、途中で死んだりなんかするなよ?」 「麻布くんこそ、私を残して死なないでよ」 そう言うと二人は、つかの間のお楽しみとばかり、お互いの唇を重ね合わせた。
シュッ! 「!」 キスをしていた二人のもとに、何かが飛んできた。 「これは・・・・・矢か」 麻布はとっさに自分の武器、チャート式生物を取り出す。 「誰だ!おとなしく出てこい!」 そう叫んだ麻布の前に、ひらりと姿を現わした人間。それは岐阜だった。 「岐阜、どういうつもりだ?」 泰然と構える岐阜に、殺気を込めて尋ねる麻布。しかし、 「arrow」 岐阜がそう言うと、またも矢が飛んできた。見ると彼の手には音読英単語が握られている。 「単語が具現化するのか・・・・・クッ!」 必死によけようとする麻布。しかし矢はなおも麻布を襲う。 と、急に岐阜がくるりと方向を変えた、北里のいる向きだ。 「arrow」 矢が北里に向かって放たれる。麻布は慌てた。 「北里!」 麻布は思わず北里のもとに駆け出していた。
一瞬の出来事だった。 麻布くんは、やられそうになった私を庇おうとして、矢に打たれた。 「あ、麻布くん!」 ドサリと倒れた麻布くんのもとに、私は駆け寄った。でも、もう麻布くんは・・・・・ 「麻布くん、麻布くん!」 もうこと切れていた麻布くんをゆすっていた私に、岐阜くんは、いや、岐阜は口を開いた。 「獣医系がいきがりやがって」 私はキッとなって岐阜を睨み付ける。 「医学こそ真の勝利者、たかだか動物に構ってる連中なんて、馬鹿馬鹿しいったらありゃしねえ」 そう言うと、岐阜はまた音もなくどこかへ去っていった。 私は殺してやりたい気持ちでいっぱいだったけど、麻布くんの死が 信じられないというのもあって、その場に唇を噛んでずっと座り込んでいた。 【生存確認:岐阜 武器:音読英単語】 【死亡:麻布(岐阜に矢で射たれた) 武器:チャート式生物(今は北里が所有)】 【生存確認:北里 武器:白チャート】 【生存確認:日本獣医生命科学 武器:メス】
>>447 福島の話らへん。
勝手に東北登場の伏線かと思ってた。
ここまで登場を散々遅らせてきただけにもう少し劇的な登場が欲しかったのは俺だけ?
ストーリーの話はおいといて、 まとめサイトなんだが、最新の学芸のところ、工芸ってなってるけどミスかな? 書いてみようかと思ったんだけど。
455 :
的飯 :2006/12/16(土) 00:02:22 ID:FyY9zn2u0
>>454 ごめん、ミスだ
ダッシュで修正して、ついでに更新するわ
456 :
◆p2RhzINABA :2006/12/16(土) 01:00:38 ID:3auNB7Oa0
>>455 投下したときに言おうと思ってたけど、ついでなので修正のお願いを……。
>>369 の工繊の二回目のセリフの最後を以下のように、修正お願いします。
×現に京大、北大、阪大、早慶は廃校している
~~~~~~
○現に京大、北大、阪大、早稲田は廃校している
~~~~~~~
>>61 の続き
【場所:大垣城二階武器展示場】
間合いが着々と縮まっていく。せっかく逃げた距離がだんだん潰されていく。
その冷静さが不気味です。お願いですから、僕をこれ以上怖がらせないで下さい!
農工(と、とにかく武器をとらないと!)
ショーケースのガラス扉に手をかけ、開けようとする。
しかし、しっかりと鍵がかかっいて虚しくガラスがガタガタ震えるだけだった。
農工(こんな時に、文化財の保護なんてどうでもいいだろー!)
こんなことをしている間にも、確実に近づいてくるというのに!
農工(ええい、まどろっこしい!)
破った三枚の生協の白石さんを全部、日本刀が入っているショーケースに貼り付ける。
白石さんとガラスの破裂音がして、ショーケースに穴が開いた。
視線をあわせたまま、ショーケースに手を突っ込んで、日本刀をむんずとつかみ取る。
ガラスに手を切られるかもという戸惑いはこの際、無視だ。
取ってすぐに、バックステップを踏んで間合いを稼ぐ。
農工「う、動くにゃ!」
あー、しまった。緊張のあまり噛んでしまった!
もともとお調子者の僕に戦いなんてさせるのがそもそも間違いだ。
菜園でトマトでも育ててるのがお似合いなのです。
ちょっぴり恥かしいけど、これに免じて笑って通してくれないカナー?
同女「……」
さっきまでのさっきは薄れ、なんだかキョトンとしている。
あれー? もしかして、期待通りの展開?
同女「……」 じっと見つめてると、キョトンとうより怪訝な表情に変わってきた。 あ、そうか。まだ鞘に収めたままだもんね…………って! 農工「これ、火縄銃じゃん!」 うわあー! しまったあぁー! 隣にあった火縄銃と間違えた! 銃口を斜め上の天井に向けてどうすんだよ! 弾もないし、あったところで火をつけてる間にやられるし、そもそも使い方がわからないよ! 日本刀を取り直すにしても、ショーケースと僕との距離は約二メートル。 彼女との距離が大体十メートルほどだろうか。 武器は棍棒と脇差だ。槍に比べればそれほどリーチはない。 けれども、取りに行った隙にやられてしまうかもしれない。 この状況で一番賢い選択というと、火縄銃なんて無視して僕を撲殺。 ……つまんないシャレを言っている場合ではありません。 同女「ふ」 不敵な笑みを浮かべ、また歩み寄ってくる……やめて! ここは時間を稼ぐしか方法はないかも。 農工「ふっふっふっ、これを火縄銃だと思って油断しているな?」 視線をやや下に落として、ニタリと笑う。 ゆっくりと顔を上げ、生協の白石さんの表紙が見えるようにすっと右手で掲げる。 あんまり喋ると、声が震えたり、また噛みそうだからあくまで無言で。 同女「……それが?」 やった、効果アリだ! とりあえず歩くのをやめて、じっと睨んでくる。 だけど、正直言うとハッタリだから「それが?」なんて訊かれても困るわけで。
農工「ふっふっふふふ……白石さんの恐ろしさを知らないようだな」 わざとらしいくらいの悪役(偉ぶってるわりに、あっさりやられる幹部)笑いが、 なんだか話を聞かないといけないような気分にさせる。 ほうら、自然と足が止まる。 けど、いつまでもハッタリで乗り切れるわけないし、 時間を稼いでいる間に次の手を考えなくちゃ。 ……と、厚い化粧が汗をかいてからか落ちてかけている。 農工「……あれぇ? その顔、見覚えあるぞ?」 言うと、ピクリと片眉を吊り上げる。 動揺している? これはチャンスなのか? 同女「そう? 私はあんたなんて知らないわ」 強がっているけど、さっきまでの冷徹さが欠けている。 いける。いけるぞ! えーと、あの顔は…… 農工「あ、思い出した! 同志社だ! けど、同志社は男だから……わかったぞ。 君は同志社女子だね!」 言った途端、同志社女子はうつむいて肩を震わせる。 これは、どう解釈したらいいのだろう? 間に耐えられなさそうなので、先に喋らせてもらおう。 ……たしか、同志社と同志社女子は兄妹のはず。 農工「安心して。まだ、同志社は生きてるよ! 同志社って賢いし本当にいいやつだよね! そうだ、一緒に探そうよ! 兄妹とついでに僕も加えて仲良くやろうじゃないか!」
さり気なく、「よいしょ」と「僕を仲間にして」と言うあたり、僕もなかなかやり手かもね。 同志社女子(長いから以下、同女にしよう)は、深呼吸をして肩の震えを止めて僕に向き直る。 顔いっぱいに笑みを浮かべて……とても歪だけど。 同女「とても愉快だから殺す前に教えてあげるわ。 あんたはしてはいけないことをした。 私の前で、同志社、の、話をするなぁあああああ!」 叫びながら、怒りに勢いをまかせ、同女が一気に突っ込んできた。 農工「え゛えぇー!」 なにがなんだかわからないけど、すごく逆効果だったのは間違いなさそう。 走った勢いを殺さずに、棍棒が上段から振り下ろされてくる。 農工「くっ!」 咄嗟に火縄銃を構えて銃の横で受ける。 本当に女の子なんだろうか。火縄銃を持つ手が痛いんですけど。 同女「この、このっこの!」 農工「ちょ、うわっ、落ちつっ!」 続いて脇差も横薙ぎになったり、下から斜めに打ち上げてきたりとするのを必死で受ける。 槍で攻撃を受けたときと違い、感情が高ぶってるからだろうか。 とても大振りだ。二刀流が災いしてか動きのキレも落ちている。 それに頭しか狙ってこないし。 受けやすいから大歓迎だけど。 農工「くっ――!」 けど、限界が近い。 大振りだけど、威力が上がってる。 興奮しすぎて脳のリミッターが壊れてきたのかも。 激しく動いたからか、同女のニット帽が脱げて髪が舞い広がる。邪魔だ。
同女「死ね!」 手が痛い。もうやばい。限界かも……。 農工「あっ!」 とうとう、火縄銃を棍棒の一撃で放り出してしまった。 同女「終わりね」 初め同女は脇差を使おうとした。 が、口の端を歪ませ、 同女「せっかくだから嬲り殺しにしてあげる」 棍棒を頭部に目掛け振り払ってきた。 農工「ひっ!」 なんとか、生協の白石さんで受けようとする。 けど、右手を強烈に打ち付けられ、虚しく本が弾き飛ばされるだけだった。 カバーも外れ、ばさばさと回転しながら宙を舞う。 最後の希望が無くなってしまった。 死ぬ瞬間に見るものってこんな感じなのか……凄く、スローで、印象的だ。 同女「往生際が悪いわよ」 同女の冷静さが戻ってきている。 ただただ怖くて、腰はガクンと抜け落ちていた。 もう丸腰の僕に成す術も無く――
農工「うわっ!」 同女「なっ!」 と、同女がとどめの一撃をにかかろうとした刹那、激しい閃光が走った。 続いて鼓膜が割れそうな爆音が響く。 農工「な、なに?」 同女「きゃっ!」 咄嗟に同女に背を向けて、頭を手で覆い、亀のように丸まる。 ……埃がおさまり、静かになった。 恐る恐る目をあけて振り返る。 農工「あっ……」 土埃と蛍光灯に頭が下敷きになっているうつ伏せの同女が――。 蛍光灯は天井に釣ってあったやつだ。見上げると、天井ごと削り取られたようだ。 同女の周りには夥しいガラスの破片が飛び散っている。蛍光灯とショーケースが割れた物だろう。 農工「一体、なんで……」 わけがわからない。何だコレは? けど、何もしないのもなんだか恐ろしい。 農工「まさか、死んじゃった?」 そっと同女に近づく。 もし生きていてまた襲い掛かられたらかなわない。 側に転がっていた棍棒は思いっきり蹴飛ばし、脇差は僕が左手で持っておいた。 農工「もしもーし?」 見ていて痛々しいので、同女の頭から蛍光灯をどけることにする。
農工「うっ」 同女の頭は、ガラス片が頭に刺さり、だらだらと流血していた。 蛍光灯が勢いよく落ちたからだろう。頭も激しくぶつけているだろうし。 農工「……」 見るに耐えず、自ずと視線をそらしてしまう。 とりあえず、足元に落ちているカバーが外れむき出しになった生協の白石さんでも拾おう。 ……あれ? 裏表紙に何か書いてある。 農工「なになに…… 『ちなみに、本のカバーはちょっとした手榴弾並の威力です。 素敵ですね』 って……」 これか。 農工「そういうことはカバーに書けえぇ!」 白石さんのバカバカ。お茶目はノーサンキュー! 白石さん舐めてました! 本当にすみませんでした! 農工「はぁ……」 とにかく疲れた。 唐突な爆発の理由がわかって安心すると、棍棒で打ちつけられた右手が痛み始めた。 ……でもそんなことよりも、自分が同女を殺したという事実が怖くて怖くてたまらない。 体の震えは止まらないし、奥歯がガチガチなるのを必死に噛み締めている。 罪悪感と自己嫌悪で精神がおかしくなりそうだ。 けど、現実と向き合わなくちゃ……落ち込むのはそれからにしよう。 仏さんには礼儀を尽くそう。 手を合わせようと振り返って、同女の仏前にしゃがむ。 すると、肩がかすかに動いていた。
農工「まさか、生きてる?」 よかった……。 自分を殺そうとした相手ではあるけど、見殺しにするのは忍びない。 特に女の子だと。 最初にちょっとだけ組んでいた工繊には「偽善者」とまで言われてしまうほど、お人よしな僕なのです! 農工「よし、できるだけやってみよう」 とまあ、セリフだけは威勢はいいけど、本音を言わせてもらえば、 農工「へるぷみー白石さんっ!」
【場所:岐阜(大垣城)】 [備考]:二階は戦国時代の武器展示ホール。 【時:三日目、昼過ぎ】 【生存確認:東京農工】 [状態]:全身に軽い打撲。右手は重度の打撲。 [武器]:生協の白石さん(残り20枚、カバー欠損)、脇差 [道具]:支給品 [思考・行動方針]:同志社女子の治療 とりあえず生き延びる [備考]:支給品の内、水筒は破壊された 【生存確認:同志社女子】 [状態]:昏睡、頭から流血(ガラス片が刺さっている)、頭部に強度の打撃 [武器]:サバイバルナイフ、木製棍棒 [道具]:支給品、消毒液、包帯、ガーゼ、絆創膏、テーピングテープ [思考・行動方針]:同志社を殺害 [備考]:両手をテーピング済、全身黒ずくめ
466 :
◆p2RhzINABA :2006/12/17(日) 05:47:33 ID:UpsGzLua0
また賑わってきて嬉しい限りヽ(´ー`)ノ
>>455 更新いつも乙です!
今回のを書こうとして気付いたので指摘してみるテスト。
まとめサイトに
>>61-62 が抜け落ちてるっぽいです。
467 :
名無しなのに合格 :2006/12/17(日) 16:49:52 ID:datF3qcN0
468 :
名無しなのに合格 :2006/12/19(火) 00:55:05 ID:xeiBIXfF0
469 :
名無しなのに合格 :2006/12/20(水) 18:00:18 ID:aLdE5jQ60
俺…横国なんか好きだ。
470 :
名無しなのに合格 :2006/12/20(水) 18:30:26 ID:JUh92DCf0
アーッ!
×アーッ! ○アッー! 0点
472 :
名無しなのに合格 :2006/12/20(水) 21:36:30 ID:aLdE5jQ60
横国じゃない、農工だった。
473 :
名無しなのに合格 :2006/12/21(木) 18:44:38 ID:+HN46CCh0
期待あげ
474 :
名無しなのに合格 :2006/12/23(土) 10:03:58 ID:g1JLHjxIO
ほしゅ
475 :
名無しなのに合格 :2006/12/25(月) 17:44:01 ID:5qxIj8GVO
保守 受験生がんばれあげ
私は向かう、東へと。殺しに行くために。ゲームに勝って生き残るために。 学芸「もう、私には何も……」 思い出はもう思い出でしかなくなってしまった。 もう新しく築かれることは永久(とわ)にない。 学芸「東外さん……お茶の水さん……」 優しくてゆるやかな時間が流れていた日々を思い出すと、ただただ哀しくなる。 一緒に、買い物をした日、お菓子を作った日、勉強会という名目でおしゃべりしてただけの日。 学芸「くっ!」 あふれでてこようとする涙を、あわてて唇を噛むことで殺しにかかる。 血の味がしだしたけど、かもうもんか。 もうこれからは泣かない。絶対に泣かない。 すべてが終わったら、全部を吐き出して盛大にわんわん泣き叫んでやる。 学芸「ここで歩みを止めるわけにはいかない。 私のできる唯一のことは生き残ることだけだもの」 そうだ。まだ私が残ってる。 だけど、果たしてこの”私”は東外さんとお茶の水さんが知ってる私だろうか? 数々の殺人を犯した私は本当に生き残る価値なんてあるのだろうか? 私は私だと信じたい。もちろん自分の中に別人が住んでるような感じはしない。 学芸「もともと、こうだったのかな……」 大本の性格が変わってしまったような気はしないし、記憶も意識もはっきりしている。 こんな異常な状況だし、変わるなというのが無理な話かもしれない。 昔からマイペースな私であろうと変わらざるを得ないのかもしれない。
けど、いくら異常な状況とはいえ冷静に殺したりできるものだろうか? 「殺し」をしてる時の私は冷酷すぎる。 人が変形していき、血や肉片が飛び散るさなかにいるのに、 恐怖や悲哀や同情はもちろんのこと喜びすら感じていない。 いっそのこと喜びでも感じていれば、快楽殺人者として楽になれるかもしれないのにな……。 殺した後で思い返すと、自分でも背筋が寒くなるほどだ。 獨協の差し金で沢山殺してしまったので、一気にこの傾向は進んできている気がする。 冷酷じゃなかったのは先の一回だけ……あの時は頭が完璧に真っ白だった。 何も覚えてないし、思い出したくもない。 やっぱり殺すことはおぞましいし、 親友が死んだら虚無感と陰鬱と理不尽な怒りで心がいっぱいになる。 感情が暴発しないように抑えるのに必死だ。 だけど、誰かの大切な人の命を奪いに行くだろう歩みを止めようとしない。 学芸「まるで死神ね……」 我ながら矛盾していることに自嘲してしまう。 このまま優勝したら、その時の私は――。 学芸「やめよう……」 気が滅入るだけだ。一人だと色々考えてしまってよくない。 とは言っても、もう一緒に居たい親友はいないのだけど……。 これからは孤独な戦いが待っているだけ、か。
学芸「――っ!」 急に、藪がガサリと音を立て何か出てきた! 大学ならやられる前に殺しておかないとと思ったし、 また狼だとやっかいだな、と思ったけど……それはとても小さかった。 ???「にゃー」 学芸「……ねこ?」 藪から出てきたのは、真っ白なねこだった。 あまりの場違いな存在に目をぱちくりさせてしまう。 学芸「……かわいい」 どうしよう。だっこしたい。 学芸「おいで……」 バールのようなものを脇に置いて、しゃがむ。 が、ねこは警戒しているのか私に興味がないのか、 じっとこちらを見つめてくるだけだった。 学芸「食べる?」 狼肉の燻製をとりだし、ねこに向かってひらひらと振る。 すると顔に「おにくたべたい」と浮かべながら、近づいてきた。 肉を差し出すととおしいそうに食べた。……ねこでも燻製食べるんだ。 猫「うにゃ」
もの欲しそうな顔をしてみつめてくる。……やってみるかな。 もう一切れとりだしてねこの目の前でぷらぷらと振る。 肉をつかまえようとして腕を伸ばしたところで、ひょいと持ちあげる。 空中でぱちんと手を合わせるねこ。もう一度、ねこの前で肉をぷらぷら振る。 ただ、今度は私に少し近づいてるけど。ねこが近づくと、またひょいと持ち上げ……。 ということをやってるうちに、ねこはとうとう私の膝の上できて、肉をはぐはぐ食べた。 そこで逃げるかな? と思ったけど、なんと毛づくろいしだした。 学芸(うわーうわーうわー) かわいすぎる……。抱きしめたいのをこらえて、そのままされるがままにする。 首輪はついてないけど、人をあんまり怖がってないから飼い猫なのかもしれない。 それとも、まだ若いからなのか、大物だからなのか。 そんな様をほくほくしながら眺めていると、挙句の果てに眠りだした。 学芸「どうしよう」 うーん……私も休もうかな。 ねこを起こさないように足を崩して、側にあった木にもたれかかる。 学芸「今日は疲れた……本当に疲れた」 このねこが現れてくれてよかったのかもしれない。 ちょととだけ考えると不謹慎に思えるけど、たとえ仮初めのやすらぎだろうと強制的に休んでおこう。 あのままいくと私は悲しみに溺れて完全に壊れていた。 相変わらず沈んだままの心から、泥沼のような感情が蠢いてきて吐きそうになる。 すぐに血なまぐさくて情けなど皆無の戦場へ赴く。 もう二度ととりかえしのつかない判断をしたくない。 とにもかくにも、あったかい膝の感触とやわらかな夕日が心地よい。 なんだか眠くなってきたな……。
【場所:中部エリア(山林)】 【時:夕方】 【生存確認:東京学芸】 [状態]:心身ともに極度の疲労。精神的な疲労は重め。 手のひらがすりむけてる(包帯で巻き済み)。 右肋骨数本にひび。 木にもたれて座ったまま睡眠中(白猫つき)。 [武器]:バールのようなもの、トンカチ、果物ナイフ [道具]:支給品、狼の毛皮、狼肉の燻製 [思考・行動方針]:東(東京方面)へ殺しに移動 東外・お茶の水の分もなんとしてでも生き残る 基本的に遭遇した大学は殺害 冷酷な殺人鬼と化していく自分が怖い 異様な死体(高崎経済)の実行者と相対するのは避ける [備考]:黒髪ショート。スレンダー。身長は普通。胸は小振りらしい。
481 :
◆p2RhzINABA :2006/12/30(土) 05:33:49 ID:q0w6G/r90
今年最後の投下。なんとか年内に間に合った。 書けたらいいけど、多分次はセンター後になるかもしれん……一応、受験生なもんで。 では、健闘を祈る(`・ω・´)b
482 :
◆p2RhzINABA :2006/12/30(土) 05:36:42 ID:q0w6G/r90
――なんという朝。 そんな歌の一節があったような気がした。まだ朝というには少しばかり早いが… 同志社は群青色に染まった部屋の中、ひっそりと目覚めた。 世界は段々と色彩を伴いはじめるのだろう。 腕の傷を恐る恐るさすってみる。すると鈍い痛みが身体中を巡った。 やはりな、と何故か彼は納得した。 こんな衛生下で傷がどうして悪化せずにいようか?自嘲気味にそう心の中で繰り返す。 急がなくては…… とにかく時間が無い。 早いとこケリつけなきゃ、だな。 同志社「四日目、ね…」 とりあえず地図を広げてみた。 そういえば、ここ一日ほど代ゼミの放送が途切れている。 禁止エリアも『富山』を追加して以来、特に連絡も変更もなかった。 … … 日女「考えても、無駄というものよ…」 お、と同志社は軽く声を発し、怪訝そうに睨みつけた。 起きてるなら言えよ。 日女「あら、ごめんなさいね…」 蛇口を捻りながら、悪びれもなく彼女はそう言う。 日女「放送が無いんだったら…その必要がなくなったか、代ゼミがどうかしたか、どちらかでしょ?」 ドライな日女の返答に、少しムッとした。 もう少し希望的、いやなんと言ったらいいのか…。あと僅かでも優しくモノを言えないのか。 同志社「………秋田さんは?」 日女「ん…寝てるわ……」 同志社「そうか。 ………突然で悪い、」 日女は眼を軽く見開き、コップについだ水を飲みつつ、殺すわ。とあっけらかんに言った。 …エスパーか、お前。 が、続けて同志社は答える。 ここから出て行ってもいいかと。 ここで留まっている訳には、いかない。
同志社「なぁ、もう四日目だ。確かに俺は約束したが… 言ったろ?やっぱり俺にはやらなくちゃいけない事があるんだ。」 日女「そんなの…勝手よ。」 同志社「……悪い。」 日女「話しなさいよ。」 え?と俺は聞き返す。 日女「やらなくちゃ、ならない事よ。 この際、教えてくれたっていいじゃないの…」 コツッと遮るように彼女はコップを置いた。 同志社「………やむをえないな。 俺は…横国、そして名大に合流しなきゃならない。 いや、しなきゃならないというか…まぁ約束はしてないんだが… 維新三傑みたいなもんだ、合流ししだい力を合わせてどうにかしようと考えてる。」 日女「随分、面倒くさい例えね…」 気にせず俺は続ける。 同志社「ここまで色々とトライはしてみたんだがな。 お前も知ってる通りハッキングしてみたり、まぁなんだ色々と。 あの時は失敗に終わったが案外セキュリティ甘いし、チャンスは思いの外ありそうだわ。 ま、もちろんサイバーアタックはもう通用しないだろうけど。」 日女「そう…。あてはあるの…?広いわよ、ここ…」 同志社「ここにいるよかは可能性もあるだろう?」 日女「……そう。」 言い終わると彼女は、キッチンから出てすたすたと歩み寄り、俺の隣に座り込んだ。
日女「…同志社クン。目を、目を見て…。」 同志社「…あ? っっ!!?」 この女…! 何かと思えば、傷口をグッと握られている。 同志社「はっ、離せよ!」 日女「ハーン…この傷の、せいね…」 同志社「だから!はなッ」 日女「めくるわよ……」 同志社の制止をいささかも気にかけずに、シャツの袖をめくると痛々しく黒々と染まった包帯があらわれた。 包帯の下から透けて見える皮膚も、変色しているように見える。 いや、明らかに変色している。 日女「貴方…… 困ったわね…」 日女は本当に困った顔している。めずらしい。 なんでか俺まで決まりが悪くなっている、居心地が悪いんだが…。 同志社「…分かっただろ? ちょちょっとさ、早く終わらせないとさ。」 日女「…だったら、ちょっと待ってなさい……。」 寝室に秋田を起こさないようそーっと入り、ザックを持ってくると、何やら紙にさらさらと書き出した。 日女「……はい。」 同志社「東京女子医科、大学…?」 日女「そう。私の知り合いで医学系なんて彼女くらいしか…いないし…」 どういう風の吹き回しで? 疑るようにじっと彼女を見つめてみる。 日女「……。」 目が泳いでいる。目のやりどころに困っている。 …目を見ろって言ったのはそっちだろ? 思わず俺は笑みがこぼれた。自然に笑えるなんていつぶりだろう? こいつ案外処女か?とかそんなどうでもいいことにまで頭が巡った。 互いに触れ合う肩が、こころなしか温かく感じる。 ジーンと何かこう、つま先から頭のてっぺんまで暖まっていくように感じた。 日女「ともかく…! 彼女は臆病だから…そうね、まだ新宿にいると思うわ… そこじゃなかったら静岡ね、静岡にもキャンパスがあるから…。」
同志社 [状態]:健康だが左腕の銃創が悪化してきた。 左腕の操作に難有り。感染症の疑い有り。 [道具]:支給品 薬品 [武器]:毒サバイバルナイフ (速効) [思考・行動方針]:1,東京女子医大との接触 2,横国、名大との合流 3,そいや妹はどうしてるかな… [備考]:妹の憎悪を彼は知らない。 日本女子 [状態]:健康(寝不足) [道具]:支給品 [武器]:ナイフ(その他にも所持しているが明かしていない。) [思考・行動方針]:三陸海岸の空家で待機。 新潟の捜索。 さてと、秋田とこれからどうしようかしら? [備考]:処女? 秋田 [状態]:健康(睡眠中) [道具]:支給品 [武器]:DUO3.0(単語帳タイプの武器ではトップクラスの威力) [思考・行動方針]:三陸海岸の空家で待機 福島と合流(したい) [備考]:低血圧、彼女もまた。
>>481 GJです
当方もしばらく更新滞るかも。
すまんのぉorz
488 :
名無しなのに合格 :2006/12/31(日) 01:58:36 ID:6+NhELZU0
両名ともGJなんだぜ! 読み続けたおかげでセンター小説とれるようになりますた。 本当にありがとうございました。 学芸かわいいよ学芸 日女かわいいよ日女 ぬこかわいいよぬこ
489 :
的飯 :2006/12/31(日) 22:42:12 ID:3UX9LcBK0
大晦日に紅白見ながら更新とか有り得ないだろ…… 常識的に考えて……
490 :
的飯 :2006/12/31(日) 23:48:59 ID:3UX9LcBK0
皆、よい年越しを
491 :
名無しなのに合格 :2007/01/02(火) 00:43:32 ID:9CV2vp410
492 :
名無しなのに合格 :2007/01/04(木) 02:21:40 ID:Wyva9YsW0
センター前……だが、俺は! まとめサイトを読む……! まさに、外道。
493 :
名無しなのに合格 :2007/01/07(日) 01:35:03 ID:kkI3cPMi0
494 :
名無しなのに合格 :2007/01/08(月) 16:33:17 ID:teu11HYw0
期待あげ
495 :
名無しなのに合格 :2007/01/11(木) 01:41:32 ID:3JyE1vsH0
保守 センター後を楽しみにしてるぜー
496 :
北里・日獣 ◆RfmtpZIp7Q :2007/01/12(金) 18:14:32 ID:JfkehKUzO
北里がむせびながら言った話を、俺は信じられなかった。 「これからは医学の時代」? 「獣医学なんて馬鹿馬鹿しい」? 今まで獣医学の大学同士仲間だと思っていたのに。こうも簡単に裏切れるのかよ、岐阜? しかも、俺と北里の大事な、特に北里にとっては恋人だった麻布をあいつは殺した。 ―許せない― ―絶対に、許せない― 麻布を殺した岐阜を、北里から大事な仲間を奪った岐阜を、そして何よりも 獣医学を馬鹿にしやがった岐阜を。 この時、すでに俺の心の中にあった「岐阜を仲間にする」という考えは消し飛んでいた。
497 :
北里・日獣 ◆RfmtpZIp7Q :2007/01/12(金) 18:32:05 ID:JfkehKUzO
「日獣くん・・・・・?」 北里の声に、俺は我に返る。そうだ、北里はどうするんだろう。 これから一人ぼっちじゃ、いつやられるか分かったもんじゃない。 「あのさ、これから北里さんはどうするの?」 重い空気を飛ばすかのように、明るく話し掛ける。 恋人を失った人に対する話し方にしては少々不謹慎だが、仕方がない。 「私、どうすればいいのか分からない。もう麻布くんもいないし、一人ぼっちになって・・・・・」 そう言うと、北里はまた泣きだした。 麻布は北里の恋人だが、俺の親友でもある。だったら俺が今すべきことは―― 俺の心の中はすでに決まっていた。いや、麻布と北里が獣医系である時点で こうなることは分かっていたのかもしれない。
498 :
名無しなのに合格 :2007/01/12(金) 18:45:00 ID:SM5L898qO
やべえ、なんか面白そう
499 :
北里・日獣 ◆RfmtpZIp7Q :2007/01/12(金) 18:50:55 ID:JfkehKUzO
「一緒に、組まないか?」 北里が驚いたような顔をした。 「獣医系同士一緒に組んで、岐阜のところになぐり込みしてやろう。 麻布の仇は、俺がうってやる!」 「でも相手は国立だよ、私立の私たちじゃとても勝てるわけがない」 「動物を助けるっていう同じ目的を持った学科に、私立も国立もあるかよ! 俺が絶対に仇はとる、とるから・・・・・もう、一人ぼっちなんて言うな、な?」 そこまで言い切ると、北里は了解したらしく、下を向いてコックリ頷いた。 「・・・・・よし、じゃあ、まずは麻布を供養してやろう。いくら何でもこのままじゃ可哀想すぎる」 「・・・・・うん」 ようやく北里も落ち着いたみたいだ。それから俺たちは、丁重に麻布の墓を作ってやった。 途中麻布の武器だったらしき「チャート式生物」を見付け、北里に持たせた。 北里と俺にとっての、麻布の形見、と言ったところか。
500 :
北里・日獣 ◆RfmtpZIp7Q :2007/01/12(金) 19:04:47 ID:JfkehKUzO
