特価品1468

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任天堂の携帯ゲーム機「ニンテンドー3DS」を買ってきた父親を殴ったとして、世田谷署は28日、中野区に住む21歳の息子を傷害の疑いで逮捕した。父親は頭部打撲で全治1週間の軽傷を負った。

 調べによると、28日夜8時ごろ、中野区にある容疑者宅に父親の男性(48)が帰宅。この男性は今年2月、「3DSを買いに行く」と言って出かけたまま行方不明になっており、家族が捜索願を出して行方を追っていた。

 5ヶ月ぶりに帰ってきた父親は、出迎えた息子(21)に今月14日に発売された新色「フレアレッド」の3DS(写真)を意気揚々と手渡すと、
「この5ヶ月日本全国をさまよい、今日やっと念願の3DSを手に入れた。しかも発売されたばかりのフレアレッドだぞ」と自信満々に息子に語りかけた。
母親の話によると、5ヶ月間にわたる父親の労をねぎらいつつ、一家は母親が腕によりをかけて作った夕食を久々に家族全員で食べたという。

 だが、夕食後の午後11時半過ぎ、居間から突然父親の悲鳴が聞こえた。母親が駆けつけたところ、息子が興奮しながら、デザートの冷凍みかん(愛媛産)を何度も
父親に投げつけていた。母親は息子を止めようとしたが、なおも暴れ続けたため110番に通報。傷害容疑で息子を現行犯逮捕した。この暴行で父親は頭部に全治1週間の軽傷を負った。

 世田谷署の調べに対し、息子は「父に立て替えてもらっていた3DSの代金2万5千円を渡そうとしたタイミングで、テレ東の『ワールド・ビジネス・サテライト』から
「3DSが8月から1万5千円に値下げされる」というニュースが聞こえてきた。どうして今日2万5千円払って3DSを手に入れねばならなかったのかと考えると
腹が立って仕方がなく、気がついたら父に冷凍みかんを投げつけていた」と供述している。

 今回の事件について、ゲーム産業に詳しい京都大学産業社会学部の坂本義太夫教授(ゲーム論)は「私はPSPgoを発売日に26800円で買って悟りの境地
に達したから何とも思わない」と、賢者のまなざしで語った。
警視庁では、今後8月11日の3DS値下げ日まで同様の傷害事件が起こる可能性が高いとみて、都内のゲームショップや家電量販店への警備巡回を増やし、
ゲーム事情に弱そうな中年サラリーマンや主婦を中心に、急いで3DSを買わないよう注意を呼びかけていく方針だ。