三河島事故&鶴見事故&餘部鉄橋事故

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295回想774列車
 しかし、石勝線の事故を契機に新たな課題も生まれた。この事故では破損した燃料タンクから飛散した軽油によって、
火災が発生した。今までの長いディーゼル車両の歴史の中で、燃料タンクが破損した事故例は枚挙の暇がないが、
これによって火災が起きた事例は皆無だったのである。。昭和30年代の後半には、大量に投入されたディーゼル動車
の整備体制が確立していなかったこともあって、列車火災が頻発した。この対策として、当時の一部運転現場では、
火災発生時には火元に近い燃料タンクは意図的に破損させて油を抜いた方が、火災の拡大防止には良いとの指導も
なされていた。そして、実際に、そのような処置を行って最悪事態が防止された例も実存する。
ttp://www7b.biglobe.ne.jp/~nagase_rail/rail_discuss_No29.html
 国鉄時代火災事故でスレ借ります
296回想774列車:2012/01/20(金) 00:45:45.49 ID:7sdUfLfa
寝台特急日本海北陸トンネル列車火災事故1969年(昭和44年)12月6日 6時20分頃発生
当時の国鉄の規則では「火災が起きた場合は速やかに列車を停止させなければならない」と定められていたが、当該
列車の機関士は「トンネル内での停車は危険」と判断し、あえて規定に従わずに走行を続け、トンネルを脱出後に緊急
停車して、消防車の協力を得て消火作業を行い、火元車両焼損だけで無事鎮火させた。この運転士の判断は乗客の
安全を守るために機転を利かせたものとして好意的に報道された。
これに対し国鉄は、出火を認識しながら直ちに停止しなかった機関士の行為が運転規則を真っ向から踏み躙ったもの
として断罪し、運転業務から外した。また、この事故から教訓を得ず、出火時には直ちに停車させる規定を維持した。
この火災から3年後、きたぐに号による北陸トンネル火災事故では乗務員が規則通りにトンネル内で停車させて消火に
あたったが鎮火させることが出来ずに多くの死傷者を出した。事故後に実車を用いた火災実験等を経て「トンネル内で
火災が発生した場合には走行を続けてトンネル脱出後に停止する」と規定を改めると共に、日本海の機関士に下された
処分も撤回した。
297回想774列車:2012/01/20(金) 00:49:14.51 ID:7sdUfLfa
北陸線北陸トンネル列車火災事故1972年(昭和47年)11月6日
急行列車「きたぐに」のから火災が発生し、列車が当時の規則に基づいてトンネル内で停車した。しかし、密閉された
空間であるトンネル内だったことから、乗客・乗務員の多くが一酸化炭素中毒にかかり、30名が死亡、714名が負傷した。
この事故の3年前に同トンネル内で発生した特急日本海火災事故では、トンネル外まで列車を引き出して消火し物損の
みに留めた。この事例に基づき規則改正を図れば避けられた惨事だが、逆に日本海乗務員を運転規則違反で処分し、
規則が改正されなかったことで惨事化した。
この事故を教訓に、トンネル内火災では脱出してから消火することとなり、のちの青函トンネルの定点間に1本という運行
規則が定められ、地下鉄や長大トンネルを走る車両の難燃化・不燃化の基準が改訂され、車両の防火対策が進められた。
298回想774列車:2012/01/20(金) 00:52:16.56 ID:7sdUfLfa
営団地下鉄日比谷線神谷町駅車両火災事故1968年(昭和43年)1月27日
回送中の東武鉄道2000系(6両編成)の3両目の主抵抗器付近から出火して火災を起こし、1両が全焼、1両が半焼した。
事故列車は、六本木駅で主抵抗器が赤熱して付近から発煙していることが見つかったために営業を打ち切って乗客を
降ろし、霞ケ関駅の側線へ向けて回送中だったので幸いにして死者は発生しなかったが、火災発生が駅と駅の中間
だったために消火に手間取り、乗務員や消防士ら11人が負傷した。
火災の原因は、主抵抗器が過電流により過熱して、上部にある樹脂製電線管から出火し延焼したものとされた。この
事故の1時間ほど前、この編成が中目黒行きとして運行中に主制御器の進段トラブルが発生し、その際3両目を含む