墓を作り終え、墓の前で二人で合掌して、いよいよ出発の時がきた。 「まぁ、麻布ほどは役に立たないかもしれないけど、よろしく。北里さん」 「こちらこそ。日獣くん。」 死を乗り越えた北里に、迷いの表情は無かった。 俺は改めて思う。絶対に、他の学科には無い獣医系の強さ、見せ付けてやる―――。 【日本獣医生命科学大:生存 武器:メス(60本) 思考:麻布の敵をとる、代ゼミを倒して脱出する 位置:神奈川県→岐阜へ】 【北里大:生存 武器:白チャート、チャート式生物(麻布の所有物) 思考:日獣について行って、岐阜をやっつける 方角:神奈川県→岐阜へ】
501 :
◆RfmtpZIp7Q :2007/01/12(金) 19:06:27 ID:JfkehKUzO
久々に投下。進研近いから困る。
502 :
的飯 :2007/01/12(金) 22:43:12 ID:OKfb/4oq0
503 :
名無しなのに合格 :2007/01/16(火) 09:13:58 ID:/BmZjKbE0
age
504 :
名無しなのに合格 :2007/01/19(金) 00:42:56 ID:Y55asadbO
age
505 :
名無しなのに合格 :2007/01/20(土) 04:23:10 ID:5h+xc7v50
避難所なんかカオスだなwwww
506 :
的飯 :2007/01/21(日) 20:16:10 ID:f6CwEk1x0
センター受けてた人お疲れー
>>505 パート2辺りから放置された骨董ですからw
507 :
名無しなのに合格 :2007/01/23(火) 11:17:40 ID:1IYci2xH0
ほ
九大「……という訳だ。分かったか?」 鹿大「んな事いきなり言われたって、ハイそうですか、だなんて言えるかよ!!Σ(゚Д゚;) 大体にして長大は……ヽ(´Д`;≡;´Д`)丿 」 そこに佐賀を起こして戻ってきた長大が 長大「あら失礼、佐賀なら起こしてきたよ。」 と会話を遮った。 続いて長大の後ろからとぼとぼと目を擦りながら佐賀も戻ってくる。 長大「九大、アタシが言うから。」 佐賀「ん?んあ? なんだよ、お?九大?」 九大「ちょうどいい。佐賀、お前にも話がある。」 長大「ちょっと!九大!!」 佐賀「え、、あ?あぁ。わ、分かった。」 唐突に話を切り出され当惑した表情を浮かべる佐賀と不機嫌そうにしている長大をよそに、九大は話を切り出した。 九大の頬を蒼白い月光が照らす。 九大「長大の事なんだ。」 佐賀「え?まん子のこと?」 九大「まん子?…まぁそうだ、まん子だ。」 鹿大「まん子?(*´∀`)」 チッと舌打する長大。 佐賀はなんだよ、まん子だろと怪訝そうに長大の方へ向き返る。 佐賀「あ、あら…?」 思わず目を見張る佐賀。 佐賀「く、熊大?」 長大「違うわ、長大よ。アタシは。」 佐賀の脳内に突如???と?が幾つも浮び、それで一杯になった。
従姉妹の割には熊大と顔が似ているかも、と思ったりもしたが今はどういう訳か違う。 熊大の姿が一瞬長大にダブったのだ。 熊大とは当然髪型も違うし、体格も似るべくも無く。 そして逆説的に何故か彼は分かっている。彼女は熊大ではない、と。 けれども聞いてしまった。 が、しかし似てるとかそういう話ではなく… なにかが田舎臭く鈍そうなさっきまで長大とは決定的に違う。 なにかが熊大の雰囲気を彼女から醸しだしていた。 佐賀「熊大じゃないのか?」 もう一度佐賀は思わず問い返してしまった。 すると今度は九大がそうだ違う、と彼を否定した。 佐賀は押し黙ってしまった。 わかんねぇ訳わかんねぇ。 と何回も脳内ループを続けるうちに、その様子を察したのか長大も九大も黙ってしまった。 鹿児島は意味も無く薄ら笑いを浮かべている。 しばし沈黙…… ……とこれを破る甲高い声。 鹿大「あ!!く、熊大!!クル━━━━━━━━m9( ゚∀゚)━━━━━━━━!!」 長大「え!!?」 鹿大は指を真っ暗な森の中に向けた。 指差す方へ誰よりも早く長大がと振り向き、それに続き佐賀、そして最後はゆっくりと九大が振り返った。 ガサゴソと確かに木々の奥から聞こえてくる。 鹿大「熊大だ!間違いない!へ(へ´∀`)へ 俺は悪いが熊大の気配だけは間違えない!( ・∀・)」 次第にその姿の輪郭が闇の中に浮かび上がる。 そして終いにはくっきりとその姿を彼らの目の前に現した。 ――熊大だ。
大「おいは薦めなかね、九大。」 絡まりつく草木を掌で払いながら静かに、それでいて威圧的に熊大は言い放った。 九大「…」 熊大「もう一度言う。おいは薦めなか。」 九大「…」 一人だけテカテカと落ち着きの無い鹿大を除き、また場は沈黙した。 佐賀はそれぞれの様子を見回してみる。 九大は何かを迷っているようだ。熊大の登場は予想外の出来事だったのか? 用意周到な彼にしては珍しい姿をさらしているなと思える。 一方熊大は穏やかさを目に据えているものの、言葉の節々に感じるようにそのたたずまいはいたって高圧的だ。 そんな様子ではあるものの、その心中をうかがい知る事はどうやら俺に出来そうに無い。 長大は一瞬面食らったように見えたが、今は落ち着き九大と熊大の様子を見つめている。 そして鹿児島はふるふると肩を震わせ 鹿大「ウ オ ォ ォ ォ ォ ォ ォ ォ オ オ オ ッ ッ!! く ま だ ぃ ぃ ぃ い キタ─wwヘ√レvv〜(゚∀゚)─wwヘ√レvv〜─ !!」 と喜びを爆発させた。 果たして熊大は鹿大の気持ちを知っているんだろうか…? 鹿大は熊大へ小走りで近づく。 熊大「もし『使う』と言うんじゃ、わいら皆を殺しておいも死ぬ。 ………本気とよ。」 今まで以上に静かに、そして穏やかに熊大はそう言った。 懐から物を取り出したかと思うと、彼は軽く右の腕を振るった。 走りよる鹿大の足元をスッと薄い紙のようなものが通り抜けていく。 鹿大「う゛っ( _。д゜)」 足切り、と長大がポツっと呟いたのが聞こえた。 何の事か佐賀には分からなかった。 が、あろうことに次の瞬間には鹿大の両の足は彼の膝の部分から離れ、その切れ目からさも噴水のように鮮血が吹き出している。 佐賀は戦慄した。
鹿大「あっ あっ あ… 足、足俺の足…あ あ 熊大ぃぃぃ…(´Д⊂」 鹿大は床に寝転がりだだをこねる子供のようにひたすら懇願しているように見えた、ひたすら何かを。 ジタバタと動き回ったのも最初のうちだけで、すぐに血の気を失い今は寒い寒いとしきり呟いている。 熊大「分かったとね?おいは本気たい。 戦いに参加せんつもりじゃったが、ばってん今は別ね。」 九大は大きくため息をついた。目の前でうごめく鹿大のことなど気にもかけずに。 長大「九大!…いいわ、ここはアタシに任せて。」 気だるそうに武器を構えかける九大に長大は慌てて制止を入れる。 九大のこの雰囲気はマジになった証拠だ。 九大「しかし…」 長大「構わないから、アタシに任せて。」 熊大「『長大』がそう言うならよかよ。その方が手っ取り早いとね。 おいは『長大』とさえやれんば、それでホントはよか。」 不敵に熊大は言う。 その様子を黙って見ているしか佐賀には出来なかった。 長大「九大、アンタは佐賀を連れて…そうね下関のあたりで待ち合わせようか。 こいつを殺ったら本格的に本州制圧といきたいし。」 九大「…そうか。分かった、先に行く。2時間だけ待つ、来なければ先に行く。 まぁいずれにしろお前の位置はこちらで確認できる。 お前が死なない限りはいずれ合流できるだろう。」 長大「了解、それでよろしくてよ。」 短く乾いた会話が交わされた後、九大は佐賀に着いてこいと指示し森を去った。 熊大はそれを気にするでもなく、避けられぬであろう戦いに備え集中力を高めている。 鹿児島は…血を流しすぎたようだ。もう殆ど動いていない。 もし手当てが無いままならじきに失血死するだろう。 冷えた夜風が二人の間に吹いた。
【生存確認 長大:リュックサック型ファットマン(重量・サイズ改良済) ・代ゼミからのメモ ・毒きのこ&普通のきのこ(熊大の実家の農場から)/九州連合結成(佐賀) /九大との合流・武器の廃棄】 【生存確認 佐賀大:グレネードランチャー・スプリンクラー・縄/九州(佐賀)/九州連合結成】 【生存確認 九大:大宰府天満宮の合格祈願お守り・工作カッター・????/九州(佐賀) /九州連合結成】 【死亡確認】 鹿大:桜大根・火縄銃・カヌー・対暗殺用シャーペン/九州(佐賀)】
まとめ2部その8から見ると分かりやすい 予告どおりの投下です。 一番放置されたたキャラを動かしてみた。 キャラのディテールはちょっとよくわからんとですw
熊大の生存確認忘れてた 【生存確認】 熊大:マークシート/九州(佐賀)/長大の殺害
515 :
名無しなのに合格 :2007/01/24(水) 02:36:55 ID:QXGJVOnV0
>>514 乙
九州久々にキタコレ。
鹿大(;つД`)
九工大がない(´・ω・`) 国立なのに…
そんな大学知るか 国立は全部出せってか? そんなん収拾つかなくなるしなんの特徴もない下位国立を出す意味がない 現時点でもいつ終わるか全くわからん状況
518 :
名無しなのに合格 :2007/01/25(木) 00:23:21 ID:d7V+9hgX0
>>516 ないのなら
自分で書けば
いいじゃない
デジタルハリウッド「ヘイ! ジャップ! カマン!」 ものつくり「このやろぅ〜ボクを馬鹿にする気だなぁ〜!」 ざざーんと波しぶきが立つ海辺の岩場で言い争う声が二つ。 イントネーションが狂った英語交じりの声と、間延びした声が延々言い争っている。 傍目にはじゃれあっているようにしか見えない。 デジハリ「ユーはもう時代遅れなのですヨ? 自宅にひきこもってママのおっぱいでもすってるヨロしネ! ま、ミーは、マルチクリエイティブでエイサイティングでクールかつファンタスティックな ムービィを自宅のピィースィーでクリエイトしますけどネ!」 ハナタカダーカといった感じで、デジハリが腹を抱えてHAHAHAとあざ笑う。 雑に染めた金髪と安物のブーツがうさんくささをかもしだしている。 対して優しそうな少年にしか見えないものつくりはぷるぷると振るえだした。 そんな様子を満足そうに見つめ、デジハリはさらに楽しそうに追い討ちをかける。 デジハリ「埼玉にあるだけにダサイタマってわけですナッ!」 途端、最初の間延びした声とはとても同一人物とは思えないような勢いでものつくりが吼えた。 ものつくり「うるせぇー! アキバに校舎構えてるオタに言われたかねぇえー!」 デジハリ「ノォオオオオオオオオオオオオオオオ――――! 聖地を侮辱することは許さないデース!」 デジハリはあご外しそうなほどあんぐりと口をあけ、ガクガクと震え青ざめる。 知らずに豚肉を食べてしまったイスラム教徒でもしそうにないほどの驚愕っぷりだ。 デジハリ「……決闘デース」 静かにデジハリが呟いた。
ものつくり「……」 ものつくりは無言でうなづく。 デジハリ「オーケィ……ルールはとってもシンプルデース。 ミーがコインを投げマース。 落ちた瞬間に、ホルスターからガンを抜いてで撃つだけデース。 オーケィデスネ?」 ものつくり「……」 また、ものつくりは無言でうなづく。 デジハリは西部劇に出そうなシングルアクションのリボルバー。 対するものつくりは……なんだかよくわからないごちゃっとしたメカニックな拳銃(?)だ。 よく言うと先鋭的な悪く言うとおもちゃチックなデザインだ。 デジハリ(ククク……バカですネ……あんなオモチャで勝てるわけないデース) デジハリは口の端を歪ませる。うつむいているので、ものつくりには見えないが。 デジハリ「では、レディ! ……ゴー!」 コインが空中に放られる。 が、コインが手から離れた瞬間に、もうデジハリが銃を抜く――! デジハリ「HAHAHA! おバカさーん! 勝てばいいのですヨ!」 ハンマーを素早く手のひらで下ろし、トリガーを引く……が、 デジハリ「ホ、ホワット? シット! ジャムった!?」 リボルバーなのでジャムる(薬莢の排出不良)ことは絶対にない。 デジハリはパニック状態で何度もハンマーを下ろしトリガーを引くが、 へなへなとハンマーがやる気を無くしたかのようにゆっくりと動くだけだった。 こんな勢いではとても発砲は無理だ。
デジハリ「こ、このヘナチン! しっかりしなサーイ!」 ちなみに、コインはとっくに落ちてしまっている。 ものつくり「同感ですねぇ……勝てばいいんですよ、勝てばねぇ」 いやらしく顔を歪ませて、ひたひたと銃に悪戦苦闘しているデジハリに近づいていく。 人が良さそうなど、口が裂けても言えない表情だ。 デジハリ「ファック! まさか、ガンに細工しやがったなこのエテコーゥ!」 デジハリが焦れば焦るほど、ものつくりの顔は喜悦の色が濃くなる。 ものつくり「いいですねぇ……罠にひっかかって、絶望にあけくれるお間抜けさんをみるのは。 ふぅ……どうですか? 銃、いりますかぁ?」 不思議ガンの銃口を向けながら、ものつくりが訪ねる。 デジハリ「ウェイトウェイト! サー、待つネ!」 デジハリが腰を抜かしてへたりこみ、 後ずさりしながら手を前にいっぱい広げて命乞いをする。 デジハリ「ジョーク! アメリカンジョークネ!」 汗をダラダラと流しながら、必死に説得する。 ものつくり「おおっと。手が滑ったぁ」 わざとらしい声を挙げて、ものつくりがトリガーを引く。 途端、青白い閃光と破裂音がしたかと思うと、デジハリが倒れた。 デジハリ「アウチッ! ファック! GAKURI……」
デジハリの最期をねっとりとした瞳で見つめ、 くつくつと笑いながらものつくりは呟く。 ものつくり「ワタシは弱いですからねぇ…… こんな風に工作しながら、地道に勝っていくしかないんですよ」 と、言った次の瞬間には。 ものつくり「さぁ〜て。次は誰をやろうなかなぁ〜」 また、人の良さそうな小柄でかわいい少年に戻っていた。
【場所:関東(海岸の岩場)】 【時:夕方】 【生存確認:ものつくり】 [状態]:健康 [武器]:不思議ガン [道具]:支給品 [思考・行動方針]:工作して地道に勝っていく。 [備考]:人が良さそう。小柄でかわいい(男)。 工作が成功し、勝利を確信すると本性がでる。 【生存確認:デジタルハリウッド】
524 :
◆p2RhzINABA :2007/01/25(木) 03:18:45 ID:UjfhAELG0
>>523 修正です。
×【生存確認:デジタルハリウッド】
○【死亡確認:デジタルハリウッド】
さて、今度は二次後の投下になりそうです……。
絹代は俺にとても酷いことをしたよね(´・ω・`)
525 :
名無しなのに合格 :2007/01/27(土) 01:46:55 ID:aHUuMZ+10
両名ともGJ! 受験真っ只中で乙だぜ。 息抜きにちょろちょろ楽しく読んでます。
ふほ!なつかしいいいい なんだこれなんだこれ まだあったんだPart3ってスゲー 俺これ書いたことあるぜ!! まだ生き残ってる大学いるのか・・・ がんばってくれモシャモシャ
527 :
名無しなのに合格 :2007/01/28(日) 18:55:17 ID:t3volrdz0
あげ
528 :
名無しなのに合格 :2007/01/30(火) 01:04:06 ID:l4vJMOWk0
保守
529 :
名無しなのに合格 :2007/01/31(水) 04:45:22 ID:tolpdWJZ0
あー、流石に、この時期は職人さんもガチで切羽詰ってそうだなぁー。 まあ、俺もこんな時間にネットしてる場合じゃないんだがwww
530 :
名無しなのに合格 :2007/02/03(土) 23:33:23 ID:Rrzk4OwSO
保守 私立頑張りましょう
531 :
名無しなのに合格 :2007/02/06(火) 01:16:55 ID:uY0tasLN0
ほ
532 :
名無しなのに合格 :2007/02/08(木) 01:25:28 ID:C5idNrUB0
し
533 :
名無しなのに合格 :2007/02/08(木) 02:01:08 ID:dCYU63lcO
国:秋也ぁ〜〜〜〜。 七:よしときぃ〜〜〜。 国:ぐはぁ???? 七:よしときぃ〜〜。 キタノぉ〜〜。 キタノ:は???? 三村:ドンマイ秋也(笑)
534 :
名無しなのに合格 :2007/02/09(金) 00:06:16 ID:MyCpz0WdO
ほ
535 :
名無しなのに合格 :2007/02/12(月) 01:55:48 ID:Z9uXaDbC0
何気に名スレだよなぁ……ここ。
536 :
名無しなのに合格 :2007/02/12(月) 02:20:34 ID:ncO3yVlwO
波の音が漂う和歌山港にて二つの大学がとある秘密会議を行っていた。 和歌山「俺とお前で同盟を組んで神戸を攻めないか?」 愛媛「正気か…?死ぬぞ」 和歌山「だが、それくらいしなきゃ俺らはいつまで経っても上位駅弁にはなれないんだぜ。わかってるのか?」 愛媛「確かに。だが戦略はあるのか?」 和歌山「ない」 愛媛「おいおい…」 神戸大討伐の会議はしばらく続きそうな模様である。
537 :
名無しなのに合格 :2007/02/12(月) 02:33:18 ID:1Gcx0QiEO
京都「くっ....なぜ皆オレをねらって勉強してくる....ココまで校舎がボロくなっても......ああ!あそこにいるのは東京だ!!!! 来るな来るな来るな来るなあああああああああ」 東京「最高学府は私だ....大学の名にふさわしいのは東京のみだ....大学を高等学校に蹴落とし、最後まで大学なのはこの東京だ....」 京都「やべえやべえやべえ」 放送「あ〜夜中の放送を行う〜。京都大学卒の○○氏がノーベル賞を受賞した〜」 東京「京都.............」 京都「やべえ、狙われる」 放送「なお〜現在の生き残りは〜北海道〜東北〜東京〜名古屋〜京都〜九州である〜」 北海道・東北・東京・名古屋・九州「島の内陸に京都がいるっっっ」 京都「全員島の外周だっっっ....しかも帝大....内陸に来る....よな....あああああああああ」
538 :
的飯 :2007/02/13(火) 21:27:17 ID:WgWS03GM0
はい、まとめ更新しました 気が付けば一昨日の11日で一周年を迎えていました 職人の方々、保守要員の方々ご苦労様です 志望大学を目指してガンガレ 生存大学:33/163校 来年度もこのスレに残留決定\(^o^)/
539 :
名無しなのに合格 :2007/02/14(水) 02:19:31 ID:JUB5yOauO
>537 www
>>538 乙!
あと、生`……であってるのか?(;´Д⊂)
541 :
的飯 :2007/02/14(水) 09:41:07 ID:hYjCQrnL0
>>540 いや、単に今年度中には話が終わらないなってこと
紛らわしくてすまんかった
542 :
名無しなのに合格 :2007/02/17(土) 01:39:12 ID:0NCqmoa10
543 :
名無しなのに合格 :2007/02/21(水) 00:14:15 ID:P9x9WY/D0
ho
544 :
名無しなのに合格 :2007/02/21(水) 01:12:33 ID:NwZfg4TbO
東北学院法学部(偏差値52)と神奈川法学部(偏差値52)ならどっちがいいですかねぇ?? アドバイスよろしくお願いします!
545 :
名無しなのに合格 :2007/02/21(水) 14:13:55 ID:Z8viDYPOO
すれ違いだけど神奈川と答えてやりましょう
どうも久しぶりです新参です。 いちお大学合格しますた。 これからもボチボチ更新してくんでヨロシク。
547 :
名無しなのに合格 :2007/02/21(水) 18:36:21 ID:BhgYlvz5O
期待あげ
>>546 そうですか、おめでとうございます
私は落ちました
549 :
名無しなのに合格 :2007/02/23(金) 08:21:00 ID:UEgSgNvzO
550 :
名無しなのに合格 :2007/02/23(金) 12:55:52 ID:0ydfrz5GO
今激しく桐山和雄になりたいお(´・ω・`)
>>550 脳味噌に五寸釘打てば、奇跡でなれるかもしれないよ?
552 :
名無しなのに合格 :2007/02/23(金) 16:21:42 ID:0ydfrz5GO
551 サンクス!近所のガキかてめぇで試すよ!
553 :
名無しなのに合格 :2007/02/24(土) 01:53:17 ID:OC7bkdS90
流石、大学サロン一の殺伐スレwww
554 :
名無しなのに合格 :2007/02/27(火) 10:00:38 ID:L76upEIKO
ほしゅ
京府「簡単に言えば基地に乗り込むんだよ」 あっさりと言いやがった。 工繊「死ぬ気か?」 京府「そう思うのも無理はないけど、ま、聞いてよ。 この変態的な再現度からして、主要な基地――駐屯地といった方がいいのかな、 は再現されてると思う……ここからだと、伊丹が近いね。 現実問題として、せめて機関銃ぐらいはないとどうしようもないしね。 装甲車でも手に入ればラッキーだよ」 大げさなジャスチャーをしながら、説明する。 投げやりな言い方にもほどがある。うさんくさいことこの上ないな。 市芸「え、ダ、ダメだよ! 危ないよ!」 市芸も負けず劣らず、わたわたと手を振りながら、抗議の声を上げる。 だが、市芸のいうことはもっともだ。わざわざ殺されに行くようなものだからな。 京府の言った理由だけで行くなら、コンマ一秒未満で却下だ。 そんなトコに乗り込むぐらいなら、略奪したほうが手っ取り早い。 それにしても、京府の投げやりな言い方がひっかるな……。 京府「そう? 君しだいだと思うけど?」 と、市芸の抗議をひょうひょうとかわす京府。 この男、絶対になにかたくらんでやがるな。 仕方ない……あわせてやるか。 市芸「で、でも! わたし、未熟だし、ほ、ほら、緊張しいだし!」 工繊「それでもいいか。ないならないで、情報がはいるかもしれないしな」 京府のことだ。武器なんかは建前で、本当は情報あたりが欲しいのだろう。 案の定、ニヤリとしやがった。
京府「察しがいいようで」 気持ち悪いので、無視。 市芸「だ、だけど、バキューンでうわぁで……!」 工繊「おまえは何を言っているんだ? そろそろ日が暮れてきたから寝るぞ」 これ以上、ぐだぐだ続けても無駄だろう。 奴のことだ、話すタイミングになったら、自分から嫌みったらしく饒舌に喋るはずだ。 ただ、もし利用して死なせるつもりなら先手は打たせてもらうがな。 工繊「確か、四階が家具売り場だったな」 市芸「わたしは、ペットじゃないぞー! たまには、話を聞けー!」 工繊「わかったから、これでも食ってろ」 市芸の口にアメを投げ込む。大口を開けてるから入れやすい。 まさか、三個とも入るとわ思わなかったが。 市芸「む、むぐ……むぐぐ……!」 一瞬、むせたようだが、おとなしくなった。 「甘いものは敬意をこめて味合う」という変なポリシーをもってるからな。 恨みがましい目でにらんでくるが、知ったこっちゃない。現金な奴は好きだぜ。
工繊「だが、防衛上の観点からすると……一階にするか?」 京府「それについては、地下一階に警備室があったからそこにしよう。 あそなら監視カメラのモニターがついてたしね。 変なトラップでもない限り一番安心かな」 工繊「わかった。そうしよう」 市芸「……せっかくだし、四階から布団もってこようよー」 工繊「がんばれよ」 市芸「工繊が運ぶの」 胸をはって言い切りやがった。このちびっこめ。 六畳一間くらいの警備室に入り、二人分のふとんをしく。見張りの一人分はいらない。 市芸がまたわたわたとごねたが、無視。乙女心? ちびっこが何をほざく。 予想どうりモニターがいくつもついており、ここなら見張りもしやすい。 頑丈そうな扉のわりに、施錠されていないのが不気味ではあるが、 あまり疑いつくしてもキリがないのでラッキーということで片付けておくか。 多分、重要機密が隠されていない限り、原則として開錠しまたまなのだろう。 見張りはじゃんけんで市芸→俺→京府という順に決まった。
【場所:京都(デパートB1警備室)】 【時:晩】 【生存確認:京都工芸繊維】 [状態]:右わき腹に広範囲の擦過傷(ダメージはほとんどなし) 包帯でぐるぐる巻き [武器]:特殊繊維、裁縫針×3(内1本鍵状)、メス [道具]:支給品 ・食料・鍋・マッチ・竹串・毛布・その他諸々 [思考・行動方針]:攻撃してくる敵は殺害可能なら殺す。 [備考]:基本的に人間不信 【生存確認:京都府立】 [状態]:健康 [武器]:コルト・ガバメントM1911A1(拳銃)、弾×5、メス [道具]:支給品 ・食料・ライター・ノート [思考・行動方針]:???? [備考]:メガネ着用 【生存確認:京都市立芸術】 [状態]:健康 [武器]:ビジュアル英文読解PartU(参考書という名の魔道書。普通の大学には使用不可) メス [道具]:支給品 ・食料・電池 [思考・行動方針]:戦闘回避 [備考]:きつねとこねこを合わせたような顔。銀髪。長髪。ちびっこ。勘が鋭い。
559 :
◆p2RhzINABA :2007/03/02(金) 04:56:08 ID:Fnb3TcyD0
ROMの方々d 保守の方々d 的飯さんもd 他の職人の方々もd 今年の受験\(^o^)/オワタ
560 :
的飯 :2007/03/02(金) 05:00:30 ID:TwPGD9tn0
>>559 いろいろと乙です…ガンガレ
この時間でリアルタイムに遭遇するとは思わなかった
ちゃっちゃと更新してきます
561 :
名無しなのに合格 :2007/03/04(日) 23:10:38 ID:enbKRZSm0
やった更新ktkr!
562 :
名無しなのに合格 :2007/03/06(火) 00:36:53 ID:t+9sjw/P0
なんだってー
563 :
名無しなのに合格 :2007/03/06(火) 01:33:37 ID:EhZD7qqn0
芸術なんてまるっきりできないのに、 市芸の願書よみふけってた俺が来ましたよ。
564 :
名無しなのに合格 :2007/03/07(水) 03:11:06 ID:bcUEdZZN0
>>563 おまえのせいで気付いたらHP行ってた件について。
皆さん、初めまして。
バトルロワイアルパロディ企画スレ交流雑談所(以下交流所)の方で、パロロワラジオをやっているR-0109と申します。
今回「今現在稼動しているパロロワスレ1つ1つでラジオをしてそのロワについて語り合うツアー」という事をやる予定なのですが、
そこで来る3/10にここでラジオをさせて頂きたいのですが宜しいでしょうか?
外部かどこかに実況用のスレッドは用意するつもりです。
開始時間は20:00の予定ですが、予告なく延期、ズレが生じる場合があります。
ご容赦ください。
一応「交流所って何?」の方の為にアドレスを置いておきます。
http://sports2.2ch.net/test/read.cgi/entrance2/1173114688/
566 :
名無しなのに合格 :2007/03/08(木) 02:51:34 ID:PINUv3qu0
>>565 おk把握
だが……20:00にはいるかどうかわかんねぇやorz
後から聞けるの?
更新滞っておりますー新参です 入学手続きやらなにやら忙しいものでorz 更新するみたいなこと言いましたがちょっと執筆する時間なくてorz 一段落するまでまってくれると嬉しいかなorz ではまた
569 :
名無しなのに合格 :2007/03/08(木) 14:51:09 ID:TrrETCD50
ラジオやるのかwww楽しみwwwww
570 :
名無しなのに合格 :2007/03/08(木) 14:51:56 ID:TrrETCD50
571 :
名無しなのに合格 :2007/03/08(木) 17:07:32 ID:FjBdHsmi0
>>567 またーり進行はこのスレではいつもの事。wktkしてます
ラジオもwktk録音ツールをダウンして待機してます
572 :
◆p2RhzINABA :2007/03/09(金) 03:17:17 ID:SQiUXJ2n0
573 :
名無しなのに合格 :2007/03/10(土) 06:04:20 ID:6Iqpmjte0
ラジオの日age
575 :
名無しなのに合格 :2007/03/10(土) 20:23:08 ID:nxncIBHE0
ラジオage
こっちでも挨拶。
ラジオの人、乙でした。
とても楽しかったですw
>>571 何とかいれました。
ありがとうございました。
577 :
名無しなのに合格 :2007/03/11(日) 00:34:58 ID:kLABbit/0
お疲れさまでしたー 只今録音したファイルを分割中 一応、まとめサイトにうpしときますね
生存者の容姿まとめとかない? 外見がダブるとちょっとややこしいからさ。
579 :
名無しなのに合格 :2007/03/11(日) 17:29:16 ID:BOWsFVtXO
学芸久しぶりに描こうかな
580 :
名無しなのに合格 :2007/03/11(日) 17:30:53 ID:iZ8ukQyY0
∧_∧ ( ・∀・) ワクワク oノ∧つ⊂) ( ( ・∀・) ドキドキ ∪( ∪ ∪ と_)_)
ところでこの物語をアニメにすると生存中の各キャラの声優は誰になるだろうか
583 :
名無しなのに合格 :2007/03/12(月) 10:00:52 ID:UhpmC9kq0
584 :
582 :2007/03/12(月) 14:32:10 ID:ZRtr3WayO
月末あたりにスキャナで取り込んで加工してからまた貼ります
585 :
名無しなのに合格 :2007/03/12(月) 16:29:09 ID:XU/irciw0
大体死んでるけどな
587 :
名無しなのに合格 :2007/03/12(月) 17:22:36 ID:ZRtr3WayO
的飯殿に頼みたいのですが 銀って名前で描いたイラストを消して欲しいです 本人かどうかは画風見て判断してくだされ
588 :
的飯 :2007/03/12(月) 21:44:15 ID:SNgmTWAT0
>>587 やっておきました。
漏れがないか、一応確認しておいてください。
ラジオを録音したらサイズが2G越え…
需要はありますかね?
589 :
名無しなのに合格 :2007/03/12(月) 21:53:52 ID:GX4tfmSG0
イラストコーナーが寂しくなったし、久々になんか描こうかなぁ……。
と、いうわけで、こっそり描いて欲しいキャラのリク受付してみようw
ちょっとデザインは苦手なので、イメージどうりになるかガクブルものだけどなー。
>>588 スゲーな……ファイル形式変換したり、音質下げたりして、なんとか軽くできない?
