LINE、年内に中国事業を拡大へ―現地に開発チーム
http://on.wsj.com/1itkOae 【上海】スマートフォン(スマホ)用無料通話・メールアプリを提供するLINE(ライン)は、年内に中国事業の拡大に乗り出す。
世界最大のモバイル市場である中国の消費者をさらに呼び込むため、現地にコンテンツなどの開発チームを設置する計画だ。
LINEの事業開発責任者、カン・ヒュンビン氏は、当地で開催中の「モバイル・アジア・エキスポ」の合間にウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)の取材に応じ、
「中国は向こう2年でスマホ利用者が数億人増えるとみられるため、極めて戦略的で興味深い市場だ」と述べた。
中国人従業員の採用予定人数は明らかにしなかったが、現地のチームはユーザーとの交流と、現地向けサービスの開発に重点を置くという。
事情に詳しい関係者は今月上旬、LINEは早ければ今秋にも東京で株式上場を検討しており、調達資金は海外事業の拡大に充てると話していた。
ただ、カン氏は上場計画に関するコメントは避けた。
カン氏によると、LINEは2012年の終わりごろに中国に注目し、現地の消費者の好みや業界の状況について調査を開始した。
同社は大規模な販促活動や現地仕様のサービスを展開して、中国事業を拡大する計画だ。
カン氏は中国市場に食い込む上で、ユーザーとの交流が鍵になるとの見方を示した。
LINEは中国でクリエーターの市場を設けてユーザーが自分でスタンプを作れるようにし、その売り上げを作者と分け合う形にする。
さらに、中国でユーザーを引き付けるためにユニークな売り込みをかけるという。
例えば、LINEはすでに韓国のテレビドラマなどへの人気に乗じて、韓国の有名人が主な通信手段として同社のアプリを使う場面が登場するドラマを通じて販促活動を繰り広げている。
カン氏は「中国ではドラマが終わった後にLINEアプリのダウンロード数が急増する。ユーザーは韓国の有名人の感情や思いを共有したいからだ」と話した。
特別に作ったこの人気ドラマのスタンプも中国でのユーザー獲得に一役買っていると語ったが、具体的な数字は明らかにしなかった。
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