第2ユニット開放の処置を行ったが、3両目の主制御器は並列段の進段途中で停止したままになっており、北春日部へ
の折り返し運転時に運転士が転換器を操作しても(ユニットが開放されているため)極性が転換せず、走行中は常時
発電ブレーキがかかっている状態となっていたのが主抵抗器過熱の原因である。
この事故で、当時の耐火基準の最高ランクだったA-A様式に該当する車両が1両全焼したことは可燃性の車両部品の
使用を見直すきっかけとなり、事態を深刻と見た運輸省(当時。現在の国土交通省)は営団中野工場内での実車燃焼
実験などを含む抜本的検討を行い、翌1969年(昭和44年)5月に従来の通達に代わる「電車の火災事故対策について」
を通達することによって新たな耐火基準(いわゆるA-A基準)を定め、火災事故対策を強化した。この基準は世界的に
見ても厳格なもので、以後の鉄道火災事故防止に貢献している。
299回想774列車:2012/01/20(金) 00:57:54.98 ID:7sdUfLfa
>>297
具体的には新たに次のような対策を実施しています。
・  列車火災発生時には、トンネル外へ脱出することを基本とした新しいマニュアルを制定。
・  車内の非常ブザー等の使用制限を明示するため、ステッカーをちょう付した。
・  車端の防火構造化、寝台車及び寝台列車の食堂車の難燃化、寝台車への煙感知器の取付け、床下ディーゼル
エンジン付き寝台車に対する自動消火装置の取付け等
・  特殊な、列車回数の多い準長大トンネルに対する情報連絡設備、避難誘導設備、照明設備等の整備
ttp://www1.tcat.ne.jp/train/kaisetu/kasai/kasai.htm
300回想774列車:2012/01/20(金) 01:02:59.52 ID:7sdUfLfa
 その結果、トンネル内走行中に火災が発生した場合、早期に火災を発見し、窓、着火車の車端貫通路の扉を閉めて
前後の車両に避難した場合には15分程度は人体に対して煙、有毒ガスの影響が無く、架線や車両の走行上も問題が
ないことから、火災発生時はトンネル内で止まって消火するよりも走行脱出するという扱いにすることになったという点
が大きな特徴です。
301回想774列車:2012/01/20(金) 01:04:04.97 ID:7sdUfLfa
>>298
○昭和31年5月7日 南海高野線 死者1名(ショック死)、負傷者42名
 当時、地方鉄道建設規程には、前記桜木町事故にかんがみ、電車に対してセルロィド等の使用禁止、自動しゃ断器の
設置、高圧機器配線の防護、電弧電熱発生機器の熱的防護などの措置が規定され、また地下鉄電車に対しては特に
車体の不燃化が求められていましたが、使用中の車両に対しては猶予措置がとられていました。この事故電車も骨組
みは鋼製でしたが屋根、床、内装は木製でした。
 この高野線の事故を重大視した運輸省は、昭和31年6月15日 鉄運第39号 「電車の火災事故対策について」の通達
によって電車の構造その他機器の整備、取扱についての対策を定め、電車を極力不燃化し、木製の電車について不燃
性改造すること、連結電車への貫通路設置、電気機器の耐熱防護強化、各車への消火器設置等を指示しました。
302回想774列車:2012/01/20(金) 01:04:56.20 ID:7sdUfLfa
 翌32年1月には昭和32年1月25日 鉄運第5号 「電車の火災事故対策に関する処理方について」で地下線を運転する
電車に対するA様式、その他をB様式として具体的な構造等を定めた電車の火災事故対策実施要項を通達しました。
 その後32年7月16日の御堂筋線西田辺停留場構内で回送中の地下鉄電車に起きた火災事故を踏まえ、地下を運転
する車両に関して不十分な点があるということから、昭和32年12月18日 鉄運第136号 「電車の火災事故対策に関す
る処理方の一部改正について」」によってより強化した「A−A様式」が追加されました。
303回想774列車:2012/01/20(金) 01:05:57.18 ID:7sdUfLfa
○昭和43年1月27日 営団地下鉄日比谷線六本木-神谷町 乗務員及び消防士ら負傷者11人
 この事故は乗客の死傷者はありませんでしたが、不燃化の最高基準のA-A様式該当車両が過大電流が流れた主