590 :
◆A6qVHzULaM :2007/03/12(月) 22:36:07 ID:ZRtr3WayO
>>588 どうもです
勝手なこと言って申し訳ないです
ところで俺もこっそりリク受け付け
キャラは学芸に限り、シチュエーションを言って頂ければ(下手だけど一生懸命)描きますので宜しく
投下いきまーす
電気の消え去った商店街の一角で、紅茶を啜る一人の女性。 ため息をついてから、ふと思い出したように口を開く。 「Зачем тебе страх смерти? Ли никто до сих пор смерть .. тогда он не был ..?」 普通の日本人ならあまりなじみの無いロシア語をつらつらと並べ始める彼女。 その言葉を言い切った後に、再びため息をつく。 「そりゃーアタシも死は知りませんけどねぇ……ここまでゴロゴロ死体が並んでると死ぬことビビってる場合じゃないよねー」 残りを一気に飲み干し、大きく咽る。 涙目になりながら、テーブルに足を置きザックの中身を叩き付け悪態をつく。 「常識的に考えてこれ持たされて「殺しあってください」もクソもありますかっての……」 ザックの中身は、「もへもへ! ねここしゃんせっと!」と書かれた紙の付いた透明な袋に入った猫のコスプレキット。 しかもその紙にはご丁寧に装着方法が事細かに書かれていて、シメには「これであなたも、もへもへねここしゃん!」と書いてある。 本当に丁寧すぎて逆に苛立ってくる、支給品選んだ奴ちょっと出て来い。 しかし、最初見てからずっと中に入れっぱなしにしておいたそれをもう一度目の当たりにし、気持ちは少し――? 「でも……折角貰ったものだし着けて見るのも……」 大きく首を横に振り、頬を叩く。 しかし目の前にはキッチリ揃ったコスプレキットが未だに存在する。 さっさと仕舞えばいいものの、その袋の封を破ってしまった。 なんだか良く分からないモノに取り付かれたように、しっぽ、みみ、て。 三つの部位にしっかり着けた時に、彼女の中で何かがぷっつり切れたのかもしれない。 唾を飲み込み、大きく息を吸い込んで言い放った。 「はにゃ〜ん? ふみぃ、ふみゃあ。みゃおみゃお!!」 ――――――――ヒトは、ネコになれる。
そのカフェから少し離れた場所で、男は佇んでいた。 「なーんや、誰もおれへんなぁ」 一回、舌打をしてから辺りを見回す。 この殺し合いの最中、楽しんでいるかのように笑いながら歩き始める。 彼の歩いた後には一本の線が描かれる。 「まるで避けられてるみたいやなぁ…… ホンマ、もう一人でいいから生きとる人間に会いたいわぁ」 分かれ道に入り、足を止める。 「ど・ち・ら・に・し・よ・お・か・な・て・ん・の・か・み・さ・ま・の・い・う・と・お・り、ずいずいずっころばし……」 指を高速で動かし、道を一つに決める。 「あーあー……どっこもかしこも死体ばっかでおもんないっちゅーねん。 ……と、言いたいところやけど」 少し、歩いた先から念願の人影が見える。 それを確認するや否や恐ろしいほど彼の足取りが速くなる。 彼の後ろに繋がる纏まった直線がすこしだけ荒い線を描き始める。 遠めに見えた人影は猫の格好をし、なにやら結滞なポーズをとり、悩ましい声を出している。 この殺し合いの最中だというのに全く何をやっているのか。 「あー、ちょっとええかなー?」 これと言った前振りも無く、彼は遠慮なく後ろから声をかける。 うにゃ〜、にゃにゃ? はにゃん! うみゃあ! みゃお! みゃうみゃ……うにゃあん。 「あー、ちょっとええかなー?」 「うみゃああああああああおっ!!」 後ろから声を掛けられた彼女はまるで本物のネコのように飛び上がった。 振り向けば黒髪の青年が、こちらを見て今にも笑い出しそうである。 「……プッ、くくく……あっはっはっはっは!! おもろいやっちゃなあ! 何やってんねん!」 パニックに陥っている彼女はとっさにこう言い放った。 「Es ist ein Leben lebt zwar lachend zwar schreit durch das Leben und lebt」 その言葉を聞いて、男の表情が凍り付く。 ブタを見るような目を見た瞬間、完全に死を覚悟する。 「は? 日本人やろ? 日本語で喋ってくれや」 鋭い指摘が突き刺さり、何故か直感的に「逆らえば殺される」という言葉が頭の中に流れる。 だがチャンスかもしれない、説明すれば笑って許してくれる。 そう思いたかった、思い込んでいた。 「あ……笑って暮らすも一生、泣いて暮らすも一生ってこと、デス……はい」 その言葉を言った後に、我に返る。 「そう、どんな形をしようとそれは一生だから。 だったら楽しいことをしようと思ったわけなんだけどね……」 いつもの調子を取り戻し、ゆっくりと起き上がってから埃を払う。 そこで、男の後ろに続く一本の赤い線と、一つの麻袋に視線が行く。 「ところで、その袋はなんなのかな? ん?」 先程感じた恐怖も薄れてきたのか、麻袋を指差しあっさりと言い放つ。 男の返事は笑顔だった。 「……死体、やで」
……まさかの地雷ドゥッカァァァァァァァン。 死体ということは後ろに繋がる赤い線は血液。 麻袋に染み込んで大きな筆のように長い線を描きつづけてきたのだろう。 「それじゃあ、次にその中に入るのは私……って訳ね」 「せやなぁ……そうなるやろなぁ」 頭を掻き、男は笑っている。 一瞬でもいい。隙があれば逃げ出したいがその隙がまったく無い。 「この袋に入っとる女はなぁ、嫌! 殺されるのは嫌! 嫌! ってやかましゅうてなぁ……」 隠し持っていた刀を己の眼前へを持っていき、さらに笑う。 「せやから、この本から刀出して殺したってン」 もう一つの手で本を突き出す、そこには「日本神話事典」と書かれている。 神話上の刀を呼び出したらしい……並の学校には出来ない芸当だ。 「最初に腕切り落したったらもう、やかましいやかましい。 嫌! 来ないで! 痛い! の三語ばっか繰り返してばっかでなぁ。 斬るたんびにやかましい悲鳴あげよるから、足斬り離して立てんようにしてから蹴り倒しまくったってん。 そしたらゲロ吐き始めてなぁ、ズボンに少しかかってもうたからムカついて顔に刀突き立てたわ。 ホンマ、死に際の顔っつったら笑いモンやったでぇ?」 「……クソ外道が」 笑いながら殺戮ショーの中身を話す男に自然と卑下の言葉が出る。 吐き気がするほどの悪が眼前にいる。 「せやから、アンタは……」 男が刀を振り上げる、笑みが完全に狂気に染まる。 「黙って死んでくれるよな?」 刀が、女性の脳天を目掛けて振り下ろされ――――――――。 「B!」 その男の構え、伝説の勇者よりも威厳を放ち。 「M!」 その男の気迫、幾千の戦場を駆け抜けた戦士よりも重く。 「W!」 男は、恐ろしい速度で放った。 豆腐を。 「ぬわっ、なんや!」 刀の軌道がズレ、肩近くの肉を少し抉り取っていったが命は助かった。 飛んできた豆腐によって、結果的に彼女は救われた。 「早く走れ! こっちへ来い!」 新たな男の声に誘われるままに全速力で走り出した。 「次の角を曲がって二番目の建物に入れ!」 助けてくれた金髪の凄い頭の男は近づいた私に向かいそう言った。 なんの目的があるのかは分からないが、そんなことを考えている場合ではない。 走れ、今考えるのはそれだけでいい。 「はぁ……ずいぶん舐めた真似してくれるやんけ」 顔についた豆腐を払い落とし、刀を更に握り締める。 「誰か知らんけど……まずはお前からぶっ殺したるわ。 首ジャバジャバあろて待っとれよ……」 死体入り麻袋を引き摺りながら、彼――大阪府立は歩き始める。
辿り着いたのは、小さな楽器屋だった。 置いてある楽器やアンプは、少し埃の被った者が多く。 演奏できるのかどうかは怪しいレベルだ。 「……どうして助けてくれたのかなー?」 「どうしてもクソも無いだろ、俺がそうしたかっただけ。 楽器屋に入ろうと思ったら変な男の声が聞こえたからよー。 んで先に進んでみたら後は体が勝手に動いた……かな」 ベースやらなんやらを用意しながら、事のついでのように吐き出す。 「それより、アンタなんていう名前なんだ?」 「……鹿児島国際」 その名前に、男は驚く。 「なーんだ、結構近所じゃねぇか。 俺は平成音楽、まぁこの名前になったのは結構最近だけどな……」 そういえば聞いた事がある。 熊本の方の音楽の短期大学を母体に音楽大学が出来たということを。 自分も元は経済大学だったことを思い出しかけ――。 「おい、ボサっとしてんなよ」 男の声で、現実に引き戻される。 「……なんか、歌えるか?」 「え?」 全く予想外である、この状況下で歌えだなんて全く予想しない展開である。 「バカ、歌なんて歌ってたらアイツを呼んじゃうじゃない!」 「……呼ぶんだよ」 更に予想外の答えが返ってくる。 「ノッた俺は強いぜ? いいから歌えよ、ホラ。 何が歌えるんだ?」 不思議とその強いという言葉をすんなりと信じられたのは何故だろうか。 否定することも無く、私は曲名を呟いた。 「――――――」 「おっ、いいねぇ。じゃコレマイクな」 強引にマイクを押し付けると彼は入り口の方へと賭けて行った。 「任せたぜ〜」 全く、無責任もいい所である。 私が音楽科を持っていなかったらどうするつもりだったのだろうか。 しかし、今はどうでもいい。 「ノリノリの俺は強い」を信じ、全力で歌うだけ。 「よぉ、さっきはずいぶんナメクサった真似してくれたのぅ」 「豆腐は美味しかったですか? Mr.狂気さん」 質問を受け流され、顔に怒りが浮き始める大阪府立。 しかし、何事も無かったかのように平成音楽は二、三歩後ろへ下がった。 「ようこそ、特別ライブ会場へ」 ――ベースの爆音が、店内に鳴り響く。
投下終了、三日目で良かったかな……? 何かあればどうぞ。
598 :
名無しなのに合格 :2007/03/13(火) 11:01:23 ID:j7AlEDKv0
>>596 >hideみたいな頭、
>身長は180ぐらい
いかん、ここで爆笑してしまったwww
(・∀・)イイヨイイヨー
【生存確認:鹿児島国際】 [状態]:右肩損傷、猫スプレ、歌唱準備中。 [装備]:もへもへ! ねここしゃんせっと! (猫のコスプレキット)、マイク [道具]:支給品一式 [思考] 基本:死ぬことは怖くない。 第一行動方針:大阪府立と戦う 第一行動方針:平成音楽と行動する。 [備考] 腰までのロングヘアー、白髪、身長は160くらい、つるぺた 忘れ物……と
俺のセンター前までの志望校大阪府大キタ━━━(゜∀゜)━━━!! 乙です
601 :
名無しなのに合格 :2007/03/13(火) 20:26:03 ID:Vqu8t8Nb0
>>590 草むらでの優しいひと時ってシチュでリクしてみる。
それか、「※狼はおいしくいただきました」とかw
>>597 くそ……!
ネコミミに日本神話とは俺のツボを(ry
602 :
◆A6qVHzULaM :2007/03/13(火) 20:57:36 ID:3xd1RgGwO
603 :
名無しなのに合格 :2007/03/14(水) 23:50:35 ID:5/LCdSPP0
まとめサイトに,昔の話にも感想付けられる機能があればいいとオモタ。
各話それぞれだと流石に無理があるだろうから、感想掲示板?みたいなのでも。
>>602 wktk!
市芸「あ゛ぁ〜暇ぁ……」 眠気と戦いながら、モニターをじぃーと見つめる。 幽霊か泥棒でもでそうな雰囲気満点のわりには写真のようにずっと同じ。 ……あ、泥棒はわたしたちか。 市芸「テレビでも映ればいいのにー……」 このココアでもう三杯目。これでもないとやってられない。 今も、やかんがしゅんしゅんと音を立ててスタンバイ中。 それにしても、この前に会ったときと、工繊は変わったような気がする。 いや、中身はまったく一緒だけど、なんというか外面が違う。 あんなに疲れたような目をしてたっけ? あそこまで冷めてたっけ? 好戦的だったけ? わたしを見る目も心なしか昔よりあったかい気もするし。 ……うーん、これはただの自意識過剰かなぁ……? 市芸「ふぅ」 四杯目のココアをいれて、またつらつらと考える。 暇だし、考えるか食べたり飲んだりするぐらいしかすることがない。 初めは、こんな状況だから、冷静な工繊も戸惑っているのかな、と思ったけど、 だんだん工繊とふれていくうちに、どうも違うような。 むしろこの状況をチャンスと捉えてるようなふしもあるし。 ・ ・ ・ ・ ・ こんな所にいると、工繊がなくなってしまいそうで怖い。 無理をしすぎだ。 市芸「早く帰りたい……」 机にもたれかかって、そっと呟く。 正直に言うと、遠足気分で楽しんでたところもあるけど、 やっぱりここにいるのはよくない。
市芸「あ、交代の時間だ。工繊おこさなきゃ」 六杯目のココアを飲み終わった頃、交代の時間がきた。 眠気が限界間近だけど、さーて、これからが本番。 暇だからずっと考えてたいたずらタイムの時間! 市芸「ふふふ……お姉さんがフルコースをご馳走するわ〜」 ダメだ。眠気でわたしおかしくなってる。変なテンションだ。 だけど、それがいいかも。遠慮が無用になって。 工繊のねどこについた。 えーと、逃げられないようにかつ気付かれないように、 工繊に触れないようにおおいかぶさって……と。 市芸「よし! レッツ、こしょこしょ!」 工繊「何やってんだ、おまえは……」 と、息のかかるくらいの距離に、おめめがパッチリあいた工繊が。 あ、髪の毛が触れてる。しまった。 あれ? ちょ、ちょっーと待って、この体勢ものすごく恥かしい? まるで、わたしが、お、お、襲ってるような…… 市芸「うひゃぁ!」 一瞬で眠気が飛んで、ついでに後ろにも吹き飛ぶ。 市芸「ち、違うの、ほら、こ、交代、こしょこしょで交代!」 工繊「何を言ってるんだおまえは……とにかく交代だな。 わかったから寝てろ」 市芸「う、うん。ぐす」 わたしは、言われた通りに、もぞもぞと布団に潜り込む。 と、さっきとんだ眠気がすぐに帰ってきた。 これの力は偉大ね……。
◆ ◇ ◆ ――変化のない棚だけをみるだけのダメ人間になりそうな時間が終わった。 何事もなく平和でなによりだ。市芸を起こすのはめんどくさいからな。 工繊「さて、京府を起こすか」 起きろと声をかけるだけで、京府はあっさり起きた。 俺はさっさとまた床に就く。 ◆ ◇ ◆ 緑茶を淹れて、ノートを開く。 今日わかったことを書きとめよう。 まずは「首輪と禁止エリアの関連について」かな。これはだいぶ見えてきた。 貴重なサンプルも手に入ったしね。おそらくは――。 だけど、まだ二人には明かすわけにはいかない。 いずれは理系の工繊の協力は必須だから、時機を見て明かそう。 モニターを横目でみながら、ペンを走らせる――。 京府「さて、次ぎは、二人の分析だけど……」 これはどうしようか。 万が一みられたらやっかいなので、頭の中だけに留めておくかな。
まずは工繊。 冷徹なところは組みやすい。偽善者よりもよっぽどいいね。 しかし、裏切ろうものなら、なんの躊躇もなく僕を殺すだろう。 キレた時は切ろうかどうか迷ったけど、もう大丈夫そうなのでいいだろう。 理系なので、文系主体の僕と組むとなにかと有益だろう。 それなりに実力者ではあるしね。 次に市芸。 戦闘を嫌う傾向があるのはちょっとやっかいかもね。 だけど、これは正義感ではなく、工繊が死傷するのが嫌みたいだ。 殺人に対する嫌悪は人並みにありそうだけど、 魔法使いの心得やらで、なんとか平静を保っているようだ。 工繊が居るうちは離脱はしないだろう。 魔法は使いようによっては最高の武器になる。これはおいしい収穫だ。 なんだかんだいって、日本で二位の芸大だから実力はあるのだろう。 それにしても、芸術系の大学は特異な能力を持つものなのかね? 京府「さて、駒の分析は済んだかな」 僕も含めた駒とカードの使い方でこのゲームは決まる。 死ねば終わりの他はルール無用というシンプルなルール。 こんな風に歴史を創れるなんて感謝しないとね。 京府「最高じゃないか。盤上の駒がプレイヤーに噛み付くなんて」
【場所:京都(デパートB1警備室)】 【時:晩】 【生存確認:京都工芸繊維】 [状態]:右わき腹に広範囲の擦過傷(ダメージはほとんどなし) 包帯でぐるぐる巻き。睡眠中。 [武器]:特殊繊維・裁縫針×3(内1本鍵状)・メス [道具]:支給品 ・食料・鍋・マッチ・竹串・毛布・その他諸々 [思考] 基本:攻撃してくる敵は可能なら殺す。現在、無目的。 第一行動方針:伊丹駐屯地へ [備考]:基本的に人間不信。冷徹。 【生存確認:京都府立】 [状態]:健康 [武器]:コルト・ガバメントM1911A1(拳銃)・弾×5・メス [道具]:支給品 ・食料・ライター・ノート [思考・行動方針] 基本:代ゼミの殺害。または利用。 第一行動方針:首輪・禁止エリアのシステムの解明 第ニ行動方針:伊丹駐屯地へ [備考]:メガネ着用。秘密主義。 【生存確認:京都市立芸術】 [状態]:健康 (睡眠中) [武器]:ビジュアル英文読解PartU(参考書という名の魔道書。一般の大学には使用不能) メス [道具]:支給品 ・食料・電池 [思考] 基本:戦闘回避・脱出 第一行動方針:伊丹駐屯地へ [備考]:きつねとねこを合わせたような顔。銀髪。長髪。ちびっこ。勘が鋭い。時魔法使い。
609 :
◆p2RhzINABA :2007/03/15(木) 14:40:56 ID:XcJ8vhMs0
◆LAng1iflssさんに倣って、 情報欄をちょっと変えてみたのと、タイトルをつけてみました。
やっぱり ○○「〜〜」 って書き方はやめた方がいいと思う
それはこのロワの伝統ってことで
612 :
名無しなのに合格 :2007/03/15(木) 20:11:21 ID:KU361q4Z0
613 :
名無しなのに合格 :2007/03/17(土) 01:50:01 ID:W4cU4IDc0
>>612 大和総研のあれかw
そりゃ、工繊も(ry
『大和総研学歴フィルターで判る!国公立/私立の就職比較決定版』(2007.03.17) 【国公立】 【私立】 ◆東京 ◆一橋京都 ◆東工 ◇慶応 ◆ ◇早稲田 ◆大阪 ◇ ◆名古屋 ◇上智ICU ◆九州東北 ◇ ◆ .◇東理 ◆神戸 .◇立教同志社 ◆北海道 . ◇中央明治 ◆横国筑阪市茶東外 ◇学習院 ◆千葉首都農工電通 ◇法政青学 ◆阪府奈女横市阪外 ◇関学立命 ◆名市埼玉 .◇関大芝工武工 〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓 〓〓〓〓〓〓...大和総研学歴フィルターの壁...〓〓〓〓〓〓 〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓 ◆広島学芸京繊茨城 ◇津田塾 ◆岡山金沢名工九工 ◇成蹊成城明学日女東女獨協南山 ◆京府都留小樽熊本 ◇ ◆中位駅弁 ◇日東駒専上位産近甲龍上位 ◆ .◇ ◆下位駅弁 ◇日東駒専中位産近甲龍中位 ◆ .◇ ◆駅弁底辺 .◇日東駒専下位産近甲龍下位 ..◇ ..◇大東亜帝国
615 :
名無しなのに合格 :2007/03/17(土) 11:55:36 ID:9uGJXg9t0
616 :
名無しなのに合格 :2007/03/18(日) 00:43:34 ID:sQc5xFeM0
市芸かわいいよ市芸
617 :
名無しなのに合格 :2007/03/18(日) 00:55:12 ID:Wm9M2mOW0
618 :
名無しなのに合格 :2007/03/18(日) 13:19:47 ID:G1jSXtGq0
>>617 殺してでも奪い取る!
>>589 と、いうわけで、市芸を頼みます。
↓シチュエーションは君にまかせたっ!!!
619 :
名無しなのに合格 :2007/03/18(日) 17:46:11 ID:FJISFXhtO
バスケットの中で猫コス
620 :
名無しなのに合格 :2007/03/18(日) 23:54:27 ID:wDQvI9rS0
…なんか住人増えたね。ラジオのおかげ?
トリ変えました
>>619 それ学芸でも描いてみたいww
今度「草原での優しいひととき」も併せて投稿しようと思います
トリ間違い
626 :
名無しなのに合格 :2007/03/22(木) 04:36:24 ID:S4P1DpwY0
627 :
銀 ◆A6qVHzULaM :2007/03/22(木) 21:24:16 ID:vKTjiCzGO
628 :
銀 ◆i8EilXYAXA :2007/03/22(木) 21:36:12 ID:vKTjiCzGO
こっちだった 変えた意味ないね
629 :
名無しなのに合格 :2007/03/23(金) 00:23:24 ID:MSyX5h8R0
631 :
銀 ◆i8EilXYAXA :2007/03/24(土) 01:28:41 ID:eCv/4WF5O
今までのを描き切ったので随時リク募集しますね マニアックなリク待ってますww
632 :
名無しなのに合格 :2007/03/24(土) 14:08:00 ID:b41mJqJA0
あげ
633 :
名無しなのに合格 :2007/03/24(土) 21:10:46 ID:8qPLx0OL0
498 :メンタルフォース :2007/03/24(土) 20:29:16 ID:SmUYEshY0 公式HPで早稲田合格者数を学部別で掲載している高校 07年 筑駒1年分 法3 政経4 商3 社2 文化1 人間1 基幹5 創造4 先進3 生命1 武蔵1年分 社1 文化1 基幹2 創造1 先進2 06年 開成3年分 法42 政経23 商11 社1 文7 人科10 国教9 教10 理工89 麻布8年分 法37 政経14 商29 社1 一文9 二文6 人科5 国教14 教6 スポ1 理工68 栄光5年分 法16 政経8 商14 社1 一文1 人科4 国教1 教2 スポ4 理工39 聖光5年分 法21 政経7 商20 社1 一文2 二文1 人科2 国教7 教2 理工59 巣鴨3年分 法23 政経9 商13 一文1 二文1 国教8 教4 理工48 愛光1年分 法16 経商6 文16 工9
635 :
名無しなのに合格 :2007/03/25(日) 00:30:35 ID:Y52bOr8l0
>>631 _ ∩
( ゚∀゚)彡 おっぱい!おっぱい!
( ⊂彡
_
( ; ゚д゚) ハァハァ
し J
_
(;゚∀゚ ) ニコッ!
し J
636 :
名無しなのに合格 :2007/03/25(日) 01:16:11 ID:/K/JZ4y10
>>634 みんないうことは、三重姉さんや日女姉さんもなのか……!?
637 :
銀 ◆i8EilXYAXA :2007/03/25(日) 01:35:21 ID:Lu7ABWycO
>>634-635 18禁www
とりあえずロワ会場にある露天風呂ってことで描いてみます
期待しないで待っててくださいw
あと載せるキャラとその外見をまとめて書いて頂けると幸いです
なんせ携帯厨なもんで…
638 :
名無しなのに合格 :2007/03/25(日) 02:34:51 ID:iNpFSTTKO
639 :
名無しなのに合格 :2007/03/25(日) 03:29:13 ID:iNpFSTTKO
たまには男キャラのことも思い出してあげて下さい(´・ω・`) そんな僕はマジカル市芸ちゃんを希望します。
640 :
◆p2RhzINABA :2007/03/26(月) 01:26:03 ID:qDdOtUjH0
>>634-635 よかったな……直後に「うほっ」ってレスがなくてw
>>637 了解。自分が主に描いた大学の外見まとめ。
足りないとこは絵師さんの妄s……想像力に任せます!
【市芸】
きつねとこねこを合わせたような顔。
銀髪。長髪。ちびっこ。故に洗濯板。身長140後半〜151くらい
【三重】
クール。だけど別に冷たいわけではない。
姉さん。ポニーテイル。身長160前半
【学芸】
散々描かれてるので身長ぐらいでw
150後半ぐらい。
641 :
銀 ◆i8EilXYAXA :2007/03/26(月) 22:14:40 ID:1obKdqmoO
>>640 了解。
三重っていったら富山の彼女(?)ですよね
市芸→やはは
学芸→はわわ
三重→うふふな感じでやっちゃいます
642 :
銀 ◆i8EilXYAXA :2007/03/27(火) 00:26:11 ID:xKKncT7iO
服はどうしよう 素体を描いたはいいけど服が描けない…
643 :
名無しなのに合格 :2007/03/27(火) 00:44:45 ID:BzexwfLHO
644 :
銀 ◆i8EilXYAXA :2007/03/27(火) 01:29:51 ID:xKKncT7iO
ヘタレなので設定資料描かないと形にならないんだ 描いておけばまた使い回し利くし
645 :
◆p2RhzINABA :2007/03/27(火) 01:49:51 ID:aLU31Gi90
>>641 富山の彼女(?)なのは、福井さんです。
三重は和歌山と一緒に潮岬の灯台に居る低血圧の大学。
市芸の設定で忘れてたのを一つ。
八重歯。以上です。
ついでに、服は
【市芸】
>やわらかそうな生地の白いフード付きの服
でパンツルック。でもそれ以外でもいいかも。
【学芸】
白っぽい服。右の袖は破いたので、無い。
【三重】
上はさっぱりした薄手で、下パンツルック。
服については詳しくないので、あとはおまかせw
646 :
銀 ◆i8EilXYAXA :2007/03/27(火) 01:58:41 ID:xKKncT7iO
>>645 そでしたね
ずっと前に隅っこに描いたのを思い出しました
色々とまとめありがとうございますw
名を汚さぬよう全力で描きますね!
647 :
名無しなのに合格 :2007/03/28(水) 04:27:02 ID:ddMYTsId0
日女は黒ずくめで化粧がこい。 だが、いまは……包帯少女!?
648 :
放送(三日目22:00) :2007/03/29(木) 04:46:12 ID:7VQeDIFh0
代ゼミ「あーテステス。今、朕は明日の朝ちょーと用事があるから、ディナータイムに失礼しますー! 一度しか言わないぞ。暗い所に居るお友達は朝になってからメモしてもいいぞ。 寝てる友達は……残念。だけど、また放送するから安心しなw 全部はめんどくさいから、新たに脱落したお友達だけを発表しちゃうぞ! よーく聞けよ。今回もあいうえお順な。えーと、まず…… あ行 愛知学院 麻府 愛媛 大阪 大阪教育 か行 香川 鹿児島 さ行 なし た行 中京 都留文 デジタルハリウッド 東京外語 東京海洋 東京工業 東北学院 獨協 な行 名古屋外語 鳴門教育 南山 は行 一橋 北海道医療 北海道工業 北海道情報 北海道東海 北海道文教 北海道薬科 ま行 宮崎 名城 や行 なし ら行 なし わ行 なし ――――以上 新規27校 総廃校数131校w」
649 :
放送(三日目22:00) :2007/03/29(木) 04:46:49 ID:7VQeDIFh0
代ゼミは、紙の束を無造作に放り投げる。 放送からでもいやらしい笑顔がみえそうなほどに、 声に笑いを含ませてながら続ける。 代ゼミ「どーした? 疲れてきたか? ペースが甘くなってきたんじゃないかぁ〜? ……そうだな。君達にスペシャルプレゼントを用意しよう。 死亡大学が140校を突破したら、どどんとプレゼントだ! 何かは突破してのお楽しみ! センター英語だと7割の壁。どうだ? 最初のプレゼントにはちょうどいいだろう!」 大げさにマイクの前で「はい拍手ー!」とはやし立てる。 もちろん、拍手しているのは代ゼミ一人くらいではあるが。 代ゼミ「そうそう、あと2時間くらいで山口が禁止エリアになるからな。 九州に居る大学は早く出ないと孤立しちゃうぞ! ま、朕は心優しいから、禁止エリアになった後でも海路での脱出もみとめるよ。 変な動きをしたときは……保障できないけどw で、次の禁止エリアは……四日目12時00分『宮崎』。四日目24時00分『佐賀』! ま、せいぜい逃げまわりなw」 「ON AIR」のスイッチから代ゼミは指をどけ、にやついた顔がぜいぜい嘲笑までひいた。 一指し指だけで背後に控える者を呼ぶ。 代ゼミ「龍谷、ちょっと……」 【現在の禁止エリア……北海道・沖縄・富山】 【残り2時間(三日目24:00)で『山口』も禁止エリア】 【四日目12:00『宮崎』、四日目24:00分『佐賀』も禁止エリア】
650 :
30 ◆gbji4gNTZE :2007/03/31(土) 18:30:11 ID:PMcfUgMs0
>>425 階下では横国、名大、慶應が話し合っていた。
慶應「…お前らと組むつもりなどなかった。
が、今こうなってる。どう思う名大」
名大「ともかくはフェリスさんの回復を待ってからだろう…」
名大はまだ状況が飲み込めていなかった。
まずこの灯台にしてもそうだ。
おかしい。
狂っているとしか言いようがない。
そして南山の死に直面して何もできなかったこと。
名大は横国と合流できたことよりも、その悲しみと向き合えていないでいた。
慶應「俺はお前らなど会えばすぐ殺してやるつもりだった…しかし状況が変わったなら
それに合わせて動くのが当然だ。」
横国「なら慶應も俺たちの仲間に…」
横国がそう言いかけたとき、慶應と名大が同時に口を開いた。
慶應「勘違いするな」
名大「それは早すぎる!」
慶應は冷めた口調で。
名大は少し熱くなって。
お互いの溝はまだ埋まってはいない。
静まり返る室内
口を開いたのは慶應だった。 慶應「だが…共闘としてなら考えてやらなくもない。」 横国「どういうこと…?」 慶應「共通の敵、例えば東大を倒すまで一緒に行動する。倒した後は契約切れだ。 お互いまた敵に戻る。」 名大「ふざけるな!お前は今までそういって何人のっ…」 熱くなる名大を静止する横国 横国「名大、俺たちはまだ合流しなきゃならない人がいるじゃないか。 ここで慶應と争って二人とも、いや、上にいる津田塾だってそうだ。 無事でいられる保障がどこにある? 思ってもみろ。慶應と一緒にいたフェリスもまだ回復してないんだ。 慶應にだって今弱みがあるからそういう話を持ちかけてきたんじゃないのか? そう考えれば今はむしろラッキーだ。 それに今後強敵と当たったときに慶應がいれば心強いじゃないか! そうだろ?」 名大「……」 横国はいつに無く必死だった。 もちろんこの場で殺し合いが始まることは一番避けたかったことだし、 そもそも殺し合いなど横国は好まない。 その点では名大も同じはずなのだが… 相手は慶應だった。 それに名大の心理状態は今揺らめいている。 手に汗握る横国を尻目に、慶應は窓から外を眺めていた。
津田塾「フェリスさん、目を覚ましたよ!」 妙な空気…おかしな雰囲気… 津田塾もそれはすぐに察したようだった 名大「…横国がそこまで言うなら良いだろう。 だが俺はこいつを信用したわけじゃない。 何かあればすぐに殺してやる。いいか?」 慶應「ふっ…殺してやる、か。死んでいった奴らはみんなそう言ってたがな。 いいだろう。だが俺が裏切ったときはもうお前死んでるけどな。」 名大「慶應…お前っ!」 津田塾「ちょ…ちょっと二人とも! どうしちゃったのよ!名大君も慶應君も少し落ち着いて! とりあえず慶應君はフェリスさんのところへ…」 慶應は怪訝そうな顔を見せたがそれでもフェリスのいる部屋へ上がっていった。 津田塾「名大君…どうしたの?いつもの名大君らしくない…」
横国は津田塾の場の取りまとめ方に少々呆然としていたが、 すぐに気をとりなおして名大を説得する。 横国「そうだよ、そこまで慶應を嫌う理由がどこにあるんだ?」 名大「横国…お前にはわからないかもしれないが、あいつは… 俺たちとは違う。人間的じゃない。 あんな奴と組むのは悪魔と契約するようなものだ。 その危険性を考えれば、そう安々と仲間になろうなんて言えるか?」 横国「…確かに慶應は何人も殺しているかもしれない…自分の目で見てはいないけど 慶應に勝てる奴がいなかったから今ここに慶應がいるんだろう。 でも、ここで慶應と戦って慶應を消せる実力がある奴がいるのか…?」 名大「何を弱気な!旧帝の一角の俺と上位国立のお前がいれば…」 横国「無理だ。武装が違いすぎる。 それに俺たちが来なかったら名大、お前はもう死んでいたかもしれないじゃないか…」 名大「そ、それは…そうだが…」 横国「現状では俺たちに勝ち目は無い。だから慶應はあんなに余裕だったんだろう。 全てわかっていた…俺たちの性格なら戦いにならないことも全て。 だからマシンガンの銃口を向けていなかった。 あの慶應がそんな初歩的なミスをすると思うか?きっとわかってたんだよ。」 もう名大には返す言葉がなかった。 このお人よしの言うとおり、悪魔を引き入れて別の悪魔を退治することができるだろうか…? 名大はじっとこらえるしかなかった。 【生存確認:名古屋/ういろう 首輪探知機 双眼鏡 文化包丁 弾の切れたマシンガン】 【生存確認:慶応義塾・フェリス/マシンガン お守り】 【生存確認:横国・津田塾/二人ともザックのみ所有】
655 :
名無しなのに合格 :2007/04/02(月) 04:06:24 ID:OWNPRT+3O
みなさん、ご苦労様です!これからも頑張ってください^^
656 :
名無しなのに合格 :2007/04/02(月) 18:47:33 ID:UiC58ief0
30久しぶりだなw GJ!
