伊藤利一について
彼が何故今回の不祥事を起こしたのか。我々社員が知りたいのはその一点である。
彼が何をしたかではない。そんな事は客観的な事実としてメディアに報道されるのである。
「何故」が知りたいのだ。
しかし本社の幹部は「我々も新聞報道でしか状況を把握できない」という。
おかしいではないか。何の為の対策本部か。
ただ既存のユーザーを破棄にならないように頭を下げて回るのが仕事か。
それとも伊藤利一に損害賠償を請求するのが対策本部のやる事か。
先ず事実と因果関係を調べて社員とその家族、お客様そして社会に情報を開示・謝罪するのが対策本部の仕事ではないのか。
対策本部はただ嵐が過ぎ去るを待っているとしか思えない。本気でこの問題に向き合う姿勢が感じられないというのが率直な意見である。
話は変わるが、先月各事業所で行われた業務革新会議は今回の不祥事を受けての内容だったが、酷いの一言だった。
各事業所内で起きたと仮定して、今後の対応策を考えろという。先ず何故という理由があっての対策なのに事実だけを突き付けて対策を考えろと。
…何故彼は犯罪を犯したか。金が必要だったから。それは何故か。借金をしていたから。それは何故か…。
つまり、「伊藤利一の何故」を把握しない限りこの問題が解決することは絶対にないのである。仮定の対策など何の意味も持たないのである。
SP会議でパワーポイントで作成した自作の資料を自慢する程度の社長にそれを期待するのが間違っているのだろうか。