21 :
さむらい :
2005/10/05(水) 02:13:11 ID:Kw++3rco0 昔書いた文章。英語教師の教えを元に作成。 「語彙力を伸ばそう」 さて、語彙力を伸ばそうというときに、単語帳にまるっきり頼ろうとする人を良く見かけます。 しかし、本当に単語帳は必要なのでしょうか。 単語帳に載ってる単語というのは、 試験に出された長文をコンピューターにかけ、 使用頻度順に並べたものにすぎないものなのです。 つまり、単語帳にでてくるレベルの単語は長文を勉強していればおのずと出てくるものであり、 さらに、単語帳に載ってる意味は単なる辞書に載ってる意味の平均値に過ぎないけれども、 実際の単語の意味は長文の中で定まるものであり、長文中の意味とはかけ離れてしまったりすることもあるので、 これらは長文中で収集したほうがいいのです。 付け加えると、単語帳で身に付けた単語は定着力が弱く、 記憶は長くは維持されないので、受験生が単語補足の為にやるのならまだしも、 1年のうちからやるというのは、全く勧められません。 他にも、単語帳の中にある単語の7割以上は分かったもので無い限り、 単語帳を初めからやる労力というものは相当のものになるとも言えます。 その労力は、もっと他のものに注いだ方が良いでしょう。 単語帳を使うなら、時間のある、有る程度長文もみなれた夏季や冬季に、 自分の単語の、あくまで補足としてすべきです。 長文中で意味を取る訓練をしていないと、 「どこまで意訳していいか分からない」とか 「単語の意味は分かるし、構文も取れるのに変な訳になってしまう」といった良く分からない事態に陥ってしまいます。 もっとも基礎になる、意味の変わりにくい単語以外は、極力長文中で収集するように心がけるべきでしょう。 −もっともベースとなる単語発音アクセントの中で出てくる(中学レベルの単語だから)のですが、 こういった単語は日常のものであり、長文中で意味が変わりにくいものです。 これらの単語は小説文などで重要なのですが、単語帳では余り見かけないように思います。 つまり、こういった単語を収集するために、 まずは発音アクセントに出てくるような単語(長文中で意味が変化しにくいものが多い)を収集すべきでしょう。 単語は理解を伴わないと、長く記憶は維持されません。 単語帳の単語が覚えにくいのはこのためです。 初学の内は、発音アクセントの仕組みの理解を伴わせて、 これらの単語を覚えておきましょう。 (上級者を目指すなら、有る程度の接尾辞、接頭語、語幹などの意味も学び、 その観点からも単語を収集しておくとさらに良いでしょう。) また、発音アクセントの仕組みを理解することで、 英語の単語との距離が縮まるので、これからの単語収集も効率的に行える様になるのです。 (聞いたり、発音したり、書いたりすると定着率が上がるのと同じですね) 結論 発音アクセントの仕組みを理解しつつ単語を収集する。 前置詞・文法・語法・長文の単語を収集し、そこに、派生語同意語反意語の情報を添える。 夏と冬の時間のあるときに単語帳(8割できてる)で確認補足する。 (上級者を目指すならば接尾辞、接頭語、語幹も見ておく。)
22 :
さむらい :2005/10/05(水) 02:13:41 ID:Kw++3rco0
追加 単語の覚え方について。 上に書いた、 ○発音アクセントの仕組みを理解しつつ単語を収集する。 ○前置詞・文法・語法・長文の単語を収集し、そこに、派生語同意語反意語の情報を添える。 というのを詳しく見てみましょう。 単語収集というのは、単語をバラバラに覚えるのではなく、体系的にまとめると効率が良いとされています。 つまり、 品詞が異なるもの→品詞別に覚える。 事物を表す具象名詞や概念を表す抽象名詞…の場合→分類して考える。 単語の発音アクセント別→発音アクセントでよく出る単語別に覚える。 スペルの形が似ている単語について→接頭辞、語幹、接尾辞を学ぶ際に押さえる。 文法事項別→文法事項にあわせて覚える。 単語の語法別→語法、意味が似たものなどを共に覚える。 品詞によって変化する単語について→品詞の派生語ごとにまとめる。 意味が似てる、または反対単語について→同意語・反意語ごとにまとめる。 なじみがある単語と無い単語について→なじみがある単語で、意外な意味を持つ場合、それを押さえる。 使う場面によって使用する単語が異なる場合→テーマ別対策の中で押さえる。 といったことです。 こうやることによって単語の収集効率も上がり、 語法、接尾辞語幹接頭語、文法の形、解釈の知識、テーマ別の知識などから、 知らない単語の意味を理解できる力や、 単語の意味の変化を追える力をつける一環にもなるのです。 まあ人は忘れ行く生き物です。忘れることを恐れずに、むしろ新しく見る単語に興味を持ってやっていきましょう。
23 :
さむらい :2005/10/05(水) 02:16:38 ID:Kw++3rco0
>これらは長文中で収集したほうがいいのです。 これは速単のはしがきにも書いてるみたいだね。 だからと言って、英語の解釈法も読解法も知らない内にただやみくもに読もうとしたって英語力はつかない。 まずは長文までをしっかりと固め、そこまでの間に覚えた単語+長文読解法で読んで覚えた単語、という形にするのが良い。
24 :
さむらい :2005/10/05(水) 02:18:57 ID:Kw++3rco0