三日目の朝、三重が布団からなかなか出てこなかった。 和歌山「三重姉さん……朝ですよー。ごはんできてますよ」 三重「いらないわ。ちょっと、食欲ないの」 布団にくるまったまま、めんどくさそうな感じで告げる。 どこか、声が熱っぽい気がする。 和歌山「姉さんー、でも食べないともたないっすよ?」 三重「……誰が姉さんよ。とにかく、いらないの。 私にかまわず食べといてちょうだい」 どうにも様子がおかしい。布団をおそるおそるどけて、様子をみる。 三重「何よ」 相変わらず、朝は不機嫌なようだ。だけど、一目見てわかった。 今日特に(といっても二日程度の付き合いだけど)不機嫌なのは――風邪のせいだ。 和歌山「うわっ……顔赤いじゃないっすか。熱は……あるみたいですね。 やっぱり寒い中の見張りがこたえたのかな? とにかく寝ててください。今、おかゆつくりますから」 三重「おかゆなら食べれるかも……ありがとう」 和歌山「いえいえ」 ぼーっとおかゆ(温めるだけのレトルトだけど)をと作りながら、ぼーと考える。 あーむくれた顔もかわいいなー。普段気丈な姉さんが俺にだけ見せる弱み……イイネ! 一見、不機嫌そうだけど、 「こんなところを見られて恥かしいナ……ホントはみせたくないのに」 とか思ってるんだろな! うひょー最高だぜ! い、いかん顔がにやけてきた。あくまでも紳士的にいかないと。 弱みに付け込んであれやこれやしちゃうのはいけないゾ! 和歌山「はい、おかゆできましたよ」 三重「ありがと」
はぐはぐと力なくおかゆを食べる三重姉さん。 その危うさからか、なんとなく幼なく感じてしまう。 いつも(といっても二日……略)は、かっこいいお姉さんって感じなのに。 和歌山「それと風邪薬どうぞ。そこの救急箱に入ってました。 あー今日の見張りは俺がやります。ゆっくり寝ててください」 三重「……そう。悪いけど、お願いね」 あいかわらずのハイペースでおかゆを食べ終えるた三重姉さんは、 薬を飲み、もぞもぞと布団に潜り込む。 あーもう、かわいいな! そりゃ心配だけどさ。 邪な僕のいけないキュアハートをどきどきどっきんぐ! ……って、いかん。これじゃ俺が病気だ。 和歌山「それじゃ、片づけ終わったら、本でも読んで見張りしてます。 何か用があったら、遠慮なくよんで下さいね」 三重「うん」 あくまでも内心を気取られないように、爽やかに告げる。 内心はドキドキだ。爽やかさってナニ? 敬語で言うのが限界の俺、情けない……。 ● ――何事もなく、一日が過ぎた。 とはいっても、ずっと寝てたので、そもそも記憶がないのだけど。 おぼろげに和歌山がごそごそ家事をしてたのは覚えてる。 日もすっかり暮れて、真っ暗な部屋でひとりぼっちでベットにうずくまる。 和歌山は見張りに行ったのだろうか。 三重「あードジったなぁ」 なんでこんな状況で風邪をひいちゃったんだろう。 やっぱり灯台の踊り場で毛布一枚ってのがまずかったのかな?
三重「うっ」 悪寒がする。表面はあったかいのに、中から熱が奪われていく。 頭は石でガンガン叩かれているようようだ。 三重「気持ち悪い……」 病は気からというけど、病は気までね。 なんだかんだいっても、和歌山がいたときは人がいるという安心感と、 やわらかな日の光のおかげでやすらかに寝れてた。 けど、こう真っ暗な部屋で、機械の低い唸り声だけが聞えて、 しかも戦場だったりすると――もうダメだ。 今まで、あまり気にしないようにしてたしてたけど、一気に恐怖感がこみ上げてくる。 三重「……死にたくない。死にたくないよう」 布団の中でまるまって不安をぬぐおうとするのに、わいてくるのは禍々しいイメージばかり。 私が日本刀で切り付けられたり、銃で撃たれたり、殴り殺されたり。 そのたんびに血がどろどろ流れてくる映像が妙に生々しく再生される。 三重「怖いよ……家に帰りたいよぅ」 自分を抱きしめるようにして、みっともなくがたがたと震える。 寒い。とっても寒い。 布団を払いのけるとそこに殺し屋がいそうなきがするけど、払いのけるのはとっても怖い。 きっとなにもないのはわかってる。 けど、体がいたずらに恐怖感を訴えてくる。 三重「もぅ……嫌ぁ」 と、不意に聞えたかすかなハウリング音にびくっと跳ね上がる。 代ゼミ『あーテステス』 代ゼミだ! 私はさらに布団を深くかぶり、必死で指で耳に栓をする。 おぞましい! 聞きたくない! きっと知り合いもみんな死んじゃったんだ! 禁止エリアなら和歌山にまかせればいい。私には関係ない! 嫌だ。怖い。嫌だ怖い。嫌だ怖い嫌だ怖い嫌だ怖い…………
和歌山「姉さんー。朝っすよ。今日もおかゆですけど」 私は目をぐしぐしとこすって、起き上がろうとする。 と、枕がびっしょり濡れていた。目がはれてるからきっと涙だ。 昨晩、私はあのまま泣きながら寝たのか。 うーん……我ながら自己嫌悪。あ゛ー恥かしい。 三重「わかったわ。それと、もう私も大丈夫みたい。色々と悪かったわね」 後ろを向いたまま、ぶっきらぼうに答える。またまた自己嫌悪してしまう。 朝、頭がまわってないときはいつもこうだけど、 自分を看病してくれた人にもっと言いようがあるだろうに……。 和歌山「あーそうっすね。熱もなさそうだし、きっと疲れが出たんですよ。 まあ、大事をとって今日も見張りは俺がやるっす」 三重「遠慮するわ。今日から私がやる……そこまで甘えられないもの」 和歌山「じゃあ間を取って、夕方から日付が変わるまでのあんまり冷えない時にお願いしますね。 これ以上はゆずれないっすよ」 三重「……わかったわ」 日付が変わるまでって……ニ時間もないじゃん。 けど、和歌山は意味深に人差し指を口にあてて、ぱちりとウインクする。 はっきり言って気味が悪いけど、意外に強情そうな雰囲気が漂ってるのでここは従っておいた。 それに向き合ってるのもなんだか恥かしい。 昨晩から今朝にかけての失態は見られてないと思うけど……精神衛生上、ね。 そうだ。 ――昨日までの私と決別すべく、私は思い切って訊く。 和歌山もこんな話、朝っぱらから聞きたくないだろうけど、これだけはちゃんとしておかなきゃ。 三重「そういえば、昨日、代ゼミの放送があったみたいだけど」
和歌山は最初ごにょごにょ言いよどんでいたけど、意外にあっさり答える。 彼も友達が死んで辛いかもしれないのに。 和歌山「あー、禁止エリアは遠くです。宮崎と佐賀。 それと……一橋と東工が廃校したそうです。あとは北海道の私立が沢山……」 三重「そう……」 和歌山「その、一橋や東工とは? えーと、知り合いとか?」 三重「面識は全くないわ」 和歌山「そうですか……」 和歌山はばつが悪そうにしてる。こんな話なら当然だ。 他大が廃校して喜び飛び上がれるほど、まだ神経はおかしくなってない。 ……でも、これで運がよければ今日もぐだぐだだらだらできるわね―― ぐらいの不謹慎なことは思ってしまうけど。 三重「ありがと」 とっても自然に、口から言葉が漏れ出た。 ■ あーびっくりした。彼女は俺にドキドキ気味か? いや、もうこれはドキドキなんてレベルじゃねぇぞ! 恥じらいで頬を紅くして目線をあわせようとしないし、 かと思えば俺にやさしい微笑みかけるし、 ふりむきざまのポニーテールはキラキラ光るし。 もう俺に惚れてる? ねえ脳内俺2、惚れてるよね? 脳内和歌山2「ああ、そうとも君にベタ惚れだ」 そうだよね。そうだよね!
脳内和歌山2「だが、気をつけるべきだ。 異常な状況下で結ばれた男女の絆は脆いもの」 ぐ……脳内俺2のチキン野郎。 だけど、いいもん。たとえ脆くてもそのときの気持ちは本物だもん! もういい、告白してくる……というより告白されてくるよ! あわよくば、キス以上の段階までホップ・ステップ・ジャンプしてくるよ! 脳内和歌山2「まあ、それでもいい。チキン野郎ついでに一言。 勘違いだったとして、君は立ち直れるかな? いやいや逆に迫ったことで嫌われたりして」 ノゥ! そえれは想定外だぜ脳内俺2! そして辛すぎるよ。切なすぎるよ。 くそっ! 俺はどうすればいいんだぁあぁー! ● それにしても、さっきからテーブルの同じところ拭いて、 意外に和歌山って潔癖症なのかしら? まあいいわ……今日ものんびりと過ぎそうな予感がするし。
【場所:和歌山(潮岬の灯台)】 [備考]:灯台あるもの→水・キャンペル缶(スープ缶)・お菓子・食器・カセットコンロ・救急箱など。 ドアに閂。窓は内側から木が打ち付けられている。 脱出のために踊り場にロープがくくりつけてある。 【時間:四日目朝】 【生存確認:和歌山大】 [状態]:健康 [道具]:支給品、双眼鏡 [武器]:備長炭(撲殺できる程度の大きさ) [思考・行動方針]:潮岬の灯台で待機 三重大と仲良くなる [備考]:双眼鏡は灯台にあったものです。 【生存確認:三重大】 [状態]:風邪気味 [武器]:中尾ミエのポスター(鉄製) [道具]:支給品のみ [思考・行動方針]:潮岬の灯台で待機 [備考]:髪型はポニーテイル。身長160cmチョイ。パンツルック。上はさっぱりした薄手。
664 :
◆p2RhzINABA :2007/04/03(火) 04:40:37 ID:SGBX3mWC0
>>640 の外見修正です。
【市芸】
×身長140後半〜151くらい
○身長140後半くらい
あと書き忘れてましたが、
>>394 −404から続いてます。
665 :
◆p2RhzINABA :2007/04/03(火) 04:43:18 ID:SGBX3mWC0
あと、今更ですが、●とか■の記号の後で、一人称が入れ替わってます。 急にオカマになったとかそんなことはありませんw
GJ! 相変わらず和歌山ワロスwww
667 :
名無しなのに合格 :2007/04/04(水) 03:02:27 ID:JBNNmgtBO
何この神スレw 1から見るか
個人的に上智がかっこよすぎる
ところで、灯台って位置的にはどこなんだい?
670 :
名無しなのに合格 :2007/04/05(木) 01:01:33 ID:TgHitqen0
671 :
銀 ◆i8EilXYAXA :2007/04/07(土) 17:27:25 ID:g/ujxb0u0
672 :
名無しなのに合格 :2007/04/07(土) 21:59:42 ID:qTOWN6W10
673 :
名無しなのに合格 :2007/04/08(日) 06:04:38 ID:YrqKxIyj0
最初から読んできた。 富山と福井が死ぬ回でマジ泣きしかけた俺は気持ち悪いですかそうですか。
675 :
名無しなのに合格 :2007/04/10(火) 20:13:22 ID:wI51SxqvO
あそこで泣かないほうがおかしい
676 :
名無しなのに合格 :2007/04/10(火) 21:11:45 ID:xLvUi1rH0
上智と東外と福井と富山には死んでほしくなかった俺がいる
677 :
名無しなのに合格 :2007/04/11(水) 00:30:28 ID:LRaoCLhT0
678 :
名無しなのに合格 :2007/04/11(水) 22:13:08 ID:AMyGMTgk0
679 :
名無しなのに合格 :2007/04/11(水) 23:54:59 ID:Fta7vOvUO
誰か首都大の性格や特徴、殺され方など教えてください〉〈
680 :
的飯 :2007/04/12(木) 12:29:34 ID:CmyxND950
こんな時間にまとめサイトを更新する俺は間違いなく外道
現状一覧、イラスト以外は更新しました
最近あがったイラストは載せてもいいですかね?
>>679 性格、特徴不明(?)の女の子
追いかけてくる都留文(敵意無)を怖がって、富士樹海へ逃げ込んだところを
防衛大に首ちょんぱで\(^o^)/オワタ
都留文が「高嶺の花」って言ってるあたり、それなりに品格があったのかもね
681 :
銀 ◆i8EilXYAXA :2007/04/12(木) 19:04:10 ID:moXHwyEtO
682 :
626 :2007/04/13(金) 00:43:15 ID:qvFRL19q0
>>680 全然おk
半分のフェリスとか描いたのも自分だけど、そのままのせといてなんの問題もありませんよー。
683 :
名無しなのに合格 :2007/04/16(月) 08:21:07 ID:wSwlwC3ZO
ほしゅ
684 :
名無しなのに合格 :2007/04/17(火) 01:07:33 ID:7b401IBv0
同女が好きな俺は間違いなく少数派。 つかキャラの性格付けとかすげえw 意識してなかった大学を詳しく調べてみたくなるw
685 :
名無しなのに合格 :2007/04/17(火) 23:42:19 ID:aLLCYfYL0
>>684 あるあるwww
なんか、無駄に大学に詳しくなったwww
前スレ
>>717 の続き
――東京医科歯科大学は死んでいた。
重傷なんてものじゃない。そんなものは都合のいい逃げ道をつくっただけだ。
首の横に深々と何かが突き刺さされた後があり、その傷口は暗紫色に変色していた。
べったりと首にこびりついた血は赤茶色へと変色していっている。
傷の深さや広さからみて、おそらくナイフや包丁のようなものだ。
吉備国際「クソ……!」
吉備国際は遺体から体をそむけ、地面を蹴りとばす。
吉備国際は己の不甲斐なさを思い知らされる。
結局、救えない、助けられない、間に合わない。
東京医科歯科大なんて超格上でさえこれだ。
所詮Fランクの自分に何ができるってんだ。拳を握り締め、歯をゴリゴリと噛み締める。
あまりの情けなさに涙が浮かんでくる。
自分に罵声の一つや二つあびせないと気がすまない。
吉備国際「役立たずめ!」
自分は「助けたくない」んじゃない。そんな狂戦士じみてもドライでもない。
ただ、「助けられない」だけなのだ。
旧帝や上位私立がひしめき殺し合うこの戦場では、
普段と比べ物にならないくらい冷淡に現実が突きつけられる。
――つまり、自分はあっけなく誰かに狩られてるのがお似合いってことだ。
吉備国際「チクチョオォー!」
吉備国際の中をどうしようもない絶望感が埋め尽くしていく。
恐怖とは違う。自分には何もできないという現実だ。
なけなしの保健技術を使う暇さえ自分には与えられない。
と、唐突に、吉備国際の感傷など知らぬというように、後ろの茂みが音を立てる。
????「あれれぇ〜?」 吉備国際「――っ!」 吉備国際は反射的に後ろへと振り向く。 間の抜けた声はどこかで聞いたことがあった。 吉備国際「ものつくり……」 涙を腕でガシガシと拭いて、吉備国際は緊張感を解いて向き合う。 吉備国際は安堵した。ものつくりは人畜無害なやつだ。 背は平均的な女の子よりも低く、かなりの幼さの残った顔立ち、 くりくりとした黒目、華奢な体、やたら綺麗な肌。 ひとことでいうとかわいい男の子。女に間違った意味でモテそうである。 こんな容貌をしているので、戦闘なんて無理にきまってると、瞬時に判断させる。 ものつくり「あれ〜吉備国際じゃん。どうしたの〜そんなに震えて……ん?」 と、ものつくりが、東京医科歯科大の遺体に気付き、目線を向ける。 吉備国際はあわてて弁明する。 吉備国際「ち、違う。これは違う……違うんだ……」 自分に対しても言い訳も含まれていることが、 吉備国際に自分への情けなさを器の小ささを自覚させようとする。 なんとも自分が情けなく、ぼそぼそと言葉がかすんでいく。 ものつくり「ん〜ん〜……なるほどね。 うん、大丈夫。わかってるよ。吉備国際はそんなことをできる大学じゃないもんね〜。 たまたま、死んでる所に来ちゃったとか、そんなとこでしょ〜」 吉備国際「……まぁ」
興味を失ったのか納得したのか、ものつくりは吉備国際に向き直り言う。 ものつくり「血の具合からすると、時間はたったみたいだけどさ〜。 まだ、こいつを殺した奴が近くにいるかもしれないし〜。 とりあえず、移動しようよ〜」 吉備国際は無言でうなづく。 もしかすると、一人では無理でも二人なら俺は誰かを救えるかもしれない、 という甘美な誘惑が吉備国際の中でうずく。 精神的に疲れ果てていた吉備国際は、もう自分の無力さをみるのは沢山だった。 ものつくり「決まり! じゃあ、こんな森より〜都会の方に行きたいな〜ボク」 吉備国際「都会? 東京、か? 行ってどうするんだ?」 ものつくり「ん〜ボクの特技として、色んな物がつくれるんだけど、道具も材料も全然、足りないんだ〜。 だからそれの調達〜」 吉備国際「なるほど……。じゃあ、これは預けといた方がいいな」 吉備国際はザックからドライバーを出して、ものつくりにわたす。 自分が持っているよりも、よっぽど上手く使ってくれると判断したからだ。 ものつくり「おおぉ〜ありがとー。じゃあ、東京に向けてしゅぱぁ〜つ!」
子供特有の無邪気な明るさで、ものつくりがてくてくと歩いていく。 まだ心の沈んだままの吉備国際は、その明るさにはとてもついていけそうにない。 が、今は何も考えずに動いているほうが楽だ、と思い後ろをとぼとぼとついて行く。 とにかく、自分は悩んでいる暇は無い保健の技術をここで使わなくていつ使うってんだ、 と吉備国際は決意を新たに東京へと向かう。 先の方を歩くものつくりは思う。 使いやすそうな手と保険が手に入った。 デジハリは、いろんな意味で癪に障るし、電動ガンの実験のついでに殺した。 旧帝なんかはハイリスクだ。使えれば最高だが、反逆された時に殺しきれる自身がない。 その点、吉備国際はレベル的にも、人格的も問題ない。 思い込みも激しいし、変な正義感もある、一度信用させれば適当にだまして使えるだろう。 これは楽になりそうだと、演技ではなく、本当に内心からとてもものつくりは明るかった。
【場所:関東エリア(森)】 【時間:昼頃】 【生存確認:吉備国際】 [状態]:健康 [道具]:支給品、IHクッキングヒーター [武器]:銃、防弾チョッキ [思考・行動方針]: 基本:多くの命を救う。 第一行動方針:東京へ移動。 [備考]:ドライバーはものつくりへ移譲 【生存確認:ものつくり】 [状態]:健康 [武器]:不思議ガン [道具]:支給品、ドライバー [思考・行動方針]: 基本:工作して地道に勝っていく。 第一行動方針:東京へ行き資材の調達。 第ニ行動方針:吉備国際は自分の手、保健として使う。 [備考]:人が良さそう。小柄でかわいい(男)。 工作が成功し、勝利を確信すると本性がでる。 スキルとして色々な物が作れる。
691 :
◆p2RhzINABA :2007/04/19(木) 04:28:24 ID:wn4cI3AP0
絵イイネ!! 的飯さん乙……頭が下がる。他の職人さんもGJ。 久々の職人さんが帰ってきてウレシス。 受験も終わり、きっと帰ってくると思ってwktkしてマターリ待ってみるテスト。 新規の職人さんもきっと……! 読んでくれる人に最大の感謝を。
692 :
名無しなのに合格 :2007/04/19(木) 09:15:53 ID:VjLK/0SGO
>>◆p2RhzINABA 乙です! なぜかキャラの濃い吉備国際、wktkして待ってましたよ!
693 :
名無しなのに合格 :2007/04/19(木) 11:24:43 ID:g/XIpYDjO
キタキタキタァ―――――(゚∀゚)――――――!! 夢でお告げがあったから来てみたらほんとに投下されてるとはw GJです!
694 :
名無しなのに合格 :2007/04/20(金) 23:24:00 ID:pfn4Gggn0
吉備国際が久々に登場したところでちょっと言わせてくれ。 まとめ処の現状一覧に吉備国際が明らかに「よしびこくさい」と読み間違えられて載ってるんだが。 正しくは「きびこくさい」。 既出ならすまん。
695 :
名無しなのに合格 :2007/04/21(土) 00:05:21 ID:9DVGt0IJ0
>>680 ついでに指摘。
モノクロの方は学芸猫じゃなくて市芸猫。
市芸、初、絵化w
なんか攻めてるようで心苦しいけど、
こんだけまとめるからGJすぎだよ…本当に。
696 :
的飯 :2007/04/21(土) 00:49:43 ID:h0UwZ2p90
(;゚д゚)……キビ……?
(;゚д゚)シゲイ……
y=-( ゚д゚)・∵;;ターン
>>694 ,695
指摘ありがとうございます
697 :
名無しなのに合格 :2007/04/21(土) 17:28:27 ID:xTdEJST5O
>>680 遅れて申し訳ないです、首都大のこと教えてくれてありがとう!
自分の大学なのでちょっと気になったんですが、わりと早くに死んだみたいで残念^^;
一応まだ生きてるがドキドキしながら読んでる俺…死亡フラグ立ってる気すらするが…
699 :
名無しなのに合格 :2007/04/22(日) 17:44:06 ID:nKlpgZKFO
東京学芸は死んでないな?
確か同女て喋れなくなってたよな。 突然喋ってて焦った。
703 :
名無しなのに合格 :2007/04/23(月) 23:36:20 ID:9uibEYUT0
704 :
◆p2RhzINABA :2007/04/25(水) 00:56:12 ID:Y4wjp6RM0
>>702 改めてよくよく読み返してみたら……何という読み違えを/(^o^)\
さて、どうしよう……。
A:修正して、差し替える。普通に。
B:凄い理論でつなげます。目指せ設定の魔術師。
C:誰かに丸投げ。勇者求む。
D:その他(具体案をお願いorz)
意見を募って判断したい所存orz
705 :
名無しなのに合格 :2007/04/25(水) 20:44:45 ID:9PCd4Xiq0
>>704 俺はA希望。
また同女が出てくる回に、ちょこっと説明付けて修正しちゃえばいいんじゃね?
706 :
名無しなのに合格 :2007/04/25(水) 21:25:39 ID:NAIWYkLSO
最初から喋れたことに
707 :
名無しなのに合格 :2007/04/26(木) 02:27:05 ID:e5f/PQfB0
Bもみてみたい気がするなー。 「アレ?喋ってる?」 と思ったら、そんなオチがあったのか、みたいなの
708 :
名無しなのに合格 :2007/04/28(土) 01:12:52 ID:ClqEhc+L0
これは迷う…!
709 :
名無しなのに合格 :2007/04/28(土) 01:20:24 ID:OoW7ezUkO
作者さんの好きなようにやればいいんじゃ? 俺はただ座して末。
710 :
名無しなのに合格 :2007/04/28(土) 21:59:06 ID:abUR125sO
なかは なは
711 :
名無しなのに合格 :2007/04/28(土) 22:30:52 ID:r63K4EPZ0
712 :
名無しなのに合格 :2007/05/01(火) 18:27:06 ID:7D1HSLMyO
ほしゅ
もうすっかり夜になってしまった。 同女の頭に刺さったガラス破片をちまちま抜くという神経をガリガリ削る作業の後、 消毒して包帯で巻いて同女の治療は終了。 でも、医学部でもない僕はそれが限界で。 怪我の状況は酷いということぐらいしかわかりません……人間は専門外です。 あとは目を覚ますのを祈って待つばかり。情けないけど、これが僕の限界。 同女「ぅ…………」 もう何度目かわからないか細いうめき声。 最初の頃は、目を覚ますのだろうかとビクビクしてたけど、もう慣れました。 ――が、ゴソゴソと僕のかけたコートが動く音も一緒に聞えてくる。 目を向けると、呆然とした表情でぺたりと座っている同女の姿が。 月明かりに照らされた姿は、どこか危なっかしく遠く、哀愁をまとわせている。 白く透き通ったは肌は月明かりに映えて見とれてしまいます。 一度殺されそうになった身だけど、素直に守ってあげたいとおこがましいことを考えてしまう。 爆発のせいで煤や砂で汚れてしまった顔を拭いて、化粧をすっかり落とした顔は、 妖しく整っており、まともに向き合って話せそうにありません。 一度みてしまうと、化粧は美しさをじゃまする悪役に成り下がります。 ……って、見とれてる場合じゃないや、とにかく言わないと……。 農工「あのー」 同女は、ビクッと跳ね上がって、座ったままズリズリと後ろへ下がる。 農工「危害を加えるつもりは全然無いから、とにかく落ち着いて聞いて欲しいんだ。 まず……ごめんっ! 怪我させるつもりは無かったんだけど……言い訳はしない。 自分の頭だから見えないだろうけど、怪我をさせた原因は間違いなく僕だ。 罵るなりぶつなり好きにしてくれていい……その、死なない程度に」 とにかく謝っておかないと気がすまない。同女に向かって深く頭を下げる。 ……ちらりと同女の様子をうかがうと、頭をペタペタさわったかと思うと、 呆気にとられたように僕を見ている。 と、目が合った。同女はばつが悪そうに目線を逸らす。 まあ、それもそうか。
農工「僕を殺そうとしたことは、気にしなくていいよ。 結果的に僕は生きてるし、ほとんど無傷だし。 こういう状況だから仕方ないよ。恨んだりしてないから、僕を」 と、言おうとしたところで、僕の方に掌を向け、 同女は目を瞑ってあたまを横にゆっくり振る。 農工「でも……」 同女は喉の辺りに手を添えて、発声練習のようなそぶりを見せ、何かを確認する。 その後、僕に何かを言おうとするものの、咳き込んでしまった。何度も試したけど同じだった。 諦めたような顔ですまなさそうに僕に向き直る。 農工「……もしかしてしゃべれないの?」 ちょっと迷ったようなそぶりを見せた後、こっくりと同女は頷く。 農工「でも、僕と戦ってた時はしゃべってたような……?」 途端、同女は怪訝そうな顔をする。 農工「……まさか、僕と戦ってた時もしゃべってない?」 同女は、ゆっくりと頷く。 と、いうことは僕の勘違い? なわけないか。きっとあの能力だ。失礼だろうけど、言おう。 農工「あーわかった。それはきっと僕の変な能力のせいだ。 気を悪くしないで聞いて欲しいんだけど、僕は動物の心がわかるんだ 会話できる類のものじゃないけど」 同女が固まる。 ごめんなさい。言葉の選び方がわからりません。 と、いうわけで早口作戦で乗り切ろう。
農工「というわけで人の考えてることもなんとなくわかる。 けど、そんなにはっきりとはわからないんだ。 だから、正直とまどっている。 多分、僕が極度に集中してたせいと、君が感情を僕にぶつせてたせいだと思う」 またまたぽかんとする同女。 農工「『声』で聞えたから驚いているけど、 いつもなんとなく雰囲気とかである程度わかるんだ。 感情を僕に向けてくれる限り、大雑把なコミュニケーションは困らないと思う。 もちろん、君の心の中を読み取るような無粋なことはできないから安心して欲しい」 同女の表情は半信半疑といった感じだ。 当然だろう。こんなことを言うのは宗教家のふりした詐欺師ぐらいだ。 さて、もう一つの用件を言おう。 農工「えーと、いきなりこんなこと言うのはあれだけど。 僕と一緒に行動しない? 正直に言うと、一人だと心細いんだ」 一人だと心細いという理由だけじゃないけど。 同女を戦場に一人でむかわせるようなまねをしたくない。 こんなゲームにいるのは間違ってる。平和な日本にいるべきなんだ。 が、さっそく僕がさっきいったことを実践するように、 同女は哀れむような笑みを浮かべて僕に目で告げる。 同女 ――必要ないわ。 同女はザックに荷物をさっさとまとめ始める。 農工「ま、待って! 僕が言うのもなんだけど、君、怪我をしてるし!」 また同女は僕を一瞥する。 同女 ――返して。 農工「え、何を?」
同女は僕の腰と足元を指差す。 腰にはベルトに挟まれた脇差、足元には棍棒が転がっている。 僕は戸惑う。だめだ、この娘はまた殺し合いに行く気だ。 そんなことはダメだ。なんでこんな。なんでこんな! 僕が必死の文句を考えていると、同女はため息をつき、やれやれと手を挙げる。 同女 ――危害を加えてたりしないわ。 農工「そんなこと、心配してるんじゃないよ!」 同女は呆れたような顔をする。 ああ、このままじゃ。このままじゃ! そ、そうだ! 農工「そ、そうだ! 今、外に出るのは危ないよ! さっきみたけど、何校かうろちょろしてたし、それに暗いし」 これは嘘じゃない。ごめん、外に居る誰かさん。悪者にして。 でも、仕方ないよね……。 同女は荷物をまとめる手を止め、不快そうな顔をして露骨に舌打ちをする。 農工「でも、外に居る何校かも味方につければいいと思うんだ。 みんな殺し合いをしたいわけじゃないだろうし。 ここを脱出する方法を考えようよ!」 同女は心底呆れた顔をした。 さっきから呆れさせてばっかりだけど、これまでで一番、呆然としていた。 ふとももからナイフ取り出して刃先を僕に向ける。 瞳には戦意は感じられず、ただ哀れむように、 しっかりと感情を込めて厳しい目線で告げる。 同女 ――お人よしさん。あなたは自らの手で死ぬわ。
【場所:岐阜(大垣城)】 [備考]:二階は戦国時代の武器展示ホール。 【時:三日目、夜(放送前……22時以前)】 【生存確認:東京農工】 [状態]:全身に軽い打撲。右手は重度の打撲。 [武器]:生協の白石さん(残り20枚、カバー欠損)、脇差、木製棍棒 [道具]:支給品 [思考・行動方針] 基本:脱出 第一行動方針:同志社女子の説得 第ニ行動方針:外にいる数名の大学と合流 [備考]:支給品の内、水筒は破壊。動物や人の心がなんとなくわかる。 自他共に極度に収集するとよりパワーアップ。 【生存確認:同志社女子】 [状態]:頭に細かい傷がいくつも。頭部に強度の打撃 [武器]:サバイバルナイフ [道具]:支給品、消毒液、包帯、ガーゼ、絆創膏、テーピングテープ [思考・行動方針] 基本:同志社殺害 [備考]:両手をテーピング済、全身黒ずくめ、頭は包帯で巻かれている
718 :
◆p2RhzINABA :2007/05/03(木) 06:33:06 ID:aeiZk8e50
意見くれた方、どうもありがとうございます。 結果は読んだとおりです。 どうしても、決められないチキン野郎ので、もらった意見を参考しつつサイコロで決めました。 うまく補正できてるかな……?
