【80系の蛍光灯試作車】
宮原電車区の昭和27年度製造車86065-80097-87047-80098-86066の昭和30年1月の出場時に施工されています
この蛍光灯の詳細な仕様は不明ですが、当初は簡易カバーが付いていました
ただし、ジュラ電の全金化の際に一部の車に取り付けられた扇風機は、これには採用されていません
併せて試作の車内放送設備も取り付けられ、こちらは全金車よりも前の昭和32年度本予算の半鋼製最後のグループで標準装備となりましたが、これらは全金タイプ用のものと仕様は違います
サロには蛍光灯試作車はなかったはずですが、さすがに大部分が早々に蛍光灯化されたとの証言があります
基本的には、昭和20年代後半〜30年代は、戦後復興も落ち着いて電車の車内設備は急速に改善が進みました。
室内灯での蛍光灯使用が本格化したのは昭和32年頃といえますが、たとえばローカル使用が多いキハ20・22・25などは昭和37年頃まで白熱灯装備で新製されています
上記クハ86065は、神領で昭和55年の新性能化最終置き換えまで残り、当時はすでに最古参でした。昭和54年夏に確認しましたが、当然ながらこの時の蛍光灯は標準の20W直管で、なんの変哲もなかったです