「熟語力を伸ばそう」 熟語には品詞機能熟語と基本動詞熟語とがあります。品詞機能熟語とは、何語かが集まってある品詞の役割を果たすもので、例えば、 動詞句give rise to=cause, raise 副詞句from time to time=sometimes 形容詞句of no use=useless 前置詞句in front of=before などです。 これらも、単語と同じく長文中で品詞ごとに集め、同意熟語や反意熟語の知識をそこに添えておけば良いでしょう。 また、前置詞+抽象名詞などの形容詞句、副詞句は形容詞節や副詞節にして意味をまとめておけば、 意味の理解とともに、書き換えなどにも対応でき、効率的です。on examination=as soon as it is examinedなどです。 こういったものはただばらばらにして覚えても仕方が無いものです。副詞熟語は長文中で文の読み方を示してくれるもので、 やはり長文中で理解しておかなければならないし、on examinationの意味が「調べてみるとすぐに」だと分かったなら、 on exhibitionの意味が「展示されるとすぐに」だと分からなければ、無数に有る熟語をすべて覚えていかなければならなくなります。 同様に基本動詞熟語とは、 call at〜 call in〜 call up〜 といったもので、これらは前置詞、副詞辞がその意味の大部分を担っているので、前置詞から意味を押さえる方が有効と言えるでしょう。 でなければ、さっきと同様に無数にある基本動詞熟語をすべて覚えなければならなくなるからです。 例えば、 ask for〜の意味が「〜を求める」という意味であると分かったなら(forが目的物を指し示すので、)、 call for, cry for, feel for, hope for, hunt for, long for, look for, send for, seek for, thirst for, wait for, yearnforの意味も、 大体「〜を必要とする、求める」といういみであると分かる思考力が大事なのである。 (個人的には、日本人が知らない漢字の熟語の意味を漢字から推測するのに似てるのだと思う。) ちなみに call for〜=〜を必要とする。 cry for〜=〜を泣き求める。 feel for〜=〜を手探りで求める。(←感触で求める) hope for〜=〜を期待する。(←期待して求める) hunt for〜=〜を捜し求める(←探して求める) long for〜=〜を切望する(←長く思えるから熱望の意味が来ている。熱望して求める) look for〜=〜を探す(←見て探すから一般的に探すになったのだろうか) send for〜=〜を呼びにやる、使いにやる、注文する。(←送って求めるからか) seek for〜=〜を探す。(=search for〜) thirst for〜=〜を渇望する(←渇きもとめる)。 wait for〜=〜を待つ。 yearnfor〜=〜を切望する。 (もちろんある種例外的なものや、同じ前置詞で違う意味のときもあるのでその辺の注意は必要ですが。) まとめ 品詞機能熟語を収集し、同意語と反意語の知識を添えておく。 前置詞at, in, on, for, from, of, by, to, withや副詞辞on/off, in/out, up/down, through, awayなどについて軽くまとめる。 例題 ()内と同じ意味の動詞を選べ。 1I cannot (account for) his conduct at all. 2Your plan will (call for) a lot of money. 3I don't (care for) her new dress. 4We must (make up for) the time we lost. 5He had a large family to (provide for). a)understand b)explain c)support d)pay e)like f)require g)supply h)recover i)sustain j)reject 解答 b, f, e, h, c 1相当のfor、account for〜=〜に相当するように物語る=〜の理由を説明する、〜の原因となる。 2目的物のfor、call for〜=〜を必要とする。 3性向のfor←目的物の方向、care for〜=〜に気(好み)が向いている=〜を好む。 4相当のfor、make up for〜=〜に相当するものを作り上げる=〜を償う、〜を取り返す。 5代価のfor、provide for〜=〜の代わりに必要物を〜を調達してくる=〜を養う。
25 :
さむらい :2005/10/05(水) 02:20:42 ID:Kw++3rco0
まあ、語彙関係で言えばこんなとこかな。
26 :
さむらい :2005/10/05(水) 02:23:20 ID:Kw++3rco0