抵抗器の発熱から全焼したことから、関係者はきなショックを受けました。
 運輸省はことの重大性から、車両材料の難燃化、配線の配列及び機器の配置の3点について、営団中野工場内に
コンクリート製模擬トンネルを仮設し、実車による燃焼試験を行うなどして抜本的検討を行い、昭和44年5月に従来の
通達を廃止して新たに昭和44年5月15日 鉄運第81号 「電車の火災事故対策について」、昭和44年5月27日 鉄運第
82号「電車の火災事故対策の通達の取扱いについて」を通達、電車の不燃化の基準(A-A基準、A基準及びB基準の
3区分)を定め、電車の火災事故対策を強化しました。この中に車両用材料の不燃性、難燃性を試験、評価するための
「鉄道車両用材料の燃焼性規格」が含まれています。これは次項の国鉄北陸トンネル事故等の例にかんがみ、
昭和48年10月11日 鉄運第245号「電車の火災事故対策の一部改正について」によって改正されています。
304回想774列車:2012/01/20(金) 01:11:25.28 ID:7sdUfLfa
 国鉄はこの通達をうけて、東西線、千代田線、東京地下ルートに充当する301系、103系、113系などの車両はA-A基準
に基づいて製作するとともに、昭和39年開業した東海道新幹線0系電車は、16次車以降はA-A基準に準拠しています。
305回想774列車:2012/01/20(金) 01:13:59.02 ID:7sdUfLfa
 1988年(昭和63年)3月30日(列車火災事故) 臨時列車が新清水トンネルを通過した直後に1号車(キロ59 508)の
排気管が過熱し、出火。越後中里 - 岩原スキー場前間に緊急停車
 列車無線を通じて消防署への要請もしてあったので消防車が到着、消火にあたるも火の勢いは収まらなかったが、
他の車両への延焼は免れている。ttp://www1.tcat.ne.jp/train/kaisetu/kasai/jikorei.htm
306回想774列車:2012/01/20(金) 01:22:32.98 ID:7sdUfLfa
平成13年12月25日、国交省令第151号「鉄道に関する技術上の基準を定める省令」が交付され、平成14年3月31日から
が施行されました。この省令の中に車両の火災対策の規定がなされています。
 各条文には別途通達の「解釈基準」がありますが、法律を読んだだけではそれは出てきませんし、他の条項の中にも
火災対策に関連した項目もありますので、それらを見ないとこの3条だけでは火災対策の全体像、具体的な内容が見え
てきません。 これらの詳細について興味ある方は表示に少し時間がかかりますが、
元となる「A−A基準」が載った昭和44年5月15日 鉄運第81号 「電車の火災事故対策について」
と、解釈基準を付けた平成13年12月25日国交省令第151号「鉄道に関する技術上の基準を定める省令」(車両に関する
部分のみ)をご覧ください。平成15年2月に発生したテグ地下鉄火災を受けて、平成16年12月27日に国土交通省から通
達された火災対策関係の改正部分です。ttp://www1.tcat.ne.jp/train/kaisetu/kasai/gikijyun(car).htm
307回想774列車:2012/01/20(金) 01:25:09.10 ID:7sdUfLfa
第三節 車両の走行装置等(動力発生装置等) 第六十八条 
3 車両の機関等は、以下のとおりとする。
(1) 潤滑油の圧力が低下した場合に機関を停止させる装置を設けること。
(2) 冷却水の水温が上昇した場合に機関を停止し、又は機関を無負荷にする装置を設けること。
(3) 燃料タンク及びその配管は、可能な限り配管等からの漏油を防ぐ構造(潤滑油ポンプをオイルパン内に設置した構造、
油圧スイッチ及び油圧センサーを機関に直接設置した構造、その他の外部配管を少なくする構造等をいう。)とすること。
(4) 燃料タンクの注入口及びガス抜き口は、車両の動揺により燃料が漏れない構造であり、かつ、排気管の開口部及
びアークを発生するおそれのある機器から離隔され、車室の内部に開口していないこと。
(5) 排気管は客室内に配管されていないこと。ただし、防護板の取付その他の措置が講じられている場合は、この限り
でない。