719 :
名無しなのに合格 :2007/05/03(木) 07:03:37 ID:voegQJ9z0
下関市立は、山口県を脱出して中国山地の森の中にいた。 今までじっとはしていたものの、 ついにここに来て禁止エリアを告げる放送が流れてしまったからだ。 「禁止エリアになんかならなけりゃずっと立て篭もってたかったんだがなぁ。」 木の幹に寄りかかって空を見上げる。 「あー、ついてねえなー、武器も何故か知らんがふくだったし。」 全国的にはフグと呼ばれ、山口に限ってはふくと呼ばれるらしいそのフグ目フグ科の硬骨海水魚がザックの中に入っている。 少し磯臭いのはそのせいだ。 「ヒマだ・・・。」 こうして森の中で歩くのに疲れ、木の幹に寄りかかっていることもう1時間が経とうとしている。 あたりはしんと静まり返っていて、動物の声も聞こえない。 「マジで静かだなぁ」 あたりは痛いほどにしんと静まり返っている。 それはもう空しいほどに。 試しに大声を出したくなるほどの静けさだ。 大声を出しますか? ・はい ・いいえ 「なんなんだこのコマンドはぁっ!!!」 大声を出してしまいました。 「・・・・・・。」 エコーすらないのが逆に悲しいほど。 相変わらず静かすぎるほど静かな空間が広がっている。 「・・・移動してみるか。 どうせこのあたりの大学はほとんど廃校になってるんだし。」 山口島根鳥取岡山広島さん、全員廃校か〜。 このあたりにまだ、殺った奴いるのかな・・・。」 少しのためらい。
「ま、なんとかなるかな。残ってるのは底辺私立ばっかりだろうし、 俺だって一応は公立な訳だし。」 下関市立は行動を開始した。 と、 「おいおい、俺を忘れてくれるなよ・・・。」 「だだだ、だっ、誰、誰だっ!?」 後ろから突然の来訪者。 今まで何の気配もなかったのに、なぜ突然。きっと難関大学に違いない。 そう思った下関市立は、弾かれたようにすぐそばのザックを取った。 そして、その姿を見ようと振り返りもせずに、ともかく駆け出した。 「 ーーー!」 何かを叫んでいるようだが、下関市立の耳には届かない。 ただ一目散に森の中を走っていく。 後ろから追いかけてきているらしい。 足音と声は執拗に下関市立を追いかけてきていた。 ―――なんで、なんでいきなり、一体なんだんだよ! 今まで山口県内の某所に篭っていた下関市立は、明らかにまだ殺し合いの中に投げ込まれたという自覚がなかった。 殺し合いの中にいるとは知っていても、理解はしていなかった。 弱肉強食、殺すか殺されるか。そういう現在の環境を。 何をすればいいのか、それも分からなかった。 とにかく、怖かった。 木の幹につまづいて転げそうになりながらも、走る。 緊張と恐怖があいまって、足元はおぼつかない。 そうだとしても、下関市立にとっては、全速力以上の速さで走っていた。 滝のような汗が額から溢れ出してくる。 そんなものぬぐう暇もないといった様子で、更に両の足で地面を蹴っていく。 相手が銃でも撃ってくるのか。 それとも追いついてきてナイフで切りつけてくるのか。 そんな想像で下関市立の頭の中はいっぱいになっていた。
―――死にたくない、俺は死にたくない! おぼつかない足取り、 引っかかって転んでくれと言わんばかりに這っている木の根、 そしてフグで重いザック。 今まで良く転ばなかったなと思えるその組み合わせに、とうとうここになって、下関市立は木の根に足を取られた。 あっという間、むしろ「あっ」とも言えない間に、もう下関市立は地に横たわっていた。 ひんやりとした地面の感触。 じゃりじゃりとした石ころ。 何が起こったのか、分からなかったのだろう。 しばらくの間、彼はピクリとも動かなかった。 一拍二拍、いや、軽く十拍以上は開けて、彼は震えながら立ち上がった。 立ち上がって、あることに気がつく。 「あれ・・・?追ってきてない・・・? もしかして、撒いた・・・のか?」 泥だらけになった服をはたきながら、あたりを見回す。 誰か居るような気配は感じ取れなかった。
【場所:広島県(中国山地の森)】 【時刻:深夜】 【生存確認:下関市立大学】 [状態]:無傷だが息切れ中 [武器]:フグ(生)1匹 [道具]:支給品のみ [思考・行動方針]: とりあえず生きる [備考]:貧乏。逃げ足だけは速い。
あーもう、本当ごめんなさい。 受験勉強もせずにここにいる私をお赦しください。
725 :
名無しなのに合格 :2007/05/05(土) 01:28:50 ID:Rv9RoDNm0
>>718 その発想はなかったわーw
GJだ!
>>724 大丈夫だ。俺が許す!
ワクテカしてるぜ。
726 :
名無しなのに合格 :2007/05/06(日) 00:04:15 ID:MbAdjA04O
なんかいっぱい神キテル――――(゚∀゚)――――!!!!
>>718 逆転の発想GJ!!
違和感皆無できっちり繋がってますぜ〜
>>724 俺も許す!
が、来年も気持ちよくここで書けるように勉強もしっかりね。
727 :
名無しなのに合格 :2007/05/06(日) 13:23:04 ID:XCRuatHUO
>>718 GJ!完璧です。
>>724 全然大丈夫だ!
でも勉強も頑張って。
はじめからずっと観ていて大学受かってもまだ観ている俺の方が大問題だ。
728 :
名無しなのに合格 :2007/05/06(日) 14:22:16 ID:AmZrWZIbO
この話面白いか? クドイと思う。5分、長くて10分にすべき。
茨城は… 筑波・茨城・常磐・流通経済・茨城キリスト・つくば国際 長寿?
730 :
名無しなのに合格 :2007/05/07(月) 12:50:21 ID:mWRIV9ul0
>>727 俺大学二年だけどまだ見てるぞ
いつ終わるんだこれw
731 :
名無しなのに合格 :2007/05/10(木) 02:01:41 ID:mAgGJkI80
ほしゅ
732 :
名無しなのに合格 :2007/05/12(土) 22:54:15 ID:4EzUVVJf0
続きま―――――――――――――――だ――――――――――――――――――――????
733 :
名無しなのに合格 :2007/05/15(火) 19:13:15 ID:6Nfmb8WrO
期待あげぇえええ!
734 :
名無しなのに合格 :2007/05/15(火) 20:09:50 ID:r1cVceXvO
慶應と早稲田がセックスの行為をはじめた
735 :
名無しなのに合格 :2007/05/15(火) 21:12:45 ID:+CLAm5x90
アッー!
736 :
名無しなのに合格 :2007/05/17(木) 21:12:35 ID:cLtv5Qc6O
737 :
名無しなのに合格 :2007/05/17(木) 23:33:29 ID:9ylVVoqL0
>>336-343 の続き
東大と新潟は富士樹海から東北へと、会話などあるわけもなく、傍目には淡々と向かっていた。
新潟が先頭、東大がその五メートルほどあとに続くという順番。
新潟には弾切れのワルサーPPK.32口径(小型の拳銃)が東大から渡されている。
弾がないので威嚇ぐらいにか使えないものの、接敵した際に囮として使うには十分だ。
また、重いバレットM95をかかえつつ、わざわざ弾切れの拳銃を持ち歩く必要性を東大は感じなかった。
後ろに重武装をした東大がいるので、新潟は文字通り生きた心地がしなかったが、
今、逃げたところで射殺されるのはわかりきっている。
とにかくゲームにのった東大と一緒に行動するなどごめんだった。
味方ならば、投石ぐらいしか攻撃の術をもたない暴徒に、
主力戦車で立ち向かうような絶対的な自信がわくだろうが、
敵にまわせば、鎌の刃先を首にまわしてきた死神以外の何者でもない。
それに、津田塾と横国のことが気になるのも、偽らざらぬ本音だ。
寝首をかくにしろ逃走するにしろ東大と安全に離れる術を、
新潟はいくつもの案をだしては却下しつつ移動する。
一方、東大も考えごとをしつつ移動している。
事前に入手した情報や放送、新潟の話などを考えるにつけ、ある可能性が高まっていた。
それは、このゲームには主催者側の大学がいるかもしれないということ。
秘密裏に行われた前回大会。残ったのは数名。新潟の話の端々にある矛盾点。
おそらく、前回大会は今回のためのリハーサルや事前演習といったところだ。
だいたい、武力制圧しといてボディーチェックされるだ?
ほんのの数時間で「支給品」のノートパソコンを使い、
敵のコンピュータ(サーバーか?)位置と仕組みを把握して効果的なソフトを作るだ?
――ナンセンスだ。
東大にもできるかどうか怪しいことを他の大学ができるわけがない。
数多のFランクはただのモルモット。だとすると――
東大「……チッ」 東大は軽く舌打ちをする。この俺が? この俺様がモルモット扱いだと? プライドの鬼である東大には耐え難い屈辱であった。 さらに、完璧主義者でもある東大は、己自信も許せなかった。 Fランクが大量に消えたことを、目障りな羽虫がかたづいてよかったぐらいにしか考えていなかった。 だが、迂闊だった。最大のヒントだったのである。 情報が漏れなかった理由は、新潟の話によると、脱出者にかなり強固な脅しがかかっていたらしい。 無論、新潟も例に漏れず脅されていたらしい。脅しの内容は言わなかったが。 とはいっても、本当に何も知らない大学は数校ほどだろうから口を塞ぐのも簡単なのだろうが。 事前に耳に入っていたのは、疲れきって帰ってきた大学が数校あることぐらいだ。 鎌をかけるとあっさり新潟は吐いたが。 別に、東大はこんなゲームに巻き込まれのが腹立たしいのではない。 もちろん、最初は多少むかついたが、次の瞬間には最高だと考え直していた。 有象無象のゴミどもを一掃できる。絶対者による一方的な狩り。 油断なんてものは有り得はしない。傲慢に任せて自滅する奴は二流だ。 幾重もの要素をそろえて絶対に勝つように仕向けて、狩る。 のろのろと時間をいたずらにかけるのとも違う。 並外れた判断力・計算力・実力があってこそ、かなう業。 故に負けない。故に絶対者たるのだ。 だが、ここに気がかりな要素として絡んでくるのが主催者側の大学だ。 地方国立や雑多な私立なんかはまだどうでもいい。 しかし、旧帝が持つとアドバンテージをかなりもたれてしまう。 そしてこの中でも動向が怪しいのが東北だと東大は目星をつけた。 放送からも東北の動きは読めない。旧帝とは思えない煙のような存在感。 東北が以前から存在感が全くなくなっていたが、まさかこのことだったとは。
皆殺しの方針は今も変わっていない。それどころかよりエスカレートしている。 喰い足りない。全然喰い足りない。 雑魚――とはいえ東大にとって、自分以外は大抵雑魚という認識だが―― を殺しまくるのも楽しいことは楽しい。 が、非効率的だし、弾も限られている。 第一、もうそれでは東大は満足できなくなってきた。 東大「くくく……」 口の端を歪ませて、東大は自身のとてもユカイな案に心躍った。 やはり自分は天才だなと東大は満足げに嘆息する。 とりあえずは、東北にいく。 が、そこで東北の動向をつかめなかった場合は、こちらから趣味をかねておびき寄せてやる。 来ざるをえない状況でも作り出すか。 大勢の大学――できれば全てが愉しそうなのだが――を一箇所に集めて、 徹底的に殺し合いでもしてもらうか。 それとも一気に爆薬で吹き飛ばすのもおもしろいか。 東大は、高笑いを必死に押し殺して宣戦布告する。 ――代ゼミよ。悪いが、主催者の座はもらうぞ。
741 :
◆p2RhzINABA :2007/05/20(日) 04:42:43 ID:Sha09rZN0
やあ、待たせてしまったようですまない。 ついでに地の文ばっかですまない。 言い訳だけど、状況把握と三人称で書くのとに、かなりつまった。 三人称って難しいね。 誰か好きにつなげてorz
742 :
名無しなのに合格 :2007/05/20(日) 06:51:28 ID:UHfRtmqt0
うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお きてるよおおおおおおおおおおおおおおおおおおお
743 :
名無しなのに合格 :2007/05/20(日) 22:26:18 ID:khsP2Pj00
GJ!!
東大クァーッコウィー!ウィー! で、東北じゃないと知った時の落胆を見てみたい気分。
745 :
◆p2RhzINABA :2007/05/21(月) 01:44:44 ID:6BI+OG730
WAWAWA忘れ物〜……スマン。 【場所:関東エリア】 [備考]:東北へと移動中 【時:夜】 【生存確認:東京】 [状態]:健康(足の怪我は完治) [武器]:万年筆・使用済みDEATHNOTE バレットM95(アンチマテリアルライフル・残り4発) 銃二丁(内一丁弾切れ) ゴロゴ [道具]:支給品・救急箱 [思考・行動方針] 基本:皆殺し 第一行動方針:大勢の大学を一箇所に集めて殺す 第ニ行動方針:東北(主催者側の大学)をあぶりだす。 第三行動方針:情報収集 [備考]:銃一丁……ワルサーPPK.32口径(小型の拳銃)は新潟に委譲 【生存確認:新潟】 [状態]:右手首に鈍痛 [武器]:ワルサーPPK.32口径(小型の拳銃)(弾切れ) [道具]:支給品・ライター [思考・行動方針] 基本:津田塾・横国との合流 第一行動方針:東大からどんな手をつかってでも逃げ出す [備考]:タバコは尽きた
746 :
名無しなのに合格 :2007/05/21(月) 09:17:45 ID:HvuqgUQLO
乙乙乙乙乙乙乙! 誰か好きにつなげて…なんて言わないで 続き楽しみにしてるよー!
代ゼミ「龍谷、ちょっと…」 龍谷「ん?なんだ?死にたくなったか?」 代ゼミ「は?」 失敗だった。瞬間的に背後を奪われていた。 背筋に冷たい汗と緊張が走る。 まず今自分が「代ゼミ」であるのを忘れていた事に問題がある。 それはそうだ、定期放送まで行って…調子に乗りすぎた、参加者からすれば当然逆効果だ。 ただ代ゼミ→反射的に殺すという思考を龍谷が持っていなかったのが不幸中の幸い。 今はまず、誤解を解かなければ… 代ゼミ「お、落ち着いてくれ。俺は代ゼミじゃない、違うんだ!」 龍谷「何が違うんだ?お前が代ゼミで、ここが秘密基地といったところだろう?何が違う?」 龍谷はドラゴン桜を代ゼミのうなじに突き付ける。 龍谷「とりあえず、お前は死んでおくべきだ。親鸞様もきっと賛同なさるはず。 まぁ、お前を殺ったところで根本的な事態そのものが変化するわけではないらしいが。 こんなに簡単に殺せる位置に主催者がいるわけがないからな。」 代ゼミ「だから…!言っているだろう!?違うんだ、俺は、俺は代ゼミじゃない!」 龍谷「何を言っている、さっき放送をしたのはお前だろ。 見苦しい野郎だ、殺してしまうか。」 代ゼミ「あ、ああ!確かにやったよ!だが、そりゃやってみたくもならないか!? こんな部屋にきて、なんだか気分よくなっちまってさ!な!?分かるだろ!?」
部屋」についての簡単な説明をしておくと、ここは代ゼミ&黒服一行が福島を監禁した施設の最深部にある、いわゆる司令室だ。 どうやらこのような施設はミニミニ日本に幾らか存在するらしい。 「部屋」には参加者の現在状況の一覧の映ったモニター、首輪とリンクした遠隔操作の爆破ボタンなど様々なブツが設置してある。 モニターの発する以外の明かりはないので室内は薄暗い。カチカチという処理音だけがほぼ規則的に響く。 そしてこの必死に人違いを主張する男は事実、代ゼミではない。 東北の国立大学の一介、岩手大学だ。 監禁部屋から出たあと、取り巻きの黒服ら施設の人間を一掃し(彼の支給武器は変装キッド、生存者+代ゼミに変装可能) 施設の制圧を完了した後、この部屋にたどり着いたところで龍谷と遭遇する。 おー!龍谷君じゃないのか!ww朕と会えるなんて光栄なことだぞwwwまぁまぁそう構えないでリラックスしてくれよwwwといった具合に。 緊張感をなくしてしまったのが全ての失敗の元だ、殺し合いの渦中にいるというのに…。 岩手「分かった、分かった!とるから今!…これでいいだろ!なっ!?」 龍谷「!」 これは驚いたなというように龍谷が岩手の体をペタペタと触る。 あくまで疑心的に。 龍谷「な、なるほど…これは便利だ…」 岩手「分かってくれたっぺ!?あ、こいづとると口調も元にもどるがら。」 言語の違いに驚く龍谷。いやこれもまた日本語か。 言語的に言って、方言、特にズーズー弁といわれる類の方言はある種優れているという話を聞いたことがある。 理由は簡単で口をそんなに動かさないでも、発音を行うことが出来るからだ。 では今の俺はどうだ? 簡単にこいつを殺れるか? 龍谷は軽くため息をついた。 岩手「おめのそいづは何さ?ドラゴンざぐら?ふぅ〜ん、なんだっちゃね?まんが?ちょっとかしてみ?」 龍谷の手からドラゴン桜を取り上げる。 「お、おい!」と龍谷が取り返しにかかるが、岩手はそれを払いのけるようにして背を向けその中身を読む。 岩手「ばがとぶすは東大にいげ?なぁ〜に言ってんかねぇー そんナんでぎたら誰も苦労しないデば。んだんダ。 ンんンダ。ンダ。トウだいに行けレばクロウモしナインダだどモー ンッー ンッー! ンッーーッ!! ア、アア、トウ、ダイ。ト、ウダイ。トウダ、い、いぎだいな゛ーーーッ!!オラばがダガラァァ! 文イチ?チガヴ。文二?ブンサン?違うチガウチガウゥゥーーーーッ!! リ、利、理、李、いや理。理二?チガウ…理サン?無理無理無理無理ィ!!ニボンの、サイゴウ学府ヂャン。 ア゛…理理理イチ一がアッタヨォォォォォォォオーーーーー!!りりいいちちちがアッタヨォォッ!!」
龍谷「い、イカレやがった…。」 彼はドラゴン桜の真のスペックの理解した。ただの飛び道具ではなかったのだ。 マンガによって東大(理一)に行けると甚だしい勘違いを起こさせる。バカでも東大にいける、と。 そしてその過程に待ち受けるであろう現実と理想ギャップ、つまり絶望的な挫折を与え、ほぼ瞬間的に精神崩壊に至らせる。 にしても、便利だ。簡単だ。現世はやはり苦でしかないな。 殺ってしまおう。 龍谷は、気が狂ったような岩手を見て腹を決めた。東大(?)などと何のことだか… 部屋に備え付けの消火器を両手で持ち上げる。 岩手「へへへ、へ理理理一。理理理理理理理理理いちちちちちちィィイ!! 理理一がアッタヨォォォォオオ!!利一が!!コウガク部かなァ?ヘヘナンデモいいや……」 龍谷「南無阿弥陀仏」 振りかぶった勢いのままに、頭蓋へ向け真っ赤なハンマーを振り下ろす。 手の中に響く重い感触。 感覚が波紋となり、腕から肩へ、肩から全身へと広がる。 が、人のそれを殴りつけた感触とは明らかに違う感覚であると、即座に理解した。 バチバチと火花が散る音がする。ぐしゃりと潰れた頭蓋はそこになく、見えるのは砂嵐に切り替わったモニターだった。 …何か生暖かいものが背中を這っている。その生暖かいものはところどころ燃えるように熱かった。 しかし龍谷がそれが何であるか理解する事はとうとう出来なかった。 岩手「生まれ変わるのも悪くない…今はとても清々しい気分だよ。」 真っ赤な返り血を燦々に浴び、岩手はドラゴン桜を龍谷の脊髄から抜き去る。龍谷は卒倒した。 血に塗れた本に舌を這いずらせ、ちょうど生き血を吸う吸血鬼のように、新鮮な血の味を堪能した。 そして通路に向けて数冊のドラゴン桜を投げつける。 ぎゃっという短い悲鳴と、ドッという落下音。 岩手「覗き見は良くないなぁ〜…福島君。悪い子にはお仕置きしないとね。」
学女「あ、トンちゃん。それ、すごい光ってる!」 東女「え?」 ところ変わって、ここは越後。東北一行は、北へ向かって進行中であった。 激戦が繰り広げられているだろう関東を避けて、北陸方面から北上するルートを彼らはとっていた。 つまり日本海沿いに進んでいるわけである。 奥羽越列藩同盟を結成するという一応の目的に学女、東女も一応は賛同して行動している。 それに女二人で行動するよりは、誰か男がいたほうがいい。それに彼はそんじょそこらの大学とは訳が違う。 旧帝大なのだ。彼女たちは幾分か、いやかなりその点に関しては安心している。 東北「どれ…ちょっと俺に見せてくれないか?」 東女「あ、うん。」 光りのもとを窺う。 それは東大と肩を並べる位置まで上昇している。 ――岩手大学。 その名を目にし、東北の口元は一瞬怪しく歪んだ。 (そうか…当たりを引いたのは岩手か…) 東女「ん?どうかした?」 東北「あ、いやなんでもない。それにしてもまたやる気になった輩が増えたらしい。 グズグズしてられないな。…先を急ごう。」
>>748 はこれに差し替えで。
「部屋」についての簡単な説明をしておくと、ここは福島を監禁されていた施設の最深部にある、いわゆる司令室だ。
どうやらこのような施設はミニミニ日本に幾らか存在するらしい。
「部屋」には参加者の現在状況の一覧の映ったモニター、首輪とリンクした遠隔操作の爆破ボタンなど様々なブツが設置してある。
モニターの発する以外の明かりはないので室内は薄暗い。カチカチという処理音だけがほぼ規則的に響く。
そしてこの必死に人違いを主張する男は事実、代ゼミではない。
東北の国立大学の一介、岩手大学だ。
監禁部屋から出たあと、取り巻きの黒服ら施設の人間を一掃し(彼の支給武器は変装キッド、生存者+代ゼミに変装可能)
施設の制圧を完了した後、この部屋にたどり着いたところで龍谷と遭遇する。
おー!龍谷君じゃないのか!ww朕と会えるなんて光栄なことだぞwwwまぁまぁそう構えないでリラックスしてくれよwwwといった具合に。
緊張感をなくしてしまったのが全ての失敗の元だ、殺し合いの渦中にいるというのに…。
岩手「分かった、分かった!とるから今!…これでいいだろ!なっ!?」
龍谷「!」
これは驚いたなというように龍谷が岩手の体をペタペタと触る。
あくまで疑心的に。
龍谷「な、なるほど…これは便利だ…」
岩手「分かってくれたっぺ!?あ、こいづとると口調も元にもどるがら。」
言語の違いに驚く龍谷。いやこれもまた日本語か。
言語的に言って、方言、特にズーズー弁といわれる類の方言はある種優れているという話を聞いたことがある。
理由は簡単で口をそんなに動かさないでも、発音を行うことが出来るからだ。
では今の俺はどうだ?
簡単にこいつを殺れるか?
龍谷は軽くため息をついた。
岩手「おめのそいづは何さ?ドラゴンざぐら?ふぅ〜ん、なんだっちゃね?まんが?ちょっとかしてみ?」
龍谷の手からドラゴン桜を取り上げる。
「お、おい!」と龍谷が取り返しにかかるが、岩手はそれを払いのけるようにして背を向けその中身を読む。
岩手「ばがとぶすは東大にいげ?なぁ〜に言ってんかねぇー そんナんでぎたら誰も苦労しないデば。んだんダ。
ンんンダ。ンダ。トウだいに行けレばクロウモしナインダだどモー ンッー ンッー! ンッーーッ!!
ア、アア、トウ、ダイ。ト、ウダイ。トウダ、い、いぎだいな゛ーーーッ!!オラばがダガラァァ!
文イチ?チガヴ。文二?ブンサン?違うチガウチガウゥゥーーーーッ!!
リ、利、理、李、いや理。理二?チガウ…理サン?無理無理無理無理ィ!!ニボンの、サイゴウ学府ヂャン。
ア゛…理理理イチ一がアッタヨォォォォォォォオーーーーー!!りりいいちちちがアッタヨォォッ!!」
【場所:?】 [備考]:地下施設 【時:?(三日目22時以降)】 【生存確認:岩手】 [状態]:健康 [武器]:変装キット・ドラゴン桜・デザートイーグル(福島から奪取、弾数余裕有り) [道具]:支給品・救急箱 [思考・行動方針] 場所、相手かまわず殺害。 [備考]:基礎能力が東大(理一)レベルに。 [ドラゴン桜について]:飛び道具にはもちろん、その内容を読む事により東大合格(脳内)を果たすことができる。 その思い込みの力は凄まじいものであり、東大並みのパフォーマンスを手にする事が出来る。 【死亡確認:龍谷、福島】 【場所:新潟北部】 [備考]:東北へと移動中 【時:三日目22時以降】 【生存確認:東北】 [状態]:健康 [武器]:青チャート [道具]:支給品・救急箱・富士山の水 [思考・行動方針] 奥羽越列藩同盟の結成、戦闘はなるべく避ける。 しかし裏では何かたくらんでいるのだろうか? [備考]:身長183cm 体重84kgの立派な体躯。 髪は黒く、短い。いわゆる応援部みたいな感じ。 【生存確認:東女】 [状態]:健康(手には血豆) [武器]:河合塾最新偏差値表(学女と共有) [道具]:支給品・救急箱・富士山の水 [思考・行動方針] 東北と帯同、個人行動に走る気は無い。 [備考]:背は低く、美人ともいえるほどルックスでもないが、印象は良い。 肩にかかるほどのショートヘアで、毛先はシャギー。 【生存確認:学女】 [状態]:健康(手には血豆) [武器]:河合塾最新偏差値表(東女と共有)・バイオリン [道具]:支給品・救急箱・富士山の水 [思考・行動方針] 東女と同じ。 [備考]:いかにも育ちのよさそうなお嬢様タイプ。 性格もどこかのんびりとしている。とても戦力にはならないだろう。
はしかで暇だよ、まったく。
754 :
名無しなのに合格 :2007/05/23(水) 09:09:25 ID:Zjuatp35O
>>753 うちは休講じゃないけど数人感染者がでたらしい。
休講になったのって創価、上智、中央、帝京の4つ?