記憶に関して 「復習の重要性について」 よく復習が大事と言われます。何故大事なのでしょうか。 人は、理解、思考、使用というプロセスを通して記憶を定着させ、 素早く知識を取り出せる状態を作ります。 つまり、学習には、理解し、思考し、使用することが必要になるわけです。 何かを学んだら、忘れないうちに少し簡単な問題で復習をし、 その後しばらくしてから、少し高いレベルの問題で復習をしていけば完璧です。 一般に5回集中して繰り返せば1年間9割の記憶が持つと言われています(参照:脳生理曲線)。 さらに言えば、人は知識に感情が伴ったとき、それを大事な情報として認識し、 知識や理解を深く定着させるようです。 僕はその中でも好奇心というものが、学習に効果的な役割を果たすと信じています。 好奇心というものは、学習に対して深い感情と意味を与え、 学習するモチベーションを高くするからです。 一つ例を挙げましょう。 「3000語の単語帳なら一日10個覚えれば300日で終わる」 という売り文句をたまに聞きます。 しかしこの言葉にはちょっとした間違いがあります。 一体何が間違えているのでしょうか。 一つの結論として、この言葉は人が忘れる生き物であるということを考慮していないのです。 たとえ300日で終わらせたとしても、何もしなければ、 覚えた単語の内、8割以上の単語を忘れているでしょう。 重要なことは、忘れないうちに復習をすることなのです。 そしてここに2つポイントがあります。 それは、早めに簡単な問題で復習することと、 一年間で3〜4回程度繰り返すことです。 早めに復習する理由は、簡単に言えば、 忘れないうちに復習すれば、労力が少なくて済むからです。 忘れたものを初めからするというのは、 思いのほか労力がかかるものなのです。 一年掛けて繰り返す理由は、 受験期に忘れてしまってはいけないからです。 しかし、前にやったことと同じことをやっても、吸収率は上がりますが、偏差値は伸び悩みます。 ここで大事なことは、少し難しいことをすることです。 あとでも書きますが、 難しい問題は記憶の定着や思考力の増強などにも役立つのです。 さらに、それを好奇心を持って行った場合、 その問題に対して興味を持ち、自動的に、 普通ならば得られなかった様な洞察や理解を得ることになります。 つまり、さらに深く理解し、深い記憶を定着させることになるのです。 ここまで終わらせた時点で、同じ内容を3回繰り返したことになります。 基礎はこれで大体完成しているはずです。 問題を解くことによって得られた知識をすばやく取り出せる状態になっているということです。 好奇心によってこの科目の面白みも理解できるようになっているでしょう。 後は志望校に受かるだけの復習兼演習を、 好奇心によって得られた洞察や理解を持ってこなしていけば良いでしょう。 問題を解くときは、後で話すように思考力を以って解くと良いでしょう。 復習とは、その思考力や好奇心によって得られた理解を、 すばやく使えるようにするためのものなのです。
27 :
さむらい :2005/10/05(水) 02:24:34 ID:Kw++3rco0
簡単な問題より難しい問題をやる方が良い理由。 「基礎放棄のすすめ」 「基礎が大事」という言葉は良く聞きますが、これには落とし穴があります。 基礎は大事ですが、そればっかりやっていても、 基礎しか身に付かないし、基礎も十分には身に付かないことが殆どなのです。 基礎が大事であるという考えには異論は無いのですが、 基本的に人間というのは、基礎の概観を知ったなら、 基礎を定着させ、基礎と基礎のつながりが見るために、 それの1段高いレベルのことをする必要があります。 基礎をやったならば、良質の良問で復習をしましょう。 勉強が出来る人間は大抵それを実践しているように思います。 例えば、一つの問題を解くにはいろんな知識が試されます。 また、それらを操る運用能力も試されますし、 時には、もっと根源的な「感覚」を試される問題もあります。 基礎的なことをずっとやっていては、その繋がりを見失いがちになりますし、 本質は掴めないものです。 本当に出来るようになるには、基礎的なレベルを早々に終わらせて、 難しい問題を説いていく必要があるのです。 苦手な人は、苦手意識があるので、 しり込みをしてそういったことをすぐさま実行するのは難しいかもしれませんが、 自分が苦手である理由、即ち、出来るようにならない理由はここにある、と そう思ったほうが良いのかもしれません。 そもそも誰も最初から難問をすらすら解けるはずは無いので、 そんなことを気にする必要はありません。 基礎をやったならば、良質の難問で確認をし、 それよりも少し簡単な問題で本質が掴めたことを確認することこそが大事なのです。 基礎的なレベルを終わらせたならば、 同じジャンルの問題を、東大レベルでも早稲田レベルでもマーチレベルでも 何でも良いので難しい問題を解いていきましょう。 東大や京大なんて文字を見てしり込みをしてはいけない。 その心が自分を出来なくしているということを忘れてはいけない。 最初はもちろんすぐには解けないでしょうし、 回答が皆目見当がつかないこともあるでしょう。 しかし、すべては考えることによって、 最初は時間が掛かっても、だんだんと早く解ける様になっていきます。 ましてや同じジャンルの問題。解けると自信をもってやってみてはどうでしょうか。 確かに殆どは基礎の丹念な積み重ねと言えるかもしれません。 しかし、難問によって、基礎力は作られていくのです。
28 :
さむらい :2005/10/05(水) 02:25:48 ID:Kw++3rco0
張り出すとキリがないので、単語収集に関連のある奴だけということで。 ま、人は忘れて当然。記憶の方法と、忘れた後の対処法を知って、 新しい出会いに心馳せて勉強すれば良いよって事だな。