【横須賀】 70系・80系電車 【湘南】

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633回想774列車
80系の足回りは、基本的には63系の台車(72系の台車は80系と同等)やギアを高速向けにして自動ブレーキ性能の安定化をはかっただけ
でも、DT16の前身のDT15はひとあし早く63系でテストされており、新機軸というには程遠い
ハコの方は客車を基本にしつつも輸送力重視でサービス面ではむしろ後退
それをただ電車列車の運転距離延長にまわしただけで、車両運用のしかた以外の思想なんか、どこも新しくない

あえて一点だけ挙げれば、1編成単位の電車列車思想の徹底から、80系独自の広幅幌枠の採用とあいまって、80系以外との混結がほとんどなくなったくらいか…

151系の構造は、80系とは実は根本的にまったく別物で、客車のグレードダウンの80系なんか何の参考にもなっていない
また、たとえば151系の冷房の試作タイプはたまたまサロ85020だったりしたが、それが80系でなければならなかった理由は特になく、手近にあったから選ばれただけ

80系は凡車中の凡車
騒がれるほどの功績なんか特別にあるわけではなく、当たり前に幹線系のローカルから急行までの用途をこなしただけ

ただ、それまでの客車が引張力の弱いEF57・58などが主体だったため、80系化でスピードアップが可能になったり、折り返しが迅速になったりするメリットはあった
また、優等列車を除く80系の後継車は111〜115系などのセミクロスが主体で、地域によっては逆に悪評だった例もあるのは確かだが、これは80系が何らすぐれた車両だったからではない

冷静にモノを見ないと、これら厳然たる事実をゆがめるだけ

ちなみに動力分散式の決定的メリットがクローズアップされるようになったのは、実はごく最近ともいえるのだが、これははなはだスレ違いになるので省略する

繰り返しいえば、80系は新幹線開業前後の大幹線の主力だったせいもあろうが、あまりに過大評価されすぎ
外見がぶどう色≒こげ茶ばかりだった中に、映える湘南色は過激に革新的だったかも知れず、そういうのも過大評価の原因ではあろうが…