早稲田の校歌がパクリなのは本当ですか?

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494エリート街道さん

昭和37年朝日新聞

津川主一氏の投稿 全文


『早大・大隈講堂でのケネディ・学生討論会のひとこまから、ゆくりなくも私はある胸騒ぎをよみがえらせた。  
それは、あの騒ぎそのものではなく、討論会の後、アメリカの1大学の校歌からとったものとしか思われないメロディーの早大校歌「都の西北・・・」が、
アメリカの客人を前にして歌われたからだ。
昨年あたりから(昭和36年)、早大を含めて幾つかの大学のグリークラブが渡米して、大学同士の交歓演奏をやりたい話が起こってきたというので、
私はおせっかいながら早大グリーのOBのN君を介して、アメリカのエール大学の校歌のコピーを渡し、
関心を持ってもらうようにしたことがある。
さて早大の校歌だが、これは明治41年(1908)に作られている。一方、エール大学の校歌「オールド・エール」は、1854年に作られている。
この二つを比べると、全体8段のうち初めの3段と終わりの1段は、ほとんど同じである。
そのほかに各2段の前奏がついているが、主要部分は、これも全く同じである。
拍子も同じ、調も同じ、表現標語のイタリア語が、こちらは「コン・スピリト」、
あちらは「コン・アニマ」となっているだけで、意味は同じく「元気よく」である。
といって、著作権などとっくに時効だし、
また、徳義上のことを言おうという気持ちも全くない。
ただ、昔と違って今は世界筒抜けだし、グリー交歓の企てもあるというからには、
このさい、早大にも純国産の新校歌が生まれ、どこの国の大学とも、
正面切って高らかに歌え、交歓できるようであってほしいと思う』

   東京 津川主一 65(関東合唱連盟名誉会長)


津川主一氏は、関西学院大学の神学部を出たクリスチャンで、
多くの聖歌やクリスマスソングの歌詞を翻訳した。
音楽家として、またクリスチャンとしての良心から、
早稲田の校歌の異常性を指摘してくれたのだろう。
我々は、氏の言葉を謙虚に聴き、
世界の笑いものからの脱却を図るべきではないだろうか?