日大もなったよ。 ドラゴン桜がここまで化けるとは思わなかったw
リズムというのは、音楽だけの話ではない。 ゲーム、生活、勉強、試合、この世のすべてにリズムとテンポが関わっている。 おもしろくない、ダレる、対戦しても上手く勝てない、どうも駆け引きが無いゲーム。 身体に負担を与え、やがて破滅へと導く生活。 有利に事が進まず、惨敗の二文字へと引き込まれていく試合。 これらは「リズムが乱れている」例である。 ここで逆に考えてみよう。 リズムの整ったゲームとは? 例としてRPGで言えば物語の展開が飲み込みやすく、戦闘でやるべきことや対策の立て方が容易で、尚且つどんどん奥へと入り込める要素をもったゲームならば。 クリアまで、そしてやりこむときの段取りのテンポがいい「リズムのいいゲーム」と言われるだろう。 では生活とは? 毎日ある程度決まった時間に起き、毎日決まっていること、決まっていないこと関わらず切り替えの時間を守り。 次の行動への切り替えがしっかりできれば健康的、つまり「リズムのいい生活」といわれるだろう、百歳まで長生きできるぞ。 もうお分かりだろう、「流れ」と称しいいテンポを生み出して勝ちへと進んだ場合「リズムのいい試合」などと呼ばれるだろう。 つまり、リズムの良い物は他人には美しく、当人には楽しいことを起こしてくれる。 自分のリズムをしっかりと持って人生を歩いていけば、楽しくなれる筈である。 ――――――――――――――――――――たみみょう書房 Flute・L・Germi著 Life Rhythm? より
この楽器屋にもし一般の客、いや多少ベースに自信のある人間でも目を疑い、瞬時に引き込まれていくだろう。 もし街中ならば周りの人間が例え通勤途中で急いでいても、歩みを止め彼の元へ近寄るだろう。 凶暴な動物ですら大人しくなり、彼に懐くかも知れない。 今、まさにここに立つ人間二人は魅入っている。 一人は殺す相手だというのに、どうしてもその滑らかに動く指先と激しく上下に動く拳骨に目が行く。 一人はその音にすべてを吸い取られ、ただ無心で激しく歌いつづけている。 日本どころではない、世界の音楽の教典に載っても良いぐらいのレベル。 たぶんどんなスコアを持ってきても五秒ですぐ弾き始めたり。 一分間だけ時間を与えるからベースソロ作れ等と言っても凄いベースソロを生み出してきたり。 彼は人間か――――? 否、「ニンゲン」である。 世界中の誰に聞いても、どんな神が見ても同じセリフを。 「お前はここに居るべきじゃない」 と。 「るあああ! ちょこまか動くな! じってしとれや!」 攻撃が当たらない、いや当てる事が出来ない。 意識が別のところに飛ぶ事と相手が小刻みに軽く動いていることもあり、全く当てられない。 平成音楽の方も異常である、訳もわからない奴が刀を振り回しているのに表情を変えずベースと向き合っている。 繰り出される軽やかな動きも、恐らく無意識の内にでるものだろう。 「ムカつくわ、ホンマ……ぶち殺したんで自分」 ムカつく、攻撃を当てられないことだけではなく何か別の要因が府立の神経を削り取る。 胃の中を素手で掻き回され、逆流し肺を伝って血管を通して何かが入り込んでいき、耳から出て行く。 例えるならそんな気分である、この上なく気持ち悪くムカつく。 イライラを頭の中で抑えながら刀を振るう、その軌道は乱雑で正に振り回しているという感じである。 平成音楽はその一撃一撃に合わせ、捻り、飛び、捩る。 そしてベースのネックを頭にぶつけて飛び退く。武術的に見ても美しい攻防一体の流れ。 ぶつけた時に生じるズレは、彼の中ではズレに入らない。 刀は絶え間なく振り回される、左へ、右へ、上へ、下へ。 全て避けられ、イライラが限界に来つつある府立は気づくことも無かった。 平成音楽が、徐々に笑っていることなど。
――嗚呼、貴方は何故にそこまで綺麗に輝くのだ。 私は貴方ほど綺麗に輝く事は出来ない。 しかし、私もやっと輝く事が出来よう。 この声で、この歌で、私は貴方のように――。 そんな歌詞が即興で思いつくぐらい、見惚れていた。 強弱、リズム、運指、間、バターンからソロへの繋ぎ、全てが美しすぎた。 コピーのアレンジと思いきや、何時の間にかオリジナルへ自分も引き込まれていた。 四年制音大とはここまでできるのか? いや音大自体化け物なのか? 彼が教えている多くの生徒たちにも、こんな動きをする人間が居るのか? 私には……とてもじゃないが数億年掛かっても見つかりそうに無い。 そんなことを考えている間にも、平成国際を見るたびに「美しい、綺麗だ」等という単語が頭の中に浮かぶ。 蒼い薔薇の花束を差し出され、プロポーズされる。そんな状況に似ているかも知れない。 尽きることなくこみ上げてくる敬意を兎に角歌詞にする、いや歌詞にしようとしなくても勝手に歌詞になる。 そして面白いぐらい口から吐き出されていく、例えそれがどんな速いテンポでも彼女は言う事が出来た。 ――何故だ、何故ですか、何故なのですか? 私は輝くことも、光を持つことすら許されないのか? あなたは輝いているのに、この上なく美しいのに。 私は闇の中で、醜くも無様に生き続けなければならないのか――。 そして彼女もまた気がついていなかった。 平成音楽が、徐々に笑っていることなど。 自分も、徐々に笑っていることなど。 前述の通り、リズムさえ整えば人生はとても素晴らしいものになる。 然し、リズムを保ちつづければずっとそのリズムのままで居られるという訳でも無い。 何かしらのアクシデントという物は必ず起こる事である、これは神でも避けられない。 ゲームなら、ディスクに傷が入って遊べなくなってしまっただとか、本体が壊れて長い間遊んでいなかっただとか。 生活なら、帰り道に殺人鬼に襲われただとか、いきなり空から隕石が降ってきただとか。 試合なら、主力選手がまさかの負傷だとか思わぬルール違反だとか。 何かしらの形でアクシデントとは訪れるものである。 この時、大きくリズムはズレるだろう。ここから如何に元通りにできるか? そこがウデの見せ所である、そこでダレる人間は良い人間とはいえないだろう。 ――――――――――――――――――――たみみょう書房 Flute・L・Germi著 Life Rhythm? より
「さ〜てと、アタシのカワイイコセンサーがギュンギュン反応してるんですけどーっ」 楽器店の裏口、一人の女性が剣を振り回しながら笑っている。 店の外にまで溢れ出す爆音には耳を貸さず、彼女が受け取る「何か」に集中している。 「うーん、どう聞いても美声です本当に有賀さつき。間違いなくこの声の正体は美形と見てまちがいないッ!」 息を上げ、手を握っては崩しを繰り返し一人で盛り上がっている。 顔は/^o^\フッジッサーンが噴火したように真っ赤になり、小刻みにジャンプもしている♪=350ぐらいのスピードで。 「って、興奮するのは後の話。まずはエモノを捕まえなくっちゃ……ね、じゅるり」 溢れ出す涎を啜り、聖剣を片手に裏口から店内へと入っていく。 ドアを閉めていても漏れ出していた音が一気に飛び出してくる。 既に標的はROCKONしてある、あとはひたすら進むのみ。 細長い通路を駆け、障害物を切り倒し、扉を打ち倒し。 そして、出会った。美麗の女性に。 涎があふれ出てくるのが分かる、胸が高鳴り、血が沸き、肉が踊る。 相手がこちらに気がついているようだが、構わない。力で連れ去るのみ。 「おーっと、そのまま歌っておいてくれる? アタシがいいところに連れてってあげるからさァ!!」 一瞬で距離を縮め、剣を振り回す。 アンプが切り裂かれ、ギターが落ち、部品がバラバラになっていく。ああ勿体無い。 鹿児島国際も間一髪のところで避けつづけているが、このままだと体力が持たない。 何より、自分が突然歌うことをやめてしまったことで「音の縦」が合わなくなるからだ。 平成音楽のベースのリズムが僅かにヨレるのがわかる。 「あんたに連れて行かれるなら……殺される方がマシよっ!」 咄嗟に立てかけてあったチョー高そうなギターを振り回して応戦する。 剣とギター、どっちが負けるかは目に見えているがそれでも彼女は何本も何本も振り回す。 平成音楽が叫ぶ声がかすかに聞こえるがそれどころではない。 「そう……抵抗するって訳ね、じゃあ。しょうがないなあ」 一発の破裂音、白い猫のコスプレスーツが赤く染まっていく。 そして、赤い塊を吐いたあと。力なく倒れた。 その身体を受け止め、にやりと笑う女性。 「テメぇえええええええ!!」 平成音楽がベースを投げ捨て、その女性へと向かう……が。 背中に強烈な激痛を感じる、飛び出そうと思っていた全身からあっというまに力が抜ける。 「お前の相手は、俺や」 天叢雲剣を構えた大阪府立がにやりと笑っていた。 自分の中で悪態をつきながら、ゆっくりともう一度ベースに手をかける。 最善の策はこいつを倒してあの女をぶちのめす……相手も自分を逃がしてくれないようだ、そうするしかない。 「えーえー、そこで殺しあってる屑℃も? アタシ、麻布は今からお楽しみだから精々殺しあっててくださいねー」 笑顔でそう言い、その場から去ろうとした麻布の後ろから声がする。 「あぁ? 誰が屑やってぇ!?」 「テメぇだよ、この子に感謝するんだな。 男しか居なかったら全員血の海に沈んでたぜ? それと、今はよそ見してる場合じゃないんじゃないの?」 言われて大阪府立は眼前に既にネックが現れていることに気がつく。 正面から勢い良く殴られ後ろへ仰け反る。 平成音楽が続けて殴ろうとするが、さっきの斬撃のダメージが酷く上手く力が入らない。 「それじゃーねー! アディオース!!」 麻布は、早々とその場を後にする。
そして、残されたのは二人。 刀を構えた大阪府立とベースを構えた平成音楽。 両者ともにらみ合い、そして笑っている。 「決着、つけよか」 「ああ、最高のベースソロを聞かせてやるよ」 アンプから再び爆音が流れ出し、両者が駆け出す。 距離がどんどんと縮まっていき、武器を構えている。 一人は、愛すべき楽器を。 一人は、殺すべき武器を。 形は違えどそれぞれの器がぶつかり合い。 そして、砕けた。 「なんや、キレのあれへん動きやったな」 馬乗りの状況になった大阪府立が勝ち誇った顔で言う。 平成音楽はただ目を閉じ、大きく息を吸って、吐いた。 「悪あがきとか、しろよ」 大阪府立がそういうが、もうピクリとも動く気配を見せない。 そういえば顔が白くなっていっている気がする、実は既に死んで――? 「むかつく奴やのう!」 その行動が頭にきた大阪府立は、ついにその刀を振り下ろした。 振り下ろせなかった。 斬れたのは平成国際の顔ではなく、自分の腕。 しかも両腕と両足の筋が斬られていて、全くもって動かない。 刀もどこかへ消えている、一体何故?あの一瞬の間に何が起こったのか? 「……何が起こったのか分からないという、顔だな」 冷たく突き刺さる声が聞こえる。 良く見ると目の前にはスーツを着込んだ大男がそびえ立っている。 「貴様の筋を全て両断した、力を入れる事ができんだろう。 起き上がることも出来ず、自殺することも出来ず、地獄の中で苦しんで苦しみ抜いて絶望しながら死ね」 確かに、さっきから腕に全く力が入らない。 天叢雲剣を握ることすらもままならない。 男は平成音楽へとゆっくり近づき、黙ったままメスを振るった。 医療キットから糸や様々なものを取り出し、傷口を縫う。 その手際の良さは、まさに神業。 「終わったぞ、動けるはずだろう」
しかし、平成音楽の反応はない。 傷は塞がったのに、血も止まったのに。 自分が治療していたとき、既に死んでいたのか? 「……アンタが誰か知らないが、一つ頼まれてくれないか」 目の焦点が合わないまま、ベースを掴み天高く持ち上げる。 「麻布に鹿児島国際が……多分、裏口から連れ去られたんだ。 ……早く追ってくれないか、俺の事はいい。だから代わりにこいつを渡してくれ」 突き上げられた壊れたベースをそっと受け取る。 その瞬間、平成音楽が笑い。永遠に固まった。 拳を突き上げるように、これ以上ないような幸せな顔で。 「お前の信念、しかと受け取った。安らかに――――眠れ」 目の前で小さな十字架を作り、目を閉じて祈った。 数十秒のそれを済ましたあと、彼は足元のもう一つの「肉体」に冷ややかな目を向け、裏口へと向かった。 彼――岩手医科の受けた大仕事はここから始まる。 「……ははははは!! 力が入らんだけやと思ったら大間違いじゃ!!」 大阪府立は、まだ生きていた。しぶとく、ゴキブリのような生命力で。 「この日本神話辞典には かかかかくされたもんがあるんや!」 すでに呂律が回っていない、日本語を喋っているのかどうかすら怪しい。 しかし、ゆっくりと動くその手は本を引きずり出し、本から一個の輝く玉を引きずりだし。 ゆっくりと、ナマケモノのような速度で起き上がる。 「くけらふへへへはららははは!! おばえらでんりんぶっころしろす!!」 その目は狂気に染まり、右手には刀が、左手には生きる力が流れる玉が。 殺戮魔人は動き始めた。 【四日目/黎明/東京都(商店街大通り)】 【生存確認:岩手医科】 [状態]:健康 [装備]:セラミックメス、壊れたエレキベース [道具]:支給品一式、薬局から拝借した薬多数、薬局から拝借した医療キット [思考] 基本:ゲームの破壊。 第一行動方針:鹿児島国際の救出 第二行動方針:首輪の解剖 [備考] ※外見は耳がとんがってなくて黒眼黒髪のピサロ ※外科的な負傷を直す事が出来ますが、ダメージは残ります。 大掛かりな物だと時間が掛かったり、特殊な器具が要ります。
【四日目/黎明/東京都(商店街、裏路地)】
【生存確認:鹿児島国際】
[状態]:猫スプレ、気絶、腹部にダメージ
[装備]:もへもへ! ねここしゃんせっと! (猫のコスプレキット)
[道具]:支給品一式
[思考]
基本:死ぬことは怖くない。
第一行動方針:現状から脱出
[備考]
腰までのロングヘアー、白髪、身長は160ぐらい、つるぺた
【生存確認:麻布】
[状態]:健康
[武器]:エクスカリバー、
ALL IN ONE(物理軽減ジャケット?)、神皇正統記(歴史書、ある程度の知識があれば召喚可能? しかし使うつもりが無い)
[道具]:支給品一式、ゴルフクラブ、モーニングスター、ナイフ、エチゼンガニ、湘南の砂
[思考]:
基本:かわいい女の子は捕獲して遊んであげる、その他は屑・即・斬
第一行動方針:目の前のか〜わいい女の子でア・ソ・ぶ
[備考]:
世界が嫉妬するピンクでショートの髪の毛、革ジャンにミニスカ
FN Hi-Power HP-DA Compact(残弾0)を楽器店内に放置
エクスカリバー→支給品
杭数本→金沢
FN Hi-Power HP-DA Compact(残弾1)→大東文化
モーニングスター→流通経済
ゴルフクラブ→桜美林
エチゼンガニ→福井
ナイフ→国士舘
神皇正統記、湘南の砂→平成国際
ALL IN ONE→富山
【四日目/黎明/東京都(商店街、楽器屋)】
【生存確認:大阪府立】
[状態]:胸部重傷、後頭部強打、精神異常、生玉による自然治癒
[装備]:天叢雲剣、生玉(日本神話事典から呼び出した)
[道具]:支給品一式、日本神話事典
[思考]
基本:殴って蹴って斬って壊して殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す
[備考]
黒髪、普通の髪型、ちょっと出っ歯
生玉
ttp://www.pandaemonium.net/rdb/menu/file/2390.html 【死亡確認:平成音楽】
ああ、俺死んだんだっけ。 っつーことは、ここは死後の世界か。そんなモン信じてなかったけど。 しかし、ここはなんか見た事がある。そう、ずっと夢見ていたような――。 「そう、ここは――――よ」 後ろから声がする。振り向けばギターを担いだ一人の女性がいる。 「不謹慎だけど、君が来るのずっと待ってたんだから。 弾き語りでエンドレスライブなんてできるわけないでしょ?」 ライブ……?何を言ってるんだ?この女性は? 「ここはね、色んな死者空間と繋がってるの。 そして時の流れが止まっている、その中の大きな大きなドームよ」 確かに見渡せば大きなスピーカー(何ワットあるんだアレ)が見えたり、128ChはありそうなPAセットが見える、すげぇ高そうだ。 「君が来るまでに一人、女の子にドラムの全てを叩き込んであげたしね。 あとはベースって所に君が来た訳、本当に悪いけれどグッドタイミングって奴ね」 女性の後ろを見ると、赤い髪の少女がドラムスティックをくるくる回しながらこちらにお辞儀をしてきた。 俺も焦ってお辞儀をし返す。 「器材は究極。世界中のミュージシャンが欲しがる物ばかり、好きなものを使えば良いわ」 もう一度見渡すと、無数のベースが俺の視界一杯に広がる。 ずーっと欲しかったベースや、幻のモデルもズラりと並んでいる。 その内の一つ、一度弾いてみたかった5弦と5弦のツインネックベースを取り、元に戻った。 「さて、終わらないライブをしましょうか? ボーカルや楽器の出来そうな人は観客から引っ張り出せば良い。 現実に彼女がドラムをもう叩けるようになってるしね、時間なんて気にしなくて良いのよ?」 そう言うと、彼女は先にステージへ上がり、赤い髪の少女はこちらに近づいてきた。 「私はヒ――、宜しくね。ドラムまだそんな上手じゃないし、リズムがヨレたら……ゴメンね?」 名前を少し聞き逃してしまったが、彼女はそう自己紹介をするとステージ上へとまた登っていった。 俺も、軽く足踏みをしてからステージへと向かう。
ステージで俺が見たのは、数百、数千、いやそれ以上の数の人間が目の前に広がっていた。 人、人、人、波打つ人。そして聞こえる様々な声。 いや、良く見ると吸血鬼だとか神父だとか犬だとか色んなのが混じっている。 一部は殴り合いまでしている、お前ら俺らのライブ見るつもりあんのか。 左を向く、ドラマーとギタリストはバッチリ。マイクの調子もOKだ。 コーラスじゃなくってメインボーカルやるなんて久しぶりだな……緊張するが、俺は右手を天高く上げた。 同時に、クラッシュシンバルのハジけた音が鳴る。 それに合わせて、導入を即興で演奏する。 観客もやっとこっちを向いてきた、オーケイノッてきたぜ。 「オーーーーーーーーーーーーーーールァアアアアアアアアアアイ!! エエエエエエエエエエエヴリヴァアアアアアアアアアアアディ!!」 俺の叫びに観客が応える、コレは久しぶりに遣り甲斐のあるライブになりそうだ。 「準備は良いかああああああ!! 俺らは出来てるぜえええええええええええ!!」 現世とはかけ離れたとある空間で、終わらないライブが始まった。 平成音楽、国立音楽、そしてサポートのシ――ヒ――の三人によって。 最初に演奏する曲は勿論――――!!。 【?日目/????/????????】 【??確認:平成音楽】 [状態]:ハイ [武器]:エレキベース [道具]:なし [思考]:演る 【??確認:国立音楽】 [状態]:ハイ [武器]:エレキギター [道具]:なし [思考]:演る
最初は麻布は味方だったんだけどものつくりと下関市立取られたんで適当にプロット弄り倒した
766 :
名無しなのに合格 :2007/05/24(木) 04:15:45 ID:Um9/FysI0
うお、GJなんだぜ!
>>753 ドラゴン桜の効能いいなwww
>>765 詩的でいかすぜ。
だが、/^o^\フッジッサーンでココア吹いたwww
767 :
名無しなのに合格 :2007/05/24(木) 22:58:24 ID:l70l7eLwO
保守
768 :
名無しなのに合格 :2007/05/25(金) 00:00:45 ID:l70l7eLwO
保守
769 :
名無しなのに合格 :2007/05/25(金) 00:32:00 ID:Ikd5cDg3O
>>241 東外大いいぃぃぃぃぃぃ!!!!!!!!!!!!
770 :
名無しなのに合格 :2007/05/25(金) 00:55:29 ID:Ikd5cDg3O
age
ちょ、一橋兄さんにまで死なれたら神戸死亡確定じゃん・・・ つながりのある大学がないw
772 :
名無しなのに合格 :2007/05/25(金) 14:13:58 ID:9e6my/OJ0
>772 別にどっちでもいいが・・・系列の一橋、阪市を失い、阪大は爆死 神戸が生き残るにはもう東京の私大を全力で闘争させるしかないなw
774 :
名無しなのに合格 :2007/05/25(金) 15:56:47 ID:9e6my/OJ0
>774 京大はもう死んでる?
776 :
名無しなのに合格 :2007/05/25(金) 16:36:22 ID:9e6my/OJ0
>>775 死んでる。
つかまとめに全部書いてあるからそっち嫁w
このロワ、参加者が多すぎるから確認しづらいんだろうな… まだ増えるんだろ? 終わらせる見込みあるのこれ。
778 :
名無しなのに合格 :2007/05/25(金) 20:56:22 ID:Ikd5cDg3O
学芸はどうなったの?
生きてるよ。 多分
780 :
名無しなのに合格 :2007/05/26(土) 01:08:08 ID:dsExkxtF0
>>777 まさにカオス状態だからなw
まあ、最低でも禁止エリアが全区間にわたれば終わるだろw
783 :
名無しなのに合格 :2007/05/27(日) 11:37:11 ID:kIoSFEZ6O
保守
参照
>>508-514 ※まだ山口が禁止エリアになってないとき
長大と別れてから1時間。2人は他大学に遭遇することもなく、下関の関門橋へと到着していた。
頂戴がもし熊大との戦いに生き抜いているならば、下関への移動時間を考えても、あと2時間以内にやってくるはずだ。
もしこなければ──2人で本格的に他大学との戦いへと乗り出すことになる。
橋下に広がる海にうつる満月をを見ながら、九大は、ただ、思っていた。
後何回、この月を見れる夜が残されているのだろうかと。
佐賀大は初めての下関に興奮し、橋を無駄に走りまわっている。九大は一つため息をつくと、佐賀大を呼び寄せた。
九大「佐賀大、話があるんだ。長大と一緒にいたときに言おうとした──長大についてだ」
佐賀大は九大の隣に腰を落ち着け、少々自分の時間を邪魔されたことに対して不満そうにしていた。
しかし一度九大が話し始めると、黙って耳を傾けていた。
佐賀大も佐賀大なりに、鹿大の負傷と長大の安否を不安に思っているのかもしれない。
九大「はっきり言おう。長大は2つの人格をもっている」
九大ははっきりと、それでいて静かに言った。
佐賀大「──……それって」
九大「二重人格。解離性同一障害」
佐賀大は言葉を無くしていた。今まで自分のまわりにはそんな、──自分にとっては特殊と言ってもいいこういう種類の人間は存在しなかったのだから。
九大「まあ人格の見分け方は口調でわかると思う。形成されたほうの人格は方言使わないから」
九大はなおも淡々と続ける。しかし対する佐賀大は頭が追いつかなかった。
あの呑気で田舎臭いあの女が──だが確かに最後に長大と話したとき、今まで知っていた長大とは全く雰囲気が異なっていた。
そして次に沸いたのは疑問。
佐賀大「何でてめーがそんな事しってんだよ! 俺だって長崎で会ってからしばらく長大と行動してきたけどそんなこと全然わからなかったし、
お前のいう方言をつかわない人格っていうのを見たのもたった1時間前だ!
いきなりそんなこと言われて信じられるか!! それに……それになんでいきなり熊大が現れて、鹿大を傷つけて、今長大と戦ってんだよ!?」
佐賀大は傍目にわかるほどイラついていた。今までもくもくと下関へと向かっていたが、
その内心はこの理解不可能な状況への疑心でいっぱいだったのかもしれない。
九大「……ボクも、どうして一度戦いを放棄した熊大がまたやってきたのかは分からない。 今あいつに対して分かるのは、熊大は長大と戦うことが唯一の目的だってことだ。 そして…お前は信じられないかもしれないけど、長大のことについての嘘は一つもついていない。 もし……、長大が合流できたら、お前も目の当たりするだろうから…」 九大の声は、最後かすれていた。長大の事に対して、何か後ろめたいことでもあるのか…。 佐賀大「……わかった」 九大の返答を聞き終えた佐賀大は、珍しく静かに答えると、また考えをめぐらせた。 佐賀大「九大、お前が長大の二重人格の事を知ってたってことは、お前と長大は、少なくとも一回以上面識があったってことか?」 佐賀大にしては珍しく的を射た質問に、九大は内心動揺する。話すべきか、否か── 九大「…ああ。仕方ないね、これから九州連合を結成しようって言ってた手前だ。 話しておこう、僕と長大の事。少々長くなるけど、後2時間は待たなきゃいけないだろうから、丁度いい暇つぶしになるだろうさ」 そう言って、九大は語り始めた──。 【生存確認 佐賀大:グレネードランチャー・スプリンクラー・縄/下関/九州連合結成】 【生存確認 九大:大宰府天満宮の合格祈願お守り・工作カッター・????/下関 /九州連合結成】
頂戴がもし熊大との戦いに生き抜いているなら→長大がもし 誤字ごめんなさい
788 :
名無しなのに合格 :2007/05/29(火) 13:07:26 ID:fXPuu2IaO
乖離性?
789 :
名無しなのに合格 :2007/05/30(水) 00:00:08 ID:bVZWMNHO0
九州組キタコレ(゚∀゚)!
790 :
名無しなのに合格 :2007/05/30(水) 12:29:22 ID:t8G+R3WrO
いいとこで終わた〜
791 :
名無しなのに合格 :2007/06/03(日) 23:46:42 ID:ccysMEpEO
ほしゅ …このスレ2年目だけど職人さんの中でも大学生になった人っているのかな?
792 :
名無しなのに合格 :2007/06/05(火) 19:30:58 ID:SyPmil9l0
794 :
名無しなのに合格 :2007/06/07(木) 10:11:29 ID:YpEpAvwJO
期待ほしゅ
795 :
名無しなのに合格 :2007/06/07(木) 18:56:03 ID:8M2w6VlFO
保守捕手
796 :
サザソのトリヴィア :2007/06/07(木) 19:03:47 ID:MYnVnh0b0
GNS待ち(*´∀`*)
いい大学が思いつかない さあどうしたものか
798 :
名無しなのに合格 :2007/06/08(金) 00:40:29 ID:D0kN9BYN0
800 :
名無しなのに合格 :2007/06/11(月) 21:27:12 ID:jnRtC4UWO
age
>>476-480 より続き
ものつくりと吉備国際は、ぽつぽつと他愛のない会話をしつつ、数時間にわたり山道を歩いてきた。
一方的に吉備国際が語りかけて、ものつくりが無邪気な返事をするという
一見して仲のよい兄弟にしかみえない光景。
何かを見つけたのか、吉備国際が目を細めてはるか前方へと視線を集中させる。
吉備国際「ん? あれは……人?」
遠くておぼろげにしかわからないが、人らしきものが木に寄りかかっているのが見えた。
そちらを指しながら吉備国際がおずおずと訊く。
吉備国際「おい、ものつくり……あれって人だよな?」
ものつくり「ん〜ん〜……多分そうじゃないかなぁ?」
吉備国際「もしかして、誰かにやられたのか?
とにかく、助けなくちゃ! ちょっと行ってくる!」
と、落ち着かない様子で駆けだしながら、大声で告げる。
ものつくり「おーい、やめたほうがいいよ……って行きましたか……」
吉備国際は使命感に燃えていた。
早く行かないと、間に合うものも間に合わなくなるかもしれない。
自分のためらいで人命が目の前で奪われるのはとにかくごめんこうむる。
傷ついている奴がいたら、なんとか治してやりたいし、
殺し合いをしていたらどうにかしてやめさせてやる、と固く決意していた。
吉備国際「おーい! 大丈夫か!」
近づくにつれて、姿容がはっきりと見えてくる。
どうやら、ショートにした艶やかな黒い髪をしたスレンダーな女の子のようだ。
露出している体のあちこちには細かい傷があり、服の袖が左肩から破かれている。
左腕と手には包帯が巻きつけられており、赤茶色に変色した血がにじんでいた。
意識がないのか、ぐったりとしている……最悪の事態が吉備国際の頭によぎる。
吉備国際「くっ……!」 体に隠されていた反対側もみえてきた。 支給された武器なのだろうか、右手にはバールのようなものが力なく握られている。 緊張感に耐え切れなくなって、必死に叫ぶ。 吉備国際「大丈夫かー!」 すると、女の子はビクッと震えたかと思うと、吉備国際と反対側に跳んだ。 瞬時に吉備国際の姿を捉えると、バールのようなものを構えて、相対する。 むきだしの氷刃のような表情で、静かに吉備国際に告げる。 学芸「動かないで」 哀れだ。それが、吉備国際が最初に抱いた感想だった。 明らかに殺意を向けられている状況でのん気だと思う。 だけど、こんなか弱い女の子が殺しに来るなんて、あまりにも現実味がない。 何が彼女をここまで駆り立てるのだろうか。 きつく思いつめているような様子から察するに、きっと怖い思いをしたに違いないと思って、 吉備国際はなるべく優しく言う。 吉備国際「怖がらなくていい。誰も殺すつもりも、傷つけるつもりもない」 両手を挙げて無抵抗の意思表示をし、できるだけ優しく微笑む。 とは言っても、女の子といえど武器を持った相手の前で無防備な姿をさらすのは、正直怖い。 多少、笑顔がひきつるのはご愛嬌だ。 防弾チョッキもバールのようなものに対しては、ちょっと分厚い服ぐらいの役にしか立たないだろう。 ……要するに役立たずだ。 だが、そんな吉備国際の説得に、女の子は歯をギリギリと噛締めて、言う。
学芸「何が、望み?」 吉備国際はその質問の意味を図りかねていた。 もしかして、自分が善からぬ事をたくらんでいるとでも思ったのだろうか? 吉備国際は、自分はそんなに悪人面だろうか、と軽くショックをうけつつも、 勘違いを解きにかかる。 吉備国際「別に何もないさ。大きい望みならあるけど。 なるべく命を救うこと……この使命のために俺は命をかけている」 学芸「……そんなの、信じない」 女の子は寂しそうにポツリと呟き、表情がだんだんと消えていく。 さっきまでの疑念や苦痛といった人間味を感じられた表情を急速に失い、冷え込んでいく。 吉備国際「ま、待て! 確かに俺は非力だけど、そんなつも……」 不意に、吉備国際は違和感を覚えた。 女の子の斜め後ろにある草むらで不自然にキラリと何か光ったような。 あれは……まさか……! 吉備国際「やめろっ! ものつくり!」 吉備国際の視線か叫びかに気付いて、女の子がばっと後ろにふり返る。 ――ダメだ。殺される。これじゃダメだ。また。またなのか。 所詮非力なFランクなのか。違う。違う違う。もう俺は変わったんだ! 思考も混濁したままに吉備国際は、反射的に飛び出していた。 吉備国際「うぉおおおおおお!」 女の子に勢いよくぶつかって、弾き飛ばした。 と同時に、吉備国際の腕が急激に固まるような痛みが――。
吉備国際「ぐぁっ!」 ものつくり「……チッ。邪魔」 吉備国際は、糸が切れたようにドサリと倒れる。 女の子は崩された姿勢を立て直し、倒れた吉備国際と、青白く光った方とを交互に見て、 困惑した表情に戻ってゆく……。 ○ これは何? どうして、この人、私の盾になったの? また、殺し合いが始まったと思ったのに。 罠が仕組まれていたのかと思ったのに。 いや、考えちゃだめだ。 片付けないと。冷静になって。頚動脈を切断。敵を排除。 私ならできる。5メートル。殺さなきゃ。ほんの数秒だ。 敵は銃のようなものを所持。なら陰に隠れて勝機をうかがうまで。 ものつくり「く、くるな……」 おもちゃの銃のようなもの銃口を向けて、少年がガチガチと震えながら、 かすれるような声で訴えてくる。 少年……? そんな筈はない。ここには大学しかいなかった。 とにかく、あの銃は危ないからなんとかしないと。 一端、そこの――を盾にして下がらなきゃ。 学芸「……っ!」 ――私は、今、何を考えた? ものつくり「こっちにくるなっ……!」
少年は手がおぼつかなくなり、とどめなく涙を流し、歯をカタカタと鳴らして、酷いありさまである。 チャンスだ。あいつは私を撃った。つまりは、敵だ。早急に殺さないと。 簡単だ。敵は戦意喪失している。あんな様子では狙いもままならないだろう。少年なのは幸いだ。殺しやすい。 嫌だ。なんで? ここには殺人鬼しかいないはず。みんな打算で生きている。 ほんの少しの友人を除いて。 初対面は殺す。知人と友人と死人に変わる――と。 学芸「う、うわぁあ――!」 もうわけがわからない。とにかく、逃げたい。 無防備にも敵に背を向けて、一目散に走り出していた。 ■ ものつくり「逃げましたかぁ……予想外でしたねぇ」 完全に計画がはずれ、ものつくりは落胆していた。 あのバールのようなもののへこみ具合は、確実に何人か殺していると思ったのだが。 女の子が「乗った側の大学」なら、容赦なく殺しに来るはずだった。 あるいは、策士なら利用しようとするだろうし、サディストならいたぶり殺そうとするだろう。 なんにせよ、隙ができる上にし間合いも詰まるから、簡単に殺せるとふんだのだが。 ものつくり「やれやれ……早く、資材を調達せねば」
不思議ガンは簡単に言うと、ショットとスタンガンを足したのようなものだ。 ただし、見た目はおもちゃの拳銃で、ショットガンのような長さはない。 電気的な攻撃を弾にして面で攻撃できるという、ものつくり特性のシロモノである。 弾自体にはそれほど威力はない。撃ったと視認してからも、避けられる程度のスピードだ。 当たった後の電撃が主なダメージ原となる。 欠点として、一度撃ったら、再びフルパワーで射撃可能になるまで十分ほどの時間を要する。 中途半端なエネルギーでも撃てるには撃てるが、有効射程距離と威力は極端に減る。 威力は距離に比例するし、パワーがなくなるほど顕著に距離に比例して威力は減っていく。 支給品はもっとつまらない遠距離攻撃可能のスタンガンというものだったのだが、有り合わせで改造した。 もっときちんと資材があればさらに強力になるのは、間違いはないのだが。 ものつくり「で、このボロ雑巾はどうしますかねぇ……」 と、いうわけで、吉備国際は気絶しているだけであった。 大半は防弾チョッキの上にあたったようで、たいしたダメージはないようだ。 防弾チョッキは非電導性であるゆえに、腕にかすった数発分の電流で気を失ってしまったのである。
【場所:中部エリア(山林)】 【時:夕方】 【生存確認:東京学芸】 [状態]:混乱。心身ともに極度の疲労。精神的な疲労は重め。 手のひらがすりむけている(包帯で巻き済み)。 左腕に切り傷。(包帯で巻き隅) 右肋骨数本にひび。 [武器]:バールのようなもの、トンカチ、果物ナイフ [道具]:支給品、狼の毛皮、狼肉の燻製 [思考・行動方針] 基本:遭遇した大学は殺害 東外・お茶の水の分もなんとしてでも生き残る 行動方針:東(東京方面)へ殺しに移動 異様な死体(高崎経済)の実行者と相対するのは避ける 思考:冷酷な殺人鬼と化していく自分が怖い [備考]:黒髪ショート。スレンダー。身長は普通。胸は小振りらしい。 【生存確認:吉備国際】 [状態]:気絶。左腕に小さな軽いやけど。 [道具]:支給品、IHクッキングヒーター [武器]:銃、防弾チョッキ [思考・行動方針]: 基本:多くの命を救う。 第一行動方針:東京へ移動。 [備考]:ドライバーはものつくりへ移譲 【生存確認:ものつくり】 [状態]:健康 [武器]:不思議ガン (スタンガン+ショットガン大きさは拳銃程度) [道具]:支給品、ドライバー [思考・行動方針]: 基本:工作して地道に勝っていく。 第一行動方針:東京へ行き資材の調達。 第ニ行動方針:吉備国際は自分の手、保健として使う。 [備考]:人が良さそう。小柄でかわいい(男)。 工作が成功し、勝利を確信すると本性がでる。 スキルとして色々な物が作れる。
808 :
◆p2RhzINABA :2007/06/13(水) 01:19:09 ID:dGKWVpT60
保守どうも乙です。 夏だZE。
809 :
名無しなのに合格 :2007/06/13(水) 01:57:12 ID:RAobhbbr0
学芸キタッGJ!! ものつくりがなかなかwww大物なのか小物なのかw
810 :
名無しなのに合格 :2007/06/16(土) 02:16:40 ID:V6BjC/bl0
キテタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━ !!!!! ものつくり黒いなwwwwwww
811 :
名無しなのに合格 :2007/06/17(日) 02:57:40 ID:ZwbDoqL40
てすと
812 :
名無しなのに合格 :2007/06/18(月) 01:47:07 ID:Y2U8M+2L0
うはwww学芸ktkr!
