WesternDigital製HDD友の会 Vol.159

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■Advanced Format Technology(AFT)
2009/12月発表のEARSから物理フォーマットが、4096Byte(4KiB)Advanced Formatに変更。
論理レベルは旧来の512Byteのまま。目的は2TB以上の大容量化実現とECCでのエラー訂正強化。

AFT対応HDDは、各パーティションが物理セクタの途中から始まることによって
速度低下しないように対策が必要。(XPでの先頭パーティション開始セクタは63セクタ目になる)
つまり、パーティションアラインメントが、物理セクタ境界とズレないように
各パーティション開始セクタを物理セクタの先頭となる8の倍数番目に修正。

WindowsXPで使う事前準備

・推奨1. WD Align Utilityを使う
パーティション作成>初回フォーマット>WD Align Utility実行でアライメント修正 (複数パテにパテ切りも可能)

・推奨2. Vista/7機でフォーマット
Vista/7機に接続にて、パーティション作成>初回フォーマット>HDDをXP機に移設
(先頭パーティションが2048セクタ目から開始するVista/7でフォーマットされたHDDは、アライメント修正の必要がない)

・非推奨. 7-8ピンにジャンパ(2.54mm)接続でファームを切り替えて対応。
有効なのは基本パーティション1つの場合のみ、拡張パーティションだと逆にアライメントがズレる。
またジャンパとAlign併用は、速度低下する。

※領域を開放してパーティションを作り直さない限り、再フォーマットしてもアライメントの状態は変らない。
※VISTA、Win7でもパーティションコピーツールによっては復元時にアライメントがズレることもある(この際には要WD Align Utility実行)
 ただしWD版TrueImageの最新版(ver.14010)はAFT対応済み。
※XPでも拡張パテ1つ(論理ドライブ1つ)にすれば、アライメント修正せずに使用可。(一部AHCI環境除く)

●OS別のAFTとパテ切りのガイド表
・WD Alignを実行・・・Alignでアライメント修正の手順が必要
・該当なし・・・何もしなくてそのままでok
ttp://www.wdc.com/jp/products/advancedformat/index.asp
ttp://support.wdc.com/product/downloadsw.asp?sid=123

ツールは、AFT対応HDDかどうかを識別し、適用される
GPartedでのAFTパテ作成、および開始-終端セクタの確認方法
ttp://tri.dw.land.to/doc/1002270WDxxEARS_AFT.html
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■フォーマット
・クイックフォーマット→読みも書きもしない(MFT作成して、先頭と末尾にシークできたら終了) 所要時間40秒で完了
・通常フォーマット→クイックと同じMFT作成+全領域を読み込み(不良セクタチェックのためのリードスキャン) 2TBで6時間
・WD DiagnosticsのExtended Test→不良セクタを発見するためにフルスキャン 2TBで6時間
・ゼロフィル→全領域に00を書き込み、ファイルシステムおよびデータを抹消 2TBで6時間以上

容量を平均転送速度Ave(HD Tune)で割れば、全領域読み込み時間が推定できる。
2,000,000MB(2TB)÷92MB/s(SATAU接続 5000rpm)÷60(換算:分)÷60(換算:時)≒6(時間)

●初期テスト&フォーマット
・お手軽フォーマット ⇒通常フォーマットのみ(読み取り検査すら不必要なら、クイックフォーマットのみ)
・中庸フォーマット  ⇒Data Lifeguard DiagnosticsでExtended Test→クイックフォーマット
・念入りフォーマット ⇒Extended Test→Write Zeros(ゼロフィル)→Extended Test→クイックフォーマット

純正診断ツール「Data Lifeguard Diagnostics」
ttp://support.wdc.com/product/download.asp?groupid=608&sid=3&lang=jp
ツールマニュアル
ttp://www.wdc.com/en/library/eide/2779-701022.pdf
最新版Data Lifeguard Diagnostics v1.24
ttp://download.wdc.com/windlg/WinDlg_124.zip

DiagnosticsでFailが出れば、初期不良交換コース。
フォーマットの前後でSMART値・転送速度を比較し、個体のクセを早期に把握すること。
7Socket774:2012/09/03(月) 12:49:59.40 ID:Ec8pyn4T
■SMARTの検査項目一覧
ttp://ja.wikipedia.org/wiki/Self-Monitoring,_Analysis_and_Reporting_Technology

不良セクタ関連で注意しなければいけないのは、05とC5とC6だけ。(16進数表示の生値Dataは、ゼロがデフォ)
現在値Valueが、しきい値Thresholdを下回れば、代替予備領域減少が顕著であり危険な状態。
C4は、あまり重要ではない。
総じてSMARTの数値は、変化量と推移に着目すること。
CrystalDiskInfoの留意点として、05・C5・C6については生値1以上で注意(黄色)判定する。

●SMARTでC4がカウントされる件でのWDサイドの説明
WD Diagnosticsでエラーが出ない限り、不良とは認められないとのこと。

ゼロフィル実行で該当セクタを0埋めできれば、05・C5・C6のカウントはゼロになりうるので、
SMART情報の悪化・イベントビューアエラーは、これで改善できることが多い。
「接続ケーブルと接続ポートを変更」「ゼロフィル」で対処できない深刻なエラーは、RMA対応となる。