308回想774列車:2012/01/20(金) 01:28:02.66 ID:7sdUfLfa
>>307も [解釈基準]
(6) 接触、発散する排気ガス等により内燃機関車等若しくは積載物品等が発火し、又はブレーキ装置、電気装置等の
装置の機能を阻害するおそれのないものであること。
(7) 長期間にわたりアイドリングの必要があり、かつ、こう配が連続する区間で使用する等排気管が過熱するおそれの
ある条件の下で使用する車両は、消音器の下部に油だまり及びドレンプラグを設けること。ただし、平成2年4月1日より
以前に製造された車両であって、排気管等の改造を行わないものはこの限りでない。
(8) 前(7)の車両にあっては、排気ガスの温度を検知する装置(排気管の温度が異常に過熱した場合に表示する装置
を乗務員室に設けたものをいう。)を設けること。ただし、平成2年4月1日より以前に製造された車両にあっては、この
限りでない。
第五節 車両の火災対策等(車両の火災対策) 第八十三条 [解釈基準]
内燃機関を有する車両 機関は床壁等から離隔し、必要に応じてその間に不燃性の防熱板を設けること。
排気管の煙突部分と車体の間の断熱強化を図ること。(排気管の煙突の損粍等により漏火した場合においても車体へ
の類焼を防止する構造とすることをいい、例えば不燃性の防熱板を設けた構造をいう。)
309回想774列車:2012/01/20(金) 02:34:38.70 ID:7sdUfLfa
キハユニ25-6 昭和36年 稚内区? 車両火災を起こしたため廃車。原因はグロープラグ(エンジンの点火装置)の不具合。
2003年 H15 8月 キハ28 3013が阿波川口で4VK冷房用発電装置の冷房エンジンから火災
310回想774列車:2012/01/20(金) 02:35:35.42 ID:7sdUfLfa
DMH17系機関搭載車編成の出力不足に対しては、「5ノッチ5分」と呼ばれる時間制限が設けられていた。これは、
マスコン最終段の5ノッチでの高負荷運転が長く続き排気管の過熱により火災に至るのを防ぐための措置である。
311回想774列車:2012/01/20(金) 08:26:42.45 ID:OtBNZvEj
>>295-310

超連投の長文、ものすごく読みにくいぞ。
もっと国語を勉強しろ。
途中で読む気がなくなった。
312回想774列車:2012/01/24(火) 01:01:29.09 ID:j2XZti3/
>>311
マウスカーソルを読んでる行の左端に置きながらだと、こういうベタ書き文は読みやすくなるよ。
条文の紹介とか、速記録なんかはそうして読むもんだ。慣れが必要。

内容そのものに文句がある訳じゃないだろ。

北陸トンネル急行きたぐに火災惨事に、その前の特急日本海火災事故での乗務員たちの機転に触れて
当局の怠慢を述べている記事は極々少なく、かっては某サイトくらいしかなかった。
国鉄側の大ミス隠蔽拒否の立場からの記事だから、大事にしないと。
313回想774列車:2012/01/25(水) 13:13:29.13 ID:ndwHYhB1
急行安芸食堂車全焼事故 1967年(昭和42年)11月15日
1時30分ごろ、東海道本線三河三谷駅を東京駅から広島駅に向けて走行中の急行「安芸」(14両編成)の6両目に連結
されていた食堂車(マシ38 2)の進行方向後部から出火。火災発生後に急行は現場に急停車し乗務員により食堂車部
分の切り離し作業が行われた。この食堂車はそのまま炎上し2時50分ごろに鎮火した。出火した時刻が深夜だったこと
もあり、食堂車に乗客はいなかったが、鎮火後この食堂車の中から日本食堂の調理助手の男性と接客係の女性が
死亡しているのが発見された。石炭レンジの過熱が原因とされた。

急行きたぐに火災の原因は、オシ17形の喫煙室長椅子下にある電気暖房装置のショート(基準違反の配線と配線の
緩みであったことが判明している)とされた。なお、山之内秀一郎の「なぜ起こる鉄道事故」では電気暖房の配線の老朽
化による漏電と記載されている。初期の段階ではオシ17形調理室の石炭レンジからの出火、あるいは、喫煙室での
タバコの火からの出火の説もあったが、断定はされなかった。

>保育社から出てた国鉄の車両に石炭レンジ悪玉論があるので それなりに対策はしてたってことかも