813 :
名無しなのに合格 :2007/06/18(月) 23:52:23 ID:8UPdQBmLO
GJ!!!!!期待してるぜ!
814 :
名無しなのに合格 :2007/06/19(火) 05:43:41 ID:ixrS6ZQ/0
キテタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━ !!!!!
815 :
名無しなのに合格 :2007/06/22(金) 01:01:24 ID:b9sradWc0
ちょっと提案があるんだけど、新規に参戦する大学は、このスレ限りにするのはどうだろうか? 次スレからは今、生き残ってる大学同士が殺しあうってのはどう? このまま無秩序に増えていくといつまでたっても終わらないし、無名の大学ばかりになってもなぁってことで。 ちょうど、最初にあった100校程度てもの超えてるし。
816 :
名無しなのに合格 :2007/06/22(金) 01:25:50 ID:iPs7Shl90
まあ無名が増えてもイマイチ盛り上がらないしねえ…
817 :
名無しなのに合格 :2007/06/26(火) 10:07:09 ID:sumVvbJi0
ほす
818 :
名無しなのに合格 :2007/06/27(水) 07:47:02 ID:EojdAHpfO
保守
とりあえず出てない国立大ってあるのか?
820 :
名無しなのに合格 :2007/07/01(日) 08:44:02 ID:EX+Z2m5SO
>>819 取り敢えず教育大学とかほぼ無名のところとか。
今…どうしていますか? 私はまだ生きています…順番、間違えちゃったのかなぁ… 貴方がいなくなってから…私はすこし変わったかもしれません 今までどれだけ貴方に頼ってきたのか…自分がどれだけ愚かだったか… 出会いは別れへの約束…出会わなければ…そう思ったこともあった でも違うよね…貴方が残してくれたもの…私はそれで少し大人になれました まだこのおかしなゲームは続いています すぐそっちへ行くね…だから待っててね… ―――――慶應ちゃん
灯台の横に作られた墓 名大、横国、慶應、フェリス、津田塾 みんなで凄惨な現場を弔った。 南山を始めとする女子たちの冥福を祈った。 今、横国が同じ場所に墓を作っている 全部で8基の墓 横国は何も言わない。ただじっと何かを見つめているようだった。 津田塾とフェリスはまだ立ち上がれない 凄惨な殺し合いの舞台の第二幕…たった今終幕した事実… 二人ともわかっていた いつかはこうなるんだって ただ、瞬間瞬間が永遠に感じられていただけ… 起こってしまったことはもはや覆らない 血まみれの二人は、呆然とへたり込んでいた
これはwktkの展開……! GJだっ! ところで、情報欄は忘れ物…?
824 :
名無しなのに合格 :2007/07/03(火) 17:50:18 ID:Kog+np1rO
フェリスこわかわえぇ
825 :
名無しなのに合格 :2007/07/04(水) 01:27:59 ID:IYQTrn9B0
>>824 怖い+かわいいか?
だとすれば、納得せざるを得ないw
フェリス こわかわいい 学芸 キレかわいい 同女 不安定かわいい
827 :
的飯 :2007/07/04(水) 05:08:15 ID:lsOIYCwg0
(´・ω・`)怠慢っていうレベルじゃねぇぞ、コラ 一通り更新いたしました 現状一覧については、まとまってないのでもう少しお待ちを 一度時間軸で出来事を把握したいこの頃
828 :
名無しなのに合格 :2007/07/04(水) 16:33:33 ID:wI+FMG2R0
浜松医科「ふぅ……」 椅子の上でぶらぶらとだらしなく手足を伸ばして、もう何度目になるかわからないため息をつく。 殺しに打って出るわけでもなく、かといって治療しに行くわけでもなく、 一人、診療所に閉じこもって、ただぐだぐだと時間を無駄につぶしている。 殺しに行かないのは、医者だからというなんとも面白みのない理由。 治療に行かないのは、正怖いからというなんとも情けない理由だ。 死ねば終わりだし、殺人をすれば医者としての再起はありえない。 そんなこんなで、あてもなく、ぶらついているときに、この診療所をみつけた。 木造の平屋建てで、白いペンキが塗ってある診療所。 かなりボロっちいく、ちょっとしたお寺の風格すら漂っている。 看板は出てないが、中をみれば診療所なのは一目瞭然だ。 消毒液の独特のにおいが漂い、注射器や血圧計といった基本的な医療器具が置かれている。 で、自分はというと、医者がいるべき席でだらしなく座っているわけだ。 もし、自分がこんな医者の姿を見れば、病気だろうが全力で病院をかえるだろうな。 それでも、だいぶ良くなった。 手持ち無沙汰だったこともあり、火山の被災地にあった土地に帰って、また業務再開でもするかのように、 器具の掃除や薬品の確認など、いつでも診療できるほどの準備をした。 当初、埃をかぶっていた室内も、病院にふさわしい清潔さを取り戻したと思う。 まあ、意味はないとは思うが。 ……目の前のテーブルに置かれた、救急箱のような木の小箱に、ぼーっと視線を移動させる。
浜松医科「『毒』に、『薬』ねぇ……」 意図を図りかねる支給品だ。 小箱を開けると、中には小学校で席替えのときに使うようないい加減さで、 白い紙切れに鉛筆で「毒」と書かれた紙切れと、同じように「薬」と書かれた紙切れが入っていた。 小箱は真ん中で仕切られており、「毒」と「薬」にそれぞれ白い粉が三包ずつ入っていた。 匂いを嗅いでみたが、これといって特徴的な匂いでもなく、何の薬品であるかはお手上げだ。 浜松医科「トイレにでもいくかな」 こう淋しいと独り言が多くなっていけないな。 ……トイレを終え手を洗うと、目の前に、やせ気味で無精髭をはやし、 目にはクマをつくった顔色の悪い男が立っている。 白衣なんか着て、ご立派なもんだ。なんのことはない、自分の姿だ。 繊細だとは思ったことはないが、案外ストレスに弱いちゃちな奴らしい。 そういや、医者兼研究者としておぼろげな夢もあったな。 夢といっても、情熱あふれるものではなく、ただ流されていつの間にか行き着いていた類のものだが。 研究も、とりあえずは軌道に乗ってきていたのにな。 別段、未練があるわけでもないが、どことなく釈然としないのは確かだ。 医者になったのだって、正直に白状すれば生活の安定と地位に少々憧れてだ。 周りの医学系の大学にありがちな、 人を助けたいとか世の中の苦しんでいる人を云々なんて高尚な熱意はなかった。 とはいっても、仕事はきっちりこなしてきたつもりだし、患者を金づるとか物とか思った覚えもない。 ……案外、この仕事を気に入っていたのかもな。
浜松医科「んっ――」 トイレから戻って、再びだらしなく座り、椅子をキィキィと鳴らして伸びをする。 浜松医科「疲れたな……コーヒーでも飲むか」 賞味期限が幸いニ週間しか切れてない未開封のインスタントコーヒーがあったのを思い出した。 研究室の定番、ビーカーで飲むことができないのは残念だ。 こういうどうにも居心地が悪いときは、普段のでたらめな習慣が案外安心する。 さて、立ち上がる、かっ?、 浜松医科「うわっ!」 椅子のバランスが崩れて、後ろにガタガタと倒れる。 さらに、後ろにあった本棚にぶつかって、どさどさと本がシャワーのように降ってくる。 浜松医科「痛てて……伸びをしたまま立ち上がろうとするのは、やはり無理があったか……」 重い医学書が下にあったのは不幸中の幸いだ。 ファイルやカルテといった軽いものが落ちてくるだけですんだ。 浜松医科「あーあ、くそ……また片づけか」 と、ファイルを拾おうとすると、そのなかの文章にふと目を引かれた。論文やら実験のレポートのようだ。 英語論文、日本語論文とがごったに混ざり、ジャンルや日付によってファイリングされているようである。 浜松医科「几帳面にまあ……ここの医者は勉強熱心だったんねぇ」 暇なので、テスト直前に部屋の片づけをしだした挙句に長編漫画を読破する中学生よろしく、 散らばったそれらを片づけつつ読むことにした。だが、それは―― 浜松医科「なんだ……これは?」
【場所:中部エリア(無人の小さな診療所)】 【時:夕方】 【生存確認:浜松医科】 [状態]:やや精神的に疲労 [武器]:「毒」と「薬」と書かれた白い粉各3包づつ [道具]:支給品 [思考・行動方針]: 基本:診療所で待機 行動方針:論文やファイルを読み込む [備考]:やせ気味。目にクマ。白衣着用。
833 :
◆p2RhzINABA :2007/07/05(木) 09:13:29 ID:8s7TDgmn0
834 :
名無しなのに合格 :2007/07/07(土) 02:26:14 ID:Qam0K1NE0
そういや忘れてた大物ktkr
836 :
名無しなのに合格 :2007/07/08(日) 19:58:03 ID:iC0wrmE30
Jリーグに喩えると J1:国立 J2:私立 J2も頑張りしだいでJ1を脅かす存在になりうるんで頑張ってね
慶応に対して何いってんだw
国公立も場合によってはJ2だと思うが…
横国・同志社・名大の維新の三傑がそろうことはあるのか? 脱出派の有力トリオなんだから頑張って欲しい。
藤原竜也=横国 ブルース・リー=名大 三村=同志社 こんな感じ? 原作ではこいつらの努力は水泡に帰したけど、大学ロワでは何とか…。
841 :
名無しなのに合格 :2007/07/10(火) 01:48:29 ID:a2/DqTZU0
横国が主人公てどんだけ頼りないんだw
ぶっちゃけ原作でも主人公はたよりな(ry
それ言っちゃらめぇぇぇ
844 :
名無しなのに合格 :2007/07/10(火) 22:49:39 ID:rvg1o/ZS0
センターにチャレンジした芸能人で唯一知ってるのは
坂本ちゃんくらい
で、坂本ちゃんのセンターの成績は
英語 200点中81点
世界史 100点中38点
数TA 100点中30点
数UB 100点中43点
国語 200点中116点
地学 100点中58点
合計366点
http://www.ntv.co.jp/denpa/todai/28_2.html この成績だと東大はおろか、琉球、北見、島根等どこの国立も受かりません
でも、サカモッチャン日大・文理と東洋や駒大、帝京、拓殖その他のいくつかの私大は受かってたなwww
私大なんてそんなもんwwww
845 :
名無しなのに合格 :2007/07/10(火) 22:50:45 ID:rvg1o/ZS0
>844 坂本ちゃんも東大なんて目指さず、最初から3教科に絞ってれば、マーチ以上は大丈夫だったろうに。。。
関西人だから知らんかったけど、日大ってそんな頭わりいのかwww 本当に人数だけの大学なんすねwww
847 :
名無しなのに合格 :2007/07/11(水) 00:10:05 ID:DbhcLmSF0
848 :
的飯 :2007/07/11(水) 00:11:56 ID:AGGaXxVE0
>>847 杉村だなw
漫画ではまさにブルース・リーだった
>>846 日本で一番デカい大学なんだし、ピンからキリまであるだろうよ。
体育学科(あの体力で入れるか?)も文理学部だし、結局何なのかはわからない。
日大は付属高校がものすごく多くて、そこさえ行けば簡単に入れるらしい。
センター8割取ったけど、日大受けたときは危なかったなぁ…
850 :
名無しなのに合格 :2007/07/11(水) 00:25:55 ID:DbhcLmSF0
始まってすぐに瞬殺された日大のこと、これ以上いじめないで><
>>848 まじかw
それは漫画版読んでみたくなったwww
851 :
禅竜MkU ◆BMK/G..uzY :2007/07/11(水) 21:10:16 ID:JfuaHSvpO
懐かしいな、この手のスレ。京大軍はどうなったんやっけな。
もう死にました。
853 :
名無しなのに合格 :2007/07/13(金) 22:09:05 ID:/X3GPi5EO
横国・同志社・名大チームに、新潟大の仲介で東大を仲間に入れて欲しい。 是非主催者を打倒してくれ。
854 :
名無しなのに合格 :2007/07/13(金) 23:32:32 ID:MgnAy1HE0
東大はなー、アレだしなぁー……。 だが、そういう展開も面白いかもねw
BRといえば、その健気な目論見が無っ茶苦茶になるのが(ry
東大の場合、主催の座を乗っ取るって宣言してるから… 本当に主催者乗っ取りが見れるかもしれない。楽しみだ。
微妙に賑わっておりますね〜
858 :
名無しなのに合格 :2007/07/15(日) 17:34:25 ID:qOUBwQRt0
いいことだw
859 :
名無しなのに合格 :2007/07/16(月) 01:28:33 ID:adF5EJhvO
吉備国際も結構良い奴だよな 東大、慶應うぜぇw それ以上に女キャラうぜぇwww やっぱ出しゃばり女ほどウザいものはないな
860 :
名無しなのに合格 :2007/07/16(月) 02:38:19 ID:NehKuAnO0
>>859 おk、女キャラは俺の嫁。
貴殿とは戦わずに済みそうだw
>>861 おまいの敵はボールペンだかシャープペンだなw
ペンボール使いですが何か
864 :
名無しなのに合格 :2007/07/17(火) 01:35:44 ID:ThX0DcNn0
>>860 いずれ、お前とは戦わねばなるまい。
市芸は俺の娘。
865 :
名無しなのに合格 :2007/07/17(火) 21:13:29 ID:AncvZAaPO
新作マダー?
また賑わう時期に入ったのか?
867 :
名無しなのに合格 :2007/07/17(火) 23:38:24 ID:nHU/n+u8O
(´・ω・`)「職人様は覚えていらっしゃるのでしょうか」
868 :
名無しなのに合格 :2007/07/17(火) 23:38:37 ID:HN8iBsiB0
869 :
名無しなのに合格 :2007/07/17(火) 23:45:18 ID:HN8iBsiB0
我らの存在を…だ!
872 :
名無しなのに合格 :2007/07/19(木) 23:19:57 ID:JHz/ThqfO
保守
革新
874 :
名無しなのに合格 :2007/07/24(火) 04:17:46 ID:+l9nugkWO
保革伯仲
保革逆転
876 :
名無しなのに合格 :2007/07/26(木) 17:48:21 ID:ja+UwendO
保革上昇
877 :
名無しなのに合格 :2007/07/28(土) 20:22:14 ID:8NxFcgzbO
保守
>>604-608 より
翌朝、簡単に放送があったことを告げる。
禁止区域と死者についてだ。
放送から察するに、当分は関係のなさそうな内容だった。
阪大と東工、一橋が廃校したのは意外だったがな。
死んだ地域が特定しきれない以上、これについては考えても仕方が無い。
市芸「朝から聞くのには、あんまりいいもんじゃなひね」
寝ぼけながら言われても、緊張感が全然無い。
――道中、特に何もなく、伊丹駐屯地についた。
京府の読みについては半信半疑だったが、まさか本当にあるとはな。
ミニミニ日本だからか、さほどの大きさはなく、ちょうど地方都市の小学校のグラウンドぐらいの敷地面積しかない。
付け加えると、見た目もそのまんま小学校だしな。
おそらく本物の伊丹駐屯地からすると、かなり規模に差があるはずだ。
細かくみていると、小学校とは違うところはあるが、
基地と言われないとぱっと見ただけでは気づかないだろう。
その中に、二階建てのまんま小学校の校舎のような建物がある。
刑務所ではなく、あくまでも基地なので、コンクリートやレンガの高い塀で囲まれているということはない。
三メートルぐらいの鉄の柵が基地を囲み、フェンスに沿って内側に木が植えられている。
一定の距離をとりつつ、ぐるっと周って様子を伺ってみたが、不気味なほど静かだった。
京府「だいたい監視カメラの位置はわかったね。
さてどうしようか。人もいないようだし、正面から乗り込む?」
京府が、ニヒルな笑みを浮かべて問いかけてくる。
工繊「冗談はよせ。遮蔽物がないところから入るのは御免だ」 市芸「中にいる代ゼミの仲間に、建物から撃たれるかもしれないから?」 工繊「そうだ……だけど、一つ違う。撃ってくるとしても、大学だ。 代ゼミの仲間がやるなら、首をふっとばせば済むことだ。 敵は代ゼミだけじゃなく、自分たち以外ってことを忘れるな」 市芸が、微妙にひきつった表情でしゅんとする。 別に叱ったつもりはないんだがな……。 だが、こいつは人がよすぎるきらいがあるからな……甘いのは命取りになるぞ。 工繊「だがまあ、万全を尽くしておくべきだろう。代ゼミがただの変態って可能性も入れてな。 妥当な策として、木で隠されたところから、フェンスをのぼって侵入しようと思う」 京府「カメラはどうするんだい? カメラ全部を把握しているかどうかわからないから、 把握した死角なんて気休めにすぎないよ」 工繊「ああ、監視カメラの正面を通る」 市芸「へ?」 とんでもなく間の抜けた声で聞き返してくる。 こいつ、自覚が無いな。 市芸「な、なんでなんで?」 工繊「お前という切り札があるからだよ」 京府「ああ……なるほど、カメラの時間を遅らせるわけだね」 察しのいい奴だ……こいつの場合、最初から同じことを考えていたかもしれないが。 工繊「そう。死角といってもあてにならない以上、 カメラを使えているように見せかけつつも、使えないようにする必要がある」 まだ、キョトンとしている市芸。 自分の能力の使い方ぐらい把握しておけ。
京府「つまり、カメラの時間を遅らせて、僕らがその間にサクッと侵入して行動しちゃうわけさ。 そうすると、カメラにはまるで超高速で僕らが通過したようにみえる。 だけど、カメラを壊しているわけではないから、異常としては察知されないというわけさ」 ぽんと手のひらを打つ市芸。 市芸「でも、中に入っても監視カメラはあると思うよ……?」 工繊「機密度の高い部屋ならないとは思う。あとは……がんばれ」 肩に手を置いて投げやりに言ってやる。 顔を引きつらせて市芸が固まるが、無視。 市芸「じゃあ、いくよー」 ひそひそ声で、ビジュアルUを小脇に抱えて市芸が言う。 手のひらをカメラに向けるというベタベタなスタイル。 格好はなんでもいいらしいが、こっちのほうが集中しやすいらしい。 無言で柵を登り越え、侵入を終える。 一応、対人地雷対策にコンクリートの上にそっと降りる。 周りの様子を鋭く伺うが、見た目に異変は無いようだ。 続いて、京府、最後に市芸がこそこそとやってくる。 元々、市芸はちっちゃいなりをしていながらも、運動神経はそれなりにいい。 だが、魔法を使いながら動くのはなかなか面倒くさいらしく、ややもたついていた。 そのまま、事前に決めておいた、港にありそうなプレハブ作りの倉庫に入る。 おそらくガレージだ。幸いシャッターは開いていたので簡単に入れた。
市芸「ぷはぁ……つかれたー」 監視カメラは入り口にあるだけで、中にはついていなかった。 天井は無駄に高く、単純な構造で簡素だから、見まわせば一目瞭然だ。 加えて、監視カメラの時間を次々止めているうちに、市芸は監視カメラの「感覚」をつかんだらしく、 なんとなく、つながりやなんやで、近くにあるとわかる様になったらしい。 ……相変わらず、ファジーな奴だ。 京府「残念ながら戦車はないみたいだね。軽装甲機動車に96式装輪装甲車とジープが二台ずつ、か」 テッシュ箱のような四角いボディに、積み木にあるような三角柱を真横にして先頭につけ、 左右に四っつずつ厳めしいタイヤをつけたのが96式装甲車だ。 重機関銃を標準で装備できるらしいのだが、残念ながら取り外されてしまっていた。 オフロードの四駆車にそのまま装甲をつけた風をした方が軽装甲機動車らしい。 ジープは軍用でオープンなタイプで武装はついていない。もちろんどれも迷彩色。 京府が軍事知識に詳しいのは、「人類は戦争が大好きってことさ」ということらしい。 聞きもしないのに言ってきた。 京府「どうする? 96式の方を持っていくかい?」 工繊「そうだな。頑丈そうではあるしな。燃料をみておこう」 上にあるハッチを開けて、乗り込む。 工繊「燃料メーターは……これか。どうやら満タンらしいな」 京府「動かしてみるかい?」 工繊「ああ」 と、見慣れないながらも、操縦席に移動しようとすると、 市芸「だめえええぇー!」 と、いつのまにかハッチの中を覗いていた市芸が叫ぶ。 ……狭い閉鎖空間だから、かなり効く。
工繊「なんだ?」 市芸「いいから出て!」 あまりの真剣味に押されて素直に従う。 と、京府が訝しそうに覗き込んで、ポツリと言う。 京府「ああ、よかったね……動かさなくて」 と、京府が静かに中を見るように、静かに指で促す。 中を見ると、 工繊「なっ……趣味の悪い野郎だ」 よくみると、アクセルにピアノ線がくくり付けられており、 ピアノ線をたどった先には、三個の手榴弾のピンに括り付けられていた。 そのまま操縦席に座って動かしたが最後、弾けたトマトのように血肉が壁へとへばり付くという寸法だ。 市芸「ふぅ」 市芸がほっとため息とつく。 自らの間抜けっぷりをのろいつつ、慎重にハッチを閉めながら訊く。 工繊「それにしても、よく気付いたな」 市芸「うん? 勘よ勘。嫌な予感がしたの」 ……なんつー奴だ。中を除いてピンときたにせよ、よくもまあ気付いたものだ。 もしかすると、こいつは外見や性格に反して、最もこのゲーム向きなのかもしれない。 自分の五感に関わってこない情報は感じ取れないみたいだが、本当に超能力があるんじゃないかと、 理系の俺でさえ疑って……って魔法使いだから、立派な超能力者か。
工繊「一応、礼はしておく」 市芸「一応ってなによー。全く、危なっかしいんだから」 お前に言われたらお終いだ。 とは思ったが、実際、終わりかけたので、胸にしまっといてやろう。 96式を諦め、軽装甲車の方をみてみたが、トラップ云々以前にこっちはそもそも燃料がなかった。 ジープも一台は同じく燃料がなく、もう一台の方に気持ち燃料があるぐらいだった。 念入りに調べた結果、どうやらジープには細工がなされていないようだ。 京府「帰りはこれに乗るかい?」 工繊「オープンなので狙撃されれば終わりだが……まあ、足を持っておくのは悪くない」 市芸「決まりね。さあ、帰」 無感情に視線を送ってやる。 市芸「わかってるよぅ……機械兵とかいるかなぁー。ガチャガチャ追いかけてきたりして」 工繊「いてたまるか……」 とりあえず、ジープはそのままにしておき、二階建ての校舎ような建物に入る。 鍵は開いていたので進入は簡単だった。警備が甘いんだか厳しいんだか。 例の如く、自分達をとらえる監視カメラは、市芸が時間を遅らせている。 地の利をとられると厄介なので、上の階からみていくことにした。 二階は主に宿舎のようだ。平時はここに兵士が留まるのだろう。 殺風景な部屋が規則正しく並ぶだけで、特に重要そうではなかったので捨て置いた。 一階には事務所らしき部屋と武器庫があった。 事務所らしき部屋は十畳ほどの広さで、零細企業を連想させる。 ここも閑散としていて、新品でもなく使い込まれたわけでもない中途半端な状態な机と椅子が並んでいるだけだ。 引き出しや本棚に何か資料でもあるかと思ったが、ガラガラの状態だ。 で、今居る本命の武器庫はというと。 窓の無い部屋で、硝煙と油の臭いが充満しているのにもかかわらず、 重火器やマシンガン類はおろか、ハンドガンすらない。
工繊「頭が痛くなってくるな……」 結局、手に入ったのは、地方の商工会議所にでもおいてありそうな長机の上に、 無造作に放り出されていた閃光手榴弾一個と、 それをカメラから隠すような位置にある箱に使いかけで入っていた .45ACP弾――京府のコルト・ガバメント用の弾――が十発、 ロッカーの中に申し訳程度におかれていた9mmパラベラム弾が十発、 そして、床に落ちていたショットシェル(ショットガンの弾)が一個。 全部監視カメラの死角に合ったのは幸いだ。監視カメラを気にせずに、持ち出すことができる。 閃光手榴弾と.45ACP弾は使えるのでいいとして、9パラとショットシェルなんて撃つ銃がないとただの金属片だ。 京府「まあ、そんなに旨くはいかないさ。弾が入っただけでも感謝しないとね。 かさばるものでもないから、銃が手に入ったときのために一応持っていくことにするよ」 工繊「好きにしてくれ」 ちなみに、市芸は無口だ。魔法を連続で使うのはなかなか疲れるらしい。 さらに、通りすぎるだけの監視カメラと違って、遅らせる時間はかなり密度を濃くしてある。 やれやれ、さっさとでるか。 武器庫をでて、ぷはっと市芸が息を吐き、次は「コンピュータールーム」と書かれた所に向かう。 中は、基地の規模に反して大きく、ちょっとした宴会場ほどの広さだ。 薄暗い部屋には十数個のモニターと、ワークステーションくらいのやや大型のコンピューター数台、 スーパーコンピューターとまではいかないものの、冷蔵庫ほどの大きさのあるコンピューター数台が稼動している。 残念ながら情報工学にはそれほど詳しくないが、おそらくサーバーだろう。 モニターには、監視カメラの映像と、何かのデータやらグラフやらがぽつぽつと切り替わり表示されている。 そして、カメラは――ない。 工繊「市芸、とりあえず休憩していいぞ」 市芸「はあぁ〜疲れたぁ……」
ぺたんと座り込み、水筒をだしてこくこくとジュースを飲みだす。 あふれる好奇心も疲労の前にはかてないようだ。まんま、遠足でつかれた小学生だな。ちょうど弁当前。 ふと、目をやると、京府が興味深そうにモニターをみつめている。 工繊「何かわかったか?」 京府「ん、まあね。これは恐らく僕たちのアレ。 そして、こっちは、ああ。なるほど、そういうことね。 そして、そっちは……ん? これはわからない」 妙に、歯切れの悪い京府。指示語が多すぎで意味不明だ。 だが、京府は無言で、「これはわからない」といったデータが表示されているモニターを指す。 工繊「ん?」 そこには、何かのアプリケーションが実行されていて、 文字化けしたような意味を成さない英数字が、表のように並んでいた。 それに一対一に対応するように、数字が並んでいる。 刻一刻と数値が切り替わっている。 工繊「何だ、これは?」 京府「さあ? なんにせよ解析でもして」 ――と、唐突に甲高く警報が鳴り出した。
工繊「っ……!」 市芸「え、どうして、どうして」 パニックになってわたわたとお菓子とジュースをこぼす市芸。 危ない危ない。落ち着いた。 基地内に忘れもしない嫌みったらしい声が響く。 代ゼミ『はい残念ー。おしいかったねー。でも、死ぬ前にちょっと秘密がみれてよかったね。 漠然としすぎてわからないだろうけど』 と、心底残念そうにいったと思ったら、ゲラゲラと笑い出す。 ひとしきり笑ったあと、代ゼミは楽しそうに告げる。 代ゼミ『まあ、そういうわけで、さようなら〜』 そして、上部のスプリンターから白色のガスが流れ始めた。 京府「ガス……!」 ああ、消火するために二酸化炭素を放出するアレな。 コンピューターに影響が無いように、水ではなく、酸素を無くして消すタイプ。 中に居れば――もちろん、死ぬ。
【場所:伊丹駐屯地1階警備室(関西エリア)】 ガス(おそらく二酸化炭素)が噴出中 【時:晩】 【生存確認:京都工芸繊維】 [状態]:右わき腹に広範囲の擦過傷(ダメージはほとんどなし) 包帯でぐるぐる巻き。 [武器]:特殊繊維・裁縫針×3(内1本鍵状)・閃光手榴弾・メス [道具]:支給品 ・食料・鍋・マッチ・竹串・毛布・その他諸々 [思考] 基本:攻撃してくる敵は可能なら殺す。現在、無目的。 [備考]:基本的に人間不信。冷徹。 【生存確認:京都府立】 [状態]:健康 [武器]:コルト・ガバメントM1911A1(拳銃)・弾×15(装弾5)・9パラ×10(銃弾)・ ショットシェル・メス [道具]:支給品 ・食料・ライター・ノート [思考・行動方針] 基本:代ゼミの殺害。または利用。 行動方針:首輪・禁止エリアのシステムの解明 [備考]:メガネ着用。秘密主義。9パラはガバメントには使用不可 【生存確認:京都市立芸術】 [状態]:疲労気味 [武器]:ビジュアル英文読解PartU(参考書という名の魔道書。普通の大学には使用不可) メス [道具]:支給品 ・食料・電池 [思考] 基本:戦闘回避・脱出 [備考]:きつねとねこを合わせたような顔。銀髪。長髪。ちびっこ。勘が鋭い。時魔法使い。
うああああああああああ きてるうううううううううううう
889 :
名無しなのに合格 :2007/07/31(火) 00:40:23 ID:Zf+an6JaO
保守どうも乙です。
言い訳だけど、みんなテストが悪いんだ。
投稿しすぎで規制くらってしまて携帯からレス
>>867 >>870 応!
