〜デビュー企画1962弾〜

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28ユーは名無しネ
「えっ?!」
オレは驚き郁人を見つめた。
「五関くんになら食べられてもいい…」
少し伏し目がちに小さな声で郁人は言った。
オレは郁人が何を言っているのか意図が掴めず、ただ
「おまえみたいな骨と皮だけのやつ喰ってもうまくないよ。」
そう言うのが精一杯で背中を向けた。
少しドキドキしていた。
郁人が笑って「冗談だよ」と言うのを待っていた。
けれど聞こえてきたのは郁人の啜り泣く声だった。
オレはただ事ではない事を察し、郁人に問い掛けた。
「何があった?」
29ユーは名無しネ:2008/06/05(木) 02:47:23 0
暫く郁人は黙っていたが、意を決したように口を開いた。
「ずっと五関くんに相談したかった。話したかった。助けて欲しかった。」
そう言うと郁人は今通っているダンス教室の事を話し始めた。
教室はクラス分けがされていて各クラス担任がいるという。
郁人のクラスの担任は男性教師でいつも郁人だけに厳しく、残されることが多かった。
最初はダンスの指導で手足にスキンシップしてくるだけだったが、
だんだん教師自身の下半身を郁人の体に押し着けてくるようになり、
ついには郁人の下半身を触るようになった。
郁人はすごく嫌でダンス教室を辞めたいとまで思ったが母親に無理言って通わせて貰ったこともあり、
また理由を聞かれた時になんと答えたらいいのか分からず、恥ずかしくて言い出せなかったという。
30ユーは名無しネ:2008/06/05(木) 02:47:46 0
そうして郁人が何も抵抗できずにいると、その教師はさらにエスカレートして、
レッスンが終わると郁人を自宅に連れていき、郁人の体を弄ぶようになった。
そしてさらには仲間を呼び複数で郁人を玩具にするようにまでなった。
郁人は耐えきれず自殺さえも考えた。
「五関くんにしかこんなこと話せない…。お母さんやお兄ちゃんには話せないよ…。
…五関くん、助けて。ボクを、・・・ボクを愛して!ボクを救って!五関くんがいい!五関くんなら…、
ボク、ボク五関くんになら何されてもいい!だから、お願い!・・・あいつらからボクを守って!」
郁人は小さい子供のようにしゃくりあげて泣いた。
オレは突然の事でどうしていいのか戸惑ってしまい何も言えずにいた。
すると親友が買い物から戻ってきてしまい、郁人は自分の部屋に隠れてしまった。
その日からオレは毎日郁人の事ばかり考えるようになった。