・05 「Reallocated Sectors Count」 代替処置(データを特別に予約した予備エリアに移動する)を済まされた不良セクタ(読込み不能の領域)の数。
・C4 「Reallocation Event Count」  不良セクタから代替セクタへの振替え処理を行った回数。
・C5 「Current Pending Sector Count」 異常検知したが代替処理を保留中のセクタ数。後で読み書きに成功したセクタがあれば、カウントは減少する。
・C6 「Off-Line Scan Uncorrectable Sector Count」  オフラインスキャン時に訂正できなかった回復不可能セクタ数。
・C7 「CRC Error Count」 接続ケーブル不良・コネクタ異常
8Socket774:2012/09/03(月) 12:50:52.33 ID:Ec8pyn4T
■HDDの故障と診断
WD純正ツール Data Lifeguard Diagnostics
ttp://support.wdc.com/product/download.asp?groupid=608&sid=3&lang=jp
Windows版(v1.24)
ttp://download.wdc.com/windlg/WinDlg_124.zip
DOS版(v5.19)
ttp://download.wdc.com/dlg/DLGDiagv519.zip

DiagnosticsでFailが出れば、結果の内容により不良交換コースとなる。

追加チップや増設ボードに繋いだHDDは正常に認識されない傾向があるので、マザーボードのサウスブリッジSATAポートに接続して使うこと。
誤認識している場合は意図しないHDDをテスト・消去することになるので、ツールが作業対象のHDDを正しく認識しているか、良く確認すること。
大容量HDDを運用するためには、最新のBIOS・チップセットドライバ・デバイスドライバ・ベンダツールが必要であり、診断ツールが対応していない場合には正常な結果が得られない事もある。

■トラブルシューティング
・スタンバイから復帰に失敗する⇒チップセット関係ドライバを更新する
Intel Matrix Storage Manager
ttp://www.intel.com/jp/support/chipsets/imsm/
AMD
ttp://game.amd.com/us-en/drivers_chipset.aspx
Win7用の修正プログラム
ttp://support.microsoft.com/kb/977178/

・大容量HDDを運用するためには、最新のBIOS・チップセットドライバ・デバイスドライバ・ベンダツールが必要。
・高密度プラッタHDDは、回転軸のシビアな位置決めのためにリジッドな設置方法とし、振動によるトラブルを回避する。
・追加チップや増設ボードに繋いだHDDは、誤認識されてトラブルとなる報告例が少なからずある。
・接続端子の接点管理(接点清掃と浅い噛み込み防止)とケーブル自体の不良。
9Socket774:2012/09/03(月) 12:51:32.65 ID:Ec8pyn4T
■ベンチマーク
HDTuneは、全域にわたっての読み込み速度とアクセスタイムを示すのに対して、
PCMarkは、操作レスポンスの快適さの目安となるランダムアクセスを計る。

・XP Startup: Windows XPの起動シミュレート(リード90%、ライト10%)
・Application Loading: アプリケーションの起動シミュレート(リード83%、ライト17%)
・General Usage: Webブラウズなど一般用途のシミュレート(リード60%、ライト40%)

海外サイトではシーケンシャルは、HDTuneかHDTachが標準ベンチ、
ランダムアクセス・アプリ速度(体感速度)は、PCMarkが定番。

CrystalDiskMarkは、テスト領域のみを利用した最高速度に近い転送速度を示す。
よってサイズを小領域(例えば50MB)とすると、速い数値がでる。
HDDベンチとしては、1000MBでサイズを統一した上で比較することが必要。
ver3でIOPS(I/O PerSecond,1秒あたりの処理数)に対応。

ベンチテストでは、データを入れたままの測定・OSが入ってるドライブの測定は、遅く表示されるので、
サイズを同一としない・空データではないベンチ比較は、参考にならない。

・ベンチ比較
ttp://techreport.com/articles.x/16472/10
ttp://www.tomshardware.com/reviews/2tb-hdd-caviar,2261-8.html
ttp://www.pcper.com/article.php?aid=703&type=expert&pid=5
ttp://www.pcper.com/article.php?aid=775&type=expert&pid=5

・消費電力・温度・騒音の比較
ttp://techreport.com/articles.x/16472/11
ttp://www.tomshardware.com/reviews/2tb-hdd-caviar,2261-9.html
ttp://www.dosv.jp/feature/1002/21.htm

■メモ
HDTuneでシーケンシャルを測定すると、プラッタサイズは判別できる。
500GBプラッタ(7200rpm)は、シーケンシャルがMax140MB/s
500GBプラッタ(5400rpm)は、Max110MB/s弱
320GBプラッタ(7200rpm)は、Max110MB/s以上
250GBプラッタ(7200rpm)は、Max 95MB/s

プラッタ容量と速度の関係
ttp://8thway.blogspot.com/2009/03/blog-post.html
ttp://ettcweb0.aa0.netvolante.jp/tips/Wdc5kAaks00A7B0.html
10Socket774:2012/09/03(月) 12:52:19.58 ID:Ec8pyn4T
■チェック項目
【CDI】   SMART情報
【HDTune】 転送速度
【型番】
【製造日】
【製造国】
【OS】
【マザー】  BIOSバージョン
【電源】   使用年数・12Vラインの構成・HDD総数・テスタ読み数値
【メモリ】   Memtest、OKか?
【モード】   IDE・ AHCI ・RAID
【ドライバ】  チップセットドライバ・デバイスドライバのバージョン
【設置状況】 ケース名とHDD設置状態
【冷却】    冷却方法とHDD温度
【ケーブル】  ケーブル変更・接続ポート変更(若い番号へ)の有無
【接続環境】  外部接続の場合は、該当スレへの移動を推奨
【PIO病】
【具体的な症状】

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AAで理解するAFT問題

従来HDD
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AFT HDD
・XPでWD Align実行前
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物理セクタと論理クラスタの位置が不整合(第1パーティション開始セクタ63)

・WD Align実行後
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VISTA/7でフォーマットしたのと同じ状態に修正される(第1パーティション開始セクタ2048)