……とこたえるのに、時間かかってすまないorz
890 :
名無しなのに合格 :2007/07/31(火) 16:32:08 ID:ECfJF7swO
ちょwwwwwwww キタ━━━━(゚∀゚)━━━━━━━━━
891 :
名無しなのに合格 :2007/07/31(火) 16:56:27 ID:ECfJF7swO
ちなみに僕が
>>867 の奴。
自分で書いてみようかと思って覗いてみたら………
892 :
名無しなのに合格 :2007/07/31(火) 23:49:53 ID:FZbELlFQO
乙乙乙乙乙乙乙! キテクレタ…
乙! 市芸逃げてええええ
新作乙! やばい凄く次の市芸が気になる このまま死んだら2日は眠れなくなるかもしれん
895 :
名無しなのに合格 :2007/08/03(金) 20:09:45 ID:WpTB8vFuO
896 :
名無しなのに合格 :2007/08/03(金) 23:11:41 ID:JkKlhhljO
成蹊大学が復活した 墓場から這い出てきたそして市芸を成蹊大学にけちょんけちょんにされた
>>896 日本語でおk
おめーら市芸以外はどうでもいいってのかw
898 :
名無しなのに合格 :2007/08/05(日) 20:38:38 ID:3ZJF/OLc0
900 :
名無しなのに合格 :2007/08/09(木) 20:55:18 ID:j6qkrLC/0
> パニックになってわたわたとお菓子とジュースをこぼす市芸。 >危ない危ない。落ち着いた。 工繊ひでえwww
901 :
名無しなのに合格 :2007/08/12(日) 14:00:58 ID:WUfL5eZuO
保守
902 :
名無しなのに合格 :2007/08/14(火) 15:45:28 ID:VEdktjFQ0
現状一覧がみれなくて(´・ω・`)ショボーン なくなっちゃったの……?
903 :
名無しなのに合格 :2007/08/17(金) 01:47:24 ID:vZaMWBrq0
最新のじゃなくてもいいから、現状一覧もってる人いないカナー? と俺も言ってみるテスト。
大阪の墓をつくろうとしたが、もはや原形を留めてはおらず、 ただ部屋のあちこちに肉片と血しぶきがへばり付くのであった。 神戸「くそっ」 神戸は誰にでもなく悪態をつく。これがまぎれもない現実だ。 あの時、危険を承知で動いていれば、兄貴は助かったかもしれない。 自分は取り返しのない判断ミスをしてしまった。 神戸の中に悔恨の情が渦巻き、こみあげる。 動いていれば、こんな……こんな……無残な、肉片にっ……! 神戸「……いや、よそう。悔やんでも兄貴は帰ってこない」 神戸は頭を抱えて首を振り、己の弱さを振り払う。 自分のできることが何かといえば、せいぜい兄貴に恥じない生き方をすることぐらい。 ――いつの間にか、あたりはすっかり暗くなっていた。 部屋の片隅でぼーっとするだけで、今日という一日を無為に過ごしてしまった。 神戸は温泉につかることにした。今できるのは、せいぜい休むことぐらい。 本音を言うと、ただ動く気力が持てなかっただけなのかもしれない。 温泉に浸かりながら、無駄とわかっていながらも、神戸は今は亡き大阪に問う。 神戸「これから、どうしたらいいっすか……兄貴?」 もちろん、聞いて返事など返ってくるはずはない。 ただ、意外なところから返事が返ってきた。
――代ゼミだ。 とはいっても、ただの定時放送なのだが。 大阪の名が廃校者として挙がったとき、正直ドキリと心臓が跳ね上がった。 目の前の事実として突きつけられても、どこか認めたくなかったのかもしれない。 客観的に、死んだことが確認されてしまうと、覚悟はしていたものの胸が詰まる。 しかし、東工、一橋までも死んだのは意外だった。 殺したのはやはり東大だろうか、と思ったが、兄貴だって普通の地方国立に殺されてしまった。 油断は禁物だ。 さらに、放送によると、山口、宮崎が禁止エリアになるということ。 これでは九州に向かっても意味がない。わざわざ死地に赴くようなものだ。 神戸「……どうしたらいいっすか」 夜空を見上げて、神戸は呟く。 ――翌日、神戸は旅館から発つことにした。 気力は十分とはいえないものの、動く分には差し支えない。 兄貴に恥じぬよう生きる。それが、神戸のたった一つの原動力だった。 結論から言うと、九州に行くのは多勢に無勢。 九州が生きているのに、太刀と盗聴用の2005年度リスニングスピーカーぐらいでは無謀すぎる。 力が欲しい。圧倒的な力が。 神戸「そうだ……」 神戸にはあることを思いついた。 道後温泉に旅館があるなら、あそこがあってもいいはずだ。 神戸にあるあれが。 神戸「伊丹駐屯地。あそこで補給するかな」
九州から大量に実力者がこようとも、迎え撃てる準備さえしておければ怖くない。 以前、兄貴に将棋で木っ端微塵に負けたとき、 「防御戦は攻撃の三倍有利や。おぼえときー」と、笑いながら言っていたっけな。 攻めていたはずなのに、いつの間にかボロボロになってしまい、 あっという間に攻め返され、玉将は兄貴の手に握られていた。 ――明石大橋(とはいっても、琵琶湖大橋ぐらいの大きさなのだが)を渡り、伊丹駐屯地についた。 大阪と神戸の境界にある伊丹。自ずと感慨深くなってくる。 神戸「……誰も居ないみたいだ」 リスニング用スピーカーからは誰の声も聞えてこなかった。 閑散としたものだ。 神戸「さて、善は急げっすかね」 大阪はあの将棋の時こんなことも言っていた。 今度は守りに入ろうとガチガチに囲おうとしている時に、大阪は無神経に思えるほど攻めてきた。 結果はいえば、神戸の囲いは間に合わず、またもや玉将は大阪の手の内に。 「『兵は拙速を尊び、巧遅は拙速に如かず』これも覚えときー。ほんま、かわいいやっちゃ」 玉将をぽーんと投げたり受け取ったり弄びながら、がははと笑っていた。 ということで、神戸は大胆にも正面から、さくさくと入ることにした。 神戸「どうせ誰もいないっす……兄貴のようにここは大胆に」 なんだか、勇気がわいてくる。 そうだ。兄貴は確かに死んだが、兄貴の残したものは自分の中で生きている。 まるで大阪がついているようで、神戸を奮い立たせていた。
【場所:伊丹駐屯地(関西エリア)】 【時:昼】 【生存確認:神戸大学】 [状態]:軽傷(火傷) [道具]:支給品 2005年度入試リスニングスピーカー(盗聴用) [武器]:刃こぼれした太刀 [思考・行動方針]: 思考:傷心中・兄貴(大阪)に恥じないようにする 行動方針1:伊丹駐屯地で補給 行動方針2:九州から上陸してくる大学を迎撃 [備考]:剣術経験有り
908 :
◆p2RhzINABA :2007/08/20(月) 19:05:08 ID:RSm+qIxY0
まず修正を
>>887 は
×【時:晩】
○【時:昼】
です。スマソ
遅くなってスマソorz
一番放置されていたっぽい神戸を書いてみました。
できれば、俺も現状一覧( ゚д゚)ホスィ…
909 :
的飯 :2007/08/20(月) 22:27:31 ID:/LsKo0z00
今更どの面下げてきた、的飯です 更新ペースが月1ですみません 現状一覧うpしました。その他の更新はしばしお待ちを…… 今度は一週間以内にちゃんと更新するんでorz
910 :
名無しなのに合格 :2007/08/21(火) 00:11:55 ID:ZBgu/FaKO
乙!!!!!!!
911 :
名無しなのに合格 :2007/08/21(火) 01:06:02 ID:fc4OtomQ0
GJ!!!!!
912 :
名無しなのに合格 :2007/08/21(火) 20:02:01 ID:ZhZN+MqV0
>>908 GJだぜ!
神戸(;´Д⊂)
>>909 いや、乙。
何気に、詳しくなってるね。
どうか、無理をなさらず。
913 :
名無しなのに合格 :2007/08/23(木) 00:35:02 ID:/xJabW0J0
うひょーきてらー! 両名とも乙だぜ!!!
914 :
名無しなのに合格 :2007/08/23(木) 04:48:09 ID:SOHc/TJzO
伊丹駐屯地がテラ地元でwktkな件について。
915 :
名無しなのに合格 :2007/08/24(金) 07:40:09 ID:lSErQ3VIO
伊丹駐屯所を知らなかった件について。
917 :
名無しなのに合格 :2007/08/29(水) 18:23:47 ID:6qctO6W80
地元民ktkr
鉢合わせクルー? そういや近畿地区の大学は殆ど死んじゃったな…
今、伊丹駐屯地が熱いッ!
920 :
名無しなのに合格 :2007/09/02(日) 15:32:23 ID:Mo2kmdd2O
wktkwktk
921 :
名無しなのに合格 :2007/09/09(日) 11:41:37 ID:ZX7+jkAq0
期待age
Part4はどうなっちゃうのかな………
924 :
名無しなのに合格 :2007/09/16(日) 11:06:58 ID:lRkMFeU9O
何か俺いつも上げてるような………
>>636 , "´  ̄ ̄ ̄ ̄ `丶
/ \
/ \
' / \ ヽ
/ / .:/ 、: ヽ::.. ',
,′ :/ .:/:/ :!.:::|:: |::. ヽ __ヽ ',:: ハ
l :,′.:/::l ::| :::|:::. |l:::.. V /|: ∧:::::l
| :| .::l :::|l_|:l_:|:::l::. | \_ :V/|∨/:! :::|
| :| :::| ´|ヽ::从.:|八::...|ヽ´l\.::l`ヽ|〉〈 ! :::| 2浪もしちゃうと色んな雑念が邪魔するんよww
| :| :::|:l│,ィ≡气 \| x≡气、.::j∧ヽ! :::| 何でオレ未だに高校生と点取り合戦やっとんねんとかなww
| :l ::Y| | Y'::::ヽ| :::j でも今年滑っても慶應に席はあるんよww
l :| :::::小 ::::::::: ' ::::::::: | ::|::::...::|.::,' くやしいのうくやしいのうwww
', :::| :::::|:ヽ ー 一 | ::|::::: ::j:/
ヾ::::l .::::::|::::::\ イ | ::|::::::::/
ヾl ::::::::|::::::::::::l> _ <|:::l リ .:/::::::/
ヾ:::::lヽ:::∧| :l_ j/::/::: 〃
__>七{{'´ /::/:::,<___
/{{ \レ'´ ゙̄ヽ _, -/// }}゙ヽ
/ \ / 、二\ // / ハ
ねえねえ、浪人するのってどんな気分?
927 :
名無しなのに合格 :2007/09/18(火) 18:20:57 ID:5jzjhD9c0
あげ
928 :
名無しなのに合格 :2007/09/19(水) 13:51:18 ID:p9b3netS0
日女「\(゜ロ\)ココハドコ? (/ロ゜)/アタシハダアレ?」
929 :
名無しなのに合格 :2007/09/22(土) 03:23:03 ID:47lcFLuLO
930 :
名無しなのに合格 :2007/09/22(土) 05:12:50 ID:47lcFLuLO
新参の立てたフラグがかなり気になる。 東北のEscape Plan Secondはどう回収されるのか…。
誰も回収しないままDAT落ちだろ もう一月以上音沙汰なしだしな
932 :
名無しなのに合格 :2007/09/22(土) 16:01:37 ID:sD28CN9n0
ええい職人はまだかっ……!
新参の作品好き。
934 :
名無しなのに合格 :2007/09/24(月) 08:57:04 ID:xQ4uzx82O
残りのレスも少なくなってきたな………
すまねえ
936 :
名無しなのに合格 :2007/09/25(火) 01:00:27 ID:FZU0sSrP0
>>935 へへ、あんたの投下まってるんだぜ……!
937 :
名無しなのに合格 :2007/09/26(水) 10:27:02 ID:JNDwMiQhO
酉ちゃうし
次スレは大学生活板に移転しないか? 受験板よりも書き手が多く集まることは間違いないと思う。 それに各大学の内情に詳しい連中が参加することでクオリティも更に高まって良いことずくめだと思うの。
939 :
名無しなのに合格 :2007/09/27(木) 03:25:07 ID:Plo/OpY00
>>938 人口増えるならそれもいいんだが、あそこはネタスレNGじゃなかったけ?
940 :
名無しなのに合格 :2007/09/28(金) 23:47:51 ID:ja+XZ5MOO
とにかく現状を打開せねば…………
>>938 半ばVIP化してるあの板でNGもなにもねえよw
受験板では人口が時期により変動するのは宿命だからな。
今後ますます過疎化していくだろう。
このスレの現状と今後の盛り上がりを考えると引っ越すのが吉だと思う。
942 :
名無しなのに合格 :2007/10/01(月) 16:32:16 ID:RLMOBgs7O
あげ
移転したからって長く続いたロワにそう簡単に書き手は集まらねぇよ 他のロワ見ても明らか すぐにdat落ちするのが目に見えてる
944 :
名無しなのに合格 :2007/10/11(木) 01:20:36 ID:aDVZd6rqO
それじゃあんまりじゃん
バトロワものの欠点というか、他の書き手が出した登場人物って殺しにくいんだよね…そもそも書くことすらきついし。 後半になるとその折り合いが難しい 続編マダ―??
946 :
名無しなのに合格 :2007/10/12(金) 23:26:12 ID:XjSk3Pf0O
マダー
947 :
名無しなのに合格 :2007/10/12(金) 23:28:05 ID:/zIdUL97O
948 :
名無しなのに合格 :2007/10/12(金) 23:34:00 ID:n6WO4tI8O
949 :
名無しなのに合格 :2007/10/22(月) 14:01:07 ID:bgWuEqcU0
age
950 :
名無しなのに合格 :2007/10/23(火) 21:02:56 ID:8GoLnnpD0
age
951 :
名無しなのに合格 :2007/10/29(月) 07:51:03 ID:7gk3sDgVO
一ヶ月ぶりに来たが、まさかの投下なし
952 :
名無しなのに合格 :2007/11/03(土) 15:09:41 ID:m4Rm067oO
( ^ω^)………………
953 :
名無しなのに合格 :2007/11/14(水) 01:42:50 ID:0jrSnU0z0
ほ
このスレまだ続いてたのかw
955 :
名無しなのに合格 :2007/11/14(水) 01:59:24 ID:nKqR+0WrO
いいなぁ 僕達の受験戦争はセンター後のスレ乱立で落ちちゃったのに
956 :
名無しなのに合格 :2007/11/14(水) 02:19:11 ID:0jrSnU0z0
職人さん生きてるかなぁ……。
みんなここ忘れてそう。
ほっ
959 :
名無しなのに合格 :2007/11/17(土) 00:54:35 ID:1yX1SgaJO
次スレはどうするかね…………
960 :
名無しなのに合格 :2007/11/17(土) 01:55:03 ID:oCvAUYDX0
帰ってくるのだ……! 職人さんよ……!!!
受験終わったら帰ってくるってばっちゃが言ってた。
962 :
新参 ◆S8Pf1exELk :2007/11/18(日) 16:27:40 ID:rTjOSOLb0
水面に無数に広がる波紋。 波紋は、波紋に、そしてまた他の波紋にぶつかり、その形を変えながらどこまでも続いていって見えなくなった。 思わぬ雨の知らせに、東北は木の根元に背を寄せる。 東北「遅いな」 学女と東女が、トイレに行くといってから20分は経った。 まぁ、その他にも毎月の雑多なことが女子にはあるんだろうが、それにしても長い。 組む人間を間違えたかと一瞬思ったりもしたが、そもそも彼女らと俺は組んでいるんだろうか、という単純な疑問にぶつかり東北はからからと笑った。 東北「さて、と」 東北は立ち上がり、バッグを肩にかけ、彼女らの方へ向かった 俺にはやる事がある。 その為に俺は、同じ東北勢の数人を犠牲にしたのだ。
■ 東北「ここだ、岩手」 岩手「ここすか、何もみえねぇけどね……おんわっ!」 東北「これが入り口、代ゼミ達のな。ここのランプを見ろ。…誰か侵入者がいたらしいな。 とりあえずお前の変装キットを俺に貸せ。なに、すぐに戻るさ。俺が帰ってきたら、次はお前の番だ」 岩手「へ、へぇ…」 東北は代ゼミになりすまし、巨大なパイプを下っていった。 まだ数時間前の話だ。 この時点では、東北は誰が地下通路に侵入したのかは分からなかったのだが、それが福島であったのは彼にとっては非常に幸運なことと言えた。 なぜなら、ドラゴン桜で目覚めた後でも、東北勢なら懐柔しやすい。 東北は、龍谷の侵入は既に知っていた、というよりそう仕向けていた。 この更に数時間前。(一橋らの接近に気付く更に前。) 東北「(龍谷大学…、関西の大学か…。偏差値は1上昇。安全牌とはいえぬが…)」 物陰から様子を伺う。 しかし葛藤があれど、龍谷に接触を図らなければならない事は、東北自身が一番分かっていた。 そう、ドラゴン桜こそがこの計画の首尾を握っている。
龍谷「!? 誰です!?」 東北「おっと、そんなに驚かないでくれよ。危害を与える気はないんだ。ただし、俺の言うことを聞いてくれればね」 龍谷「……到底信じられませんね。そちらの出方次第では、扱いが荒くなりますよ」 東北「そう、熱くなるなよ…。簡単だ、これからお前をある場所に連れてく。 そうしたらその中に入ってくれさえすれ」 龍谷「中に入れだ?簡単に言わないでください。なんだか知りませんが、話になりませんよ」 東北「上手くやれば、代ゼミも殺れる。自由の身にもなれるんだ」 龍谷を取り巻く空気が一瞬にして変った。 龍谷「それは出来ません。残念ですが、貴方と私は戦わねばならないようです」 東北「!?」 龍谷「『大学は生まれながらに皆同じ』この意味が分かりますか? 私はこの殺し合いを止める気はありません。 例え他の大学が殺しあおうとも、私一人が生き残り続ければ全員死亡という形となりこのゲームは終了します」 龍谷は東北に飛び掛る。 無数のドラゴン桜が宙を舞い、東北めがけ襲い掛かった。 全てを見切ることは出来ないまでも、東北は数冊をいなし、弾き、被害を何とか最小限に食い止めた。 すると彼はヒラリと、龍谷に背を向け猛然と走り出した。 これが悪手でないことを祈る。 待ちなさい、と後ろのほうで怒号が響いたが、東北は気にする暇など無かった。 全速力で駈け続ける。 …もう少し、もう少しだ。 彼はそのスピードのまま、地下鉄へ繋がる階段を飛び降り、仄暗いホームに立った。
龍谷「…いませんね」 龍谷が少し経って追いついた時には、東北の姿は見当たらなかった。 時間的に言っても、逃げられたというよりは消えてしまったと表現したほうがいいと思われる。 いささか龍谷には不審と思われたが、好戦的な気持ちの裏には背筋を滴り落ちるような恐怖があった。 人間らしさを捨てきれない自分の弱さが憎たらしかったが、それでも心のどこかで彼は安堵していた。 葛藤のうち、龍谷の足は止まっていた。 龍谷「まあ、いいでしょう。最終的にはみな同じ道を辿るのですから。 …それが遅いか早いか。それだけです。……?」 暗闇の中、蛍数匹ばかり程の微かな光が不意に映った。 龍谷は恐る恐る近寄ると、目を凝らしてそこを覗き込んだ――― ■ 過激派は後々邪魔になる。東北は心の中でつぶやいた。 局面はまだ終盤というには早いかもしれない、が一方で廃校に追い込まれた旧帝クラスの大学もある。 いや、そもそも時期など関係あるのだろうか。いずれにしろ交わらねばならぬ相手だろう。 そんな事分かっている。大前提だものな。 …さて、あとは武器収集だけだ。 まだ、これだけでは弱いな。いや話にすらならない。アイディアはたくさん浮かぶけども。 飛び道具の一つの二つは用意しないと… あとそろそろ食事のほうもね… 水溜りに河合塾最新偏差値表が映った。 東北の偏差値はついさっき、2上がった。
慶應「機嫌はどうだい?」 フェリス「…ん、うん大丈夫な…気がする」 慶應「気がする、じゃ困るよ」 名大はその様子を吐気のする思いで見つめていた。 慶應はなんて下卑た野郎なんだろうか。 先刻までの、氷柱の先のような鋭さと冷たさを持った目つきはなりを潜め 今はこの上ないくらいの穏やかな表情を浮かべている。 声色は、コーヒーにガムシロップを5つも入れた位甘かった。 彼の持つ苦々しさは何処か、灯台の窓の外へ消え去ってしまったように感じる。 きっと慶應こうやっていくつもの大学を手玉に取ってきたのだろう。 このように、自分の気持ち,心,感情をいくらでも、スイッチの入れ様一つでどうにでもなってしまうような人間はこれまでにもいた。 しかし慶應はそのいずれとも違う印象を彼に与えた。 まるで、痕が残らないのである。 その本性を探ろうにも、そこには空虚な隙間が広がるだけであり 心の入れ替わりの瞬間に起こる何らかの摩擦の痕も、彼をよく凝らして見てみても名大にはどうしても見えてこなかった。 慶應と同じようなタイプの人間が慶應を見ても、きっと自分とは異質な何かを感じ取るに違いない。 名大はそう思うと、より一層慶應――いや悪魔と――と組むことに気が引けてきた。 寒気すら伴い始めた。 確かに東大は慶應以上に脅威なのかもしれない。毒を食わらば皿までという言葉もある。 それでも、彼の脳内の警鐘は、絶えず鳴り続けていた。 慶應は、再びその冷ややかな視線を名大と横国に向け、二人を部屋の外へ連れ出した。
慶應「ここを出る」 名大「な、何を言っているんだ!?今のところはここは安全なんだ、それにフェリスだってまだ万全じゃないんだろう!?」 慶應「見たところ問題は何もなさそうだ」 名大「だが……!」 横国「先手を打つ…のか?」 横国が話に割って入る。 慶應「そういう事だ。確かにお前の言うとおりここは篭城するのには非常に最適だな。 敵が侵入しても、構える余裕はある。俺のマシンガンだってある。 迎え撃つにはこの上ない環境だろう、が相手は東大だ。 砦に篭る相手に対して真っ向から挑むと思うか?俺ならそうしない、きっと東大だってそうだ。 奇策にはそこまで強いとは思えない。なぜなら退路が一つないからさ、螺旋階段を下って逃げるしかない」 横国「つまり、機動性に欠けると」 慶應「そう、機動性に欠ける。策を講じる以上は失敗に終わった時のことも常に考えておかねばならない。 お前らがどうなろうと知った事ではないが、ここを出たほうがよりよい局面を迎えられるだろうな。俺もお前らも」 横国「…断ると言った場合は?」 慶應「無論、殺すまでだ」 慶應はマシンガンのグリップを握りなおした。 慶應「確かに狙撃される心配はある。だが、動いてる物体を遠距離から狙撃するには 少なくともスコープのついたライフル程度のスペックが必要だ。 他人の武器について分かるところは余り無いけど、そうそうそんな武器は揃えられん筈だ。代ゼミ自身の首を絞めかねんからな、反乱に繋がる」
それに、と言って慶應は名大の首輪を指さした。 慶應「探知機か何かだろう?それは。さっき俺達が灯台に入った時鳴っていた」 名大「…ああ」 慶應「作動範囲は?」 名大「大体30m」 慶應「十分だ。心強い」 慶應は薄く笑う。 慶應「準備しろ。すぐ発つぞ。こんな血生臭い部屋に長い時間いるのは適わん」 津田塾「横国…君」 足早に部屋を出て行った慶應を見送ると、不安そうに津田塾は俺の腕を掴んだ。 横国「なぁに、心配するなよ。今は俺の他に名大だっているんだぜ? どうにかなるさ、どうにか…」 どうにかなる……一体「何」がどうにかなるんだろうか? 考えてみても、これからどんどんと状況は良くなっていくんだというような楽観的なものは何一つ浮かんでこなかった。 そうして俺達は、三日目の深夜に灯台を出た。
ううーーん。身体がやっぱり重い… 同じく灯台。ところ変って和歌山へ。 時計は9時を回っていた。いつもなら1限が始まる頃… 私は和歌山の作ってくれたおかゆを口に運ぶ。 それにしても、じろじろと見ないで欲しいわ。 チラチラと、私の顔色を伺うように視線を送っては外し、送っては外し… 掃除するなら、ちゃんとしないさいよ。 バレてないとでも思っているのかしら?食べづらいじゃない。止めてよ。全く。 ん、でもなんだろう…昨日よりも水分の具合もいいし、味も…うん美味しい。 なんだかんだで気遣ってもらってるな…私。 三重「わ、和歌山…君」 和歌山「なんっすか!?お口にあいませんでしたかっ!?あ、呼び捨て全然いいですからね!」 …そういえば呼び捨てでもよかったんだっけ… …って何恥ずかしがってんのよ、私。 三重「美味しいわ」 和歌山「まじっすか?嬉しいなぁ…作った甲斐がありましたよー」 三重「うん…悪くない」
■ うへへへ…こいつは勝ちパターンってやつだ… さっきから姉さんったらデレしかしてないじゃないっすか〜 どうだい脳内俺2?これでもキミは俺をただの勘違い野郎だと思うかい? ハハハ、まさかそんなことないよな〜? 脳内和歌山2「だが、どうするんだ。お前からいくのか、それとも待つのか。 その辺りを決めかねている限りは、お前はチキンや」 っだぁーーーーーーーーーッ!それをいうでない!! 物事には順序ってもんがなぁあるんだよ。分かる?ドゥーユーアンダースタン? 節操のない男は嫌われるんだよ!!フッ子供だな、脳内俺2よ… …んをっ? ■ 和歌山は窓から外を何気なく見ていると、人が二人いるのが見えた。 灯台からは少し遠くて、男か女なのかは判断できなかった。 和歌山「あー、あのっ!」 三重「ん、どうしたの?」 和歌山「外に人が…」 三重「えっ!?」 窓に頬をすりつけ三重はその様子を伺った。 和歌山「こっちに…来る感じではない、ですね(ほっぺたがプニッとなって可愛い)」 三重「嫌よ」 和歌山「え?(そんな目で見られたら…)」 三重「嫌よ、怖いもの。こっちに来ないのでしょ?だったらここにいた方が安全じゃない」 和歌山「そ、そうですよね。放っておきましょうか…(二人がいいものね)」 三重「うん」 そう言って三重は自分の寝床に戻り、また横になった。
【時:三日目22時以降】 【生存確認:東北】 [状態]:健康 [武器]:青チャート 河合塾最新偏差値表 [道具]:支給品・救急箱・富士山の水 [思考・行動方針] 奥羽越列藩同盟の結成、戦闘はなるべく避ける。 しかし裏では何かたくらんでいるのだろうか? [備考]:別に皆殺しなんて望んじゃいないが、足手まといはもういらない 【死亡確認】学習院女子/東京女子 【生存確認:慶應】 [状態]:健康 [武器]:マシンガン(弾に余裕あり) [道具]:支給品・救急箱 [思考・行動方針]:東大殺害 [備考]:とりあえずは横国等と共闘。その後はもちろん殺させてもらうが。 【生存確認:名大】 [状態]:健康 [武器]:首輪型探知機・ういろう・双眼鏡・文化包丁・弾の切れたマシンガン [道具]:支給品・救急箱 [思考・行動方針]:とりあえず慶應と共闘 [備考]:特になし 【生存確認:横国・津田塾】 [状態]:健康 [武器]:無し [道具]:支給品・救急箱 [思考・行動方針]:とりあえず慶應と共闘 [備考]:特に無し 【生存確認:フェリス】 [状態]:概ね健康 [武器]:お守り [道具]:支給品・救急箱 [思考・行動方針]:? [備考]:?
972 :
名無しなのに合格 :2007/11/18(日) 16:49:02 ID:Ye/4XwBXO
新参ktkr
973 :
名無しなのに合格 :2007/11/18(日) 16:54:31 ID:B/AtkErw0
キタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━!!!!!
974 :
名無しなのに合格 :2007/11/19(月) 00:40:08 ID:JBKKNkiL0
久々にキタ━━━( ゚∀゚ )━(∀゚ )━(゚ )━( )━( ゚)━( ゚∀)━( ゚∀゚ )━━━!!!! 待ってたかいがあったぜ!!!
いやほんとすまん。 色々とお待たせ。 暫くぶりに覗いたら、話が凍結してたんで複数キャラ一気に進めちゃいました ただ気付いてる人もいるかと思うけど、色々と矛盾,おかしい点が生じてます。 その辺りは後々修正加えられたらなとww 受験生時代からダラダラと書き続けてますけど、なかなかに文章というものは上達しませんね。 それではまた
976 :
30 ◆gbji4gNTZE :2007/11/21(水) 05:24:49 ID:KVeil3uT0
投下GJ! クライマックスに入ってきてここから残り少ない大学が絡まり始めると思います このスレもリレーで書いてきましたが、リレーで書けるのがこのあたりで限界なのかもしれません あまり他の人が書いているところに加筆すると伏線を回収できないかもしれないという 不安もありますし、それで止まってしまったスレになってしまったのかも… 誰かに任せるか、スレ住人みんなで書いていくか、次スレはそこが重要かも いずれにせよ、このバトロワがエンディングを迎えられることを心より願っております。
977 :
名無しなのに合格 :2007/11/23(金) 03:53:10 ID:REBzmk0FO
次スレ大学生活板に立てていい?
978 :
名無しなのに合格 :2007/11/23(金) 04:27:03 ID:QcjZItHa0
確かに状況は打開した方がいいかもしれんがあそこすぐ落ちるぞ
979 :
名無しなのに合格 :2007/11/23(金) 14:12:18 ID:ZmUP4/1qO
980 :
名無しなのに合格 :2007/11/24(土) 00:51:52 ID:brZ4/cepO
きてたwwwwww
981 :
名無しなのに合格 :2007/11/24(土) 20:30:36 ID:brZ4/cepO
学女と東女は自殺したのか…………?
982 :
名無しなのに合格 :2007/11/24(土) 20:58:50 ID:VNhmqIcY0
>>975 いや、おもしろかったよwwwGJ! 俺は好きだぜ。
てか、ここまで同時にキャラ動かせたらすごいなwww
983 :
名無しなのに合格 :2007/11/24(土) 21:01:43 ID:VNhmqIcY0
>>983 確かになぁ……。
チャットかなんかあったら便利かもしれんね。
色々キャラが絡んだり、伏線があったりするなら、職人さん同士で確認し合うのもよさそうだ。
一人で色々考えるよりも、やりやすそうだしね。
984 :
名無しなのに合格 :2007/11/24(土) 21:03:01 ID:VNhmqIcY0
うはwww自己レスしてどうする。
>>983 は
>>976 へのレスです。
連投になってスマソ。
ところで、もう次スレ移行だが、この板でいいのかい?
いろいろ移ろうという話はでてたけど。
大生って保守しないとすぐにスレ落ちるよね
そもそも大生に立てたって、あの板の雰囲気にはこのスレ馴染めない気がするぞ。 PART4もこの板でいいんじゃないかな?
987 :
名無しなのに合格 :
2007/11/25(日) 17:33:04 ID:lTEpyCnJO